JP2005274113A - 温度可変試料室製作の方法と装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、室温から1.5Kに至る任意の温度で試料の電気抵抗を測定するための、温度可変試料室を製作する方法と装置に関するもの。
【解決手段】これまでの技術では試料は機械的冷凍機によって4k以下の低温が利用でき、超伝導マグネットも4K程度まで冷却して、14T程度の磁束密度を発生する事が可能であった。しかし、試料と超伝導マグネットを同一の 4K冷凍機で冷却する事は困難であり、本発明は試料室空間の加熱・冷却の、より効率的で精密な制御を可能とするものである。
【選択図】 なし
【解決手段】これまでの技術では試料は機械的冷凍機によって4k以下の低温が利用でき、超伝導マグネットも4K程度まで冷却して、14T程度の磁束密度を発生する事が可能であった。しかし、試料と超伝導マグネットを同一の 4K冷凍機で冷却する事は困難であり、本発明は試料室空間の加熱・冷却の、より効率的で精密な制御を可能とするものである。
【選択図】 なし
Description
本発明は、室温から1.5Kに至る任意の温度で試料の電気抵抗を測定するための、温度可変試料室を製作する方法と装置に関するもので、超伝導マグネットによる強磁場下での測定および、光学窓の装着により光学的測定、CCDカメラ等の使用に適する装置。
最近4K冷凍機と呼ばれる、ジフォード・マクマホンの原理またはパルスチューブ技術による機械的冷凍機を用いて4K以下の温度に到達する事が可能になった。 従来はそのような温度は、高価であり自然の資源としても有限の液体ヘリウムを用いてのみ到達可能であった。ヨーロッパや、北米では液体ヘリウムは妥当な金額で自由に入手できる一方、世界の他の地域では極めて高価で、調達が困難である。 液体ヘリウムはすぐに蒸発してしまうので、貯蔵や運搬が困難である。
現在では、消費電力5−8キロワットの機械的冷凍機によって4K以下の低温が利用できるので、超伝導マグネットを4K程度まで冷却して、14T程度の磁束密度を発生する事が可能になった。また、機械的冷凍機を用いて測定試料を冷却することも可能である。しかし、試料と超伝導マグネットを同一の4K冷凍機で冷却する事は困難である。これは、超伝導マグネットは4K冷凍機の冷凍能力の大部分を必要とし、特に磁場を変化させている時はマグネットが熱負荷を増大することによる。
同時に、試料を4Kまたはそれ以下に冷却するためには試料と4K冷凍機の間の熱的接触を非常に緊密にする必要がある。他方、実験科学の目的のためには、試料の温度を制御された、しかも再現性のある方法で、最低温度から室温(300K)付近まで変化させることが要求される。試料を高温で制御する場合、試料空間に熱を加えるので、4K冷凍機との間の熱的接触を弱めなければ4K冷凍機は過負荷状態となり、超伝導マグネットの性能を落としてしまうことになる。
4K冷凍機と試料の間の熱的接触の強弱を変える方法として良く知られているのは、調整クランプのような機械的スイッチを使う方法と、断熱空間に熱交換ガスを入れる方法である。この中で機械的スイッチは、ON/OFF制御であることから、熱流の制御、試料温度の制御の目的には適しない。
熱交換ガスによる方法の方が、熱流の制御に適している。この目的のためには、外側が4Kに保たれた密閉容器の中に試料を入れる。容器内に入れたヘリウムガスを真空ポンプで抜き、試料の回りを真空にすれば、ヒーターを使って試料の温度を上げる事が可能である。これは、試料温度4−100Kの範囲では、満足な温度制御の方法といえる。しかし、試料の温度を300Kまで上げると、試料の面積が数cm2以上ある場合は、4K冷凍機にとってかなりの熱負荷となる。試料の放射率によるが、一cm2あたり、1−40mWの熱輻射を出すと考えられるが、4K冷凍機の熱負荷は100mW以下に保つのが望ましい。さらに、熱交換ガスによって精密な温度制御を行うためには、ガス圧を極めて注意深く調整しなければならないという問題がある。
この発明の原理に基づく温度可変試料室を製作する方法と装置に関する特許は英国の GOOD,Jeremy, Cryogenic Limitedによって、英国とアメリカに出願されている。
International Publication Date:20 December 2001(20.12.2001)
International Publication Number:WO 01/96020 A1
現在では、消費電力5−8キロワットの機械的冷凍機によって4K以下の低温が利用できるので、超伝導マグネットを4K程度まで冷却して、14T程度の磁束密度を発生する事が可能になった。また、機械的冷凍機を用いて測定試料を冷却することも可能である。しかし、試料と超伝導マグネットを同一の4K冷凍機で冷却する事は困難である。これは、超伝導マグネットは4K冷凍機の冷凍能力の大部分を必要とし、特に磁場を変化させている時はマグネットが熱負荷を増大することによる。
同時に、試料を4Kまたはそれ以下に冷却するためには試料と4K冷凍機の間の熱的接触を非常に緊密にする必要がある。他方、実験科学の目的のためには、試料の温度を制御された、しかも再現性のある方法で、最低温度から室温(300K)付近まで変化させることが要求される。試料を高温で制御する場合、試料空間に熱を加えるので、4K冷凍機との間の熱的接触を弱めなければ4K冷凍機は過負荷状態となり、超伝導マグネットの性能を落としてしまうことになる。
4K冷凍機と試料の間の熱的接触の強弱を変える方法として良く知られているのは、調整クランプのような機械的スイッチを使う方法と、断熱空間に熱交換ガスを入れる方法である。この中で機械的スイッチは、ON/OFF制御であることから、熱流の制御、試料温度の制御の目的には適しない。
熱交換ガスによる方法の方が、熱流の制御に適している。この目的のためには、外側が4Kに保たれた密閉容器の中に試料を入れる。容器内に入れたヘリウムガスを真空ポンプで抜き、試料の回りを真空にすれば、ヒーターを使って試料の温度を上げる事が可能である。これは、試料温度4−100Kの範囲では、満足な温度制御の方法といえる。しかし、試料の温度を300Kまで上げると、試料の面積が数cm2以上ある場合は、4K冷凍機にとってかなりの熱負荷となる。試料の放射率によるが、一cm2あたり、1−40mWの熱輻射を出すと考えられるが、4K冷凍機の熱負荷は100mW以下に保つのが望ましい。さらに、熱交換ガスによって精密な温度制御を行うためには、ガス圧を極めて注意深く調整しなければならないという問題がある。
この発明の原理に基づく温度可変試料室を製作する方法と装置に関する特許は英国の GOOD,Jeremy, Cryogenic Limitedによって、英国とアメリカに出願されている。
International Publication Date:20 December 2001(20.12.2001)
International Publication Number:WO 01/96020 A1
本発明は試料室空間の加熱・冷却の、より効率的で精密な制御を目的とするものである。
試料の温度制御のための装置が請求項1に明記される。
その装置は、熱(伝達)サイフォンを4K冷凍機に効率良く結合させるような熱交換機能を含むものが望ましい。
その装置は、熱(伝達)サイフォンを4K冷凍機に効率良く結合させるような熱交換機能を含むものが望ましい。
この熱サイフォンには、温度制御用の流体が下方に流れ落ちて溜まる様に、凝集部分が配置されている事が望ましい。
凝集部分の下方には、凝集して液化した温度制御用の液体を受ける為の凝集室(液溜め)が配置されている事が望ましい。
超伝導マグネットを組み込む場合は試料の回りを取り囲むように配置するのが有利である。
凝集部分の下方には、凝集した温度制御用の液体を受ける為の凝集室(液溜め)が配置されて配置されていることが望ましい。
試料の温度制御のために温度制御用の液体を加熱する場合は、液体の流れが試料支持部を通過する手前の位置で加熱するのが有利である。
温度制御用の液体の流れを調整するための弁を、凝集室(液溜め)と試料室との間に付けることが出来る。
試料室、4K冷凍機、及び熱(伝達)サイフォンは、デュワの内側に配置するのが望ましく、温度制御用の流体の容器はデュワの外側に配置するのが望ましい。
この装置には、サイフォンと試料室の回路内にある温度制御用の液体の圧力を減圧する為の圧力調整調整手段を付加しておくのが有利である。この″圧力調整手段″は、活性炭吸着ポンプを含み、″加熱″は圧力増加を意味する。この加圧活性炭吸着ポンプおよび加熱手段は、サイフォンや、試料室から隔離されていることが望ましい。
輻射シールドを、この装置と、装置の中に組み込まれている超伝導マグネットとの間に取付けることができる。
本発明の実施の形態の詳細を、添付の図を参照して以下に述べる。
図1は、概念的に表わした温度可変試料室装置の具体例で、一部は断面図で示している。試料は、内部にヘリウムガスを満たした試料室(光学ステージ)12の上面に密着して配置される。試料が配置された部分の下には、電気ヒーターおよび、試料の温度を測る温度計が埋め込まれている。試料室12を含むすべての低温部分は外側容器1,2および3(クライオスタット)内に収納される。このクライオスタットの内部は、断熱の目的で高真空に排気されている。磁場中での測定を行う場合は、試料は超伝導マグネット(図では省略されている)の磁場中心部分に配置される。例えば、試料を50Kの温度に保持する為には、ヒーターの電力が試料に供給される。ヒーターは、試料室12の銅製台座部分を加熱し、膨張した熱交換ガスは試料室を抜けて上昇し、減圧ポンプ口15を経由してバッファータンク4に戻されるという方法で、試料室内部の圧力が一定に保持される。このときニードル弁11を殆ど閉じて、試料室の過剰な冷却を制限する。
通常、4K冷凍機は2段のステージがあるものを使用する。上部ステージ8は、試料室12(及び図1では省略された超伝導マグネット)の回りの輻射シールドを48K程度まで冷却する。この48Kシールド14はクライオスタットの外部から、試料室を囲む4Kシールド(及び約4Kに冷却されている超伝導マグネット)に向かって流れ込む、すべての熱負荷を遮断する。下部ステージ9は、試料室を囲む4Kシールド13(および超伝導マグネット)を4K以下まで冷却する。上部ステージ(第1ステージ)は冷却能力が高く(典型例:40W@40K)、下部ステージ(A267)は到達最低温度が3Kで、冷却能力は1W@4Kである。
最も大きな熱負荷は、光学窓を通る室温の熱輻射で、直径50mmの光学窓では約900mWの熱負荷となるので、試料を4Kまたはそれ以下の温度に保ちたい場合は、光学窓に開閉可能な48K、および4Kに冷却したシールドを配置する。測定中に光学窓のシールドを開く場合はその間、冷却用の流体を十分に供給できる容積の+A282(例:100mL)が必要である。
温度制御用流体(ヘリウムガス)は排気管を取り巻く熱交換器7を通って予冷され、次に4K冷凍機の第1ステージ8に接する熱交換器を通過し、冷却されて密度を増し、連結管を通って第2ステージの熱交換器(4Kまたはそれ以下)に流れ落ちる。この目的の為には、4K冷凍機は垂直または垂直に近い様に設置するのが望ましい。このときガスは冷却されて、ガス圧が十分にあれば液化して液体ヘリウムになる。第2ステージの熱交換器の先には、液溜10が付いている。冷却されたガス/液体は細管を通じて試料室12に導かれるが、途中に配置されたニードル弁11の調整によって、一定の流量を保持することができる。
通常、液溜10には液体ヘリウムを入れる。ニードル弁はクライオスタットの外側から制御される。試料空間の室温部からの熱負荷は常に存在するので、冷却ガスの循環が必要であり、試料の温度にかかわらず、ガスの循環を保たなければならない。しかし、試料の温度が高くなるほど室温から伝わる熱負荷は軽くなるので、ガスの必要な循環率も少なくてすむ。ニードル弁を開き、ヒーターの電力を零に落とした場合、液体は試料室の中に流れ込み、試料が最低温度になっている事が保証される。細管を通る液体の流れは、ガスとは対照的に、細管自体の温度が低いほど速い。つまり、試料と、細管の試料側の端の温度が高いと、細管は液体の流れに対する抵抗として働きこの抵抗は温度の上昇とともに増加する。低温になるほど、質量の輸送の速さが増加し、したがって冷却能力も増加する。一定の体積の室内を満たすガスの圧力は温度に比例することと、ガスを液化させるにはガスの量が十分でなければならないので、ガスの容器4はクライオスタットの外側に取り付けるのが望ましい。 ガス容器の容積は低温部分の容積に比較して十分に大きい必要がある。液体ヘリウム1ccは、NTP(標準状態)のガス650ccに対応し、ヘリウムガスの1ccでも、300Kでは75倍の体積になる。 実施例では、約70L(NTP)のガスがあれば十分であろう。さらに、4.2K以下の温度が得られる事は魅力的である。 例えば、1.5Kの温度を得るには液体ヘリウムの気圧を3−4mmbarまで減圧する必要がある。
ヘリウムガスの減圧はクライオスタット外部に設置された減圧ポンプ5で行うのが簡単であるが、活性炭吸着ポンプを使用する方法が、ガスをクライオスタット内部で循環させるので最低温度付近での測定には、より便利である。
活性炭吸着ポンプを使用するには、試料室12のガス出口から、減圧ポンプ口15に通じる配管の途中に、活性炭を満たした容器を取り付ける配管をする。試料室にプロービング機構を組合せて使用する時等、4K冷凍機の微弱な振動が重大な問題となる場合がある。フレキシブル管2を介して、試料室12と、4K冷凍機を含むクライオスタット本体1とを接続すること、液溜10から試料室12に冷却ガス/液体を導く細管も、フレキシブル管を使用することおよび、試料室部分を含むクライオスタット3を防振ダンパーを介して架台に固定することで、振動の影響を最少にすることができる。
図1は、概念的に表わした温度可変試料室装置の具体例で、一部は断面図で示している。試料は、内部にヘリウムガスを満たした試料室(光学ステージ)12の上面に密着して配置される。試料が配置された部分の下には、電気ヒーターおよび、試料の温度を測る温度計が埋め込まれている。試料室12を含むすべての低温部分は外側容器1,2および3(クライオスタット)内に収納される。このクライオスタットの内部は、断熱の目的で高真空に排気されている。磁場中での測定を行う場合は、試料は超伝導マグネット(図では省略されている)の磁場中心部分に配置される。例えば、試料を50Kの温度に保持する為には、ヒーターの電力が試料に供給される。ヒーターは、試料室12の銅製台座部分を加熱し、膨張した熱交換ガスは試料室を抜けて上昇し、減圧ポンプ口15を経由してバッファータンク4に戻されるという方法で、試料室内部の圧力が一定に保持される。このときニードル弁11を殆ど閉じて、試料室の過剰な冷却を制限する。
通常、4K冷凍機は2段のステージがあるものを使用する。上部ステージ8は、試料室12(及び図1では省略された超伝導マグネット)の回りの輻射シールドを48K程度まで冷却する。この48Kシールド14はクライオスタットの外部から、試料室を囲む4Kシールド(及び約4Kに冷却されている超伝導マグネット)に向かって流れ込む、すべての熱負荷を遮断する。下部ステージ9は、試料室を囲む4Kシールド13(および超伝導マグネット)を4K以下まで冷却する。上部ステージ(第1ステージ)は冷却能力が高く(典型例:40W@40K)、下部ステージ(A267)は到達最低温度が3Kで、冷却能力は1W@4Kである。
最も大きな熱負荷は、光学窓を通る室温の熱輻射で、直径50mmの光学窓では約900mWの熱負荷となるので、試料を4Kまたはそれ以下の温度に保ちたい場合は、光学窓に開閉可能な48K、および4Kに冷却したシールドを配置する。測定中に光学窓のシールドを開く場合はその間、冷却用の流体を十分に供給できる容積の+A282(例:100mL)が必要である。
温度制御用流体(ヘリウムガス)は排気管を取り巻く熱交換器7を通って予冷され、次に4K冷凍機の第1ステージ8に接する熱交換器を通過し、冷却されて密度を増し、連結管を通って第2ステージの熱交換器(4Kまたはそれ以下)に流れ落ちる。この目的の為には、4K冷凍機は垂直または垂直に近い様に設置するのが望ましい。このときガスは冷却されて、ガス圧が十分にあれば液化して液体ヘリウムになる。第2ステージの熱交換器の先には、液溜10が付いている。冷却されたガス/液体は細管を通じて試料室12に導かれるが、途中に配置されたニードル弁11の調整によって、一定の流量を保持することができる。
通常、液溜10には液体ヘリウムを入れる。ニードル弁はクライオスタットの外側から制御される。試料空間の室温部からの熱負荷は常に存在するので、冷却ガスの循環が必要であり、試料の温度にかかわらず、ガスの循環を保たなければならない。しかし、試料の温度が高くなるほど室温から伝わる熱負荷は軽くなるので、ガスの必要な循環率も少なくてすむ。ニードル弁を開き、ヒーターの電力を零に落とした場合、液体は試料室の中に流れ込み、試料が最低温度になっている事が保証される。細管を通る液体の流れは、ガスとは対照的に、細管自体の温度が低いほど速い。つまり、試料と、細管の試料側の端の温度が高いと、細管は液体の流れに対する抵抗として働きこの抵抗は温度の上昇とともに増加する。低温になるほど、質量の輸送の速さが増加し、したがって冷却能力も増加する。一定の体積の室内を満たすガスの圧力は温度に比例することと、ガスを液化させるにはガスの量が十分でなければならないので、ガスの容器4はクライオスタットの外側に取り付けるのが望ましい。 ガス容器の容積は低温部分の容積に比較して十分に大きい必要がある。液体ヘリウム1ccは、NTP(標準状態)のガス650ccに対応し、ヘリウムガスの1ccでも、300Kでは75倍の体積になる。 実施例では、約70L(NTP)のガスがあれば十分であろう。さらに、4.2K以下の温度が得られる事は魅力的である。 例えば、1.5Kの温度を得るには液体ヘリウムの気圧を3−4mmbarまで減圧する必要がある。
ヘリウムガスの減圧はクライオスタット外部に設置された減圧ポンプ5で行うのが簡単であるが、活性炭吸着ポンプを使用する方法が、ガスをクライオスタット内部で循環させるので最低温度付近での測定には、より便利である。
活性炭吸着ポンプを使用するには、試料室12のガス出口から、減圧ポンプ口15に通じる配管の途中に、活性炭を満たした容器を取り付ける配管をする。試料室にプロービング機構を組合せて使用する時等、4K冷凍機の微弱な振動が重大な問題となる場合がある。フレキシブル管2を介して、試料室12と、4K冷凍機を含むクライオスタット本体1とを接続すること、液溜10から試料室12に冷却ガス/液体を導く細管も、フレキシブル管を使用することおよび、試料室部分を含むクライオスタット3を防振ダンパーを介して架台に固定することで、振動の影響を最少にすることができる。
4K冷凍機で到達可能な最低温度は4K程度までで、1.5に到達するには液体ヘリウムを使用する必要があった。本発明によって、高価で、地方によっては入手困難な液体ヘリウムを使用せずに、試料の温度を1.5−300Kの任意の一定値に制御して実験を行うことが可能になる。
1 クライオスタット(本体)
2 フレキシブル管
3 試料室外箱(1,2,3でクライオスタット全体を形成する)
4 バッファータンク
5 減圧ポンプ
6 4K冷凍機
7 熱交換器(注入ガス予冷用)
8 第1ステージ(回りのコイルは熱交換器)
9 第2ステージ(回りのコイルは熱交換器)
10 ヘリウム液溜
11 ニードル弁
12 試料室(光学ステージ)
13 4Kシールド
14 40Kシールド
15 ヘリウムガス排気管
16 防振ダンパー
2 フレキシブル管
3 試料室外箱(1,2,3でクライオスタット全体を形成する)
4 バッファータンク
5 減圧ポンプ
6 4K冷凍機
7 熱交換器(注入ガス予冷用)
8 第1ステージ(回りのコイルは熱交換器)
9 第2ステージ(回りのコイルは熱交換器)
10 ヘリウム液溜
11 ニードル弁
12 試料室(光学ステージ)
13 4Kシールド
14 40Kシールド
15 ヘリウムガス排気管
16 防振ダンパー
Claims (15)
- 試料の温度を調整する装置で、試料ホルダー、4K冷凍機、および、試料ホルダーに結合させた熱サイフォンを含み、温度制御用流体を対流で循環させる回路を形成しているもの。
- 請求項1に関する装置で熱サイフォンを4K冷凍機に結合させるための熱交換器を有するもの。
- 請求項1または請求項2に関する装置で、熱サイフォンは、液化した温度調整用流体の下方向への流れを許す配置の凝集部を含む。
- 請求項3に関する装置には、凝集部の底部に液化した温度調整用流体を受け入れるための集液室が含まれる。
- 請求項4に関する装置は集液室と試料ホルダーとの間に、温度調整用流体の流れを調整するためのバルブを有する。
- 前記のすべての請求項に関して、温度調整用流体を試料ホルダーに到達する前の段階で加熱するためのヒーターが含まれる。
- 前記のすべての請求項に関して、試料ホルダー、4K冷凍機、及び熱サイフォンはクライオスタット内部に収納され、温度調整用流体の容器はクライオスタット外部に用意される。
- 前記のすべての請求項に関して、圧力調整手段として、サイフォン・試料ホルダー回路内の温度調整用流体の圧力を減圧するための方法が含まれる。
- 請求項8に関して、圧力調整手段、および圧力差による温度調整用流体の循環の手段として、減圧ポンプによる減圧が含まれる。
- 請求項8に関して、圧力調整手段として、活性炭吸着ポンプによる減圧、および加圧のための加熱方法が含まれる。
- 請求項9に関して、活性炭吸着ポンプと加熱手段は、サイフォンや試料ホルダーからは熱的に絶縁されている。
- 前記のすべての請求項に関して、装置は、光学窓、または超伝導マグネット、またはその両方を含むことができる。
- 前記のすべての請求項に関して、装置と、装置に含まれる光学窓付き試料ホルダーとの間は、フレキシブル管を介して接続され、輻射シールドおよび防震ダンパーが用意されている。
- 前記のすべての請求項に関して、装置と、装置に含まれる超伝導マグネットとの間には輻射シールドが用意されている。
- 試料の温度を制御する方法には、試料ホルダーを用意すること、4K冷凍機を用意すること、試料ホルダーの中に温度調整用流体を用意すること、および、試料を冷却するための温度調整用流体を駆動するために対流を利用することが含まれる。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004124823A JP2005274113A (ja) | 2004-03-25 | 2004-03-25 | 温度可変試料室製作の方法と装置 |
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2005274113A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20090293504A1 (en) * | 2006-09-29 | 2009-12-03 | Siemens Aktiengesellschaft | Refrigeration installation having a warm and a cold connection element and having a heat pipe which is connected to the connection elements |
CN106996894A (zh) * | 2016-01-22 | 2017-08-01 | 中国科学院理化技术研究所 | 一种材料低温力学性能测试装置 |
-
2004
- 2004-03-25 JP JP2004124823A patent/JP2005274113A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20090293504A1 (en) * | 2006-09-29 | 2009-12-03 | Siemens Aktiengesellschaft | Refrigeration installation having a warm and a cold connection element and having a heat pipe which is connected to the connection elements |
CN106996894A (zh) * | 2016-01-22 | 2017-08-01 | 中国科学院理化技术研究所 | 一种材料低温力学性能测试装置 |
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