JP2005273883A - 静圧流体軸受 - Google Patents

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Kenichi Iwasaki
健一 岩崎
Yoshihisa Daikyo
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Abstract

【課題】 軸受剛性が高くて、加圧気体の流出が抑制される静圧流体軸受を提供する。
【解決手段】 運動案内面を有する固定軸体と、前記運動案内面に対向する軸受面を有し、該固定軸体を囲繞して該固定軸体の軸方向に沿って移動する可動体と、を備え、前記運動案内面及び軸受面の間に形成された微小隙間に加圧流体を流すことによって静圧流体層が形成された静圧流体軸受において、前記運動案内面及び軸受面の少なくとも一方が、凸状に突出している。
【選択図】図2

Description

本発明は、静圧流体軸受に関する。本発明は、詳細には、半導体露光工程や検査工程あるいは成膜工程等が行なわれる精密測定装置や精密加工装置等の軸受部分を構成する静圧流体軸受に関する。
従来、高精度な案内及び位置決めを行なうためのスライド装置として、静圧流体軸受が用いられている。静圧流体軸受は、可動体と固定軸体との間の微小隙間に加圧気体を供給することにより静圧流体層を形成して可動体を固定軸体に対して静圧支持するものである(例えば、特許文献1、2及び3を参照。)。
特許文献1、2及び3に開示されている従来の静圧流体軸受は、図8の(A)に模式的に示すように、四角柱状の固定軸体110と、固定軸体110を囲繞する可動体120とを備えてなり、間隙Gの微小隙間140が固定軸体110の運動案内面112と可動体120の軸受面126との間に設けられている。可動体120に設けられた給気管から供給された加圧気体が、微小隙間140に供給されて、薄い膜状の静圧流体層が形成される。静圧流体層を介在させることによって、可動体120が固定軸体110上を滑動することができるようになっている。
特開平6−193635号公報 特開平6−307449号公報 特開平7−103235号公報
しかしながら、上記の従来技術に係る静圧流体軸受では、固定軸体110の運動案内面112と可動体120の軸受面126とが、いずれもフラットな平面で構成されている。このような平面構成の静圧流体軸受において、例えば0.4MPa程度の加圧気体が微小隙間140に印加されると、その加圧気体によって、図8の(B)に示すように、可動体120がαの大きさで外方に膨張する。可動体120の膨張によって、微小隙間140がG+αという間隙まで押し広げられ、加圧気体の実質的な加圧圧力が低下して、静圧流体軸受の軸受剛性が低下するという問題がある。
そして、微小隙間140の拡開によって、加圧気体が多量に流出して、加圧気体の消費が増加するという問題もある。特に、清浄な不活性ガス(例えば、窒素ガス)が使用される半導体製造装置においては、清浄ではない加圧気体の多量の流出は、好ましくない。
静圧流体軸受の軸受剛性の低下を防止するために、加圧気体の圧力を高めることを行なうと、可動体120がさらに外方に膨張することを招来してしまう。可動体120のさらなる膨張によって、微小隙間140が押し広げられて、そこから多量の加圧気体が流出するという問題がある。
ところで、静圧流体軸受は、通常、ある重量を有する移動対象体が可動体120の上に設置された状態で使用される。固定軸体110の運動案内面112は、無負荷状態においてフラットな平面であるように構成されている。フラットな固定軸体110に対して可動体120及び移動対象体の重量が負荷されると、固定軸体110は全体的に鉛直下向きにわずかに撓んでしまう。したがって、静圧流体軸受においては、軸長手方向の真直度が出ないという問題がある。このことは、固定軸体110がたとえセラミックス等の高剛性材料から構成されているとしても、同じことである。
したがって、本発明の解決すべき技術的課題は、軸受剛性が高くて、加圧気体の流出が抑制される静圧流体軸受を提供することである。
本発明の解決すべき他の技術的課題は、負荷状態において、軸長手方向の高精度な真直度を有する静圧流体軸受を提供することである。
課題を解決するための手段および作用・効果
上記技術的課題を解決するために、本発明によれば、運動案内面を有する固定軸体と、前記運動案内面に対向する軸受面を有し、該固定軸体を囲繞して該固定軸体の軸方向に沿って移動する可動体と、を備え、前記運動案内面及び軸受面の間に形成された微小隙間に加圧流体を流すことによって静圧流体層が形成された静圧流体軸受において、固定軸体の運動案内面及び可動体の軸受面の少なくとも一方が、凸状に突出していることを特徴とする静圧流体軸受が提供される。
上記静圧流体軸受によれば、固定軸体の運動案内面及び可動体の軸受面の少なくとも一方が凸状に突出しているので、加圧気体の非印加時には、微小隙間が所望の適切な間隔となっていないが、加圧気体が微小隙間に印加されたときに微小隙間の中央部が拡開して所望の適切な間隔が得られる。加圧気体の印加時すなわち静圧流体軸受の動作時に、微小隙間が所望の適切な間隔となっているので、高い軸受剛性が得られる。また、加圧気体の流出も抑制される。
上記突出高さは、1μmより小さいときには上述した所望の効果が得られず、3μmより大きいときには可動体を固定軸体に組み付けることができない。したがって、好ましくは、上記突出高さは、1乃至3μmである。
また、本発明によれば、運動案内面を有する固定軸体と、前記運動案内面に対向する軸受面を有し、該固定軸体を囲繞して該固定軸体の軸方向に沿って移動する可動体と、を備え、前記運動案内面及び軸受面の間に形成された微小隙間に加圧流体を流すことによって静圧流体層が形成された静圧流体軸受において、上記固定軸体が、無負荷時において、荷重負荷方向の反対方向にアーチ状に湾曲していることを特徴とする静圧流体軸受が提供される。
上記静圧流体軸受によれば、固定軸体が、荷重負荷方向の反対方向にアーチ状に湾曲しているので、可動体及び移動対象体の荷重が負荷されていない時には、微小隙間が所望の適切な間隔となっているが、可動体及び移動対象体の荷重が負荷されたときに荷重負荷方向の反対方向の微小隙間の中央部が拡開して所望の適切な間隔が得られる。したがって、負荷状態において、軸長手方向の高精度な真直度を有する静圧流体軸受が得られる。
上記湾曲量は、1μmより小さいときには上述した所望の効果が得られず、3μmより大きいときには可動体を固定軸体に組み付けることができない。したがって、好ましくは、上記湾曲量は、1乃至3μmである。
固定軸体は、三角柱形状や五角柱形状や六角柱形状等の多角柱形状や、少なくとも一部が長手方向に蒲鉾状に切り欠かれた大略円柱形状であってもよい。固定軸体が四角柱形状である場合、コーナー部が直角を有して加工性や加工コストが優れていることから、固定軸体は四角柱形状であることが好ましい。
可動体は、ブロック状部材を加工して所望の形状に仕上げることもできるが、好ましくは、複数の板状部材を組み合わせてなる。各板状部材を所望の形状に加工したあと、それらを組み合わせて可動体にすることにより、複雑な形状のものを高精度に且つ低コストで加工することができる。
固定軸体及び可動体としては、金属系材料やセラミックス材料等の各種の高剛性材料が使用可能である。好ましくは、固定軸体及び可動体は、それぞれ、ヤング率が340GPa以上で430GPa以下のセラミックス材料からなる。このような材料は、高剛性で熱膨張係数が小さくて加工歪が小さいために高精度な加工が可能であり、鏡面状の面が容易に得られて、硬質体と衝突したときに隆起した圧痕が残らない等の利点が得られる。
以下に、図1〜4を参照しながら、本発明の実施形態に係る静圧流体軸受1について詳細に説明する。
図1に示した静圧流体軸受1は、大略四角柱形状をした固定軸体10と、この固定軸体10を部分的に囲繞する可動体20とからなる。固定軸体10及び可動体20は、アルミナ、炭化珪素等を主成分とするセラミックス材料から構成されている。可動体20の上側外面には、給気管30が接続されている。
図2は、固定軸体10が可動体20の中に挿通されている部分の断面を示している。固定軸体10と可動体20との間には、微小な隙間40が設けられている。
まず、固定軸体10について説明する。
固定軸体10は、いずれもフラットで鏡面状に仕上げられた運動案内上面12a、運動案内下面12b、運動案内左面12c及び運動案内上面12dを有している。固定軸体10の左右の端部は、支持部材16で支持されている。
可動体20は、おおよそ上下左右対称に構成されており、上板22a、下板22b、左側板22c及び右側板22dという4つの平板状部材に分割されて構成されている。すなわち、一回り大きいサイズの上板22a及び下板22bが、小さいサイズの左側板22c及び右側板22dを挟むように構成されている。上板22aと左側板22cとが、左上接合面で接合されている。上板22aと右側板22dとが、右上接合面で接合されている。下板22bと左側板22cとが左下接合面で接合されている。下板22bと右側板22dとが右上接合面で接合されている。各平板状部材22a〜22dはネジ止めされて、可動体20として一体化されている。
なお、左側板22c及び右側板22dを上板22a及び下板22bよりも一回り大きいサイズにすることも可能である。また、各接合面26a〜26dを斜め45度にして、平板状部材を均等な四分割構成にすることも可能である。
給気管30からの加圧気体を各平板状部材のエアパッドに供給するために、各平板状部材22a〜22dを連通する不図示の給気周回通路が、各平板状部材22a〜22dに形成されている。給気管30が上板22aに接続されていることを除いて、各平板状部材22a〜22dはおおよそ同じ構造をしている。
上板22aは、中央部の上突出部24aと左右端部の上平坦部25aとを備えている。上突出部24aは、対向する運動案内上面12aに向けて凸状に突出している。その突出高さδは、おおよそ、1乃至3μmである。鏡面状に仕上げられた軸受上面26aの頂部は、対向する運動案内上面12aに対して当接した状態で組み付けられている。
下板22bは、中央部の下突出部24bと左右端部の下平坦部25bとを備えている。下突出部24bは、対向する運動案内下面12bに向けて凸状に突出している。その突出高さδは、おおよそ1乃至3μmである。鏡面状に仕上げられた軸受下面26bの頂部は、対向する運動案内下面12bに対して当接した状態で組み付けられている。
左板22cは、中央部の左突出部24cと左右端部の左平坦部25cとを備えている。左突出部24cは、対向する運動案内左面12cに向けて凸状に突出している。その突出高さδは、おおよそ1乃至3μmである。鏡面状に仕上げられた軸受左面26cの頂部は、対向する運動案内左面12cに対して当接した状態で組み付けられている。
右板22dは、中央部の右突出部24dと左右端部の右平坦部25dとを備えている。右突出部24dは、対向する運動案内右面12dに向けて凸状に突出している。その突出高さδは、おおよそ1乃至3μmである。鏡面状に仕上げられた軸受右面26dの頂部は、対向する運動案内右面12dに対して当接した状態で組み付けられている。
可動体20の各突出部24a〜24dは、蒲鉾状あるいは山状に全体的に突出した形態をしている。なお、このような突出形状は、可動体20の各軸受面26a〜26d及び固定軸体10の各運動案内面12a〜12dの少なくとも一方に設けることが可能である。また、各平板状部材の突出高さは、加圧気体が微小空間40に印加されたときに微小空間40の中央部が拡開して適切な間隔が得られるように調整される。さらに、固定軸体10が断面長方形の四角柱形状をなす場合には、上板22a及び下板22bの各突出部24a、24bに対して、左板22c及び右板22dの各突出部24c、24dの突出高さδを小さくしたり、上板22a及び下板22bのみに各突出部24a、24bを設けたりすることができる。
このような構成をした静圧流体軸受1の動作について説明する。
可動体20に設けられた給気管30から供給された加圧気体が、給気周回通路を通じて、可動体20の上板22a、下板22b、左側板22c及び右側板22dの給気連絡通路にそれぞれ供給される。給気連絡通路に供給された加圧気体は、上板22a、下板22b、左側板22c及び右側板22dの各エアパッドから放出される。各エアパッドから放出された加圧気体が微小隙間40に供給されて、薄い膜状の静圧流体層が形成される。このとき、上板22a、下板22b、左側板22c及び右側板22dがそれぞれ外方に膨張する。各平板状部材22a〜22dの膨張によって、微小隙間40が、例えばおおよそ1乃至3μmの微小な間隙まで押し広げられる。加圧気体が印加されたときに微小隙間40が最適な間隙となっているので、高い軸受剛性が得られる。最適化された間隙に静圧流体層が介在しているので、可動体20が固定軸体10上を軸長手方向にスムーズに滑動することができる。また、微小隙間40が最適化されていることによって、加圧気体の流出も防止される。
上述した静圧流体軸受1は、好適には、各種の半導体製造装置の中に組み込まれて使用される。例えば、図7に示される、ステージ制御機構を備えた露光装置70において、レチクル80、ウェーハ84等の移動対象物が載置された各種ステージの移動動作を高精度に制御する際に用いられる。
露光装置70は、レチクル80上に形成されたパターンの露光範囲を拡大するために、照明光学系72からの露光光をスキャンスリット74によりスリット状に制限する。そして、このスリット光を用いてレチクル80上に形成されたパターンの一部をウェーハ84上に縮小投影した状態で、レチクル80とウェーハ84とを投影光学系86に対して同期走査してパターンをウェーハ84上に逐次転写するようにする。このような露光装置70において、レチクル80及びウェーハ84を高精度に位置決めし、あるいはレチクル80及び/又はウェーハ84を一定速度で高精度に走査するために、レチクル粗動ステージ78及びウェーハステージ82が用いられる。本発明に係る静圧流体軸受1がこれらのステージ78,82に用いられることにより、各ステージ78,82の位置が高精度に制御される。
次に、図5及び6を参照しながら、本発明の他の実施形態に係る静圧流体軸受1について詳細に説明するが、基本的な構成は、上述した実施形態のものと同じであるので、両者の相違点を中心に説明する
本実施形態の静圧流体軸受1では、図5の(A)に示すように、固定軸体10が、無負荷時において、荷重負荷方向の反対方向にアーチ状に湾曲しているように構成されている。
図5に示した静圧流体軸受1は、大略四角柱形状をした固定軸体10と、この固定軸体10を部分的に囲繞する可動体20とからなる。固定軸体10及び可動体20は、アルミナ又は炭化珪素を主成分とするセラミックス材料から構成されている。
固定軸体10は、いずれもフラットで鏡面状に仕上げられた運動案内上面12a、運動案内下面12b、運動案内左面12c及び運動案内上面12dを有している。固定軸体10の左右の端部は、支持部材16で支持されている。
固定軸体10は、無負荷時において、上向きに、すなわち荷重負荷方向の反対方向にアーチ状に湾曲している。固定軸体10上に可動体20及び移動対象物を載置すると、それらの自重によって、固定軸体10が荷重負荷方向すなわち鉛直下向きに撓んでしまう。この撓み量を見込んで、固定軸体10を予め上向きに湾曲させておく。その湾曲量tは、固定軸体10のヤング率や太さ、あるいは可動体20及び移動対象物の重量によって決定されるが、例えばおおよそ1乃至3μmである。
可動体20は、おおよそ上下左右対称に構成されており、上板22a、下板22b、左側板22c及び右側板22dという4つの平板状部材に分割されて構成されている。すなわち、一回り大きいサイズの上板22a及び下板22bが、小さいサイズの左側板22c及び右側板22dを挟むように構成されている。上板22aと左側板22cとが、左上接合面で接合されている。上板22aと右側板22dとが、右上接合面で接合されている。下板22bと左側板22cとが左下接合面で接合されている。下板22bと右側板22dとが右上接合面で接合されている。湾曲した固定軸体10を囲繞するように各平板状部材22a〜22dを配置したあと、各平板状部材22a〜22dはネジ止めされて、可動体20として一体化される。
なお、左側板22c及び右側板22dを上板22a及び下板22bよりも一回り大きいサイズにすることも可能である。また、各接合面26a〜26dを斜め45度にして、平板状部材を均等な四分割構成にすることも可能である。
給気管30からの加圧気体を各平板状部材22a〜22dのエアパッドに供給するために、各平板状部材22a〜22dを連通する不図示の給気周回通路が、各平板状部材22a〜22dに形成されている。給気管30が上板22aに接続されていることを除いて、各平板状部材22a〜22dはおおよそ同じ構造をしている。
このような構成をした静圧流体軸受1の動作について説明する。
固定軸体10は、無負荷時には上向きに凸のアーチ状に湾曲しているが、可動体20を固定軸体10に組み付けて不図示の移動対象物を可動体20に取り付けたときには、それらの自重によって、固定軸体10は鉛直下向きに撓むものの、その撓み量を見込んで予め湾曲していた固定軸体10はおおよそ直線状に矯正される。荷重が負荷されたときに固定軸体10が直線状に矯正されているので、高い姿勢精度が得られる。
上述した静圧流体軸受1は、好適には、各種の半導体製造装置の中に組み込まれて使用される。例えば、図7に示す、ステージ制御機構を備えた露光装置70において、レチクル80、ウェーハ84等の移動対象物が載置された各種ステージの移動動作を高精度に制御する際に用いられる。
露光装置70は、レチクル80上に形成されたパターンの露光範囲を拡大するために、照明光学系72からの露光光をスキャンスリット74によりスリット状に制限する。そして、このスリット光を用いてレチクル80上に形成されたパターンの一部をウェーハ84上に縮小投影した状態で、レチクル80とウェーハ84とを投影光学系86に対して同期走査してパターンをウェーハ84上に逐次転写するようにする。このような露光装置70において、レチクル80及びウェーハ84を高精度に位置決めし、あるいはレチクル80及び/又はウェーハ84を一定速度で高精度に走査するために、レチクル粗動ステージ78及びウェーハステージ82が用いられる。本発明に係る静圧流体軸受1がこれらのステージ78,82に用いられることにより、各ステージ78,82の位置が高精度に制御される。
上記発明のより具体的な実施の形態について説明する。すなわち、突出構造を有する静圧流体軸受1を試作し、その軸受剛性及び加圧気体の消費流量を確認する実験を行なった。
固定軸体10として、アルミナ純度が99.9%のアルミナセラミックスからなり、断面が40mm×40mmであり長さが300mmである四角柱形状のものを用いた。可動体20として、アルミナ純度が99.9%のアルミナセラミックスからなり、上板22a、下板22b、左側板22c及び右側板22dの四つの平板を組み合わせて構成した。上板22a及び下板22bは、幅が80mmであり厚さが20mmであり長さが80mmである平板である。左側板22c及び右側板22dは、幅が40mmであり厚さが20mmであり長さが80mmである平板である。
可動体20の各平板状部材22a〜22dに蒲鉾状に突出した突出部24a〜24dをそれぞれ設けるとともに、その突出高さを0.002mmにした。そして、各運動案内面12a〜12dを平面度が0.1μmのフラットな面に仕上げた固定軸体10に対して、突出部24a〜24dを有する可動体20を組み付けた静圧流体軸受1を作製し、それを本願発明の静圧流体軸受とした。
また、比較のために、固定軸体の運動案内面及び可動体の各軸受面をそれぞれ平面度が0.1μmのフラットな面に仕上げて、微小隙間が0.002mmとなるようにそれらを組み付けた静圧流体軸受を作製し、それを比較用静圧流体軸受とした。
これらの静圧流体軸受は、消費流量試験並びに軸受剛性試験に供せられた。
消費流量試験は、給気管30から供給される加圧気体の給気圧力を変化させたときに、加圧気体が微小隙間40から洩れ出ることによって加圧気体の消費量を測定したものである。給気圧力を0.1〜0.5MPaの範囲で変化させたときの測定結果を図3に示している。図3から分かるように、本願発明の静圧流体軸受は、比較用静圧流体軸受よりも、加圧気体の消費量がおおよそ2/3に低減されており、加圧気体の流出防止効果が確認された。
軸受剛性試験は、給気管30から供給される加圧気体の給気圧力を変化させたときに、可動体20を1μm沈めるのに何kgの荷重を負荷する必要があるのかを測定したものである。つまり、可動体20にある荷重の負荷をかけたときに、可動体20が沈み込む変位量を測定している。給気圧力を0.1〜0.5MPaの範囲で変化させたときの測定結果を図4に示している。図4から分かるように、本願発明の静圧流体軸受は、比較用静圧流体軸受よりも、軸受剛性が約1.3倍高くなっており、静圧流体層が保持されやすいことが確認された。
上記発明のより具体的な実施の形態について説明する。すなわち、固定軸体10が湾曲した構造を有する静圧流体軸受1を試作し、その姿勢精度を確認する実験を行なった。
固定軸体10として、アルミナ純度が99.9%のアルミナセラミックスからなり、断面が40mm×40mmであり長さが300mmである四角柱形状のものを用いた。可動体20として、アルミナ純度が99.9%のアルミナセラミックスからなり、上板22a、下板22b、左側板22c及び右側板22dの四つの平板を組み合わせて構成した。上板22a及び下板22bは、幅が80mmであり厚さが20mmであり長さが80mmである平板である。左側板22c及び右側板22dは、幅が40mmであり厚さが20mmであり長さが80mmである平板である。
可動体20の各軸受面26a〜26dを、平面度が0.1μmのフラットな鏡面に仕上げた。そして、各運動案内面12a〜12dが鏡面である固定軸体10をアーチ状に上向きに湾曲した形状に加工した。その湾曲量を0.002mmにした。上向きに湾曲した固定軸体10に対して、可動体20を組み付けた静圧流体軸受1を作製し、それを本願発明の静圧流体軸受とした。
また、比較のために、無負荷時において直線状である固定軸体に可動体を組み付けた静圧流体軸受を作製し、それを比較用静圧流体軸受とした。
これらの静圧流体軸受は、姿勢精度試験に供せられた。
姿勢精度試験は、移動対象物の取り付けられた可動体を軸長手方向に移動させたときに、可動体が上下にどれくらい変位するかを測定したものである。可動体の移動長さが0〜200mmの範囲であるときの測定結果を図6に示した。図6から分かるように、比較用静圧流体軸受は約0.2μm以上沈み込んだのに対して、本願発明の静圧流体軸受は、±0.02μm程度しか変位しなかった。本願発明の静圧流体軸受は、比較用静圧流体軸受よりも、姿勢精度が1桁以上優れていることが確認された。
なお、運動案内面及び軸受面の突出高さδや固定軸体のアーチ状の湾曲量tは、それぞれ、JIS B 7514における真直度の測定方法に準じて測定した。
本発明の実施形態に係る静圧流体軸受の斜視図である。 図1に示した静圧流体軸受の軸直交方向の断面図である。 本発明に係る静圧流体軸受における供給気体の給気圧と消費流量との関係を示す図である。 本発明に係る静圧流体軸受における供給気体の給気圧と軸受剛性との関係を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る静圧流体軸受を模式的に説明する図である。(A)は無負荷状態を示し、(B)は負荷状態を示している。 図5に示した静圧流体軸受における可動体の軸方向移動長さと姿勢精度との関係を示す図である。 本発明に係る静圧流体軸受が使用される露光装置の斜視図である。 従来技術に係る静圧流体軸受を模式的に説明する図である。(A)は加圧気体を負荷していない状態を示し、(B)は加圧気体を負荷した状態を示している。
符号の説明
1 静圧流体軸受
10 固定軸体
12a 運動案内上面
12b 運動案内下面
12c 運動案内左面
12d 運動案内右面
16 支持部材
20 可動体
22a 上板
22b 下板
22c 左側板
22d 右側板
24a 上突出部
24b 下突出部
24c 左突出部
24d 右突出部
25a 上平坦部
25b 下平坦部
26a 軸受上面
26b 軸受下面
26c 軸受左面
26d 軸受右面
30 給気管
40 微小隙間
70 露光装置
72 照明光学系
74 スキャンスリット
76 微動ステージ
78 粗動ステージ
80 レチクル
82 ウェーハステージ
84 ウェーハ
86 投影光学系
δ 突出高さ
t 湾曲量

Claims (7)

  1. 運動案内面を有する固定軸体と、
    前記運動案内面に対向する軸受面を有し、該固定軸体を囲繞して該固定軸体の軸方向に沿って移動する可動体と、を備え、
    前記運動案内面及び軸受面の間に形成された微小隙間に加圧流体を流すことによって静圧流体層が形成された静圧流体軸受において、
    前記運動案内面及び軸受面の少なくとも一方が、凸状に突出していることを特徴とする静圧流体軸受。
  2. 上記突出高さは、1乃至3μmであることを特徴とする、請求項1記載の静圧流体軸受。
  3. 運動案内面を有する固定軸体と、
    前記運動案内面に対向する軸受面を有し、該固定軸体を囲繞して該固定軸体の軸方向に沿って移動する可動体と、を備え、
    前記運動案内面及び軸受面の間に形成された微小隙間に加圧流体を流すことによって静圧流体層が形成された静圧流体軸受において、
    上記固定軸体が、無負荷時において、荷重負荷方向の反対方向にアーチ状に湾曲していることを特徴とする静圧流体軸受。
  4. 上記湾曲量は、1乃至3μmであることを特徴とする、請求項3記載の静圧流体軸受。
  5. 上記固定軸体は、四角柱形状をしていることを特徴とする、請求項1又は3記載の静圧流体軸受。
  6. 上記可動体は、複数の板状部材を組み合わせてなることを特徴とする、請求項1又は3記載の静圧流体軸受。
  7. 上記固定軸体及び可動体は、それぞれ、ヤング率が340GPa以上で430GPa以下のセラミックス材料からなることを特徴とする、請求項1又は3記載の静圧流体軸受。
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