JP2005273625A - 内燃機関用排気発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で、効率よく排気を利用できる内燃機関用排気発電装置を得る。
【解決手段】内燃機関1の排気通路に、排気により回転されるサボニウス型風車14を設け、サボニウス型風車14の回転により駆動される発電機を設けた。また、排気をサボニウス型風車14の片側に当てる吹出口31を排気通路に設けた。排気通路に切換弁32を介してサボニウス型風車14を迂回するバイパス管34を設けると共に、サボニウス型風車14よりも上流側の排気通路の排気圧力を検出する排気圧センサ36を設け、排気圧センサ36により検出される排気圧力が高いときには切換弁32を制御してバイパス管34に排気を通す制御回路38を設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関からの排気により発電する内燃機関用排気発電装置に関する。
従来より、内燃機関からの排気により発電する内燃機関用排気発電装置として、特許文献1にあるように、ターボチャージャを用いたものが知られている。このターボチャージャは、排気により駆動されるタービンの回転軸にコンプレッサを取り付けると共に、発電機を接続して、排気エネルギを電力として回収している。また、このターボチャージャとは別に排気通路にタービン発電機を設け、排気エネルギが過大でターボチャージャによる過給圧が高圧となる場合、ウエストゲートを開放して、ターボチャージャをバイパスした排気によりタービン発電機を駆動して、排気エネルギを回収するようにしている。
特許第3094604号公報
しかしながら、こうした従来のものでは、ターボチャージャが機能する高速走行、高負荷時などの限られた運転条件のときに発電が行われるので、効率が必ずしも十分でなく、燃費の向上への寄与が小さいという問題があった。また、ターボチャージャを使用するので、構造が複雑になり、重量も重くなるという問題があった。更に、ターボチャージャやタービン発電機では、排気方向と回転軸とが平行になるために、構造上、出力が取り出し難いという問題があった。
本発明の課題は、簡単な構造で、効率よく排気を利用できる内燃機関用排気発電装置を提供することにある。
かかる課題を達成すべく、本発明は課題を解決するため次の手段を取った。即ち、
内燃機関の排気通路に、排気により回転されるサボニウス型風車を設け、該サボニウス型風車の回転により駆動される発電機を設けたことを特徴とする内燃機関用排気発電装置がそれである。前記排気を前記サボニウス型風車の片側に当てる吹出口を前記排気通路に設けた構造としてもよい。また、前記排気通路に切換弁を介して前記サボニウス型風車を迂回するバイパス通路を設けてもよい。更に、前記サボニウス型風車よりも上流側の前記排気通路の排気圧力を検出する排気圧センサを設け、該排気圧センサにより検出される排気圧力が高いときには前記切換弁を制御して前記バイパス通路に排気を通す制御手段を設けた構造としてもよい。前記サボニウス型風車は、マフラよりも上流側に設けるのが好ましい。
本発明の内燃機関用排気発電装置は、排気通路にサボニウス型風車を設けたので、簡単な構造で、効率よく排気を利用できるという効果を奏する。
以下本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、1は内燃機関で、内燃機関1の排気系は、内燃機関1側から下流側に向かって順に、触媒2、排気発電装置4、マフラ6が設けられている。そして、それらが、排気管8,10,12により直列に接続されて、排気通路が形成されている。排気発電装置4は、図2に示すように、サボニウス型風車14を備え、サボニウス型風車14が装置本体16内に回転可能に支持されている。
サボニウス型風車14は、図3に示すように、回転軸18に円板状の一対の側板20,22が回転軸18と垂直に所定間隔で取り付けられている。両側板20,22の間には、円弧状の一対のブレード24,26が取り付けられており、一対のブレード24,26は回転軸18に対して180度対称の位置に設けられている。
一対のブレード24,26は、それぞれ側板20,22の外周から、回転軸18がブレード24,26の凹面24a,26aの内側になるように、回転軸18を超えてその反対側に至るまで張り出されている。また、この回転軸18には、発電機28が接続されている。
装置本体16の上流側には、排気管10が接続されており、下流側には排気管12が接続されて、装置本体16内を排気が通過するように構成されている。また、上流側の排気管10から装置本体16内に流入した排気は、装置本体16内を仕切る仕切板30により形成された吹出口31から吹き出され、サボニウス型風車14の片側半分に当たるように構成されている。即ち、吹出口31からの排気が、一方のブレード24,26の凹面24a,26aに当たるように構成されている。
図1に示すように、上流側の排気管10の途中には、切換弁32が介装されており、切換弁32にはバイパス通路としてのバイパス管34の一端が接続されている。切換弁32は、バイパス管34側を閉じて排気を排気管10を介して排気発電装置4に流す位置と、バイパス管34と排気発電装置4との両方に流す位置とを備え、バイパス管34の他端は、下流側の排気管12に接続されている。触媒2よりも上流の排気管8には、排気管8内の排気圧力を検出する排気圧センサ36が接続されている。
排気圧センサ36により検出される排気圧信号は、制御回路38に入力され、制御回路38は、予め記憶された圧力を超えたときには、切換弁32を切換制御して、排気の一部が切換弁32、バイパス管34を介して下流側の排気管12に排気発電装置4を迂回して流れるように構成されている。
次に、前述した本実施形態の内燃機関用排気発電装置の作動について説明する。
まず、内燃機関1が運転されると、排気が排気管8、触媒2、排気管10、切換弁32、排気発電装置4、排気管12、マフラ6を順に通過する。排気発電装置4に排気管10を通過した排気が流入すると、装置本体16内の仕切板30により案内されて、吹出口31から排気がサボニウス型風車14の片側半分に当たるように導かれる。
サボニウス型風車14の片側半分に導かれた排気は、一方のブレート26の凹面26aに当たって、回転軸18にトルクを発生させる。この排気は凹面26aに沿って流れて、図2に矢印で示すように、他方のブレード24の凹面24aに当たって、更に回転軸18にトルクを発生させる。吹出口31からの排気は、サボニウス型風車14の全体に当てられるのではなく、片側半分にのみ当てられるので、逆方向回転トルクを小さくできるので、効率よく駆動できる。
これにより、回転軸18が回転し、回転軸18と共に一対のブレード24,26も回転して、凹面24a,26aに当たる排気によりトルクが発生して、回転軸18が連続的に回転する。回転軸18の回転により、発電機28が駆動されて、発電が行われ、図示しないバッテリの充電等に利用される。
サボニウス型風車14は、低風速から回転を始めるので、内燃機関1の低回転時でも効率よく発電をすることができる。内燃機関1の常用回転数域で発電できるので、燃費の向上に寄与することができる。即ち、内燃機関1の出力軸の回転により駆動されるオルタネータの負荷を低減させることができるので、燃費向上に寄与できる。
また、サボニウス型風車14の構造が簡単で、しかも、回転軸18が排気の流れ方向に対して直交する方向に配置できるので、回転軸18と発電機28との接続が容易であり、これにより、簡素化でき、軽量、低コストで製造できる。更に、サボニウス型風車14の回転により、排気脈動を吸収できるので、消音効果を得ることができ、マフラ6の容量を低減できる。
内燃機関1の高回転時、高負荷時には、排気の圧力が上昇するので、この排気圧力を排気圧センサ36により検出して、排気圧力が所定の圧力を超えたときには、切換弁32を切り換えて、排気の一部をバイパス管34を介して排気管12に流す。サボニウス型風車14を設けたことにより、排気通路の排気抵抗が増加しても、高回転時、高負荷時には、排気抵抗を低減して、内燃機関1の出力の悪化を防止することができる。尚、本実施形態では、排気圧センサ36により排気圧力を検出して、切換弁32を切換制御したが、これに限らず、切換弁そのものが上流側の排気圧力の上昇により排気の一部をバイパス管34を介して排気管12に流すように切り換える構成のものでもよい。
以上本発明はこの様な実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得る。
本発明の一実施形態としての内燃機関用排気発電装置を用いた排気系の概略構成図である。 本実施形態の排気発電装置の構成図である。 本実施形態のサボニウス型風車の拡大斜視図である。
符号の説明
1…内燃機関 2…触媒
4…排気発電装置 6…マフラ
8,10,12…排気管 14…サボニウス型風車
16…装置本体 18…回転軸
28…発電機 30…仕切板
31…吹出口 32…切換弁
34…バイパス管 36…排気圧センサ
38…制御回路

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気通路に、排気により回転されるサボニウス型風車を設け、該サボニウス型風車の回転により駆動される発電機を設けたことを特徴とする内燃機関用排気発電装置。
  2. 前記排気を前記サボニウス型風車の片側に当てる吹出口を前記排気通路に設けたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用排気発電装置。
  3. 前記排気通路に切換弁を介して前記サボニウス型風車を迂回するバイパス通路を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関用排気発電装置。
  4. 更に、前記サボニウス型風車よりも上流側の前記排気通路の排気圧力を検出する排気圧センサを設け、該排気圧センサにより検出される排気圧力が高いときには前記切換弁を制御して前記バイパス通路に排気を通す制御手段を設けたことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関用排気発電装置。
  5. 前記サボニウス型風車は、マフラよりも上流側に設けられたことを特徴とする請求項1ないし請求項4に記載の内燃機関用排気発電装置。
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