JP2005273561A - 点火コイル - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型軽量化したエンジン用の細径化したプラグホールに対応してプラグシールゴムの外径を細径化しても高圧中継ジョイント先端の保持力が低下しない点火コイルを提供する。
【解決手段】 点火プラグに高電圧を供給する高圧端子を内包したプラグホールシールゴムと高圧中継ジョイントとプラグシールゴムとから成る高圧絶縁筒を有し、前記高圧中継ジョイントの先端部内、外周に筒状の前記プラグシールゴムを嵌着し、このプラグシールゴムの内周を点火プラグの碍子部の外周にスライド嵌めして点火コイルの高圧端子と点火プラグの頂部端子とを電気的に接続する点火コイルにおいて、前記高圧中継ジョイントの先端部外周に、先端に向かって直径を減少した同心の円錐形の斜面と、前記外周から半径方向に張出し、前記斜面に連接した環状面とからなる係合部を設けたので、プラグシールゴムの外径を細径化しても高圧中継ジョイント先端の保持力の低下を招くことがない。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車のエンジンなどの内燃機関の点火プラグに火花放電を発生させるための高電圧を供給する点火コイルの構造に関する。
今日エンジンの小型軽量化に伴って、点火プラグ碍子部外径の細径化及びプラグホールの内径の細径化の要請が有り、プラグシールゴムの外径も細くする必要が有る。プラグシールゴムの外径が細くなると、高圧中継ジョイントの先端を保持する部分の肉厚が薄くなり、高圧中継ジョイントの先端を保持する緊迫力が弱くなると云う問題が存在した。図7は、高圧絶縁筒先端部の要部拡大断面図、図9は、従来の点火コイルを示す縦断面図である。図中、11は1次コイル、12は前記1次コイル11が内周を同心状に貫通する2次コイル、13は閉磁路鉄心であって、閉磁路鉄心13は前記1次、2次コイル11、12の外を囲む環状鉄心13aと、この環状鉄心13aを直径方向に横切り、前記1次コイル11の内周を貫通する直線状鉄心13bとからなる。
14は合成樹脂で成形された絶縁ケースで、その底の中央部に下向きの凹部14aを有し、前記1次、2次コイル11、12と閉磁路鉄心13とからなるコイル鉄心組立体は前記絶縁ケース14の底の周縁部上に位置して絶縁ケース14内に収容され、絶縁ケース14の内部に注型した、熱硬化性絶縁樹脂の固化層15中に固定される。前記絶縁ケース14の下端にプラグホールシールゴム19、高圧中継ジョイント23、プラグシールゴム18から成る高圧絶縁筒17が嵌合されている。つまり、前記絶縁ケース14の下端には、プラグホールシールゴム19が被せられると共に、このプラグホールシールゴム19に高圧中継ジョイント23が接続され、内部を貫通するコイルスプリング24が高圧端子16と点火プラグとを電気的に接続する。
また、前記点火プラグは、エンジンのシリンダブロックに設けたプラグホール33の底に固定され、前記碍子部と、その上端に設けた頂部端子はプラグホール33の内部に位置し、シリンダブロツクに対して点火コイルの絶縁ケース14を正しく固定すると、点火プラグの碍子部はプラグシールゴム18の内周に嵌合し、これによって点火コイルの高圧端子16と点火プラグの頂部端子とは上下に対向して接触し、点火コイルの2次コイル12から高圧端子16に誘起される高電圧は点火プラグの頂部端子に供給される。
実開平5−21175号公報
しかし、従来の点火コイルでは、高圧中継ジョイント23の先端郎に筒状のプラグシールゴム18を装着可能に連結するため、高圧中継ジョイント23の先端部外周に、先端に向かって直径を減少した同心の円錐形の斜面20と、この斜面20の大径部の上に連接した同一直径の円筒面21とからなる係合部が設けてある。この係合部は、斜面20と円筒面21との接合面に稜線23を有していおり、プラグシールゴム18の内部に上端から挿入してプラグシールゴム18を高圧中継ジョイント23に装着可能に連結している。このような状態で、点火コイルをエンジンから取り外して、例えば新しいものと交換する際、高圧中継ジョイント23がプラグシールゴム18から抜けてしまい、プラグシールゴム18が点火プラグに嵌合したまま残り、残っているプラグシールゴム18を点火プラグから外すのに非常に手間がかかり、点火コイルの交換時の作業性が低下すると云う欠点が存在した。その理由は、図8に示すように、円筒面21の上端面21aが上に引っ張られる際に円錐形の斜面20の外に隙間22が生じ、高圧中継ジョイント23のプラグシールゴム18に対する保持力が低下する為である。
また、図1に破線と実線でその比較を示すように、エンジンの小型軽量化に伴って、点火プラグ碍子部外径の細径化及びプラグホール33内径の細径化の要請が有り、プラグシールゴム18の外径も細くする必要が有る。プラグシールゴム18の外径が細くなると、高圧中継ジョイント23の先端を保持する部分の肉厚が薄くなり、高圧中継ジョイントの先端を保持する緊迫力が弱くなると云う欠点が存在した。
本発明は、高圧中継ジョイント先端のプラグシールゴムに対する保持力を高めることにより上述した課題を解消したものであって、本発明の点火コイルは、高圧中継ジョイントの先端部外周に、先端に向かって直径を減少した同心の円錐形の斜面と、前記外周から半径方向に張出し、前記斜面に連接した環状面とからなる係合部を設けたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、点火プラグに高電圧を供給する高圧端子を内包した高圧筒を有し、前記高圧筒の先端部内、外周に筒状のプラグシールゴムを嵌着し、このプラグシールゴムの内周を点火プラグの碍子部の外周にスライド嵌めして点火コイルの高圧端子と点火プラグの頂部端子とを電気的に接続する点火コイルにおいて、前記高圧筒の先端部外周に、先端に向かって直径を減少した同心の円錐形の斜面と、前記外周から半径方向に張出し、前記斜面に連接した環状面とからなる係合部を設けたことを特徴とする。
本発明の点火コイルは、点火プラグに高電圧を供給する高圧端子を内包したプラグホールシールゴムと高圧中継ジョイントとプラグシールゴムとから成る高圧絶縁筒を有し、前記高圧中継ジョイントの先端部内、外周に筒状の前記プラグシールゴムを嵌着し、このプラグシールゴムの内周を点火プラグの碍子部の外周にスライド嵌めして点火コイルの高圧端子と点火プラグの頂部端子とを電気的に接続する点火コイルにおいて、前記高圧中継ジョイントの先端部外周に、先端に向かって直径を減少した同心の円錐形の斜面と、前記外周から半径方向に張出し、前記斜面に連接した環状面とからなる係合部を設けたので、プラグシールゴムの肉厚が減少しても、絶縁パイプ部とゴム部の保持力を向上することができる。
本発明は、点火コイルにおいて、高圧中継ジョイントの先端部、または高圧筒先端の形状を改良することにより、プラグシールゴムの保持力を向上することを実現した。
以下、一実施の形態を示す図面に基づいて本発明を詳細に説明する。図1は内燃機関側に形成されたプラグホール内に設置された点火プラグの従来例と細径化した実施例との比較を示す説明図、図2は本発明の点火コイルにおける絶縁パイプ先端部の断面図、図3は同着脱連結装置における絶縁パイプ先端部の要部拡大断面図、図5は、本発明の点火コイルを示す縦断面図である。尚、従来例と同一部分については、同一番号を付して説明を省略する。ここで、点火コイル10は、エンジンの点火プラグ30に高電圧を供給する高圧端子を内包した点火コイルの高圧中継ジョイント23の先端部内、外周に筒状のプラグシールゴム18を着脱可能に嵌着し、このプラグシールゴム18の内周を点火プラグ30の碍子部31の外周にスライド嵌めして点火コイルの高圧端子と点火プラグ30の頂部端子34とを電気的に接続するものであって、前記高圧中継ジョイント23の先端部外周に、先端に向かって直径を減少した同心の円錐形の斜面35と、前記外周から半径方向に張出し、前記斜面35に連接した環状面36とからなる係合部37を設けたものである。
図2、3に示すように高圧中継ジョイント23の先端部は、テーパー状に先細り形状になっており、先端23aの断面が略円形に形成されている。また、斜面35と環状面36は、略直角に交わっている。高圧中継ジョイント23は、プラグシールゴム18より剛性の高い材料から構成されている。
以上のように構成された本発明の点火コイル10は、装着した状態から引き抜く場合に図4に示すように斜面35と接触するプラグシールゴム18との間に隙間が生じることが無く、接触面積が大きくなる為、従来のように保持力の低下を生じる事がない。つまり、点火コイルをエンジンから外す際に、点火プラグ側にプラグシールゴム18が残ることが無く、点火プラグ交換時の作業性が低下することがない。
図6は、本発明の点火コイルの他の実施例を示す縦断面図である。本実施例において、第1の実施例と同一部分については同一番号を付して説明を省略する。ここで、点火コイル60は、絶縁ケース下端14aの高圧筒61を直接プラグシールゴム18に接続する構造である。高圧筒61は、先端部外周に先端に向かって直径を減少した同心の円錐形の斜面62と、前記外周から半径方向に張出し、前記斜面62に連接した環状面63とからなる係合部64を備えている。
このように構成した場合にも、図4で説明したと同様に装着した状態から引き抜く場合に、斜面62と接触するプラグシールゴム18との間に隙間が生じることが無く、接触面積が大きくなる為、従来のように保持力の低下を生じない。したがって、点火コイルをエンジンから外す際に、点火プラグ側にプラグシールゴム18が残ること無く、点火プラグ交換時の作業性が向上する。
図1は、内燃機関側に形成されたプラグホール内に設置された点火プラグの従来例と細径化した実施例との比較を示す説明図である。 図2は、本発明の点火コイルにおける高圧中継ジョイント先端部の断面図である。 図3は、同着脱連結装置における高圧中継ジョイント先端部の要部拡大断面図である。 図4は、高圧中継ジョイントを引き抜く際の要部拡大断面図である。 図5は、本発明の点火コイルを示す縦断面図である。 図6は、本発明の点火コイルの他の実施例を示す縦断面図である。 図7は、従来の高圧絶縁筒または高圧筒先端部の要部拡大断面図である。 図8は、従来の点火コイルにおける、取り外し時の高圧絶縁筒先端部または高圧筒先端部の変形状態を示す要部断面図である。 図9は、従来の点火コイルを示す縦断面図である。
符号の説明
10 点火コイル
11 1次コイル
12 2次コイル
13 閉磁路鉄心
14 絶縁ケース
15 固化層
16 高圧端子
17 高圧絶縁筒
18 プラグシールゴム
19 プラグホールシールゴム
20 斜面
21 円筒面
21a 上端面
22 隙間
23 高圧中継ジョイント
24 コイルスプリング
30 点火プラグ
31 碍子部
32 シリンダブロック
33 プラグホール
34 頂部端子
35 斜面
36 環状面
37 係合部
62 斜面
63 環状面
64 係合部

Claims (2)

  1. 点火プラグに高電圧を供給する高圧端子を内包したプラグホールシールゴムと高圧中継ジョイントとプラグシールゴムとから成る高圧絶縁筒を有し、前記高圧中継ジョイントの先端部内、外周に筒状の前記プラグシールゴムを嵌着し、このプラグシールゴムの内周を点火プラグの碍子部の外周にスライド嵌めして点火コイルの高圧端子と点火プラグの頂部端子とを電気的に接続する点火コイルにおいて、
    前記高圧中継ジョイントの先端部外周に、先端に向かって直径を減少した同心の円錐形の斜面と、前記外周から半径方向に張出し、前記斜面に連接した環状面とからなる係合部を設けたことを特徴とする点火コイル。
  2. 点火プラグに高電圧を供給する高圧端子を内包した高圧筒を有し、前記高圧筒の先端部内、外周に筒状のプラグシールゴムを嵌着し、このプラグシールゴムの内周を点火プラグの碍子部の外周にスライド嵌めして点火コイルの高圧端子と点火プラグの頂部端子とを電気的に接続する点火コイルにおいて、
    前記高圧筒の先端部外周に、先端に向かって直径を減少した同心の円錐形の斜面と、前記外周から半径方向に張出し、前記斜面に連接した環状面とからなる係合部を設けたことを特徴とする点火コイル。
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JP2009281272A (ja) * 2008-05-22 2009-12-03 Hanshin Electric Co Ltd 内燃機関用点火コイル
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