JP2005273300A - 建物の開閉体用ロック装置 - Google Patents

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康弘 坂井
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照雄 此島
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Abstract

【課題】開閉体に配設されたロック装置の施解錠を司るロック回転体の回転動作で、先の発明の数十倍の発電量を得ることができるように構成することで、該ロック装置で組構されたセキュリティシステムを正確に作動させることができる建物の開閉体用ロック装置を提供する。
【解決手段】建物の窓や扉等の開閉体を施錠・解錠自在にするロック装置の圧電発電装置を、少なくとも一の板状に形成された圧電セラミックス体と、該圧電セラミックス体を柔状態で保持するクッション材と、バネ材で形成された基部材と、該基部材の端部に固定された鋼球支持弾性体と、この鋼球支持弾性体の両端部に固定された鋼球と、で構成し、一方の開閉体に配設されたロック装置のロック用回転体を回転操作して該ロック用回転体の軸に配設された殴打体が回転して、上記鋼球の一方に外力を付与することで、他方の鋼球が共振作用によって上下振動を連続して繰り返すように構成した。
【選択図】図1

Description

この発明は、建物の窓や扉等の開閉体に取り付けられたクレセント錠等のロック装置に係り、特に、外部電源を用いることなく開閉体が不正に開けられたときに、該状態を通信により外部へと知らしめることが可能な建物の開閉体用ロック装置に関する。
近年、窓ガラスを壊し、ロック装置を開けて空き巣に入るピッキングと呼ばれる犯罪が多発しており、これを防ぐため各種のセキュリティ装置が提案されている。
このような窓やドア等に取り付けられる従来のセキュリティ装置は、一般的には、窓やドア等のロック部等に後付けされる方式のものが殆どであるため、外側から容易に発見されやすく、また、ガラスを壊す等して、その作動を故意に停止させることも可能である。しかも、サッシの開閉を利用したタイプのものにあっては、通信性能を確保するために、サッシの一部に切り欠きを開設しなければならず、かかる作業が非常に煩雑であり、また、この切り欠きにより外部から発見し易い、という課題を有していた。
さらに、従来のこの種のセキュリティ装置では、作動用電源の配線も後付けする必要であり、また、一家屋全部の窓やドアにこの従来のセキュリティ装置を取り付ける場合には、設備コスト及び工事コストが非常に高くなる他、全てのセキュリティ装置に、常時、電源を供給しておかなければならないため、ランニングコストも嵩む、という問題を有していた。
またさらに、上記従来のセキュリティ装置にあっては、同種のものを数多く取り付けなければならないため、開閉箇所の特定を瞬時に判断することが難しく、また、単体で機能するため、他のセキュリティシステムと複合させることが困難である等、実用上、非常に多くの解決しなければならない問題を有していた。
このような問題を解決するため、近年では、特許文献1に示す建物の開閉体が提案されている。
特開2004−205821号
この先の発明によれば、外部から発見することが非常に難しく、また、外部配線工事も不要な自己発電・自動送信機能付きの圧電発電装置を内蔵したロック装置が一体的に取り付けられた窓や扉等の建物用の開閉体とすることで、従来の開閉体自体の構造を変更することなく、非常に高いセキュリティ性能を簡単に得ることができると共に、従来のような専門の電気配線工事も不要となるので工事費を大幅にカットすることができ、しかも、発信器毎にIDを設定できるため、受信側で発信箇所を瞬時に特定することができて、従来の集中セキュリティシステムとも容易にジョイント可能であり、さらには、外部電源を必要としないので、外部電源が遮断された場合でも機能させることができ、ランニングコストもほとんど掛からない建物の開閉体が提供される。
この発明は、かかる現状に鑑み創案されたものであって、その目的とするところは、上記先の発明を技術的前提とし、開閉体に配設されたロック装置の施解錠を司るロック回転体の回転動作で、先の発明の数十倍の発電量を得ることができるように構成することで、該ロック装置で組構されたセキュリティシステムを正確に作動させることができる建物の開閉体用ロック装置を提供しようとするものである。
上記目的を達成するため、この発明に係る建物の開閉体用ロック装置は、請求項1に記載したように、建物の窓や扉等の開閉体を施錠・解錠自在にするロック装置を、自己発電可能な圧電発電装置を有して構成し、該圧電発電装置は、少なくとも一の板状に形成された圧電セラミックス体と、バネ材で形成された基部材と、該基部材の端部に固定された鋼球支持弾性体と、この鋼球支持弾性体の両端部にそれぞれ固定されて上記圧電セラミックス体を殴打して該圧電セラミックス体に衝撃を与える鋼球と、で構成し、一方の開閉体に配設されたロック装置のロック用回転体を回転操作することで、該ロック用回転体の軸に配設された殴打体が回転して上記鋼球の一方に外力を付与することで、他方の鋼球が共振作用によって上下振動を連続して繰り返すように構成したことを特徴とする。
請求項2に記載の発明にあっては、請求項1に記載の発明を技術的前提とし、前記鋼球支持弾性体は、基部材から同じ長さを有して同基部材に固定されていると共に、該基部材の両端部に固定される鋼球も、ほぼ同じ形状・重量で形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明にあっては、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の建物の開閉体用ロック装置を技術的前提とし、前記圧電発電装置内には、圧電セラミックス体の歪変形により発電された電流を整流する整流回路を配設したことを特徴とする。
請求項1に記載の発明にあっては、以上のように、開閉体に配設されたロック装置の施解錠を司るロック回転体の一回の回転動作で、従来の鋼球を用いた圧電発電装置で得られる電流出力よりも数十倍以上の発電量を、その共振作用により、鋼球による連続する圧電セラミックス体への殴打が繰り返されるので、確実に得ることができ、該ロック装置で組構されたセキュリティシステムを十分な電力で正確に作動させることができ、しかも、上記圧電発電装置は、自己発電方式であるため、バッテリーの交換等が不要でランニングコストもかからず、また、停電しても確実に作動させることができるので、保安性能も非常に高い。
請求項2に記載の発明にあっては、簡単でかつ安価な機構により各鋼球の打撃力を、簡単かつ小型の装置で連続的に繰り返して得ることができ、実用レベルの発電力が得られる、という効果が得られる。
請求項3に記載の発明にあっては、前記圧電発電装置内に、圧電セラミックス体の歪変形により発電された電流を整流する整流回路を配設して構成したので、ロック回転体の回転操作だけで、無電源であっても効率的な発電を得ることができる。
以下、添付図面に示す発明の実施例に基づき、この発明を詳細に説明する。
図1乃至図3は、この発明の実施例1に係る開閉体用ロック装置を示しており、該実施例1では、この発明を建物の窓開口Wに装着された開閉体としてのアルミサッシ製の引戸1,2に取り付けられた開閉体用ロック装置としてのクレセント錠7に適用した場合を示している。勿論、この発明の適用例は、本実施例1のクレセント錠7を引戸1,2に適用した場合に限定されるものではなく、開き戸の扉、引戸の戸片、雨戸、観音開きの扉や窓、天窓等に取り付け可能なクレセント錠にも適用可能である。
本実施例1に係る引戸1,2の基本的な形態は、アルミサッシ製で中空部を有する略ロ字形窓枠3,4に板ガラス5,6が嵌め込まれて構成されており、クレセント錠7でロック可能に構成されている。
このクレセント錠7の基本的な構成は、ロック回転体である操作レバー部7Aと、この操作レバー部7Aに連設され、かつ軸7Cを回転中心として回転自在に保持された略半円状の係止部7Bと、上記軸7Cのフレーム側に固定された主ギア7Dと、該主ギア7Dと噛合して回転する従動ギア7Eと、この従動ギア7Eの回転により正逆方向に回転する殴打体7Fと、から構成されており、操作レバー部7Aを把持して係止部7Bを回転操作することで、該係止部7Bを他方の引戸2に取り付けられた係止体(図示せず)の係止片部に係合させる。
また、この実施例1では、上記操作レバー部7Aを把持して係止部7Bを回転操作すると、主ギア7Dが回転し、この主ギア7Dの回転に伴って従動ギア7Eが主ギア7Dの回転方向とは逆方向に回転するので、該従動ギア7Eの回転に伴って殴打体7Fが従動ギア7Eと同じ方向に回動して後記する圧電発電装置30の一方の鋼球43,43,43を殴打するように構成されている。
尚、この発明において、クレセント錠7がロック状態を保持している状態とは、上記係止部7Bの先端部が、他方の引戸2に取り付けられた係止体の係止片部と係合している状態をいう。
そして、上記クレセント錠7のケース31内には、自己発電可能で、かつ、送信機能を備えた圧電発電装置30が収納されて構成されている。
圧電発電装置30は、中空箱状のケース31と、該ケース31に配設された圧電セラミックス体10,10と、該圧電セラミックス体10,10を該圧電セラミックス体10,10の固有振動が他の構造体に伝達しにくい柔状態で保持するクッション材13と、上記ケース31の上面に固定されたL字状のバネ材で形成されてなる基部材40,40と、該基部材40,40の端部に固定された各鋼球支持弾性体41,42と、この鋼球支持弾性体41,42の両端部にそれぞれ固定されてなる硬質の鋼球である鋼球43,43,44,44と、で構成されており、上記鋼球43,43に外力Fを付与することで、他方の鋼球44,44が共振作用によって往復振動を連続して繰り返し、上記圧電セラミックス体10,10を殴打して該圧電セラミックス体10,10に衝撃を与え発電させるように構成されている。
本実施例1では、上記圧電セラミックス体10,10とクッション材13,13及び基部材40,40と各鋼球支持弾性体41,42及び鋼球43,43,44が一組として構成されたものを、図3に示すように、2組並列に配設して構成されている。これにより、当該圧電発電装置30の発電量は、従来の圧電発電装置30の20倍以上となり、実用レベルで十分な発電量を得ることができると共に、一方が故障したとしても、他方のもので十分な発電量を確保できるので、故障によるトラブルの心配が少なく、また、メンテナンスも容易となる。
即ち、棒状ステンレス等の金属体で形成されてなる上記鋼球支持弾性体41,42は、上記基部材40の接続点0から同じ長さ1,2を有して溶接固定されている。
ここで、図4に示す鋼球43,43,44,44を0.6gの鋼球で形成し、鋼球支持弾性体41,42をφ0.6のステンレス棒材(sus304−WPB)で形成し、かつ、l1,l2間長さを70mmとし、ステンレス材(sus301:t=0.4)で形成された基部材40,40のl0寸法を15mmに設定した場合、鋼球43,43,44の上下振幅ストロークは14〜15mmであった。この構成からなる圧電発電装置30による発電量を、前記測定装置で電圧を測定した。その結果を、図5に示す。
図5に示すデータからも明らかなように、上記鋼球43,43に殴打体7Fの外力Fを1度与えると、鋼球44,44が振り子状に連続して振動を繰り返し、従来のような1回限りの殴打により得られる発電量の数十倍の発電が得られることが判る。即ち、この実施例1では、1=2,43=44として一方の固有振動数と他方の固有振動数とを同一に設定し、左右が共振するように構成されている。このように構成することで、一方の固有周波数(n・fo)を他方の固有周波数(fo)の整数倍にすることができ、その結果、右側の蓄積エネルギーを大きく(完成モーメントを大きく)することで、固有周波数は下がり、鋼球44,44の振動継続時間を長くすることができる。
また、この実施例1に係る圧電発電装置30によれば、部品点数を大幅に削減することができ、コストダウンと共に、装置を非常に小さくすることができる。
尚、上記実施例1では、前記各鋼球支持弾性体41,42と基部材40,40との連結を、溶接で行う場合を例にとり説明したが、この発明にあってはこれに限定されるものではなく、ねじ止めやかしめ止め、或は強力な接着剤を用い或はハンダ付け等の公知の手段で一体的に連結することもできる。
一方、上記圧電セラミックス体10,10は、同一材質、同一形状、同一厚さの2枚の板状の圧電セラミックス素子10a,10bを、各圧電セラミックス素子10a,10bの分極の極性を同一方向にし、かつ、該圧電セラミックス素子10a,10b間に、りん青銅や真鍮等の導電性金属で10μm〜50μmの厚さに形成された極薄の金属電極11を配置し、これら圧電セラミックス素子10a,10bと金属電極11を接合して構成されている。
圧電セラミックス素子は、チタンジルコン酸亜鉛系の素材が用いられ、また、クッション材13,13としては、合成樹脂材、ゴム材或はこれらをスポンジ状に形成した軟質材料を用いることができ、具体的には、発泡ポリエチレンが好適である。さらに、この実施例1では、鋼球43,43,44を、圧電セラミックス体10,10が破壊されていない程度に重量が重く発電効率が良好なタングステンや鉄などを用いることができ、また、圧電セラミックス体10,10の鋼球衝突面部をプロテクトするプロテクタ(図示せず)は、加工性に優れたリン青銅やステンレス等の硬い金属或は合成樹脂などを用いることができる。
ところで、上記金属電極11を上記極薄の厚さとすることで、該金属電極11による機械的な抵抗をごく僅かに抑えることができ、2つの圧電セラミックス素子10a,10bと金属電極11の接合面を中心(伸縮しない部位)にたわみ振動が発生したとしても、該たわみ振動の金属電極11による減衰を可及的に小さく抑えることができる。尚、この実施例1の構成では、一方の側の圧電セラミックス素子10aが伸長すれば他方の側の圧電セラミックス素子10bは収縮し、かつ出力電圧の電極は逆方向となり、両圧電セラミックス素子10a,10bは並列に接続された発電構成となる。
また、この実施例1では、上記たわみ振動が行われると、一方の圧電セラミックス素子10a(又は10b)で伸長と伸縮との両方の作用が行われて、分極が打ち消されるということがなく効率的に発電が行われる。発電された電気エネルギーとしての電流は、両圧電セラミックス素子10a,10b及び金属電極11に導電接続されたリード線を用いて取り出される。
尚、本実施例1では、2枚の圧電セラミックス素子10a,10bを、金属電極11を介装して積層した場合を例にとり説明したが、各圧電セラミックス素子10a(10b)自体を、それぞれ積層構造とすることができる。この積層構造では、複数枚の圧電セラミックス素子を接合(この場合は分極の極性も同一方向に)して、一方の圧電セラミックス素子10a(又は10b)を形成する。このように、圧電セラミックス素子10a(又は10b)自体を積層構造とし、これを例えば弾性特性を有する接着材により接合した場合には、この弾性効果により、材質的に強度に欠ける圧電セラミックス体10,10の曲がりが容易になって曲げ強度を維持することができる。尚、この発明において、圧電セラミックス体10,10の外形形状は特に限られるものではなく、円形、楕円形、三角形、四角形或いは多角形等、利用実施に対応させて適宜の形状のものを用いることができる。
また、この実施例1に用いられる前記クッション材13,13は、合成樹脂材、ゴム材、或いはこれらをスポンジ状にした軟質の材料で構成されている。このようなクッション材13,13を用い、しかも、このクッション材13,13の中央部のみ或いは両端部を接着材で圧電セラミックス体10,10を固着したのは、圧電セラミックス体10,10の振動を減衰させないためである。圧電セラミックス体10,10が振動する場合、この圧電セラミックス体10,10を支持する部材は圧電セラミックス体10,10の振動を減衰させる要因になり、この減衰要因を取り除くために、クッション材13,13を用いて極力圧電セラミックス体10,10を自由な状態におく。
この実施例1のように、圧電セラミックス体10,10の歪みは、圧電セラミックス自体が持つ固有振動となって暫くの間、継続する。この固有振動を長く継続させるためには、この固有振動を圧電セラミックス体10,10以外の他の構成体に伝えないことが重要である。圧電セラミックス体10,10の固有振動は、電気エネルギーとして変換されるが、その他の構造体の振動は全て機械的な抵抗となって固有振動エネルギーを吸収してしまい、電気エネルギーとして取り出すことができない。このため、この実施例1では、圧電セラミックス体10,10と他の構造体との間で上記固有振動が伝達しないような柔らかな接触を実現するための手段として上記クッション材13,13を用いることで、圧電セラミックス体10,10の固有振動を長く継続させることができ、発電効率が良くなる。勿論、このクッション材13,13は圧電セラミックス体10,10に加えられる衝撃を緩和する作用をも有する。尚、圧電セラミックス体10,10aの表面側に配設されるプロテクタ板14は、金属製或いは合成樹脂製等で形成されており、鋼球44,44の殴打から圧電セラミックス体10,10を保護する。
尚、上記実施例1では、上記圧電セラミックス体10,10を所謂並列構造とした場合を例にとり説明したが、この発明にあってはこれに限定されるものではなく、本出願人が先に提案した所謂直列構造ものを用い、或いは、従来の公知構造からなる圧電セラミックス体を用いることができることは勿論であるが、最も発電効率が高いのは本実施例1に係る圧電セラミックス体10,10の構造である。
図6は、上記圧電発電装置30の発電部50で発電された電流を整流させる回路部30を示しており、該回路部60の充電部61には、整流手段62と充電手段63と判定手段64と放電スイッチ手段65とが備えられている。整流手段62は、発電部50で出力された交流電力を整流して脈流にする手段である。充電手段63は、整流手段62により得られた脈流を直流として充電する手段である。判定手段64は、充電手段63の充電量を圧電素子10の発電のタイミングに応じて間欠的に監視し判定する手段である。この手段では、充電量は監視の際にごく少量消費されるが、間欠的に監視しているので監視による電力の消費を抑え、充電量への影響を低減させている。放電スイッチ手段65は、判定手段64により充電手段63の充電量が発信可能なレベルに達したことが判定されたときに、充電手段63の放電を開始させ、後段の発信部70に電力を供給する手段である。
発信部70には、通信制御手段71と信号スイッチ手段72と信号スイッチ手段73と放電停止手段74とが備えられている。通信制御手段71は、通信に必要な動作を行う手段であり、この手段は充電部61から電力が供給されることで開始される。この手段では、動作の開始により信号スイッチ手段72をONさせるように働くとともに、発信のためのデータを信号発生手段73に渡す。信号スイッチ手段72は、通信制御手段71によりONされて、信号スイッチ手段73に電力を供給する手段である。
信号スイッチ手段73は、通信制御手段71より受け取った発信のためのデータを信号に変換して発信する。放電停止手段74は、充電部61からの電力の供給を停止させるように放電スイッチ手段65を動作させる手段である。この手段は、通信制御手段71が発信のために必要なデータを全て信号スイッチ手段73に渡し終わったら、通信制御手段71により動作させられる。
図6及び図7を用いてさらに説明する。図6及び図7は連続した回路図であり、S点、+点、−点により接続される。整流手段62はダイオードD1〜D6により全波整流の回路が形成されており、発電部50から出力された交流電力をここで整流し脈流として後段に出力する。発電部50から取り出された4本のリード線のうち3本のリード線が結線され、3本のリード線が6個のダイオードD1〜D6に接続されている。
充電手段63は、コンデンサC1を備えている。このコンデンサC1は、充電電池に代替してもよい。整流手段62で整流された脈流は、コンデンサC1に直流として逐次充電され、鋼球44,44が圧電素子10に衝突して発電を繰り返すたびにコンデンサC1の両端の電圧が高くなる。
放電スイッチ手段65には、自己保持型電流スイッチが用いられている。本実施例では、相補トランジスタを用いており、PNPトランジスタTr1とNPNトランジスタTr2とを組み合わせている。この放電スイッチ手段65では、b点に、c点の電圧より約0.6V(Tr1により決まる値)低い電圧が印加されると、Tr1がONとなり、ほぼ同時にTr2がONとなる。このように放電スイッチ手段65がON状態となると、c点とd点の間はきわめて低いインピーダンスとなる。そして、充電手段63のコンデンサC1に貯めた電力を放電し、きわめて少ないロスで通信制御手段71に供給する。そして、このON状態は、自己保持状態となり放電停止するまで継続する。
判定手段64は、コンデンサC2,C3と抵抗R1,R2を備えている。C3は誤動作防止用に設けたものである。コンデンサC2と抵抗R1は、圧電素子10からの出力である図7中に示すa点と放電スイッチ手段65の図7中に示すb点との間に設けられている。そして、この時定数で充電量の判定の際にb点に電圧を印加する時間を決めている。a点には鋼球44,44が圧電素子10に衝突する度に交流電力が発生するが、この電圧は、コンデンサC1の両端の電圧にダイオードD6の上棟方向の電圧を加えた値である。そして、コンデンサC1が充電により電圧上昇するとともにa点の交流電圧も上昇する。つまり、a点ではコンデンサC1両端の直流電圧にほぼ比例した交流電圧が、鋼球44,44が衝突するたびに、すなわち間欠的に得られる。そしてこのa点での交流電圧は、抵抗R1とコンデンサC2の時定数で決めた短時間で印加される。b点の電圧は抵抗R1,R2の分配比により決められ、上述したようにb点の電圧がc点の電圧よりも約0.6V(Tr1により決まる値)低い電圧の値を超えると放電スイッチ手段65がONとなる。
ここでは、b点の電圧は
c点の電圧×(1−R2/(R1+R2))
で示されるため、このb点の電圧がc点の電圧よりも約0.6V低い電圧「c点の電圧−約0.6V」と等しくなったときが判定の閾値となり、これをもって充電量のレベルを判定する。
このため、R1とR2を調整することで放電を開始させる充電量を発信可能なレベルに調整することができる。このレベルは発信する信号に応じて任意に設定される。
通信制御手段71は、通信制御回路75とコンデンサC7と抵抗R8とFET1を備えている。コンデンサC7は動作安定用に設けたものである。抵抗R8とFET1は通信制御回路75と信号スイッチ手段72を低消費電力でインターフェースするためのレベル変換に設けたものである。充電部61からの放電により通信制御回路75に電力が供給されると、通信制御回路75の内部で発信に必要な手順が実行される。なお、通信制御回路75は消費電力の小さいものである。
信号スイッチ手段72は、PNPトランジスタTr4と抵抗R6,R7とコンデンサC6を備えている。信号発生手段73を構成する信号発生回路76が比較的大電力を必要とするために、この信号スイッチ手段72では大電力用トランジスタスイッチTr4を使って、信号発生回路76に電力を供給するよう構成している。信号スイッチ手段72では、通信制御回路75からの発信開始の指令がFET1と抵抗R7を通ってトランジスタTr4をONさせると、信号スイッチ手段73で発信を開始させるよう動作する。
信号発生手段73は、上記信号発生回路76とアンテナ77を備えており、信号スイッチ手段72から電力が供給されると、通信制御回路72から受け取った発信のためのデータを無線信号に変換してアンテナ77から発信する。
放電停止手段74は、PNPトランジスタTr3と抵抗R4,R5とコンデンサC4,C5とを備えている。コンデンサC4,C5は、誤動作防止用に設けている。この手段では、通信制御回路75が発信のために必要なデータを信号発生回路76に送出し終えたら、通信制御回路75から抵抗R4を通してトランジスタTr3をONさせる信号を出力する。トランジスタTr3がONとなると放電スイッチ手段65の自己保持は解除となり、コンデンサC5に貯まっていた電力の放電は停止して、発信動作は終了する。
図6に示すように、発電部50の出力が回路部60に取り出される。回路部60には、発電部50で発生した交流電力を整流して充電する充電部61と発信部70とが備えられている。そして、発信部70から発信された信号は、受信装置(中継装置)80の受信部81に受信され、警報部82が例えば集中セキュリティ管理装置等の表示部84にどの部位に設置されたサッシまたはクレセント錠7が警報を発したのかを音や光により通知とともに、ネットワーク83を介してあらかじめ設定した外部(携帯電話等)にも通知する。
このように、本実施例1では、回路部60で、圧電素子10が発電するたびにその出力から交流電圧を取り出し、これを判定手段64に用いて充電量を判定している。このような充電量の間欠的な判定は、充電量が増加するタイミングで効率よく判定される。その上、判定のために無駄な電力を消費することが大幅に抑制されるので、発信に必要な電力を素早く充電して発信部70に供給できる。
尚、この実施例1における上記受信装置80は、圧電発電装置30が内蔵されたクレセント錠7が取り付けられた引戸1から離間した場所や住人が気付き易い任意の場所に設置されている。具体的には、一戸建ての家屋の場合には、居間や台所、就寝室等に設置し、ビル等の建物の場合には管理室、或は、契約警備会社若しくは協力が得られるならば警察等に設置することができる。勿論、屋内に設置する場合には、当該受信装置80にLED等を配置し、このLEDの点滅によって侵入箇所を迅速に視認することができるように構成するのが望ましい。さらに、家人の出入りの際や日常的な窓(クレセント錠7)の開閉の際にも、侵入信号を発信するため、わずらわしい場合もあることから、メインスイッチやリモートコントローラまたは携帯電話等でその作動の要否をON・OFF制御できるように構成するのが望ましい。
次に、上記のように構成されてなるアルミサッシ製の引戸1,2に取り付けられたクレセント錠7の作動を説明する。
引戸1,2が完全に閉じており、かつ、クレセント錠7がロック状態にセットされており、従って、圧電発電装置30も停止状態を保持している。
この状態から、クレセント錠7の操作レバー7Aをロック解除方向に回動させると、主ギア7Dが回転し、この主ギア7Dの回転に伴って従動ギア7Eが主ギア7Dの回転方向とは逆方向に回転するので、該従動ギア7Eの回転に伴って殴打体7Fが従動ギア7Eと同じ方向に回動して圧電発電装置30の一方の鋼球43,43を殴打する。
このようして上記鋼球43,43が殴打されると、他方の鋼球44,44が共振作用によって往復振動を連続して繰り返し、該鋼球44,44が上記圧電セラミックス体10,10を殴打して該圧電セラミックス体10,10に衝撃を与え連続的な発電を行なうので、1回の回動操作でも十分な電力を得ることができる。勿論、上記状態から操作レバー7Aを反対方向、即ち、施錠方向に回動させても同様な発電作動が行なわれる。この施錠・解錠方向の回転は、特に図示はしないが、例えば、公知の磁石スイッチ等を用いることで、容易に判別することができる。
このように、この実施例1では、外部電源に頼ることなく、クレセント錠7の開閉作動(ロック作動からロック解除作動或はその逆の作動)毎に圧電セラミックス体10,10が自己発電して必要な電力を直ちに供給することができるように構成されているので、外部から発見しにくい。また、本実施例1に係るクレセント錠7は、外部配線工事も不要な自己発電・自動送信機能付きの圧電発電装置を内蔵して構成されているので、当該引戸1,2を建物の窓開口部に装着する、という従来の引戸の取付作業或はクレセント錠7の取付作業と同様の簡単な作業で非常に高いセキュリティ性能を有する引戸1,2を簡単に得ることができる。さらに、従来のような専門の電気配線工事も不要となるので工事費を大幅にカットすることができ、しかも、圧電発電装置M毎にIDを設定できるため、受信器31側で発信箇所を瞬時に特定することができて、従来の集中セキュリティシステムとも容易にジョイント可能であり、さらには、外部電源を必要としないので、外部電源が遮断された場合でも機能させることができ、ランニングコストもほとんど不要とすることができる。
尚、上記実施例1では、本クレセント錠7を引戸に配設した場合を例にとり説明したが、この発明にあってはこれに限定されるものではなく、例えば、窓がヒンジ開閉方式のものに適用されるクレセント錠を含む各種錠にも適宜設計変更して適用することができる。
この発明に係る建物の開閉体用ロック装置は、以上説明したように、開閉体に配設されたクレセント錠のロック状態の施錠或は解除時に、圧電発電作用が開始されるように構成することで、無電源でも、該クレセント錠で組構されたセキュリティシステムを正常に作動させることができる。
この発明の実施例1に係る建物の開閉体であるクレセント錠が組み込まれた引戸の取り付け状態を示す正面説明図である。 同クレセント錠に圧電発電装置を組み込んだ状態を示す構成説明図である。 同圧電発電装置の構成を示す説明図である。 同圧電発電装置の具体的な構成を示す図である。 測定回路により測定された実施例1に係る圧電発電装置の発電量を示すグラフである。 同圧電発電装置の回路構成を示すブロック図である。 本実施例1に用いられる受信器の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
30 圧電発電装置
W 窓
1,2 引戸(建物の開閉体)
3 窓枠
3A 室内側窓枠
7 クレセント錠(開閉体用ロック装置)
7A 操作レバー部
7B 係止部
7C 軸
7D 主ギア
7E 従動ギア
7F 殴打体
10 圧電セラミックス体
30 圧電発電装置
40 基部材
41,42 弾性支持体
43,44 鋼球

Claims (3)

  1. 建物の窓や扉等の開閉体を施錠・解錠自在にするロック装置を、自己発電可能な圧電発電装置を有して構成し、該圧電発電装置は、少なくとも一の板状に形成された圧電セラミックス体と、バネ材で形成された基部材と、該基部材の端部に固定された鋼球支持弾性体と、この鋼球支持弾性体の両端部にそれぞれ固定されて上記圧電セラミックス体を殴打して該圧電セラミックス体に衝撃を与える鋼球と、で構成し、一方の開閉体に配設されたロック装置のロック用回転体を回転操作することで、該ロック用回転体の軸に配設された殴打体が回転して上記鋼球の一方に外力を付与することで、他方の鋼球が共振作用によって上下振動を連続して繰り返すように構成したことを特徴とする建物の開閉体用ロック装置。
  2. 前記鋼球支持弾性体は、基部材から同じ長さを有して同基部材に固定されていると共に、該基部材の両端部に固定される鋼球も、ほぼ同じ形状・重量で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の建物の開閉体用ロック装置。
  3. 前記圧電発電装置内には、圧電セラミックス体の歪変形により発電された電流を整流する整流回路を配設したことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の建物の開閉体用ロック装置。
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