JP2005272589A - 蛍光体、それを用いた発光装置、画像表示装置及び照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 350〜415nmの光を発生する第1の発光体(励起源)と第2の発光体(蛍光体)を組み合わせ、かつ、高い発光強度を有する発光装置、画像表示装置、照明装置を提供する。
【解決手段】 300nm〜450nmの波長範囲内の励起光を照射した時の最大の発光強度をImax、波長400nmの励起光を照射した時の発光強度をI400とした場合に、それらの発光強度比I400/Imaxが0.4以上であることを特徴とするLn22S:Eu蛍光体、及び、それを用いた発光装置、画像表示装置、照明装置。ここで、Lnは、Sc,Y,La,Gd,Lu,Biから選ばれる少なくとも一種の元素を表す。
【選択図】 なし

Description

本発明は、蛍光体、発光装置、画像表示装置、照明装置に関し、詳しくは、電力源により紫外光から可視光領域の光を発光する第1の発光体と、その紫外光から可視光領域にある光を吸収し長波長の可視光を発する、母体化合物が発光中心イオンを含有する蛍光体を有する波長変換材料としての第2の発光体とを組み合わせることにより、使用環境によらず演色性が良く、かつ、高強度の発光を発生させることのできる発光装置とそれを使用した画像表示装置と照明装置、及びそれらに使用される蛍光体に関する。
青、赤、緑の混色により、白色その他の様々な色を、むらなくかつ演色性良く発生させるために、LEDやLDの発光色を蛍光体で色変換させた発光装置が提案されている。例えば、特公昭49−1221号公報では、300〜530nmの波長の放射ビームを発するレーザーのビームを燐光体(Y3-x-yCexGdy5-zGaz12(YはY、Luまたは
La、MはAl、Al−In、またはAl−Scを表す。))に照射させ、これを発光させてディスプレーを形成する方法が示されている。また、近年では、青色発光の半導体発光素子として注目されている発光効率の高い窒化ガリウム(GaN)系LEDやLDと、波長変換材料としての蛍光体とを組み合わせて構成される白色発光の発光装置が、消費電力が小さく長寿命であるという特徴を活かして画像表示装置や照明装置の発光源として提案されている。実際に、特開平10−242513号公報において、この窒化物系半導体のLED又はLDチップを使用し、蛍光体としてイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体を使用することを特徴とする発光装置が示されている。特開平11−246857号公報において、LEDからの光に代表される360nm〜380nm領域の光の照射を受けて白色発光を発生しうる物質として、赤色発光体と緑色蛍光体と青色蛍光体を組み合わせた物質が開示されており、その赤色蛍光体として(La1-x-yEuxSmy22
S(x=0.01〜0.15、y=0.0001〜0.03)があげられている。
しかしながら、今までのところ、LED等の第1の発光体に対し、特開平10−242513号公報に示されるようなイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体を第2の発光体として組み合わせたような発光装置では特に赤色の発光強度が充分とは言えず、ディスプレイやバックライト光源、信号機などの発光源としてさらなる改良が求められている。また、特開平11−246857号公報に示されるようなLED光の赤色可視光への変換材料として記載されている(La1-x-yEuxSmy22S蛍光体については発光
強度が低く、より高い発光強度が求められている。
特公昭49−1221号公報 特開平10−242513号公報 特開平11−246857号公報
本発明は、前述の従来技術に鑑み、製造が容易であると共に、発光強度が極めて高い蛍光体と発光装置、画像表示装置、照明装置を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、350〜415nmの光を発生する第1の発光体と、当該第1の発光体からの光の照射によって可視光を発生する第2の発光体とを有する発光装置において、第2の発光体が、本発明の特定の蛍光体を含有することにより、赤色成分の発光強度が顕著に高い発光装置が得られることを見出し、特に、
第1の発光体の発光波長が385〜415nmである場合に第2の発光体として本発明の蛍光体を含有させることで発光強度が顕著に高い発光装置を得ることができることを見出し、本発明に到達した。
更には、下記一般式[1]の化学組成を有する結晶相を含有してなる蛍光体を用い、中でも下記一般式[1]の化学組成を有する結晶相の中でEuの割合を適切な組成範囲に調整して使用することによって前記目的が達成できることを見出し本発明に到達した。
Figure 2005272589
(但し、上記一般式[1]において、Lnは、Sc,Y,La,Gd,Lu,Biから選ばれる少なくとも一種の元素を表し、xは、0.07≦x≦0.35を満足する数である。)
従って本発明は、かかる知見に基づいてなされたものであり、その要旨は、300nm〜450nmの波長範囲内の励起光を照射した時の最大の発光強度をImax、波長400
nmの励起光を照射した時の発光強度をI400とした場合に、それらの発光強度比I400/Imaxが0.4以上であるLn22S:Eu蛍光体(ここで、Lnは、Sc,Y,La
,Gd,Lu,Biから選ばれる少なくとも一種の元素を表す。)、並びにそれを用いた発光装置、及び該発光装置を備えた画像表示装置或いは照明装置に存する。
本発明によれば、発光強度が極めて高い蛍光体を提供することができ、該蛍光体を用いることで、画像表示装置や照明装置に有用な、発光強度の高い発光装置を提供することができる。
本発明は、300nm〜450nmの波長範囲内の励起光を照射した時の最大の発光強度をImax、波長400nmの励起光を照射した時の発光強度をI400とした場合に、それらの発光強度比I400/Imaxが0.4以上であることを特徴とするLn22S:Eu蛍光体(ここで、Lnは、Sc,Y,La,Gd,Lu,Biから選ばれる少なくとも一種の元素を表す。)と、これを使用した発光装置、画像表示装置、照明装置に関するものであり、特徴のある蛍光体を使用することによりはじめて発光特性の高い発光装置、画像表示装置、照明装置を具現化したものである。
本発明の蛍光体における、300nm〜450nmの波長範囲内の励起光を照射した時の最大の発光強度Imaxや、波長400nmの励起光を照射した時の発光強度I400は、蛍光分光光度計により測定することができる。具体的には、Ln22S:Eu蛍光体が発光を示す620nm〜630nmの波長範囲内で最大強度を示す発光ピークの発光強度を観察し、この蛍光体に照射する励起光の波長を300nm〜450nmの波長範囲内で走査して励起スペクトルを得た後、その励起スペクトルから得られる最大の発光強度をImax
、励起波長が400nmの時の発光強度をI400とした。そして、それらの発光強度比I400/Imaxを求めることにより本発明の蛍光体を特定できる。
本発明の蛍光体は、この発光強度比I400/Imaxが0.4以上である。I400/Imaxの値が小さい場合には、350〜415nmの光を発生する第1の発光体からの発光を十分に吸収して発光できないために、蛍光体の発光効率が低くなり、その結果として効率の低い発光装置となる。また、この発光強度比が大きいほど、400nm近傍で最大の発光
強度を示す第1の発光体の波長変動が発生した場合でも第2の発光体である蛍光体が安定した発光強度を示すので、発光装置の発光特性の安定化に繋がる、即ち、励起源の波長が多少変動しても、その影響を受けづらくなるために好ましい。従って、発光強度比I400
/Imaxの値は、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.55以上、更に好ましくは
0.57以上、特に好ましくは0.65以上であり、この値が大きいほど高い発光強度と安定な発光特性を有する発光装置が得られる。なお、この発光強度比は、最大値が1であり、この時に最も発光強度が大きく発光特性の安定な発光装置が得られる。
また、本発明の蛍光体は、300nm〜450nmの波長範囲内の励起光を照射した時の最大の発光強度を示す波長が330nm以上になることが好ましく、そのような蛍光体を発光装置に使用すると、特に高い発光強度を示す発光装置が得られる。最大発光強度を示す波長が330nm未満の場合には第1の発光体からの光を吸収しにくくなるために、この蛍光体を使用した発光装置の効率が低くなる傾向にある。従って、第1の発光体からの光を有効に吸収するためには、最大の発光強度を示す波長が360nm以上になることがより好ましく、370nm以上になることが更に好ましく、375nm以上になることが特に好ましく、375nmを越えることが最も好ましい。
本発明の蛍光体は、波長400nmの励起光を照射した時の量子吸収効率αqと内部量
子効率ηiの積αq・ηiが0.15以上であることが好ましい。αq・ηiの値が小さい場
合には第1の発光体からの光を吸収して第2の発光体である蛍光体から発せられる発光強度が小さくなり、この蛍光体を使用して得られる発光装置の発光強度が比較的低くなる。従って、この積が0.25以上であることがより好ましく、0.3以上であることが更に好ましい。この値は大きいほど、蛍光体の発光効率が高くなるため好ましく、それを使用した発光装置も高効率なものとなるため好ましいが、積の値の上限は理論上は1である。
量子吸収効率αq、内部量子効率ηi、及び、それらの積αq・ηiは、以下に示す方法により容易に求めることができる。即ち、まず、測定対象となる粉末状などにした蛍光体サンプルを、測定精度が保たれるように、十分に表面を平滑にしてセルに詰め、積分球などがついた分光光度計に取り付ける。この分光光度計としては、例えば大塚電子株式会社製MCPD2000などがある。積分球などを用いるのは、サンプルで反射したフォトンおよびサンプルからフォトルミネッセンスで放出されたフォトンを全て計上できるようにする、すなわち、計上されずに測定系外へ飛び去るフォトンをなくすためである。この分光光度計に蛍光体を励起する発光源を取り付ける。この発光源は、例えばXeランプ等であり、発光ピーク波長が400nmとなるように分光器やフィルター等を用いて調整がなされる。この400nmの波長ピークを持つように調整された発光源からの光を測定しようとしているサンプルに照射し、その発光スペクトルを測定する。この測定スペクトルには、実際には、励起発光光源からの光(以下では単に励起光と記す。)でフォトルミネッセンスによりサンプルから放出されたフォトンの他に、サンプルで反射された励起光の分のフォトンの寄与が重なっている。
吸収効率αqは、サンプルによって吸収された励起光のフォトン数Nabsを励起光の全フォトン数Nで割った値である。まず、後者の励起光の全フォトン数Nは、次のように求める。すなわち、励起光に対してほぼ100%の反射率を持つ物質、例えばLabsphere製Spectralon(400nmの励起光に対して98%の反射率を持つ。)を測定対象として該分光光度計に取り付け、発光スペクトルIref(λ)を測定する。ここ
でこの発光スペクトルIref(λ)から(式1)で求められた数値は、Nに比例する。
Figure 2005272589
ここで、積分区間は実質的にIref(λ)が有意な値を持つ区間のみで行ったもので良
い。400nmでの吸収率を求めるためには、380nmから420nmの範囲で取れば十分である。
前者のNabsは(式2)で求められる量に比例する。
Figure 2005272589
ここで、I(λ)は,αqを求めようとしている対象サンプルを取り付けたときの、発
光スペクトルである。(式2)の積分範囲は(式1)で定めた積分範囲と同じにする。このように積分範囲を限定することで、(式2)の第2項は,対象サンプルが励起光を反射することによって生じたフォトン数に対応したもの、すなわち、対象サンプルから生ずる全フォトンのうち励起光によるフォトルミネッセンスで生じたフォトンを除いたものに対応したものになる。実際のスペクトル測定値は、一般にはλに関するある有限のバンド幅で区切ったデジタルデータとして得られるため、(式1)および(式2)の積分は、そのバンド幅に基づいた和分によって求まる。以上より、αq=Nabs/N=(式2)/(式1)と求まる。
次に、内部量子効率ηiを求める方法を説明する。ηiは、フォトルミネッセンスによって生じたフォトンの数NPLをサンプルが吸収したフォトンの数Nabsで割った値である。
ここで、NPLは、(式3)で求められる量に比例する。
Figure 2005272589
この時、積分区間は、サンプルからフォトルミネッセンスによって生じたフォトンが持つ波長域に限定する。サンプルから反射されたフォトンの寄与をI(λ)から除くためである。具体的に(式3)の積分の下限は、(式1)の積分の上端を取り、フォトルミネッセンス由来のスペクトルを含むのに好適な範囲を上端とする。具体的には、420nmから780nmを(式3)における積分範囲に取れば良い。以上により、ηi=(式3)/
(式2)と求まる。なお、実際のデータは、αqを求めた場合と同様、デジタルデータと
なったスペクトルから、そのバンド幅に基づいた和分によって求まる。
本発明の蛍光体は、通常、下記一般式[1]の化学組成を有する結晶相を含有してなる。
Figure 2005272589
上記一般式[1]において、通常Lnは、Sc,Y,La,Gd,Lu,Biから選ばれる少なくとも一種の元素を表す。但し、Lnは、基本的には上記の元素群から選ばれる少なくとも一種の元素であるが、Sc,Y,La,Gd,Lu,Bi以外の3価の元素、例えば、Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Sb,B,Al,Ga,In,Mn等も少量含有することもできる。また、Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,Mn等の2価の金属元素や、Si,Ge,Sn,Pb,Ti,Zr,Hfなど4価の金属を微量含有することもできる。これらの元素を少量含有させることにより発光特性を微調整することが可能である。
また、Lnの元素としては、イオン半径の大きい元素ほど発光強度比I400/Imaxが大きくなる傾向にあり、LaをLn元素の主成分とすることが好ましい。従って、LaがLn元素の中の50モル%以上とするのが好ましく、80モル%以上とすることが更に好ましく、Ln元素をLaだけにすることが特に好ましい。
発光物質であるEuの濃度を示すxは、通常、0.07≦x≦0.35を満足する数である。Eu濃度が低いと、蛍光体による第1の発光体からの励起光の吸収効率が低下して発光効率が低くなる傾向にある。一方、Eu濃度が高すぎると濃度消光が起こるために発光効率が低くなる傾向があると共に、発光装置の使用温度の上昇に伴う発光強度の低下(温度特性の低下)が顕著になる傾向があり好ましくない。この理由によりEu濃度は0.07≦x≦0.25の範囲がより好ましく、0.07≦x≦0.2の範囲が更に好ましく、温度特性の点から0.08≦x≦0.15の範囲が最も好ましく、発光強度の点から0.15<x≦0.2の範囲が最も好ましい。
本発明で使用する蛍光体は、前記一般式[1]に示されるようなLn源、S源の化合物、発光中心イオン(Eu)の元素源化合物、及び、固相反応と結晶成長を促進させるためのフラックス原料を、ハンマーミル、ロールミル、ボールミル、ジェットミル等の乾式粉砕機を用いて粉砕した後、リボンブレンダー、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー等の混合機により混合するか、或いは、混合した後、乾式粉砕機を用いて粉砕する乾式法、又は、水等の媒体中にこれらの化合物を加え、媒体攪拌式粉砕機等の湿式粉砕機を用いて粉砕及び混合するか、或いは、これらの化合物を乾式粉砕機により粉砕した後、水等の媒体中に加え混合することにより調製されたスラリーを、噴霧乾燥等により乾燥させる湿式法により、調製した粉砕混合物を、加熱処理して焼成することにより製造することができる。
これらの粉砕混合法の中で、特に、発光中心イオンの元素源化合物においては、少量の化合物を全体に均一に混合、分散させる必要があることから液体媒体を用いるのが好ましく、又、他の元素源化合物において全体に均一な混合が得られる面からも、後者湿式法が好ましい。
加熱処理法としては、アルミナ製や石英製の坩堝やトレイ等の耐熱容器中で行われるが、アルカリ金属含有のフラックスを使用すると特性の良好な蛍光体が得られることから、それらのフラックス成分との反応性の低いアルミナ製坩堝を使用することが好ましい。
焼成温度は、通常1150〜1500℃で実施されるが、好ましくは1200〜1400℃の温度で実施する。温度が低すぎると固相反応と結晶成長が十分に進行せずに発光特性が低下する。一方、温度が高すぎると硫黄が蛍光体から抜けやすくなり、合成される蛍光体に含有される酸素が多くなって発光特性が低下する。
蛍光体の焼成雰囲気は、硫黄成分の揮散を防止し酸化性雰囲気に蛍光体が曝されないように密閉性の良好なものを使用する限りでは、大気、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素、水素、アルゴン、硫化水素、二酸化硫黄等の気体の単独或いは混合雰囲気下で焼成できるが、密閉性の低い坩堝を使用する場合や坩堝を使用しない場合には非酸化性雰囲気が好ましい。いずれの場合にも、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素、水素、アルゴン、硫化水
素、一酸化硫黄、二酸化硫黄、硫黄等の気体の単独或いは混合雰囲気下で中性もしくは還元性雰囲気で焼成するのが好ましく、特性の良好な蛍光体を得る点から硫黄含有雰囲気が特に好ましく、蛍光体を安価に焼成できる点から窒素雰囲気が特に好ましい。蛍光体が直接に高温で酸化性雰囲気に曝されると、所望の蛍光特性を得ることができない。
所望の温度での焼成保持時間は、1分間〜24時間の範囲内で選ばれるが、好ましくは30分間〜8時間とする。焼成保持時間が短すぎると、固相反応と結晶成長が進まない。一方、焼成保持時間が長すぎると、蛍光体からの硫黄の揮散が顕著となって発光特性が低下すると共に、無駄なエネルギーを消費して蛍光体の製造コストの上昇を招く。
尚、加熱処理後、必要に応じて、洗浄、乾燥、分級処理等がなされる。特に、水を使用して蛍光体の洗浄処理をすることで、不要なフラックス成分を安価に除去して発光特性を向上することができるので好ましい。また、塩酸を含む水で洗浄することで、更に発光特性を向上することができる。
Ln源およびEu源の化合物としては、LnおよびEuの各酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、蓚酸塩、カルボン酸塩、ハロゲン化物等が挙げられ、S源の化合物としては、硫黄粉末、硫化アルカリ、チオ尿素、チオアセトアミド、硫化水素ガス、硫化アルカリ等が挙げられ、これらの中から、化学組成や反応性を考慮して選択される。
本発明の蛍光体を得るためには、適切な焼成温度と時間と雰囲気を選ぶことも重要だが、フラックスを適切に選択することが固相反応と結晶成長促進を図り蛍光体の励起可能波長帯を長波長化できるので非常に重要である。本発明の蛍光体を得るためには、蛍光体を少なくともアルカリ金属の硫化物を含む組成のフラックスに接触させることが重要である。特に、少なくともLiとNaの2種類のアルカリ金属硫化物の接触下で蛍光体を焼成することが近紫外光で励起しやすい本発明の蛍光体を合成する上で好ましい。さらに、LiとNaの2種類のアルカリ金属硫化物、並びに、K、Rb、Csから選ばれる少なくとも1種以上のアルカリ金属の硫化物の接触下で蛍光体を焼成することで、350nm〜415nmの波長領域で好適に励起可能な非常に特性の高い蛍光体が得られるため好ましく、中でも、LiとNaとKの3種類のアルカリ金属硫化物の接触下で蛍光体を焼成することが好ましい。
また、その中でもK、Rb、Csの硫化物の合計モル数よりナトリウム硫化物のモル数を大きくすることが好ましく、K、Rb、Csの硫化物の合計モル数よりリチウム硫化物のモル数を大きくすることも好ましい。リチウム硫化物やナトリウム硫化物が少なくなると結晶成長が不十分となり蛍光体の特性が低下する傾向にある。K、Rb、Csから選ばれる少なくとも1種以上のアルカリ金属の硫化物は、蛍光体の焼成時にリチウム硫化物やナトリウム硫化物と共に蛍光体に接触させることが好ましく、K、Rb、Csから選ばれる少なくとも1種以上のアルカリ金属の硫化物が存在しないと硫黄が揮散し易く酸化物蛍光体の析出割合が増えて酸硫化物蛍光体が合成され難くなる。なお、高温でフラックスとして使用するアルカリ金属硫化物は、アルカリ金属炭酸塩と、硫黄との反応によって得ることが簡便であるため好ましい。
本発明の、350〜415nmの光を発生する第1の発光体と、当該第1の発光体からの光の照射によって可視光を発生する第2の発光体とを有する発光装置において、第2の発光体が前記に記載の蛍光体を含有することにより発光効率の高い発光装置を得ることが可能になる。第1の発光体が発生する光の波長は、350〜415nmとするが、蛍光体の発光特性の点からは370nm〜410nmが好ましく、蛍光体を発光装置内で保持する樹脂の劣化に及ぼす第1の発光体からの光による劣化の観点からは390〜415nmが好ましく、また、第1の発光体としてGaN系半導体発光素子を使用する場合には370〜415nmとするのが好ましい。これらのバランスの点から蛍光体を励起する第1の発光体の発光波長は、370nm〜415nmがより好ましく、370nm〜410nm
が更に好ましく、390nm〜410nmとするのが最も好ましい。
本発明において、前記蛍光体に光を照射する第1の発光体は、波長350〜415nmの光を発生するが、第1の発光体の具体例としては、発光ダイオード(LED)またはレーザーダイオード(LD)等を挙げることができる。消費電力が少ない点でより好ましくはレーザーダイオードである。その中で、GaN系化合物半導体を使用した、GaN系LEDやLDが好ましい。なぜなら、GaN系LEDやLDは、この領域の光を発するSiC系LED等に比し、発光出力や外部量子効率が格段に大きく、前記蛍光体と組み合わせることによって、非常に低電力で非常に明るい発光が得られるからである。例えば、20mAの電流負荷に対し、通常GaN系はSiC系の100倍以上の発光強度を有する。GaN系LEDやLDにおいては、AlXGaYN発光層、GaN発光層、またはInX
GaYN発光層を有しているものが好ましい。GaN系LEDにおいては、それらの中で
InXGaYN発光層を有するものが発光強度が非常に強いので、特に好ましく、GaN系LDにおいては、InXGaYN層とGaN層の多重量子井戸構造のものが発光強度が非常に強いので、特に好ましい。なお、上記においてX+Yの値は通常0.8〜1.2の範囲の値である。GaN系LEDにおいて、これら発光層にZnやSiをドープしたものやドーパント無しのものが発光特性を調節する上で好ましいものである。GaN系LEDはこれら発光層、p層、n層、電極、および基板を基本構成要素としたものであり、発光層をn型とp型のAlXGaYN層、GaN層、またはInXGaYN層などでサンドイッチにしたヘテロ構造を有しているものが発光効率が高く、好ましく、さらにヘテロ構造を量子井戸構造にしたものが発光効率がさらに高く、より好ましい。
本発明においては、面発光型の発光体、特に面発光型GaN系レーザーダイオードを第1の発光体として使用することは、発光装置全体の発光効率を高めることになるので、特に好ましい。面発光型の発光体とは、膜の面方向に強い発光を有する発光体であり、面発光型GaN系レーザーダイオードにおいては、発光層等の結晶成長を制御し、かつ、反射層等をうまく工夫することにより、発光層の縁方向よりも面方向の発光を強くすることができる。面発光型のものを使用することによって、発光層の縁から発光するタイプに比べ、単位発光量あたりの発光断面積が大きくとれる結果、第2の発光体を構成する蛍光体にその光を照射する場合、同じ光量で照射面積を非常に大きくすることができ、照射効率を良くすることができるので、蛍光体からより強い発光を得ることができる。
第1の発光体として面発光型のものを使用する場合、第2の発光体を膜状とするのが好ましい。その結果、面発光型の発光体からの光は断面積が十分大きいので、第2の発光体をその断面の方向に膜状とすると、第1の発光体からの蛍光体への照射断面積が蛍光体単位量あたり大きくなるので、蛍光体からの発光の強度をより大きくすることができる。
また、第1の発光体として面発光型のものを使用し、第2の発光体として膜状のものを用いる場合、第1の発光体の発光面に、直接膜状の第2の発光体を接触させる形状とするのが好ましい。ここでいう接触とは、第1の発光体とと第2の発光体とが空気や気体を介さないでぴたりと接している状態をつくることを言う。その結果、第1の発光体からの光が第2の発光体の膜面で反射されて外にしみ出るという光量損失を避けることができるので、装置全体の発光効率を良くすることができる。
本発明の発光装置の一例における第1の発光体と第2の発光体との位置関係を示す模式的斜視図を図1に示す。図1中の1は、前記蛍光体を有する膜状の第2の発光体、2は第1の発光体としての面発光型GaN系LD、3は基板を表す。相互に接触した状態をつくるために、LD2と第2の発光体1とそれぞれ別個にをつくっておいてそれらの面同士を接着剤やその他の手段によって接触させても良いし、LD2の発光面上に第2の発光体をを製膜(成型)させても良い。これらの結果、LD2と第2の発光体1とを接触した状態とすることができる。
第1の発光体からの光や第2の発光体からの光は通常四方八方に向いているが、第2の発光体として用いられる蛍光体の粉を樹脂中に分散させると、光が樹脂の外に出る時にその一部が反射されるので、ある程度光の向きを揃えられる。従って、効率の良い向きに光をある程度誘導できるので、第2の発光体として、前記蛍光体の粉を樹脂中へ分散したものを使用するのが好ましい。また、蛍光体を樹脂中に分散させると、第1の発光体からの光の第2の発光体への全照射面積が大きくなるので、第2の発光体からの発光強度を大きくすることができるという利点も有する。この場合に使用できる樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂等各種のものが挙げられるが、蛍光体粉の分散性が良い点で好ましくはエポキシ樹脂である。蛍光体の粉を樹脂中に分散させる場合、蛍光体の粉と樹脂の全体に対するその粉の重量比は、通常0.1〜95%、好ましくは1〜20、さらに好ましくは1〜10%である。蛍光体が多すぎると粉の凝集により発光効率が低下することがあり、少なすぎると今度は樹脂による光の吸収や散乱のため発光効率が低下することがある。
本発明の発光装置は、第1の発光体からの近紫外光ないし青色光の少なくとも一部を第2の発光体である本発明の蛍光体に吸収させて可視光に変換し、必要に応じて青色発光蛍光体や緑色発光蛍光体からの光を混合して発光装置からの取り出し光を白色にすることができる。この際に、第1の発光体からの光も蛍光体からの光と混合することも可能である。この時、必要に応じてカラーフィルター等を用いても良い。取り出し光を白色光にすることで、発光装置によって照射される物体の演色性が高くなる。これは特に本発光装置を照明用途に応用する際において重要である。
本蛍光体を使用して白色光を取り出すことができる発光装置とするためには、本蛍光体に加えて、350nm〜415nmの波長範囲で励起可能な各種の青色発光蛍光体と緑色発光蛍光体を組み合わせる。青色発光蛍光体や緑色発光蛍光体の種類としては350nm〜415nmの波長範囲で励起できるものであれば特にその種類は問わないが、青色発光蛍光体としては(Ba,Sr,Ca,Mg)10(PO46(F,Cl)2:Eu、(Ba
,Sr,Ca,Mg)10(PO46(F,Cl)2:Eu,Mn、(Ba,Sr,Ca)
(Mg,Zn)Al1017:Eu、(Ba,Sr,Ca)3(Mg,Zn)Si28:E
uの発光強度が高いので好ましく、緑色発光蛍光体としてはSrAl24:Eu、Sr4
Al1425:Euの発光強度が高いので好ましい。
本発明の発光装置は、波長変換材料としての前記蛍光体と、350〜415nmの光を発生する発光素子とから構成されてなり、前記蛍光体が発光素子の発する350〜415nmの光を吸収して、使用環境によらず演色性が良く、かつ、高強度の可視光を発生させることのできる発光装置であり、バックライト光源、信号機などの発光源、又、カラー液晶ディスプレイ等の画像表示装置や面発光等の照明装置等の光源に適している。
本発明の発光装置を図面に基づいて説明すると、図2は、第1の発光体(350nm〜415nm発光体)と第2の発光体とを有する発光装置の一実施例を示す模式的断面図であり、4は発光装置、5はマウントリード、6はインナーリード、7は第1の発光体(350nm〜415nmの発光体)、8は第2の発光体としての蛍光体含有樹脂部、9は導電性ワイヤー、10はモールド部材である。
本発明の一例である発光装置は、図2に示されるように、一般的な砲弾型の形態をなし、マウントリード5の上部カップ内には、GaN系発光ダイオード等からなる第1の発光体(350nm〜415nm発光体)7が、その上に、蛍光体をエポキシ樹脂やアクリル樹脂等のバインダーに混合、分散させ、カップ内に流し込むことにより第2の発光体として形成された蛍光体含有樹脂部8で被覆されることにより固定されている。一方、第1の
発光体7とマウントリード5、及び第1の発光体7とインナーリード6は、それぞれ導電性ワイヤー9で導通されており、これら全体がエポキシ樹脂等によるモールド部材10で被覆、保護されてなる。
また、この発光素子1を組み込んだ面発光照明装置98は、図3に示されるように、内面を白色の平滑面等の光不透過性とした方形の保持ケース910の底面に、多数の発光装置91を、その外側に発光素子91の駆動のための電源及び回路等(図示せず。)を設けて配置し、保持ケース910の蓋部に相当する箇所に、乳白色としたアクリル板等の拡散板99を発光の均一化のために固定してなる。
そして、面発光照明装置98を駆動して、発光素子91の第1の発光体に電圧を印加することにより350〜415nmの光を発光させ、その発光の一部を、第2の発光体としての蛍光体含有樹脂部における前記蛍光体が吸収し、可視光を発光し、一方、蛍光体に吸収されなかった青色光等との混色により演色性の高い発光が得られ、この光が拡散板99を透過して、図面上方に出射され、保持ケース910の拡散板99面内において均一な明るさの照明光が得られることとなる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
表1に示す通り、各原料をモル比で表して、La23を0.9、Eu23を0.1、Li2CO3を1.2、Na2CO3を1.2、K2CO3を0.6、硫黄粉末をSとして15の割合で乾式混合した後、得られた混合物を高純度アルミナ製坩堝に入れて密閉性の良いアルミナ蓋を被せて窒素ガス雰囲気中、1300℃で2時間加熱することにより、該加熱で生成する硫化リチウムと硫化ナトリウムと硫化カリウムを硫化アルカリフラックスとして酸化ランタンと酸化ユーロピウムと接触させて酸硫化物を得て、引き続きこれらのフラックスを継続して接触させて所望の蛍光体を得た。水で洗浄して表面に付着している硫化アルカリフラックスを除去した後に、140℃で乾燥し、蛍光体(La0.9Eu0.122Sを製造した。
この蛍光体の粉末X線回折パターンから副生成物を含まない蛍光体が得られていることを確認した。次に、日立製作所製蛍光分光光度計F−4500を使用して623nmの赤色発光ピークをモニターして300nm〜450nmの波長範囲内の励起スペクトルを得て、発光強度比I400/Imaxを測定したところ0.61となり、最大発光強度を示す波長(ピーク波長)は373nmだった。また、波長400nmの励起光を照射した時の量子吸収効率と内部量子効率の積(αq・ηi)は0.37だった。この赤色蛍光体と青色蛍光体Ba0.7Eu0.3MgAl1017と緑色蛍光体Sr0.9Eu0.1Al24を混合し、エポキシ樹脂に対する蛍光体の総重量が8重量%となるように秤量して混合して混練脱泡した後に発光波長405nmの発光ダイオードチップ上に塗布して白色LEDを作成した。この白色LEDは、平均演色評価数89の良好な発光特性を示した。
表1に示すとおり、La23の割合を0.85、Eu23の割合を0.15(いずれもモル比)としたこと以外は実施例1と同様にして蛍光体を合成した。得られた蛍光体につき、I400/Imax、ピーク波長、αq・ηiを測定した。その結果を表1に示す。
表1に示すとおり、La23の割合を0.7、Eu23の割合を0.3(いずれもモル比)としたこと以外は実施例1と同様にして蛍光体を合成した。得られた蛍光体につき、
400/Imax、ピーク波長、αq・ηiを測定した。その結果を表1に示す。
(比較例1)
表1に示すとおり、La23の割合を0.98、Eu23の割合を0.02(いずれもモル比)としたこと以外は実施例1と同様にして蛍光体を合成した。得られた蛍光体につき、I400/Imax、ピーク波長、αq・ηiを測定した。その結果を表1に示す。
(比較例2)
表1に示す通り、各原料をモル比で表して、La23を0.85、Eu23を0.15、KH2PO4を0.3、Na2CO3を1.05、硫黄粉末をSとして2.5の割合で乾式混合した後、得られた混合物を高純度アルミナ製坩堝に入れて密閉性の良いアルミナ蓋を被せて窒素ガス雰囲気中、1200℃で2時間加熱することにより、該加熱で生成する硫化ナトリウムとリン酸カリウムをアルカリフラックスとして酸化ランタンと酸化ユーロピウムと接触させて酸硫化物を得て、引き続きこれらのフラックスを継続して接触させて所望の蛍光体を得た。水で洗浄して表面に付着しているアルカリフラックスを除去した後に、140℃で乾燥し、蛍光体(La0.85Eu0.1522Sを製造した。得られた蛍光体につき、I400/Imax、ピーク波長、αq・ηiを測定した。その結果を表1に示す。
本発明の蛍光体は、I400/Imaxの値が大きいため、発光装置に使用した際、400nm近傍で最大の発光強度を示す第1の発光体の波長変動が発生した場合でも第2の発光体である本発明の蛍光体が安定した発光強度を示すので、発光装置の発光特性の安定化に繋がる、即ち、励起源の波長が多少変動しても、その影響を受けづらくなる。また、実施例1及び2の蛍光体は、αq・ηiの値が大きく発光効率が高くなるため、これらを使用した発光装置も高効率なものとなる。
Figure 2005272589
面発光型GaN系ダイオードに膜状蛍光体を接触させた発光装置の一例を示す模式的斜視図。 本発明の発光装置の一実施例を示す模式的断面図である。 本発明の面発光照明装置の一例を示す模式的断面図。
符号の説明
1;第2の発光体
2;面発光型GaN系LED
3;基板
4;発光装置
5;マウントリード
6;インナーリード
7;第1の発光体
8;本発明中の蛍光体を含有させた樹脂部
9;導電性ワイヤー
10;モールド部材

Claims (7)

  1. 300nm〜450nmの波長範囲内の励起光を照射した時の最大の発光強度をImax
    波長400nmの励起光を照射した時の発光強度をI400とした場合に、それらの発光強
    度比I400/Imaxが0.4以上であることを特徴とするLn22S:Eu蛍光体。(但し、Lnは、Sc,Y,La,Gd,Lu,Biから選ばれる少なくとも一種の元素を表す。)
  2. 300nm〜450nmの波長範囲内の励起光を照射した時の最大の発光強度を示す波長が330nm以上であることを特徴とする請求項1に記載の蛍光体。
  3. 波長400nmの励起光を照射した時の量子吸収効率αqと内部量子効率ηiの積αq・ηiが0.15以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の蛍光体。
  4. 下記一般式[1]の化学組成を有する結晶相を含有してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蛍光体。
    Figure 2005272589
    (但し、上記一般式[1]において、Lnは、Sc,Y,La,Gd,Lu,Biから選ばれる少なくとも一種の元素を表し、xは、0.07≦x≦0.35を満足する数である。)
  5. 350〜415nmの光を発生する第1の発光体と、当該第1の発光体からの光の照射によって可視光を発生する第2の発光体とを有する発光装置において、第2の発光体が請求項1〜4のいずれかに記載の蛍光体を含有することを特徴とする発光装置。
  6. 請求項5に記載の発光装置を有する画像表示装置。
  7. 請求項5に記載の発光装置を有する照明装置。
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