JP2005270016A - 水中植物の養生方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水生植物の簡便かつ効果的な経時的養生手段を提供すること。
【解決手段】直接又は間接に生長ミズゴケに接触させた水の中に、水中植物を載置して、当該水中植物の養生を行う、植物の養生方法を提供することにより、上記の課題を解決し得ることを見いだした。特に、1個以上の「定形化されている乾燥ミズゴケの集合物に対して、まとまった状態の生長ミズゴケの茎部の1単位以上が、その乾燥ミズゴケの集合物に接触しており、かつ、前記の生長ミズゴケの生長点が、前記の乾燥ミズゴケの集合物から実質的に露出してなる、ミズゴケの栽培基」を用いて、この植物の養生方法を行うことが好適である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、水中植物の養生方法に関する発明である。
近年の環境破壊等により、湿原、特に高層湿原が失われつつある。高層湿原には、多くの種類の水中植物が生息しているが、これらの水中植物の中には絶滅が危ぶまれているものも少なからず認められる。これらの水中植物を保存するための養生方法として、例えば、水の中にワラを入れて、タヌキモを養生する方法等が知られているが、歩留まりが悪く、かつ、管理が難しく、現実的な水中植物の保護の要請を満足するには至っていない。
本発明は、上記のような水中植物の養生手段を提供することにある。
本発明者は、生長ミズゴケを養生する過程において、生長ミズゴケと接触させる水の中に水中植物を配置することにより、驚くべきことに、当該水中植物の養生を経時的に行うことが可能であることを見いだし本発明を完成した。
すなわち、本発明は、直接又は間接に生長ミズゴケに接触させた水の中に、水中植物を載置して、当該水中植物の養生を行う、植物の養生方法(以下、本養生方法ともいう)を提供する発明である。
(A)本養生方法の総括的説明
本発明において、「生長ミズゴケ」とは、少なくとも、生命活動が維持されているミズゴケを意味するものとする。すなわち、「生長ミズゴケ」には、栽培された、または、野生のミズゴケ(水分が十分に含まれている状態)と、加熱処理等の殺菌死滅処理がおこなわれておらず、再生の可能性の残された単純乾燥ミズゴケを含むものとする[単純乾燥ミズゴケは、葉緑素が失われてしまい、変色するものの、乾燥後、相当の長時間が経過したものでなければ、水分を供給すれば、生命活動を再開する可能性があることが知られている(概ね、常温で1ヶ月程度以下の乾燥期間が、乾燥後の生命活動再開の限界であると考えられる)]が、前者の水分が十分に含まれつつ生命活動が維持されているミズゴケを用いることが好適である。
本養生方法においては、生長ミズゴケと水を接触させることにより、生長ミズゴケから特有の滲出成分が当該水の中に溶け出し、この滲出成分の作用により、水中の雑菌の増殖等を抑制することにより、水生植物の経時的な養生が可能となると考えられる。
生長ミズゴケと接触させる水は、特に限定されず、水道水、井戸水、河川水、湖沼水、または、地下水等が挙げられる。
さらに、本養生方法においては、生長ミズゴケと水との接触は直接的であっても間接的であってもよい。「直接的な接触」とは、文字通り、生長ミズゴケと水が直接に接触する態様である。例えば、発泡スチロールや木材等の水上に浮く素材の板面に貫通口を設けて、当該貫通口に生長ミズゴケを、好適には互いの植物体を圧縮した形態で差し込んで、これを当該水上で浮かせることで、水と貫通口内の生長ミズゴケを直接的に接触させることができる。
また、「間接的な接触」とは、生長ミズゴケと水とが、緩衝材を介して接触することを意味する。緩衝材は、水の中の雑菌や汚泥等の生長ミズゴケの生長を阻害してしまう要素が直接的に生長ミズゴケに接触することを防ぐ作用を有し、かつ、揚水力が認められることが好適である。このような条件を満たす緩衝材としては、乾燥ミズゴケ、乾燥ミズゴケ、生長ミズゴケ、スポンジ、砂、吸水性樹脂、海綿等を挙げることができるが、優れた揚水力と経済性を考慮すると、乾燥ミズゴケが好適である。「乾燥ミズゴケ」とは、上記の殺菌死滅処理を加えた乾燥ミズゴケと、単純乾燥ミズゴケの双方を意味するものとするが、経済性等を考慮すると、殺菌死滅処理を加えた乾燥ミズゴケを用いることが好適である。なお、「乾燥ミズゴケ」といっても、水分を含有することが前提となる。
また、「乾燥ミズゴケ」、上述した「生長ミズゴケ」共、本発明が適用され得るミズゴケは、コケ植物蘚類 ミズゴケ科 ミズゴケ属(Sphagnum L.)に属する全てを意味し、例えば、日本国原産のものであれば、オオミズゴケ(Sphagnum palustre L.)、イボミズゴケ(Sphagnum papillosum Lindb.)、ムラサキミズゴケ(Sphagnum magellanicum Brid.)、キレハミズゴケ(Sphagnum aongstroemii C.Hartm)、キダチミズゴケ(Sphagnum compactum DC.)、コアナミズゴケ(Sphagnum microporum Warnst.ex Card)、コバノミズゴケ(Sphagnum calymmatophyllum Warnest.& Card.)、ユガミミズゴケ(Sphagnum subsecundum Nees ex Sturm)、ホソバミズゴケ(Sphagnum girgensohnii Russow)、チャミズゴケ(Sphagnum fuscum(Schimp.) H.Klinggr.)、ヒメミズゴケ(Sphagnum fimbriatum Wilson ex Wilson & Hook.f.)、スギハミズゴケ(Sphagnum capillifolium(Ehrh.) Hedw.)、ホソベリミズゴケ(Sphagnum junghuhnianum Dozy & Molk. Subsp. Pseudomolle(Warnest.) H.Suzuki)、ワタミズゴケ(Sphagnum tenellum Hoffm.)、ハリミズゴケ(Sphagnum cuspidatum Hoffm.)、アオモリミズゴケ(Sphagnum recurvum P. Beauv.)、ウロコミズゴケ(Sphagnum squarrosum Crome)等を挙げることができる。また、日本国以外の地域原産のミズゴケを、本発明に適用することも可能であることは勿論である。
これらのミズゴケの中でも、オオミズゴケは、「生長ミズゴケ」としても、「乾燥ミズゴケ」としても、本発明を適用するのに好適なミズゴケの一つである。
なお、上述した乾燥ミズゴケ等の緩衝材に、水質養生材、例えば、多孔質セラミックス、酵素やバクテリアを含んだ多孔質セラミックス、酸化鉄や三価鉄を含有して窒素化合物の吸着に優れた多孔質セラミックス、ゼオライト、モンモリロナイト、活性炭、炭、生長する際の同化作用によって水質養生能を有する植物(シュロガツユリ等)の種子等を組み入れることも可能である。
「水生植物」を、上述した直接的又は間接的に生長ミズゴケと接触させる水の中に配置して、これを、選択した水生植物が好む日照条件や温度条件に準じた環境下に放置することにより、当該水生植物の養生を継続して行うことができる。
ここで「水生植物」とは、水中で生命活動を行うことが可能な植物であり、例えば、タヌキモ、コタヌキモ、ムジナモ、ヒシ、ハス、オニバス、カナダモ、クロモ、又は、ホテイアオイ等を挙げることができる。
(B)ミズゴケの栽培基を用いる態様
本養生方法においては、特定のミズゴケ栽培基、すなわち、「定形化されている乾燥ミズゴケの集合物に対して、まとまった状態の生長ミズゴケの茎部の1単位以上が、その乾燥ミズゴケの集合物に接触しており、かつ、前記の生長ミズゴケの生長点が、前記の乾燥ミズゴケの集合物から実質的に露出してなる、ミズゴケの栽培基」(以下、特定ミズゴケ栽培基ともいう)を1個以上用いて、生長ミズゴケと水を間接的に接触させることが好適である。
特定ミズゴケ栽培基について>
特定ミズゴケ栽培基は、少なくとも、1)定形化されている乾燥ミズゴケの集合物(以下、乾燥ミズゴケ定形物ともいう)と、2)生長ミズゴケ、により構成される。
(1)乾燥ミズゴケ定形物
乾燥ミズゴケ定形物は、文字通り、乾燥ミズゴケが一定の形状に固定されてなるものである。この乾燥ミズゴケ定形物の形状は、特に限定されないが、生長ミズゴケを、後述する本養生方法において、水生植物の養生を行う水面よりも、生長ミズゴケの生長点を上に維持することが可能な形状であることが必要である。この条件を満たす限り、乾燥ミズゴケ定形物は、あらゆる形状をとり得る。例えば、特定ミズゴケ栽培基の主要な態様の一つとして、「定形化された乾燥ミズゴケの集合物に凹部が設けられており、この凹部において、まとまった状態の生長ミズゴケの茎部の1単位以上が圧縮された状態で嵌め込まれ、かつ、この生長ミズゴケの生長点が、前記乾燥ミズゴケの集合物の凹部において実質的に露出している」が認められるが、この態様に基づき、乾燥ミズゴケ定形物において、まとまった状態の生長ミズゴケの茎部を嵌め込むべき凹部が設けられた態様を例示することができる。
乾燥ミズゴケ定形物の内容と、それらに対応する製造方法は、例えば、以下の手段が挙げられる。
a)事後的に固化可能な成分を、繋ぎ成分として用いる方法
「事後的に固化可能な成分」としては、例えば、水等の溶媒を加えた粘土類、同紙繊維等を挙げることができるが、これらの中でも、水を加えた紙繊維を含む成分が、好適である。すなわち、乾燥ミズゴケ定形物が、少なくとも紙繊維を含有する繋ぎ成分で定形化されていることが好適である。
紙繊維は、例えば、粉砕紙、または、紙前駆物として提供され得る。粉砕紙とは、文字通り、粉砕した紙であり、紙の種類は、特に限定されない。例えば、新聞紙、衛生用紙、雑誌類、チラシ、コピー用紙等を、紙として使用することが可能であり、また、ケナフ紙(ケナフの植物繊維により普通紙の製造工程に準じて製造され得る紙)を紙として用いることもできる。粉砕とは、基となる紙の一部または全部が紙繊維単位まで細かくなっている状態をいう。粉砕手段は、特に限定されないが、水中における剪断刃による剪断、同やすり刃による削り出し、さらには、同手もみ等により、所望の粉砕紙を調製することができる。
紙前駆物とは、パルプから精製した、紙の直接的な原料となる水を含んだ植物繊維である。
紙繊維と水の混合割合は、特に限定されないが、質量比で、紙繊維(乾燥質量):水=1:4000〜1:10程度、好適には、同1:3000〜1:500程度の範囲である。
また、必要に応じて、上記の紙繊維と水以外の成分を添加することができる。例えば、砂利、砂、土、陶器粉、ガラス粉、灰類、軽量骨材、粘土、ピートモス、パーライト等の土質細物(形態が土に似た細かい物)、各種のデンプン等の透水性粘結成分等を挙げることができる。また、例えば、植物繊維(紙繊維は除く)、乾燥ミズゴケ、植物の種子等を含有させることができる。
なお、事後的に固化可能な成分を、別個に調製して、これを、乾燥ミズゴケの集合物を定形化する際に、乾燥ミズゴケに対して塗布を行う等、用時に組み合わせることも可能である。また、前もって、事後的に固化可能な成分中に、乾燥ミズゴケを含有させた、乾燥ミズゴケの含有組成物として、これを特定ミズゴケ栽培基の製造に用いることも好適である。
例えば、事後的に固化可能な成分を、上述の紙繊維等を含有する含水組成物とする場合、質量比で、紙繊維等:乾燥ミズゴケ(乾燥質量)=1:100〜1:20程度として、これと水を混合して、紙繊維等と乾燥ミズゴケの含有量が、組成物に対して1〜20質量%程度となるように水を加えた含水組成物とすることが好適である。
b)器物の凹部を利用する方法
「器物」とは、静置状態で一定の形状を有する物体(ただし、電力等による駆動力による形状の変化を伴う物体も、器物の範疇に入るものとする)のことを意味するものである。形状は、乾燥ミズゴケを一定形状に固定することが可能な凹部を設けることができる限り、全く限定されない。また、素材も限定されるものではなく、木、石、プラスチック、発泡スチロール、ゴム、金属、素焼き物、陶器、磁器、粘土、炭素繊維、ガラス、軽石、木炭等を用いることができる。ただし、少なくとも、生長ミズゴケが直接接触する部分、例えば、後述する、「乾燥ミズゴケの集合物の凹部、または、器物の凹部の生長ミズゴケ側の開口部と実質的に連続した平面および/または曲面の表面」は、生物の栄養源を実質的に含まない素材で構成されていることが好適である。具体的には、上に列挙した素材は、この生物の栄養源を実質的に含まない素材として例示できるが、例えば、木材、紙粘土、腐葉土等は、生物、特に、細菌類、菌類、藻類、ミズゴケ以外のコケ植物等の、ミズゴケの生育と競合し得る微生物が資化可能な炭素源が無視できない程度に含有されており、少なくとも、生長ミズゴケが直接接触する部分の素材としては、好適とはいえない。
b-1)器物の凹部が、この器物を貫通する貫通口である場合には、生長ミズゴケと接触している「定形化された乾燥ミズゴケの集合物」が、栽培基の底部において実質的に露出している。この実質的に露出した乾燥ミズゴケの集合物と養生対象水が接触し、この水が乾燥ミズゴケに浸潤した状態で、生長ミズゴケとの接触部分へと移行することにより、生長ミズゴケに水が供給されて、生長ミズゴケの養生が行われる。生長ミズゴケが、乾燥ミズゴケと共に、養生対象水と直接に接触する態様とすることも可能であるが、この場合、浸潤水中の不純物を濾過する乾燥ミズゴケの水の濾過作用を、生長ミズゴケに対して活かしきれないこととなる。言い換えれば、養生対象水に対しては、上記の定形化された乾燥ミズゴケの集合物のみを直接に接触させて、生長ミズゴケには、乾燥ミズゴケを介した浸潤水のみを供給する態様とすることが、生長ミズゴケに、乾燥ミズゴケにより濾過された水を供給されることとなり、好適である。
b-2)上記の素材のうち、発泡スチロールは、水不透性で、かつ、生物の栄養源を実質的に含有しないだけではなく、所望の形状への加工が容易であり、かつ、軽量であり、取り扱い易いという長所がある。また、水に浮くので、特定ミズゴケ栽培基を水に浮かせる態様とする場合には、特に好適な素材である。ただし、その反面、発泡スチロールにおいて自然な風合いを出すことは非常に困難であり、例えば、発泡スチロールの表面にそのまま着色処理を施しても、人工的な雰囲気を抑えることは簡単ではない。
このような場合、以下のα)〜δ)の工程で、発泡スチロール等の素材の表面を自然な風合いとすることが可能である(この工程を行うことが可能な対象は、発泡スチロールに限らず、特定ミズゴケ栽培基における器物となり得るあらゆる素材を選択することが可能である)。
α)発泡スチロール等の表面に、事後的に硬化し、かつ、固化前は粘調な液体素材を塗布する。かかる事後的な硬化素材としては、接着剤、例えば、シリコーン系接着剤、ウレタン系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、セルロース系接着剤、合成ゴム系接着剤、紫外線硬化系接着剤、嫌気性接着剤、紫外線嫌気性接着剤等を挙げることができるが、シリコーン系接着剤が好適である。
この塗布の方法は、特に限定されず、例えば、上記液体素材を入れた射出用容器(射出用チューブ等)から、当該液体素材を対象物の表面に射出し、これを小手等で均すことも可能であり、薄く塗りたい場合は、刷毛等に当該液体素材を付着させて、これを対象物表面に塗布することも可能である。
β)次に、対象物の表面に塗布された上記液体素材を毛羽立たせる。この工程を行う方法は、特に限定されないが、例えば、対象物表面の液体素材の表面に剛性を有する起毛性部材(例えば、針金の刷毛)でたたくことにより、上記液体素材を対象物表面上において毛羽立たせることができる。
γ)次に、対象物表面において毛羽立たせた液体素材の上から、土質細物(砂利、砂、土、陶器粉、ガラス粉、灰類、軽量骨材、粘土、ピートモス、パーライト等)、顔料、色素、コケ植物、緑藻類等をふりかけた後、好適には、対象物表面に、通常の上水道口にシャワーノズルを付加して生成させた程度の水流を接触させて、余分なふりかけ物を洗い流す。次いで、上から対象物表面を軽くなでつけてならし、次いで、この液体素材を固化(乾燥、紫外線照射、嫌気等の事後的硬化素材の種類に応じた固化方法による)させることにより、土壁にも似た、自然な風合い表面を、対象物上に形成することができる。また、後述する透水組成物の前駆組成物を、上記の土質細物として用いることも可能であり、かつ、好適である。
δ) 上記γ)の対象物の表面に、塗膜を設けることが、対象物の表面における微生物の栄養源が表面に露出するのを防ぐために好適である。ただし、対象物の表面上にふりかけた物が、ミズゴケ以外のコケ植物や緑藻のような生物である場合は、この塗膜を設ける工程を行うことは、当該生物が生命活動を行う上での障害になるため、好適ではない(ただし、ミズゴケ以外のコケ植物と生長ミズゴケの生育と競合する可能性がある)。塗膜は、対象物の表面上に所望するコーティング素材の塗布を行い、これを乾燥・固化させることで設けることができる。このコーティング素材としては、特に限定されず、現在、上薬として提供されている製品を用いることが可能であるが、可能な限り、透明性が保たれ、かつ、安全性の高いものを用いることが好適である。例えば、水性の下地安定剤として販売されているアクリル樹脂の水性剤(アトミクス株式会社製等)を、このコーティング素材として転用することが非常に好適である。さらに、必要に応じて、このコーティング素材の上面に防水処理、例えば、シリコーンコーティング剤の塗布処理を行うことにより、防水を行うことができる。
上記α)〜δ)の工程に従うことにより、発泡スチロール等の表面を、自然な風合いの表面とすることが可能である。
b-3)透水性の素材として好適なものとして、「粉砕紙及び/又は紙前駆物(以下、粉砕紙等ともいう)、並びに、土質細物を含有する組成物」(透水組成物ともいう)を挙げることができる。
透水組成物は、製品への加工の過程で、加熱処理を行わずに済む、省エネルギー型の天然素材である。
「粉砕紙」、「紙前駆物」及び「土質細物」は、前記の定義と同一である。
製品製造に際して、透水組成物には、水を含有させることが必要である。
すなわち、透水組成物は、それらの前駆組成物を経て形成される。すなわち、まず、粉砕紙等、土質細物および水を含有する前駆組成物を調製して、これらの前駆組成物が、透水組成物の基礎として用いられる。
透水組成物またはその前駆組成物における、粉砕紙等および土質細物の比率は、特に限定されないが、概ね、質量比で、粉砕紙等:土質細物=1:2〜1:4程度が好ましい。粉砕紙等の比率が多くなりすぎると、透水組成物自体が脆くなり、色合いにおいても、紙の色が全面に出てしまい、色彩意匠的にも適切性を欠く場合がある。また、土質細物の比率が多くなり過ぎると、透水組成物の基礎組成物における固着性が低下し、乾燥しても安定して定形化することが困難となるばかりか、両組成物の単位体積当りのコストが上昇する傾向が強くなる。
なお、透水組成物において用いる土質細物として、粘土を含有させることが好適である。かかる粘土の含有量は、特に限定されず、これらの組成物の土質細物全部を、粘土とすることも可能であるが、一般的には、質量比で、粘土:粘土以外の土質細物=1:10〜1:1程度が好ましい。
また、透水組成物の前駆組成物における粉砕紙等、土質細物と、水の比率は、特に限定されず、自由に選択し得るが、一般的には、前駆組成物全量に対して1〜30質量%、同3〜25質量%程度が好ましい。水の含有量が少なすぎると、粉砕紙を用いる場合の紙の粉砕作業が難しくなり、粉砕紙と土質細物との十分な混練も困難となる。水の含有量が多過ぎると、前駆組成物の重量が重くなりすぎ、組成物の調製作業に過度の負担を与えるばかりか、水資源の浪費となってしまう可能性がある。
なお、透水組成物には、上記の必須の要素の他に、必要に応じて他の要素、例えば、植物繊維(例えば、根張り面を形成した根部、剪断した根部等の植物の根部等)、わら、生ゴミ粉砕物、炭片、鉱石類、植物の種子、乾燥ミズゴケ等、を含有させることができる。
さらに、透水組成物にコケ植物(乾燥ミズゴケを除く)を含有させて、透水組成物の表面にコケ植物を露出させることも可能である。
具体的には、透水組成物の前駆組成物に、コケ植物を含有させることで、最終的に、所望のコケ植物を含有する透水組成物を得ることができる。
コケ植物は、自然界に自生しているコケ植物をそのまま用いることも可能であり、栽培法で得たコケ植物を用いることも可能である。また、いわゆる培養法〔例えば、「植物バイオテクノロジーII」,東京化学同人:現代化学・増刊20の第39頁「蘚苔類の培養」(小野著)等参照のこと〕を用いた「培養ゴケ」を用いることも可能であるが、通常は、栽培法で得たコケ植物を用いることが好ましい。
透水組成物に含有させ得るコケ植物の種類は特に限定されない。
例えば、Atrichum undulatum(Hedw.)P.Beauv(Namigata-Tachigoke)等のAtrichum P.Beauv.(Tachigoke-zoku) ;Pogonatum inflexum(Lindb.)Lac.(Ko-sugigoke) 等のPogonatum P.Beauv(Niwa-sugigoke-zoku);Polytrichastrum formosum(Hedw.)G.L.Smith等のPolytrichastrum G.L.Smith(Miyama-sugigoke-zoku);Polytrichum commune Hedw.(Uma-sugigoke) 等のPolytrichum Hedw.(Sugigoke-zoku);Ceratodon purpureus (Hedw.) Bird.(Yanoueno-akagoke)等のCeratodon Bird.(Yanouenoaka-goke-zoku);Dicranum japonicum Mitt.(Shippogoke) 、Dicranum nipponense Besch(O-shippogoke) 、Dicranum scoparium Hedw.(Kamojigoke)、Dicranum polysetum Sw.(Nami-shippogke)等のDicranum Hedw.(Shippogoke-zoku);Leucobryum scabrum Lac.(O-shiragagoke)、Leucobryum juniperoideum(Brid.) C.Mull.(Hosoba-okinagoke) 等のLeucobryum Hampe(Shiragagoke-zoku);Bryum argenteum Hedw.(Gingoke) 等のBryum Hedw.(Hariganegoke-zoku);Rhodobryum giganteum(schwaegr.)Par.(O-kasagoke)等のRhodobryum(Schimp.)Hampe(Kasagoke-zoku) 、Plagiomnium acutum(Lindb.)T.Kop.(Kotsubogoke) 等のPlagiomnium T.Kop.(Tsuru-chochingoke-zoku);Trachycystis microphylla(Dozy et Molk.)Lindb.(Kobano-chochingoke)等のTrachycystis Lindb.(Kobano-chochingoke-zoku);Pyrrhobryum dozyanum(Lac.) Manuel(Hinokigoke)等のPyrrhobryum Mitt.(Hinokigoke-zoku);Bartramia pomiformis Hedw.(O-tamagoke) 等のBartramia Hedw.(tamagoke-zoku);Climacium dendroides(Hedw.)Web.et Mohr(Furoso) 、Climacium japonicium Lindb.(Koyano-mannengusa)等のClimacium Web.et Mohr(Koyano-mannengusa-zoku);Racomitrium ericoides(Web.et Brid) Brid(Hai-sunagoke) 、Racomitrium japonicium Dozy et Molk.(Ezo-sunagoke)、Racomitrium canescens(Hedw.) Brid.ssp.latifolium(Sunagoke)、Racomitrium barbuloides Card.(Kobanosunagoke) 等のRacomitrium Brid.(Shimofurigoke-zoku) ;Hypnum plumaeforme Wils.(Haigoke) 等のHypnum Hedw.,nom.cons.(Haigoke-zoku);Thuidium Kanedae Sak.(Toyama-shinobugoke)等のThuidium Bruch et Schimp.in B.S.G.(Shinobugoke-zoku)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではないが、ミズゴケとこれらのコケ植物の好適な生育環境が異なる場合が多いので、様々な要素、例えば、生育pH等を考慮して、用いるコケ植物を選択することが好適である。
これらのコケ植物は、単独種類のコケ植物を用いることは勿論のこと、2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
コケ植物を含有する透水組成物を、特定ミズゴケ栽培基の乾燥ミズゴケ定形物として用いる場合には、少なくとも、製品完成時点においては、コケ植物が、透水組成物の表面において露出していることが、コケ植物の光合成の機会の確保の観点からも、意匠上の観点からも、好適である。
このコケ植物の露出手段として、まず、透水組成物中のコケ植物の含有比率を高く設定することが挙げられる。具体的には、コケ植物を、透水組成物のコケ植物以外の含有物の2倍量〜15倍量(質量比)程度となるように含有させることが挙げられる。コケ植物の含有量が、透水組成物のコケ植物以外の含有物の2倍量未満であると、コケ植物以外の要素(紙繊維、土質細物及び乾燥ミズゴケ)が、透水組成物の表面を覆ってしまう割合が多くなり、コケ植物が十分に光合成を行うことが難しくなる。また、同コケ植物の含有量が15倍量を超えると、透水組成物におけるコケ植物の固定力が弱くなり過ぎる傾向が認められる。
他の露出手段として、透水組成物におけるコケ植物の含有量を2倍量(質量比)未満、好適には、0.1〜1倍量としつつ、成形した透水組成物の表面近傍のコケ植物を、様々な露出手段により、露出させる態様が挙げられる。
例えば、1)電動のやすり付き工具等で、成形して乾燥させた透水組成物の表面を薄く削り出し処理をする態様や、最も好適な態様として、2)成形した透水組成物の前駆組成物の水分が失われる前に、その表面を、水流と接触させること、等を挙げることができる。
露出手段2)は、効率的にコケ植物の露出を行うことが可能であること、および、露出工程において、削り出しのような埃が発生しないという点において、極めて有利である。
水流を用いた露出工程2)において、水流を接触させる前駆組成物は、水分が含まれている「固化前の状態」であるから、通常であれば、水流によって組成物は崩れてしまうはずである。しかしながら、当該前駆組成物の水流を接触させる面の表面近傍に存在するコケ植物が、水流をトラップすることにより、組成物全体が崩れてしまうことを防御することとなる。このために、ごく表面の前駆組成物の土質細物や粉砕紙等のみが水流との接触によって洗い流される結果、所望するコケ植物の露出状態を非常に簡便に実現することができる。なお、この水流の強さの程度は、日本国において、通常の状態(給水制限時のように、極端に水圧が下がっている場合は、水圧が不足する可能性がある)で用いる家庭用の上水道から連結したノズル付きホースで実現される程度の水流で十分である。
また、成形する透水組成物の形状が球状に近似した形状である場合には、透水組成物の前駆組成物で形成された所望の成形物を、完全乾燥前に、複数個、電気洗濯機のような、水流発生機構が設けられている水槽に入れ、この水槽において水流を発生させることにより、水流と透水組成物の成形物同士の接触による摩擦力により、コケ植物の露出工程を行うことができる。なお、この水槽における処理は、通常の家庭用の洗濯機程度の水流中で、2〜10分間程度、透水組成物の成形物同士を接触させることで行うことができる。
以上述べた内容の透水組成物の前駆組成物を所望の形状として、これを乾燥させることにより、当該形状の透水組成物を素材とする器物が提供される。
b-4)器物の凹部が、この器物を貫通する貫通口ではなく、底が閉じた凹部であり、かつ、この底が閉じた凹部に通ずる吸水口が設けられていない場合には、器物自体を介して凹部内の乾燥ミズゴケに、養生対象水を供給するために、器物の素材として、上述した透水性が認められる素材を選択することが必要となる、このような透水性の素材としては、素焼き物、紙粘土、砂礫、軽石等を例示することができる。
c) その他の定形化方法
上述したa)、b)の方法の他に、例えば、綿糸、絹糸、針金等の線状部材や、フィルム状の部材、網状の部材を、所望の形状に調えた乾燥ミズゴケに巻き付けて、乾燥ミズゴケを定形化することが可能である。また、例えば、地面やコンクリート面等に穴を設けて、この穴に乾燥ミズゴケを充填することも、「定形化」に含まれるものとする。
また、所望の形状に調えた乾燥ミズゴケの集合物の側面部分[特定ミズゴケ栽培基を、ミズゴケの養生を行うことができる状態(本使用方法を行うことができる状態)として載置した場合の側面に該当する部分]の底部近傍全体に、上述したコケ植物を植え付け、その上から透明フィルムを被せて、植え付けたコケ植物を養生した後、この透明フィルムを取り外すことにより、乾燥ミズゴケの集合物が、その周囲に植え付けたコケ植物による定形化を行うことも可能である。
また、上記のコケ植物の代わりに、乾燥ミズゴケの集合物の側面部分の最上部近傍全体に、一般植物の種子を播き、これを発根させて当該側面に根張り面を形成させて、フィルムと種子の部分を除去することにより、根張り面による乾燥ミズゴケの集合物の定形化を行うことも可能である。
なお、上述したa)〜c)の定形化方法は、1種類の方法を用いることも可能であるが、2種類以上の方法を組み合わせて用いることも可能である。特に、特定ミズゴケ栽培基において、器物を用いる場合には、a)の方法を組み合わせて用いることが好適である。
(2)生長ミズゴケ
生長ミズゴケは、第1図に示したような外観のミズゴケ植物体10の、茎部11、枝部および葉部12のうち、少なくとも、生長点を有する茎部が残った状態のものを用いるのが好適である。
ここで、ミズゴケの茎部が「生長点を有する」とは、仮に、ミズゴケの茎部を切断した場合に、その切断した部分から、ミズゴケの植物体が伸長し得る「生長点」であり得ることを意味するものとする。具体的には、特定ミズゴケ栽培基に用いるミズゴケ植物体は、茎部が、2cm程度以上、確保されていることが好適である。葉部(葉状体の部分)と枝部(枝分かれしている部分)は、意匠的には確保されていることが好適であるが、確保されていなくてもよい。生長点を含む茎部さえ確保されていれば、特定ミズゴケ栽培基におけるミズゴケ栽培を行うことが可能である(葉部と枝部自身も生長可能である。なお、茎部等に生長点が存在するか否かの判断は、茎部等の切断面近傍において、目視で緑色がかった彩色が認められるか否かによって行うことができる。すなわち、緑色がかった彩色が認められる場合には、生長点が確保されているものと判断し、緑色が失われている場合には、生長点が実質的に失われてしまっていると判断することが可能である。
生長ミズゴケの茎部が、「まとまった状態」である、とは、何らかの態様で、複数本の生長ミズゴケの茎部が集約している状態を意味するもので、代表的には、束ねられた状態の茎部を挙げることができる。この場合、茎部同士が絡まっていても、絡まっていなくても構わない。また、生長ミズゴケが、たとえ1本であっても、その茎部を折り込むことにより、1本の茎部を、「まとまった状態」とすることができる。また、特定ミズゴケ栽培基等に用いる「まとまった状態の茎部」は、茎部同士で圧縮された状態とすることが、後述するブルト形態を生長ミズゴケにおいて形成させる上で好適である。
また、この「まとまった状態の茎部」は、特定ミズゴケ栽培基において、1カ所以上に、1個以上を配置することが可能であり、配置部位も、乾燥ミズゴケの固定物の内部または外側とすることができる。この「まとまった状態の茎部」は、乾燥ミズゴケ定形物に接触していることが、乾燥ミズゴケ定形物に吸収された水分(浸潤水)を、生長ミズゴケが、その生長に利用するために必要である。
さらに、生長ミズゴケの生長点を含む部分が、乾燥ミズゴケ定形物から、実質的に露出していることが必要である。これは、生長ミズゴケの生長点が、特定ミズゴケ栽培基において、「水没しない状態」であることが必要であり、この状態は、生長ミズゴケの生長点が、乾燥ミズゴケ定形物から実質的に露出していることで、容易に維持が可能だからである。
ここで、「実質的に露出している」とは、生長ミズゴケが、乾燥ミズゴケ定形物から、凸状に露出している状態は勿論のこと、例えば、乾燥ミズゴケ定形物に設けられた凹部の深さよりも、生長ミズゴケ部分が短く、結果として生長ミズゴケの先端部分が、この凹部の中に止まっている状態も、生長ミズゴケの生長により、生長ミズゴケの伸長部分が、乾燥ミズゴケ定形物の外部に露出する空間が確保されているような場合も含まれる。
また、特定ミズゴケ栽培基の、上記の生長ミズゴケの露出部分と異なる部分の一部または全部において、乾燥ミズゴケの集合物が露出しており、この露出部分の乾燥ミズゴケの集合物が、特定ミズゴケ栽培基の生長ミズゴケとの接触部分まで、連なっていることが必要である。この乾燥ミズゴケの露出部分が養生対象水と接触することにより、そこの水を吸収し、この吸収した水を、生長ミズゴケとの接触部分まで浸潤させ、生長ミズゴケに水を供給し、その結果、特定ミズゴケ栽培基における生長ミズゴケの養生を行い、それと共に、養生対象水に生長ミズゴケの滲出成分を供給することが可能だからである。
このように、特定ミズゴケ栽培基の使用時において、上記の生長ミズゴケの露出部分と異なる、乾燥ミズゴケで構成される部分が、水と接触可能になっていることが必要である。上述したように、水を、乾燥ミズゴケを介して、生長ミズゴケに向けて供給することは、当該水において存在する不要な成分(汚れ等)を、乾燥ミズゴケの段階でろ過して、生長ミズゴケに供給し得る、という意義が認められる。このろ過の効果は、全長(1単位の乾燥ミズゴケの長手方向の長さのみならず、複数単位の乾燥ミズゴケを、長手方向に連結させた長さを含む)が長い乾燥ミズゴケを用いることで向上させることができる。
本養生方法について
上述した特定ミズゴケ栽培基は、本養生方法を行うことによって、生長ミズゴケの栽培を行いつつ、当該生長ミズゴケが接触する水において、「水生植物」の養生を行うことができる。
本養生方法においては、特定ミズゴケ栽培基の、生長ミズゴケの露出部分と異なる部分、典型的には、乾燥ミズゴケの集合物、を、「水生植物水」を載置して養生する水(以下、養生対象水)と接触させて、乾燥ミズゴケの集合物に水を浸潤させ、生長ミズゴケに水(浸潤水)を供給しつつ、生長ミズゴケの生長点、すなわち、枝部および葉部として生長する部分を、養生対象水の水面よりも高い位置に維持することが必要である。
上述したとおり、「養生対象水」とは、文字通り、本養生方法による水生植物を養生する場となる水のことであり、特に限定されるものではない。ただし、「養生対象水」がそのまま存在する場、すなわち、1)湖沼、河川、ダム、養殖池、運河、人工河川、田圃、湧水池、排水池、排水路、用水路、ビオトープ池等において、特定ミズゴケ栽培基を用いて当該養生対象水において、水生植物の養生を行う場合と、2)養生対象水を、「植物養生部」に導入して、当該植物養生部おいて、水生植物の養生を行う場合とに大別される。
養生対象水と接触させる、特定ミズゴケ栽培基の部分は、この接触によって、少なくとも、養生対象水が、乾燥ミズゴケの集合物に接触することが可能である限り、特に限定されない。最も一般的には、水との接触部分において、乾燥ミズゴケの集合物が、実質的に露出している態様を挙げることができる。ここで、「実質的に露出」とは、特定ミズゴケ栽培基を養生対象水に載置した場合に、養生対象水が、直接的に乾燥ミズゴケの集合物に接触することができる状態にあることを意味するものであり、その限りにおいて、上記の器物を用いない特定ミズゴケ栽培基や、器物を用いる場合であって、乾燥ミズゴケの集合物が器物から突出している場合や器物に設けられた底部の貫通口が平らになるように充填されている場合を意味することは勿論であるが、これに加えて、この貫通口に凹部を形成するように、乾燥ミズゴケの集合物が充填されていても、上記の養生対象水との接触条件を満足する限り、「実質的に露出」の範疇に含まれる。また、乾燥ミズゴケの集合物と養生対象水との間に、スポンジ、透水性フィルム、網状素材等の透水性素材を、養生対象水が、乾燥ミズゴケの集合物に接触することができる量的・質的限度で設けることもできる。また、この底部の貫通口入り口近傍の横断面積は、生長ミズゴケ側の貫通口の入り口近傍の横断面積と同一であってもよいが、小さくても、生長ミズゴケの養生に十分な量の浸潤水が、乾燥ミズゴケの集合物において確保される限りは許容される。むしろ、底部の貫通口近傍の横断面積が、生長ミズゴケ側よりも小さいことは、乾燥ミズゴケの集合物の抜けを簡便に防止し、かつ、乾燥ミズゴケを節約することが可能であり、好適である場合も認められる。
乾燥ミズゴケ集合物が「実質的に露出した」態様をとり得る特定ミズゴケ栽培基としては、例えば、上述した第1の態様の特定ミズゴケ栽培基20A、20B、25が挙げられる。これらを、生長ミズゴケを上として、養生対象水において載置することにより、底部に露出している乾燥ミズゴケの集合物に水が接触して、この接触点から、生長ミズゴケの近傍まで、乾燥ミズゴケを介して水が引き揚げられ、生長ミズゴケに水が供給され、これにより、当該水と生長ミズゴケの接触が行われる。また、第2の態様の特定ミズゴケ栽培基、30A、30B、30Cは、それぞれ、器物に設けられた貫通口の底部に乾燥ミズゴケの集合物が露出しており、これらの貫通口が設けられている底部を、養生対象水上に載置することにより、底部の貫通口から露出している乾燥ミズゴケの集合物に水が接触して、これらの接触点から、生長ミズゴケの近傍まで、乾燥ミズゴケを介して水が引き揚げられ、生長ミズゴケに水が供給され、これにより生長ミズゴケと当該水の接触が行われる。このように、第2の態様のミズゴケ栽培基において、器物に設けられた凹部が貫通口である態様は、最も簡便に、養生対象水を乾燥ミズゴケ定形物を介して、生長ミズゴケに供給・接触させることが可能な態様の一つである。
なお、上述の30A〜Cにおいて、貫通口が設けられておらず、器物中の乾燥ミズゴケ集合物が、一見して、閉じた状態で嵌め込まれている構成とすることも可能である。このような場合には、例えば、器物に、表側の口の位置が乾燥ミズゴケ集合物側の口の位置よりも高い、表側から乾燥ミズゴケ集合物側へ通じる水の流入口を設けて、この表側の口よりも高い水面が設けられている養生対象水に、特定ミズゴケ栽培基を載置して、外部から、乾燥ミズゴケ集合物に向けて水を流入させることにより、乾燥ミズゴケ集合物に水を接触させて、これにより、生長ミズゴケと養生対象水の接触を行うことができる。
また、例えば、器物の素材を透水素材として、器物の内側の乾燥ミズゴケ集合物の一番低い位置よりも高い水面を有する養生対象水に、特定ミズゴケ栽培基を載置することにより、透水素材を介して、養生対象水が、乾燥ミズゴケ集合物に浸透して、この浸透した水がさらに乾燥ミズゴケ集合物に接触して、これにより、生長ミズゴケと養生対象水の接触を行うことができる。
さらに、生長ミズゴケの生長点を含む部分、すなわち、枝部および葉部として生長する部分が、養生対象水面よりも高い位置に維持されていることが必要である。
この条件は、生長ミズゴケの生長点を含む部分が、実質的に、水中に没することがないように、特定ミズゴケ栽培基を維持するための条件である。ここで、「実質的に、水中に没することがない」とは、生長ミズゴケの生長点を含む部分が、恒常的に水中に没する状態にない、という意味であり、例えば、特定ミズゴケ栽培基を屋外に置いた場合に、降雨等により一時的に生長ミズゴケの生長点が水中に没することは、許容される。また、シャワー水等で、特定ミズゴケ栽培基の上から、水を供給することも、生長ミズゴケの生長を阻害しない限度で許容される。
特定ミズゴケ栽培基においては、乾燥ミズゴケを、集合物として成形することにより、乾燥ミズゴケが、養生対象水の水面に対して、嵩高く保たれ得る状態を形成し、ミズゴケ特有の非常に優れた吸水力により、この乾燥ミズゴケの集合物を介して、下方から上方へと、あたかも、天然のポンプのごとく揚水し、上方に配置した生長ミズゴケに向けて給水を行うことができる。この際、驚くべきことに、生長ミズゴケの茎部と、これに接触する乾燥ミズゴケは、あたかも、接木のごとき、生長ミズゴケと乾燥ミズゴケの接合体が形成されており、乾燥ミズゴケから生長ミズゴケへの水分の移動は、非常にスムーズに行われ得る。さらに、生長ミズゴケは、生長するにつれて、下部組織(茎部)が衰退し、これに伴い、フミン酸やフルボ酸といった有機酸を外部に滲出することにより、微生物汚染しにくい酸性環境が、養生対象水において形成され、これにより、雑菌等の増殖を妨げ、水生植物の養生を経時的に行うことが可能である。
また、本養生方法において用いる、特定ミズゴケ栽培基における、生長ミズゴケの茎部は、前述したように、「まとまった」状態、好適には圧縮された状態である。本発明において、生長ミズゴケの茎部を、「まとまった状態」、好適には圧縮された状態とするのは、自然界において、ミズゴケの生長に伴い認められる、「ブルト」と呼ばれる、特徴的な群落状の形態を、人工的に再現をすることが目的である。驚くべきことに、生長ミズゴケを分散させて栽培した場合よりも、生長ミズゴケの茎部を、「まとまった状態」とすることで、著しく、ミズゴケの生長の促進を図ることが可能である。
第9図(1)〜(6)は、上記凹部近傍でブルトを形成した生長ミズゴケが、加速度的に増殖する過程を図示した模式図である。
第9図(1)は、第4図(2)の特定ミズゴケ栽培基20Bを、器物A1に設けられた貫通口A11に嵌め込んで(この器物A1と特定ミズゴケ栽培基20Bと養生対象水A2の組を、本ミズゴケ養生システムAAとする)、養生対象水A2に器物A1を載置した状態を示している。養生対象水A2には、水A21が確保されており、乾燥ミズゴケ22’がこの水A21と接触して、浸潤水として、生長ミズゴケ23’に供給している。器物A1には、開口部A111と実質的に連続した平面A112が設けられている。
生長ミズゴケ23’は、当初は、上方向に伸張する[第9図(2)]が、やがて自重で水平方向に倒れて、水平方向に、全体としては平面A112上において、放射状に伸張を始める[第9図(3)]。生長ミズゴケ23’が放射状に伸張をする過程において、その茎部232’(葉部231’が、平面A112上に露出し、太陽光線が良く当たるようになり、この茎部232’から、多数の再生芽23’’が発芽し[第9図(4)]、この再生芽23’’も、当初は上方向に伸張する[第9図(5)]が、やがて自重で水平方向に倒れて、放射状に伸張を行い[第9図(6)]、再生芽23’’に由来する生長ミズゴケの茎部から、再々生芽が発芽して、当初上方向に伸張をはじめる。
このように、ブルト形態においては、「上方向への伸張→放射状に伸張→再生芽の発芽→再生芽の上方向への伸張→再生生長ミズゴケの放射状の伸張→再々生芽の発芽→……」というサイクルを繰り返すことにより、加速度的に生長ミズゴケの増殖を行うことができる。
上記のように、本ミズゴケ養生方法により、生長ミズゴケを増殖させると、栽培当初に設けた、生長ミズゴケの増殖の場としての平面および/または曲面いっぱいに生長ミズゴケが繁茂してしまい、その時点で、生長ミズゴケの増殖が緩慢化することとなる。その反面、生長ミズゴケを大量に増殖することを目的に、最初から、広いスペースを設けることが、必ずしも妥当ではない場合も認められる。このような場合は、生長ミズゴケの増殖の場を事後的に増設することが好適である場合が多い。
すなわち、特定ミズゴケ栽培基における、乾燥ミズゴケの集合物の凹部、または、器物の凹部の生長ミズゴケ側の開口部と実質的に連続した平面および/または曲面が、事後的に増設可能な平面および/または曲面である、という態様をとることも可能である。
この事後的に増設可能な平面および/または曲面を形成するための増設用部材は、特定ミズゴケ栽培基における、乾燥ミズゴケの集合物の凹部(主に第1の形態の特定ミズゴケ栽培基)、または、器物の凹部(主に第2の形態の特定ミズゴケ栽培基)、の生長ミズゴケ側の開口部と実質的に連続した平面および/または曲面を構成する部材の外延部に接触した状態で固定されることにより、この平面および/または曲面と、さらに連続した平面および/または曲面を形成することができる部材である。
例えば、第10図(1)のように、円柱状の特定ミズゴケ栽培基Bの円柱部分に、この円柱の高さと等しい幅を有する柔軟性を有するテープ状の素材(例えば、フェルトテープ等)B1を螺旋状に巻き付けた状態として、これを上記部材とすることも可能である。この形態では、巻き付けられたテープ状素材B1の一側面(上面)により、増設平面B11が形成される。
また、好適には、本ミズゴケ養生方法における、乾燥ミズゴケの集合物(主に第1の形態の特定ミズゴケ栽培基)の凹部、または、器物の凹部(主に第2の形態の特定ミズゴケ栽培基)の生長ミズゴケ側の開口部と実質的に連続した平面および/または曲面を構成する部材の外延部に、当該外延部との螺旋止めによる螺合、当該外延部に設けられた係合用の構造(例えば、外延部の底部から外側に突出させた状態で設けた係合用の突起)による係合、外延部と接触した状態で載置する衝合、外延部に設けられた凹凸構造に嵌め込むことによる嵌合、接着剤による接着等の係止手段(この係止手段は特に限定されない)により、接触した状態で固定することにより、この平面および/または曲面と、さらに連続した平面および/または曲面を形成することができる部材を例示することができる。例えば、第10図(2)のように、テーパーを有する四角柱形状の特定ミズゴケ栽培基Cの四側面それぞれのテーパーに対して衝合可能で、高さが、特定ミズゴケ栽培基Cの高さに等しい、四角柱形状の部材C1〜C4を衝合させることで、部材C1〜C4の一側面(上面)C11〜C41により、増設平面が形成される。なお、部材C1〜C4においては、上面C11〜C41と、その底面を連絡する貫通口(C111〜C411)が設けられおり、かつ、その貫通口には、吸水材が充填されている。吸水材としては、上述したように、乾燥ミズゴケ、生長ミズゴケ、スポンジ、砂、吸水性樹脂、海綿等を挙げることができるが、優れた揚水力と経済性を考慮すると、乾燥ミズゴケが好適である。第10図(3)は、(2)の平面増設を、多重に行った形態を模式的に示した図面である(特定ミズゴケ栽培基Cと吸水材は省略)。この第10図(3)に示すように、増設用部材C5の外側にC6を、さらにその外側にC7を、順次衝合させることにより、生長ミズゴケの繁茂に対応して、増設平面を増加させることができる。また、第10図(4)のように、第10図(1)の特定ミズゴケ栽培基Bのごとく、形状が円柱状の場合には、その外延部にリング状の増設用部材C8、C9を順次衝合させて、増設平面を増加させることができる。
第11図は、第10図(2)〜(4)に示すように、増設用部材を用いて増設平面を設けた、特定ミズゴケ栽培基の一部の縦断面を示した図面である。第11図(1)の状態に至る典型的な過程として、特定ミズゴケ栽培基Dの生長ミズゴケ(定形化された乾燥ミズゴケは図示せず)D1を、下方の養生対象水(図示せず)からの浸潤水により養生して、特定ミズゴケ栽培基Dにおいて設けられている。生長ミズゴケD1の増殖の場としての平面D2において、生長ミズゴケD1が、上述したブルト形態に伴う増殖サイクルにより、十分に繁茂した段階で、増設用部材D3を、特定ミズゴケ栽培基Dの外延に衝合させて、これにより形成される、平面D2と連続した平面D4において、さらに、生長ミズゴケD1を増殖させる。増設用部材D3には、吸水材として乾燥ミズゴケを充填した貫通口D31、D32が設けられている。これらの貫通口の乾燥ミズゴケが、養生対象水を上部まで揚水して、増殖しつつある生長ミズゴケD1と接触することにより、この生長ミズゴケD1に水分を供給して、増殖を促進する。さらに、生長ミズゴケD1の増殖程度に応じて、増設用部材D3の外延部に、さらなる増設用部材D5を衝合させて、さらに、増設平面を拡大することができる。また、この増設平面の拡大は、外側に向けて順次行うことができる。また、この例においては、増設用部材D3とD5の衝合部には乾燥ミズゴケD6が充填されており、この乾燥ミズゴケD6は、前記の貫通口D31、D32に充填された乾燥ミズゴケと同様に、生長ミズゴケD1に浸潤水を供給することができる。また、増設用部材D5には、貫通口D51、D52が設けられており、生長ミズゴケD1に浸潤水を供給するために、乾燥ミズゴケが充填されている。また、これらの貫通口D51、D52のように、生長ミズゴケ近傍の断面積が、養生対象水近傍の断面積よりも広くして、乾燥ミズゴケを貫通口から脱落しにくくすることも可能である。また、貫通口D51、D52の断面積の変更部の広口側の底部に、小さい凹部D501[第11図(2)]を設けて、この凹部に浸潤水をため込むようことができるようにすることが好適である。
また、生長ミズゴケD1の繁茂を緩和する場合には、増設用部材D5の外延部に沿って、隔壁D7を設けることが好適である。このようにすることで、生長ミズゴケの外側への伸張をトラップして、その結果、上記の増殖サイクルをストップさせることができる。
本養生方法は、例えば、以下のような態様で用いることができる。
1)特定ミズゴケ栽培基を、養生対象水に載置することにより、本養生方法を行う態様
この態様は、水生植物を載置する養生対象水と、1個以上の特定ミズゴケ栽培基における、生長ミズゴケの露出部分と異なる部分との接触が、養生対象水におけるミズゴケ栽培基の「載置」により行われることを特徴とする、本養生方法の態様である。
ここで、「載置」とは、文字通り、特定ミズゴケ栽培基(例えば、20A、20B、25、30A、30B、30C)を、所定の場所に置いて、本養生方法を行うことを意味するものであるが、例えば、地面やコンクリート面に穴を設けて、その穴の中に、特定ミズゴケ栽培基を設けることも、「載置」に含めるものとする。
この態様では、例えば、特定ミズゴケ栽培基を、特定ミズゴケ栽培基の生長ミズゴケの部分には、水が恒常的に被らないように条件設定を行うことが好適である。典型的には、養生対象水の水位を、載置するミズゴケ栽培基の高さよりも低く保つ条件設定が挙げられる。
最も単純には、例えば、第12図(1)(縦断面図)に示すように、処理対象水41を入れておくことができる場の底面42に載置されるミズゴケ栽培基43の高さよりも低い水位で養生対象水を入れ、この程度の水位を保つように、水の管理を行うことで、この態様の本養生方法を行うことができる。この水の管理は、定期的に目視で点検して、注水口44から、養生対象水を注ぎ足すことも可能であるが、水位計等により、水位の減少を自動的に感知する機構、例えば、水位センサーをシステム中に付加して、水位の減少時に自動的に水を注ぎ足すようにすることが好適である。
また、第12図(2)(縦断面図)のように、複数のミズゴケ栽培基43のの間(ここが、生長ミズゴケの増殖の場としての平面に該当する)に、砂礫等の透水可能な無機細物46を、ミズゴケ栽培基の高さ程度に敷き詰め、この無機細物46中に、第12図(1)に示したものと同じく、好適には、水位を保つ機構(本図においては、側板45に、水位調整弁451、452が設けられている)を付加して、いわば、帯水層が確保されている人工的な湿地と同様の状態を保つことも好適である。上記の無機細物が配置された部分は、生長ミズゴケの生長部を含む部分が、本養生方法において養生され、生長すべき空間に接する実質部分である。
第12図(3)は、好適には、発泡スチロール等の軽質素材を用いた型470の表面を、前述した、「事後的に硬化し、かつ、固化前は粘調な液体素材」(本図では「液体素材」という)を用いて、自然の風合いとした器物47の製造工程を示している。第12図(3)-1は、型470の裏面4701を上にして表現した図面であり、第12図(3)-2は表面4702(ここが、生長ミズゴケの増殖の場としての平面に該当する)を上にして表現した図面である。第12図(3)-1において、裏面4701には、中央部に表面4702とを結ぶ貫通穴47011が設けられ、その周囲に、複数の非貫通穴47012が設けられ、裏面4701表面上には、貫通穴47011と非貫通穴47012相互を結び、470の側面に通じている溝47013が設けられている。第12図(3)-1の型470を倒置した、第12図(3)−2の型470においては、溝47013は、型470の側面において開口した状態となる。次いで、型470の表面4702の上に、液体素材を塗布して、刷毛状とした針金47014で表面をたたいて毛羽立たせ、その上に土等の土47015を振りかけて[第12図(3)-3]、表面を均して、その上から防水材を上層することにより、表面が自然の土に近似した風合いを有する器物47を製造することができる。また、器物47は、貫通穴47011が1つであるが、複数とすることも可能である。なお、器物47における型470としては、例えば、複数の貫通穴が設けられている薄板を複数枚積層固定してなる型や、多数の粒子を集積固定して、所定の形状としてなる型(ただし、いずれの型も、積層や集積の結果として、上記の貫通穴47011に相当する貫通穴を設けることが必要である)とすることも可能である。この器物47の貫通穴47011に、例えば、特定ミズゴケ栽培基20B(第4図)の茎部を、好適には圧縮して嵌め込むことにより、器物と生長ミズゴケが一体となった特定ミズゴケ栽培基を製造することができる。なお、貫通穴4701の裏面側を、プラスチックネット等の透水板で塞ぐことにより、特定ミズゴケ栽培基20Bの裏面からの脱落を防ぐことが好適である。
この、「載置」する態様は、様々な養生対象水における水生植物の養生に用いることができる。例えば、a)屋上における使用、b)休耕田における使用、c)屋内における使用等に、この「載置」する態様を用いることができる。
ビルの屋上等で、「載置」する態様を行う場合には、例えば、第13図のような、ミズゴケ栽培用の人工圃場を用いる態様が、典型的態様の一つである。
第13図の人工圃場60においては、i)底部611に遮水手段が施され、側部612が、透水手段である通水口613が設けられた部材で構成され、かつ、上面が開放されている立体領域内に帯水材である砂礫614が配置されている、帯水部61と、ii)養生対象水62が帯水部61の側部の全部または一部と接触し、この側部に施された通水口613を介して、養生対象水62が帯水部61に対して浸潤するように、養生対象水62を貯留することが可能な貯水部63が設けられている。養生対象水62の流入により、常に、砂礫614は帯水するように、かつ、砂礫614の上には、養生対象水62が被らないように、帯水部61と貯水部63の水位は、水位センサー等で調節されている。また、人工圃場60を設置箇所において水平に保つための、高さの調整機構(例えば、貯水部63の底面の四隅に、各々独立して高さを調整可能な脚等)を設けることが好適である。この人工圃場60における、生長ミズゴケの増殖を行う場としての平面は、砂礫614の上面部分である。なお、貯水部63の素材は、特に、限定されず、コンクリート、プラスチック、木材、石(人工大理石等)等を広く例示できるが、特に、FRP、GMT等のガラス繊維等で強化されたプラスチックが、軽量で壊れにくく、成形加工も容易であり、好適である。
この人工圃場60の砂礫614中に、特定ミズゴケ栽培基を生長ミズゴケの部分が露出するように、例えば、615で示された部分に埋め込み、または、載置することにより、本養生方法を行うことができる。
また、第13図の人工圃場60の帯水部61を除いた、貯水部63に、養生対象水62を貯留して、その中に、種々の特定ミズゴケ栽培基(例えば、20A、20B、25、30A、30B、30C)を載置して、養生対象水62の水位の管理を行うことにより、本養生方法を行うことができる。
b)休耕田における使用
この態様では、養生対象水の供給は、本来水田に用いられ得る水路を転用することが可能である。
すなわち、この態様では、例えば、休耕田600に、第13図に示したと同様の、人工圃場60を構築し、養生対象水63の水は、水門631が設けられている貯水池632が水源の、水田用の用水路633から引水することができる(第14図:縦断面図)。
c)屋内における使用
ミズゴケにとって必要な光合成量が確保可能な日照等の光条件下であれば、本養生方法を屋内においても行うことができる。
2)特定ミズゴケ栽培基を、養生対象水の底部よりも上に配置することにより、本養生方法と、本養生システムを行う態様
この態様は、養生対象水と、1個以上の特定ミズゴケ栽培基における、生長ミズゴケの露出部分と異なる部分との接触が、ミズゴケ栽培基を、養生対象水の底部よりも上に配置することが可能な機構による配置により行われることを特徴とする、本養生方法または本養生システムの態様である。
この態様は、養生対象水を、ある程度、外部から遮断をする場合において、好適に用いることができる。ミズゴケ栽培基を、養生対象水の底部よりも上に配置することが可能な機構(以下、懸垂機構ともいう)は、ミズゴケ栽培基を、懸垂力等により、養生対象水の底部から分離することができる機構である。
第15図は、養生対象水74’を入れた箱形の水槽713’(水養生部)の縁に対して、嵌め込み固定が可能な、複数の嵌め込み口712’と、小孔718’を設けた、蓋型の懸垂機構71’を、水槽713’の縁に対して嵌め込み固定を行い、各嵌め込み口712’には、それぞれ、特定ミズゴケ栽培基72’を、上記の要領で嵌め込み、各特定ミズゴケ栽培基72’同士の間を、砂礫75で埋めた態様を示した図面である。この砂礫75を配置した平面750が、生長ミズゴケ72’が増殖する場としての平面に該当する。このように、本態様においても、複数のミズゴケ栽培基の養生を行いながら、養生対象水における水生植物の養生を行うことが可能である。
このような、「懸垂する」態様の、本養生方法は、養生対象水の蒸散を、蓋のような密閉性を与え、抑制することができる。
3)特定ミズゴケ栽培基を、浮力により、養生対象水面近傍に浮上させることにより、本養生方法と、本養生システムを行う態様
この態様は、養生対象水と、1個以上の特定ミズゴケ栽培基における、生長ミズゴケの露出部分と異なる部分との接触が、特定ミズゴケ栽培基を、浮力により水面近傍に浮上させることが可能な機構により行われることを特徴とする、本養生方法である。
「浮力により水面近傍に浮上させることが可能な機構」は、水よりも比重が小さい素材や器具を用いた機構が好適である。素材としては、発泡スチロール、木材等を用いることができる。器具としては、浮き球、浮き輪等の、空気等のガスを大量に含む器具を挙げることができる。
例えば、第16図(1)(縦断面図)は、養生対象水81をたたえた、排水口821付きの水槽82の中に、発泡スチロール製の外枠831と、網状体製の底部832が設けられた、低比重の容器83の底部832上に、特定ミズゴケ栽培基84を多数載置したものを静置した状態を示した図面である。低比重容器83は、その水に対する浮力により、養生対象水81の水面において浮上しており、特定ミズゴケ栽培基84の葉部と枝部近傍は、養生対象水81を被らずに、茎部に相当する部分のみが水中に没している。この状態を維持することにより、ミズゴケ栽培基84における生長ミズゴケの養生を行うことができる。外枠831の上面が、特定ミズゴケ栽培基84における生長ミズゴケを増殖させる場としての平面に該当する。なお、低比重容器83の浮力が足りない場合は、必要に応じて、発泡スチロールを付加可能にしておく(8311)ことが好適である。また、発泡スチロールに代えて、または、組み合わせて、浮き球等を用いることもできる。また、第16図(2)のように、発泡スチロールの板85に、複数の貫通口851を設けて、ここに、特定ミズゴケ栽培基84を嵌め込んで、そのミズゴケの茎部に相当する部分を養生対象水81に接触させて、養生対象水81の養生処理を行い、さらに特定ミズゴケ栽培基の、生長ミズゴケの養生を行うことも可能である。この態様において、発泡スチロールの板85の上面が、特定ミズゴケ栽培基84における生長ミズゴケを増殖させる場としての平面に該当する。
この「浮上」態様の、本養生方法は、a)屋上や屋内における使用、および、b)ダム湖面(人造湖面)やため池面における使用に適している。
第17図は、この「浮上」態様の大規模な実施態様を概念図として示したものである。第17図(1)は、ダム湖等81における浮上単位82の拡大概念図であり、第17図(2)は、全体概念図である。筏様の浮上単位82A、B,C、D・・・は、木枠821で区切られ補強されており、各々のブロック822A、B,C・・・の底部は、網状体(図示せず)が強固に張られることにより構成されている。かかる各ブロックの上に、さらに、底部に網状体が張られている、木や、発泡スチロール等の軽量素材製の枠単位823A、B・・・の中に、特定ミズゴケ栽培基824が、成長点側を上にして載置されており、これが、各ブロック822A、B,C・・・上に、ピン825で係止されつつ、載置されている。浮上単位82A、B,C・・・は、湖岸とワイヤーロープ83A、B,C・・・で連結されており、さらに、これらのワイヤーロープの浮上単位側の連結部831を経た先端には、浮き球832が付加されており、浮上単位82の浮力の向上が図られている。また、浮上単位82同士は、筏状の通路833で連結されており、作業者等が、筏間を容易に移動することができるようになっている。このようにして、複数の筏様の浮上単位82が、湖水84上に浮いた状態が保たれている。
この第18図に示される状態を保つことにより、ダム湖81上において、当該湖水における水生植物の養生を行うことが可能である。
本発明により、水生植物の効果的な養生方法が提供される。
以下、本発明の実施例を記載するが、この実施例により本発明が限定されるものではない。
タヌキモの養生試験
食虫植物として知られており、絶滅が危惧されているタヌキモに対して本養生方法を行い、その効果を検証した。
特定ミズゴケ栽培基を、箱状の容器内に水道水を当該容器の6分目程度入れ、さらに、その中にタヌキモの植物体を1つ入れ、その上に、発泡スチロール製の立方体状器物に4カ所の貫通口を設けて、これらの貫通口に生長ミズゴケを仕込んだ(貫通口下部に乾燥ミズゴケが充填されている)「特定ミズゴケ栽培基」を浮かばせた。このまま水道水を注ぎ足しながら、日当たりのよい場所(原則として屋外、降雨時は屋内)に放置した(試験例1)。対照として、上記試験系の容器内に一掴みの麦わらを入れた例(対照例1)と、特定ミズゴケ栽培基を浮かべずに、一掴みの麦わらのみを入れた例(対照例2)を設けて、それ以外は、同様の条件で、タヌキモの容器内の水における状態を観察した。この試験を同時に3区で行った。
第18図は、3ヶ月後のタヌキモの状態を確認した様子を示した図面である[第18図A〜Cは、試験例1の結果を示している(Aは全体図、Bは「特定ミズゴケ栽培基」を除いた容器内の様子を示した図、Cタヌキモを取り出して浄水の中に入れて、容器内に沈殿している土を除くことでタヌキモの状態を鮮明に示した図である)。また、第18図D〜Eは、対照例1の結果を示している(Dは全体図、Eは「特定ミズゴケ栽培基」を除いた容器内の様子を拡大して示した図である)。さらに、第18図Fは、対照例2の結果を示した図である。]
試験例1においては、3区の全てにおいてタヌキモが順調に養生されていることが明らかとなった(第18図B、C)。また、試験例1に、麦わらを入れた対照例1においても、試験例1と同様に、3区の全てにおいてタヌキモが順調に養生されていた。しかしながら、麦わらのみの対照例2では、3区のうち、2区においてタヌキモは枯死していた。
これらの結果から、水と生長ミズゴケを接触させ、当該水においてタヌキモ等の水生植物を配置することにより、当該水生植物の経時的養生を、従来の麦わらを用いた方法と比較して極めて容易に行うことができることが判明した。
生長ミズゴケの外観を示した図面である。 基本的な態様の特定ミズゴケ栽培基の製造工程等の一例を示した図面である。 基本的な態様の特定ミズゴケ栽培基の製造工程等の他の例を示した図面である。 2単位以上の生長ミズゴケを用いる、基本的な態様の特定ミズゴケ栽培基の製造工程等の一例を示した図面である。 2単位以上の生長ミズゴケを用いる、基本的な態様の特定ミズゴケ栽培基の製造工程等の他の例を示した図面である。 器物を用いる態様の、特定ミズゴケ栽培基の製造工程等の一例を示した図面である。 器物を用いる態様の、特定ミズゴケ栽培基の製造工程等の他の例を示した図面である。 積極的なデザインの器物を用いる態様の、特定ミズゴケ栽培基の製造工程等の例を示した図面である。 凹部近傍でブルトを形成した生長ミズゴケが、加速度的に増殖する過程を図示した模式図である。 増設用部材を用いた特定ミズゴケ栽培基の態様を示した図面である。 増設用部材を用いて増設平面を設けた、特定ミズゴケ栽培基の一部の縦断面を示した図面である。 予め、存在する地面やコンクリート面に穴を開けて、そこに、事後的に特定ミズゴケ栽培基を設ける態様を示した図面である。 本養生方法の一態様を示した図面である。 休耕田等において、本養生方法を用いる態様の一例を示した図面である。 特定ミズゴケ栽培基を、懸垂機構を用いて、養生対象水が存在する場の底部よりも上に配置することにより、本養生方法を行う態様を示した図面である。 特定ミズゴケ栽培基を、浮力により、養生対象水が存在する場の水面近傍に浮上させることにより、本養生方法を行う態様の例を示した図面である。 特定ミズゴケ栽培基を、浮力により、養生対象水が存在する場の水面近傍に浮上させることによる、本養生方法の大規模な実施例を示した図面である。 本養生方法を行った3ヶ月後のタヌキモの状態を確認した様子を示した図面である。

Claims (10)

  1. 直接又は間接に生長ミズゴケに接触させた水の中に、水中植物を載置して、当該水中植物の養生を行う、植物の養生方法。
  2. 生長ミズゴケと水との接触が間接的な接触である、請求項1又は2記載の植物の養生方法。
  3. 生長ミズゴケと水との間接的な接触が、生長ミズゴケと水との間に乾燥ミズゴケを介在させて、当該乾燥ミズゴケが吸収した水と、生長ミズゴケとを接触させることにより行われる、請求項2記載の植物の養生方法。
  4. 生長ミズゴケと水との間接的な接触が、1個以上の「定形化されている乾燥ミズゴケの集合物に対して、まとまった状態の生長ミズゴケの茎部の1単位以上が、その乾燥ミズゴケの集合物に接触しており、かつ、前記の生長ミズゴケの生長点が、前記の乾燥ミズゴケの集合物から実質的に露出してなる、ミズゴケの栽培基」における乾燥ミズゴケの集合物が吸収した水と生長ミズゴケの茎部により行われる、請求項2又は3記載の植物の養生方法。
  5. 乾燥ミズゴケの集合物が、器物の貫通口にはめ込まれることによって定形化されている、請求項4に記載の植物の養生方法。
  6. 定形化された乾燥ミズゴケの集合物が、栽培基の底部において実質的に露出している、請求項5に記載の植物の養生方法。
  7. 養生対象の水と、まとまった状態の乾燥ミズゴケの集合物との接触が、ミズゴケ栽培基を、養生対象の水が存在する場において、浮力により水面近傍に浮上させることが可能な機構により行われる、請求項4〜6のいずれかに記載の植物の養生方法。
  8. 養生対象の水と、まとまった状態の乾燥ミズゴケの集合物との接触が、ミズゴケ栽培基を、養生対象の水が存在する場の底部よりも上に配置することが可能な機構による配置により行われる、請求項4〜6のいずれかに記載の植物の養生方法。
  9. 養生対象の水と、まとまった状態の乾燥ミズゴケの集合物との接触が、養生対象の水が存在する場におけるミズゴケ栽培基の載置により行われる、請求項4〜6のいずれかに記載の植物の養生方法。
  10. 水中植物が、タヌキモ、コタヌキモ、ムジナモ、ヒシ、ハス、オニバス、カナダモ、クロモ、又は、ホテイアオイである、請求項1〜9のいずれかに記載の植物の養生方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104488500A (zh) * 2014-11-27 2015-04-08 苏州市泰盛农业科技有限公司 一种芡实的新型种植方法
CN105706688A (zh) * 2016-02-04 2016-06-29 苏州三港农副产品配送有限公司 芡实优质高效精准栽培管理方法

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