JP2005269108A - ライン照明装置およびライン照明装置を組み込んだ画像読取装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 ケースからの導光体端部の外れがなく、光量の均一化に優れたライン照明装置と画像読取装置を提供する。
【解決手段】 光源ユニット１３を構成する樹脂モールド１４の一部には、透明導光体１１の出射面１１ａの端部を覆うようにリブ１４ａが一体的に形成されている。このリブ１４ａにより透明導光体１１の端部がケースから外れるのが防止される。また、光源ユニット１３を設けた側と反対側のケース１２の端部にもリブ１２ａが一体的に形成されている。このリブ１２ａも前記リブ１４ａと同様に透明導光体１１の出射面１１ａに掛かる位置に設けられ、このリブ１２ａも前記リブ１４ａと同じ目的で成形されている。
【選択図】 図３

Description

本発明はライン照明装置及びこのライン照明装置を組み込んだ密着型および縮小型の画像読取装置（イメージセンサ）に関する。

ファクシミリ装置、複写機、イメージスキャナ装置等の画像読取装置は、原稿面を主走査範囲に亘って線状に照明するライン照明装置を備えている。このライン照明装置は、特許文献１に示されるように、棒状または板状をなす透明導光体をケース内に収納するとともに端部に発光ユニットを配置し、導光体の端面から入射した光を内面で反射させながらケースから露出する長さ方向の出射面を介して出射せしめるようにしている。

また特許文献２では、上記透明導光体をケース内に組み込む際の位置決めを行うため、ケース及び透明導光体の一方に凹部を他方に当該凹部に係止する凸部を設けることが提案されている。

特開平８−１６３３２０号公報 特開平１０−１２６５８１号公報 段落（００２５）、（００３６）および図３、図６

図６（ａ）はライン照明装置の光源ユニット側の端部の断面図であり、隙間が生じていない理想的な状態を示す図である。しかしながら、透明導光体はポリオレフィン系などの樹脂材料を射出成形することで得ているので、厚みのある部分の冷却が他の部分よりも遅れ、全体に反りが生じてしまう。このような反りのある導光体をケースに収めると、同図（ｂ）に示すように、導光体の端部と光源ユニットまたはケース内側面との間に隙間が生じてしまう。

導光体に反りが生じると、導光体はケース内に収納されていても、導光体の端部がケースから飛び出してしまうことがあり、反りによって隙間が存在すると光量ムラが生じる問題がある。また、この不具合を検査によって見つけるのに手間がかかる。更に特許文献２に開示される凹凸係合部は、単に導光体のケースに対する位置決めを行うものであり、導光体端部のケースからの外れや、隙間の発生を有効に防止できるものではない。

上記課題を解決すべく本発明は、ケース内に棒状または板状をなす透明導光体がその出射面が露出するように収められ、また透明導光体の少なくとも一端に光源ユニットが配置され、透明導光体の端面から入射した前記光源ユニットからの照射光を内面で反射させながら前記出射面から出射せしめるようにしたライン照明装置において、前記光源ユニットまたはケースに透明導光体の出射面に掛かるリブを設けた。

前記リブはケースと一体的に形成するか、ケースと別体で形成しその後に一体的に組立てるようにしてもよい。別体にした場合にはリブ形状の設計変更が容易になる。

また、ケース及びリブについては白色であることが好ましい。これらが白色であると均一な照度が得られる。更に、本発明にあってはケースによる導光体の固定がケースの３つの面または２つの面で行う場合に有効である。４つの面で固定する場合には反りによる外れは生じにくいが、導光体をケースに嵌めこむ際に導光体を片端よりケースに擦らせながら押し込む必要があり、ケースと導光体の摺動によりレンズ表面傷が発生して、散乱が発生してしまう場合がある。

ライン照明装置としては、光源ユニットを一端側のみでなく両端に配置した構成としてもよい。また、上記ライン照明装置を組み込んだ画像読取装置としては、ライン照明装置を２本組み込んだものも本発明に含まれる。

本発明に係るライン照明装置によれば、透明導光体およびケースの製作を高精度にしなくとも透明導光体をケース内に確実に収納することができ、位置精度の確保が可能になる。

特に、透明導光体に若干の反りが生じていても当該反りをリブにより矯正した状態でケース内に固定するため、透明導光体の端部と光源ユニットまたはケースとの間に隙間が発生しにくくなる。また多少の隙間が発生したとしてもリブによって外部に散乱光が漏れることが防止され、結果としてライン照明装置の長手方向の光量ムラが無くなり、且つ光量の不足も解消される。

以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図１は本発明に係るライン照明装置を組み込んだ画像読取装置の断面図、図２は同ライン照明装置の斜視図、図３は光源ユニットの斜視図、図４は同ライン照明装置の光源ユニット側の端部の断面図、図５は同ライン照明装置の長手方向に沿った断面図である。

画像読取装置はフレーム（筺体）１に形成した凹部１ａにライン照明装置１０を配置し、底部には光電変換素子（ラインイメージセンサ）２を備えたセンサ基板３を取り付け、更にフレーム１の中央部にライン照明装置１０からの照射光のうち原稿からの反射光を前記光電変換素子２に向けて集光せしめる等倍結像用のロッドレンズアレイ４を取付けている。

ライン照明装置１０は、棒状または板状をなすアクリル樹脂製の透明導光体１１を白色ケース１２に装填し、このケース１２の一端には光源ユニット１３を取り付けている。透明導光体１１は、２種類の反射曲面１１ｃ、１１ｄを有している。これら反射曲面は導光体の長さ方向に直交する方向の断面形状が楕円弧または放物線となっており、面１１ｂからの光をケース１２から露出する出射面１１ａから出射するようになっている。面１１ｂには、出射光強度を均一にするために光散乱パターンを形成してもよい。

透明導光体の形状は上記形状に限らず、例えば長さ方向に直交する方向の断面形状が略１／４楕円の長軸側先端を面取りし、この面取り面に楕円の焦点が含まれ、更にこの面取り面形状が、基本形状は矩形で、角部をＣ面取りし、この面を出射面１１ａとした形状でもよい。

尚、図示例にあってはライン照明装置１０を１つ配置した例を示しているが、ロッドレンズアレイ４を中心として左右に１つづつ配置してもよい。

光源ユニット１３は、樹脂モールド１４にリード端子１５…と板状リードフレームをインサート成形して作られ、発光素子（ＬＥＤ）１６…を搭載するための窓１７が設けられている。

前記樹脂モールド１４の一部にはリブ１４ａが一体的に形成されている。このリブ１４ａは透明導光体１１の出射面１１ａに掛かる位置に設けられ、その長手方向の寸法は０．５〜３ｍｍが適当である。０．５ｍｍより短いと反りによって透明導光体１１の端部がケースから外れるおそれがあり、光量ムラを抑制する効果も得られなくなる。３ｍｍより長いと素子の実装に困難性が発生し、また材料長さの拡大によりコスト増大となる。

また光源ユニット１３を設けた側と反対側のケース１２の端部にもリブ１２ａが一体的に形成されている。このリブ１２ａも前記リブ１４ａと同様に透明導光体１１の出射面１１ａに掛かる位置に設けられ、その長手方向の寸法は０．５〜３ｍｍが適当である。尚、リブ１２ａを設けた側の端部には光源ユニットがないため光量が少なくなるおそれがある。そこで、リブ１２ａをリブ１４ａよりも短くし、出射面１１ａを覆う面積を少なくして光量の均一化を図るようにしてもよい。

本発明に係るライン照明装置および画像読取装置は、コピー機、ファクシミリ等として有効に利用される。

本発明に係るライン照明装置を組み込んだ画像読取装置の断面図 同ライン照明装置の斜視図 光源ユニットの斜視図 同ライン照明装置の光源ユニット側の端部の断面図 同ライン照明装置の長手方向に沿った断面図 （ａ）は従来のライン照明装置の光源ユニット側の端部の断面図で隙間が生じていない状態を示す図、（ｂ）は同端部の隙間が生じている状態を示す図

符号の説明

１…画像読取装置のフレーム、１ａ…凹部、２…光電変換素子（ラインイメージセンサ）、３…センサ基板、４…ロッドレンズアレイ、１０…ライン照明装置、１１…透明導光体、１１ａ…出射面、１２…白色ケース、１２ａ，１４ａ…リブ、１３…光源ユニット、１４…樹脂モールド、１５…リード端子、１６…発光素子（ＬＥＤ）、１７…窓。

Claims (3)

1. ケース内に棒状または板状をなす透明導光体がその出射面が露出するように収められ、また透明導光体の少なくとも一端に光源ユニットが配置され、透明導光体の端面から入射した前記光源ユニットからの照射光を内面で反射させながら前記出射面から出射せしめるようにしたライン照明装置において、前記光源ユニットおよびケースに透明導光体の出射面に掛かるリブが設けられていることを特徴とするライン照明装置。
2. 請求項１に記載のライン照明装置において、前記リブはケースと一体的に形成されるか、ケースと別体で形成されその後に一体的に組立てられたことを特徴とするライン照明装置。
3. 請求項１または請求項２に記載のライン照明装置と、光電変換素子からなるラインイメージセンサと、前記ライン照明装置からの照射光のうち原稿からの反射光を前記ラインイメージセンサに向けて集光せしめるレンズアレイとを備えた画像読取装置。