JP2005266352A - 画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】 原稿の読み取り品質を保ちつつ、背景を気にすることなく原稿を検知できるようにする。
【構成】 スキャナにおいて、高い光反射率を有する背景層10と、光透過率の高い透過状態と光反射率の低い非透過状態とに切換可能な液晶パネル9とを積層した光反射率切換部材12を圧板4の下面に設けている。原稿Pを検知する際には、液晶パネル9を非透過状態として光反射率切換部材12全体を光反射率の低い状態とし、原稿Pを背景と区別できるようにして、反射光を検知する原稿検知センサ8により原稿Pの有無を検知する。原稿Pの読取面の画像を読み取る際には、液晶パネル9を透過状態として光反射率切換部材全体12を光反射率の高い状態とし、原稿Pのない領域が黒く読み取られないようにする。
【選択図】 図4

Description

この発明は、画像読取部により原稿の画像を読み取る画像読取装置に関し、特に原稿検知部により原稿載置部上の原稿の有無を検知する機能を有する画像読取装置に関する。
従来から、ガラスなどの光透過性の高い載置台上に載置された原稿の読み取り面に対し、ランプ光などの光を照射してその反射光を受光することにより画像を読み取る画像読取装置が知られている。また、このような画像読取装置において、載置台に対して赤外線などの光を照射しその反射光の有無により原稿の有無を検知する原稿検知センサを備えたものも知られており、複数のセンサの検知結果を統合して原稿のおよそのサイズが検知できるようにすることも行われている。
また、このような画像読取装置において原稿を載置台に押圧するための圧板を設けることが行われているが、この場合画像の読み取り時に原稿以外の領域でランプ光が反射せずに黒く読み取られることがないよう、この圧板の載置台側の表面を白色かまたは同等に光反射率の高い面とすることが行われている。しかしこのようにすると、圧板を完全に閉じた状態では、原稿検知センサが原稿のある領域とそれ以外の圧板表面との違いを検知できなくなる。したがって、従来は、圧板の開閉状態を検知するセンサを設け、圧板を閉じる直前でまだ圧板と原稿が離間している瞬間に原稿検知センサで原稿の有無を検知するようにしていた。
なお、この発明に関連する技術としては、例えば特許文献1に記載のものが挙げられる。この文献には、所定領域で光の透過と非透過を切り換え可能な液晶パネルを用いて原稿載置板を構成し、原稿検知センサにより原稿の位置、サイズを検知してから原稿以外の領域だけを非透過状態としてスキャン光の漏出を防ぐ技術が開示されている。
特開2001−147498号公報
ところで、上記のように圧板を閉じる直前にだけ原稿の有無を検知できるようにした場合には、原稿の検知の際には圧板の開閉動作が必要となる。そのため、例えば電源投入前にすでに原稿が載置されて圧板が閉じた状態となっている場合には、そのままでは電源投入後に原稿の有無を検知することができないという問題があった。
特許文献1には、この問題を解決するための有効な技術は開示されていない。
この発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、原稿の読み取り品質を保ちつつ、背景を気にすることなく原稿を検知できるようにすることを目的とする。
この発明は、上記の目的を達成するため、画像読取装置において、原稿載置部に対して光を照射しその反射光の強度によりその原稿載置部上の原稿の有無を検知する原稿検知部と、上記原稿載置部に対して光を照射しその反射光によりその原稿載置部上の原稿の画像を読み取る画像読取部と、上記原稿検知部と上記画像読取部に対して上記原稿載置部と反対側に開閉可能に配置され、高反射率状態と低反射率状態とに切り換え可能な光反射率切換部材とを設けたものである。
上記の画像読取装置において、上記光反射率切換部材に、高い光反射率を有する背景層と、その背景層の上記原稿載置部側に位置し、光透過率の高い透過状態と光反射率の低い非透過状態とに切換可能な切換層とを設けるとよい。
あるいは、上記光反射率切換部材に、低い光反射率を有する背景層と、その背景層の上記原稿載置部側に位置し、光透過率の高い透過状態と光反射率の高い非透過状態とに切換可能な切換層とを設けてもよい。
さらに、上記の各画像読取装置において、その画像読取装置の起動時に上記光反射率切換部材を低反射率状態として上記原稿検知部により上記原稿を検知してから上記光反射率切換部材を高反射率状態に切り換え、その後は上記光反射率切換部材に高反射率状態を維持させるようにするとよい。
以上のような画像読取装置によれば、原稿の読み取り品質を保ちつつ、背景を気にすることなく原稿を検知できるようにすることができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
〔第1実施形態:図1乃至図7〕
図1はこの発明の画像読取装置の第1実施形態であるスキャナの外観を示す斜視図であり、図2は図1に示す圧板の一部拡大断面図、図3はそのスキャナの構成例を示すブロック図である。
このスキャナ1は、概略的に、図1に示すように筐体2に収容された装置本体3と、その装置本体3上でヒンジを介して開閉可能に設けられた圧板4と、装置本体3側面に設けられた操作部5及び表示部6を備えている。筐体2の上面には原稿載置部としてのコンタクトガラス7がはめ込まれており、装置本体3内部で図示しないスキャナランプ及びイメージセンサを備える画像読取部がコンタクトガラス7上に載置される原稿の画像を読み取るようになっている。また、装置本体3内部には原稿検知部である原稿検知センサ8が設置されており、これらは後述する所定のタイミングでそれぞれ原稿の有無を検知するようになっている。(これら画像読取部、原稿検知センサ8についてはそれぞれ後で詳述する。)
そして圧板4は、原稿読取時に筐体2上に閉じることで原稿をコンタクトガラス7上に押圧できるとともに、外部からの光がコンタクトガラス7に進入するのを防ぐようになっている。この圧板4は、図2に示すように、コンタクトガラス7側に位置する切換層である液晶パネル9と、この液晶パネル9より外側に位置する背景層10と、この背景層10の外側に位置する外装板11とを積層した構造となっている。
背景層10は、コンタクトガラス7側の表面が白色であって光反射率の高い面となっている。液晶パネル9は、光透過性の高い樹脂基板と電極をそれぞれ2枚ずつ用いて液晶を封入したものであり、液晶を挟むようにして、それぞれ内側の面に透明電極を設けた樹脂基板を配置したものである(公知のものを用いてよいため、詳細な図示は省略する)。
そしてここでは、透明電極間に電圧を印加していない場合には液晶パネル9全体が光透過率の高い透過状態となり、透明電極間に電圧を印加した場合には液晶パネル9全体が黒色となって光反射率の低い(入射光を吸収する)非透過状態となるようなものを用いている。
例えば、2枚の吸収型偏光板を用い、これらをそれぞれ基板の外側に配置して、液晶層への電圧印加有無に応じて透過/吸収を切換える透過型の液晶表示パネルを用いることができる。
また、液晶パネル9の基板が樹脂基板に限られることはないが、ガラスのように破損し易い材質の基板を用いる場合には、圧板4を閉じた際にコンタクトガラス7と接触して互いに傷つくことのないよう、コーティング等による破損防止処理を基板表面に施すことが望ましい。
そしてこのような液晶パネル9と背景層10とを一体に積層したものは、コンタクトガラス7側から見て、光の高反射率状態(白色)と低反射率状態(黒色)とを切り換え可能な光反射率切換部材12を構成している。
ここで、図3のブロック図に、このスキャナ1のハードウェア構成をより詳細に示す。
この図に示すように、スキャナ1は、CPU13、ROM14、RAM15、操作部5、表示部6、原稿検知センサ8、原稿検知センサ処理部16、液晶パネル9、液晶パネル駆動回路17、インタフェース18、画像処理部19、イメージセンサ20、スキャナランプ21、ランプ点灯装置22、モータ23、モータ駆動回路24を備えている。
そして、CPU13は装置各部の制御処理を行う中央処置装置であり、ROM14はCPU13に各種制御処理を行わせるための制御処理プログラム及び各種データを記憶する不揮発性メモリであり、RAM15はCPU13が各種制御処理を行う際にワークエリアとして使用する揮発性メモリである。
操作部5は手動操作を行う場合にCPU13へ各種の制御指令を入力するためのキーの集合であり、表示部6はCPU13から操作者に対するメッセージを表示する部分である。原稿検知センサ処理部16は、CPU13から検知指令を受けることにより、原稿検知センサ8を制御して原稿の有無の検知結果をCPU13に送るものである。なおここでは、複数の位置で原稿の有無を検知するため、原稿検知センサ8として複数のセンサを設けている。
液晶パネル駆動回路17は、CPU13からの制御指令に基づいて液晶パネル9の透過状態と非透過状態を切り換えるものである。
イメージセンサ20は、CCD(電荷結合素子)などの光電変換素子で構成されたものであり、スキャナランプ21から照射されてコンタクトガラス7上の原稿Pの読み取り面で反射した光を、イメージセンサ20が受光して画像信号に変換し、画像処理部19はその画像信号に種々の画像処理を施して出力するようになっている。インタフェース18は、この処理後の画像信号をCPU13に送るとともに、外部のホストコンピュータとの間でデータや制御指令を送受信するものである。
ランプ点灯装置22はCPU13からの指令によりスキャナランプ21の点灯を制御するものである。モータ駆動回路24は、CPU13からの指令によってモータ23の駆動を制御するものであり、このモータ23の駆動によって後述するようにスキャナランプ21とミラーが装置本体3内部でコンタクトガラス7に沿う方向に移動できるようになっている。
そして上記のCPU13、ROM14、RAM15、操作部5、表示部6、原稿検知センサ処理部16、液晶パネル駆動回路17、インタフェース18、ランプ点灯装置22、及びモータ駆動回路24はシステムバス29に接続されており、これらの各要素間でのデータのやりとりは主としてこのシステムバス29を介して行われる。
ここで、原稿検知センサ8の構成について詳細に説明する。図4は、原稿Pがない状態を検知している原稿検知センサ8を示し、図5は、原稿Pがある状態を検知している原稿検知センサ8を示している。なお、図4及び図5のどちらにおいても圧板4は閉じた状態となっており、さらに圧板4の最下面に位置する液晶パネル9は光反射率が低い非透過状態となっているものとする。
図4及び図5に示すように、原稿検知センサ8は、赤外線(光の一例)を照射する射光部25と、その反射光を受光する受光部26とを備えている。図4に示すように、射光部25からの光の照射線上に原稿Pがない場合、その光は、圧板4のコンタクトガラス7側の面に入射する。しかし、図4の例では、この面は光反射率が低い状態の液晶パネル9であるため、反射光はないか若しくは弱いものであり、受光部26においてそのような反射光が検知されることになる。
逆に、図5に示すように照射線上に原稿Pがある場合には、射光部25から照射された光は、原稿Pに入射する。そして、原稿面の大部分は光反射率の高い白色であることが多いので(以後の説明ではこのように仮定する)、原稿Pに入射した光は原稿面で反射され、受光部26では強い反射光が受光されると考えられる。
従って、図4に示したように反射光がないか弱い場合には原稿検知センサ8の位置には原稿がなく、図5に示したように強い反射光が検出された場合に原稿検知センサ8の位置に原稿があると判断することができる。
また、射光部25から照射される光は原稿検知センサ処理部16の制御によりパルス波形で照射されており、受光部26は、コンタクトガラス7の表面付近で反射したパルス光以外に対しては時間差でマスクして受光しないように制御している。このため、照射線上に原稿Pがあってもコンタクトガラス7の表面から大きく離間していたり、または圧板下面の光反射率切換部材12が高反射率状態となっていても圧板4がいくらか開いた状態では、パルス反射光が受光されずに原稿Pがない状態として検知されることになる。
このような原稿検知センサ8が装置本体3内に複数個設置されており、それぞれの検知結果をCPU13が統合することで原稿の有無やサイズを検知できるようになっている。
次に、画像読取部27の概略構成及び動作について、原稿P以外の領域から原稿Pのある領域に渡って画像を読み取る場合を例として説明する。図6は、この場合の画像読取部の動作について説明するための図である。
図6に示すように、画像読取部27は、光を照射するスキャナランプ21と、その反射光をさらに反射させるミラー28と、このミラー28により導かれた反射光を受光するイメージセンサ20とを備えている。
そして、そのうちのスキャナランプ21とミラー28が、共にモータ23の駆動によって装置本体3内部でコンタクトガラス7に沿う方向で移動することにより、原稿Pの読取面全体が光走査されるようになり、またそれにより得られる反射光がミラー28によって装置本体3内部に固定されたイメージセンサ20に常に導かれるようになっている。なお、実際には読取位置に関わらずスキャナランプ21からイメージセンサ20までの光路長が一定になるように光学系を設計するとよいが、この点については従来の構成を適宜採用すればよいので、図示及び説明は省略する。
また、スキャナランプ21がコンタクトガラス7上の原稿Pのない領域を光走査する場合には、図6に示すように、圧板4のコンタクトガラス側の面からの反射光がイメージセンサ20に入射することになる。しかしこのとき、液晶パネル9を光透過率の高い状態にしておけば、イメージセンサ20に導かれる光は白色の背景層10からの反射光であり、通常の原稿の余白と同じ白の画像を読み取れるようにすることができる。なお、液晶パネル9においていくぶん光吸収が起こる場合には、背景層10からの反射光がその分弱くなり、黒っぽい画像として読み取られることも考えられるが、この場合には、地肌除去等の処理により、得られた画像の画像データを補正して対応することが考えられる。
次に、この実施形態のスキャナ1による画像読取処理について説明する。図7は、図3に示したCPU13が画像読み取りの指令を受けてから読み取りを終えるまでの処理を示すフローチャートである。なお、このフローチャートに示す処理は、CPU13がROM14に格納されたプログラムに従って実行する処理手順を示している。また、このフローチャートでは、各処理のステップをSと記している。
図3に示したスキャナ1において、CPU13は、画像読み取り指示(例えばインタフェース18を介したホストコンピュータからの指示や、操作部5のキー入力による指示)を受けると、図7のフローチャートに示す処理を開始する。
そして、まずステップ101で、液晶パネル9を非透過状態にする。これにより、圧板4の下面、つまり装置本体3内部からコンタクトガラス7を通して見た原稿Pの背景は黒色の低反射率状態となる。そしてステップ102に進んで、各原稿検知センサ8において原稿Pの有無を検知するが、このとき高反射率状態である原稿Pの読み取り面と対照的に原稿P以外の領域は低反射率状態となっており、すなわち原稿検知センサ8によって原稿Pの領域と原稿P以外の領域とが明確に区別できるようになっている。したがって、図4、図5に示すように、各原稿検知センサ8はそれぞれ原稿Pの有無を検知することができる。
次にステップ103に進んで、液晶パネル9を透過状態に切り換える。これにより、原稿Pの背景となる光反射率切換部材12では、背景層10の白色表面が露出し白色原稿の読取面と同程度の高反射率状態となる。
そして、ステップ104において、さきほどのステップ102の検知結果からコンタクトガラス7上に原稿Pがあるかどうかを判断する。このとき、例えば、複数の原稿検知センサ8のいずれか1つでも反射光を受光していた場合に原稿Pがあると判断することが考えられる。
そして、ステップ104で原稿Pがないと判断した場合には、ステップ105に進んで原稿Pがないことを表示部6に表示させた後、ステップ106のループで操作部5における所定のキー(スタートキー)の押下があるまで待機する。この待機中には、操作者に対して原稿Pをコンタクトガラス7上に載置させ、その後にキーを押下させるよう促す指示も表示部6に表示させるとよい。
そして、キーの押下を検知してステップ106の待機ループから脱した後には、ステップ101に戻って液晶パネル9の状態の切り換えと各原稿検知センサ8による原稿Pの検知をやり直す。
一方、ステップ104で原稿Pがあると判断した場合には、ステップ107に進み、原稿Pを検知した原稿検知センサ8の組み合わせから原稿Pのサイズを決定する。その後にステップ108に進んで、画像読取部27を作動させて原稿Pのサイズに応じた画像の読み取りを行って処理を終了する。
なお、このステップ108での画像の読み取りの際には、すでにステップ103で液晶パネル9を透過状態としているため、原稿Pの背景となる光反射率切換部材12は、白色原稿と同等の高反射率状態となっている。従って、図6を用いて説明したように、原稿P以外の領域においても画像読取部27が黒の画像を読み取ってしまうことはない。
以上のような処理により、この実施形態の画像読取装置は、原稿以外の領域でも黒く読み取ることがなく原稿の読み取り品質を保つことができ、さらに圧板を閉じたままでも原稿と背景を区別して認識し、原稿の有無を検知することができる。また、適切な位置に適切な数の原稿検知センサを配置すれば、原稿のサイズを検出することももちろん可能である。
〔第1実施形態の変形例:図8〕
次に、上述した第1実施形態の変形例について説明する。この変形例においては、ハードウェア的構成は上述した第1実施形態とほぼ同様であるが、光反射率切換部材における光反射率の切り換えの処理を、装置の起動後最初の原稿検知時にのみ行う点が異なる。そして、それに伴って、電源投入後の定常作動時における原稿の検知処理も変更している。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
まず、この変形例のスキャナは、圧板4の開閉位置を検知する開閉検知センサ(不図示)を備えており、圧板4が筐体2上に完全に閉じた状態となる直前の位置、つまり少し開いた位置となったときにこの開閉検知センサが検知信号を出力するようにしている。そして、圧板4の開閉時にこの検知信号が出力されたタイミングで各原稿検知センサ8を作動させることによっても、原稿Pの有無及びサイズを検知することができる。これは、光反射切換部材12の表面(液晶パネル9の表面)がコンタクトガラス7から少し離間した位置となっていた場合、上述したパルス反射光と受光部26の時間差マスクのために原稿P以外の領域で反射光が受光されず、原稿Pの有無を明確に検知できるためである。
このような原稿Pの検知処理は、開閉検知センサの出力信号を検知したと同時に各原稿検知センサ8を作動させるだけでよいため、上述したような光反射率切換部材12の光反射率の切り換え動作を行う上記第1実施形態と比較して、制御処理が単純であり、また電力消費も少なくて済む。しかし、この検知処理の場合には、原稿Pを検知するために圧板4の開閉動作が必要となる。そのため、電源投入前にすでに原稿Pが載置されて圧板4が閉じた状態となっている場合には、そのままでは電源投入後に原稿Pの有無を検知することができない。
したがって、この変形例では、装置の起動後に行う最初の原稿検知時にのみ光反射率切換部材12の光反射率を切り換えて圧板4が閉じたままでも原稿Pを検知できるようにし、その後は光反射率切換部材12を高反射率状態に維持させたまま、開閉検知センサの出力信号を検知するタイミングで原稿Pを検知させるようにした。
以下にそのような原稿の検知処理を、図8のフローチャートにより説明する。このフローチャートに示す処理は、スキャナ1の初期電源投入時または、スリープ状態からの復帰時等、スキャナ1が起動された場合に、必要な初期化処理の完了後、CPU13がROM14に格納されたプログラムに従って実行する処理である。
まずステップ201で、液晶パネル9を非透過状態にし、原稿Pの背景となる光反射率切換部材12を黒色の低反射率状態としておき、ステップ202で各原稿検知センサ8により原稿Pの有無を確実に検知させる。次にステップ203で、液晶パネル9を透過状態に切り換え、原稿Pの背景を高反射率状態としておく。ここまでのステップ201〜ステップ203は、第1実施形態のステップ101〜ステップ103と対応しており、圧板4を閉じたままで原稿Pを検知できる。
次にステップ204において、ステップ202又は後述するステップ206の検知結果から原稿Pの有無を判断する。そして原稿Pがないと判断した場合には、ステップ205のループで開閉検知センサにより圧板4の開閉操作が検知されるまで待機する。そして、開閉動作が検知されるとステップ206に進んでで各原稿検知センサ8により原稿の有無を検知させ、ステップ204に戻り原稿Pの有無を再度判断する。ここで、ステップ206における原稿Pの検知は、上述したようにパルス反射光と時間差マスクによる受光の有無により行われる。
一方、ステップ204で原稿Pがあると判断した場合には、ステップ207で原稿Pのサイズを決定してRAM15に記憶し、ステップ205に進んで上述の処理を繰り返す。そして、ステップS207で記憶した原稿サイズは画像読み取り指示があった場合の画像読み取り処理に使用するが、再度原稿有無の検出が行われた場合には、その検出結果に従って変更されるものとする。
以上のような処理により、電源投入前に原稿が載置されて圧板が閉じた状態となっていても、そのまますぐに原稿の有無やサイズを検知できる。また、その後の定常作動時においては、液晶パネル9の透過/非透過を制御する必要がないので、簡単な処理で、かつ低消費電力で原稿有無を検知することができる。
〔第2実施形態:図9乃至図12〕
次に、この発明の画像読取装置の第2実施形態であるスキャナについて説明する。このスキャナは、概略的な構成は上述した第1実施形態のものと同様であり、光反射率切換部材を構成する液晶パネル及び背景層の構成が異なり、それに伴って原稿検知の制御処理が異なるのみである。そこで、以下、この相違点を中心に説明する。
このスキャナにおいては、図9及び図10に示すように、光反射率切換部材32において、背景層31としてコンタクトガラス側の表面が黒色であって光反射率の低い(入射光を吸収する)部材を採用している。また、液晶パネル30として、透明電極間に電圧を印加していない場合には全体が入射光を散乱させて光反射率の高い非透過状態となり、電圧を印加した場合には全体が光透過率の高い透過状態となる液晶パネルを採用している。このような液晶パネル30としては、例えば、非透過時には液晶分子が不規則な配置となり、入射光を散乱する公知の散乱型の液晶パネルを用いることができる。
そして、以上のような液晶パネル30と背景層31を一体に積層して構成する光反射率切換部材32も、第1の実施形態で説明した光反射率切換部材12の場合と同様、コンタクトガラス7側から見て光の高反射率状態(散乱)と低反射率状態(黒色)とを切り換えることができるものとなっている。
従って、原稿検知センサ8によってコンタクトガラス7上の原稿を検知しようとする場合に、図9及び図10に示すように、液晶パネル30を透過状態とすることにより、背景となる光反射率切換部材32を低反射率状態とし、原稿Pと背景とを区別して検知できるようにすることができる。
また、画像読取部27によって原稿の画像を読み取る場合には、図11に示すように液晶パネル30を非透過状態にすれば、液晶パネル30の全面が光反射率の高い状態になるので、背景となる光反射率切換部材32を高反射率状態とし、原稿Pのない部分でも通常の原稿の余白と同じ白の画像を読み取れるようにすることができる。
また、このスキャナにおける、第1の実施形態の図7と対応する画像読取処理を図12に示す。ただし、図の記載及び以上の説明からわかるように、この処理は、液晶パネル30の透過/非透過と光反射率切換部材32の低反射率/高反射率の対応関係が第1の実施形態の場合と逆であることに伴って、ステップ101′及びステップ103′の処理が第1の実施形態の場合と逆になっている点以外は、図7に示した処理と同様なものである。そこで、この処理についての詳細な説明は省略する。
以上のような第2の実施形態のスキャナによっても、第1の実施形態の場合と同様な効果を得ることができる。このスキャナにも第1の実施形態の場合と同様な変形を適用できることも、もちろんである。
なお、上述した各実施形態において、圧板がヒンジを介した回動方式のものである例について説明したが、これ以外の構成ももちろん可能であり、例えばスライド方式で開閉するものであってもよく、もしくは圧板が筐体上に固定されていて原稿を手差しまたは自動送り装置によりコンタクトガラス上に載置させる構成であってもこの発明の効果は得られる。また、光反射率切換部材は、コンタクトガラス上に載置された原稿の背景として位置できるのであれば、必ずしも圧板に設ける必要はなく、また図示したような板形状以外の他の構成としてもよい。また、同じく光反射率切換部材について、コンタクトガラス側の表面が高反射率状態と低反射率状態とに切り換えることができるのであれば、背景層と液晶パネルを積層した以外の他の構成のものを用いてもよい。
なお、スキャナが起動している時間のうちで原稿の検知処理を行うわずかな時間以外は、光反射率切換部材は高反射率状態に維持される必要があるため、光反射率切換部材に液晶パネルを使用する場合、上述した各実施形態の場合のように電圧を印加していない時に光反射率切換部材が高反射率状態となるような構成とすると、消費電力を低く抑えることができる。その他の構成とする場合にも、同様である。
また、上記した各実施形態は具体的にスキャナとして構成されたものであるが、本発明の画像読取装置はそれに限定されるものではなく、他にも例えばコピー機やファックスなどに組み込まれる原稿読取ユニット等の、他の画像読取装置にも適用することが可能である。
以上説明してきたように、この発明の画像読取装置によれば、原稿の読み取り品質を保ちつつ、背景を気にすることなく原稿を検知できるようにすることができる。従って、この発明を利用することにより、原稿検知のために圧板等の背景の状態を気にする必要のない操作性のよい画像読取装置を提供することができる。
この発明の画像読取装置の第1実施形態であるスキャナの外観を示す斜視図である。 図1に示した圧板の構成を模式的に示す一部拡大断面図である。 図1に示したスキャナのハードウェア構成を示すブロック図である。 図1に示したスキャナにおける、原稿がない状態を検知している原稿検知センサを示す図である。 同じく、原稿がある状態を検知している原稿検知センサを示す図である。 同じく、原稿以外の領域から原稿のある領域に渡って画像を読み取る場合の画像読取部の動作について説明するための図である。
同じく、CPUが実行する画像読取処理を示すフローチャートである。 第1実施形態の変形例のスキャナにおいてCPUが実行する原稿検知処理を示すフローチャートである。 この発明の画像読取装置の第2実施形態であるスキャナにおける、図4と対応する状態の原稿検知センサを示す図である。 同じく図5と対応する状態の原稿検知センサを示す図である。 同じく図6と対応する状態の画像読取部を示す図である。 同じく図7と対応する処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1:スキャナ 2:筐体
3:装置本体 4:圧板
5:操作部 6:表示部
7:コンタクトガラス 8:原稿検知センサ
9,30:液晶パネル 10,31:背景層
11:外装板 12,32:光反射率切換部材
13:CPU 14:ROM
15:RAM 16原稿検知センサ処理部
17:液晶パネル駆動回路 18:インタフェース
19:画像処理部 20:イメージセンサ
21:スキャナランプ 22:ランプ点灯装置
23:モータ 24:モータ駆動回路
25:射光部 26:受光部
27:画像読取部 28:ミラー
29:システムバス P:原稿

Claims (4)

  1. 原稿載置部に対して光を照射しその反射光の強度により該原稿載置部上の原稿の有無を検知する原稿検知部と、
    前記原稿載置部に対して光を照射しその反射光により該原稿載置部上の原稿の画像を読み取る画像読取部と、
    前記原稿検知部と前記画像読取部に対して前記原稿載置部と反対側に開閉可能に配置され、高反射率状態と低反射率状態とに切り換え可能な光反射率切換部材とを設けたことを特徴とする画像読取装置。
  2. 請求項1記載の画像読取装置において、
    前記光反射率切換部材に、高い光反射率を有する背景層と、該背景層の前記原稿載置部側に位置し、光透過率の高い透過状態と光反射率の低い非透過状態とに切換可能な切換層とを設けたことを特徴とする画像読取装置。
  3. 請求項1記載の画像読取装置において、
    前記光反射率切換部材に、低い光反射率を有する背景層と、該背景層の前記原稿載置部側に位置し、光透過率の高い透過状態と光反射率の高い非透過状態とに切換可能な切換層とを設けたことを特徴とする画像読取装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像読取装置において、
    当該画像読取装置の起動時に前記光反射率切換部材を低反射率状態として前記原稿検知部により前記原稿を検知してから前記光反射率切換部材を高反射率状態に切り換え、その後は前記光反射率切換部材に高反射率状態を維持させるようにしたことを特徴とする画像読取装置。
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