JP2005265518A - 誘導型変位検出装置及びマイクロメータ - Google Patents

誘導型変位検出装置及びマイクロメータ Download PDF

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Abstract

【課題】高精度なロータリ式の誘導型変位検出装置を提供する。
【解決手段】誘導型変位検出装置11は、送信巻線31が配置されたステータ15と、受信巻線45,47,49が配置されたステータ17と、これらのステータ間に配置されたロータ13と、を備える。ロータ13の一方の面には、送信巻線31と磁束結合可能な磁束結合巻線67が配置されている。ロータ13の他方の面には、受信巻線45,47,49と磁束結合可能であると共に磁束結合巻線67と電気的に接続された磁束結合巻線69が配置されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、デジタル式マイクロメータ、デジタル式マイクロメータヘッド、デジタル式ホールテスト等に応用される、ロータリ式の誘導型変位検出装置に関する。
従来から直線変位や角度変位などの精密な測定に誘導型変位検出装置が利用されている。この装置は、磁束結合(電磁結合)を利用して変位検出を実行し、その結果である測定値をデジタル表示するので、測定値を素早く読み取ることができる。
この装置にはリニア式とロータリ式がある。ロータリ式は、導電プレートが所定ピッチで円周状に配列されたロータと、このロータに対向配置されると共に導電プレートと磁束結合可能な送信巻線及び受信巻線が配置されたステータと、により構成される(例えば特許文献1)。
特開平8-313295号公報(図16)
受信巻線が送信巻線から発生する磁界の影響を受けると(言い換えれば、受信巻線が送信巻線と直接に磁束結合すると)、分解能が低下し、この結果、変位検出の精度が低下する。
本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、高精度なロータリ式の誘導型変位検出装置を提供することを目的とする。
本発明に係る誘導型変位検出装置は、ロータと、前記ロータの一方の面側に前記ロータと対向するように配置された第1のステータと、前記ロータの他方の面側に前記ロータと対向するように配置された第2のステータと、前記第1のステータに配置された送信巻線と、前記第2のステータに配置された受信巻線と、前記送信巻線と磁束結合可能に前記ロータの一方の面に配置された第1の磁束結合巻線と、前記受信巻線と磁束結合可能に前記ロータの他方の面に配置されると共に前記第1の磁束結合巻線と電気的に接続された第2の磁束結合巻線と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る誘導型変位検出装置によれば、ロータの一方の面側に第1のステータを配置し、かつロータの他方の面側に第2のステータを配置している。これにより、送信巻線が配置された第1のステータと受信巻線が配置された第2のステータとの間にロータが位置するようにしている。したがって、ロータの回転軸方向に沿って、送信巻線の位置と受信巻線の位置とを離すことができるので、送信巻線と受信巻線とが直接に磁束結合するのを抑制又は防止できる。
本発明に係る誘導型変位検出装置において、前記受信巻線は複数の受信ループが円状に配置された構造を有する、ようにすることができる。これによれば、受信巻線が円状となるため、円弧状に比べて、受信電流を大きくすることができる。したがって、S/N比が向上し、誘導型変位検出装置の高精度化を図ることができる。
本発明に係る誘導型変位検出装置において、前記第1の磁束結合巻線と前記第2の磁束結合巻線とを接続する接続部は、前記ロータの内周側に形成されている、ようにすることができる。これによれば、第1及び第2の磁束結合巻線のそれぞれについて、磁束結合面積を大きくできるため、S/N比が向上し、誘導型変位検出装置の高精度化を図ることができる。
本発明に係る誘導型変位検出装置において、前記ロータは、前記第1の磁束結合巻線と前記第2の磁束結合巻線との間に配置された磁気シールド部材を含む、ようにすることができる。これによれば、第1のステータと第2のステータの間に配置されたロータに磁気シールド部材が設けられている。このため、送信巻線の位置と受信巻線との位置が近くても、送信巻線と受信巻線とが直接に磁束結合するのを抑制又は防止することが可能となる。したがって、ロータの回転軸方向の誘導型変位検出装置の寸法を小さくすることが可能となる。
本発明に係る誘導型変位検出装置は、マイクロメータに搭載することができる。
本発明によれば、ロータの回転軸方向に沿って、送信巻線の位置と受信巻線の位置とを離すことができるので、送信巻線と受信巻線とが直接に磁束結合するのを抑制又は防止することが可能となる。よって、ロータリ式の誘導型変位検出装置の高精度化を図ることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る誘導型変位検出装置(エンコーダ)について説明する。図において、既に説明した図中の符号で示すものと同一のものについては、同一符号を付すことにより説明を省略する。本発明の実施形態は、ロータの一方の面側に送信巻線が設けられたステータを配置し、ロータの他方の面側に受信巻線が設けられたステータを配置したことを主な特徴とする。
図1は、本発明の実施形態に係る誘導型変位検出装置を搭載したデジタル式マイクロメータ1の正面図である。マイクロメータ1のフレーム3には、シンブル5が回転可能に取り付けられている。測定子であるスピンドル7は、フレーム3の内部で回転可能に支持されている。
スピンドル7の一端側は外部に出ており、この一端が測定対象物に当接する。一方、スピンドル7の他端側には送りネジが切られている。この送りネジがシンブル5内のナットに嵌めこまれている。シンブル5を正方向に回転させるとスピンドル7の軸方向に沿ってスピンドル7が前進し、シンブル5を逆方向に回転させるとスピンドル7の軸方向に沿ってスピンドル7が後退する。
フレーム3にはマイクロメータ1の測定値を表示可能な液晶表示部9が設けられている。なお、本発明の実施形態に係る誘導型変位検出装置は、デジタル式マイクロメータヘッド、デジタル式ホールテストにも組み込むことができる。
図2は、図1のマイクロメータ1に組み込まれた本発明の実施形態に係る誘導型変位検出装置11の断面図である。装置11は、ロータ13と、ロータ13の一方の面側にロータ13と対向するように配置されたステータ(第1のステータの一例)15と、ロータ13の他方の面側にロータ13と対向するように配置されたステータ(第2のステータの一例)17と、を備える。ロータ13は円筒状のロータブッシュ19の端面に固定されている。ロータブッシュ19にはスピンドル7が挿入されている。
ステータ15はフレーム3に固定されている。これに対して、ステータ17は、円筒状のステータブッシュ21の端面に固定されている。ステータブッシュ21にはスピンドル7が挿入されており、この状態でステータブッシュ21はフレーム3に固定されている。以上のように、ステータ15とステータ17は、これらの間にロータ13が位置するようにスピンドル7の回転軸方向(つまりロータ13の回転軸方向)に沿って配置されている。
スピンドル7の表面には、図1のシンブル5の内部に配置されたナットに嵌められる送りネジ23が形成されている。また、スピンドル7の表面には、スピンドル7の長手方向(つまりスピンドル7の進退方向)に沿ってキー溝25が掘られている。キー溝25には、ロータブッシュ19に固定されたピン27の先端部が嵌っている。スピンドル7が回転すると、その回転力がピン27を介してロータブッシュ19に伝わり、ロータ13が回転する。言い換えれば、スピンドル7の回転に連動してロータ13が回転する。ピン27はキー溝25に固定されていないので、ロータ13をスピンドル7と共に移動させずにロータ13を回転させることができる。
図3を用いて誘導型変位検出装置11の構成の詳細を説明する。図3は図2において、誘導型変位検出装置11及びスピンドル7以外の部品を省略した状態の拡大断面図である。
まず、ステータ(第1のステータの一例)15から説明する。ステータ15は絶縁基板29を備える。ロータ13側の絶縁基板29の面には、送信巻線31が形成されると共に送信巻線31を覆うように絶縁性の保護膜(パッシベーション膜)33が形成されている。ステータ15の中央には貫通穴35が設けられている。
図4は、送信巻線31が配置されたステータ15の平面図である。送信巻線31は貫通穴35を囲むようにステータ15に配置されている。詳しくは、送信巻線31は、端子T1からリング状に延びて送信折返し部37に至るリング部39及び送信折返し部37からリング部39より小さい半径でリング状に延びて端子T2に至るリング部41を含む。
次に、図3のステータ(第2のステータの一例)17について説明する。図5はステータ17の平面図である。ステータ17の中央には貫通穴43が設けられている。ステータ17には、貫通穴43を囲むように、円周状の三つの受信巻線45,47,49が互いに重なり合って配置されている。巻線45,47,49は、それぞれ同じ構造を有しており、受信巻線45を例として受信巻線の構造を説明する。
図6は受信巻線45の平面図である。図3及び図6に示すように、受信巻線45は、上層導体51と、これに立体交差する下層導体53とのセットUを複数備え、これらのセットUを円周状に配置したものである。下層導体53は絶縁基板55の上に形成されている。下層導体53と上層導体51との間に絶縁膜57が配置されている。絶縁膜57に設けられたスルーホールに埋め込まれた埋込導体59を介して、上層導体51の端部と下層導体53の端部とが電気的に接続されている。上層導体51を覆うように絶縁膜57上に保護膜61が形成されている。
また、受信巻線45は、図7に示す略ひし形の受信ループ63を複数備え、これらが貫通穴43(図5)に沿って円状に配置された構造を有する、と言うこともできる。受信ループ63の向かい合う二辺が上層導体51であり、残りの向かい合う二辺が下層導体53である。さらに、受信巻線45は、端子T3から波状に延びて受信折返し部59aで折り返し、再び波状に延びて端子T4に至るように構成されている、と言うこともできる。
図5の説明に戻る。受信巻線45,47,49は、λ/6だけ位相をずらして配置されている。λとは、図6に示すように、受信巻線の波長であり、別の言い方をすれば、ロータ13の回転方向に沿った、二個分の受信ループ63の寸法である。
受信巻線45の端子T3,T4、受信巻線47の端子T5,T6、受信巻線49の端子T7,T8及び図4の送信巻線31の端子T1,T2は、図示しない配線を介して、変位を測定するための演算や制御などをするIC回路と接続されている。
なお、本実施形態は、互いに位相をずらして配置された三つの受信巻線45,47,49、すなわち3相の受信巻線の場合である。しかしながら、本発明は、受信巻線が一つの場合(1相の受信巻線)、互いに位相をずらして配置された二つの受信巻線の場合(2相の受信巻線)、互いに位相をずらして配置された四つ以上の受信巻線の場合(4相以上の受信巻線)にも適用することができる。
次に、図3のロータ13について説明する。ロータ13は、中央に貫通穴65が形成されており、送信巻線31と磁束結合可能にロータ13の一方の面に配置された磁束結合巻線(第1の磁束結合巻線の一例)67と、受信巻線45,47,49と磁束結合可能にロータ13の他方の面に配置されると共に磁束結合巻線67と電気的に接続された磁束結合巻線(第2の磁束結合巻線の一例)69と、を含む。
図8はロータ13の送信巻線側の平面図である。五つの磁束結合巻線67が貫通穴65を囲むように、互いに絶縁されて並べられている。各磁束結合巻線67は、ロータ13の貫通穴65側に配置された内円弧部71と、これより外側に配置された外円弧部73と、ロータ13の半径方向に延びると共にこれらの円弧部71,73の両端を電気的に接続する二本の直線部75と、を含んだ一筆書状の構造を有している。内円弧部71及び外円弧部73は略五分の一円弧状をしている。内円弧部71の中央は分断されており、この分断箇所の一端及び他端は貫通穴65側、言い換えればロータ13の内周側に延びて接続部77となる。
一方、図9はロータ13の受信巻線側の平面図である。五つの磁束結合巻線69が貫通穴65を囲むように、所定のピッチで互いに絶縁されて並べられている。磁束結合巻線69が図8の磁束結合巻線67と相違するのは、内円弧部71及び外円弧部73が略十分の一円弧状を有していることである。したがって、磁束結合巻線69どうしの間には、磁束結合巻線69一個分のスペースが設けられることになる(受信ループ63一個分のスペースと言うこともできる)。
次に、図3の磁気シールド膜(磁気シールド部材の一例)79について説明する。磁気シールド膜79は、ロータ13のコア基板81に形成されている。したがって、磁気シールド膜79は、磁束結合巻線67と磁束結合巻線69との間に配置されている。図10は、磁気シールド膜79の平面図である。磁気シールド膜79は、コア基板81の送信巻線31(図3)側の面の略全面に形成されている。
図3に示すように、磁気シールド膜79を覆うように、コア基板81上に絶縁膜83が形成されている。絶縁膜83上には、磁束結合巻線67が形成されていると共に巻線67を覆うように保護膜85が形成されている。コア基板81の磁気シールド膜79が形成されている面と反対側の面には、絶縁膜87が形成されている。磁束結合巻線69は絶縁膜87上に形成されている。磁束結合巻線69を覆うように、絶縁膜87上に保護膜89が形成されている。
ここで、磁束結合巻線67,69を電気的に接続する構造について説明する。図3及び図10に示すように、ロータ13の内周側には、磁気シールド膜79の一部が円状に取り去られており、この円の中に磁気シールド膜79と電気的に絶縁されたパッド電極91が形成されている。パッド電極91は、磁束結合巻線67,69の接続部77と対応している。パッド電極91と磁束結合巻線67の接続部77とは、絶縁膜83のスルーホールに埋め込まれた埋込導体93により電気的に接続されている。
コア基板81の磁気シールド膜79が形成されている面と反対側の面には、パッド電極91と対応するようにパッド電極95が形成されている。パッド電極91,95はコア基板81のスルーホールに埋め込まれた埋込導体97により電気的に接続されている。パッド電極95と磁束結合巻線69の接続部77とは、絶縁膜87のスルーホールに埋め込まれた埋込導体99により電気的に接続されている。
送信巻線31、受信巻線45,47,49、磁束結合巻線67,69、磁束結合巻線67,69を電気的に接続する部材(パッド電極91等)及び磁気シールド膜79は、アルミニウム、銅、金などの電気抵抗が低い材料で構成される。また、ステータ15,17やロータ13の絶縁基板、絶縁膜及び保護膜の材料は、例えばシリコン酸化膜や樹脂である。ステータ15,17やロータ13は、通常のプリント基板作製技術を用いて作製することができる。
ここで、図3を用いて誘導型変位検出装置11の動作を簡単に説明する。送信巻線31に正負が周期的に逆転する送信電流を流して、これにより発生する磁界によって送信巻線31と磁束結合巻線67とが磁束結合する。これにより、磁束結合巻線67には誘導電流が流れる。この電流は磁束結合巻線69に流れて、ここで磁界を発生させる。この磁界によって磁束結合巻線69と受信巻線45,47,49とが磁束結合する。磁束結合巻線69とそれぞれの受信巻線45,47,49との磁束結合の度合いは、ロータ13の回転角度位置に依存する。従って、それぞれの受信巻線45,47,49に発生する電流(又は電圧)を検出することで、ロータ13の回転角度位置が検出可能である。
次に、本発明の実施形態に係る誘導型変位検出装置11の主な効果について説明する。まず、一つ目の効果を説明する。図4に示す送信巻線31及び図5に示す受信巻線45,47,49を一つのステータに配置した場合を考える。送信巻線31は送信折返し部37の箇所で延びる方向が急激に変化し、不規則な形状となっている。このため、送信巻線31により形成される磁場は、折返し部37付近で分布や強度が変化し、歪が生じる。したがって、受信巻線45,47,49が折返し部37と磁束結合(つまりクロストーク)すると、受信巻線45,47,49が上記歪んだ磁場の影響を受けるため、変位検出の精度が低下する。
上記歪んだ磁場の影響を抑制する手段として次の二つがある。一つは、受信巻線45,47,49を円周状ではなく円弧状にすることである。これにより、巻線45,47,49を折返し部37から離すことができるので、上記歪んだ磁場の影響を抑制することができる。しかし、受信巻線45,47,49が短くなるので、受信電流の強度が低下する。
もう一つは、ステータの面積を大きくすることである。これにより、受信巻線45,47,49を送信巻線31から離すことができるため、上記歪んだ磁場の影響を抑制することができる。しかし、誘導型変位検出装置の小型化の妨げとなる。
これに対して、本実施形態に係る誘導型変位検出装置11によれば、図3に示すように、送信巻線31をステータ15に配置し、受信巻線45,47,49をステータ17に配置している。そして、ロータ13の一方の面側にステータ15を配置すると共にロータ13の他方の面側にステータ17を配置することにより、ステータ15とステータ17との間にロータ13が位置するようにしている。
したがって、スピンドル7の回転軸(つまりロータ13の回転軸)方向に沿って、送信巻線31の位置と受信巻線45,47,49の位置とを離すことができる。このため、送信巻線31と受信巻線45,47,49とが直接に磁束結合するのを抑制又は防止できる(つまり、送信巻線から発生する磁界の影響を受信巻線が受けにくく、又は受けないようにすることができる)。よって、ロータリ式の誘導型変位検出装置11の高精度化を図ることができる。
二つ目の効果は以下の通りである。図3に示すように、本発明の実施形態によれば、ステータ(第1のステータの一例)15とステータ(第2のステータの一例)17との間に配置されたロータ13に磁気シールド膜(磁気シールド部材の一例)79が設けられている。これにより、送信巻線31から発生した磁界は受信巻線45,47,49に到達する前に減衰される。
したがって、送信巻線31の位置と受信巻線45,47,49との位置が近くても、送信巻線31と受信巻線45,47,49とが直接に磁束結合するのを抑制又は防止することが可能となる。よって、誘導型変位検出装置11の寸法のうち、ロータ13の回転軸方向の寸法を小さくすることが可能となる。また、設計上の理由等により、送信巻線31の位置と受信巻線45,47,49との位置を十分離すことができない場合に有効となる。
そして、磁気シールド膜79は磁束結合巻線67と磁束結合巻線69との間に配置されている。したがって、送信巻線31と磁束結合巻線67との磁束結合や受信巻線45,47,49と磁束結合巻線69との磁束結合を妨げずに、送信巻線31から発生した磁界の減衰効果を得ることができる。
但し、ステータ15とステータ17との距離を、送信巻線31と受信巻線45,47,49とが直接に磁束結合するのを抑制又は防止するのに十分な大きさにすることができれば、磁気シールド膜79はなくてもよい。
なお、図8,9に示すように、磁束結合巻線67,69の両端がロータ13の内周側に延びて接続部77となるように構成されている。しかしながら、ロータ13の外周側に接続部77を配置してもよい。すなわち、磁束結合巻線67,69の両端がロータ13の外周側に延びて接続部77となるように構成してもよい。
ロータ13の外周側は内周側に比べて円周が長いので、磁束結合巻線67,69の円弧部もロータ13の外周側に配置した場合の方が内周側に配置した場合に比べて長くなる。接続部77が配置された箇所のロータ13の円周上には磁束結合巻線67,69を配置できない。したがって、接続部77をロータ13の内周側に配置した場合、外周側に配置した場合と比べて、磁束結合巻線67,69の長さを短くすることなく、これらの接続をすることができる。これにより、磁束結合面積を大きくできるため、S/N比が向上し、誘導型変位検出装置11の高精度化を図ることができる。
従来、一つのステータの片面に送信巻線と受信巻線を配置して、この面と対向するようにロータを配置していた。本発明の実施形態では、送信巻線と受信巻線をそれぞれ別のステータに配置してその間にロータを対向配置したので、従来に比べてステータの外径を小さくすることができる。特に、マイクロメータ等の手に持って使用する測定器に適用すると、外径が小さいので、持ちやすく操作性が向上する。
次に、本発明の実施形態の変形例を説明する。図11は、本発明の実施形態に係る二つのステータのうち送信巻線が配置されたステータ(第1のステータの一例)101の変形例の平面図であり、図4と対応する。図4のステータ15との相違は、送信折返し部37がリング部39,41と異なる層(又は異なる面)に配置されている点である。
図12は、本発明の実施形態に係る二つのステータのうち受信巻線が配置されたステータ(第2のステータの一例)103の変形例の平面図であり、図5と対応する。図5の受信巻線45,47,49が円状であるのに対して、図12の受信巻線45,47,49は円弧状である。
円状の受信巻線は円弧状の受信巻線に比べて、受信巻線の面積を大きくすることができる。よって、受信電流を大きくすることができるため、S/N比が向上し、誘導型変位検出装置11の高精度化を図ることができる。
図13は、本発明の実施形態に係るロータ105の変形例の送信巻線側の平面図であり、図8と対応する。一方、図14は、ロータ105の変形例の受信巻線側の平面図であり、図9と対応する。
図8のロータ13には五つの磁束結合巻線67が配置されているのに対して、図13のロータ105には円周状の一つの磁束結合巻線67が配置されている。図9のロータ13には五つの磁束結合巻線69が互いに非接続に配置されている。これに対して、図14のロータ105には五つの磁束結合巻線69が一筆書状に配置されており、したがって、巻線69は互いに接続されている。
ロータ13(図8,9)はロータ105(図13,14)に比べて、直線部75や接続部77がロータにバランスよく配置されているので、接続部77に起因するノイズが一箇所に偏って発生することがない。
本発明の実施形態に係る誘導型変位検出装置が組み込まれたマイクロメータの正面図である。 本発明の実施形態に係る誘導型変位検出装置の断面図である。 図2の誘導型変位検出装置の拡大断面図である。 図3に示す誘導型変位検出装置に備えられた二つのステータのうち送信巻線が配置されたステータの平面図である。 同二つのステータのうち受信巻線が配置されたステータの平面図である。 図5のステータに配置された受信巻線の平面図である。 図6の受信巻線を構成する受信ループの平面図である。 図3に示す誘導型変位検出装置に備えられたロータの送信巻線側の平面図である。 図3に示す誘導型変位検出装置に備えられたロータの受信巻線側の平面図である。 図3に示す誘導型変位検出装置に備えられたロータに設けられた磁気シールド膜の平面図である。 本発明の実施形態に係る二つのステータのうち送信巻線が配置されたステータの変形例の平面図である。 同二つのステータのうち受信巻線が配置されたステータの変形例の平面図である。 本発明の実施形態に係るロータの変形例の送信巻線側の平面図である。 本発明の実施形態に係るロータの変形例の受信巻線側の平面図である。
符号の説明
1・・・マイクロメータ、3・・・フレーム、5・・・シンブル、7・・・スピンドル、9・・・液晶表示部、11・・・誘導型変位検出装置、13・・・ロータ、15・・・ステータ(第1のステータの一例)、17・・・ステータ(第2のステータの一例)、19・・・ロータブッシュ、21・・・ステータブッシュ、23・・・送りネジ、25・・・キー溝、27・・・ピン、29・・・絶縁基板、31・・・送信巻線、33・・・保護膜、35・・・貫通穴、37・・・送信折返し部、39,41・・・リング部、43・・・貫通穴、45,47,49・・・受信巻線、51・・・上層導体、53・・・下層導体、55・・・絶縁基板、57・・・絶縁膜、59・・・埋込導体、59a・・・受信折返し部、61・・・保護膜、63,63−1,63−2・・・受信ループ、65・・・貫通穴、67・・・磁束結合巻線(第1の磁束結合巻線の一例)、69,69−1,69−2・・・磁束結合巻線(第2の磁束結合巻線の一例)、71・・・内円弧部、73・・・外円弧部、75・・・直線部、77・・・接続部、79・・・磁気シールド膜、81・・・コア基板、83・・・絶縁膜、85・・・保護膜、87・・・絶縁膜、89・・・保護膜、91・・・パッド電極、93・・・埋込導体、95・・・パッド電極、97,99・・・埋込導体、101・・・ステータ(第1のステータの一例)、103・・・ステータ(第2のステータの一例)、105・・・ロータ、T1〜T8・・・端子、U・・・上層導体と下層導体のセット、λ・・・受信巻線の波長、i1,i2・・・電流の向き

Claims (5)

  1. ロータと、
    前記ロータの一方の面側に前記ロータと対向するように配置された第1のステータと、
    前記ロータの他方の面側に前記ロータと対向するように配置された第2のステータと、
    前記第1のステータに配置された送信巻線と、
    前記第2のステータに配置された受信巻線と、
    前記送信巻線と磁束結合可能に前記ロータの一方の面に配置された第1の磁束結合巻線と、
    前記受信巻線と磁束結合可能に前記ロータの他方の面に配置されると共に前記第1の磁束結合巻線と電気的に接続された第2の磁束結合巻線と、
    を備えることを特徴とする誘導型変位検出装置。
  2. 前記受信巻線は、複数の受信ループが円状に配置された構造を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の誘導型変位検出装置。
  3. 前記第1の磁束結合巻線と前記第2の磁束結合巻線とを接続する接続部は、前記ロータの内周側に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の誘導型変位検出装置。
  4. 前記ロータは、前記第1の磁束結合巻線と前記第2の磁束結合巻線との間に配置された磁気シールド部材を含む、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の誘導型変位検出装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の誘導型変位検出装置が搭載されたマイクロメータ。
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