JP2005265351A - 熱交換装置 - Google Patents

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蜷川  稔英
Shigeki Okochi
大河内  隆樹
Hiroyuki Osakabe
長賀部  博之
Hiroyuki Genta
啓之 現田
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Abstract

【課題】 専用部材や組付け工数の増加を招くことなく、ケース部材内を流通する流体が熱交換器をバイパスするのを抑制できる熱交換装置を提供する。
【解決手段】 流体が流通するケース部材100と、ケース部材100内に配設されると共に、複数積層されるチューブ210内を流通する内部流体と流体との間で熱交換する熱交換器200とを備える熱交換装置において、熱交換器200を通過する流体の流れ方向が、流入開口部100aから流出開口部100bへ向かう方向と交差するように熱交換器200を配置し、流出開口部100b側と成る熱交換器200の第1端部201を対向するケース部材100の第1壁部101に接触させ、流入開口部100a側と成る熱交換器200の第2端部202を第1壁部101に対向する第2壁部102に接触させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ケース部材内に熱交換器が配設され、ケース部材内を流通する流体と熱交換器内を流通する内部流体との間で熱交換する熱交換装置に関するものであり、給湯器に用いて好適である。
従来の熱交換装置として、例えば、特許文献1に示されるものが知られている。即ち、この熱交換装置は、複数積層されるチューブ(特許文献1中では流路形成板)を有する熱交換器を燃焼ガスが流通するケース部材内に配設したものであり、燃焼ガスによってチューブ内を流通する給湯水を加熱するようにしている。
ここでは、ケース部材と熱交換器との間を塞ぐ閉塞板を設け、この閉塞板の熱交換器側にチューブ間に形成される溝部に突出する突出片を設け、櫛歯状にすることで、溝部をほぼ気密状に塞いで、燃焼ガスが熱交換器をバイパスして排出されるのを防ぎ、熱交換効率を向上するようにしている。
特開2003−343924号公報
しかしながら、上記熱交換装置においては、専用の閉塞板を設定する必要があり、また、櫛歯状の突出片をチューブ間の溝部に確実に組付ける必要があり、組付け工数が増加する。
本発明は、上記問題に鑑み、専用部材や組付け工数の増加を招くことなく、ケース部材内を流通する流体が熱交換器をバイパスするのを抑制できる熱交換装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明では、流体が一端側の流入開口部(100a)から他端側の流出開口部(100b)へ流通するケース部材(100)と、ケース部材(100)内に配設されると共に、複数積層されるチューブ(210)を有し、流体とチューブ(210)内を流通する内部流体との間で熱交換する熱交換器(200)とを備える熱交換装置において、熱交換器(200)を通過する流体の流れ方向が、流入開口部(100a)から流出開口部(100b)へ向かう方向と交差するように熱交換器(200)が配置され、流出開口部(100b)側と成る熱交換器(200)の第1端部(201)は、対向するケース部材(100)の第1壁部(101)に接触し、流入開口部(100a)側と成る熱交換器(200)の第2端部(202)は、第1壁部(101)に対向する第2壁部(102)に接触、あるいは、流入開口部(100a)において第2壁部(102)側を閉塞する閉塞壁部(105)に接触することを特徴としている。
これにより、ケース部材(100)内を流通する流体が熱交換器(200)をバイパスするのを抑制しつつ、第1壁部(101)をガイドとして流体を熱交換器(200)に通過させることができるので、背景技術や課題の項で説明したような専用部材(閉塞板)や、その組付けに伴う工数を不要とすることができる。
そして、請求項2に記載の発明のように、熱交換器(200)を第1壁部(101)、第2壁部(102)に対して、相対的に傾斜させることで、容易に両者を接触させることが可能となる。
請求項3に記載の発明では、第2端部(202)は、閉塞壁部(105)に接触し、閉塞壁部(105)は、流入開口部(100a)側においてケース部材(100)内に延びる延長部(105a)を有し、第2端部(202)は、延長部(105a)に接触することを特徴としている。
これにより、熱交換器(200)の体格や配置姿勢によって、閉塞壁部(105)に直接接触させることができない場合でも、延長部(105a)をガイドとして流体を熱交換器(200)に導くことができる。
請求項4に記載の発明のように、第1端部(201)と第1壁部(101)との間、第2端部(202)と第2壁部(102)あるいは閉塞壁部(105)との間には、シール部材(260)を介在さるのが良い。
これにより、熱交換器(200)と各壁部(101、102、105)との隙間を無くして、流体が熱交換器(200)をバイパスするのを確実に防止して、熱交換効率を向上させることができる。
請求項5に記載の発明では、流体は、水蒸気を含む燃焼ガスであり、内部流体は、給湯水であり、シール部材(260)は、フッ素系樹脂材から成ることを特徴としている。
これにより、燃焼ガスによる耐熱性、燃焼ガスから発生する酸性の凝縮水による耐酸性に優れるシール部材(260)とすることができる。
請求項6に記載の発明では、チューブ(210)は一対のチューブプレート(211、212)から成り、一対のチューブプレート(211、212)のそれぞれの外周部には、縁立て部(211b、212b)が設けられ、互いの縁立て部(211b、212b)が嵌合して接合されたことを特徴としている。
これにより、チューブプレート(211、212)同士の接合部におけるフランジ部のような突出部を無くすことができるので、ケース部材(100)の各壁部(101、102、105)と接触させる際に生ずる隙間を小さくすることができる。
請求項7に記載の発明では、流体は、水蒸気を含む燃焼ガスであり、内部流体は、給湯水であり、第1壁部(101)が第2壁部(102)の上側に位置することを特徴としている。
これにより、燃焼ガスは熱交換器(200)の上側面から下側面に向けて通過することになるので、熱交換時に燃焼ガスから生成される凝縮水を燃焼ガスの流れと共に、熱交換器(200)の下側に効率良く排出することができる。
請求項7に記載の発明において、請求項8に記載の発明では、ケース部材(100)において、第1端部(201)の下流側と成る領域には空間(V)が設けられており、流出開口部(100b)は、第1端部(201)の下端位置より上側で開口していることを特徴としている。
これにより、第1端部(201)の下流側の空間(V)を燃焼ガスが流通する流路として形成でき、流出開口部(100b)から燃焼ガスを流出させることができる。この時、燃焼ガスから生成される凝縮水は、請求項7に記載の発明のように、熱交換器(200)の下側に排出されるので、第1端部(201)の下端位置より上側で開口する流出開口部(100b)から飛び出すのを防止することができる。
また、流出開口部(100b)は、空間(V)から繋がるように形成することができるので、ケース部材(100)の水平方向の端部側や上側に設けることができる。
請求項9に記載の発明では、熱交換器(200)の最下端側に、内部流体がチューブ(210)内に流入する流入部(230)が設けられ、熱交換機(200)の最上端側に、内部流体がチューブ(210)から流出する流出部(240)が設けられたことを特徴としている。
これにより、熱交換装置(10)の未使用時において、熱交換器(200)内の内部流体(給湯水)を排出する必要がある時に、最下端側と成る流入部(230)から、確実に内部流体を排出できる。また、熱交換器(200)内を内部流体が流通する際に空気が混入しても、空気は内部の最上端側に集まるので、流出部(240)から容易に排出させることができる。
請求項10に記載の発明では、ケース部材(100)には、ケース部材(100)の内側に打出されて、熱交換器(200)を固定する打出し部(108)が設けられたことを特徴としている。
これにより、専用の取付け部材を設けることなく、熱交換器(200)をケース部材(100)に固定することができる。
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1〜図5に示す図面に基づいて説明する。尚、図1は給湯器1を示す断面図、図2は熱交換装置10を示す断面図、図3は図2のA方向から見た矢視図、図4は図2のB方向から見た熱交換器200の単体状態を示す矢視図、図5は図4のC部におけるチューブプレート211、212の接合形状を示す拡大図である。
本発明の熱交換装置10は、給湯器1に使用されものであり、図2、図3に示すように、ケース部材100と熱交換器200とから成る。熱交換器200によって、ケース部材100内を流通する燃焼ガス(本発明における流体に対応)と、熱交換器200内を流通する給湯水(本発明における内部流体に対応)との間で熱交換され、給湯水が加熱されるようになっている。
因みに、給湯器1には1次熱交換装置1aが設けられており、本熱交換装置10は、この1次熱交換装置1aの上側に配置され、2次熱交換装置として機能する。即ち、バーナ1bによって発生され、1次熱交換装置1aを通過した後の燃焼ガスが熱交換装置10に供給されるようになっており、また、給湯水は熱交換装置10を流通した後に1次熱交換装置1aに供給されるようになっている。よって、給湯水は、熱交換装置10で予め加熱され、1次熱交換装置1aで更に加熱されて、湯として使用されることに成る。尚、熱交換装置10を流通した燃焼ガスは、給湯器1の本体部1cの上方に設けられたガス排出口1dから外部へ排出される。
ケース部材100は、下壁(本発明における第2壁部に対応)102と2つの側壁103、104とによって形成されるケース本体部102aのコの字状断面の開口側を上にして、この開口側に上壁(本発明における第1壁部に対応)101が接合されて形成されている。そして、一端側(図2中の左側)で開口する流入開口部100aから他端側(図2中の右側)で開口する流出開口部100bに向けて燃焼ガスが流通するようにしている。
上壁101および下壁102は、水平方向に対して、流入開口部100a側が上を向くように傾斜しており、下壁102の流出開口部100b側には、下側に延びる水抜きパイプ107が接合されている。尚、各壁101〜104、水抜きパイプ107は、すべてステンレス系の材料で形成されている。
熱交換器200は、図4、図5に示すように、複数のチューブ210をアウターフィン(以下、フィン)220と共に積層して構成されるいわゆるドロンカップタイプの熱交換器としている。尚、この熱交換器200を構成する各部材(以下で説明)は、すべてステンレス系の材料としており、各部材が熱交換器200の形状に組み立てられた後に、一体的にろう付け接合されている。
チューブ210は、一対のチューブプレート211、212から成り、それぞれの外周部に設けられたフランジ部211a、212aで巻締めされている。両チューブプレート211、212の長手方向の両端側は、中間領域よりも深く絞り加工されており、チューブ210として中間領域に扁平管部210aが、両端側にそれぞれ第1タンク部210b、第2タンク部210cが形成されている。
尚、チューブ210の扁平管部210aの内部には、伝熱面積を増大すると共に内部を流通する給湯水に乱流効果を与える断面凹凸状のインナーフィン(図示せず)が挿入されている。因みに、このインナーフィンは、凹凸状断面がオフセットされて並ぶように形成されるいわゆるオフセット型フィンとしている。
そして、複数のチューブ210は、第1タンク部210b同士、第2タンク部210c同士が連通するように積層されている。よって、複数の扁平管部110aは、各第1タンク部210b、第2タンク部210cを介して、それぞれ連通している。
フィン220は、放熱面に複数のルーバが形成されたコルゲートタイプのフィンであり、各チューブ210の扁平管部210a間に介在されている。そして、扁平管部210aとフィン220とによって、コア部(熱交換部)200aが形成される。尚、フィン220は、上記のコルゲートタイプのフィンに限らず、凹凸状断面がオフセットされて並ぶように形成されるいわゆるオフセット型フィンや、単純に凹凸状断面を形成するストレートフィンや、このストレートフィンの壁部に切り起こし(ウイング)を設けたもの等、種々のフィンの選定が可能である。
そして、チューブ210の積層方向の一方の端部には、給湯口(本発明における流入部に対応)230が設けられ、また、チューブ210の積層方向の他方の端部には、出湯口(本発明における流出部に対応)240が設けらており、給湯口230は第1タンク部210bに連通するように接続され、また、出湯口240は第2タンク部210cに連通するように接続されている。そして、以下で説明する熱交換器200の配置姿勢において、給湯口230は、チューブ210の最下端側に配置され、出湯口240は、チューブ210の最上端側に配置されるようにしている(図2)。また、積層方向の両端に配置されるチューブ210には、補強プレート250が設けられている。
本発明においては、ケース部材100に対する熱交換器200の配置姿勢に特徴を持たせている。即ち、熱交換器200は、コア部200aを通過する燃焼ガスの流れ方向(図2中の上下方向)が、流入開口部100aから流出開口部100bへ向かう方向(図2中の左右方向)と交差するように(チューブ210の長手方向は図2中の左右方向とする)ケース部材100内に挿入される。そして、熱交換器200をケース部材100の上壁101、下壁102に対して傾斜させることで、流出開口部100b側と成る熱交換器200の第1端部201を、対向するケース部材100の上壁101に接触させ、また、流入開口部100a側と成る熱交換器200の第2端部202を、下壁102に接触させるようにしている。尚、熱交換器200の第1端部201の下流側と成る領域には、燃焼ガスが流通可能となる空間Vが設けられている。
次に、上記構成に基づく熱交換装置10の作動およびその作用効果について説明する。給湯水は、熱交換器200の下側の給湯口230から第1タンク部210bに流入し、各チューブ210の扁平管部210aを流れて、第2タンク部210cから上側の出湯口240を通って流出する。
一方、燃焼ガス(1次熱交換装置通過後の200℃レベルの燃焼ガス)は、図2に示すように、ケース部材100の流入開口部100aから流入して、熱交換器200のコア部200aを上側面から下側面に向けて通過し、空間Vを経て流出開口部100bから流出する(給湯器1のガス排出口1dから外部に排出される)。
燃焼ガスは、コア部200aを通過する際に給湯水との熱交換を行い、給湯水を加熱する。この時、燃焼ガスは、少なくともコア部200aの出口側で露点温度以下(例えば30〜50℃)まで温度低下して凝縮する。即ち、この熱交換器100は、燃焼ガスの顕熱だけでなく、燃焼ガスが凝縮する際に放出される潜熱をも吸収して給湯水を加熱することができる。
そして、生成された凝縮水は、燃焼ガスの流れと共に、コア部200aの下側に落下し、下壁102の傾斜を伝わって水抜きパイプ107からケース部材100の外部に排出される。
このように、熱交換器200を傾斜させて第1端部201、第2端部202をそれぞれ上壁101、下壁102に接触させることで、ケース部材100内を流通する燃焼ガスが熱交換器200をバイパスするのを抑制しつつ、上壁101をガイドとして燃焼ガスをコア部200aに通過させることができるので、背景技術や課題の項で説明したような専用部材(閉塞板)や、その組付けに伴う工数を不要とすることができる。
また、燃焼ガスをコア部200aの上側面から下側面に向けて通過させるようにしているので、熱交換時に燃焼ガスから生成される凝縮水を燃焼ガスの流れと共に、コア部200aの下側に効率良く排出することができる。
また、熱交換器200に対して、給湯口230を最下端側に配置し、出湯口240を最上端側に配置するようにしているので、熱交換装置10の未使用時において、熱交換器200内の給湯水を排出する必要がある時に、最下端側と成る給湯口230から、確実に給湯水を排出できる。また、熱交換器200内を給湯水が流通する際に空気が混入しても、空気は内部の最上端側に集まるので、出湯口240から容易に排出させることができる。
尚、上記第1実施形態の変形例1として、図6、図7に示すように、熱交換器200のチューブ210の配列は、チューブ210の長手方向が図6中の紙面に垂直方向となるようにしたものでも良い。即ち、上記第1実施形態(図4)に対して、チューブ210の長手方向を90度回転させたもの(図7)である。この時、給湯口230および出湯口240は、曲りパイプとして設定することで、側壁103、104側に取り回しすることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図8に示す。第2実施形態は、上記第1実施形態に対して、熱交換器200の第2端部202のケース部材100への接触部位を変更したものである。
ケース部材100の流入開口部100aには、下壁102側を閉塞する流入側壁(本発明における閉塞壁部に対応)105を設けており、熱交換器200の第2端部202をこの流入側壁105に接触させるようにしている。
これにより、例えばチューブ210の短手方向の寸法が小さく、第2端部202を下壁102に接触させることができない場合でも、燃焼ガスが熱交換器200をバイパスするのを抑制することができ、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
尚、第2実施形態の変形例2として、図9に示すように、流入側壁105の流入開口部100a側にケース部材100内に延びる延長部105aを設け、第2端部202をこの延長部105aに接触させるようにしても良い、これは、例えばチューブ210の長手方向寸法が小さい場合に効果的である。
更に、変形例3として、図10に示すように、流出開口部100bに、上壁101側を閉塞する流出側壁106を設け、更に、流出側壁106の流出開口部100b側にケース部材100内に延びる延長部106aを設けて、熱交換器200の第1端部201の下端側を延長部106aに接触させるようにしても良い。
これにより、延長部106aをガイドとして燃焼ガスの流路を連続的に拡大するものに形成できるので、空間Vで燃焼ガスが一気に拡大するのを防止して、燃焼ガス流出時の拡大ロスを低減できる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図11、図12に示す。第3実施形態は、上記第1実施形態に対して、第1端部201と上壁101との間、および第2端部202と下壁102との間に、パッキン(本発明のシール部材に対応)260を介在させたものである。
パッキン260は、基本断面が矩形状を成しており、チューブ210の積層方向に延びるものとしており、チューブ210のフランジ部211a、212aに対応する位置には、スリット261を設けている。
また、パッキン260は、高温(200℃レベル)の燃焼ガス、および燃焼ガスから生成される酸性(硫酸や硝酸が含まれる)の凝縮水に晒されることから、耐熱性、耐酸性に優れるフッ素系樹脂材から成るものとしている。
そして、パッキン260のスリット261が各チューブ210のフランジ部211a、212aに嵌合され、ケース部材100と熱交換器200との間に介在される。
これにより、熱交換器200と各壁101、102との隙間を無くして、燃焼ガスが熱交換器200をバイパスするのを確実に防止して、熱交換効率を向上させることができる。
尚、変形例4として、図13、図14に示すように、チューブ210の長手方向を図13中の紙面に対して垂直方向とする場合は、チューブ210のフランジ部211a、212aの影響を無くすことができるので、パッキン260のスリット261を不要とすることができる。
また、当然のことながら、第2実施形態のように第2端部202を流入側壁105に接触させる場合には、この第2端部202と流入側壁105との間にパッキン260を介在させるようにしても良い。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を図15に示す。第4実施形態は、上記第1実施形態に対して、チューブ210の構造を変更したものである。
チューブ210は、基本的には一対のチューブプレート211、212から成るところは同一であるが、チューブプレート211、212の外周部は縁立て部211b、212bのみとし、この縁立て部211b、212bで互いに嵌合させ、縁立て部211bをカーリングすることで仮固定し、その後にろう付けしている。
これにより、チューブプレート211、212同士の接合部において、上記第1実施形態におけるフランジ部211a、212aのような突出部を無くすことができるので、ケース部材100の各壁101、102と接触させる際に生ずる隙間を小さくすることができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態を図16に示す。第5実施形態は、上記第1実施形態に対して、熱交換時に生成される凝縮水の飛散に対して考慮したものである。
ケース部材100内の熱交換器200の第1端部201の下流側となる領域には、上記第1実施形態で説明した空間Vが設けられており、また、流出開口部100bには、閉塞壁109が設けられている。閉塞壁109は、下壁102から第1端部201の下端に対応する位置まで延びる壁としており、その上側を流出開口部100bとして形成している。
これにより、空間Vを燃焼ガスが流通する流路として形成でき、流出開口部100bから燃焼ガスを流出させることができる。この時、燃焼ガスから生成される凝縮水は、コア部200a(熱交換器200)の下側に排出されるので、第1端部201の下端位置より上側で開口する流出開口部100bから飛び出すのを防止することができる。
尚、図17(変形例5)に示すように、流出開口部100bは、空間Vから繋がるように形成することができるので、閉塞壁109aによってケース部材100の上側に設けることもできる。
ここでは、ケース部材100のケース本体部102a(図3)を共通使用しつつ、閉塞壁109、109aを設けたり、上壁101を変更することで、流出開口部100bの設定位置を容易に変更することができる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態を図18、図19に示す。第6実施形態は、上記第1実施形態に対して、熱交換器200の固定方法を考慮したものである。
即ち、ケース部材100の側壁103、104には、ケース部材100の内側に打出されて、熱交換器200を固定するための打出し部108を設けるようにしている。
これにより、専用の取付け部材を設けることなく、熱交換器200をケース部材100に固定することができる。
(その他の実施形態)
上記第1〜第6実施形態では、燃焼ガスは水平方向に供給されるものとして説明したが、これに限らず、天方向から地方向に供給されるもの(燃焼ガスの方向が下を向くように図2を90度回転させたもの)としても良い。
また、熱交換時に凝縮水が発生しないものであれば、燃焼ガスがコア部200aの下面側から上面側に通過するもの(図2において燃焼ガスの方向を逆にしたものや、燃焼ガスの方向が天方向を向くように90度回転させたもの)としても良い。
また、ケース100(上壁101、下壁102)に対して相対的に熱交換器200を傾斜させる(両者を傾斜させる)ことで、ケース100と熱交換器200とを部分的に接触させたが、ケース100あるいは熱交換器200のいずれか一方を傾斜させて対応するようにしても良い。
また、上壁101、下壁102に、図19で説明したような内側に突出する打出し部を設けることで、熱交換器200と接触させるようにしても良い。
更に、ケース部材100内に熱交換器200が配設される本熱交換装置10を給湯器1用に使用するものとして説明したが、これに限らずその他のものにも広く活用できる。
給湯器の全体構成を示す断面図である。 第1実施形態における熱交換装置を示す断面図である。 図2におけるA方向から見た矢視図である。 図2におけるB方向から見た熱交換器の単体状態を示す矢視図である。 図4のC部におけるチューブプレートの接合形状を示す拡大図である。 第1実施形態における変形例1の熱交換装置を示す断面図である。 図6におけるD方向から見た熱交換器の単体状態を示す矢視図である。 第2実施形態における熱交換装置を示す断面図である。 第2実施形態における変形例2の熱交換装置を示す断面図である。 第2実施形態における変形例3の熱交換装置を示す断面図である。 第3実施形態における熱交換装置を示す断面図である。 図11におけるE方向から見たパッキンを示す矢視図である。 第3実施形態における変形例4の熱交換装置を示す断面図である。 図13におけるF方向から見たパッキンを示す矢視図である。 第4実施形態におけるチューブプレートの接合形状を示す拡大図である。 第5実施形態における熱交換装置を示す断面図である。 第5実施形態における変形例5の熱交換装置を示す断面図である。 第6実施形態における熱交換装置を示す断面図である。 図18のG−G部における断面図である。
符号の説明
10 熱交換装置
100 ケース部材
100a 流入開口部
100b 流出開口部
101 上壁(第1壁部)
102 下壁(第2壁部)
105 流入側壁(閉塞壁部)
105a 延長部
108 打出し部
200 熱交換器
201 第1端部
202 第2端部
210 チューブ
211、212 チューブプレート
211b、212b 縁立て部
230 給湯口(流入部)
240 出湯口(流出部)
260 パッキン(シール部材)

Claims (10)

  1. 流体が一端側の流入開口部(100a)から他端側の流出開口部(100b)へ流通するケース部材(100)と、
    前記ケース部材(100)内に配設されると共に、複数積層されるチューブ(210)を有し、前記流体と前記チューブ(210)内を流通する内部流体との間で熱交換する熱交換器(200)とを備える熱交換装置において、
    前記熱交換器(200)を通過する前記流体の流れ方向が、前記流入開口部(100a)から前記流出開口部(100b)へ向かう方向と交差するように前記熱交換器(200)が配置され、
    前記流出開口部(100b)側と成る前記熱交換器(200)の第1端部(201)は、対向する前記ケース部材(100)の第1壁部(101)に接触し、
    前記流入開口部(100a)側と成る前記熱交換器(200)の第2端部(202)は、前記第1壁部(101)に対向する第2壁部(102)に接触、あるいは、前記流入開口部(100a)において前記第2壁部(102)側を閉塞する閉塞壁部(105)に接触することを特徴とする熱交換装置。
  2. 前記熱交換器(200)は、前記第1壁部(101)、前記第2壁部(102)に対して、相対的に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の熱交換装置。
  3. 前記第2端部(202)は、前記閉塞壁部(105)に接触し、
    前記閉塞壁部(105)は、前記流入開口部(100a)側において前記ケース部材(100)内に延びる延長部(105a)を有し、
    前記第2端部(202)は、前記延長部(105a)に接触することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱交換装置。
  4. 前記第1端部(201)と前記第1壁部(101)との間、前記第2端部(202)と前記第2壁部(102)あるいは前記閉塞壁部(105)との間には、シール部材(260)が介在されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の熱交換装置。
  5. 前記流体は、水蒸気を含む燃焼ガスであり、
    前記内部流体は、給湯水であり、
    前記シール部材(260)は、フッ素系樹脂材から成ることを特徴とする請求項4に記載の熱交換装置。
  6. 前記チューブ(210)は一対のチューブプレート(211、212)から成り、
    前記一対のチューブプレート(211、212)のそれぞれの外周部には、縁立て部(211b、212b)が設けられ、
    互いの前記縁立て部(211b、212b)が嵌合して接合されたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の熱交換装置。
  7. 前記流体は、水蒸気を含む燃焼ガスであり、
    前記内部流体は、給湯水であり、
    前記第1壁部(101)が前記第2壁部(102)の上側に位置することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の熱交換装置。
  8. 前記ケース部材(100)において、前記第1端部(201)の下流側と成る領域には空間(V)が設けられており、
    前記流出開口部(100b)は、前記第1端部(201)の下端位置より上側で開口していることを特徴とする請求項7に記載の熱交換装置。
  9. 前記熱交換器(200)の最下端側に、前記内部流体が前記チューブ(210)内に流入する流入部(230)が設けられ、
    前記熱交換機(200)の最上端側に、前記内部流体が前記チューブ(210)から流出する流出部(240)が設けられたことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の熱交換装置。
  10. 前記ケース部材(100)には、前記ケース部材(100)の内側に打出されて、前記熱交換器(200)を固定する打出し部(108)が設けられたことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の熱交換装置。
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