JP2005264215A - 磁歪材 - Google Patents

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Abstract

【課題】粉末冶金法により製造された磁歪材であって、抗折強度と磁歪特性の両方に優れた磁歪材を提供する。
【解決手段】RTX (Rは一種類以上の希土類元素、TはFe、Ni、およびCoからなる群より選択される一種類以上の元素、XはRに対するTの原子比で、1≦X≦9)で表される組成の磁歪材を、粉末冶金法により得る。その際の焼結工程として、パルス通電加圧焼結を行う。
【選択図】 なし

Description

この発明は磁歪材(外部磁界を作用させたときに寸法が変化する磁性体)に関する。
磁歪材の製造方法としては、粉末冶金法や単結晶法が挙げられる。単結晶法は、磁性体を所定の配向で結晶成長させることで単結晶の磁歪材を得る方法である。粉末冶金法は、原料粉末をボールミル等により所定の組成となるように混合した後、得られた混合粉末を磁場中で配向させながら成形して焼結する方法であり、結晶軸が配向された磁歪材が所定形状で得られる。粉末冶金法は単結晶法よりも、磁歪材の製造コストを低く抑えることができる。
粉末冶金法で製造される磁歪材の場合、製造工程で酸素が混入され易い。下記の特許文献1および2には、磁歪材中の酸素含有率が抗折強度および磁歪特性に影響を及ぼすことが記載されている。特許文献1では、希土類元素と遷移元素とを主成分とする合金からなる磁歪材の、水素含有率を0.01〜1.5質量%とし、酸素含有率を20000ppm以下としている。特許文献2では、希土類元素とFe、Ni、Coとからなる合金で磁歪材を形成し、その酸素含有率を1500ppm以上3000ppm以下としている。
特開2001−223402号公報 特開2003−193209号公報
しかしながら、上記特許文献1および2に記載の磁歪材は、抗折強度と磁歪特性の両方に優れたものとは言えない。
本発明の課題は、粉末冶金法により製造された磁歪材であって、抗折強度と磁歪特性の両方に優れた磁歪材を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、RTX (Rは一種類以上の希土類元素、TはFe、Ni、およびCoからなる群より選択される一種類以上の元素、XはRに対するTの原子比で、1≦X≦9)で表される組成の、粉末冶金法により得られた磁歪材であって、原料粉末を磁場中で成形した後に、パルス通電加圧焼結を行って得られたことを特徴とする磁歪材を提供する。
希土類元素とは、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを指す。これらの希土類元素のうち、Sc、Y以外はランタノイドである。これらの元素のうち、Pr、Nd、Sm、Tb、Dy、Hoを用いることが好ましく、Tb、Dyを用いることがより好ましい。RとT以外に、Rと合金を形成できる遷移元素を含んでいてもよい。その遷移元素としては、Mn、Cr、Mo、Wが挙げられる。
Xは1.5以上2.5以下であることが好ましい。Xが2であるRT2 はラーベス相金属間化合物であって、キュリー温度が高く磁歪量が大きい。1≦X≦9であるとラーベス相(RT2 )を主相とする合金が得られる。Xが1未満であるとRを主成分とする相が多くなり、Xが9を超えるとRT3 相などのTリッチ相が多くなるため、1≦X≦9の場合よりも磁歪量が小さくなる。
より好ましい組成は(TbY Dy(1-Y) )TX (0.2≦Y≦0.5、1.5≦X≦2.5)である。Yが0.2未満であると、常温より低い温度域での磁歪量が低い。Yが0.5を超えると、常温での磁歪量が低い。さらに好ましい組成は(Tby Dy(1-y) )FeX (0.2≦Y≦0.5、1.5≦X≦2.5)である。
パルス通電加圧焼結は、温度:1000〜1300℃、圧力:20〜2000MPaの条件で行うことが好ましい。温度が1000℃未満であると、拡散による気孔の消滅が不十分となって、機械的強度が低下する。温度が1300℃を超えると、混合粒子が溶融分離して焼結されない可能性がある。圧力が20MPa未満であると、空孔率が低減されない。圧力が2000MPaを超えると空孔率の低減効果は飽和し、製造コストの上昇を招くだけである。好ましい圧力条件は20〜1000MPaであり、20〜500MPaであることがより好ましい。
パルス通電加圧焼結以外の工程、すなわち、原料粉末の混合、混合粉末の磁場中での成形は、通常の粉末冶金法に準じて行えばよい。ただし、成形時の混合粉末の粒径は1μm以上15μm以下であることが好ましい。1μm未満であると過剰に酸化され易く、15μmを超えると焼結速度が遅くなり、焼結密度が低くなる。より好ましい粒径は3μm以上10μm以下である。
この発明の磁歪材は、前記組成を有することから磁歪特性に優れ、パルス通電加圧焼結を行って得られたことから空孔率を小さくすることができる。そして、Xが1.5以上2.5以下である組成とし、空孔率を20体積%以下とし、酸素含有率を20000ppm以下とすることで、この発明の磁歪材の抗折強度を49N/cm3 以上にすることができる。この抗折強度は、「JIS R 1601」の「ファインセラミックスの曲げ強さ試験方法」に準拠した方法で測定した値である。
また、この発明の磁歪材は、抗折強度等の機械的強度に優れているため、長時間の繰り返し変形に対する耐久性と小型化が要求されるアクチュエータ用の磁歪材として好適である。
本発明の磁歪材によれば、製法が粉末冶金法であっても、パルス通電加圧焼結を行うことで、空孔率が低減されて、抗折強度と磁歪特性の両方に優れたものとなる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
[実施例1]
原料粉末Aを以下のようにして作製した。先ず、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、鉄(Fe)を秤量し、アルゴン(Ar)ガス雰囲気下で溶融することにより、Tb0.4 Dy0.6 Fe1.93合金を作製した。次に、この合金をアニールした後、粉砕して、平均粒径100〜150μmの粉末とした。
原料粉末Bを以下のようにして作製した。先ず、テルビウム(Tb)、鉄(Fe)を秤量し、アルゴン(Ar)ガス雰囲気下で溶融することにより、Dy2.0 Fe1.0 合金を作製した。次に、この合金をアニールした後、粉砕して、平均粒径150〜250μmの粉末とした。次に、この粉末を水素ガス雰囲気中に保持して、水素添加処理を行った。その条件は、温度:200℃、保持時間:1時間である。
原料粉末Cとして、平均粒径5μmの還元鉄を「還元処理」したものを用意した。還元処理は、水素ガス雰囲気中で、200℃に30分間保持することにより行った。
得られた各原料粉末A、B、Cを、原子比で、Tb:Dy:Fe=0.3:0.7:1.89の組成になるように秤量し、酸素含有率0.1ppmのアルゴンガス雰囲気下で、アトマイザーにより粒径が約5μmとなるように、粉砕、混合した。
次に、得られた混合粉末を、各試験片作製用の型に入れ、5×104 (A/m)の[111]軸に平行な磁場中で、圧力5×105 Pa、室温の条件で加圧成形した。
次に、この成形体を専用の型に入れ替え、圧力49MPa、電圧6〜12V、電流1000〜1500A、温度1200℃、保持時間10分の条件で、パルス通電加圧焼結を行った。
このようにして、磁歪材を、抗折強度、磁歪量、空孔率、および酸素含有率の各測定用試験片の形状で作製した。
[実施例2]
各原料粉末A、B、Cを秤量して粉砕、混合する際の、アルゴンガス雰囲気の酸素含有率を700ppmとした以外は、実施例1と同じ方法で磁歪材を作製した。
[実施例3]
各原料粉末A、B、Cを秤量して粉砕、混合する際の、アルゴンガス雰囲気の酸素含有率を2000ppmとした以外は、実施例1と同じ方法で磁歪材を作製した。
[比較例1]
パルス通電加圧焼結に代えて、以下に示す条件で焼結を行った以外は、実施例1と同じ方法で磁歪材を作製した。すなわち、加圧成形で得られた成形体を型から外し、アルゴンガス雰囲気下で、5℃/分の速度で940℃まで昇温して1時間保持し、成形体を内部まで均一な温度にしてから、1235℃まで昇温して3時間保持することによりガス圧焼結を行った。
[比較例2]
パルス通電加圧焼結に代えて、比較例1と同じ条件で焼結を行った以外は、実施例2と同じ方法で磁歪材を作製した。
[比較例3]
パルス通電加圧焼結に代えて、比較例1と同じ条件で焼結を行った以外は、実施例3と同じ方法で磁歪材を作製した。
実施例1〜3および比較例1〜3の磁歪材について、抗折強度、磁歪量、酸素含有率、空孔率を測定した。
抗折強度は、「JIS R 1601」の「ファインセラミックスの曲げ強さ試験方法」に準拠した方法で測定した。そのために、抗折強度測定用の試験片の寸法は3mm角で厚さ20mmとした。磁歪量については、強度8×104 A/mの磁界を作用させた時の歪み量を、光ドップラー変位計で測定した。酸素含有率は、酸素窒素分析装置を用いて測定した。空孔率は、アルキメデス法により比重を測定し、この測定比重を理論比重で除算することにより求めた。
これらの測定値を下記の表1に示す。
Figure 2005264215
これらの結果から分かるように、焼結工程をパルス通電加圧焼結で行った実施例1〜3の磁歪材は、空孔率が16〜18体積%、酸素含有率が1000〜1200ppmとなった。その結果、抗折強度が52〜56N/cm2 で、磁歪量が1250〜1320ppmであった。
これに対し、焼結工程をガス圧焼結で行った比較例1〜3は、空孔率が27〜28体積%、酸素含有率が1670〜2400ppmとなった。その結果、抗折強度が40〜48N/cm2 で、磁歪量が1120〜1180ppmであった。
このように、焼結工程をガス圧焼結からパルス通電加圧焼結に変えることで、磁歪材の抗折強度を高く、磁歪量を大きくできることが分かった。

Claims (3)

  1. RTX (Rは一種類以上の希土類元素、TはFe、Ni、およびCoからなる群より選択される一種類以上の元素、XはRに対するTの原子比で、1≦X≦9)で表される組成の、粉末冶金法により得られた磁歪材であって、原料粉末を磁場中で成形した後に、パルス通電加圧焼結を行って得られたことを特徴とする磁歪材。
  2. Xは1.5以上2.5以下であり、空孔率が20体積%以下であり、酸素含有率が20000ppm以下である請求項1記載の磁歪材。
  3. 請求項1または2記載の磁歪材を変位素材として備えたアクチュエータ。
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