JP2005263402A - 記録シート検知装置並びにその検知装置を用いた定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 幅サイズの異なる記録シートを搬送し得るシート搬送経路を通して実際に搬送されている記録シートの幅サイズが誤りであることについて簡易に検知するうえで有効な記録シート検知装置などを提供する。
【解決手段】 記録シート検知装置1は、幅サイズが異なる記録シートPを搬送し得るシート搬送路2内にそのシート搬送方向Xの前後および左右にずれた位置関係となるように設置され、搬送中の記録シートP´が触れている間は揺動して傾倒している複数の被検知揺動アーム3(A、B、…)と、前記複数の被検知揺動アーム3(A、B、…)の被検知部4(A、B、…)をその各傾倒時に検知し得る検知手段5とを備えたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】 記録シート検知装置1は、幅サイズが異なる記録シートPを搬送し得るシート搬送路2内にそのシート搬送方向Xの前後および左右にずれた位置関係となるように設置され、搬送中の記録シートP´が触れている間は揺動して傾倒している複数の被検知揺動アーム3(A、B、…)と、前記複数の被検知揺動アーム3(A、B、…)の被検知部4(A、B、…)をその各傾倒時に検知し得る検知手段5とを備えたものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、幅サイズが異なる記録シートを搬送し得るシート搬送経路を通して実際に搬送されている記録シートの幅サイズが誤っていることを検知するうえで有効な記録シート検知装置と、この検知装置を用いた定着装置および画像形成装置に関するものである。
電子写真方式、静電記録方式、インク記録方式等の各種画像形成方式を利用して画像の形成を行うプリンタ、複写機、複合機等の画像形成装置は、一般に、その画像を形成(記録)する予定の記録シートを単数または複数の収容トレイ(または収容カセット)に積載するように収容し、その収容トレイから記録シートを搬送ロール、搬送ベルト、ガイド部材等で構成されるシート搬送路により搬送し、画像の形成を行う作像部などの所要の構成部分を通過させることにより、その記録シートに対して所望の画像を形成するようになっている。
そして、このような画像形成装置の場合、通常、その収容トレイは、搬送可能な範囲内でサイズの異なる複数種の記録シートのいずれかを選択して収容することができるように構成されているものが多い。しかも、その収容トレイには、収容する記録シートの搬送方向に対する幅サイズ(搬送方向と直交する方向の寸法)に応じて移動調節することでシート側端部の位置を規制するサイド規制部材と、その記録シートの搬送方向の長さサイズに応じて移動調整することでシート後端部(搬送方向の後方側の端部)の位置を規制するエンド規制部材等が設置されていることが多い。このような収容トレイを備えていることにより、形成したい画像のサイズ等に応じて適合するサイズの記録シートを収容または選択したうえで、所望のサイズの記録シートに画像を形成することを可能にしている。
ところで、このような画像形成装置においては、その収容トレイからシート搬送路を通して実際に搬送されて最終的にその装置外に排出される記録シートの幅サイズが予定していたサイズと異なっているという不測のトラブルが発生することがある。実際には、収容トレイに収容されて認識されている幅サイズよりも小さい幅サイズの記録シートが搬送されるケースが殆どである。また、搬送する予定の記録シートの幅サイズは一般に収容トレイにあるサイド規制部材のセット位置から認識されている。
このようなトラブルは、たとえば、収容トレイに記録シートを収容するときにサイド規制部材が或る広めの幅サイズ(たとえばA4版長辺側のサイズ)に合わせたセット位置にセットされている場合、その幅サイズよりも小さい幅サイズ(たとえばB5版サイズ、A4版短辺サイズ)の記録シートを誤って又は取り扱い不慣れ等によってそのサイド規制部材の片方の側に寄せた状態で収容したような場合に発生する。この場合は、そのサイド規制部材のセット位置で認識されていた搬送予定の記録シートの幅サイズよりも狭い幅サイズの記録シートが搬送されることになる。また、これに似たケースとしては、収容トレイにとりあえずサイド規制部材の片側に寄せた状態で記録シートを収容し、その後でサイド規制部材などを収容した記録シートのサイズに合わせて移動調整する予定であったところ、その移動調整をする操作を忘れてしまい、その収容状態のままで記録シートの搬送(給送)を行ってしまうような場合である。
この他にも、その収容トレイが画像形成装置本体に対して出没するような状態で移動可能な機構で取り付けられている場合に、かかる収容トレイのサイド規制部材等を正規のセット位置に正常にセットせず中途半端な位置に移動させたたままで放置してしまい、その状態のままで収容トレイを勢いよく押し込んで画像形成装置本体内に格納するような取り扱いを行うと、その格納動作時に発生する衝撃により中途半端な位置にとどまっていた規制部材が移動して誤ったセット位置(具体的には収容した記録シートのサイズよりも大きいサイズのセット位置)にセットされてしまうことがあり、これが原因で発生することもある。
そして、このような予期せぬトラブルが発生すると、たとえば、サイズの異なる記録シートをロール形態、ベルト形態等の熱定着部材に接触通過させて画像の熱定着処理を行う定着装置を備え、しかもその熱定着部材の加熱条件について記録シートのサイズ(主に幅サイズ)に応じて制御するように構成している画像形成装置の場合には、次のような問題がある。
すなわち、その定着装置に実際に搬送されて通過する記録シートのサイズと熱定着部材の加熱条件についての制御内容とが記録シートのサイズ情報において食い違っていることで一致しないことになるため、熱定着部材の温度分布が記録シート搬送方向と直交する方向において不均一となり、特に予定よりも小さいサイズの記録シートが搬送されることにより熱定着部材のうちでシートが予定通りに通過しない部分における温度が異常に上昇してしまい、さらにはその温度上昇で熱定着部材等の熱損傷が発生するのである。
また、上記予期せぬトラブルが発生すると、画像形成装置の作像部においては、その作像部で形成される画像の幅が実際に搬送される記録シートの幅よりも広いため、記録シートをはみ出した部分に対しても画像を形成する動作が実行されてしまうこととなり、この結果、作像部の構成部品が画像形成材料等の付着により汚れてしまったり、その構成部品の汚れにより後続の記録シートが汚れてしまう等の不具合がある。
ちなみに、従来においても、定着装置における発熱体の中央部と端部の温度を温度検知手段で検知しながら一定の温度に保つ画像形成装置として、予め設定された用紙サイズに対応する発熱体の中央部の温度検知手段とその端部の温度検知手段との温度変化の関係が一致しないときには、ホストコンピュータに対して用紙サイズの不一致を報知する手段を設けた画像形成装置が提案されている(特許文献1)。
この提案による画像形成装置では、ホストコンピュータから設定した用紙サイズとは異なる紙幅の用紙(記録シートの1種)が供給される場合、たとえば用紙長はA4サイズに対して用紙幅がB5サイズの用紙がセットされて供給された場合でも、新たに用紙幅検知センサを設置することなく、その発熱体の2箇所に設置した温度検知手段の温度変化の関係から用紙幅サイズを検知し、その温度変化の関係が異常であるときには用紙サイズ不一致によるミスプリントを報知して連続印字を行わないようにすることにより定着装置のヒータ端部の昇温を防止するようにしている。
しかしながら、上述したような従来の画像形成装置(特許文献1)においても、次のような課題がある。
すなわち、図16の上部側に例示するように、定着装置のヒータ200の中央部および端部に温度検知手段(サーミスタ)210,220がそれぞれ配置されている場合、サイド規制部材230,240がA4サイズのセット位置で固定されている収容トレイ250に対して用紙幅がB5サイズの用紙P5を、たとえばそのヒータ200の端部側に配置した温度検知手段220側にあるサイド規制部材240に片寄せた状態でセットすると、その状態でセットされて搬送されるB5サイズの用紙P5とヒータ端部に配置される温度検知センサ220との離間距離Lが正常のA4サイズの用紙(P4)とのそれ (L)と同じになるため、温度検知手段210,220の温度変化の様子は正常サイズの用紙が搬送されたときと大差がないため、用紙サイズの不一致を検知することが困難となる。
また、同図の下部側に例示するように、2つの温度検知手段210,220の設置位置(ヒータ200の中央部および端部)を通過するサイズの用紙PXを搬送させるべきところ、その幅サイズよりも小さい幅サイズの関係となる用紙PYをサイド規制部材の片方240の側に片寄せ状態でセットし、しかもその用紙PYが2つの温度検知手段210、220の設置位置を通過する関係にある場合には、その温度検知手段210、220の温度変化の様子は正常な幅サイズの用紙が搬送されたときと大差がないため、用紙サイズの不一致を検知することが困難となる。
従って、この従来の画像形成装置も、実際に搬送される記録シートのサイズが予定していた記録シートのサイズと異なった場合にそれを正確に検知できないことがあり、十分な解決手段になり得なかった。なお、この従来装置における課題を解消するため、たとえば、温度検知手段を増設してヒータの温度状態をより細部にわたって検知することにより各温度検知手段の温度変化の様子をより正確に把握する対策が考えられるが、その場合には大幅なコストアップを招くおそれがあり好ましくない。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであって、幅サイズの異なる記録シートを搬送し得るシート搬送経路を通して実際に搬送されている記録シートの幅サイズが誤りであることについて簡易に検知するうえで有効な記録シート検知装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、実際に搬送されている記録シートの幅サイズが誤っている場合でも、その搬送されている記録シートの幅サイズに関する情報を簡易な構成の検知装置を用いて検知し、その検知情報などに基づいて適切な対応を採ることができる定着装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の記録シート検知装置(1)は、図1および図2に例示するように、幅サイズが異なる記録シートPを搬送し得るシート搬送路2内にそのシート搬送方向Xの前後および左右にずれた位置関係となるように設置され、搬送中の記録シートP´が触れている間は揺動して傾倒している複数の被検知揺動アーム3(A、B、…)と、前記複数の被検知揺動アーム3(A、B、…)の被検知部4(A、B、…)をその各傾倒時に検知し得る検知手段5とを備えることを特徴とするものである。
ここで、上記シート搬送路2は、画像形成に使用される(または使用された)搬送時の幅サイズが異なる記録シートPを所望の場所にそれぞれ搬送することができる構成の搬送路であればよく、たとえば、搬送ロール対、搬送ベルト、搬送ガイド等の構成部品を単独または適宜組み合わせて用いることで形成される。上記幅サイズは、記録シートをシート搬送路2で搬送する際におけるその搬送方向と直交する方向の長さ寸法をいう(以下も同様である)。
上記被検知揺動アーム3は、シート搬送路2の外側に配置される支点3aを中心にして揺動し得る部材であり、その支点3aからシート搬送路2内に存在して記録シートPと接触し得るとともにその接触により傾倒するように揺動してシート搬送に支障とならないような形状に形成される接触可動部3bと、その接触可動部3bの揺動による動きに連動して動いて検知手段5により検知され得るような形状に形成される被検知部4とを有する形態のものである。この被検知揺動アーム3の数については、装置の簡易化等の観点からすると少なくとも2つであればよいが、検知性能の向上化を図る等の観点からは3以上であってもかまわない。
また、被検知揺動アーム3の設置位置については、少なくともシート搬送方向Xの前後および左右のいずれにもずれた位置関係となるように設置すればよい。そのシート搬送方向Xの左右にずらした状態で適宜設置することにより、シート搬送路2を実際に搬送される記録シートP´の幅サイズによって揺動の有無が発生するため、その幅サイズに関係する情報(幅サイズの正誤)を得ることができる。一方、そのシート搬送方向の前後にずらした状態で適宜設置することにより、幅サイズの異なる記録シートが搬送された際に、その搬送中の記録シートP´の先端部および後端部による揺動のタイミング(揺動の順番、シート先端部の到達タイミングやその後端部の通過タイミングを含む)およびその揺動の有無が発生するため、その幅サイズに関係する情報と長さサイズに関係する情報を得ることができる。その幅サイズや長さサイズに関係する情報とは、幅サイズにより揺動する順番が異なる情報や、記録シートの通過所要時間等である。
上記検知手段5は、複数の被検知揺動アーム3(A、B、…)の被検知部4(A、B、…)がそれぞれ揺動により傾倒したときの状態を検知できるものであればよい。その検知手段5の数については、被検知揺動アーム3(の被検知部4)と同じ数やそれよりも少し少ない数であってもよいが、好ましくは、その各被検知部4(A、B、…)をその各傾倒時にすべて検知することが可能な1つの検知手段であるとよい。また、その検知方式については、主に光学式のものが適用されるが、他の方式のものであってもかまわない。
特に、複数の被検知揺動アームのすべての被検知部4をその各揺動時に1つの検知手段のみで検知する構成を採用する場合には、検知手段5の設置位置を適宜選定することのほか、他の構成と組み合わせることで対応すればよい。その他の構成とは、たとえば、各アームの被検知部4が揺動時に検知手段5の検知領域に入り込むことができるような形状を有するものとして構成することや、検知手段5の被検知部4を検知するための手段(検出光など)が各アームの被検知部4の揺動時に存在する位置を通過するように構成すること等の構成である。後者の構成は、たとえば、検知手段5がフォトセンサの場合、揺動アーム3の周辺に空きスペースがあれば、その検出光(光路)を反射ミラー等により適宜引き回して各アームの被検知部4の動きにより遮断されるように構成するような場合である。
ちなみに、複数の被検知揺動アーム3の揺動の順番(前後)を1つの検知手段5で検知するには、たとえば予め代表的な幅サイズの記録シートの先端部が搬送基準時(搬送開始時点、搬送通過時点など)から各被検知揺動アーム3に達するまでの所要時間をそれぞれ確認しておき、検出手段5で最初に検出された検出時間の搬送基準時からの経過時間がその所要時間のいずれかに該当するかによって何れの被検知揺動アーム3の被検知部4を検知したかを把握するようにすればよい。また、記録シートPの後端部がいずれの被検知揺動アーム3を最後に通過したかを1つの検知手段5で検知する点についても、たとえば予め代表的な幅サイズの記録シートの後端部が搬送基準時点から各被検知揺動アーム3を通過するまでに要する所要時間をそれぞれ確認しておき、検出手段5で最後に検出されたシート通過時間の搬送基準時からの経過時間がその所要時間のいずれかに該当するかによって何れの被検知揺動アーム3の被検知部4を検知したかを把握するようにすればよい。
また、上記検知装置1においては、図2に例示するように、被検知揺動アーム3(A、B、…)の少なくとも1つ(たとえば3A)をシート搬送路2で搬送可能な全サイズの記録シートが通過する全サイズ通過領域E1内に設置するとともに、それ(3A)を除く他の被検知揺動アームの少なくとも1つ(たとえば3B)を搬送可能な最小幅サイズの記録シートPmが通過する最小サイズ通過領域E3外のシート通過領域E2内に設置するとよい。図示の例では、最小サイズ通過領域E3と全サイズ通過領域E1が共通する場合を示している。
このように設置した場合には、搬送可能なごく一般的な記録シートの幅サイズと実際に搬送される記録シートの幅サイズとが食い違う場合における状態を複数の被検知揺動アームの揺動状態によってほぼ把握することが可能となる。
さらに、上記各検知装置1においては、検知手段5で検知される検知情報(J1)と、シート搬送路2を搬送させる記録シートPの搬送方向Xの幅サイズWをその幅サイズに応じて移動調節してシート側端部の位置を規制するサイド規制部材6のセット位置から当該記録シートの幅サイズであると認識する幅サイズ認識情報(J2)とを照らし合わせ、検知情報(J1)が幅サイズ認識情報(J2)と不一致となる場合には搬送中の記録シートP´の幅サイズW´が異常であることを判別する判別手段7を備えていることが好ましい。図2中の符号P5とP6は、実線で示すサイド規制部材6のセット位置に収容すべき幅サイズとは異なる記録シートの例を示すものであり、その規制部材6の一方ずつにそれぞれ片寄せた状態で収容した場合について示している。
上記検知情報(J1)としては、検知手段5が検知する複数の被検知揺動アーム3(A、B、…)の揺動の有無や揺動タイミングである。上記幅サイズ認識情報(J2)は、サイド規制部材6の予め定められる各セット位置を検知することができる検知手段により得られる。サイド規制部材6は、通常、搬送すべき記録シートを積載したような状態で収容しておくシート収容部(用紙トレイ、用紙カセットなど)に設置されるが、必ずしもこれに限定されない。
上記判別手段7では、予め搬送可能な幅サイズの全記録シートを正常に搬送させたときの複数の被検知揺動アーム3(A、B、…)の実際の動作状況(揺動の有無や揺動タイミング)に関する検知情報(J1)を基準情報(パターン)として用意しておく。そして、幅サイズ認識情報(J2)から得られる幅サイズの情報に基づいて該当する基準情報を把握し、その基準情報と実際に搬送される記録シートから得られる検知情報(J1)とを対照して一致または不一致のいずれであるかを判断する。この結果、その得られた検知情報(J1)が基準情報と一致しない場合には、搬送中の記録シートP´の幅サイズW´が異常であることを判別するものである。この判別手段7において幅サイズについて異常であるとの判別結果が得られた場合は、その判別結果を警告情報としてユーザ等に報知するように構成したり、あるいは、その判別結果の情報に基づいて記録シートの搬送動作に関する適切な制御を行うように構成することができる。
また、上記判別手段7は、上記検知情報(J1)と幅サイズ認識情報(J2)とに基づく判別を行うに際し、搬送予定の記録シートPの搬送方向Xの長さサイズLを認識する長さサイズ認識情報(J3)も併せて利用することにより、搬送される幅サイズの異常の有無をより正確に判断することができる。すなわち、検知手段5からの検知情報(J1)に含まれる記録シートの先端部および後端部の通過所要時間の情報を、その長さサイズ認識情報(J3)における搬送予定の記録シートに関する通過所要時間の情報(基準情報)と対照することで、搬送中の記録シートが長さサイズに関して正常なものであるか否かを判別することができる。この結果、搬送中の記録シートの幅サイズの異常かどうかの判別を正確に行うことができるようになる。
上記長さサイズ認識情報(J3)を得るための手段としては、特に限定されるものではないが、たとえば、搬送させる予定の記録シートPの長さサイズLをその長さサイズに応じて移動調節してシート後端部の位置を規制するエンド規制部材(8)のセット位置を検知する検知手段から得るように構成したものが適用できる。その他にも、搬送される記録シートPの先端部および後端部の各通過時間を検知する検知手段(9)をシート収容部またはシート搬送路に設置し、その各通過時間の差とシート搬送速度から長さサイズを算出するように構成したものを適用することができる(図1)。
また、判別手段7において搬送中の記録シートの長さサイズが異常であるか否かを判別するためには、予め搬送可能な長さサイズの全記録シートを正常に搬送させたときの検知情報(J3)を基準情報(パターン)として用意しておき、長さサイズ認識情報(J3)から得られる長さサイズに応じて基準情報を把握し、この基準情報と実際に搬送した記録シートから得られる検知情報(J1:特に記録シートの先端部および後端部の通過所要時間に関係する情報)とを対比してその一致または不一致を判断する。そして、その得られた検知情報(J1)が基準情報と一致しない場合には、搬送中の記録シートP´の長さサイズL´が異常であることを判別するようにすればよい。
本発明の定着装置(10)は、図3に示すように、幅サイズの異なる記録シートを加熱手段12で加熱される熱定着部材11に接触通過させて画像の熱定着処理を行う定着装置であって、その熱定着部材11にむけて導入される記録シートの導入搬送路2Aまたはその熱定着部材11を通過して排出される記録シートの排出搬送路2Bに対して上記したいずれかの構成からなる記録シート検知装置1を適用することを特徴とするものである。
上記熱定着部材11は、通常、ロール状またはベルト状の加熱用回転体11aと、この加熱用回転体11aに記録シートPを接触させて通過させる回転型または固定型の押圧体11bとで構成されるが、これ以外の構成のものであってもよい。押圧体11bは加熱機能の付加したものであってもよい。また、上記導入搬送路2Aおよび排出搬送路2Bはいずれも、前記したシート搬送路2の場合と同様に、搬送ロール、搬送ベルト、搬送ガイド等の構成部品を単独または適宜組み合わせて用いることで形成される。
導入搬送路2Aまたは排出搬送路2Bに適用する記録シート検知装置1は、基本的に、前記したような複数の被検知揺動アーム3と1つの検知手段5とを同様に備えたものである。そして、記録シート検知装置1は、必要に応じて、前述したように複数の被検知揺動アーム3を特定したり(図2)、あるいは、検知手段5の検知情報(J1)と前記したサイド規制部材のセット位置から得られる幅サイズ認識情報(J2)とから搬送中の記録シートの幅サイズが異常であることを判別する判別手段7を備えたものにすることができる。また、その判別手段7についても、前述したように検知手段5の検知情報(J1)と長さサイズ認識情報(J3)とから搬送中の記録シートの長さサイズが異常であることを判別するように構成することができる。
そして、この定着装置10においては、記録シート検知装置1の前記判別手段7が搬送中の記録シートPの幅サイズを異常であると判別した際に、その後も継続して同じ条件で定着装置10に搬送される予定の記録シートPの搬送動作を停止させる制御手段15を備えていることが好ましい。
このような制御手段15を装備して上記の制御を行う場合には、予定していた幅サイズとは異なる幅サイズの記録シートが連続して搬送されて熱定着処理が同様に実行されることにより、その熱定着部材11の記録シートPの通過しなかった領域部分の異常な温度上昇(昇温)の発生を未然に防ぐことができる。また、制御手段15によってその後に搬送される予定の記録シートPの搬送動作を停止させた場合には、ユーザ等により搬送すべき記録シートの収容状態などの見直しを行ってもらうための時期を確保することができる。
また、上記各定着装置10においては、図4に例示するように、前記記録シート検知装置1の被検知揺動アーム3(A、B、…)の少なくとも1つ(たとえば3A)を導入搬送路2Aまたは排出搬送路2Bで搬送可能な全サイズの記録シートが通過する全サイズ通過領域E1内に設置するとともに、それを除く他の被検知揺動アームの少なくとも1つ(たとえば3B)を搬送可能な最小幅サイズの記録シートPminiが通過する最小サイズ通過領域E1外のシート通過領域E2内に設置するとともに、熱定着部材11の温度状態を検知する複数の温度検知手段13(A、B、…)と、その温度検知手段13(A、B、…)の検知情報に基づいて加熱手段12の加熱条件を制御する制御手段14とを有する場合、温度検知手段13の少なくとも1つ(たとえば13B)を、搬送可能な最大幅サイズWmaxの記録シートPmaxの搬送方向中心線X1を挟んで前記最小サイズ通過領域E1外のシート通過領域E2内に設置する被検知揺動アーム(たとえば3B)とは反対側となる最小サイズ通過領域E1外のシート通過領域E2内に存在するように設置するとよい。
このように温度検知手段13の少なくとも1つを上記の位置関係で設置することにより、たとえば、搬送される記録シートP´の幅サイズが予定のものとは異なっていることがシート検知装置1により検知されないことが仮に発生しても、熱定着部材のうちでシート検知装置の被検知揺動アームが存在しないシート通過領域E2に相応する部分の温度状態についてその少なくとも1つの温度検知手段により検知される。この結果、幅サイズが間違った記録シートが搬送されてその熱定着部材の部分に記録シートが予定通りに通過しないことにより、その熱定着部材の部分に異常な温度上昇が発生すれば、その温度検知手段で検知されるとともにその検知結果に基づいて前記制御手段14による加熱手段12の加熱条件の制御がなされるため、熱定着部材の部分的な昇温を防止することができる。
本発明の画像形成装置(20)は、図5に例示するように、幅サイズの異なる記録シートを搬送し得るシート搬送路2を有し、このシート搬送路2を通して搬送される記録シートPに画像を形成する画像形成装置であって、そのシート搬送路2に対して上記したいずれかの構成からなる記録シート検知装置1を適用することを特徴とするものである。図中の符号21は所定の画像形成方式で作成する画像を記録シートに形成(転写を含む)する作像部、22はシート搬送路2内を搬送可能な複数種のサイズの記録シートPのいずれかを選択して収容し得るシート収容部、2Cは両面画像形成時に使用される記録シートの反転再送用のシート搬送路である。
この場合、記録シート検知装置1は、シート搬送路2(反転再送用のシート搬送路2Cを含む)の所要の箇所に設置することができる。また、記録シート検知装置1は、1つを設置する場合に限らず、複数の検知装置1(A,B,C,D,…)をシート搬送路2の異なる箇所にそれぞれ適宜配分して設置するようにしてもよい。
また、この画像形成装置20においては、記録シート検知装置1の判別手段(7)が搬送中の記録シートの幅サイズを異常であると判別した際に、その判別した直後に当該記録シートの搬送動作を中止させるか又はその後も継続して同じ条件で搬送される予定の記録シートの搬送動作を停止させる制御手段25を備えていることを好ましい。
このような制御手段25を装備して上記の制御を行う場合には、たとえば、予定していた幅サイズとは異なる幅サイズの記録シートがそのまま継続搬送されて通過することで発生する不具合(たとえば従来技術で説明したような作像部21での汚れ発生、定着装置での異常な昇温など)を回避することができる。なお、記録シートの搬送動作を中止させて記録シートをシート搬送路2内に留めることが不適切または不可能である場合には、幅サイズが異常であると判別された記録シートについては画像形成装置外に完全に排出するように制御手段25で制御するように構成する。
また、上記各画像形成装置20においては、画像が形成された記録シートPを加熱手段12で加熱される熱定着部材11に接触通過させて画像の熱定着処理を行う定着装置を有する場合、その定着装置として、上記したいずれかの構成からなる定着装置10を備えていることが好ましい。
本発明の記録シート検知装置によれば、搬送時の幅サイズが異なる記録シートを搬送し得るシート搬送路内に特定の位置関係で設置される複数の被検知揺動アームが搬送中の記録シートの状況に応じて種々動作する(所定のタイミングで揺動したりまたは揺動しない)ことにより、かかるシート搬送経路を通して実際に搬送されている記録シートの幅サイズが誤りであることを検知するうえで有用な情報を簡便に得ることができる。また、この記録シート検知装置では、その複数の被検知揺動アームの被検知部を1つの検知手段により検知するようにした場合には、装置そのものが簡易になるとともに、その記録シートの幅サイズが誤りであることを検知する有用な情報を容易に得ることができる。
また、本発明の定着装置および画像形成装置によれば、実際に搬送されている記録シートの幅サイズが誤っている場合でも、その搬送されている記録シートの幅サイズに関する情報を簡易な構成の検知装置を用いて検知し、その検知情報などに基づいて適切な対応を採ることができる。特に定着装置の場合には、誤った幅サイズの記録シートに対する定着を続けた場合における熱定着部材の部分的な昇温の発生などを防止することができる。また、画像形成装置の場合には、誤った幅サイズの記録シートに対する定着を続けた場合における作像部の汚れが発生することやその作像部の汚れに起因した記録シートの汚れが発生することなどを防止することができる。
図6は、本発明の実施形態1に係る記録シート検知装置30、定着装置50および画像形成装置100の概要を示すものである。
はじめに、画像形成装置100は、所望の画像情報に基づいてトナー像を形成した後に記録シートPに転写する作像装置110と、この作像装置110で使用する所定の記録シートPを積載収容するとともに1枚ずつ送出するシート収容供給装置120と、このシート収容供給装置120から作像装置110に供給されてトナー像が転写される記録シートPに対して熱定着処理を施す定着装置50とを備えたものである。また、この画像形成装置100には、そのシート収容供給装置120と作像装置110の間、作像装置110と定着装置50の間および定着装置50と排出トレイ130の間において記録シートPを搬送するためのシート搬送路150A,150B,150Cが設けられている。
この画像形成装置100では、その画像形成時になると、作像装置110において目的のトナー像が形成されはじめる一方、シート収容供給装置120に収容される記録シートPがシート搬送路150(給送路)を通して作像装置10まで搬送される。そして、作像装置10において搬送された記録シートPにトナー像が転写された後、その記録シートPはシート搬送路150B(定着導入用搬送路)を通して定着装置50に搬送されて熱定着処理される。この熱定着処理後の記録シートPは、他の後工程がない限り、シート搬送路150C(定着排出用搬送路)を通して排出トレイ130に排出される。図中の符号158は排出ロール対である。
上記画像形成装置における作像装置110は、電子写真方式または静電記録方式を利用して像担持回転体112にトナー像を形成した後に記録シートPに直接または中間転写回転体(図示せず)を介して転写するように構成されている。
また、シート収容供給装置120は、記録シートPを積載した状態で収容することができる収容トレイ121と、この収容トレイ121に積載収容される記録シートPを1枚ずつ送り出す送出装置125とで主に構成されている。
このうち収容トレイ121は、図7に示すように、シート搬送路150内を搬送可能な複数種のサイズの記録シートPのいずれかを選択して収容し得る空間を有する形態のものであり、その収容空間を形成する底面部21aには収容する記録シートPの搬送方向Xと直交する方向の側端部の位置を規制する一対のサイド規制ガイド板122A,122Bと、その記録シートPの搬送方向Xに対して後端側となる後端部の位置を規制するエンド規制ガイド板123とが設けられている。
このサイド規制ガイド板122とエンド規制ガイド板123は、収容トレイ121に使用する記録シートを収容するユーザが手作業でその記録シートの搬送方向Xにおける幅サイズWおよび長さサイズLにあわせて移動調整するものである。この実施形態では、その両規制ガイド板122,123は、収容トレイ121の底面に形成された直線状のスライド溝124a,124bにそってスライド可能に取り付けられているとともに、トレイ121に収容可能な幅サイズWおよび長さサイズLに応じてスライド溝の予め定められる所定位置(セット位置)Ws(1,2,3,…)で係止されるように構成されている。
また、上記シート搬送路150(A〜C)は、搬送ロール対151、搬送ベルト155、図示しない搬送ガイド材等をその各搬送路で要求される特性などに応じて適宜組み合わせることで構成されている。この画像形成装置100では、各種幅サイズの記録シートPをその送り幅における中心部がいずれもシート搬送路150の搬送方向Xと直交する最大搬送幅のほぼ中心を通る中央基準線(X1)に合致する状態で搬送する、いわゆるセンターレジによる搬送方式を採用している。
また、上記定着装置50は、図8および図9に示すように、加熱領域が異なる第一加熱ランプ53Aおよび第二加熱ランプ53Bが内部空間に設置されて回転駆動する加熱ロール51と、この加熱ロール51に圧接されて定着ニップ部を形成する回転する加圧ロール52とを備えている。2つの加熱ランプ53A、53Bは、加熱ロール51の周面の異なる位置で接触するように設けられた第一温度センサ54Aおよび第二温度センサ54Bによりそのロール表面温度をそれぞれ検知し、その検知結果に基づいて加熱条件(動作内容)が制御されるようになっている。図8において符号55は定着処理後の記録シートPを加熱ロール51から確実に剥離する剥離つめ、56は記録シートPを加熱ロール51と加圧ロール52の間の定着ニップ部に案内して導入するための導入用ガイド部材である。
さらに、上記記録シート検知装置30は、図8および図9に示すように、定着装置50の記録シート排出側となる定着排出用搬送路150C内に揺動可能な2つのアクチュエータ31,32と、この2つのアクチュエータ31,32の各揺動動作を検知する1つのフォトセンサ35とを主に備えたものである。図8中の符号157は、定着排出用搬送路150Cを構成する搬送ガイド部材である。
アクチュエータ31,32は、図9に示すように、定着排出用搬送路150Cのシート搬送方向Xの前後および左右にずれた位置関係となるように設置されるようになっており、この実施形態ではその一方のアクチュエータである第一アクチュエータ31を全シート搬送路150(A〜C)で搬送可能な全サイズの記録シートが通過する全サイズ通過領域E1内に設置し、その他方のアクチュエータである第二アクチュエータ32をその搬送可能な最小幅サイズの記録シートPmが通過する最小サイズ通過領域E3外のシート通過領域E2内に設置している。この実施形態における最小サイズ通過領域E3は全サイズ通過領域E1に含まれる関係になっている。
また、アクチュエータ31,32は、図8や図10に示すように、屈曲した形状からなる軽量部材で形成され、各支軸33a,33bを中心にして揺動するように取り付けられている。そして、その各支軸33a、33bから搬送路150C内に存在して記録シートPと接触し得るとともにその接触により傾倒するように揺動してシート搬送に支障とならないような形状に形成される接触可動部31a、32aと、その各支軸点33a、33bを挟んで接触可動部3bとはほぼ反対側に延長されて揺動時にフォトセンサ35により検知され得る形状に形成される被検知部31b、32bとを有する形状に形成されている。図10中の符号33cは、支軸33a,33bをそれぞれ回転可能に支持する軸受けである。
一方、フォトセンサ35としては、検出光を発する発光部体35aと、その検出光を受光するため所定の距離を隔てて対向する受光部体35bで構成されたものを使用している。このため、各アクチュエータ31,32の被検知部31b、32bは、アクチュエータ31,32が揺動した際に、フォトセンサの発光部体35aと受光部体35bの間に入り込むまたは通過するように移動して検出光の光路を遮断することよって検知されることになる。
特に、アクチュエータ31,32の各接触可動部31a、32aについては、接触可動部31a、32aが搬送路150C内に入り込んでアクチュエータ31,32全体が起立した状態にあるときに、前記したシート搬送方向Xの前後および左右にずれた位置関係となる位置で定位するように設定されている。アクチュエータ31,32は、平常時(シート非通過時)には、その各支軸33a、33bなどに取り付けられたコイルバネの弾性力により起立状態に保たれるように付勢されている。また、この実施形態では、フォトセンサ35を第二アクチュエータ32寄りに設置しているため、第一アクチュエータ31の被検知部31bは、その支軸33aをフォトセンサ35付近まで延長し、その延長した軸部分に固定した状態で取り付けたものを採用している。
そして、この画像形成装置100においては、図9に示すように、幅サイズWの観点から搬送可能な主な記録シートPとして、たとえば最大の幅サイズWmaxからなる記録シートPxと、最小の幅サイズWからなるPmと、その中間の幅サイズWmiddleからなる記録シートPdとを使用することができる。これらの各幅サイズWの記録シートPは、シート収容供給装置120の収容トレイ121に収容する際には、その各幅サイズWに応じてサイド規制ガイド板122A,122Bを所定のセット位置に移動して係止する。また、その際、収容する記録シートの長さサイズLに応じてエンド規制ガイド板123を所定のセット位置に移動して係止する。
また、この画像形成装置100においては、図11に示すように、システム制御装置(制御部)160によりシステム全体の動作等が総合的に制御されるようになっている。
システム制御部160には、シート収容供給装置120における送出装置125の動作を制御する送出制御部161や、各シート搬送路150の動作を制御する搬送路制御部162や、作像装置110の動作を制御する作像制御部163や、定着装置50の動作を制御する定着制御部164などが接続されている。この他にも、システム制御部160には、画像形成装置100の動作に関する指示や条件設定などの操作を行う入力手段としての操作パネル170や、シート収容供給装置120における収容トレイ121に収容される記録シートPの幅サイズを検知する幅サイズ検知部165や、そのシート搬送路150を搬送させる記録シートの長さサイズを検知する長さサイズ部166や、シート検知装置30のフォトセンサ35の検知動作および検知結果に関する制御を行うシート検知部167なども接続されている。
このうち幅サイズ検知部165は、収容トレイ121におけるサイド規制ガイド板122が何れのセット位置Wsにあるかを検知するセンサからの検知結果を得て記録シートの幅サイズWを幅サイズ認識情報(J1)として認識するようになっている。また、長さサイズ部166は、収容トレイ121におけるエンド規制ガイド板123が何れのセット位置Wsにあるかを検知するセンサからの検知結果または収容トレイ121から送出装置125によって送り出される記録シートPの先端部および後端部の通過を検知するセンサからの検知結果を得て記録シートの長さサイズLを長さサイズ認識情報(J3)として認識するようになっている。
また、定着制御部164は、まず、加熱ロール51の表面温度を検知する第一温度センサ54Aおよび第二温度センサ54Bからの検知情報に基づき2つの加熱ランプ53A、53Bの加熱動作(主にON,OFF動作)を調整して加熱ロール51が予め定められる所定の温度(熱定着温度)に保たれるように制御している。また、定着対象の記録シートPの幅サイズWに応じて第一温度センサ54Aおよび第二温度センサ54Bの目標温度切り替えまたは通電比率(加熱ランプ53A、53Bの一定周期間におけるON/OFFの比率の割振り)を調整して加熱条件および範囲の適正化をはかるように制御している。
特に、第二温度センサ54Bでは、加熱ロール51の端部の表面温度を検知して定着温度を大幅に超える温度を越えた時点で加熱ランプ53の通電比率を下げる方向に制御するように設定されている。これにより、そのロール端部における異常な昇温の発生を防止できるようになっている。また、加熱ランプ53A、53Bについては、シート搬送方向Xの上流側に設置される第一加熱ランプ53Aとして加熱ロール51の最大幅サイズの記録シートPxが通過する定着ニップ部の領域全域を加熱することができるものを使用し、そのシート搬送方向Xの下流側に設置される第二加熱ランプ53Bとして前記最小サイズ通過領域E3に相当する定着ニップ部の領域のみを加熱することができるものを使用している。
定着装置50においては、この定着制御部164による制御を行うため、第一温度センサ54Aを記録シートPの搬送時における前記全サイズ通過領域E1内に存在するように設置し、第二温度センサ54Bを前記最小サイズ通過領域E3外のシート通過領域E2内に存在するように設置している。また、第二温度センサ54Bについては、最大幅サイズの記録シートの幅方向の中心に相当する前記中央基準線(X1)を挟んでシート検知装置30の第二アクチュエータ32とは反対側となる側のシート通過領域E2に設置するようにしている。
シート検知部167は、シート検知装置30のフォトセンサ35からの検知信号の有無を判断し、その検知信号があった場合にはそれに含まれる情報の内容を分析して搬送される記録シートPの幅サイズWに関する情報を幅サイズ認識情報(J2)として取得するようになっている。具体的には、図12に示すとともに後述するような検知(判別)動作を行うようになっている。
この実施形態では、シート検知部167での検知動作を行うために、図13の左側に示すように、搬送される記録シートPの通過により第一アクチュエータ31および第二アクチュエータ32のいずれかによって初めて検知される時間(記録シートの通過により、いずれかのアクチュエータの検知部31b,32bが揺動してフォトセンサ35で検知される時点)を「検知開始時点(t1またはt2(>t1))」として入手している。また、その記録シートが第一アクチュエータ31および第二アクチュエータ32のいずれかを通過して検知が終了する時間(いずれかのアクチュエータの検知部31b,32bが記録シートの通過し終わったときに揺動してフォトセンサ35の検知域から外れる時点)を「検知終了時点(t3またはt4(>t3))」として入手するようになっている。
さらに、搬送される記録シートPの先端部がシート搬送路150上のある地点を「搬送基準時t0」として計測するようにしている。この実施形態では、その搬送基準点t0として、作像装置10の転写部に記録シートを所定のタイミングで送りこむためにシート搬送路150A上に設置する搬送ロール対151a(レジロール)とその転写部との間に配置されるシート通過検知点(上記のある地点に相当する)で計測した時間を適用している。そして、図13の左側に示すように、記録シートPを正常に搬送したときに、そのシート先端部が搬送基準時点t0から各アクチュエータ31,32に到達するまでに要する基準到達時間T1,T2と、そのシート後端部が搬送基準時点t0から各アクチュエータ31,32を通過し終わるまでに要する基準通過時間T3,T4とを予め基準情報として用意している。また、シート検知部167は、検知終了時点(t3またはt4)と検知開始時点(t1またはt2)との時間差を「シート通過所要時間(H)」として算出するようになっている。
以下、この画像形成装置100においてシート収容供給装置120に収容される所定の幅サイズの記録シートPを搬送して画像形成を行ったときに、そのシート検知装置30におけるシート検知動作について主に説明する。
まず、図9に示すように、幅サイズが最小サイズの記録シートPmと中間サイズの記録シートPdとをシート収容供給装置120の収容トレイ121に正常に収容セットして画像形成を行った場合について説明する。つまり、その2種の幅サイズの記録シートPmと記録シートPdとを収容トレイ121にそれぞれ収容する際に、サイド規制ガイド板122をその最小幅サイズおよび中間幅サイズにそれぞれ対応した正規のセット位置Ws1,Ws2(図7参照)に移動調整して記録シートの収容作業を行った場合である。この際、エンド規制ガイド板123も正規のセット位置に移動調整されているとする。
この場合は、各幅サイズの記録シートPm、Pdが各シート搬送路150を通して正常に搬送されるとともに、作像装置110および定着装置50を通過する各時点において正常なトナー像の転写および熱定着処理が行われる。特に定着装置50においては、その定着制御部164によって各幅サイズに応じた適切な温度制御が実行される。
そして、その定着処理が終了した後の各記録シートPm、Pdは、定着装置50から定着排出用搬送路150Cを通して排出されるが、その際、その搬送路150Cに設置されるシート検知装置30を通過することになる。
すなわち、最小幅サイズの記録シートPmの場合は、最小サイズ通過領域E3に設置された第一アクチュエータ31のみに接触するように通過する。これにより、第一アクチュエータ31は、図8に二点鎖線で示すように支軸33aを支点として揺動し、その支軸33aの延長部に固定された被検知部31bがフォトセンサ35の発光部体35aと受光部体35bとの間に入り込むように移動して検出光を遮断することで検知される(図10)。この時点が第一アクチュエータ31による検知開始時点t1となる。また、第一アクチュエータ31は、その記録シートPmが通過している間は傾倒して揺動した状態のままに置かれた後、そのシート後端部が通過すると、図8に実線で示すように元の起立した状態に戻るように揺動し、その被検知部31bがフォトセンサ35から抜け出た状態になる。この時点が第一アクチュエータ31による検知終了時点t3となる。
このときのフォトセンサ35から得られる検知信号の状態を経時的に示すと、図13の左側に示すようなパターン(A)となる。このパターン(A)が最小幅サイズの記録シートPmを正常に収容して搬送したときのシート検知装置30で得られる基準パターンとなる。
また、中間幅サイズの記録シートPdの場合は、その先端部が搬送方向Xの上流側にある第一アクチュエータ31に先に接触した後に第二アクチュエータ32に接触して通過する一方、その後端部は第二アクチュエータ32側から通過する。これにより、最初は第一アクチュエータ31および第二アクチュエータ32が、図8に二点鎖線で示すように各支軸33a、33bを支点として順次揺動し、その各被検知部31b、32bがフォトセンサ35の発光部体35aと受光部体35bとの間に順次入り込む。この際、フォトセンサ35で検知されるのは第一アクチュエータ31の検知開始時点t1のみであり、第二アクチュエータ32の検知開始時点t2は検知されない(実際に把握されない)。そして、第一アクチュエータ31および第二アクチュエータ32は、その記録シートPdが通過している間はいずれも傾倒して揺動した状態のままに置かれるが、その後端部が通過する時点では、図8に実線で示すように搬送方向Xの上流側にある第一アクチュエータ31が先に元の起立した状態に戻るように揺動した後、その搬送方向Xの下流側にある第二アクチュエータ32が元の起立した状態に戻るように揺動し、各被検知部31b,32bがフォトセンサ35から順次抜け出た状態になる。このシート後端部が通過する際、フォトセンサ35で検知されるのは第二アクチュエータ32の検知終了時点t4のであり、第一アクチュエータ31の検知終了時点t3は検知されない(実際に把握されない)。
このときのフォトセンサ35から得られる検知信号の状態を経時的に示すと、図13の左側に示すようなパターン(B)となる。このパターン(B)が中間幅サイズの記録シートPdを正常に収容して搬送したときのシート検知装置30で得られる基準パターンとなる。
このような幅サイズについて正常な記録シートが搬送される場合、シート検知装置30を制御するシート検知部167では以下のような動作が行われる。
まず、シート検知部167では、図12に示すように、共通の動作として、シート検知装置30のフォトセンサ35からの検知信号があるかどうかが確認される(ステップ10:以下、ステップは「S」と略記することもある)。この検知信号の有無は、たとえば前記した搬送基準時t0から各アクチュエータ31,32に達するまでに要する基準到達時間T1,T2(図13)を基準にして、その各時間をいずれもオーバーしても信号の入力がないときは信号なしと判断する。
このステップ10において検知信号があると確認された場合には、前記した検知開始時点(t1またはt2)と検知終了時点(t3またはt4)の入手と、その検知開始時点(t1またはt2)および検知終了時点(t3またはt4)の搬送基準時t0からの経過時間(Ts,Te)の算出と、シートの通過所要時間(H)の算出が行われる(S11)。
シート通過所要時間(H)は、同じアクチュエータ31(または32)で検知の開始と終了の双方がなされた場合(たとえば図13のパターンA,C,D)には「検知終了時点−検知開始時点」という時間の差分(H1,H3,H4)として求められるものであり、この所要時間(H)を求めることによりシート検知装置30を通過する記録シートの長さサイズLが把握される。これに対し、異なるアクチュエータ31,32どうしでその検知の開始と終了がなされた場合(たとえば図13のパターンB,E)には「検知終了時点−検知開始時点」という時間の差分(H2,H5)から両アクチュエータ31,32の通過所要時間(h)を差し引いて求められるものであり、その差し引いた時間(H−h)を求めることによりシート検知装置30を通過する記録シートの長さサイズLが把握される。
続いて、ステップS11で得られた経過時間(Ts,Te)を、前述した正常の幅サイズの記録シート搬送時における各アクチュエータ31,32に到達するときおよび通過するときの各基準所要時間T1〜T4と対照する。この対照を行うことにより、前記した検知終了時点や検知開始時点がどのアクチュエータ31,32で検知されているのか、即ちアクチュエータ31,32の動作の順番が認定される(S12)。
そして、このステップS12において、シート検知装置30を通過した記録シートの幅サイズに関するフォトセンサ35からの情報、すなわち図13の左側にパターン(A),(B)として示すような各幅サイズの記録シートごとに対応した種々の検知パターンが得られる。
次いで、ステップS12までに得られた各幅サイズの記録シートごとの検知パターンが、前述した基準パターン(A),(B)と一致するか否かが判断される(S13)。すなわち、最小幅サイズの記録シートPdの場合を例にすれば、搬送された記録シートの先端部の到達が第一アクチュエータ31により検知され、かつ、そのシート後端部の通過も第一アクチュエータ32により検知された検知パターンが得られた場合には、基準パターン(A)と一致することになる。この際、一致していると判断された場合には、次のステップS14に進む。
続いて、ステップS11で得られたシート通過所要時間(H)が前述した記録シートの長さサイズの基準通過所要時間と一致するか否かが判断される(S14)。
最後にステップS14において、搬送された記録シートの長さサイズが搬送予定の記録シートの長さサイズと一致すると判断された場合には、搬送された記録シートは収容トレイ121に正常に収容されたものと判別される(S15)。すなわち、最小幅サイズの記録シートPdの場合を例にすれば、搬送された記録シートの幅Wは、収容トレイ121のサイド規制ガイド板122のセット位置Ws1と対応した正常のものであることが確認される(図13の右側)。この「正常」であるという情報(J2)は、必要に応じて、システム制御部160に送信されてシート搬送が予定の幅サイズ(および長さサイズ)で正常に行われることが伝えられる。
ちなみに、この最小幅サイズおよび中間幅サイズの記録シートPm、Pdを正常に収容して搬送した場合の定着装置50における加熱ロール51の表面温度は、図15の(A)および(B)として示すような曲線のような特性を示す。なお、このときの好ましい熱定着温度は180〜200℃の範囲内に保たれるように設定されている。
一方、図14に示すように、記録シートPをシート収容供給装置120の収容トレイ121に正常に収容せず(異常なシート収容をして)、そのまま画像形成を行った場合について説明する。
具体的には、図14に示すように、サイド規制ガイド板122を中間幅サイズに対応した正規のセット位置Ws2(図7参照)にした収容トレイ121に対し、最小幅サイズの記録シートPmを左側のサイド規制ガイド板122Aに片寄せ(左寄せ)の状態に収容した場合(パターン(C))と、最小幅サイズと中間幅サイズの間の幅サイズからなる記録シートPfを右側のサイド規制ガイド板122Aに片寄せ(右寄せ)の状態に収容した場合(パターン(D))と、その記録シートPfを左側のサイド規制ガイド板122Bに片寄せ(左寄せ)の状態に収容した場合(パターン(E))を例示して説明する。
まず、最小幅サイズの記録シートPmを左寄せ状態に収容した場合(パターンC)には、その記録シートPmは第二アクチュエータ32のみを通過するように搬送される。この結果、シート検知部167からは図13の(C)として示すような検知パターンが得られる。この検知パターンは、シート検知部167の前述したような動作(S11〜12)により、搬送した記録シートの先端部の到達が第二アクチュエータ32により検知された後、そのシート後端部の通過が同じく第二アクチュエータ32により検知されたという特徴を有するパターンとして得られる。
そして、この検知パターンを中間幅サイズに関する基準パターン(B)と対照すると(S13)、検知開始時点t2という入手情報等から、シート先端部の到達が第一アクチュエータ31によらず第二アクチュエータ32にて検知されている点で異なり一致しない。これにより、搬送された記録シートの幅サイズは、少なくとも搬送予定の中間幅サイズのものではないことが判明するため、図12に示すように、この時点でシート検知部167において「異常」と判別される(S16)。
また、このような搬送を行ったときの定着装置50における加熱ロール51の表面温度は、図15の(C)として示すような温度分布を示す。このときの加熱ロール51の表面温度の分布状態は、特に異常な昇温が発生している状況ではない。むしろ、記録シートPmを左寄せ状態で定着ニップ部に導入して通過させているため、第二アクチュエータ32を設置させている側の通過領域(E2)の表面温度の温度低下が目立つようになる。これは、第一温度センサ54Aの設置している加熱ロール51領域は、記録シートPmが通過しなくなるため、そのシート通過により熱が奪われず上昇気味の傾向となり、この結果、定着制御部164による制御により加熱ランプ53のON動作する率が正常の搬送時にくらべて低くなることによるものである。
さらに、この「異常」であるという情報(J2)は、システム制御部160に送信され、たとえば、その同様の記録シートを継続して搬送することを停止させる制御指令が送出制御部161などに送り、その後の送出装置125の送出動作を停止させたりする。このような制御を行うことにより、搬送予定の記録シートの幅サイズとは異なる幅サイズの記録シートを連続して搬送した場合であれば上記したように定着装置における加熱ロール51の温度状態が異常になるが、これを未然に防ぐことができる。
次に、中途半端な幅サイズの記録シートPfを右寄せ状態に収容した場合(パターンD)には、その記録シートPfは第一二アクチュエータ31のみを通過するように搬送される。この結果、シート検知部167からは図13の(D)として示すような検知パターンが得られる。この検知パターンは、シート検知部167の前述したような動作(S11〜12)により、搬送した記録シートの先端部の到達が第一アクチュエータ31により検知された後、そのシート後端部の通過が同じく第一アクチュエータ31により検知されたという特徴を有するパターンとして得られる。
そして、この検知パターンを中間幅サイズに関する基準パターン(B)と対照すると(S13)、検知終了時点t3という入手情報等から、シート後端部の通過が第二アクチュエータ32によらず第一アクチュエータ31にて検知されている点で異なり一致しない。これにより、搬送された記録シートの幅サイズは、少なくとも搬送予定の中間幅サイズのものではないことが判明するため、この場合も図12に示すように、その時点でシート検知部167において「異常」と判別される(S16)。
また、このような搬送を行ったときの定着装置50における加熱ロール51の表面温度は、図15の(D)として示すような温度分布を示す。特に、このときの温度分布は、前記記録シートPfを右寄せ状態で100枚連続して(シート検知装置30による検知とそれによるシート搬送を停止させる制御を行わず)走行させたときの結果である。このような状態での記録シートの搬送を連続して行った場合には、その記録シートPfが通過しない側の加熱ロール51端部の表面温度の分布状態が異常な昇温が発生することになる。
そこで、この「異常」であるという情報(J2)は、システム制御部160に送信され、たとえば、その同様の記録シートを継続して搬送することを停止させる制御指令が発せられ、その後の同じ記録シートの搬送を続けて行わないような制御がなされる。このような制御を行うことにより、上記したような加熱ロールにおける異常な昇温の発生を未然に防ぐことが可能となる。
次に、中途半端な幅サイズの記録シートPfを右寄せ状態に収容した場合(パターンE)には、その記録シートPfは第一二アクチュエータ31および第二アクチュエータ32の双方を通過するように搬送される。この結果、シート検知部167からは図13の(E)として示すような検知パターンが得られる。
そして、この検知パターンを中間幅サイズに関する基準パターン(B)と対照すると(S13)、一致する。これにより、このような記録シートの収容および搬送が行われた場合には、上記シート搬送装置30によってはその幅サイズの異常が検知されない。従って、前記した他の例と比べると、シート検知装置30のシート検知部167からの「異常」という情報(J2)がシステム制御部160に送信されないため、その記録シートPfが通過しない加熱ロール51の端部(第二温度センサ54Bが設置されている側の端部)の異常な昇温の発生が懸念される。
しかし、この場合には、前述したとおり第二温度センサ54Bを第二アクチュエータ62と異なる特定の位置に設置しているため、その温度センサ54Bからの異常な温度上昇の検知情報が定着制御部164に送られることで、大型の加熱ランプ53Aの通電率またはON動作率が低下させられる制御が行われる。この動作が行われた際にも、たとえば定着制御部164においてシート検知部167による判別動作と同様に「異常」という情報をシステム制御部160に送信することができる(このように構成した場合には、図13の右側の図表におけるパターンEにおいて「異常」と判別されることになる)。この結果、その加熱ロール51の端部における異常な昇温の発生が防止される。実際、このような搬送を行ったときの定着装置50における加熱ロール51の表面温度は、図15の(E)として示すような温度分布を示す。
また、シート検知装置30のシート検知部167では、前記ステップS10においてフォトセンサ35からの検知信号がないと判断された場合は、少なくとも記録シートが定着装置50から排出されていないとみなすことができるため、その時点で、図12に示すように「異常」であると判別するようになっている(S16)。このような検知は、たとえば記録シートが定着装置50等において紙詰まり(ジャム)が発生した場合に起こり得るため、シート検知装置30をジャム検知装置として兼用することが可能である。
さらに、シート検知装置30のシート検知部167では、前記ステップS14において搬送された記録シートの長さサイズLが基準搬送所要時間と一致しない場合も、その前のステップS13で幅サイズの一致が確認されても、その時点で、図12に示すように「異常」であると判別するようになっている(S16)。
なお、前記実施形態では、シート検知装置30におけるアクチュエータ31,32として支軸33をシート搬送路150Cの下側に配置して揺動させる構成について例示したが、アクチュエータについては、その支軸33をシート搬送路150Cの上側に配置してアクチュエータ31,32の検知可動部31a,32aが垂下した状態で揺動するように構成してもよい。
また、前記実施形態では、シート搬送路150などとしてセンタレジの搬送方式を使用する場合について説明したが、シート検知装置30などは、記録シートをシート搬送路150の片側を搬送基準にした状態で搬送する、いわゆるサイドレジの搬送方式にも適用することが可能である。
1…記録シート検知装置、2…シート搬送路、2A…導入搬送路、2B…排出搬送路、3…被検知揺動アーム、4,31b,32b…被検知部、5…検知手段、6…サイド規制部材、7…判別手段、10,50…定着装置、11…熱定着部材、12…加熱手段、14,15…制御手段、13…温度検知手段、20,100…画像形成装置、30…シート検知装置、31,32…アクチュエータ(被検知揺動アーム)、35…フォトセンサ(検知手段)、51…加熱ロール(熱定着部材の一部)、52…加圧ロール(熱定着部材の一部)、53…加熱ランプ(加熱手段)、54…温度センサ、122…サイド規制ガイド板(サイド規制部材)、164…定着制御部(制御手段)、167…シート検知部(判別手段)、P…記録シート、X…搬送方向、E1…全サイズ通過領域、E2…最小サイズ通過領域外の通過領域、E3…最小サイズ通過領域。
Claims (10)
- 幅サイズの異なる記録シートを搬送し得るシート搬送路内にそのシート搬送方向の前後および左右にずれた位置関係となるように設置され、搬送中の記録シートが触れている間は揺動して傾倒している複数の被検知揺動アームと、
前記複数の被検知揺動アームの被検知部をその各傾倒時に検知し得る検知手段とを備えることを特徴とする記録シート検知装置。 - 請求項1に記載の検知装置において、
前記検知手段が、前記複数の被検知揺動アームの被検知部をその各傾倒時にすべて検知し得る1つの検知手段であることを特徴とする記録シート検知装置。 - 請求項1に記載の検知装置において、
前記被検知揺動アームの少なくとも1つを前記シート搬送路で搬送可能な全サイズの記録シートが通過する全サイズ通過領域内に設置するとともに、それを除く他の被検知揺動アームの少なくとも1つを搬送可能な最小幅サイズの記録シートが通過する最小サイズ通過領域外のシート通過領域内に設置することを特徴とする記録シート検知装置。 - 請求項1に記載の検知装置において、
前記検知手段で検知される検知情報と、前記シート搬送路を搬送させる記録シートの搬送方向の幅サイズをその幅サイズに応じて移動調節してシート側端部の位置を規制するサイド規制部材のセット位置から当該記録シートの幅サイズであると認識する幅サイズ認識情報とを照らし合わせ、上記検知情報が幅サイズ認識情報と不一致となる場合には搬送中の記録シートの幅サイズが異常であることを判別する判別手段を備えていることを特徴とする記録シート検知装置。 - 幅サイズの異なる記録シートを加熱手段で加熱される熱定着部材に接触通過させて画像の熱定着処理を行う定着装置であって、
その熱定着部材にむけて導入される記録シートの導入搬送路またはその熱定着部材を通過して排出される記録シートの排出搬送路に対して請求項1乃至4のいずれかに記載の記録シート検知装置を適用することを特徴とする定着装置。 - 請求項5に記載の定着装置において、
前記記録シート検知装置の前記判別手段が搬送中の記録シートの幅サイズを異常であると判別した際に、その後も継続して同じ条件で定着装置に搬送される予定の記録シートの搬送動作を停止させる制御手段を備えていることを特徴とする定着装置。 - 請求項5又は6に記載の定着装置において、
前記記録シート検知装置の被検知揺動アームの少なくとも1つを導入搬送路または排出搬送路で搬送可能な全サイズの記録シートが通過する全サイズ通過領域内に設置するとともに、それを除く他の被検知揺動アームの少なくとも1つを搬送可能な最小幅サイズの記録シートが通過する最小サイズ通過領域外のシート通過領域内に設置し、
かつ、前記熱定着部材の温度状態を検知する複数の温度検知手段と、その温度検知手段の検知情報に基づいて前記加熱手段の加熱条件を制御する制御手段とを有する場合、
前記温度検知手段の少なくとも1つを、搬送可能な最大幅サイズの記録シートの搬送方向中心線を挟んで前記最小サイズ通過領域外のシート通過領域内に設置する被検知揺動アームとは反対側となる最小サイズ通過領域外のシート通過領域内に存在するように設置することを特徴とする定着装置。 - 幅サイズの異なる記録シートを搬送し得るシート搬送路を有し、このシート搬送路を通して搬送される記録シートに画像を形成する画像形成装置であって、
そのシート搬送路に対して請求項1乃至4のいずれかに記載の記録シート検知装置を適用することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項8に記載の画像形成装置において、
前記記録シート検知装置の判別手段が搬送中の記録シートの幅サイズを異常であると判別した際に、その判別した直後に当該記録シートの搬送動作を中止させるか又はその後も継続して同じ条件で搬送される予定の記録シートの搬送動作を停止させる制御手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項8に記載の画像形成装置において、
前記画像が形成された記録シートを加熱手段で加熱される熱定着部材に接触通過させて画像の熱定着処理を行う定着装置を有する場合、
その定着装置として、請求項5乃至7のいずれかに記載の定着装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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