JP2005263100A - 車両制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両重量の変化やエンジンの経年変化等の車両状態を考慮した適切な制御を実行可能な、例えばオートクルーズ制御に好適な車両制御装置を提供する。
【解決手段】 車両の挙動情報に従って該車両の運動特性を学習して車両モデルを求めるニューラルネットワークと、前記車両に対する制御目標値とその偏差に従って前記車両に対する制御出力値を得るファジイ制御部と、前記ニューラルネットワークにて求めた車両モデルに従って上記ファジイ制御部の制御出力値とその制御目標値との偏差を最小とする前記ファジイ制御部のパラメータを決定するパラメータ決定手段とを備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えばオートクルーズ制御に用いるに好適な車両制御装置に関する。
自動車におけるオートクルーズ制御は、設定車速に応じた定速走行を実現する定速走行制御であるが、自車の前方に先行車がいないときには上記定速走行制御を行い、所定の距離範囲内に先行車が存在するときには該先行車との車間距離を一定に保つように自車速を制御する車間距離制御をも備えるものもある。このようなオートクルーズ制御は、基本的には車速センサにて検出される自車速に応じて目標アクセル開度を求め、この目標アクセル開度に応じてエンジンに対する燃料噴射量を増減制御すると共に、補助ブレーキを適宜作動させて減速を加えながら実行される。ちなみに車間距離制御は、例えばレーザレーダやミリ波レーダ等の車間距離センサを用いて、或いはカメラを用いた車両前方画像から先行車との車間距離や相対速度を求め、これらの情報に基づいて車両が装備している補助ブレーキを適宜作動させながら行われる。(例えば特許文献1を参照)。
特許第3158924号公報
しかしながら従来においては、専ら、目標車速と自車速との偏差や加速度等に従って自車速等を制御しているに過ぎない。換言すれば車両状態の変化(エンジンの経年変化や積載物による車両重量の変化等)に伴う車両運動特性の変化を考慮することなく、予め初期設定された車両運動特性に基づいて車速を増減する等してオートクルーズ制御を実行している過ぎない。これ故、例えば目標車速からの偏差量が大きくなったり、またリジューム復帰等からのアンダーシュートやオーバシュートの問題が生じたり、更にはハンチング等の現象を引き起こす可能性があった。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、車両重量の変化やエンジンの経年変化等の車両状態を考慮した適切な制御を実行することのできる、例えばオートクルーズ制御に好適な車両制御装置を提供することにある。
本発明は、ニューラルネットワークを用いて車両の運動特性(動特性)を学習すれば、その学習結果として車載物による車両重量の変化やエンジンの経年変化等に起因して変化した現在の車両モデルを求め得ることに着目している。
そこで上述した目的を達成するべく本発明に係る車両制御装置は、
<a> 車両の挙動情報に従って該車両の運動特性を学習して車両モデルを求めるニューラルネットワークと、
<b> 前記車両に対する制御目標値とその偏差に従って前記車両に対する制御出力値を得るファジイ制御部と、
<c> 前記ニューラルネットワークにて求めた車両モデルに従って、上記ファジイ制御部の制御出力値とその制御目標値との偏差を最小とする前記ファジイ制御部のパラメータを決定するパラメータ決定手段と
を備えたことを特徴としている。
好ましくは請求項2に記載するように前記ニューラルネットワークは、例えば過去の車速、加速度、およびアクセル開度の時系列データから現在の車速と加速度とを推定する車両モデルを学習するように構成される。また請求項3に記載するように前記ファジイ制御部は、先行車との車間距離を一定に保つオートクールズ制御の為の制御出力値を得るものからなる。更には請求項4に記載するように前記パラメータ決定手段は、制御対象の偏差およびその偏差の変化量(例えば速度偏差と速度偏差量)をそれぞれ多段階に評価した評価レベルに従って前記ファジイ制御部のパラメータを定数化した値として求めるものとして実現される。
上述した構成の車両制御装置によれば、車両に対する制御目標値とその偏差に従って当該車両に対する制御出力値を得るファジイ制御部のパラメータを、ニューラルネットワークを用いて学習した車両モデルに従って決定するので、仮に車載物によって車両重量が変化し、或いはエンジンの性能が経年変化した場合であっても、その時点での車両の運動特性に応じた制御出力値を得ることができ、その制御性を高めることができる。しかもその制御パラメータを車両の運動と規制に応じて常に最適に更新することができるので、例えばオートクルーズ制御時における車速偏差量を低減し、違和感のない自然性の高い制御が可能となる。更にはソフト(制御パラメータ)の変更だけでその制御性の向上を図ることができる。
また制御対象の偏差およびその偏差の変化量(例えば速度偏差と速度偏差量)をそれぞれ多段階に評価した評価レベルに従って前記ファジイ制御部のパラメータを定数化した値として求めるようにすれば、メンバシップ関数を用いたファジイ制御よりも簡便にその制御出力値を最適に求めることができる等の効果が奏せられる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る車両制御装置について、オートクルーズ制御装置を例に説明する。
このオートクルーズ制御装置における定速走行制御は、自車の前方に先行車が存在しないとき、予め指示した設定車速に基づいて自車速を一定化制御するものであり、また車間距離制御は、図1にその概念を示すように自車(トラック)Aの前方を走行している先行車Bとの車間距離Lを一定に保つように自車速を制御するものである。この車間距離制御は、車速センサを用いて自車速を検出すると共に、例えばレーザレーダやミリ波レーダを用いて先行車Bとの車間距離Lや相対速度を検出しながら実行される。
このような車間距離制御および定速走行制御は、基本的には上記車間距離Lや相対速度等から求められるアクセル開度情報(擬似アクセル開度)に基づいてエンジンに対する燃料噴射量を増減して自車速を制御する共に、自車Aが備える複数種の補助ブレーキや主ブレーキを作動させて自車Aを減速制御することにより実現される。上記補助ブレーキは、例えばエンジンの回転負荷を利用したエンジンブレーキ、排気圧を利用した排気ブレーキ、エンジンに設けられた特定の弁(第3弁)を圧縮行程から排気行程に掛けて開くことにより発生する負の仕事量を利用した圧縮圧開放エンジンブレーキ、更には流体継手におけるステータのブレード角を変化させてフルードの流れを調節する流体式リターダや電磁式のリターダ等からなる。
また主ブレーキは、例えば図2にその概略構成を示すように、基本的にはエアタンク1に得られている圧縮空気(空気圧)をコントロールバルブ2(2FL,2FR,2RL,2RR)を介して前後左右の各車輪(図示せず)に組み込まれたブレーキチャンバ3(3FL,3FR,3RLA,3RRA,3RLB,3RRB)にそれぞれ与えることにより各車輪に制動力を加えるように構成される。特に電子制御式の主ブレーキにおいては、ブレーキペダル機構4の踏圧操作量等を検出するブレーキ制御用のコンピュータ(EBS-ECU)5からの電気的な制御信号により前記各コントロールバルブ2の作動を制御することで、その制動力(チャンバ圧)を制御するようになっている。
尚、この電子制御式の主ブレーキにおいては、仮にECUの故障等によって前記各コントロールバルブ2の電気的な制御に失陥が生じた場合であっても、前記ブレーキペダル機構4に踏圧操作量に応じたチャンバ圧が前記コントロールバルブ2を介して各ブレーキチャンバ3にそれぞれ印加されるようになっている。つまりエアタンク1からの圧縮空気を、前記ブレーキペダル機構4を介して前記各ブレーキチャンバ3にそれぞれ供給するエア供給系が、前述した電子制御によるエア供給系に対して併設されている。
さて上述した自車速制御および減速制御を実行するオートクルーズ制御装置は、概略的には図3に示すように構成される。尚、この図3に示す機能ブロック構成のオートクルーズ制御装置は、オートクルーズ制御を担うコンピュータ(ECU)上でのソフトウェアとして実現されることもある。そしてこのオートクルーズ制御装置は、車速センサにより検出される自車速の情報、オートクルーズの指示操作によって与えられる設定車速と設定車間距離の情報、およびミリ波レーダ等の車間距離センサから得られる先行車Bとの車間距離および相対速度の情報をそれぞれ入力データとして取り込んで制御動作を実行する。
オートクルーズ制御を実行しない場合にはオートクルーズ制御スイッチ11がオフ(OFF)側に切り換えられていることから、アクセルペダル(図示せず)に取り付けられたアクセル開度センサから求められた、実際にドライバが操作しているアクセル開度情報がエンジンECU12に与えられる。このアクセル開度情報に基づいて燃料噴射量が決定され、これによって車速の制御が実行される。これに対してオートクルーズ制御を実行する場合には、前記オートクルーズ制御スイッチ11が(ON)側に切り換えられ、以下に説明するように自車速等に基づいてアクセル開度増減制御部13が求めた擬似的なアクセル開度増減情報が加算器14を介して前記エンジンECU12に与えられるようになっている。。尚、上記加算器14は、エンジンECU12に与えられていた前回のアクセル開度情報に上記アクセル開度増減制御部13から出力される擬似的なアクセル開度増減情報を加算することで前述したエンジンECU12に与える現在のアクセル開度情報(擬似アクセル開度情報)を求める役割を担う。
ここで上記アクセル開度増減制御部13について今少し詳しく説明すると、先行車Bが存在しないときには前記アクセル開度増減制御部13は、差分器15を用いて求められる自車速と設定車速との差(車速偏差)、およびこの車速偏差を微分器16を介して微分した値(車速偏差の変化率)とを入力し、これらの情報に従って前記車速偏差を0(零)とするべく擬似的なアクセル開度の増減量(アクセル開度増減情報)を求めている。具体的には自車速が設定車速を上回る場合には前述した擬似アクセル開度を減少させるべく情報が出力され、逆に自車速が設定車速に満たない場合には擬似アクセル開度を増大させるべく情報が出力される。そしてこのようなアクセル開度増減情報を前述した加算器14を介してエンジンECU12に与えられる。そして上述した如く燃料噴射量が決定されて定速走行制御が実現される。
一方、先行車Bが存在する場合には前記アクセル開度増減制御部13は、前記設定車速に代えて相対車速と車間距離とに基づいて車速増減制御部17が求めている目標車速を用いてその制御を実行している。具体的には上記車速増減制御部17が求めた目標車速と前記自車速との差(車速偏差)を前記差分器15にて演算し、この車速偏差とその微分値とに従って上記車速偏差を0(零)とするべく前述した擬似的なアクセル開度の増減量(アクセル開度増減情報)を求めるものとなっている。そしてこのアクセル開度増減情報がエンジンECU12に入力されて、上述した定速走行制御および車間距離制御を行う。
また上記車速増減制御部17が求めた目標車速の情報は、同時に目標減速度制御部18に与えられている。この目標減速度制御部18は、設定車間距離と車間距離とに従って演算器19が求めた車間距離偏差と前記車速増減制御部17が求めた目標車速とに従って自車Aに制動を加える必要があるか否かを判断する役割を担っている。具体的には前述したように擬似アクセル開度に基づいて燃料噴射量を決定し、これにより車速(またはエンジントルク)を制御するだけで車間距離を一定に保持し得るか否かを判断している。そして車速制御だけでは車間距離を一定に保持できない場合には、前述した車間距離と相対速度とに従って、具体的にはこれらの情報から求められる上述した目標車速および車間距離偏差の情報に基づいて目標減速度f0を算出し、その情報(目標減速度f0)を目標制動力演算部20に与えてブレーキ制御を実行する。
この目標制動力演算部20は、上述した目標減速度f0を得る上で必要な制動力(目標制動力)を自車Aの運動特性等から計算するものである。この目標制動力が補助ブレーキ制動力演算部21に与えられて自車Aが備える補助ブレーキ22の作動によって得られる制動力が計算され、また上記補助ブレーキ制動力演算部21の制御の下で補助ブレーキ22が駆動される。また上記補助ブレーキ制動力演算部21にて求められた補助ブレーキ22による制動力は、差分器24に与えられており、前記目標制動力演算部20が求めた目標制動力との差が、特に補助ブレーキ22の作動によって得られる制動力だけでは満たすことのできない前記目標制動力の不足分が求められている。
目標チャンバ圧演算部25は、上記差分器24により求められた不足制動力の情報に従い、主ブレーキ26にて上記不足した制動力を発生させる為のチャンバ圧を計算し、このチャンバ圧の情報を主ブレーキ26に与えて該主ブレーキ26を作動させるものとなっている。即ち、この目標チャンバ圧演算部25は、前記補助ブレーキ22の作動だけでは前述した目標減速度を達成することができない場合に駆動され、不足する減速度を主ブレーキ26の作動によって得るべく、該主ブレーキ26に与えるチャンバ圧を求めている。このような補助ブレーキ22の作動制御と、主ブレーキ26の作動制御により前述した車間距離制御を行う上で必要な減速度の制御が実行される。
基本的には上述した如く構成されるオートクルーズ制御装置において、本発明に係る車両制御装置は、例えば前述したアクセル開度を算出するアクセル開度増減制御部13をファジイ制御部として構成し、このファジイ制御部(アクセル開度増減制御部13)のパラメータを、図4に示すようにニューラルネットワーク31を用いて学習した車両モデルに応じて適応的に最適化設定することにより実現される。即ち、ファジイ制御部30を用いて車速偏差ei(t)に応じた擬似アクセル開度u(t)を得るようにすることでアクセル開度増減制御部13を実現し、前記ニューラルネットワーク31から求められる車両モデルに従って上記ファジイ制御部30の制御パラメータをその制御目標値と制御出力値との偏差が小さくなるように設定することを特徴としている。尚、前記車速増減制御部17や目標減速度制御部17についても同様にファジイ制御部30として実現することも可能である。
この車両制御装置で用いられるニューラルネットワーク31は、例えば図5に示すように入力層、中間層、および出力層の3層構造からなり、各層のニューロン数は、例えば入力層10個、中間層20個、そして出力層2個として設定される。尚、これらのニューロン数はシミュレーションにより試行錯誤的に決定したものである。また各ニューロンの入出力関数は、例えば
Y={1−exp(−X)}/{1+exp(−X)}
なるシグモイド関数として与えられるものとした。
そしてこのニューラルネットワーク31を用いて車両の運動特性を学習するべく、例えばその入力を3秒前の車速偏差と車速偏差変化量、および10秒前からの1秒毎の擬似アクセル開度制御量とし、出力として現在の車速偏差と車速偏差変化量を得るものとした。但し、ここでは上記車速偏差については4km/hで、車速偏差変化量については0.2m/s2で、更にアクセル開度については100%でそれぞれ規格化し、無次元化して取り扱うようにした。
このようなニューラルネットワーク31の学習アルゴリズムとして一般的なバックプロパゲーションアルゴリズムを用いた場合、その学習によって最小化すべき評価関数Jは
J=(1/2)Σ(ei−eNi)2
として与えられる。但し、上式中Σは(i=1,2)をパラメータとする集合を示している。この評価関数Jを減少させる為の結合荷重の更新量を、例えば最急降下法を用いて求めると、上記結合荷重wの更新量Δw(t)は
Δw(t)=α[∂J/∂w]+βΔw(t−Δt)
として与えられる。
尚、上式において∂は偏微分を示しており、結合荷重w(t)は第k層のi番目のニューロンが第(k+1)層のj番目のニューロンに及ぼす影響を表す重み係数を、また結合荷重w(t−ΔT)はΔT秒前の重み係数を示している。更にαは学習速度を決定する学習係数であり、βは前回の重み修正量を用いてその収束時の振動を抑える安定化定数を示している。この式に従って求められる重み係数の修正量から、評価関数Jを減少させた結合荷重wは
w(t+ΔT)=w(t)+Δw(t)
として求められる。
一方、前述したファジイ制御部30の入出力特性は、その前件部のメンバーシップ関数を「車速偏差が大きい」、「車速偏差変化量が小さい」等のような曖昧性を含む評価特性を示す三角形として、また後件部メンバーシップ関数を「アクセル開度を1%増加」のような定数で定量的に示すものとすれば
Δu(t)=ΣiΣjijμi(e1)νj(e2)
u(t)=U(t−ΔT)+Δu(t)
として示される。但し、u(t)は擬似アクセル開度指示値、またΔu(t)は擬似アクセル開度増減量を示している。更にΣiはiをパラメータとした集合を示し、Σjはjをパラメータとした集合を示している。またμiは車速偏差に関するi番目のルールへの適合度、νjは車速偏差変化量のj番目のルールへの適合度を示している。更にfijは、図5に示すようにテーブル化したi行j列目のルールを適用する際の後件部メンバーシップ関数の定数値として与えられる。
尚、図5において車速偏差μiおよび車速偏差変化量νjの評価レベルNB,NM,NS,ZO,PS,PM,PBは、負方向に大、負方向に中、負方向に小、零、正方向に小、正方向に中、正方向に大として多段階に評価したメンバシップ関数に対する評価レベルを示している。このようなテーブルを検索することで、例えば「車速偏差が負に大きく(NB)、車速偏差変化量が零(ZO)の場合には、f14だけ擬似アクセル開度を大きくする」と言う出力値が求められることになる。そして全ルールに対してその適合度と定数後件部メンバーシップの積の和を求めることにより上述した式に示すように擬似アクセル開度増減量Δu(t)が求められることになる。
そこでこのようなファジイ制御部30に対して、前述した如く車両の動特性(運動特性)を獲得した前記ニューラルネットワーク31の出力である車速偏差量および車速偏差変化量の推定値を小さくすることで、目標値からの偏差および加減速を小さく抑えるように該ファジイ制御部30における後件部メンバシップ関数を変化させれば、これによって車両の運動特性に応じた制御出力値を得ることができる。
具体的には
E=(1/2)[w(t)−y(t)]2
として目標車速w(t)と実車速y(t)との誤差を計算し、前述したファジイ後件部定数の更新量を勾配法で求めるべく、次の学習信号
∂E/∂wij=∂E/∂y(t)ΣA・B・C
A=∂y(t)/∂u(t−nΔT)
B=∂u(t−nΔT)/∂δu(t−nΔT)
C=∂δu(t−nΔT)/∂wij
を算出する。但し、u(t)は擬似アクセル開度、δu(t)は擬似アクセル開度増減量、wijはファジイ後件部定数(制御パラメータ)である。
また上記各偏微分はそれぞれ
∂E/∂y(t)=y(t)−w(t)
∂u(t−nΔT)/∂δu(t−nΔT)=1
∂δu(t−nΔT)/∂wij=μij
として表すことができる。尚、μijは(i,j)番目のファジイ推論への適合度であり、また∂y(t)/∂u(t−nΔT)についてはニューラルネットワーク31で構成したエミュレータを実際の車両であると看做すことで計算することができる。
そして上述した如くして求めた学習信号に基づいて前記ファジイ後件部定数の変更量を
Δwij=−α[∂E/∂wij]+ηΔwij
として計算し、これらの処理を繰り返し実行することにより、最適なファジイパラメータを求めることが可能となる。但し、上式においてαは忘却率であり、ηは学習率を表す定数である。
この結果、初期設定された制御パラメータの下で、例えば図7(a)に示するように目標車速に対する擬似アクセル開度の増減によって実車速が制御されるような場合であっても、前述したニューラルネットワーク31における車両の運動特性の推定結果に従って、車載物による車両重量の変化やエンジン特性の変化等に応じて上記制御パラメータが更新されるので、図7(b)に示に示すように目標車速に対する誤差を抑えた安定した制御が可能となる。換言すればファジイルールを初期状態のまま維持した場合には、図6(a)に示すような制御特性となる場合であっても、前述した如く車両モデルを学習してその制御パラメータを更新することで、図7(b)に示す如き良好な制御特性を得ることができる。
ちなみに図7(a)においては、目標車速70km/hに対して実車速が67km/h程度で安定し、3km/h程度の車速偏差が残る上、擬似アクセル開度も20〜40%の間でハンチング気味の制御となっていることが示される。これに対して本発明を適用した場合には、図7(b)に示すように目標車速からの偏差量が1.0km/h以内で安定しており、車速安定性に優れていることが示される。
また前述した学習によりファジイ後件部定数を決定する為の出力値についても、例えば図8(a)に示す初期状態から図8(b)に示すように車両の運動特性に応じて適応的に修正されていく。この場合、オペレータによる推論により割り振られたファジールールのように車速偏差や車速偏差変化量に応じて単純に擬似アクセル開度制御量が増減設定されることなく、図8(b)に示すように一見したところ各ルールに対して乱数が割り当てられたような擬似アクセル開度制御量となる。しかし車速を目標車速に制御するべく総合的に適切な制御量を算出するように、ファジイ特有なルール境界の曖昧さを巧みに利用して擬似アクセル開度制御量が設定されていると考えることができる。
故に、本発明によれば車両の運動特性を推定して車両モデルを学習し、学習した車両モデルに従って制御パラメータを随時更新していくことができるので、その制御系に対するチューニングを自動的に実行することが可能となる。そして目標車速に対する車速偏差量を低減し、車両環境の変化に依存することのない適切な制御を行うことが可能となる。しかも制御パラメータの更新だけでその制御性能の向上を図ることが可能となる等の効果が奏せられる。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。ここでは擬似アクセル開度の増減による車速制御を例に説明したが、例えば制動制御系等のその他の制御系にも同様に適用することができる。またニューラルネットワーク31の構成や各層のニューロン数についても、制御対象に応じて設定すれば良いものである。
また実施形態における車速制御は、擬似アクセル開度情報に基づいて燃料噴射量を決定し、これによりエンジンECU12での車速制御を実施したが、擬似アクセル開度情報を求めることなく自車速や車間距離、相対車速等に従って直接燃料噴射量を求めて速度制御するようにしても良い。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することができる。
オートクルーズ制御における車間距離制御の概念を示す図。 電子式主ブレーキの概略構成図。 本発明の一実施形態に係る車両制御装置が組み込まれるオートクルーズ制御装置の要部概略構成図。 本発明の一実施形態に係る車両制御装置の概略的な構成とその制御パラメータの設定概念を示す図。 本発明に適用するニューラルネットワークの構成例を示す図。 本発明で用いるテーブル化したファジイルールの例を示す図。 ファジールールを一定に保った場合と、ニューラルネットワークで学習した車両モデルに従ってファジールールを更新した場合とにおける車速制御特性を対比して示す図。 オペレータによる推論により設定されたファジールールと、学習した車両モデルに従って更新したファジールールとを対比して示す図。
符号の説明
12 エンジンECU
13 アクセル開度増減制御部
17 車速増減制御部
18 目標減速度制御部
20 目標制動力演算部
22 補助ブレーキ
26 主ブレーキ
30 ファジイ制御部
31 ニューラルネットワーク

Claims (4)

  1. 車両の挙動情報に従って該車両の運動特性を学習して車両モデルを求めるニューラルネットワークと、
    前記車両に対する制御目標値とその偏差に従って前記車両に対する制御出力値を得るファジイ制御部と、
    前記ニューラルネットワークにて求めた車両モデルに従って、上記ファジイ制御部の制御出力値とその制御目標値との偏差を最小とする前記ファジイ制御部のパラメータを決定するパラメータ決定手段と
    を具備したことを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記ニューラルネットワークは、過去の車速、加速度、およびアクセル開度の時系列データから現在の車速と加速度とを推定する車両モデルを学習するものである請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記ファジイ制御部は、先行車との車間距離を一定に保つオートクールズ制御の為の制御出力値を得るものである請求項1に記載の車両制御装置。
  4. 前記パラメータ決定手段は、制御対象の偏差およびその偏差の変化量をそれぞれ多段階に評価した評価レベルに従って前記ファジイ制御部のパラメータを定数化した値として求めるものである請求項1に記載の車両制御装置。
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