JP2011123003A - 燃費向上度指標算出装置およびナビゲーションシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】走行区間における走行パターンで消費したエネルギーが十分に反映された燃費がよい走り方の指標を提供する。
【解決手段】走行する車両の燃費がよい走り方の指標を算出する燃費向上度指標算出装置10であって、微小時間における車速の変化量を計算する車速演算部11と、微小時間における燃料消費量の変化量を計算する燃料消費量演算部12と、前記車速の変化量の分散と前記燃料消費量の変化量の分散とを計算する分散分析部13と、を備え、前記分散に基づいて、燃費がよい走り方の指標を算出することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃費がよい走り方の運転判断に用いる指標を生成する燃費向上度指標算出装置およびナビゲーションシステムに関する。
車両に動力を与えるエンジンを駆動するために、ガソリンや軽油等の石油燃料が用いられているが、車両の走行時における経済性の改善のために、燃料消費量の改善、すなわち燃費(例えば、ガソリン1リットル当りの走行距離)のよい走り方が求められている。
ところで、燃費は走行時の道路状況や運転者の運転方法にも影響されるものであり、目的地までの経済的な経路選択や運転により燃費の向上を図ることが可能である。そこで、従来は、運転者に経済的な運転を行なわせるために、任意の測定対象走行区間における燃費の算出を正確に行なう技術が提案されている。
例えば、特許文献1では、速度信号から演算された走行距離信号と、現在の燃料の残量を感知する液面センサの燃料信号とを、測定開始時と終了時とに取り出して、それぞれ走行距離データと燃料データとして用いることにより、燃費として出力している。
特開平10−90037号公報(図1、段落0014〜0017参照)
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、2点間の走行距離を消費した燃料の量で除したにすぎず、走行区間における速度変化や燃料消費量の変化が考慮されていないために、当該2点間の走行パターンで消費したエネルギーが十分に反映されておらず、燃費がよい走り方の指標としては不十分であった。
本発明は、前記した従来の課題を解決するものであり、速度変化や燃料消費量の変化を考慮して、走行区間における走行パターンで消費したエネルギーが十分に反映された燃費がよい走り方の運転判断に用いる指標を生成する燃費向上度指標算出装置およびナビゲーションシステムを提供することである。
前記課題を解決するために、本発明は、走行する車両の燃費がよい走り方の指標を算出する燃費向上度指標算出装置(10)であって、微小時間における車速の変化量を計算する車速演算部(11)と、微小時間における燃料消費量の変化量を計算する燃料消費量演算部(12)と、前記車速の変化量の分散と前記燃料消費量の変化量の分散とを計算する分散分析部(13)と、を備え、前記分散に基づいて、燃費がよい走り方の指標を算出することを特徴とする。
但し、括弧内の数字は、例示である。
本発明によれば、分散を算出することにより、走行区間における走行パターンで消費したエネルギーが十分に反映された燃費がよい走り方の指標を提供することができる。
また、本発明は、前記車速の変化量の分散および前記燃料消費量の変化量の分散をスカラ値として計算し、当該スカラ値をシグモイド関数により正規化して確率分布として提供する確率分布生成部(14)と、を備え、前記指標は前記確率分布として提供されることを特徴とする。
本発明によれば、シグモイド関数を用いて燃費がよい走り方の確率分布を指標として提供することができる。
また、本発明は、車両の異なる走行パターンにおける前記車速の変化量の分散と前記燃料消費量の変化量の分散とを計算する差分分散分析部(23)と、前記走行パターンごとにスカラ値を計算し、当該スカラ値の差分を計算し、前記スカラ値の差分をシグモイド関数により正規化して確率分布として提供する差分確率分布生成部(24)と、を備え、前記指標は前記確率分布として提供されることを特徴とする。
本発明によれば、スカラ値の差分ΔZを用いて燃費向上の確信度を示す確率分布図を作成することができ、二つの走行パターンを比較した燃費向上のための指標を提供することができる。
また、本発明は、ナビゲーションシステム(30)であって、車両の車速情報と車両の燃料消費量情報とを用いて、微小時間における車速の変化量を計算するとともに、微小時間における燃料消費量の変化量を計算する変化量計算部(51、52)と、前記計算された車速の変化量を用いて車速変化量の分散を計算するとともに、前記計算された燃料消費量の変化量を用いて燃料消費量の変化量の分散を計算する分散分析部(54)と、前記計算された車速変化量の分散と燃料消費量の変化量の分散とを用いて、シグモイド関数により正規化して燃料消費に関する指標を計算する指標計算部(61)と、前記計算された指標を用いて経路選択情報を生成する経路選択情報生成部(61)と、前記生成した経路選択情報を車両に提供する経路選択情報提供部(62)と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、生成した指標を用いることにより、経路選択情報を生成して車両に提供することができる。
また、本発明は、経路選択情報生成部(61)および経路選択情報提供部(62)は、少なくとも、ナビゲーションシステム(30)におけるサーバ(60)が備えることを特徴とする。
本発明によれば、生成した指標を用いることにより、経路選択情報を生成してサーバにより他の車両に提供することができる。
また、本発明は、ナビゲーションシステムであって、燃費向上度算出装置(10)を搭載した車両から送信される燃料消費に関する指標を受信する指標受信部(62)と、前記受信した指標を用いて経路選択情報を生成する経路選択情報生成部(61)と、前記生成した経路選択情報を車両に提供する経路選択情報提供部(62)と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、燃料消費に関する指標を受信することにより、サーバの負荷を軽減しながら、経路選択情報を生成してサーバにより他の車両に提供することができる。
ナビゲーションシステム(30)であって、車両(50)とサーバ(60)とから構成され、前記車両(50)は、微小時間における車速の変化量を計算する車速演算部(52)と、微小時間における燃料消費量の変化量を計算する燃料消費量演算部(53)と、前記車両の異なる走行パターンにおける前記車速の変化量の分散と前記燃料消費量の変化量の分散とを計算する差分分散分析部(54)と、を備え、前記分散は、車両(50)から通信によりサーバ(60)に送付され、前記サーバ(60)は、前記走行パターンごとにスカラ値を計算し、当該スカラ値の差分を計算し、前記スカラ値の差分をシグモイド関数により正規化して道路ごとの確率分布として提供する差分確率分布生成部(62)を備え、他の車両に前記確率分布を経路選択の指標として提供することを特徴とする。
本発明によれば、サーバは、道路を走行する車両からスカラ値Zを受信してシグモイド関数による燃費向上の確信度の確率分布の作成することができ、他の車両に対して、燃費向上のための指標を提供することができる。
また、本発明は、ナビゲーションシステム(40)であって、車両(80)とサーバ(90)とから構成され、前記車両(80)は、微小時間における車速の変化量を計算する車速演算部(82)と、微小時間における燃料消費量の変化量を計算する燃料消費量演算部(83)と、前記車両の異なる走行パターンにおける前記車速の変化量の分散と前記燃料消費量の変化量の分散とを計算する差分分散分析部(84)と、を備え、前記分散は、車両から通信によりサーバ(90)に送付され、サーバ(90)は、前記走行パターンごとにスカラ値を計算し、当該スカラ値の差分を計算し、前記スカラ値の差分をシグモイド関数により正規化して道路ごとの確率分布として提供する差分確率分布生成部(91)を備え、他の車両に前記確率分布を経路選択の指標として提供することを特徴とする。
本発明によれば、サーバは、道路を走行する車両から走行データを受信して、スカラ値の差分ΔZを用いてシグモイド関数による燃費向上の確信度の確率分布の作成することができ、他の車両に対して、差分ΔZを生成する二つの走行パターンを比較した燃費向上のための指標を提供することができる。
本発明によれば、速度変化や燃料消費量の変化を考慮して、走行区間における走行パターンで消費したエネルギーが十分に反映された燃費がよい走り方の運転判断に用いる指標を生成する燃費向上度指標算出装置およびナビゲーションシステムを提供することが可能となる。
第1の実施の形態に係る燃費向上度指標算出装置を示す図である。 速度変化率と燃料消費量変化率との関係を図示したものである。 シグモイド関数を用いた燃費向上の確信度の確率分布図である。 第2の実施の形態に係る燃費向上度指標算出装置を示す図である。 差分ΔZを用いたシグモイド関数による燃費向上の確信度を示す確率分布図である。 第3の実施の形態に係る燃費向上度指標算出システムを示す図である。 燃費向上のための表示例を示す図である。 第4の実施の形態に係る燃費向上度指標算出システムを示す図である。
以下に、本発明の実施形態に係る燃費向上度指標算出装置および燃費向上度指標算出システムについて図を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る燃費向上度指標算出装置を示す図である。
本実施の形態に係る燃費向上度指標算出装置は、車両のある走行経路における走行パターンから燃費向上の確信度を事後に確率として求め、その確率を指標として運転者に提供し、燃費のよい走り方の運転判断に用いるものである。
燃費向上度指標算出装置は、例えば、カーナビゲーション装置などのナビゲーション装置に組み込まれて利用される態様が考えられる。燃費向上度指標算出装置を組み込むことにより、ナビゲーション装置は、地図データに基づいて表示部に現在地を含む地図を表示するといった機能に加え、出発地から目的地までの燃費向上の観点から最適なルートを運転者が走行できるように指標を提供する機能を備えることが可能になる。ここで、ナビゲーション装置で用いられる地図上の道路表示のための地図データは、ノードデータと、リンクデータとを含んでいる。ここで、ノードとは、交差点などのリンクが交わる地点等であり、リンクはこれらのノード間を結ぶ道路である。なお、リンクとノードは一例であり、道路のどこを起点や終点にして燃費を算出するかは、特に限定されるものではない。
燃費向上度算出装置10は、燃費向上(確信)度の定量化を行うために、車速演算部11、燃料消費量演算部12、分散分析部13、確率分布生成部14および表示処理部15を備える。
車速演算部11は、微小時間における車速の変化量xを時々刻々算出して、分散分析部13に出力する。車速の変化量xのもととなる車速は、例えば、車速パルスセンサからの車速パルス情報に基づいて算出する。
燃料消費量演算部12は、微小時間における燃料消費量の変化量yを時々刻々算出して、分散分析部13に出力する。燃料消費量の変化量yのもととなる燃料消費量は、例えば、FI−ECU(Fuel Injection - Electronic Control Unit)からのインジェクタの開弁情報に基づいて算出する。
分散分析部13は、前記した速度の変化量xを用いて式1から速度の変化量の分散σ を、燃料消費量の変化量yを用いて式2から燃料消費量の変化量の分散σ をリンクごとに算出する。ここで、式1において、xは速度の平均変化量であり、nは正の整数である。また、式2において、yは、燃料消費量の平均変化量であり、nは正の整数である。
Figure 2011123003

Figure 2011123003
ここで、前記した速度の変化量と燃料消費量の変化量とは、同一の時間または距離における変化量を示すものである。つまり、所定の時間または距離の走行における速度の変化に対応する燃料消費量を示すものである。
次に、確率分布生成部14は、前記した速度の変化量の分散σ および燃料消費量の変化量の分散σ から式3に示すようなスカラ値Zを算出する。
Figure 2011123003
表示処理部15は、図3の確率分図上に最新のS(Z)の値を目立つように図示しない表示装置に表示し、乗員に、現在の運転状況を知らせるものであるか、もちろん、日報などとして出力してもよい。
図2は、速度の変化量と燃料消費量の変化量との関係を図示したものである。横軸を車速の変化量xとし、縦軸を燃料消費量の変化量yとしたときの関係を示している。なお、図2のグラフは、iが1のときの(x,y)の座標を、iが2のときの(x,y)の座標を・・・、iがnのときの(x,y)の座標をプロットしたものである。図2では、領域Aと領域Bとは、それぞれ異なるリンクを通過したとき、又は、同じリンクではあるが異なる時間帯に通過したとき等のように、走行パターンが異なることを示している。
具体的には、領域Aの走行パターンにおける速度の変化量xと対応する燃料消費量の変化量yを×でプロットし、領域Bの走行パターンにおける速度の変化量xと対応する燃料消費量の変化量yを○でプロットしている。図2に示すように、領域Aの走行パターンの方が、領域Bの走行パターンに比べてプロットされた領域が狭くなっている。これにより、領域Aの走行パターンのほうが燃費の向上に寄与していることが分かる。
確率分布生成部14は、逐次算出されるスカラ値Zを用いて、シグモイド関数により正規化を行い、燃費向上の確信度を確率として算出する。確率分布生成部14は、式4におけるシグモイド関数S(Z)において、式3で算出したスカラZを用いる。
Figure 2011123003
図3は、シグモイド関数を用いた燃費向上の確信度の確率分布図である。燃費向上の確信度の確率分布S(Z)は、0.5≦S(Z)<1.0で表現される。1.0に近づくにしたがって、燃費向上の確信度が高くなる。図3では、図2における領域Aの方が領域Bより燃費向上の確信度が高いことを示している。即ち、領域Aの方が燃費がよい走り方をしていることが指標として示されている。
なお、S(Z)の値は、過去1分間における値、過去500メートルにおける値、過去1時間における値、本日の走行における値、リンクIDが0001における値などとして、図示しない表示モード選択ボタンにより、運転者が適宜選択して表示できるようにしてもよい。
第1の実施の形態によれば、シグモイド関数S(Z)を用いることにより、燃費向上の確信度の確率分布図を作成して、当該確率分布図を燃費向上の確信度(燃費のよい走り方)の指標として提供することができる。そして、運転者は、この指標に基づいて、自分の運転している車両が、まだ燃費を向上させることができるか否かを容易に判定することができる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、車両の走行パターンごとに、式3で求めたスカラ値Zの差分ΔZを用いて、シグモイド関数S(ΔZ)による正規化を行う。なお、第1の実施の形態と同様な構成又は機能を示す部位については、その説明の重複を適宜省略することもある。
図4は、第2の実施の形態に係る燃費向上度指標算出装置を示す図である。車速演算部21および燃料消費量演算部22は、第1の実施の形態で説明したものと同様であるのでここでは説明を省略する。差分分散分析部23は、走行パターンCおよび走行パターンDごとに、車両の速度の変化量xの分散σ および燃料消費量の変化量yの分散σ を計算する。差分確率分布生成部24は、式5を用いてスカラ値の差分ΔZを算出する。
Figure 2011123003
ここで、スカラ値Zの差分ΔZは次のような態様が考えられる。例えば、ある日のあるリンクにおける走行パターンCの速度の変化量xの分散σ と燃料消費量の変化量yの分散σ とから算出したZcと、別の日の同じリンクにおける走行パターンDの速度の変化量xの分散σ と燃料消費量の変化量yの分散σ とから算出したZdとの差分としてΔZが算出されたり、同一のリンクにおいて、ある1分間の走行パターンcの速度の変化量xの分散σ と燃料消費量の変化量yの分散σ とから算出したZcと、次の1分間の走行パターンdの速度の変化量xの分散σ と燃料消費量の変化量yの分散σ とから算出したZdとの差分としてΔZが算出される。
差分確率分布生成部24は、このようにして算出したΔZを、式6のシグモイド関数を用いて、燃費向上の確信度を示す確率分布図として表現する。
Figure 2011123003
表示処理部25は、図5の確率分図上に最新のS(ΔZ)の値を目立つように図示しない表示装置に表示し、乗員に、現在の運転状況を知らせるものであるか、もちろん日報などとして出力してもよい。
図5は、差分ΔZを用いたシグモイド関数による燃費向上の確信度を示す確率分布図である。図5に示すように、燃費向上の確信度の確率分布S(ΔZ)は、0<S(ΔZ)<1.0で表現される。つまり、差分ΔZ≧0の場合は、確率分布S(ΔZ)は、0.5≦S(ΔZ)<1.0であり、例えば、前記した走行パターンはcの方が燃費向上の確信度が高いことを示している。差分ΔZ<0の場合は、確率分布S(ΔZ)は、0<S(ΔZ)<0.5であり、例えば、前記した走行パターンはDの方が燃費向上の確信度が高いことを示している。
なお、S(ΔZの値)は、第1実施形態と同様、過去1分間における値、過去500メートルにおける値、過去1時間における値、本日の走行における値、リンクIDが0001における値などとして、図示しない表示モード選択ボタンにより、運転者が適宜選択して表示できるようにしてもよい。
ちなみに、過去1分間における値を表示するとした場合、図2における領域Aが過去1分間のデータとすれば、領域Bはその1分間よりも前の1分間のデータでも、また、領域Bが過去1ヶ月におけるデータでもよい。また、領域AがリンクIDが0001におけるデータとした場合、領域Bは前日のリンクIDが0001におけるデータでも、リンクIDが0002におけるデータでもよい。つまり、図2における領域Aと領域Bが何であるかが、明確であればよい。
第2の実施の形態によれば、スカラ値の差分ΔZを用いて燃費向上の確信度を示す確率分布図を作成することができ、二つの走行パターンを比較した燃費向上のための指標を提供することができる。
(第3の実施の形態)
図6は、第3の実施の形態に係るナビゲーションシステムを示す図である。なお、第1の実施の形態と同様な構成又は機能を示す部位については、その説明の重複を省略することもある。
ナビゲーションシステム30は、燃費向上度指標算出のためのデータを生成する車両50、および、車両50から当該データを受信して燃費向上度指標を算出する中央サーバ60を備える。第1の実施の形態と異なる点は、車両50から分散を受信して、スカラ値を計算し、シグモイド関数による燃費向上の確信度の確率分布の作成を中央サーバ60で作成する点である。
車両50は、車両通信部51、車速演算部(変化量計算部)52、燃料消費量演算部(変化量計算部)53および分散分析部54を備える。車速演算部52、燃料消費量演算部53および分散分析部54は第1の実施の形態で説明したのと同様であるので説明を省略する。
このようにして算出された車両50における速度の変化量xの分散σ と燃料消費量の変化量yの分散σ は車両通信部51を経由して中央サーバ60に送信される。
中央サーバ60は、サーバ通信部62で車両50から分散σ と分散σ を受信すると、確率分布生成部(指標計算部、経路選択情報生成部)62において、式3に基づいて、スカラ値Zを計算し、式4に基づいて、シグモイド関数による燃費向上の確信度の確率分布を作成する。
なお、本実施の形態では、分散σ および分散σ を車両において算出しているが、中央サーバ60に分散分析部54を備えて、車両から受信した車両の速度の変化量xと燃料消費量の変化量yを用いて速度の変化量xの分散σ と燃料消費量の変化量yの分散σ を算出してもよい。また、車両50からは、車速と燃料消費量を受信するものとしてもよい。
図7は、燃費向上のための表示例を示す図である。リンクEを走行中の自車Eに対して、中央サーバ60は、リンクFとリンクGの燃費向上の確信度S(Z)を送信する。図7に示すように、リンクFのS(Z)が0.51であり、リンクGのS(Z)が0.95であるので、運転者はリンクFを走行するように判断することができる。
第3の実施の形態によれば、中央サーバ60は、スカラ値Zを計算して、シグモイド関数による燃費向上の確信度の確率分布の作成することができ、他の車両に対して、サーバ通信部62(経路選択情報提供部)により、燃費向上のための指標を提供することができる。
なお、各リンクのS(Z)は、車1台1台についてのS(Z)を算出し、それを車の台数で除して平均した値としてもよいし、各車両から受信した分散から全体のS(Z)を計算してもよい。
(第4の実施の形態)
図8は、第4の実施の形態に係る燃費向上度指標算出システムを示す図である。
なお、第1〜第3の実施の形態と同様な構成又は機能を示す部位については、その説明の重複を省略することもある。
燃費向上度指標算出システム40は、燃費向上度指標算出のためのデータを生成する車両80、および、車両80から当該データを受信して燃費向上度指標を算出する中央サーバ90を備える。
車両80は、車両通信部81、車速演算部(変化量計算部)82、燃料消費量演算部(変化量計算部)83および差分分散分析部84を備える。中央サーバ90は、差分確率分布生成部91およびサーバ通信部92を備える。車速演算部82、燃料消費量演算部83、差分分散分析部84および差分確率分布生成部(指標計算部、経路選択情報生成部)91の機能は第2の実施の形態と同様なので、説明を省略する。
第3の実施の形態と異なる点は、車両80から分散を受信して、スカラ値Zの差分ΔZを計算し、シグモイド関数による燃費向上の確信度の確率分布S(ΔZ)の作成を中央サーバ90の差分確率分布生成部91で作成する点である。
なお、本実施の形態では、分散を車両80において算出しているが、中央サーバ90に差分分散分析部84を備えて、分散を算出してもよい。
第4の実施の形態によれば、中央サーバ90は、スカラ値の差分ΔZを用いて燃費向上の確信度を示す確率分布図を作成することができ、他の車両に対して、サーバ通信部(経路選択情報提供部)92により、差分ΔZを生成する二つの走行パターンを比較した燃費向上のための指標を提供することができる。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態は、第3の実施の形態の変形例である。本実施の形態では、車両50は、走行データのみを車両通信部51より送信するだけで、中央サーバ60に、サーバ通信部(指標受信部、経路選択情報提供部)62、車速演算部(変化量計算部)52、燃料消費量演算部(変化量計算部)53、分散分析部54および確率分布生成部(指標計算部、経路選択情報生成部)61を備える。つまり、車速パルスセンサからの車速パルスと、FI−ECUからのインジェクタの開弁情報とを走行データとして車両通信部51より中央サーバ60へ送信する。中央サーバ60は、この走行データをサーバ通信部62より受信し、車速演算部52および燃料消費量演算部53へ振り分ける。以下は、第3に実施の形態と同様なので説明を省略する。
第5の実施の形態によれば、中央サーバ60は、道路を走行する車両から走行データを受信して、シグモイド関数による燃費向上の確信度の確率分布の作成することができ、他の車両に対して、サーバ通信部62より燃費向上のための指標を提供することができる。
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態は、第4の実施の形態の変形例である。本実施の形態では、車両80は、走行データのみを車両通信部81より送信するだけで、中央サーバ90に、サーバ通信部(指標受信部、経路選択情報提供部)92、車速演算部(変化量計算部)82、燃料消費量演算部(変化量計算部)83、分散分析部84および確率分布生成部(指標計算部、経路選択情報生成部)91を備える。つまり、車速パルスセンサからの車速パルス情報(車速)と、FI−ECUからのインジェクタの開弁情報(燃料消費量)とを走行データとして車両通信部81より中央サーバ90へ送信する。中央サーバ90は、この走行データをサーバ通信部92より受信し、車速演算部82および燃料消費量演算部83へ振り分ける。以下は、第4に実施の形態と同様なので説明を省略する。
第6の実施の形態によれば、中央サーバ90は、道路を走行する車両から走行データを受信して、スカラ値の差分ΔZを用いてシグモイド関数による燃費向上の確信度の確率分布の作成することができ、他の車両に対して、サーバ通信部92より差分ΔZを生成する二つの走行パターンを比較した燃費向上のための指標を提供することができる。
10、20 燃費向上度指標算出装置
11、21 車速演算部(変化量計算部)
12、22 燃料消費量演算部(変化量計算部)
13 分散分析部
14 確率分布生成部(指標計算部、経路選択情報生成部)
15、25 表示処理部(経路選択情報提供部)
23 差分分散分析部(変化量計算部)
24 差分確率生成部(指標計算部、経路選択情報生成部)
30、40 燃費向上度指標算出システム
50、80 車両
51、81 車両通信部
52、82 車速演算部(変化量計算部)
53、83 燃料消費量演算部(変化量計算部)
54 分散分析部
60、90 中央サーバ
61 確率分布生成部(指標計算部、経路選択情報生成部)
62、92 サーバ通信部(指標受信部、経路選択情報提供部)
84 差分分散分析部
91 差分確率分布生成部(指標計算部、経路選択情報生成部)

Claims (8)

  1. 走行する車両の燃費がよい走り方の指標を算出する燃費向上度指標算出装置であって、
    微小時間における車速の変化量を計算する車速演算部と、
    微小時間における燃料消費量の変化量を計算する燃料消費量演算部と、
    前記車速の変化量の分散と前記燃料消費量の変化量の分散とを計算する分散分析部と、を備え、
    前記分散に基づいて、燃費がよい走り方の指標を算出する
    ことを特徴とする燃費向上度指標算出装置。
  2. 前記車速の変化量の分散および前記燃料消費量の変化量の分散をスカラ値として計算し、当該スカラ値をシグモイド関数により正規化して確率分布として提供する確率分布生成部と、を備え、
    前記指標は前記確率分布として提供される
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃費向上度指標算出装置。
  3. 前記車両の異なる走行パターンにおける前記車速の変化量の分散と前記燃料消費量の変化量の分散とを計算する差分分散分析部と、
    前記走行パターンごとにスカラ値を計算し、当該スカラ値の差分を計算し、前記スカラ値の差分をシグモイド関数により正規化して確率分布として提供する差分確率分布生成部と、を備え、
    前記指標は前記確率分布として提供される
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃費向上度指標算出装置。
  4. ナビゲーションシステムであって、
    車両の車速情報と車両の燃料消費量情報とを用いて、微小時間における車速の変化量を計算するとともに、微小時間における燃料消費量の変化量を計算する変化量計算部と、
    前記計算された車速の変化量を用いて車速変化量の分散を計算するとともに、前記計算された燃料消費量の変化量を用いて燃料消費量の変化量の分散を計算する分散分析部と、
    前記計算された車速変化量の分散と燃料消費量の変化量の分散とを用いて、シグモイド関数により正規化して燃料消費に関する指標を計算する指標計算部と、
    前記計算された指標を用いて経路選択情報を生成する経路選択情報生成部と、
    前記生成した経路選択情報を車両に提供する経路選択情報提供部と、を備える
    ことを特徴とするナビゲーションシステム。
  5. 前記経路選択情報生成部および前記経路選択情報提供部は、少なくとも、ナビゲーションシステムにおけるサーバが備える
    ことを特徴とする請求項4に記載のナビゲーションシステム。
  6. ナビゲーションシステムであって、
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の燃費向上度算出装置を搭載した車両から送信される燃料消費に関する前記指標を受信する指標受信部と、
    前記受信した指標を用いて経路選択情報を生成する経路選択情報生成部と、
    前記生成した経路選択情報を車両に提供する経路選択情報提供部と、を備える
    ことを特徴とするナビゲーションシステム。
  7. ナビゲーションシステムであって、
    車両とサーバとから構成され、
    前記車両は、
    微小時間における車速の変化量を計算する車速演算部と、
    微小時間における燃料消費量の変化量を計算する燃料消費量演算部と、
    前記車速の変化量の分散と前記燃料消費量の変化量の分散とを計算する分散分析部と、を備え、
    前記分散は、車両から通信によりサーバに送付され、
    前記サーバは、
    前記車速の変化量の分散および前記燃料消費量の変化量の分散をスカラ値として計算し、当該スカラ値をシグモイド関数により正規化して道路ごとの確率分布を生成する確率分布生成部を備え、
    他の車両に前記確率分布を経路選択の指標として提供する
    ことを特徴とするナビゲーションシステム。
  8. ナビゲーションシステムであって、
    車両とサーバとから構成され、
    前記車両は、
    微小時間における車速の変化量を計算する車速演算部と、
    微小時間における燃料消費量の変化量を計算する燃料消費量演算部と、
    前記車両の異なる走行パターンにおける前記車速の変化量の分散と前記燃料消費量の変化量の分散とを計算する差分分散分析部と、を備え、
    前記分散は、車両から通信によりサーバに送付され、
    前記サーバは、
    前記走行パターンごとにスカラ値を計算し、当該スカラ値の差分を計算し、前記スカラ値の差分をシグモイド関数により正規化して道路ごとの確率分布として提供する差分確率分布生成部を備え、
    他の車両に前記確率分布を経路選択の指標として提供する
    ことを特徴とするナビゲーションシステム。
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