JP2005261789A - 眼底画像処理方法及び眼底画像処理装置 - Google Patents

眼底画像処理方法及び眼底画像処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】眼底カメラからの特別な情報提供によらずに、撮影された眼底画像から撮影モードを誤りなく判別し、眼底画像を最適に画像処理する。
【解決手段】眼底カメラから入力される眼底の画像信号をA/D変換して画像データとしてメモリに読み込み(S1)、画像データの1/10〜1/20を抽出しておく。蛍光撮影時に作動されるタイマーの作動の有無により蛍光撮影モードか否かを判別し(S3)、さらに抽出した画像データの各色成分を分析して(S4,12〜15)、赤外蛍光、可視蛍光、レッドフリー、及びカラーの撮影モードを判別し(S5,6,15,18)、画像データに対して撮影モードに対応した画像処理を選択して行う(S7〜11,16,17,19)。このような構成では、眼底カメラ側から画像処理装置側へ撮影モードを判別するための特別な情報を伝達するインターフェースが不要となり、コストダウンが図れる。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数の撮影モードを選択して眼底の画像を電子的に撮影可能な眼底撮影装置から入力される眼底画像の画像処理を行なう眼底画像処理方法、及び眼底画像処理装置に関するものである。
最近の眼底撮影装置、いわゆる眼底カメラでは、通常のカラー撮影(散瞳及び無散瞳)の他に、網膜の新生血管を見る等のための可視蛍光ないし赤外蛍光撮影、及び血管などの病変を診断するためのレッドフリー撮影など複数の撮影モードを選択して撮影を行えるようになっている。撮影された眼底画像は、眼底カメラと別体の眼底画像処理装置(以下、画像処理装置と略す)、あるいは眼底カメラ内部の画像処理部として構成された画像処理装置により画像処理されて、モニタに表示されたり、あるいは外部記憶装置に格納されデータベース化して保存される。蛍光撮影ではカラー画像を白黒画像に変換する画像処理がなされる。また、レッドフリー撮影では、眼底カメラの光学系にレッドフリーフィルタを挿入するため、画像は緑色が中心となったカラー画像となるが、診察時に見にくく、診断しずらいため、これも白黒画像に変換されている。
このように複数の撮影モードのそれぞれに対応して最適な画像を得るために、撮影モードに対応した画像処理を行う構成が採用されている。
例えば、眼底カメラの撮影モード設定スイッチから出力される撮影モード信号に応じて、撮像装置のゲイン、ガンマ、色温度などの画像処理パラメータを最適に自動設定することが行われている(特許文献1)。
また、蛍光撮影が行われるときには、蛍光剤が投与されてからの時間経過を示すタイマーが作動されるので、このタイマーの作動により蛍光撮影を識別し、タイマー作動中に取り込まれる眼底画像は、ボタン操作により白黒画像に変換しなくても、自動的に白黒画像に変換することが行われている(特許文献2)。
また、カラーまたは蛍光の撮影モードに応じて、それぞれの画像に適したルックアップテーブルを選択して画像データの階調変換を行う構成が採用されている(特許文献3)。
また、眼底カメラのCPUが撮影モードを判別して撮影モード情報を外部の画像処理部に送信し、画像処理部は撮影モード情報に基づいて画像処理パラメータを選択して画像処理を行う構成が採用されている(特許文献4)。
また、レッドフリー撮影に関して、撮影時に撮影者が画像処理装置側で画像入力の設定をカラーから白黒入力設定に切り換える方法では間違いが生じるため、眼底カメラの光学系にレッドフリーフィルタが挿入されたことを検出して検出信号を画像処理装置に送り、それに応じて画像処理装置が緑画像を白黒変換する方法が採用されている。
特開2001−245851号公報 特開2000−217785号公報 特開2003−10129号公報 特願2002−357385号公報
しかしながら、従来の画像処理装置の構成では、上述した撮影モード信号、撮影モード情報、レッドフリーフィルタの挿入検出信号など、撮影モードを判別するための特別な情報を眼底カメラ側から送ってもらい、その情報により撮影モードを判別して撮影モードに対応した画像処理を行っている。このため、その情報をやり取りするインターフェースが眼底カメラと画像処理装置の双方に必要であり、双方にハード的な仕様が追加され、コストアップを招いてしまうという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、眼底撮影装置(眼底カメラ)からの特別な情報提供によらずに撮影モードを誤りなく判別し、眼底画像を撮影モードに対応して適切に撮影することを課題とする。
上記の課題を解決する本発明は、
複数の撮影モードが選択可能な眼底撮影装置で電子的に撮影された眼底画像の画像処理方法及び装置であって、
前記眼底画像を解析して眼底撮影装置で選択された撮影モードを判別すること、
前記眼底画像を、判別した撮影モードに応じて画像処理すること、
を特徴としている。
本発明によれば、眼底画像を解析して撮影モードを判別するようにしているので、眼底カメラからの特別な情報提供によらずに撮影モードを誤りなく判別することができ、また眼底画像に対して判別した撮影モードに対応した画像処理を行うことにより、最適な画像処理を行うことができる。そして、眼底撮影装置と眼底画像処理装置の双方において撮影モードを判別するための特別な情報をやり取りするインターフェースが不要となり、コストダウンが図れるという優れた効果が得られる。
以下、添付した図を参照して本発明の実施例を説明する。実施例の眼底画像処理装置は、眼底カメラ(眼底撮影装置)で電子的に撮影された眼底画像に対して解析を行い、選択された撮影モードを判別して、それに対応した画像処理を行う。処理した眼底画像の画像データは、表示部に表示されるとともに画像記憶部に格納されてデータベース化して保存される。眼底カメラは、通常のカラー撮影(散瞳及び無散瞳)、赤外蛍光撮影、可視蛍光撮影、及びレッドフリー撮影という複数の撮影モードを選択して撮影可能なものとする。
図1は、実施例の眼底カメラ30と眼底画像処理装置(ファイリング装置)50の構成を示している。眼底カメラ30において、照明ランプ1から発せられた光およびミラー1’で反射された光は、赤外カットフィルタ2Aまたは可視カットフィルタ2B、コンデンサーレンズ3、ストロボ4、コンデンサーレンズ5を経て、全反射ミラー6によって反射され、続いてレンズ7、リング状照明を形成するためのリングスリット8A,8B或いは8C、さらにリレーレンズ9を通り、中心に穴の開いた穴あき全反射ミラー10で反射されて対物レンズ11を経て、被検眼Eの眼底Erに入射される。
この照明光学系において、観察が後述する観察部(ファインダ)19により行われる場合は赤外カットフィルタ2Aが光路に挿入され、赤外CCD33により行われる場合は可視カットフィルタ2Bが光路に挿入される。また、可視蛍光撮影時には可視蛍光エキサイタフィルタ13A(450〜520nm近辺に透過特性を有する)が、赤外蛍光撮影時には赤外蛍光エキサイタフィルタ13B(赤外光の波長に透過特性を有する)が、レッドフリー撮影時にはレッドフリーフィルタ13C(450nmから650nmの波長を透過させ560nm近辺の波長に対して最大透過特性を有する)がそれぞれ挿入される。
また、リングスリット8A,8B,8Cは、それぞれ図3に示す円形開口絞り81,83,85と円形遮光板82,84,86を組み合わせたものであり、各リングスリットどうしで円形開口絞りと円形遮光板の径が異なっている。通常は標準リングスリット8Aが、被検者の散瞳状態が不充分か被検者が子供で小瞳孔の場合は小瞳孔リングスリット8Bが、また赤外蛍光撮影時と光量が要求される場合の可視蛍光撮影時には蛍光用リングスリット8Cが光路に挿入される。
眼底Erからの反射光は、対物レンズ11を介して受光され、穴あき全反射ミラー10の穴を介して変倍レンズ14、合焦レンズ15を通過してリターンミラー16に入射する。リターンミラー16は、観察時には、図示の位置に挿入され、眼底像がリターンミラー17並びにレンズ群18を介して観察部(ファインダ)19に導かれ、検者は眼底を観察し、アライメント、焦点合わせなどを行うことができる。また、眼底の赤外観察を行うこともでき、そのときはリターンミラー17が光路から離脱され、眼底像がミラー34を介して赤外CCD33に導かれる。眼底像は切換部35を介してモニタ36に出力されて表示されるので、検者はこれにより眼底を観察することができる。
そして、赤外蛍光撮影以外の撮影時には、リターンミラー16が光路から退避して、眼底像がカラー(可視光用)CCD31に受光され撮像される。また、赤外蛍光撮影時には、リターンミラー17が光路から退避して眼底像が赤外CCD33に受光され撮像される。カラーCCD31又は赤外CCD33からの画像信号は、切換部35を介して画像処理装置50に出力され、眼底画像が後述のように処理される。なお、可視蛍光撮影時には可視蛍光バリアフィルタ22Aが、また赤外蛍光撮影時には赤外蛍光バリアフィルタ22Bが光路に挿入される。
眼底カメラ30のCPU12は、操作部23からの操作信号を受けて、ランプ1のON/OFF、撮影モードに応じたフィルタ2A,2B、13A〜13C、22A,22Bの挿脱、シャッター32の操作に同期したストロボ4の発光、変倍レンズ14、14'の交換、リターンミラー16,17の挿脱、及びカラーCCD31と赤外CCD33の作動などを制御する。
図3には、各撮影モードに対する照明フィルタ2A,2B及び13A〜13C、リングスリット8A〜8C、及び撮影フィルタ(バリアフィルタ)22A,22B、観察手段、撮影手段の選択、並びに、タイマー作動の有無などの対応関係が図示されている。同図から、撮影モードに応じて、どのリングスリット、照明フィルタ、撮影フィルタ、観察手段、撮影手段が選択されるかが理解できる。なお、図3において観察光量、撮影光量の「0」は、デフォルト値を示し、「+」は、光量を増量することを意味し、「++」は、「+」より更に増量することを意味している。
画像処理装置50は、眼底カメラ30のカラーCCD31又は赤外CCD33から切換部35を介して入力される眼底画像を解析して撮影モードを判別し、その判別された撮影モードに応じて画像処理を行う画像処理部40、画像処理装置全体を制御する制御部48、処理した画像信号の画像データを格納しデータベースに保存するためのハードディスク装置などの画像記憶部47、処理した画像信号による画像を表示する表示部49、及びタイマー21などから構成される。タイマー21は蛍光撮影のための被検者への蛍光剤投与からの経過時間を計時するもので、検者が蛍光剤を投与したときに操作する不図示のスイッチの操作に応じて作動される。そのスイッチは画像処理装置50側に設けてもよいし、眼底カメラ30側に設けてもよい。
眼底カメラ30からの眼底画像のR、G、B画像信号は、シャッターに同期して、図2に示したように、画像処理部40のメモリ(RAM)45にカラー信号としてデジタル化されて格納される。
また、画像処理部40は、設定部41を有し、この設定部41により、眼底画像のRGBゲインan(n=0、1、2、.....)、黒レベルbn(n=0、1、2、.....)、ガンマ補正cn(n=0、1、2、.....)の各画像処理パラメータを設定でき、図示の例では、原画像を再現する場合には(a0、b0、c0)、カラー撮影のときには(a1、b1、c1)、可視蛍光撮影のときには(a2、b2、c2)、赤外蛍光撮影のときには(a3、b3、c3)、レッドフリー撮影のときには(a4、b4、c4)のパラメータが設定される。これらの設定されたパラメータは、テーブル(記憶手段)42の形で画像処理部40内に保存される。このようなパラメータの設定値は、任意に設定することができ、その場合、蛍光撮影モードにおける設定値は固定とし、カラー撮影モードに対する設定値を任意に設定できるようにしてもよい。
また、画像処理部40には、撮影モード判別部(撮影モード判別手段)39が設けられ、これは、各撮影モードでの撮影時に眼底カメラ30のシャッター32の操作により発生されるシャッター同期信号に応じて後述のように撮影モードを判別する処理を行う。
また、画像処理部40には、マトリクス処理演算部43と白黒変換部44が設けられ、これらマトリクス処理演算部43と白黒変換部44により、眼底画像を判別した撮影モードに応じて画像処理する画像処理手段が構成される。マトリクス処理演算部43は、撮影モード判別部39により判別された撮影モードに応じてテーブル42から択一的に読み出される1組のパラメータパターン(an、bn、cn)に従って、R,G,Bの画像データの信号のうち、R信号からR'=R*(an+bn+cn)、G信号からG'=G*(an+bn+cn)、B信号からB'=B*(an+bn+cn)をそれぞれ形成し、同期信号SYNCに従ってこれらのR'G'B'信号を表示部50に表示する。白黒変換部44は、赤外蛍光、可視蛍光撮影、またはレッドフリー撮影が判別された場合に、眼底画像を白黒画像に変換するためのものである。
画像処理部40の撮影モード判別部、マトリックス演算処理部43、白黒変換部44などは、画像処理部40に設けたCPU(不図示)の論理演算、データ処理機能により実現される。
以上のような構成において、眼底カメラ30で観察部19またはモニター36を介して眼底観察を行い、アライメントや焦点調節を行って眼底撮影の準備が整うと、検者はシャッター32を操作する。そのシャッター操作に同期して、CPU12はストロボ4を必要に応じて発光させ、撮影モードに応じてカラーCCD31又は赤外CCD33を作動させ、眼底像が静止画として撮像され、眼底の画像信号が切換部35を介して画像処理装置50に出力され、画像処理部40のメモリ45に格納される。
画像処理部40では、撮影モード判別部39がシャッター同期信号に応じて撮影モード判別動作を開始し、後述のようにタイマー21の作動の有無と、メモリ45に格納された眼底画像のデータ解析結果に基づいて、眼底カメラ側で選択された撮影モードを判別する。そして、判別された撮影モードに応じてテーブル42に複数組記憶された画像処理パラメータパターンの内の一組が選択されて読み出され、眼底画像が画像処理される。すなわち、原画像をそのまま出力する場合には(a0、b0、c0)が、カラー撮影の場合には(a1、b1、c1)が、可視蛍光撮影の場合には(a2、b2、c2)が、赤外蛍光撮影のときには(a3、b3、c3)が、レッドフリー撮影のときには(a4、b4、c4)が読み出され、このパラメータ設定値に基づいてマトリクス処理演算部43で画像信号のRGBゲイン、黒レベル、ガンマ補正が行われ、このパラメータ設定値で処理された画像データがメモリ46に一時的に格納され、表示部50に表示され、或いは画像記憶部47に格納されデータベース化されて保存される。ここで眼底画像の画像データを判別した撮影モードのデータと関連付けて保存するのが好ましい。
なお、可視蛍光及び赤外蛍光撮影モードないしはレッドフリー撮影モードが判別された場合は、カラー画像は要求されないので、カラーCCD31からの画像信号を直接白黒変換部44で白黒画像に変換してもよい。また、可視蛍光及び赤外蛍光撮影時にはタイマー21を作動させているので、画像の余白部分などに蛍光剤投与からの経過時間を示すタイマー情報を写し込んでおく。或いは保存する画像信号の画像データに、タイマー情報のデータを撮影モードのデータとともに付加情報として関連付けて保存してもよい。
ところで、可視及び赤外の蛍光撮影においては被検者の眼、検者(撮影者)のスキルにおいてそれぞれ個人差があり、必ずしも常にきれいな眼底画像が撮れるわけではない。すなわち、従来では、蛍光撮影において検者はモニタ上で眼底画像を確認しながら、暗くコントラストの悪い画像であればストロボ光量を上げて撮影していたが、造影剤が血管を回り、新生血管の漏れ出す瞬間を見ていくため、素早い撮影が必要であり、いちいちモニタ画像を確認してストロボ光量を変えながら撮影することは難しかった。そこで本実施例では眼底カメラ30のカラーCCD31と赤外CCD33を高ダイナミックレンジのものとし、蛍光撮影時には画像処理部40において眼底の画像データに対してコントラストを強調するための階調変換処理を行う。
以上のような画像処理部40における撮影モード判別部39による撮影モード判別動作と判別結果に応じた上記の階調変換処理を含む画像処理の詳細を図4のフローチャートにより説明する。なお、以下の処理で撮影モード判別のための処理(ステップS2〜S6,S12〜S15,S18)は撮影モード判別部39、画像処理(ステップS7〜S10,S16,S17,S19)はマトリクス処理演算部43と白黒変換部44で行われ、いずれも画像処理部のCPUの制御の元に行われる。
まず眼底カメラ30のシャッター32の操作により発せられるシャッター同期信号に応じて、眼底カメラ30で撮影された眼底のアナログ画像信号を、10ビットの高サンプリングでA/D変換し、デジタル画像データとしてメモリ45に読み込む(ステップS1)。なお、ここで12ビットでA/D変換してもよく、以下の処理でも10ビットのところを12ビットとしてもよい。
この後、撮影モードの判別を行うが、読み込んだ画像データの全てを解析して判別するには時間がかかるため、例えば走査線の10〜20ライン分の画像データ毎に1ライン分の画像データを抽出するなどの方法により、画像データの全体の1/10〜1/20程度のデータを抽出する(ステップS2)。
次に、可視蛍光及び赤外蛍光撮影時に作動されるタイマー21が作動しているか否か調べ(ステップS3)、作動していたら、上記画像信号が得られた撮影時の撮影モードを可視蛍光又は赤外蛍光撮影モードと判別し、ステップS4に進む。
ここで赤外蛍光撮影では赤外CCD33による白黒撮影となり眼底画像信号のR,G,Bの各成分がほぼ均等となるので、ステップS4でR,G,Bの各成分がほぼ均等であるか否か調べ、ほぼ均等なら眼底カメラで選択された撮影モードを赤外蛍光撮影モードと判別し(ステップS5)、均等でなければ可視蛍光撮影モードと判別する(ステップS6)。
続いてステップS7〜S11及びS17の画像処理を行うが、特にステップS7〜S10は上述したコントラストを強調するための処理である。
ステップS7では、ステップS2で抽出した画像データの階調レベルのヒストグラムを算出する。そのヒストグラムの一例のグラフを図5の上側に示してあり、横軸は10ビットで0〜1024の階調レベル、縦軸は画素数を示している。
ステップS8では、算出したヒストグラムデータを見て、図5に示すように、階調レベルの中間の領域において次のステップS9で行う引き伸ばし階調変換処理を行う引き伸ばし範囲を設定する下限と上限の階調レベルのスレッショルド値S1,S2を設定する。これは、各階調レベルでの画素数のヒストグラム値を見て、階調レベルの低い側と高い側の両端部の領域でノイズ等の外部要因により画素が発生したと判断される階調領域の境界の階調値に設定する。
ステップS9では、メモリ45上の眼底画像データの全部に対して、図5の下側に示すように、階調レベルのスレッショルド値S1からS2までの引き伸ばし範囲を階調レベルの最低値0から最高値1024までの範囲に引き伸ばし、スレッショルド値S1以下は0、スレッショルド値S2以上は1024とするように階調変換する引き伸ばし階調変換処理を10ビット計算で行う。
ステップS10では、ステップS9の処理で得た画像データに対してガンマ処理を行う。ここでは、ステップS5或いはS6で判別した撮影モードが赤外蛍光撮影モードか或いは可視蛍光撮影モードかにより異なるガンマ変換パラメータの設定値をテーブル42から読み取り、それを使用して10ビットから8ビットへのガンマ変換を行う。従来のダイナミックレンジのないCCDを使用して8ビットの画像データを得て8ビットから8ビットへのガンマ変換を行うと、あるグレーレベルで階調飛びが発生してざらついた画像となってしまうが、本実施例では高ダイナミックレンジのCCDを使用して10ビットから8ビットへのガンマ変換を行うことにより、階調飛びのない滑らかなグレーカーブが得られる。
ステップS11では、タイマー21の計時情報(蛍光剤投与からの経過時間)を読み込み、ステップS10で処理した画像データの余白に相当する部分に写し込む。
続いて以上の処理で得た画像データに対して白黒変換処理を行い(ステップS17)、処理した画像データを撮影モード及び被検者情報などの付加情報のデータとともに画像記憶部47に書き込み、データベースとして保存する(ステップS20)。なお、このときタイマー21の計時情報も付加情報として書き込んでもよい。
一方、ステップS3でタイマー21が作動していない場合、蛍光撮影モードでないと判別し、ステップS12〜S15,S18でカラー撮影モードとレッドフリー撮影モードの判別を行う。ここでは図6と図7に示したカラー撮影した眼底画像とレッドフリー撮影した眼底画像におけるR,G,Bの各色成分の相違を利用して判別する。図6と図7は、眼底画像の1ライン分の画像データにおけるR,G,Bの各色成分の階調の例を縦軸に10ビットの0〜1024の階調値、横軸に1ラインのX座標をとって示している。カラー画像では階調値は大きい順にR成分、G成分、B成分となるが、B成分が極端に小さくなる訳ではない。これに対してレッドフリー画像ではB成分が最小で極端に小さくなり、R成分がG成分より小さくなるという特徴がある。眼底画像の色成分に関しては、撮影に使用するフィルターの特性、眼底の個人差、及び外国人を含む眼の色の相違などによって比率が違って来るものの、R,G,Bの階調構成に関しては上記と同じ傾向を示す。
このことを利用し、ステップS2で抽出した画像データの階調値についてしらべ、B成分値の平均値に対するR成分値の平均値とG成分値の平均値との和の比率が所定値K1以上であるか否かの判定(ステップS12)、B成分値の平均値が所定値K2以下であるか否かの判定(ステップS13)、及びG成分値の平均値の方がR成分値の平均値より高いか否かの判定(ステップS14)を行い、いずれかの判定結果がNOとなればカラー撮影モードと判別し(ステップS18)、全ての判定結果がYESとなればレッドフリー撮影モードと判別する(ステップS15)。なお、ステップS12の判定は、カラー撮影で画像が暗い場合とレッドフリー撮影の場合を区別するために行うものである。
カラー撮影モードと判別したら、メモリ45上の眼底画像データに対してガンマ処理を行う(ステップS19)。ここではテーブル42からカラー撮影モード用のガンマ変換パラメータの設定値を読み出し、これを使用して10ビットから8ビットへのガンマ変換を行う。その後、ステップS20に進む。
また、レッドフリー撮影モードと判別したら、テーブル42からレッドフリー撮影モード用のガンマ変換パラメータの設定値を読み出し、これを使用して10ビットから8ビットへのガンマ変換を行い(ステップS16)、さらに白黒変換(ステップS17)を行なった後、ステップS20に進む。
ステップS20では先述のように、処理した眼底画像データを判別した撮影モード及び被検者情報などの付加情報のデータとともに画像記憶部47に書き込み、データベースとして保存する。
以上のような本実施例によれば、眼底カメラ9から撮影された眼底画像が、画像処理装置50に入力されたときに、タイマー21の作動の有無で蛍光撮影モードか否かを判別し、さらに眼底画像の色成分を分析して赤外蛍光、可視蛍光、カラー、及びレッドフリーの各撮影モードを判別するので、眼底カメラ9側からの特別な情報提供によらずに撮影モードを誤りなく判別できる。また、眼底画像の画像処理をこのように判別した撮影モードに対応して行うので、最適な眼底画像を得ることができる。そして、従来のように眼底カメラ側から画像処理装置側へ撮影モードを判別するための特別な情報を伝達するインターフェースが眼底カメラ9と画像処理装置50の双方で不要となり、双方でコストダウンが図れる。
また、赤外蛍光及び可視蛍光撮影の画像データの場合は、前述した引き伸ばし階調変換処理がなされた後、10ビットから8ビットへのガンマ変換がなされるので、コントラストが強調されるとともに、階調飛びが発生せず、コントラストが高くクリアーな画像を得ることができ、病変等が見易く、診断に極めて有効な眼底画像が得られる。
本発明の実施例における眼底カメラと、眼底画像処理装置の構成を示すブロック図である。 画像処理部の詳細な構成と画像処理の内容などを示す説明図である。 各撮影モードと、フィルタ、リングスリット、タイマーの作動の有無、観察手段、及び撮影手段などの対応関係を示す表図である。 画像処理装置における画像処理手順を示すフローチャート図である。 引き伸ばし階調変換処理を説明する線図である。 カラー画像の1ライン分の画像データにおけるR,G,Bの各色成分の階調を示す線図である。 レッドフリー画像の1ライン分の画像データにおける各色成分の階調を示す線図である。
符号の説明
12 CPU
21 タイマー
30 眼底カメラ
31 カラーCCD
32 シャッター
33 赤外CCD
39 撮影モード判別部
40 画像処理部
41 設定部
42 テーブル
43 マトリクス処理演算部
44 白黒変換部
45,46 メモリ
47 画像記憶部
49 表示部
50 眼底画像処理装置(ファイリング装置)

Claims (10)

  1. 複数の撮影モードが選択可能な眼底撮影装置で電子的に撮影された眼底画像の画像処理方法であって、
    前記眼底画像を解析して眼底撮影装置で選択された撮影モードを判別し、
    前記眼底画像を、判別した撮影モードに応じて画像処理することを特徴とする眼底画像処理方法。
  2. 前記複数の撮影モードのそれぞれに対応した複数組の画像処理パラメータを予め記憶しておき、判別した撮影モードに応じて前記記憶した複数組の画像処理パラメータを選択して画像処理することを特徴とする請求項1に記載の眼底画像処理方法。
  3. 前記眼底画像の各色成分を解析することにより撮影モードを判別することを特徴とする請求項1または2に記載の眼底画像処理方法。
  4. 蛍光撮影用のタイマーが作動されるときには、可視蛍光撮影モードか赤外蛍光モードかが判別され、作動されないときは、レッドフリー撮影モードかカラー撮影モードかが判別されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の眼底画像処理方法。
  5. 眼底画像を、判別した撮影モードに応じて画像処理を行なった後、判別した撮影モードと関連付けて記録することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の眼底画像処理方法。
  6. 複数の撮影モードが選択可能な眼底撮影装置で電子的に撮影された眼底画像の画像処理装置であって、
    前記眼底画像を解析して眼底撮影装置で選択された撮影モードを判別する撮影モード判別手段と、
    前記眼底画像を、判別した撮影モードに応じて画像処理する画像処理手段と、
    を有することを特徴とする眼底画像処理装置。
  7. 前記複数の撮影モードのそれぞれに対応した複数組の画像処理パラメータを記憶した記憶手段を有し、
    前記画像処理手段は、前記撮影モード判別手段により判別された撮影モードに応じて、前記記憶手段に記憶された複数組の画像処理パラメータを選択して画像処理することを特徴とする請求項6に記載の眼底画像処理装置。
  8. 前記撮影モード判別手段は、眼底画像の各色成分を解析することにより撮影モードを判別することを特徴とする請求項6または7に記載の眼底画像処理装置。
  9. 前記撮影モード判別手段は、蛍光撮影用のタイマーが作動されるときには、可視蛍光撮影モードか赤外蛍光モードかを判別し、作動されないときは、レッドフリー撮影モードかカラー撮影モードかを判別することを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の眼底画像処理装置。
  10. 眼底画像を、判別した撮影モードに応じて画像処理を行なった後、判別した撮影モードと関連付けて記録する記録手段が設けられることを特徴とする請求項6から9までのいずれか1項に記載の眼底画像処理装置。
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