JP2005259411A - 屋外コンセント用の盗電防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 防水機能を滅失させることなく、電源プラグ差込口からの盗電を有効に防止できる屋外コンセント用の盗電防止装置を提供する。
【解決手段】 屋外壁面Mに固定される取付プレート1と、電源プラグ差込口37を取り囲む庇部35を有し、前記取付プレート1を包囲する防水部材21,22で水封されて、該取付プレート1に対してねじ止めされるコンセント本体3と、前記電源プラグ差込口37に差し込まれた電源プラグPを包囲するための盗電防止カバー4と、前記取付プレート1におけるコンセント本体ねじ止め用のねじ孔16(15)を利用して前記盗電防止カバー4をコンセント本体3に取り外し可能に止着するカバー止着手段5とを備える。
【選択図】 図2

Description

この発明は、屋外に設置される自動販売機等の電気機器に対する電源供給のために屋外壁面に固定される屋外コンセントの無断使用などを防止するための屋外コンセント用の盗電防止装置に関する。
例えば、自動販売機などに使用される屋外コンセントは、一般に、屋外壁面に固定される取付プレートと、この取付プレートを包囲する防水部材で水封されて、前記取付プレートにねじ止めされたコンセント本体から構成されている。
このコンセント本体は、庇部を有し、その庇部の内側に端子台が電源プラグ差込口を略下向きにして配されており、この電源プラグ差込口に自動販売機からの電源コードの先端の電源プラグを差し込むようになっている。さらに多くのものは差し込み状態の電源プラグを一定角度回転させて抜け止めも図っている。
しかし、屋外コンセントにおいては、電源プラグ差込口に差し込まれた電源プラグが外部に露出していることから、抜け止めがされた電源プラグであっても、人為的に電源プラグを引き抜くことはできる。このため、深夜などに電源プラグを勝手に引き抜き、空いた電源プラグ差し込み口により無断で携帯電話などの機器を充電させたりする盗電行為も少なくなく、さらに悪質には、電動工具の電源プラグを差し込み、該電動工具を使って自動販売機を荒す事件なども起きている。
このような事態を防止するため、従来、コンセント本体に対して前後のカバーを用意し、裏側カバーを取付プレートと屋外壁面との間に挟持させ、前記コンセント本体における庇部の前面に配設した表カバーと前記裏カバーとを結合して両者間を施錠した盗電防止装置が提案されている(特許文献1)。
実用新案登録第3097566号(第3頁、第1図)。
ところで、この種のコンセントでは、コンセント本体の後面側に、取付プレートの全周を取り囲むOリングなどの防水部材を配置し、屋外壁面に伝わる雨滴がコンセント本体側に侵入するのを防止してある。
しかしながら、上記した従来の盗電防止装置では、前記裏側カバーを取付プレートと屋外壁面との間に裏側カバーを配置しているので、前記コンセント本体側の防水部材による防水機能が裏側カバーにより滅失されてしまうという問題がある。
この発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、防水機能を滅失させることなく、電源プラグ差込口からの盗電行為を防止できる屋外コンセント用の盗電防止装置を提供することを課題としている。
本発明は、以下の手段を提供する。すなわち、
[1]屋外壁面に固定される取付プレートと、電源プラグ差込口を取り囲む庇部を有し、前記取付プレートを包囲する防水部材で水封されて、該取付プレートにねじ止めされるコンセント本体とを備えた屋外コンセントに装着される盗電防止装置であって、
前記電源プラグ差込口に差し込まれた電源プラグを包囲するための盗電防止カバーと、
前記取付プレートにおけるコンセント本体ねじ止め用のねじ孔を利用して前記盗電防止カバーをコンセント本体に取り外し可能に止着するカバー止着手段と、
を備えていることを特徴とする屋外コンセント用の盗電防止装置。
[2]前記カバー止着手段は、盗電防止カバーの止着状態を解除可能にロックするロック機能部を有してなる前項1に記載の屋外コンセント用の盗電防止装置。
[3]前記カバー止着手段は、
先端側に前記ねじ孔に螺合する雄ねじが形成され、基端面にねじ孔が形成された棒状のスペーサ部材と、
前記盗電防止カバーを貫通して前記スペーサ部材のねじ孔に螺入される押さえねじと、
前記盗電防止カバーの外面に形成されて、前記押さえねじの頭を、その頂面が臨出しない状態に収容させる凹部とを備え、
前記ロック機能部は、
前記押さえねじの頭と前記凹部とにより構成されている前項2に記載の屋外コンセント用の盗電防止装置。
[4]前記押さえねじの頭には、作業者専用のねじ回し工具のみに嵌合する嵌合部が形成されている前項3に記載の屋外コンセント用の盗電防止装置。
[5]前記ロック機能部の操作が前記盗電防止カバーの前面側から行うように構成されている前項2〜4のいずれかに記載の屋外コンセント用の盗電防止装置。
[6]屋外壁面に固定される取付プレートと、
電源プラグ差込口を取り囲む庇部を有し、前記取付プレートを包囲する防水部材で水封されて、該取付プレートにねじ止めされるコンセント本体と、
前記電源プラグ差込口に差し込まれた電源プラグを包囲するための盗電防止カバーと、
前記取付プレートにおけるコンセント本体ねじ止め用のねじ孔を利用して前記盗電防止カバーをコンセント本体に取り外し可能に止着するカバー止着手段と、
を備えていることを特徴とする屋外コンセント。
上記発明[1]にかかる盗電防止装置によると、電源プラグの周囲を覆うための盗電防止カバーを取付プレート側のねじ孔を利用したカバー止着手段によりコンセント本体に止着してあるので、盗電防止カバーが開けられない限り、電源プラグを引き抜くことができず、電源プラグ差込口からの盗電行為を有効に防止できる。また、屋外壁面側とコンセント本体との間の防水部材が邪魔されて防水機能を滅失させることもない。また、既存の屋外コンセントに対しても容易に装着することができる。
上記発明[2]によると、カバー止着手段が盗電防止カバーの止着状態をロックする機能を有しているため、盗電行為を有効に防止することができるとともに、必要時にはロック機能を解除して、保守点検作業等を行うことができる。
上記発明[3]によると、前記押さえねじの頭が盗電防止カバーの凹部に収容されて臨出しないため、前記押さえねじの頭を指で摘んでねじ戻すことができず、簡素な構造でロック機構を実現することができる。
上記発明[4]によると、前記押さえねじの頭の嵌合部が作業者が使用するねじ回し工具のみに嵌合する形状であるから、第三者である一般の人が所有していることが多い一般的な工具で押さえねじが操作されることがなく、盗電行為を有効に防止することができる。
上記発明[5]によると、屋外コンセントが奥まった位置に設置されているなど屋外コンセントの左右等にスペースがない場合等であっても、ロック機能部を操作して盗電防止カバーを開閉し、保守点検作業等を行うことができる。
上記発明[6]によると、電源プラグの周囲を覆うための盗電防止カバーを取付プレート側のねじ孔を利用したカバー止着手段によりコンセント本体に止着してあるので、盗電防止カバーが開けられない限り、電源プラグを引き抜くことができず、電源プラグ差込口からの盗電行為を有効に防止できる。また、屋外壁面側とコンセント本体との間の防水部材が邪魔されて防水機能を滅失させることもない。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明の一実施形態にかかる屋外コンセント用の盗電防止装置が適用された屋外コンセントを示す外観斜視図である。図2は、同分解斜視図である。図3は、図1のIII−III線に沿った断面図である。
図1〜図3において、この屋外コンセントは、屋外壁面Mに固定される取付プレート1と、防水部2と、コンセント本体3と、盗電防止カバー4と、カバー止着手段5とを備えている。また、盗電防止カバー4とカバー止着手段5が盗電防止装置を構成している。なお、本発明において屋外壁面Mは、家屋の壁に限らず、自動販売機のような屋外設置機器の近くにある柱状物などの面も含んだ概念である。
前記取付プレート1は、合成樹脂などにより正面形状が四角形の板状に成形されており、中央部には、壁面M側からの給電線L,Lをコンセント本体3側へ引き出すのを妨げない孔部1aが形成されるとともに、その孔部1aの上下両部位には、固定ねじ13,14にそれぞれ対応するねじ挿通孔11,12がそれぞれ形成されている。
前記上下のねじ挿通孔11,12に挿通した固定ねじ13,14をそれぞれ壁面Mにねじ込むことにより、前記取付プレート1が壁面Mに固定される。
さらに、取付プレート1における前記ねじ挿通孔11,12の各外側部位には、コンセント本体3を取付プレート1にねじ止めするためのねじ(雄ねじ)17,18が螺入されるねじ孔15,16がそれぞれ設けられている。
前記防水部2は、コンセント本体3の後面に装着される防水カバー21と、環状Oリング22とから構成されている。
防水カバー21は、ゴムなどから正面形状が四角薄板状に成形され、前記取付プレート1における孔部1aに対応する孔部21aが形成されている。さらに、この防水カバー21における孔部21aの上下位置には、後述するボス部に嵌合するボス嵌合孔23,24がそれぞれ形成されている。
また、この防水カバー21の後面には、図4に示すように、前記取付プレート1に外嵌する内周および外周の二重壁21b,21cが一体形成されており、これら内周壁21bと外周壁21cとの間隙により、前記Oリング22の嵌入凹所25が構成されている。
また、この防水カバー21の前面周縁部には、前記コンセント本体3の後面に形成されている嵌合周壁3aに嵌着される環状の溝部26が形成されている。
前記コンセント本体3は、ベース部31と、端子台収容部32と、端子台33とを備えている。
前記ベース部31は、電気絶縁性合成樹脂などにより板状に形成されており、ぞの下部には、前記ねじ孔16に螺合する雄ねじ18に対応して、ねじ挿通孔34が形成されている。
前記端子台収容部32は、ベース部31の上端に一体形成されるとともに、後面が開放状態で前方へ張り出されており、その内部には、端子台33が収容されている。この端子台収容部32の下面は開放されており、その開口端部には、合成樹脂などにより平面形状がコ字形の庇部35が接続されている。なお、この庇部35は、端子台収容部32に一体形成したものであってもよい。
この端子台収容部32の上部には、前記雄ねじ17に対するねじ挿通孔38が形成されている。また、この端子台収容部32の上下両端部には、前記ねじ挿通孔38,34に貫通されるボス部3b,3cが後方向きに突設されている。
前記端子台33は、電気絶縁性合成樹脂からなり、前記した給電線L,Lが差し込み接続される穴状のソケット部36,36が配備されており、この他に、前記電源プラグPが差し込まれる複数の電源プラグ差込口37,37が装備されている。これら電源プラグ差込口37,37は、雨水がかかるのを可及的に回避するために、前記庇部35の内側で略下向きに配置されている。なお、電源プラグPを電源プラグ差込口37,37に差し込んでから一定角度回転させると、この電源プラグPが抜け止めされるようになっている。
前記盗電防止カバー4は、合成樹脂などにより、上面および後面が開放された略箱形に成形されて、前記コンセント本体3側に着脱可能に装着されるようになっており、装着状態では、その前面4a、左右両側面4b,4cおよび下面4dにより前記庇部35の下部空間、つまり、電源プラグ差込口37に差し込まれた電源プラグPの周辺を取り囲んで該電源プラグ差込口37からの盗電を防止してある。
この盗電防止カバー4の上部開口端部には、前記コンセント本体3側への装着状態で庇部35に内嵌される嵌合壁4eが形成されており、また、盗電防止カバー4の下面4cには、前記電源プラグPを有する電源コードPaの引き出しを妨げないように、複数の切り欠き部41,41が形成されている。なお、この切り欠き部41は、前記下面4bに形成された複数の切り取り部を形成しておき、作業現場で電源プラグPの数に応じて前記切り取り部を切り取ることにより形成されたものであるが、生産段階で形成したものであっても差し支えない。
さらに、盗電防止カバー4の前面4aには、図2および図5に示すように前記コンセント本体3のベース部31のねじ挿通孔34に対応する位置に、押さえねじ51に対するねじ挿通孔42が形成されるとともに、このねじ挿通孔42を取り囲んで前記押さえねじ51の頭51aを、その頂面が臨出しない状態に収容される凹部43が形成されている。
なお、盗電防止カバー4の下面4cは、前記切り欠き部41,41により雨滴が侵入してもそこに滞るおそれは少ないが、後方に向かうにつれて下降する僅かな傾斜面で構成しておけば、雨滴を素早く確実に排除することができる。
前記カバー止着手段5は、前記取付プレート1におけるねじ孔16を利用したものであり、具体的には、前記ベース部31におけるねじ挿通孔34と前記盗電防止カバー4におけるねじ挿通孔42との間に介在される棒状スペーサ部材52と、前記雄ねじ18と、押さえねじ51と、取付プレート1側のねじ孔16とを備えて構成されており、ここでは、盗電防止カバー4の止着状態をロックするロック機能部5Aを有している。
前記スペーサ部材52の先端に前記雄ねじ18が一体形成されており、また、この棒状スペーサ部材52の基端面には、前記押さえねじ51が螺入されるねじ孔53が形成されている。
前記押さえねじ51をねじ孔53に螺入した際に、該押さえねじ51の頭51aは、図6に示すように前記凹部43に収容される。このねじ51の頭51は、図5および図6に示すように、前記凹部43とで前記ロック機能部5Aを構成しており、施工ないしは保守の作業者が所有する比較的特殊な工具にのみ嵌合する嵌合部が形成されている。具体的には、例えば六角レンチに対応して、この嵌合部は六角穴6b頭となっている。つまり、このねじ51のねじ締めやねじ戻しは、前記ねじ51の頭51aの六角穴51bに嵌合する六角レンチ(図示せず)に限られている。
つぎに、上記構成の屋外コンセントの施工手順を簡単に説明する。
まず、取付プレート1における上下一対のねじ挿通孔11,12にそれぞれ挿通したねじ13,14を屋外壁面Mに対してねじ込むことにより、該取付プレート1が壁面Mに固定される。この時、前記壁面M側から延びている給電線L,Lの先端側を取り付けプレート1における孔部1aから前方へ引き出しておく。
一方、コンセント本体3の後面における嵌合周壁3aに対して防水カバー21の前面周縁部における環状の溝部26を嵌めておき、さらに、この防水カバー21の後面における嵌入凹所25にOリング22を嵌着する。
この状態で、前記給電線L,Lの先端側を防水カバー21における孔部21aを通してから前記コンセント本体3側の端子台33にあるソケット部36に挿入すれば、この給電線L,Lが端子台33に電気的に接続される。
なお、この接続作業時には、雨滴が給電線L,Lを伝わってきた場合を想定して、給電線L,Lの先端部を図3に示すように前記ソケット部36の手前でU字形に湾曲させてあり、これにより、雨滴が前記ソケット部36に侵入するのが確実に防止される。
この接続作業が終了すれば、防水カバー21で取付プレート1の周囲を覆うように、コンセント本体3を該防水カバーを介して取付プレート1に重合する。
そして、コンセント本体3におけるねじ孔38に挿通したねじ17を前記取付プレート1におけるねじ孔15に螺入すれば、該コンセント本体3が取付プレート1を介して壁面Mに一応固定される。
この取り付け状態では、前記Oリング22が取付プレート1の周囲を包囲した状態で壁面Mに押し付けられるので、壁面Mからコンセント本体3への雨滴の侵入が防止される。
また、前記コンセント本体3における周壁部3aが防水カバー21側の環状の溝部26に嵌合されているので、壁面Mの雨滴侵入の沿面経路が長くなり、高い防水性が確保される。
つぎに、前記盗電防止カバー4の装着作業を行う。
まず、棒状スペーサ部材52の先端の雄ねじ18をコンセント本体2の下部側のねじ挿通孔34に挿通するとともに、取付プレート1におけるねじ孔16に螺入する。これにより、前記コンセント本体3が完全に取付プレート1を介して壁面Mに固定されることになる。
この後、自動販売機の電源コードPaの先端の電源プラグPを前記端子台33におけるプラグ差込口37に下方から差し込むと、自動販売機等への電力供給が可能となる。
電源プラグPを差し込んだ後、電源コードPaが前記盗電防止カバー4における切り欠き部41から引き出しながら、該盗電防止カバー4の嵌合壁4eを前記コンセント本体3における庇部35に対して下方から嵌合させると、前記棒状スペーサ部材52の基端側のねじ孔53が盗電防止カバー4におけるねじ挿通孔42に対応した状態になる。
このねじ挿通孔42に前記押さえねじ51を挿通してスペーサ部材52のねじ孔53に螺入すれば、盗電防止カバー4が該押さえねじ51およびスペーサ部材52を介してコンセント本体3に装着される。この時、盗電防止カバー4の嵌合壁4eが庇部35に内嵌されているので、該盗電防止カバー4はがたつきなく装着される。
また、この例では、盗電防止カバー4の左右両側面4b,4cの各後端面に、壁面M側に延びる張り出し部40b,40cを一体形成してあるので、前記押さえねじ51を螺入操作した際に、張り出し部40b,40cの各先端面が壁面M側に押し付けられ、この盗電防止カバー4の取り付け状態が一層安定的に維持される。
前記盗電防止カバー4をコンセント本体3に装着すれば、電源プラグ差込口37に差し込まれている電源プラグPは、この盗電防止カバー4でその周囲から覆われる。このため、盗電防止カバー4を外さない限り、電源プラグPを引き抜くことが不可能である。
この盗電防止カバー4の装着状態は、前記取付プレート1側のねじ孔16を利用したカバー止着手段5、具体的には、前記取付プレート1側のねじ孔16に螺合する雄ねじ18を持ったスペーサ部材52と押さえねじ51により止着されており、押さえねじ51をねじ戻してこのカバー止着状態を解除しない限り、盗電防止カバー4を外せないから、第三者が勝手に電源プラグ差込口37を使用する盗電行為の企てを十分牽制することが可能となる。
また、このカバー止着手段5は、前記取付プレート1側のねじ孔16を利用したものであり、取付プレート1側と壁面Mとの間に別途部材を介在することもなく、前記防水カバー21やOリング22の役目がそのまま生かされる。従って、防水効果を発揮させつつ、前記盗電を有効に防止できる。
仮に、第三者が敢えて押さえねじ51の頭51の頭aを指で摘んでねじ戻そうとしても、該押さえねじ51の頭51aが図6に示すように、盗電防止カバー4の前面4aの凹所43内に完全に収容状態となり、前記盗電防止カバー4の止着状態がロックされることになり、特殊工具を所有する保守作業者以外の第三者では、簡単には、押さえねじ51をねじ戻すことができず、盗電防止カバー4を外せない。
ところで、この押さえねじ51が一般的なプラス頭のねじやマイナス頭のねじであれば、第三者の多くが所有しているようなプラスドライバやマイナスドライバにより押さえねじ51が容易に操作されるおそれがある。
しかし、この例では、その押さえねじ51の頭51aが六角穴頭であり、その六角穴51bに嵌る六角レンチでしか押さえねじ51をねじ戻すことができない。つまり、自動販売機の保守・点検時などに作業者は、六角レンチを携行していれば、容易に盗電防止カバー4を外して、電源プラグPを抜いて所定の保守点検作業等が行えるが、第三者では、六角レンチが特殊な工具であってほとんど持ち合わせていることもないから、盗電防止カバー4を外すことができず、従って、電源プラグPを抜いて盗電されるおそれが解消される。
もちろん、前記押さえねじ51としては、六角孔頭を有するものに限らず、例えば四角孔頭のねじや四角頭のねじであっても同様の効果を奏する。
なお、この盗電防止カバー4を、図7に示すように、ヒンジ手段、例えば蝶番60によりコンセント本体3側に装着してもよく、また、図示は省略するが、コンセント本体3の左右両側面と盗電防止カバー4の左右両側面4b,4cのいずれか一方に枢軸を設け、他方に前記枢軸にする軸孔を設けて、前記盗電防止カバー4を回動可能に枢支させてもよい。その場合、作業時などに不用意に盗電防止カバー4を落下させるおそれもなくなる。
また、盗電防止カバー4とコンセント本体3とのいずれか一方、例えば図8に示すように、盗電防止カバー4側に弾性係止片70に設け、他方であるコンセント本体3側に係合部71を設け、前記弾性係止片70を係合部71に係脱可能に係止させて盗電防止カバー4を仮保持させるようにしてもよい。
さらにまた、盗電防止カバー4とコンセント本体3とのいずれか一方、例えば図9に示すように、盗電防止カバー4の左右両側内面に溝条76,76を形成し、他方であるコンセント本体3側に前記溝条76、76に嵌合する凸条75,75を設け、盗電防止カバー4をスライドさせてコンセント本体3に保持させるようにしてもよい。
この例では、上記押さえねじ51、スペーサ部材52およびねじ孔53などが、前記盗電防止カバー4の支持手段を兼ねることになるので、盗電防止カバー4の支持部材などが省け、構成が簡素になる。
ところで、カバー止着手段5としては、前記のような頭51aに特殊な穴51bが形成された押さえねじ51を使用することに限定されるものではない。例えば、図10に示すように、盗電防止カバー4の凹部43に頭81aが十分入り込む押さえねじ81を使用し、施工時に盗電防止カバー4を装着した後、第三者が押さえねじ81を操作できないように、凹部43にコルクなどからなる栓体82を圧入して詰めてしまい、保守時には、栓抜きのような特殊な工具Nの先端を栓体82に食い込ませてから抜き取るようにしたものであってもよい。その場合、前記凹部43と栓体82とで前記ロック機能部5Aが構成されることになる。なお、栓体82は、簡単で安価に製作できるので、繰り返し使用するものに限らず、使い捨てするものであってもよい。
また、カバー止着手段5としては、前述した押さえねじ51,81を使うものに限定されるものでなく、例えば図11に示すように、スペーサ部材52の基端側に縮径癖がついた複数の弾性係止片91,91を設け、盗電防止カバー4を装着状態でねじ挿通孔42を貫通した弾性係止片91,91間に栓体92を押し込んで該弾性係止片91,91を拡径させて凹部43の底面に係止されるようにしてもよい。この場合、前記凹部43と栓体92とで前記ロック機能部5Aが構成される。そして、保守時などには、作業者が前記栓抜きなどの工具Nにより前記栓体92を抜き取れば、前記弾性係止片91,91が縮径して係合が解除されるので、盗電防止カバー4を外すことができる。
さらに、カバー止着手段5としては、前記棒状スペーサ部材52を使うものに限られるものはなく、前記盗電防止カバー4に挿通した長寸の押さえねじ51を前記取り付けプレート1のねじ孔16に螺合させる構成であってもよい。
ところで、上記各実施形態では、コンセント本体3における上下のねじ孔15,16のうちの下側のねじ孔16を利用したもので説明したが、盗電防止カバー4の一部が上側のねじ挿通穴38の位置まで延出されるとともに、該盗電防止カバー4を別途支持手段でコンセント本体3に支持できるようにしてあれば、前記上側のねじ孔15を利用してカバー止着手段5を構成することも可能である。
また、前記スペーサ部材52を使用するとともに、このスペーサ部材52に対して盗電防止カバー4の側部から押さえねじ51などで止着する構成も可能である。その場合、前記取付プレート1が自動販売機などの設置機器に極めて隣接して固定されている場合などにねじ込み操作などが困難になる状況も考えられるが、上記実施形態のように、盗電防止カバー4の前面4a側から押さえねじ51などを操作するようにしてあると、取付プレート1が設置機器に近接していた場合でも、ねじ込み操作などが支障なく行える。
本発明の一実施形態にかかる屋外コンセント用の盗電防止装置が適用された屋外コンセントを示す斜視図である。 同じく屋外コンセントを示す分解斜視図である。 図1のIII−III線に沿った断面図である。 同じく屋外コンセントにおける防水カバーなどを後面から見た斜視図である。 カバー止着手段における構成部材を示す斜視図である。 押さえねじの螺合部位を示す拡大断面図である。 盗電防止カバーをヒンジ手段によりコンセント本体に支持させた屋外コンセントを示す斜視図である。 同じく盗電防止カバーを弾性係止片によりコンセント本体に支持する例の説明図である。 同じく盗電防止カバーをスライド構造によりコンセント本体に支持する例の説明図である。 押さえねじの頭を栓体で隠す例を示す断面図である。 カバー止着手段の別の例を示す断面図である。
符号の説明
1 取付プレート
3 コンセント本体
4 盗電防止カバー
5,81 カバー止着手段
5A ロック機能部
16(15) 取付プレートのねじ孔
18(17) 雄ねじ
21,22 防水部材
35 庇部
37 電源プラグ差込口
43 凹部
51,82 押さえねじ
51a 押さえねじの頭
51b 押さえねじの頭の穴
52 棒状スペーサ部材
53 ねじ孔
M 壁面
P 電源プラグ

Claims (6)

  1. 屋外壁面に固定される取付プレートと、電源プラグ差込口を取り囲む庇部を有し、前記取付プレートを包囲する防水部材で水封されて、該取付プレートにねじ止めされるコンセント本体とを備えた屋外コンセントに装着される盗電防止装置であって、
    前記電源プラグ差込口に差し込まれた電源プラグを包囲するための盗電防止カバーと、
    前記取付プレートにおけるコンセント本体ねじ止め用のねじ孔を利用して前記盗電防止カバーをコンセント本体に取り外し可能に止着するカバー止着手段と、
    を備えていることを特徴とする屋外コンセント用の盗電防止装置。
  2. 前記カバー止着手段は、盗電防止カバーの止着状態を解除可能にロックするロック機能部を有してなる請求項1に記載の屋外コンセント用の盗電防止装置。
  3. 前記カバー止着手段は、
    先端側に前記ねじ孔に螺合する雄ねじが形成され、基端面にねじ孔が形成された棒状のスペーサ部材と、
    前記盗電防止カバーを貫通して前記スペーサ部材のねじ孔に螺入される押さえねじと、
    前記盗電防止カバーの外面に形成されて、前記押さえねじの頭を、その頂面が臨出しない状態に収容させる凹部とを備え、
    前記ロック機能部は、
    前記押さえねじの頭と前記凹部とにより構成されている請求項2に記載の屋外コンセント用の盗電防止装置。
  4. 前記押さえねじの頭には、作業者専用のねじ回し工具のみに嵌合する嵌合部が形成されている請求項3に記載の屋外コンセント用の盗電防止装置。
  5. 前記ロック機能部の操作が前記盗電防止カバーの前面側から行うように構成されている請求項2〜4のいずれかに記載の屋外コンセント用の盗電防止装置。
  6. 屋外壁面に固定される取付プレートと、
    電源プラグ差込口を取り囲む庇部を有し、前記取付プレートを包囲する防水部材で水封されて、該取付プレートにねじ止めされるコンセント本体と、
    前記電源プラグ差込口に差し込まれた電源プラグを包囲するための盗電防止カバーと、
    前記取付プレートにおけるコンセント本体ねじ止め用のねじ孔を利用して前記盗電防止カバーをコンセント本体に取り外し可能に止着するカバー止着手段と、
    を備えていることを特徴とする屋外コンセント。
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