JP2005259357A - 誘電体粉末、複合誘電体材料、誘電体粉末の製造方法、複合誘電体材料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 粉砕法による粉末を用いた場合であっても、樹脂との混合物の流動性を確保することのできる誘電体粉末を提供することを目的とする。また本発明は、樹脂との混合物の流動性を確保することのできる誘電体粉末を得るための誘電体粉末の製造方法を提供することを課題とする。さらに本発明は、そのような誘電体粉末を用いた樹脂との複合誘電体材料、およびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 ABO3型の原子配列を持つペロブスカイト酸化物を含む誘電体粉末を製造するにあたり、Aサイトを構成するAサイト原料とBサイトを構成するBサイト原料とを、Aサイトを構成する原子とBサイトを構成する原子のモル比A/Bが1.0未満となるように混合して混合物を得た後、この混合物を焼成し、さらに粉砕して球状度が0.82以上の誘電体粉末を得る。そして、その誘電体粉末と樹脂を複合化することで、複合誘電体材料を得る。
【選択図】なし
Description
本発明は、誘電体粉末に関し、特に樹脂とともに複合基板を形成して高い特性を示すことのできる複合誘電体材料、およびそれらの製造方法に関する。
近年、通信機の小型化、軽量化、高速化が強く望まれている。その中で、デジタル携帯電話等の携帯移動体通信、衛星通信に使用される電波の周波数帯域はメガからギガHz帯(以下、「GHz帯」という)の高周波帯域のものが使用されている。使用される通信機器の急速な発展の中で、匡体および基板、電子素子の小型高密度実装化が図られているが、高周波帯域に対応した通信機器の小型化、軽量化をより一層推進するためには、通信機器に使用される基板等の材料はGHz帯において高周波伝送特性が優れた(誘電損失が小さい)ものでなければならない。ここで、誘電損失は周波数と基板の誘電率εと誘電正接(以下tanδと記載する)の積に比例する。よって、誘電損失を小さくするためには基板のtanδを小さくしなければならない。また、基板中では電磁波の波長が1/(ε)0.5に短縮されるため、誘電率εが大きい程基板の小型化が可能である。以上のことから高周波帯域で使用される小型の通信機器、電子機器、情報機器に用いる回路基板としては、誘電率εが高く、かつQ値が大きいことが要求されている。
このような回路基板の材料としては、無機材料としての誘電体材料、有機材料としてフッ素樹脂等が用いられている。ところが、誘電体材料からなる基板は、誘電率ε、Q値の特性は優れているが寸法精度、加工性に難点があり、脆いため欠けや割れが生じやすいという問題点があった。他方、樹脂等の有機材料からなる基板は、成形性及び加工性に優れQ値も大きいという利点はあるが、誘電率εが小さいという問題があった。このため、近年、両者の利点を有する基板を得るため、例えば特許文献1において有機材料と無機材料の複合体として樹脂材料中に誘電体材料を混合してなる複合基板が提案されている。
こうした複合基板の登場に伴い、樹脂材料に対する分散性、充填性に優れた誘電体材料が要求されている。樹脂材料に対する分散性、充填性を確保するための一つの要素として、粉末の粒径がある。例えば、沈殿法のように液相から製造された粉末は微細すぎて樹脂材料に対する分散性、充填性を確保することができない。また、樹脂材料に対する分散性、充填性を確保するための他の要素として、粒子の形態がある。なお、本願明細書中において、粉末とは粒子の集合体を意味しており、粒子の集合体として粉末と呼ぶのが適当と判断される場合には「粉末」といい、粉末を構成する単位としての「粒子」と呼ぶのが適当と判断される場合には粒子ということにする。しかし、その基本単位が共通であるから、その実態に差異がない場合があることは言うまでもない。したがって、「粉末」および「粒子」のいずれの表現を用いることができる場合がある。
本願出願人は、以上の観点から、特許文献2において、樹脂材料中に分散される誘電体粉末を、粒子の球形度が0.82〜1であり、かつ粉末の10%径と90%径の比が30以下である球状の誘電体粉末とすることを提案している。粒子の球形度を0.82〜1と、真球により近い状態とすることにより、誘電体材料の樹脂材料に対する分散性、充填性が著しく向上し、高周波特性に優れた複合誘電体材料を得ることができる。また、誘電体粉末粒度の分布が狭く、球形度が高い誘電体粉末を用いることにより、基板パターンのエッジにも樹脂材料と誘電体粉末との混合物、すなわち複合誘電体材料を充填することができることを開示している。
本願出願人は、以上の観点から、特許文献2において、樹脂材料中に分散される誘電体粉末を、粒子の球形度が0.82〜1であり、かつ粉末の10%径と90%径の比が30以下である球状の誘電体粉末とすることを提案している。粒子の球形度を0.82〜1と、真球により近い状態とすることにより、誘電体材料の樹脂材料に対する分散性、充填性が著しく向上し、高周波特性に優れた複合誘電体材料を得ることができる。また、誘電体粉末粒度の分布が狭く、球形度が高い誘電体粉末を用いることにより、基板パターンのエッジにも樹脂材料と誘電体粉末との混合物、すなわち複合誘電体材料を充填することができることを開示している。
特許文献2に開示された誘電体粉末は、顆粒粉末を燃焼炎フレーム中に供給して作製される。供給された顆粒粉末は、燃焼炎フレーム中に所定時間だけ滞留する間に溶融し、球状粒子を構成する。
このような方法では、高い流動性を有する球状粒子を得ることができるものの、高温で材料を溶融するため、得られる粒子の特性が劣化し、誘電体粉末の特性が思うように向上しないという問題があった。さらに、このような方法では、燃焼炎を生じさせるバーナー炉や、バーナー炉に粉末を供給するための気流を発生させる装置等が必要となり、設備が大掛かりとなって製造コストが大幅に上昇してしまうという問題がある。
このような方法では、高い流動性を有する球状粒子を得ることができるものの、高温で材料を溶融するため、得られる粒子の特性が劣化し、誘電体粉末の特性が思うように向上しないという問題があった。さらに、このような方法では、燃焼炎を生じさせるバーナー炉や、バーナー炉に粉末を供給するための気流を発生させる装置等が必要となり、設備が大掛かりとなって製造コストが大幅に上昇してしまうという問題がある。
誘電体粉末の作製方法としては、以上の他に粉砕法がある。この粉砕法は、概略、原料を焼成した後に気流粉砕機等の粉砕機によって微粉砕して粉砕粉末を得るというものであり、安価に粉末を作製できる。粉砕法による粉末は、粒子の形態が不定形なため、樹脂材料と混合された際に混合物の流動性を害することが懸念されている。複合誘電体基板は、誘電体粉末と樹脂の混合物からなるシートを加熱しながらプレス成形される。このプレス成形時に混合物(樹脂)に十分な流動性がないと電気回路パターンの隙間に混合物(樹脂)が流れ込まなくなり、正確な電気回路パターンを形成できないおそれがある。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、粉砕法による粉末を用いた場合であっても、樹脂との混合物の流動性を確保することのできる誘電体粉末を提供することを目的とする。また本発明は、樹脂との混合物の流動性を確保することのできる誘電体粉末を得るための誘電体粉末の製造方法を提供することを課題とする。さらに本発明は、そのような誘電体粉末を用いた樹脂との複合誘電体材料、およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、粉砕法による粉末を用いた場合であっても、樹脂との混合物の流動性を確保することのできる誘電体粉末を提供することを目的とする。また本発明は、樹脂との混合物の流動性を確保することのできる誘電体粉末を得るための誘電体粉末の製造方法を提供することを課題とする。さらに本発明は、そのような誘電体粉末を用いた樹脂との複合誘電体材料、およびその製造方法を提供することを目的とする。
かかる目的のもとになされた本発明は、ABO3型の原子配列を持つペロブスカイト酸化物を含む誘電体粉末から複合誘電体材料を製造するに際し、Aサイトを構成する原子とBサイトを構成する原子のモル比A/Bを1.0未満とすることで、誘電体粉末の球形度を高めるというものである。
本発明の誘電体粉末は、ABO3型の原子配列を持つペロブスカイト酸化物を含み、Aサイトを構成する原子とBサイトを構成する原子のモル比A/Bが1.0未満であることを特徴とする。
ここで、AサイトはBa、Ca及びSrから選択され、かつCaまたはSrを必須とする1種又は2種以上の原子から構成され、BサイトはTi、Zr及びNbから選択される1種又は2種以上の原子から構成されるのが好ましい。さらに、Aサイトは、Baを必須とすることもできる。
このような誘電体粉末は、Wadellの実用的球形度を0.82以上とすることができる。
また、この誘電体粉末は、燃焼炎フレームを用いて形成する方法ではなく、安価な粉砕法によって形成されることを特徴とすることができる。
ここで、AサイトはBa、Ca及びSrから選択され、かつCaまたはSrを必須とする1種又は2種以上の原子から構成され、BサイトはTi、Zr及びNbから選択される1種又は2種以上の原子から構成されるのが好ましい。さらに、Aサイトは、Baを必須とすることもできる。
このような誘電体粉末は、Wadellの実用的球形度を0.82以上とすることができる。
また、この誘電体粉末は、燃焼炎フレームを用いて形成する方法ではなく、安価な粉砕法によって形成されることを特徴とすることができる。
ところで、誘電体材料としては、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛等のABO3型金属酸化物が通常用いられており、その粉末(誘電体粉末)の製造方法としては、液相法、気相法、フラックス法及び固相法が知られている。
液相法は、金属塩の水溶液あるいは有機溶媒溶液を出発原料として、水和物等の金属酸化物前駆体粉末を製造し、次いでこの前駆体粉末を焼成して2種類以上の金属元素を含む複合金属酸化物粉末を製造するものである。液相法としては、沈殿法、共沈法、加水分解法等が知られている。
気相法は、金属蒸気あるいは金属化合物の気相状態での化学反応により金属酸化物粉末を製造する方法であり、粒度分布が狭く、凝集が少ない粉末が得られる利点がある。
フラックス法は、金属酸化物の混合粉末にフラックス成分を添加して焼成することにより複合酸化物粉末を得る方法である。
以上の液相法、気相法及びフラックス法により得られる金属酸化物粉末は、その粒径を微細とすることができるとともに粒度分布を狭くできるという利点があり、液相法、気相法及びフラックス法は、複合基板を作製する上で望ましい誘電体粉末の製造方法である。しかし、これらの方法により得られる金属酸化物粉末のコストが高いという問題がある。
以上の方法に比べて低コストで金属酸化物粉末を得る方法として固相法が知られている。固相法は、金属酸化物、炭酸塩等の粉末を高温で焼成するという工程を備えている。例えば、チタン酸バリウムを得ようという場合、TiO2粉末とBaCO3粉末を原料粉末として混合、焼成し、得られた焼成物を粉砕する。しかし、焼成物の粉砕において十分粉砕しきれずに比較的大きな粒径が残存してしまう。したがって、粉砕によって得られた粉末は粒度分布が広いために、固相法による粉末を用いた複合基板は所望する特性を得がたいという問題がある。一方で、固相法は、球形度を高めることができるのであれば、コスト的な点も含めて考えると、複合基板を得るために非常に望ましい誘電体粉末の製造方法になる。
Aサイトを構成する原子とBサイトを構成する原子のモル比A/Bを1.0未満とすることで球形度を高める本発明の誘電体粉末は、固相法によって作製することができる。
液相法は、金属塩の水溶液あるいは有機溶媒溶液を出発原料として、水和物等の金属酸化物前駆体粉末を製造し、次いでこの前駆体粉末を焼成して2種類以上の金属元素を含む複合金属酸化物粉末を製造するものである。液相法としては、沈殿法、共沈法、加水分解法等が知られている。
気相法は、金属蒸気あるいは金属化合物の気相状態での化学反応により金属酸化物粉末を製造する方法であり、粒度分布が狭く、凝集が少ない粉末が得られる利点がある。
フラックス法は、金属酸化物の混合粉末にフラックス成分を添加して焼成することにより複合酸化物粉末を得る方法である。
以上の液相法、気相法及びフラックス法により得られる金属酸化物粉末は、その粒径を微細とすることができるとともに粒度分布を狭くできるという利点があり、液相法、気相法及びフラックス法は、複合基板を作製する上で望ましい誘電体粉末の製造方法である。しかし、これらの方法により得られる金属酸化物粉末のコストが高いという問題がある。
以上の方法に比べて低コストで金属酸化物粉末を得る方法として固相法が知られている。固相法は、金属酸化物、炭酸塩等の粉末を高温で焼成するという工程を備えている。例えば、チタン酸バリウムを得ようという場合、TiO2粉末とBaCO3粉末を原料粉末として混合、焼成し、得られた焼成物を粉砕する。しかし、焼成物の粉砕において十分粉砕しきれずに比較的大きな粒径が残存してしまう。したがって、粉砕によって得られた粉末は粒度分布が広いために、固相法による粉末を用いた複合基板は所望する特性を得がたいという問題がある。一方で、固相法は、球形度を高めることができるのであれば、コスト的な点も含めて考えると、複合基板を得るために非常に望ましい誘電体粉末の製造方法になる。
Aサイトを構成する原子とBサイトを構成する原子のモル比A/Bを1.0未満とすることで球形度を高める本発明の誘電体粉末は、固相法によって作製することができる。
本発明の複合誘電体材料は、ABO3型の原子配列を持つペロブスカイト酸化物を含み、Aサイトを構成する原子とBサイトを構成する原子のモル比A/Bが1.0未満である誘電体粉末と、誘電体粉末が分散される樹脂と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、ABO3型の原子配列を持つペロブスカイト酸化物を含む誘電体粉末の製造方法として捉えることもでき、この方法は、Aサイトを構成するAサイト原料とBサイトを構成するBサイト原料とを、Aサイトを構成する原子とBサイトを構成する原子のモル比A/Bが1.0未満となるように混合して混合物を得る工程と、混合物を焼成して焼成物を得る工程と、焼成物を粉砕して粉末を得る工程と、を備えることを特徴とする。
つまりこの場合、原料段階で、モル比A/Bが1.0未満となるようにするのである。
つまりこの場合、原料段階で、モル比A/Bが1.0未満となるようにするのである。
本発明は、ABO3型の原子配列を持つペロブスカイト酸化物からなる誘電体粉末と樹脂とを含む複合誘電体材料の製造方法として捉えることもでき、この方法は、Aサイトを構成するAサイト原料粉末とBサイトを構成するBサイト原料粉末とを原料とする焼成物を粉砕して、Aサイトを構成する原子とBサイトを構成する原子のモル比A/Bが1.0未満である誘電体粉末を得る工程と、誘電体粉末と樹脂を複合化する工程と、を備えることを特徴とする。
ここで、誘電体粉末と樹脂を複合化する工程は、混練、プレス、樹脂硬化等といった一連の工程を含むものとする。
ところで、焼成物を粉砕して、Aサイトを構成する原子とBサイトを構成する原子のモル比A/Bが1.0未満である誘電体粉末を得るわけであるが、ここで得られる誘電体粉末は、モル比A/Bは0.995未満とするのがより好ましく、またその下限値は、0.970とするのが好ましい。
ここで、誘電体粉末と樹脂を複合化する工程は、混練、プレス、樹脂硬化等といった一連の工程を含むものとする。
ところで、焼成物を粉砕して、Aサイトを構成する原子とBサイトを構成する原子のモル比A/Bが1.0未満である誘電体粉末を得るわけであるが、ここで得られる誘電体粉末は、モル比A/Bは0.995未満とするのがより好ましく、またその下限値は、0.970とするのが好ましい。
本発明によれば、Aサイトを構成する原子とBサイトを構成する原子のモル比A/Bを1.0未満とすることで、球形度の高いセラミックス粉末を得ることができる。これにより、複合誘電体材料の高い流動性を得ることができる。このようにして、粉砕法による粉末を用いた場合であっても、樹脂との混合物の流動性を確保することが可能となるため、低コストで、従来と同等以上の誘電特性を有した誘電体粉末、およびそれを用いた樹脂との複合誘電体材料を得ることができる。
<適用される誘電体材料>
本発明が適用される誘電体材料は、ABO3型の原子配列を持つペロブスカイト酸化物である。ここで、AサイトにはBa、Ca及びSrから選択され、かつCaまたはSrを必須とする1種又は2種以上の原子が存在し、さらにBサイトにはTi、Zr及びNbから選択される1種又は2種以上の原子が存在することが望ましい。したがって、本発明は少なくとも、以下の化合物を対象とする。
SrTiO3、CaTiO3、(Sr,Ca)TiO3、(Sr,Ba)TiO3、(Ca,Ba)TiO3、(Ba,Sr,Ca)TiO3
SrZrO3、CaZrO3、(Sr,Ca)ZrO3、(Sr,Ba)ZrO3、(Ca,Ba)ZrO3、(Ba,Sr,Ca)ZrO3
SrNbO3、CaNbO3、(Sr,Ca)NbO3、(Sr,Ba)NbO3、(Ca,Ba)NbO3、(Ba,Sr,Ca)NbO3
Sr(Ti,Zr)O3、Ca(Ti,Nb)O3、(Sr,Ca)(Zr,Nb)O3、(Sr,Ba)(Ti,Zr,Nb)O3
本発明が適用される誘電体材料は、ABO3型の原子配列を持つペロブスカイト酸化物である。ここで、AサイトにはBa、Ca及びSrから選択され、かつCaまたはSrを必須とする1種又は2種以上の原子が存在し、さらにBサイトにはTi、Zr及びNbから選択される1種又は2種以上の原子が存在することが望ましい。したがって、本発明は少なくとも、以下の化合物を対象とする。
SrTiO3、CaTiO3、(Sr,Ca)TiO3、(Sr,Ba)TiO3、(Ca,Ba)TiO3、(Ba,Sr,Ca)TiO3
SrZrO3、CaZrO3、(Sr,Ca)ZrO3、(Sr,Ba)ZrO3、(Ca,Ba)ZrO3、(Ba,Sr,Ca)ZrO3
SrNbO3、CaNbO3、(Sr,Ca)NbO3、(Sr,Ba)NbO3、(Ca,Ba)NbO3、(Ba,Sr,Ca)NbO3
Sr(Ti,Zr)O3、Ca(Ti,Nb)O3、(Sr,Ca)(Zr,Nb)O3、(Sr,Ba)(Ti,Zr,Nb)O3
また、本発明が適用される誘電体材料は、上述したペロブスカイト酸化物を主成分とし、さらに種々の副成分を含有することができる。本実施の形態においては、A(ただし、AはNi、Mn及びCrから選択される1種又は2種の元素)の酸化物を副成分として含有することができる。また、X(ただし、XはV、Nb、W、Ta及びMoから選択される1種又は2種以上の元素)の酸化物を副成分として含有することができる。さらに、R(ただし、RはSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuから選択される1種又は2種以上の元素)の酸化物を含有することができる。さらにまた、SiO2 、MO(ただし、Mは、Ba、Ca、Sr及びMgから選ばれる少なくとも1種の元素)、Li2 O、B2O3及びMSiO3から選ばれる1種又は2種以上の化合物を含有することができる。
本発明は、このような誘電体材料において、Aサイト原料とBサイト原料のモル比A/Bを、
A/B < 1.0
とするのが、好ましく、さらに好ましくは、
A/B < 0.995
である。
また、モル比A/Bの下限は、0.970以上とするのが良い。この下限を下回ると、組成ずれが生じ、誘電特性が大きく低下すると判断できるからである。
A/B < 1.0
とするのが、好ましく、さらに好ましくは、
A/B < 0.995
である。
また、モル比A/Bの下限は、0.970以上とするのが良い。この下限を下回ると、組成ずれが生じ、誘電特性が大きく低下すると判断できるからである。
<誘電体粉末の製造方法>
本発明は、上述したABO3型の原子配列を持つペロブスカイト酸化物を含む誘電体磁器組成物を製造する方法である。焼成物からなる誘電体磁器組成物は、例えば最終組成になるように秤量された原料粉末を混合する工程、混合粉末を仮焼する工程、仮焼物を粉砕する工程、粉砕粉末を焼成する工程を経ることにより製造することができる。この製造方法を通じて、誘電体粉末は、上述の仮焼物を粉砕することにより得ることができるし、焼成工程を経て得られた焼成物を粉砕することにより得ることもできる。前者の態様を第1態様、後者の態様を第2態様とすると、本発明による誘電体磁器組成物を用いて誘電体粉末を製造する場合、第2態様が該当するが、第1態様による粉砕粉末を用いて誘電体複合材料を製造することもできる。そして、本発明におけるBサイト原料粉末の粒径制御の効果は、第1態様、つまり仮焼後の粉砕粉末において具現されるとともに、第2態様、つまり焼成物を粉砕して得られる粉末にも具現される。以下、第1態様及び第2態様について説明する。
本発明は、上述したABO3型の原子配列を持つペロブスカイト酸化物を含む誘電体磁器組成物を製造する方法である。焼成物からなる誘電体磁器組成物は、例えば最終組成になるように秤量された原料粉末を混合する工程、混合粉末を仮焼する工程、仮焼物を粉砕する工程、粉砕粉末を焼成する工程を経ることにより製造することができる。この製造方法を通じて、誘電体粉末は、上述の仮焼物を粉砕することにより得ることができるし、焼成工程を経て得られた焼成物を粉砕することにより得ることもできる。前者の態様を第1態様、後者の態様を第2態様とすると、本発明による誘電体磁器組成物を用いて誘電体粉末を製造する場合、第2態様が該当するが、第1態様による粉砕粉末を用いて誘電体複合材料を製造することもできる。そして、本発明におけるBサイト原料粉末の粒径制御の効果は、第1態様、つまり仮焼後の粉砕粉末において具現されるとともに、第2態様、つまり焼成物を粉砕して得られる粉末にも具現される。以下、第1態様及び第2態様について説明する。
はじめに第1態様について説明する。
本発明の誘電体磁器組成物を得るための原料には、主成分を構成する原料と、副成分を構成する原料とが用意される。ただし、副成分の添加は望ましいが、本発明において必須のものではない。
主成分を構成する原料としては、Aサイトを構成するためのAサイト原料粉末及びBサイトを構成するためのBサイト原料粉末が用意される。Aサイト原料粉末及びBサイト原料粉末としては、当該元素の酸化物及び/又は焼成により酸化物になる化合物が用いられる。焼成により酸化物になる化合物としては、例えば炭酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、有機金属化合物等が挙げられる。これらの化合物と酸化物とを併用してもよい。具体的には、Aサイト原料粉末としては、SrCo3粉末、CaCO3粉末及びBaCO3粉末から選択される1種又は2種以上を用いるのが望ましい。また、Bサイト原料粉末としては、TiO2粉末、ZrO2粉末及びNbO2粉末から選択される1種又は2種以上を用いるのが望ましい。
本発明の誘電体磁器組成物を得るための原料には、主成分を構成する原料と、副成分を構成する原料とが用意される。ただし、副成分の添加は望ましいが、本発明において必須のものではない。
主成分を構成する原料としては、Aサイトを構成するためのAサイト原料粉末及びBサイトを構成するためのBサイト原料粉末が用意される。Aサイト原料粉末及びBサイト原料粉末としては、当該元素の酸化物及び/又は焼成により酸化物になる化合物が用いられる。焼成により酸化物になる化合物としては、例えば炭酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、有機金属化合物等が挙げられる。これらの化合物と酸化物とを併用してもよい。具体的には、Aサイト原料粉末としては、SrCo3粉末、CaCO3粉末及びBaCO3粉末から選択される1種又は2種以上を用いるのが望ましい。また、Bサイト原料粉末としては、TiO2粉末、ZrO2粉末及びNbO2粉末から選択される1種又は2種以上を用いるのが望ましい。
本発明は、Aサイト原料とBサイト原料のモル比A/Bを、A/B<1.0とすることに特徴がある。これは、後述する実施例で示しているように、モル比A/Bを1.0未満とすると、球形度の高い誘電体粉末を得ることができるからである。高い球形度を有することにより、誘電体粉末の流動性を高め、高い充填率を得ることができるため、結果として、この誘電体粉末を用いた複合誘電体材料の誘電体特性も良好となる。
副成分を構成する副成分原料については以下の通りである。
Aの酸化物については、Aの酸化物及び/又は焼成によりAの酸化物になる化合物を原料として用いることができる。
Xの酸化物については、Xの酸化物及び/又は焼成によりXの酸化物になる化合物から選択される1種類以上の単一酸化物又は複合酸化物を原料として用いることができる。
Rの酸化物については、Rの酸化物及び/又は焼成により酸化物になる化合物から選択される1種類以上の単一酸化物又は複合酸化物を原料として用いることができる。
SiO2 、MO(ただし、MはBa、Ca、Sr及びMgから選択される1種又は2種以上の元素)、Li2 O、B2 O3及びMSiO3から選択される1種又は2種以上については、当該化合物を原料として用いることができる。
Aの酸化物については、Aの酸化物及び/又は焼成によりAの酸化物になる化合物を原料として用いることができる。
Xの酸化物については、Xの酸化物及び/又は焼成によりXの酸化物になる化合物から選択される1種類以上の単一酸化物又は複合酸化物を原料として用いることができる。
Rの酸化物については、Rの酸化物及び/又は焼成により酸化物になる化合物から選択される1種類以上の単一酸化物又は複合酸化物を原料として用いることができる。
SiO2 、MO(ただし、MはBa、Ca、Sr及びMgから選択される1種又は2種以上の元素)、Li2 O、B2 O3及びMSiO3から選択される1種又は2種以上については、当該化合物を原料として用いることができる。
以上の主成分及び副成分の原料粉末を、所望する組成に応じて秤量し、例えばボールミルにより湿式混合する。このスラリーを乾燥後、例えば900〜1350℃の範囲で所定時間保持する仮焼を行う。このときの雰囲気はN2又はO2或いはこれらの混合ガスとすればよい。仮焼の保持時間は0.5〜5.0時間の範囲で適宜選択すればよい。
仮焼により得られた仮焼物は粉砕される。粉砕にはボールミル、その他の粉砕手段を用いることができる。湿式で粉砕がなされた場合には粉砕後に乾燥を行う。この粉砕は、主成分原料と副成分原料を混合する場合と同程度の条件で足りる。
次に、第2態様は、仮焼前に副成分を添加する態様と、仮焼後に副成分を添加する態様を含むが、ここでは仮焼後に副成分を添加する態様について説明する。
第2態様は、副成分を主成分とともに秤量、混合しない以外は、上述した第1態様と同様に仮焼、粉砕まで実施される。この粉砕後に、粉砕により得られた主成分からなる粉末に副成分原料が添加、混合される。この混合は、第1態様における主成分原料と副成分原料の混合と同様に行えばよい。
混合により得られた粉末は焼成に供される。焼成は、前述した仮焼と同様の条件で行えばよい。ただし、本発明は、焼成に先立って当該粉末を成形する場合と、成形しない場合を包含する。前者によれば、焼成後にバルク状の誘電体磁器組成物(焼成物)を得ることができる。また、後者によれば、焼成後に塊状又は粒状の誘電体磁器組成物(焼成物)を得ることができる。さらに、塊状又は粒状の誘電体磁器組成物を成形し、焼成することによりバルク状の誘電体磁器組成物(焼成物)を得ることもできる。
焼成で得られた焼成物を粉砕する。この粉砕も、第1態様で行う粉砕と同様の条件とすればよいが、バルク状の誘電体磁器組成物を粉砕するよりも塊状又は粒状の誘電体磁器組成物を粉砕する方が、所望粒度の粉末を得やすい。
以上の工程で得られる誘電体粉末も、第1態様で得られる粉末と同様に、比較的短時間の粉砕によって微細な粒径となる。
第2態様は、副成分を主成分とともに秤量、混合しない以外は、上述した第1態様と同様に仮焼、粉砕まで実施される。この粉砕後に、粉砕により得られた主成分からなる粉末に副成分原料が添加、混合される。この混合は、第1態様における主成分原料と副成分原料の混合と同様に行えばよい。
混合により得られた粉末は焼成に供される。焼成は、前述した仮焼と同様の条件で行えばよい。ただし、本発明は、焼成に先立って当該粉末を成形する場合と、成形しない場合を包含する。前者によれば、焼成後にバルク状の誘電体磁器組成物(焼成物)を得ることができる。また、後者によれば、焼成後に塊状又は粒状の誘電体磁器組成物(焼成物)を得ることができる。さらに、塊状又は粒状の誘電体磁器組成物を成形し、焼成することによりバルク状の誘電体磁器組成物(焼成物)を得ることもできる。
焼成で得られた焼成物を粉砕する。この粉砕も、第1態様で行う粉砕と同様の条件とすればよいが、バルク状の誘電体磁器組成物を粉砕するよりも塊状又は粒状の誘電体磁器組成物を粉砕する方が、所望粒度の粉末を得やすい。
以上の工程で得られる誘電体粉末も、第1態様で得られる粉末と同様に、比較的短時間の粉砕によって微細な粒径となる。
<複合誘電体材料について>
本発明の複合誘電体材料において、誘電体粉末と樹脂との合計を100vol%としたとき、誘電体粉末の含有量は30〜70vol%とする。誘電体粉末の量が30vol%未満になる(樹脂の量が70vol%を超える)と、基板としての寸法安定性を欠くとともに、誘電率εが低下してしまう。つまり、誘電体粉末を含有する効果があまりみられない。一方、誘電体粉末の量が70vol%を超える(樹脂の量が30vol%以下になる)と、プレス成形の際、流動性が非常に悪くなり、緻密な成形物が得られなくなる。その結果、水等の侵入が容易になり電気特性の劣化につながる。また、誘電体粉末を添加しない場合に比べて、Q値が大きく低下することもある。よって、誘電体粉末の含有量は30〜70vol%とする。望ましい誘電体粉末の含有量は40〜65vol%、さらに望ましい誘電体粉末の含有量は45〜60vol%である。但し、誘電体粉末の最適含有量は基板パターンの形状に応じて変動するものであり、基板パターンの形状が比較的微細なものである場合には、望ましい誘電体粉末の含有量は35〜50vol%程度である。
本発明の複合誘電体材料において、誘電体粉末と樹脂との合計を100vol%としたとき、誘電体粉末の含有量は30〜70vol%とする。誘電体粉末の量が30vol%未満になる(樹脂の量が70vol%を超える)と、基板としての寸法安定性を欠くとともに、誘電率εが低下してしまう。つまり、誘電体粉末を含有する効果があまりみられない。一方、誘電体粉末の量が70vol%を超える(樹脂の量が30vol%以下になる)と、プレス成形の際、流動性が非常に悪くなり、緻密な成形物が得られなくなる。その結果、水等の侵入が容易になり電気特性の劣化につながる。また、誘電体粉末を添加しない場合に比べて、Q値が大きく低下することもある。よって、誘電体粉末の含有量は30〜70vol%とする。望ましい誘電体粉末の含有量は40〜65vol%、さらに望ましい誘電体粉末の含有量は45〜60vol%である。但し、誘電体粉末の最適含有量は基板パターンの形状に応じて変動するものであり、基板パターンの形状が比較的微細なものである場合には、望ましい誘電体粉末の含有量は35〜50vol%程度である。
また、本発明の複合誘電体材料に用いる樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン(シアネートエステル)樹脂、ポリフェニレンエーテル(オキサイド)樹脂、フマレート樹脂、ポリブタジエン樹脂、ビニルベンジル樹脂、のうちいずれか1種以上の熱硬化性樹脂を用いることができる。または、芳香族ポリエステル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンサルファイド樹脂、ポリエチルエーテルケトン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリアリレート樹脂、グラフト樹脂のうち少なくとも1種以上の熱可塑性樹脂を用いることができる。さらに前記熱硬化性樹脂のうちの少なくとも1種以上と前記熱可塑性樹脂の少なくとも1種以上とを複合させた樹脂を用いることもできる。
本発明における樹脂には、補強材を添加することができる。補強材は機械的強度や寸法安定性を向上させる上で有効であり、回路用基板を作製するにあたっては、通常、所定量の補強材が樹脂に添加される。補強材としては、繊維状または板状あるいは粒状などの非繊維状の補強材を挙げることができる。繊維状の補強材としては、ガラス繊維、アルミナ繊維、硼酸アルミニウム繊維、セラミック繊維、炭化珪素繊維、アスベスト繊維、石膏繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維、スチール繊維、金属繊維、ホウ酸マグネシウムウィスカまたはその繊維、チタン酸カリウムウィスカまたはその繊維、酸化亜鉛ウィスカ、ボロンウィスカ繊維等の無機繊維および炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、アラミド繊維、ポリイミド繊維などが挙げられる。繊維状の補強材を用いる場合には、特開2001−187831号公報等に記載の、いわゆる含浸方法を採用することができる。要するに、誘電体粉末と樹脂とがスラリー状に調整された塗工槽に、シート状に成形した繊維状の補強材を浸漬すればよい。
また、非繊維状の補強材としては、ワラステナイト、セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、ベントナイト、アスベスト、タルク、アルミナシリケート、パイロフィライト、モンモリロナイト等の珪酸塩、二硫化モリブデン、アルミナ、塩化珪素、酸化ジルコニウム、酸化鉄、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、ポリリン酸カルシウム、グラファイト、ガラスビーズ、ガラスマイクロバルーン、ガラスフレーク、窒化ホウ素、炭化珪素およびシリカなどの針状、板状、あるいは粒状の補強材などが挙げられ、これらは中空であってもよい。非繊維状の補強材を用いる場合には、樹脂に添加すればよい。
これらの補強材は、1種だけ用いてもよく、2種類以上併用することが可能であり、必要によりシラン系ならびにチタン系カップリング剤で予備処理して使用することができる。特に好ましい補強材は、ガラス繊維である。ガラス繊維の種類は、一般に樹脂の強化用に用いられるものなら特に限定はなく、例えば長繊維タイプや短繊維タイプのチョップドストランド、チョップドストランドマット、連続長繊維マット、織物、編物等の布帛状ガラス、ミルドファイバーなどから選択して用いることができる。
複合誘電体材料中の補強材の含有量は、10〜30wt%の範囲であることが好ましい。より好ましくは15〜25wt%である。
複合誘電体材料中の補強材の含有量は、10〜30wt%の範囲であることが好ましい。より好ましくは15〜25wt%である。
本発明の複合誘電体材料は、フィルムとして、あるいはバルク状や所定形状の成形体で、そしてフィルム状のラミネーションとして、など種々の形態で用いることができる。したがって高周波用の電子機器や電子部品(共振器、フィルタ、コンデンサ、インダクタ、アンテナ等)の各種基板、チップ部品としてのフィルタ(例えば多層基板であるCフィルタ)や共振器(例えばトリプレート型共振器)、あるいは誘電体共振器等の支持台、さらには各種基板ないし電子部品のハウジング(例えばアンテナ棒ハウジング)、ケーシング、あるいは電子部品やそのハウジングやケーシング等に用いることができる。
本発明の複合誘電体材料およびこれらを用いた基板は、GHz帯域においても好適に使用することができ、周波数帯域が2GHzの場合において12以上の誘電率ε、および300以上のQ値を有することができる。
このように、モル比A/Bを1.0未満とすることで、球形度の高いセラミックス粉末を得ることができ、これにより、複合誘電体材料の高い流動性を得ることができる。このようにして、粉砕法による粉末を用いた場合であっても、樹脂との混合物の流動性を確保することが可能となるため、低コストで、従来と同等以上の誘電特性を有した誘電体粉末、およびそれを用いた樹脂との複合誘電体材料を得ることができる。
以下本発明の実施例1について説明する。
SrCO3粉末、CaCO3粉末及びTiO2粉末を、焼成後に(Sr0.64Ca0.36)TiO3となるように秤量して4寸ポットに入れ、湿式ボールミルにて、ZrO2ボール(φ10:200g、φ3:430)を用い、120rpmで16時間混合した。ここで、上記組成の試料No.1〜4のモル比A/Bが0.97〜1.00となるように、表1に示す組成とした。
SrCO3粉末、CaCO3粉末及びTiO2粉末を、焼成後に(Sr0.64Ca0.36)TiO3となるように秤量して4寸ポットに入れ、湿式ボールミルにて、ZrO2ボール(φ10:200g、φ3:430)を用い、120rpmで16時間混合した。ここで、上記組成の試料No.1〜4のモル比A/Bが0.97〜1.00となるように、表1に示す組成とした。
次いで、混合された原料粉末を、MgO製のコウバチ中で、1100℃で2時間保持する焼成を行った。
次に、焼成により得られた焼成物を、湿式ボールミルにて粉砕し、ペロブスカイト系誘電体粉末(以下、誘電体粉末と称する)を得た。
次に、焼成により得られた焼成物を、湿式ボールミルにて粉砕し、ペロブスカイト系誘電体粉末(以下、誘電体粉末と称する)を得た。
次に、以上で得られたセラミックス粉末について表1に示す粉体特性を測定した。
表1に示したように、モル比A/Bが1.0を超える試料No.5では、球形度は約74.3であり、モル比A/Bが1.0に略等しい試料No.1では、球形度は約82.0であることが判明した。これに対し、モル比A/Bが1.0を下回る試料No.2〜4では、球形度は約84.8〜86.1であることが判明した。ここで「球形度」とは、Wadellの実用的球形度、すなわち粒子の投射面積に等しい円の直径の粒子の投射像に外接する最小円の直径の比である。
このように、モル比A/Bが1.0を下回ると、球形度が高くなる。また、図1は、表1のモル比A/Bと球形度との関係を示すものであるが、この図1からも明らかなように、モル比A/Bが小さくなるほど、球形度が高くなる傾向が確認された。なお、図2は、これら試料No.1〜4の粒子のSEM(走査電子顕微鏡)での撮影像である。
このように、モル比A/Bが1.0を下回ると、球形度が高くなる。また、図1は、表1のモル比A/Bと球形度との関係を示すものであるが、この図1からも明らかなように、モル比A/Bが小さくなるほど、球形度が高くなる傾向が確認された。なお、図2は、これら試料No.1〜4の粒子のSEM(走査電子顕微鏡)での撮影像である。
次いで、得られた誘電体粉末を、有機高分子樹脂であるベンジル系樹脂(εr =2.5、tanδ=1×10−4)に体積比で40%添加した後、容量100ml(ミリリットル)のポットミルにて、ZrO2ボール(φ10:60g)を用い、120rpmで3時間混練し、有機高分子樹脂と誘電体粉末の混合物を作成した。
そして、この混合物を、乾燥機中にて、110℃で2時間乾燥させ、粉末状に粉砕し、混合物粉末を得た。
さらに、この混合物粉末を1g用意し、これを100℃に5分間保温しつつ、2t/cm2の圧力で1分間加圧保持することで、φ17mm×厚さ2mmのディスクを成形した。
そして、この混合物を、乾燥機中にて、110℃で2時間乾燥させ、粉末状に粉砕し、混合物粉末を得た。
さらに、この混合物粉末を1g用意し、これを100℃に5分間保温しつつ、2t/cm2の圧力で1分間加圧保持することで、φ17mm×厚さ2mmのディスクを成形した。
この後、成形されたディスク(以下、試験片と称する)10を、図3に示すように、100℃に5分間保温した後、10kgf/cm2の圧力で5分間加圧保持することでプレスし、プレス後の試験片の径および厚さを計測し、プレス前の状態からの変化量により、複合誘電体材料の流動性の評価を行う。
図4はその結果を示すものである。この図4に示すように、モル比A/Bが1.0を下回る試料No.2〜4では、モル比A/Bが小さくなるほど、プレス後の径が大きく、厚さが小さい、つまりプレスによる変化量が大きい傾向にある。これにより、モル比A/Bが1.0を下回ることによって複合誘電体材料の流動性が高まり、さらにモル比A/Bを小さくするほど、流動性が高まる傾向にあることがわかる。
図4はその結果を示すものである。この図4に示すように、モル比A/Bが1.0を下回る試料No.2〜4では、モル比A/Bが小さくなるほど、プレス後の径が大きく、厚さが小さい、つまりプレスによる変化量が大きい傾向にある。これにより、モル比A/Bが1.0を下回ることによって複合誘電体材料の流動性が高まり、さらにモル比A/Bを小さくするほど、流動性が高まる傾向にあることがわかる。
以下本発明の実施例2について説明する。
BaCO3粉末、SrCO3粉末、CaCO3粉末及びTiO2粉末を、焼成後に(Ba0.10Sr0.15Ca0.75)TiO3となるように秤量して4寸ポットに入れ、湿式ボールミルにて、ZrO2ボール(φ10:200g、φ3:430)を用い、120rpmで16時間混合した。
ここで、上記組成の試料No.11〜17のモル比A/Bが0.98〜1.01となるように、表1に示す組成とした。
BaCO3粉末、SrCO3粉末、CaCO3粉末及びTiO2粉末を、焼成後に(Ba0.10Sr0.15Ca0.75)TiO3となるように秤量して4寸ポットに入れ、湿式ボールミルにて、ZrO2ボール(φ10:200g、φ3:430)を用い、120rpmで16時間混合した。
ここで、上記組成の試料No.11〜17のモル比A/Bが0.98〜1.01となるように、表1に示す組成とした。
次いで、混合された原料粉末を、MgO製のコウバチ中で、1200℃で2時間保持する焼成を行った。
次に、焼成により得られた焼成物を、コーヒーミルにて粉砕し、ペロブスカイト系誘電体粉末(以下、セラミックス粉末と称する)を得た。
次に、焼成により得られた焼成物を、コーヒーミルにて粉砕し、ペロブスカイト系誘電体粉末(以下、セラミックス粉末と称する)を得た。
次に、以上で得られたセラミックス粉末について表1に示す粉体特性を測定した。
表1に示すように、モル比A/Bが1.0を上回る試料No.16、17では、球形度は約81.8、76.8、であった。これに対し、モル比A/Bが1.0を下回る試料No.11〜15では、球形度は約85.0〜89.6であった。
このように、モル比A/Bが1.0を下回ると、球形度が高くなる。また、図5は、表1のモル比A/Bと球形度との関係を示すものであるが、この図5からも明らかなように、モル比A/Bが1.0を上回る場合に比較し、モル比A/Bが1.0を下回ることで球形度が明らかに高くなり、さらにモル比A/Bが小さくなるほど球形度が高くなる傾向が確認された。
また図6は、これら試料No.11〜15の粒子のSEM(走査電子顕微鏡)での撮影像である。
表1に示すように、モル比A/Bが1.0を上回る試料No.16、17では、球形度は約81.8、76.8、であった。これに対し、モル比A/Bが1.0を下回る試料No.11〜15では、球形度は約85.0〜89.6であった。
このように、モル比A/Bが1.0を下回ると、球形度が高くなる。また、図5は、表1のモル比A/Bと球形度との関係を示すものであるが、この図5からも明らかなように、モル比A/Bが1.0を上回る場合に比較し、モル比A/Bが1.0を下回ることで球形度が明らかに高くなり、さらにモル比A/Bが小さくなるほど球形度が高くなる傾向が確認された。
また図6は、これら試料No.11〜15の粒子のSEM(走査電子顕微鏡)での撮影像である。
次いで、得られた誘電体粉末を、実施例1と同様にして、有機高分子樹脂であるベンジル系樹脂に添加した後、混練し、有機高分子樹脂と誘電体粉末の混合物を作成し、乾燥、粉砕し、混合物粉末を得た。さらに、この混合物粉末を、φ17mm×厚さ2mmのディスクに成形した。
そして、成形されたディスク(以下、試験片と称する)10を、実施例1と同様の条件でプレスし、プレス後の試験片の径および厚さを計測し、プレス前の状態からの変化量により、複合誘電体材料の流動性の評価を行った。
図7はその結果を示すものである。この図7に示すように、モル比A/Bが1.0を下回る試料No.11〜15では、モル比A/Bが小さくなるほど、プレス後の径が大きく、厚さが小さい、つまりプレスによる変化量が大きい傾向にある。これにより、モル比A/Bが1.0を下回ることによって複合誘電体材料の流動性が高まり、さらにモル比A/Bを小さくするほど、流動性が高まる傾向にあることがわかる。
そして、成形されたディスク(以下、試験片と称する)10を、実施例1と同様の条件でプレスし、プレス後の試験片の径および厚さを計測し、プレス前の状態からの変化量により、複合誘電体材料の流動性の評価を行った。
図7はその結果を示すものである。この図7に示すように、モル比A/Bが1.0を下回る試料No.11〜15では、モル比A/Bが小さくなるほど、プレス後の径が大きく、厚さが小さい、つまりプレスによる変化量が大きい傾向にある。これにより、モル比A/Bが1.0を下回ることによって複合誘電体材料の流動性が高まり、さらにモル比A/Bを小さくするほど、流動性が高まる傾向にあることがわかる。
さらに、セラミックス粉末とビニルベンジル樹脂とからなる複合誘電体材料について、誘電率(ε)及びQ値を求めた。なお、測定周波数は2GHzである。以上の結果を図8に示す。
このように、モル比A/Bが1.0を下回るセラミックス粉末を用いた場合においても、モル比A/Bが1.0を上回るセラミックス粉末を用いた複合誘電体材料と同等の誘電特性を有していると言える。
このように、モル比A/Bが1.0を下回るセラミックス粉末を用いた場合においても、モル比A/Bが1.0を上回るセラミックス粉末を用いた複合誘電体材料と同等の誘電特性を有していると言える。
以下本発明の実施例3について説明する。
SrCO3粉末、CaCO3粉末及びTiO2粉末を、焼成後に(Sr0.35Ca0.65)TiO3となるように秤量して4寸ポットに入れ、湿式ボールミルにて、ZrO2ボール(φ10:200g、φ3:430)を用い、120rpmで16時間混合した。ここで、上記組成の試料No.21〜25のモル比A/Bが0.97〜1.00となるように、表1に示す組成とした。
SrCO3粉末、CaCO3粉末及びTiO2粉末を、焼成後に(Sr0.35Ca0.65)TiO3となるように秤量して4寸ポットに入れ、湿式ボールミルにて、ZrO2ボール(φ10:200g、φ3:430)を用い、120rpmで16時間混合した。ここで、上記組成の試料No.21〜25のモル比A/Bが0.97〜1.00となるように、表1に示す組成とした。
次いで、混合された原料粉末を、MgO製のコウバチ中で、1200℃で2時間保持する焼成を行った。
次に、焼成により得られた焼成物を、ジェットミルにて粉砕し、ペロブスカイト系誘電体粉末(以下、セラミックス粉末と称する)を得た。ここで、上記組成の試料No.21〜25のモル比A/Bが0.97〜1.00となるように、ジェットミルでの粉砕条件を変化させた。
試料No.21は、ジェットミルを21krpm、1.0Hzの条件で作動させた。試料No.22は、試料No.21とモル比A/Bが同じで、ジェットミルでの粉砕条件を17krpm、1.5Hzとした。試料No.23、24は、ジェットミルでの粉砕条件を試料12と同じとし、モル比A/Bを変化させた。
次に、焼成により得られた焼成物を、ジェットミルにて粉砕し、ペロブスカイト系誘電体粉末(以下、セラミックス粉末と称する)を得た。ここで、上記組成の試料No.21〜25のモル比A/Bが0.97〜1.00となるように、ジェットミルでの粉砕条件を変化させた。
試料No.21は、ジェットミルを21krpm、1.0Hzの条件で作動させた。試料No.22は、試料No.21とモル比A/Bが同じで、ジェットミルでの粉砕条件を17krpm、1.5Hzとした。試料No.23、24は、ジェットミルでの粉砕条件を試料12と同じとし、モル比A/Bを変化させた。
次に、以上で得られたセラミックス粉末について表1に示す粉体特性を測定した。
表1に示すように、モル比A/Bが1.0を上回る試料No.25では、球形度は約75.0であることが判明した。これに対し、モル比A/Bが1.0を下回る試料No.21〜24では、球形度は約81.0〜85.8であることが判明した。さらに、粉砕条件が異なる試料21、22とも、高い球形度を有している。
このように、モル比A/Bが1.0を下回ると、球形度が高くなる。また、図9は、表1のモル比A/Bと球形度との関係を示すものであるが、この図9からも明らかなように、モル比A/Bが小さくなるほど、球形度が高くなる傾向が確認された。
また図10は、これら試料No.21〜24の粒子のSEM(走査電子顕微鏡)での撮影像である。
表1に示すように、モル比A/Bが1.0を上回る試料No.25では、球形度は約75.0であることが判明した。これに対し、モル比A/Bが1.0を下回る試料No.21〜24では、球形度は約81.0〜85.8であることが判明した。さらに、粉砕条件が異なる試料21、22とも、高い球形度を有している。
このように、モル比A/Bが1.0を下回ると、球形度が高くなる。また、図9は、表1のモル比A/Bと球形度との関係を示すものであるが、この図9からも明らかなように、モル比A/Bが小さくなるほど、球形度が高くなる傾向が確認された。
また図10は、これら試料No.21〜24の粒子のSEM(走査電子顕微鏡)での撮影像である。
次いで、得られた誘電体粉末を、実施例1と同様にして、有機高分子樹脂であるベンジル系樹脂に添加した後、混練し、有機高分子樹脂と誘電体粉末の混合物を作成し、乾燥、粉砕し、混合物粉末を得た。さらに、この混合物粉末を、φ17mm×厚さ2mmのディスクに成形した。
そして、成形されたディスク(以下、試験片と称する)10を、実施例1と同様の条件でプレスし、プレス後の試験片の径および厚さを計測し、プレス前の状態からの変化量により、複合誘電体材料の流動性の評価を行った。
図11はその結果を示すものである。この図11に示すように、モル比A/Bが1.0を下回る試料No.21〜24では、モル比A/Bが小さくなるほど、プレス後の径が大きく、厚さが小さい、つまりプレスによる変化量が大きい傾向にある。これにより、モル比A/Bが1.0を下回ることによって複合誘電体材料の流動性が高まり、さらにモル比A/Bを小さくするほど、流動性が高まる傾向にあることがわかる。
そして、成形されたディスク(以下、試験片と称する)10を、実施例1と同様の条件でプレスし、プレス後の試験片の径および厚さを計測し、プレス前の状態からの変化量により、複合誘電体材料の流動性の評価を行った。
図11はその結果を示すものである。この図11に示すように、モル比A/Bが1.0を下回る試料No.21〜24では、モル比A/Bが小さくなるほど、プレス後の径が大きく、厚さが小さい、つまりプレスによる変化量が大きい傾向にある。これにより、モル比A/Bが1.0を下回ることによって複合誘電体材料の流動性が高まり、さらにモル比A/Bを小さくするほど、流動性が高まる傾向にあることがわかる。
そして、この、セラミックス粉末とビニルベンジル樹脂とからなる複合誘電体材料について、誘電率(ε)及びQ値を求めた。なお、測定周波数は2GHzである。以上の結果を図12に示す。
このように、モル比A/Bが1.0を下回るセラミックス粉末を用いた場合においても、十分な誘電特性を有していると言える。
このように、モル比A/Bが1.0を下回るセラミックス粉末を用いた場合においても、十分な誘電特性を有していると言える。
Claims (10)
- ABO3型の原子配列を持つペロブスカイト酸化物を含み、
AサイトはBa、Ca及びSrから選択され、かつCaまたはSrを必須とする1種又は2種以上の原子から構成され、BサイトはTi、Zr及びNbから選択される1種又は2種以上の原子から構成され、
Aサイトを構成する原子とBサイトを構成する原子のモル比A/Bが1.0未満であることを特徴とする誘電体粉末。 - 前記誘電体粉末は、Wadellの実用的球形度が0.82以上であることを特徴とする請求項1に記載の誘電体粉末。
- 前記誘電体粉末は、固相法による不定形粒子によって構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の誘電体粉末。
- ABO3型の原子配列を持つペロブスカイト酸化物を含み、Aサイトを構成する原子とBサイトを構成する原子のモル比A/Bが1.0未満である誘電体粉末と、
前記誘電体粉末が分散される樹脂と、
を備えることを特徴とする複合誘電体材料。 - AサイトはBa、Ca及びSrから選択される1種又は2種以上の原子から構成され、BサイトはTi、Zr及びNbから選択される1種又は2種以上の原子から構成されることを特徴とする請求項4に記載の複合誘電体材料。
- ABO3型の原子配列を持つペロブスカイト酸化物を含む誘電体粉末の製造方法であって、
Aサイトを構成するAサイト原料とBサイトを構成するBサイト原料とを、Aサイトを構成する原子とBサイトを構成する原子のモル比A/Bが1.0未満となるように混合して混合物を得る工程と、
前記混合物を焼成して焼成物を得る工程と、
前記焼成物を粉砕して粉末を得る工程と、
を備えることを特徴とする誘電体粉末の製造方法。 - AサイトはBa、Ca及びSrから選択される1種又は2種以上の原子から構成され、BサイトはTi、Zr及びNbから選択される1種又は2種以上の原子から構成されることを特徴とする請求項6に記載の誘電体粉末の製造方法。
- 前記Aサイト原料と前記Bサイト原料は、固相材料を用いることを特徴とする請求項6または7に記載の誘電体粉末の製造方法。
- ABO3型の原子配列を持つペロブスカイト酸化物からなる誘電体粉末と樹脂とを含む複合誘電体材料の製造方法であって、
Aサイトを構成するAサイト原料粉末とBサイトを構成するBサイト原料粉末とを原料とする焼成物を粉砕して、Aサイトを構成する原子とBサイトを構成する原子のモル比A/Bが1.0未満である誘電体粉末を得る工程と、
前記誘電体粉末と樹脂を複合化する工程と、
を備えることを特徴とする複合誘電体材料の製造方法。 - AサイトはBa、Ca及びSrから選択される1種又は2種以上の原子から構成され、BサイトはTi、Zr及びNbから選択される1種又は2種以上の原子から構成されることを特徴とする請求項9に記載の複合誘電体材料の製造方法。
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Family Applications (1)
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JP2004065061A Withdrawn JP2005259357A (ja) | 2004-03-09 | 2004-03-09 | 誘電体粉末、複合誘電体材料、誘電体粉末の製造方法、複合誘電体材料の製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2005259357A (ja) |
-
2004
- 2004-03-09 JP JP2004065061A patent/JP2005259357A/ja not_active Withdrawn
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