JP2005257632A - 脂肪測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被測定物(例えば、鮪等の魚)について空気雰囲気における測定重量と、空気と異なる密度を有するガス雰囲気における測定重量とを用いて被測定物の脂肪率を精度良く測定できる脂肪測定装置を提供する。
【解決手段】 脂肪測定装置100は、被測定物の重量を測定する重量測定手段15と、空気と密度の異なるガス雰囲気に保たれる内部空間を有する容器1と、制御装置21とを備え、前記制御装置21は、前記空気の雰囲気において前記重量測定手段15により測定される前記被測定物19の第一の重量値と前記ガス雰囲気において前記重量測定手段15により測定される前記被測定物19の第二の重量値とを用いて所定の演算式により前記被測定物19の脂肪率を演算するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被測定物の脂肪率を測定する脂肪測定装置に関し、特に魚の脂肪率を精度良く測定する脂肪測定装置に関する。
近年、魚全体の流通販売体制が変化し、チェーン化された量販店や外食または惣菜産業における魚の消費量が増加している。このような量販店では、その性質上、取り扱う食材に対して品質の均一性が強く求められ、漁獲、加工、流通および販売の各段階で品質管理および品質評価に対して最善の努力が払われている。
例えば、従来から、捕獲した鮪を代表とする大型魚の脂肪分布に基づいた品質評価のため、その尾を切断して切断面の脂肪分布状態を判定者の目視によって判定することが行われている。
また、鮪の表面に近赤外線を照射して、その拡散反射光を測定すると、魚肉に含まれる脂肪成分の含有量に応じた識別が可能であり、鮪の品質評価の指標となる数値データを得ることができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−158993号公報
しかし、判定者の目視による評価方法においては、個人差に起因する品質評価基準のばらつきがあって、判定者による評価結果の食い違いを生む懸念があり、適正な評価結果を得ることが難しい。
また、特許文献1に記載のような拡散反射光を測定する方法においては、魚の表層部分の脂肪分析に限定され、魚の脂肪率を大まかに区分するには有益であるものの、魚全体の脂肪率を把握することができず、魚の脂肪分布に基づいた品質評価の精度改善に限界があると言える。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、被測定物(例えば、鮪等の魚)について空気雰囲気における測定重量と、空気と異なる密度のガス雰囲気における測定重量とを用いて所定の演算式により被測定物の脂肪率を精度良く測定できる脂肪測定装置を提供することにある。
本発明に係る脂肪測定装置は、被測定物の重量を測定する重量測定手段と、空気と密度の異なるガスの雰囲気に保たれた内部空間を有する容器と、制御装置とを備え、前記制御装置は、前記空気の雰囲気において前記重量測定手段により測定される前記被測定物の第一の重量値と前記ガス雰囲気において前記重量測定手段により測定される前記被測定物の第二の重量値とを用いて第一の演算式により前記被測定物の脂肪率を演算するものである。
これにより、被測定物について空気雰囲気における測定重量と、空気と異なる密度を有するガス雰囲気における測定重量とを用いて被測定物の正確な容積が求まり、被測定物の脂肪率を簡易かつ正確に演算することができる。よって、被測定物として魚の脂肪率を演算する際に、魚の品質評価の指標として重要な魚の全体の脂肪率を数値データとして精度良く得ることができる。
この搬送系の一例として、前記容器の内部空間にまで前記被測定物を移動する被測定物移動手段を備えるものであっても良い。そして、前記被測定物を略水平方向に搬送する搬送手段を備え、前記搬送手段により前記容器の略真下に前記被測定物を搬送した後、前記被測定物移動手段により前記被測定物を略垂直方向に移動するような構成であっても良い。
こうすることで、脂肪測定装置のコンパクト化が図られる。
搬送系の他の例として、前記被測定物が前記内部空間に納まるように前記容器を移動する容器移動手段を備えるものであっても良い。そして、前記被測定物を略水平方向に搬送する搬送手段を備え、前記搬送手段により前記容器の略真下に前記被測定物を搬送した後、前記容器移動手段により前記容器を略垂直方向に移動するような構成であっても良い。
こうすることでも、脂肪測定装置のコンパクト化が図れて、特に、被測定物を静止した状態でそれの空気雰囲気中およびガス雰囲気中の重量を測定することが可能になり、被測定物の搬送系および重量測定系の構造を簡素化することができる。
また、前記容器の壁部に前記被測定物を前記内部空間に導くための開口が形成され、前記開口のほぼ全域を開閉部材で覆うことにより前記内部空間が密閉されるように構成しても良い。こうすることで、内部空間に充填するガスの大気への漏洩を確実に防ぐことができる。
ここで、前記第一の演算式は、前記第一の重量値と前記第二の重量値との重量差を、前記空気の密度と前記ガスの密度との密度差で除して前記被測定物の容積を演算する演算式と、前記容積を前記第一の重量値で除して前記被測定物の比重を演算する演算式と、前記比重を用いて前記被測定物の脂肪率を演算する演算式とを含むものである。
そして、前記脂肪率を演算する演算式は、所定の母集団中の被測定物に対して、断層画面の脂肪分布によって実測された脂肪率またはDEXA法によって実測された脂肪率と、前記比重との相関に基づいて導出されるものである。
こうした統計分析によって演算式を導出しているため、その分、脂肪率演算値の精度が高められている。
なお、既知の容積を有して前記ガスの校正密度を取得するための基準体を備え、前記空気雰囲気中および前記ガス雰囲気中において前記重量測定手段により前記基準体の重量が測定されるものであっても良い。
より詳しくは、前記制御装置は、前記空気雰囲気における前記基準体の重量と前記ガス雰囲気における前記基準体の重量との重量差と、前記既知の容積とを用いて第二の演算式により前記ガスの校正密度を演算するものである。そして、前記制御装置は、前記校正密度を用いて前記第一の演算式により前記被測定物の脂肪率を演算できる。
これによって、温度や気圧等の周囲環境の変化の影響やガス充填容器の内部空間への空気混入状況に起因するHeガス密度の経時変化の影響を排除して、被測定物の測定時においてより正確なHeガス密度が得られる。
また、前記ガスは望ましくは、ヘリウムガスである。Heガスの密度は空気のそれよりも充分に小さい。このため、Heガス雰囲気における被測定物の測定重量は、空気雰囲気における被測定物の測定重量に対して重量差を充分に確保できる。このため、Heガスの使用により、測定精度の適切な維持が図れて好適である。
本発明によれば、被測定物(例えば、鮪等の魚)について空気雰囲気における測定重量と、空気と異なる密度のガス雰囲気における測定重量とを用いて所定の演算式により被測定物の脂肪率を精度良く求めることができる。
以下、本発明を実施するための最良の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお便宜上、図中において、「左」と記した側を、被測定物19(例えば、鮪等の魚)を脂肪測定装置100に搬入する側とし、「右」と記した側を、被測定物19を脂肪測定装置100から搬出する側として実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る脂肪測定装置100の正面図であり、図2は、本発明の実施の形態1に係る脂肪測定装置100の側面図である。但し、図2は、脂肪測定装置100の重量測定系の構成を説明する目的で図示したものであり、その重量測定系に直接関係しない装置の図示は省略している。
また図3は、この脂肪測定装置100の制御システムのハードウェア構成を説明するブロック図である。
図1および図2において図示するように、脂肪測定装置100のガス系統は、He(ヘリウム)ガスを内部空間2に充填した状態において開放面1a(壁部)を介して被測定物19を内部空間2に搬入可能なガス充填容器1と、このガス充填容器1にホース3を介してHeガスを供給するHeガスボンベ5と、Heガスボンベ5からガス充填容器1に送るHeガス量を調整する流量調整用電磁バルブ4と、開放面1a近傍のガス充填容器1の側壁に埋め込まれ、内部空間2に充填されるHeガスの有無を検知するHeガス検知サンサ6と、によって構成されている。
すなわち、ガス充填容器1は、所定濃度以上のHeガスを充填することによりHeガス雰囲気に保たれかつ被測定物19を収納する内部空間2を有する略矩形状の容器である。そして、ガス充填容器1の内部空間2を大気に連通して被測定物19を搬入および搬出できる開口(例えば、図8に示すような長方形状の開口62)を形成する開放面1aを下向きにした状態で、ガス充填容器1は、被測定物19よりも上方で適宜の固定手段(図示せず)により設置されている。
これにより、HeガスをHeガスボンベ5からホース3を介してガス充填容器1の内部空間2に導くと、Heガスは空気よりも軽く(空気よりも密度が小さく)上方に拡散するため、Heガスが開口62から大気中に漏れることを極力防いでその内部空間2にHeガスを適切に充填できる。しかも、開放面1aの近傍に配置されたHeガス検知センサ6により内部空間2に充填されるHeガスの有無を検知すれば、ガス充填容器1の内部空間2のほぼ全域がHeガスにより満たされているか否かを確実に判定できる。もっとも、より効果的なガス漏れ防止の点から開口62の間口は、被測定物19の形状にあわせて必要最小限の面積にすることが望ましいと言える。
ここでは、空気との密度差の大きいHeガスの使用が好適であると判断したが、勿論、ガス充填容器1に充填して大気中に拡散し難いガスであれば、他のガスであっても構わない。
次に、脂肪測定装置100の被測定物19の搬送系は、被測定物19をガス充填容器1の方向に搬入する搬入用ベルトコンベア30と 被測定物19を略水平方向に移動させながらガス充填容器1の略真下においてこれを静止させる複数の搬送ローラ7からなる計測用コンベア8(搬送手段)と、ガス充填容器1から被測定物19を遠ざけるように搬出する搬出用ベルトコンベア40と、これらのコンベア8、30、40の動作を制御するコンベア駆動装置10と、計測用コンベア8を昇降するコンベア昇降装置11と、被測定物19の重量測定のタイミングを検知する被測定物19の位置検出手段としての光電管9と、によって構成されている。
そして、搬入用および搬出用ベルトコンベア30、40はそれぞれ、搬送用ベルト31、41およびこれらの搬送用ベルト31、41を巻きつけた一対のローラ32、42(片方のローラは図示を省略)を有しており、ローラ32、42を駆動するコンベア駆動装置10によって搬送用ベルト31、41を動かして被測定物19を左から右に所定搬送速度で搬送している。
また、計測用コンベア8の各搬送ローラ7の一方端にはスプロケット(図示せず)が配置されており、このスプロケットの歯に嵌まるようにチェーン(図示せず)が巻き付けられて、このチェーンを介してコンベア駆動装置10により各搬送ローラ7を回転させて、これにより計測用コンベア8は被測定物19を所定の搬送速度で搬送できる。
また、搬入用ベルトコンベア30に最も近接する搬送ローラ7aの軸芯が適宜の支持部材(図示せず)にスイング動作可能に片持ち状に取り付けられ、これにより各搬送ローラ7をチェーンに巻き付けた状態において、計測用コンベア8は、コンベア昇降装置11のシリンダロッドの先端で支えられながらその突出量に応じて支持軸を中心に所定範囲内をスイング移動できる。
より詳しくは、所定の搬送ローラ7(図1においては片持ち支持された搬送ローラ7aに隣接する搬送ローラ)に当接したコンベア昇降装置11のシリンダロッドの突出量を増減させて、被測定物19を搬送ローラ7に載せてこれを搬送できる位置(図1の実線で図示した搬送ローラ7の位置)から被測定物19に対し搬送ローラ7を退避させてこれを被測定物支持台12に載せ替える位置(図1の一点鎖線で図示した搬送ローラ7の位置)にまで計測用コンベア8はスイング移動可能に構成されている。
このような計測用コンベア8のスイング動作によれば、計測用コンベア8により被測定物19を搬送可能な状態から被測定物19の搬送停止後、後述する重量測定装置15(重量測定手段)により被測定物19の重量測定可能な状態にスムーズに移行し得る。
次に、脂肪測定装置100の被測定物19の重量測定系は、被測定物19の重量測定時にこれを支持する被測定物支持台12と、被測定物19と共に被測定物支持台12を略垂直方向に昇降する被測定物昇降装置13(被測定物移動手段)と、被測定物支持台12および被測定物昇降装置13を測定台14に載せた状態において被測定物19の重量を測定するロードセルからなる重量測定装置15と、によって構成されている。
既に述べたように、被測定物19を載せた複数の搬送ローラ7からなる計測用コンベア8がスイング移動することにより、計測用コンベア8が被測定物19に対して退避する位置(図1中の一点鎖線により図示する計測用コンベア8の位置)に移動すれば、被測定物19を被測定物支持台12で支持可能になり、これにより被測定物19の空気雰囲気中における重量を重量測定装置15により測定できる。
より詳しくは、被測定物支持台12は、被測定物昇降装置13のシリンダロッドの先端に接合した略矩形状の基材部12aと、この基材部12aに接合する複数の短冊状平板12bとにより構成されている。そして、短冊状平板12bの一端面を基材部12aの主面に接合して各短冊状平板12bを基材部12aに所定距離離して並べて固定した状態において、被測定物19の搬送中には、短冊状平板12bの他端面は、各搬送ローラ7の被測定物19の搬送面よりも下方かつ所定の間隔を隔てて配置される各搬送ローラ7の間に位置する一方、被測定物19の重量測定中には、その他端面は、計測用コンベア8のスイング動作により各搬送ローラ7が下方に移動することに起因して上記間隔から搬送面よりも上方に突出する。その結果、被測定物19を搬送ローラ7から短冊状平板12bの他端面に載せ替えることが可能になる。
また、図2に示すように、脂肪測定装置100のHeガス密度の校正系は、既知の容積を有してHeガスの校正密度を得るための基準体16と、この基準体16を支持する基準体支持台17と、基準体16と共に基準体支持台17を略垂直方向に昇降する基準体昇降装置18から構成され、これにより空気雰囲気における基準体16の重量とHeガス雰囲気における基準体16の重量が上記の重量測定装置15により測定される。
より詳しくは、基準体昇降装置18のシリンダロッドの先端には基準体支持台17の一端面が接合され、その他端面に基準体16が支持され固定されている。
なおここでは、被測定物19の重量測定と基準体16の重量測定とを共に、重量測定装置15により測定しているが、重量測定装置を共用せずに被測定物19の重量と基準体16の重量とを別々の装置により測定しても構わない。
こうして、後ほど説明するHeガス校正動作により、基準体16の空気雰囲気における重量とHeガス雰囲気における重量との重量差および基準体16の既知容積を用いてHeガスの正確な密度が導出される。
もっとも実際の測定においては、基準体16および基準体支持台17並びに基準体昇降装置18は校正装置として互いに固定され、この校正装置および測定台14並びに被測定物昇降装置13並びに被測定物支持台12の全重量を重量測定装置15の風袋重量として被測定物19の重量が測定される。よって、被測定物19の測定開始前には、制御装置21は、これらの風袋の重量をキャンセル(風袋引き)して重量測定装置15の重量出力を零に調整している。
なお、既知の容積を持つ基準体16を昇降する専用の部材および装置を設けているが、既知の容積を持つダミー用の被測定物を被測定物支持台12および被測定物昇降装置13を使って昇降させて、これによってHeガス密度を校正することも可能である。
また、脂肪測定装置100の制御系のハードウェア構成としては、図1に示すように、制御装置21の前面には、電源スイッチおよび脂肪測定装置100の運転開始スイッチ並びに運転終了スイッチ等の各種スイッチ(図示せず)を配設した入力操作部23と、入出力装置25(図3参照)を介して制御装置21から出力した脂肪率測定に関連する各種メッセージ(脂肪率の演算結果等)や入力操作部23によって入力したデータを表示する表示部22とが、取り付けられている。
制御装置21は、例えばマイコンで構成され、図3に示すように、その内部は、脂肪率等の演算を実行する中央演算処理装置26と、この中央演算処理装置26に接続される記憶装置27と、入出力装置25と、によって構成されている。
そして、制御装置21の入力センサとしてHeガス検知センサ6および光電管9並びに重量測定装置15が入出力装置25を介して制御装置21(中央演算処理装置26および記憶装置27)に接続されると共に、制御装置21の制御対象機器として電磁バルブ4およびコンベア駆動装置10並びにコンベア昇降装置11並びに被測定物昇降装置13並びに基準体昇降装置18が入出力装置25を介して制御装置21に接続されている。
ここで、被測定物19として鮪等の魚19を例にして、魚19の重量測定動作およびその容積の演算動作並びにHeガス密度の校正動作を含む脂肪測定装置100の動作について図1および図2並びに図3を参照して詳しく説明する。
最初に、魚19の重量測定動作を述べる。
魚19の頭部を前方にしてかつ魚19の長手方向をその搬送方向に揃えて魚19は搬入用ベルトコンベア30に載せられ、搬入用ベルトコンベア30および計測用コンベア8によりガス充填容器1の略真下まで略水平方向に搬送される。こうして、光電管9の位置に魚19の頭部が達すると、この光電管9は制御装置21に向けて検知信号を出力する一方、制御装置21は光電管9の検知信号の出力に同期してコンベア駆動装置10による搬送ローラ7の回転を止めて魚19の搬送を停止する。
その後、コンベア昇降装置11を作動して、計測用コンベア8のスイング動作により魚19に対し搬送ローラ7を退避させて魚19を被測定物支持台12で支持して、被測定物支持台12および被測定物昇降装置13並びに測定台14と共に魚19の空気雰囲気における第一の重量値が重量測定装置15により測定される。そして、重量測定装置15は制御装置21にこの第一の重量値を出力する一方、制御装置21は、重量測定装置15から出力された第一の重量値をA/D変換した後、これを記憶装置27に記憶する。
続いて、被測定物昇降装置13のシリンダロッドを伸ばすことによって魚19を載せた短冊状平板12bが各搬送ローラ7の間の所定の隙間を介してガス充填容器1の内部空間2に向かって上昇し、これにより魚19は、ガス充填容器1の開放面1aを通過してガス充填容器1の内部空間2の所定位置(図1および図2において魚19を一点鎖線で図示した位置)にまで略垂直方向に移動し、Heガス雰囲気における魚19の第二の重量値が同様に重量測定装置15により測定される。そして、重量測定装置15は制御装置21に第二の重量値を出力する一方、制御装置21は、重量測定装置15から出力された第二の重量値をA/D変換した後、これを記憶装置27に記憶する。
その後、Heガス雰囲気における魚19の重量測定を終了した後、被測定物昇降装置13のシリンダロッドを縮ませることにより、魚19をガス充填容器1の内部空間2からその外部に搬出できて先ほど説明した空気雰囲気における測定位置まで魚19は戻される。
そして、計測用コンベア8のスイング動作(搬送ローラ7の上昇動作)により魚19を短冊状平板12bから搬送ローラ7に載せ替えて、脂肪測定装置100は、魚19を略水平方向に、計測用コンベア8および搬出用ベルトコンベア40をコンベア駆動装置10により駆動させてガス充填容器1から遠ざけるようにして、魚19を搬出する。
次に、魚19の容積の演算動作を述べる。
重量測定装置15により測定される魚19の空気雰囲気における測定重量をWaとし、魚19のHeガス雰囲気における測定重量をWhとすると、これらの値は、気体の密度に比例する浮力を受けて、下記(1)および(2)式で表される。
Wa=mg−Va×ρa・・・(1)
Wh=mg−Va×ρh・・・(2)
ここで、mは魚19の質量であり、gは重量加速度であり、Vaは魚19の容積であり、ρaは空気(大気)の密度であり、ρhはHeガスの密度である。
次に、(1)式および(2)式から魚19の容積Vaを算出する容積演算式を導くと、下記(3)式が得られる。
Va=(Wa−Wh)/(ρh−ρa)・・・(3)
ここで、空気の密度ρaとHeガスの密度ρhは共に物理定数(温度20℃および一気圧の環境において、ρa=1.293g/l、ρh=0.179g/l)であり、これらの密度データと共に重量測定装置15により測定された空気雰囲気における重量WaおよびHeガス雰囲気における重量Whを(3)式に代入して、魚19の容積Vaが得られる。なお、魚19の容積Vaを演算する容積演算式((3)式)は予め記憶装置27に記憶されている。
ここで、ガス充填容器1の内部に満たされたHeガス密度は、温度や気圧等の測定装置の周囲環境やガス充填容器1の内部空間2への空気混入状況に応じて変化する可能性があり、その結果、ρh=0.179g/lの数値をそのまま使うと、正確な魚19の容積Vaが得られない場合がある。
以下に、温度や気圧等の周囲環境の変化やガス充填容器1の内部空間2への空気混入状況等に起因するHeガス密度の経時変化の影響を排除して、被測定物19の測定時において正確なHeガス密度を算出できるHeガス密度の校正動作を説明する。
最初に、ガス充填容器1の開放面1aから離れた空気雰囲気において基準体16の重量が測定される(勿論、空気雰囲気における基準体16の重量が風袋重量として制御装置21によりキャンセルされているため、この重量測定を省いても構わない。)。その後、基準体昇降装置18のシリンダロッドを伸ばして基準体16を基準体支持台17と共に上昇させてガス充填容器1の開放面1aを通して、基準体16をガス充填容器1の内部空間2の所定位置(図2において基準体16を一点鎖線で図示した位置)にまで略垂直方向に移動させる。そして、Heガス雰囲気において基準体16の重量が同様に重量測定装置15により測定される。
こうして得られた空気雰囲気における測定重量とHeガス雰囲気における測定重量との重量差をΔWdとすると、このΔWdと、気体密度ρa、ρhおよび既知容積Vdとの関係は、下記(4)式で表され、この(4)式からHeガス密度ρhを算出する式を導くと、下記(5)式が得られる。なお、下記のHeガス密度ρhの校正演算式((5)式)も予め記憶装置27に記憶されている。
ΔWd=(ρh−ρa)×Vd・・・(4)
ρh=ΔWd/Vd+ρa・・・(5)
ここで、ρaは空気の密度であり、Vdは基準体16の容積であり、いずれも既知のデータである。こうして、既知の容積Vdを有する基準体16を使って、Heガス密度を演算でき、このようにして校正したHeガス密度を使って上記(3)式から周囲の環境変化等を考慮した魚19の正確な容積Vaが得られる。
次に、魚19の容積Vaおよび空気雰囲気における重量Waを用いて制御装置21によって魚19の脂肪率を演算する動作を述べる。
魚19の容積Vaと重量Waとを用いて比重を演算する比重演算式および魚19の比重を用いて脂肪率を演算する脂肪率演算式は、予め記憶装置27に記憶されている。
まず、魚19の脂肪率を演算する基礎データとして、魚19の容積Vaと重量Waとを用いて下記(6)式(比重演算式)から魚19の比重が中央演算処理装置26によって演算され、演算された比重が記憶装置27に記憶される。
BD=Wa/Va・・・(6)
ここで、(6)式において、BDは魚19の比重を表し、Waはその空気雰囲気における重量を表し、Vaはその容積を表している。
そして、(6)式により得られた魚19の比重BDを用いて下記(7)式(脂肪率演算式)から魚19の脂肪率が中央演算処理装置26によって演算され、演算された脂肪率が記憶装置27に記憶される。
FAT(%)=((K/BD)−1)×100・・・(7)
ここで、(7)式において、FAT(%)は魚19の脂肪率を表し、Kは比重BDから脂肪率FATを求める際に用いる特定の定数を表している。
なお、上記の定数Kについては、不特定多数の同種の魚から標本として所定の母集団を抽出して、この母集団中の魚に対して、例えばX線CT装置により断層撮影される大型魚の断層画面の脂肪分布によって実測される魚の脂肪率またはDEXA法によって実測される魚の脂肪率と、容積Vaおよび重量Waを用いて(6)式から演算された比重BDとの相関関係を統計処理することによって求めることができる。なおこの定数Kは、予め記憶装置27に記憶されている
こうした統計分析によって定数Kを算出しているため、その分、脂肪率演算値の精度が高められている。
以上に説明したように、実施の形態1に係る脂肪測定装置100によれば、魚19の空気雰囲気における魚19の重量と、空気と密度の異なるガス雰囲気における魚19の重量との重量差を用いて魚19の正確な容積が求まり、その結果、魚19の脂肪率を簡易かつ正確に演算することができる。よって、魚19の品質評価の指標として重要な魚19の全体の脂肪率を数値データとして精度良く得ることができる。
特に、Heガスの密度は空気のそれよりも充分に小さいため、Heガス雰囲気における魚19の測定重量は、空気雰囲気における魚19の測定重量に対して重量差を充分に確保できる。このため、Heガスの使用により、測定精度の適切な維持が図れて好適である。加えて、Heガスは空気よりも充分に軽く、魚19のガス充填容器1への開口(開放面1a)を下方にしてHeガスをガス充填容器1の内部空間2に導けば、Heガスが外部(大気)に漏れることを極力防止できる。
更に、既知の容積を持つ基準体16を使って空気雰囲気における基準体16の重量とHeガス雰囲気における基準体16の重量との重量差からHeガス密度を校正できるため、温度や気圧等の測定装置の周囲環境に依存するHeガス密度の変化に対してこれを相殺でき、魚19の正確な容積演算に基づいて魚19の脂肪率演算を行い得る。
以下、脂肪測定装置100の脂肪率測定モードの動作例につき図4を参照して説明する。
図4は、この脂肪測定装置100の脂肪率測定モードの主要な動作の一例を示したフローチャート図である。
最初に、脂肪測定装置100の入力操作部23の電源スイッチをオンすると(S401)、記憶装置27から中央演算処理装置26に脂肪率演算プログラムが読み込まれて、このプログラムが以下の処理をセンサや記憶装置等を制御しながら実行することになる。
そして、制御装置21は、表示部22において設定データの入力を要求し、この要求に従って必要な設定データ(例えば、基準体16の容積Vd、空気密度ρaおよびHeガス密度ρh等)が入力操作部23により入力されると、この設定データは入出力装置25を介して記憶装置27に伝送され記憶される(S402)。
次に、入力操作部23の運転開始スイッチが押されると、被測定物19(ここでは、魚19を例に説明する。)の脂肪率測定を開始することができる(S403)。
ここで、制御装置21が、Heガス密度を校正するか否かを、表示部22を介して照会し(S404)、仮に入力操作部23を介して「NO」に相当するスイッチが押されれば、制御装置21は、Heガス密度の校正を行わないと判断して、コンベア駆動装置10の駆動を開始し、搬入用ベルトコンベア30から計測用コンベア8に魚19は搬送される(S405)。
この時、制御装置21は、計測用コンベア8に載せられた魚19の搬送方向の先端を光電管9によって検出したか否かを監視しており、その先端が光電管9により検知されない期間中(S406において「NO」)には、計測用コンベア8によって魚19の搬送を継続して、その先端が光電管9により検知された時点(S406において「YES」)で、コンベア駆動装置10(計測用コンベア8)の作動を停止して魚19の搬送を止める(S407)。
その後、制御装置21は、コンベア昇降装置11を作動して計測用コンベア8をスイング移動して下降させ(S408)、これにより計測用コンベア8に載っていた魚19を被測定物支持台12に載せ替えることができる。
この状態で、空気雰囲気における魚19の重量が重量測定装置15により測定され、その測定重量が記憶装置27に伝送され記憶される(S409)。
続いて、制御装置21は、被測定物昇降装置13を作動して魚19を被測定物支持台12と共に上昇して、ガス充填容器1の内部空間2に魚19を搬入する(S410)。
この状態で、Heガス雰囲気における魚19の重量が重量測定装置15により測定され、その測定重量が記憶装置27に伝送され記憶される(S411)。
ここで制御装置21は、S409およびS411で得られた測定重量と、空気およびHeガスの密度と、容積演算式((3)式)とを記憶装置27から読み出して、これらの数値データを用いて容積演算式から魚19の容積を演算し、この演算結果を記憶装置27に記憶する。同時に、制御装置21は、比重演算式((6)式)を記憶装置27から読み出して、演算した容積とS409で得られた測定重量とを用いて比重演算式から魚19の比重を演算し、この演算結果を記憶装置27に記憶する。併せて制御装置21は、脂肪率演算式((7)式)とその定数Kを記憶装置27から読み出して、演算した比重と定数Kを用いて脂肪率演算式から魚19の脂肪率を演算し、この演算結果を記憶装置27に記憶する(S412)。
続いて、制御装置21は、演算した魚19の脂肪率を表示部22に表示する(S413)。
その後、制御装置21は、被測定物昇降装置13を作動して魚19を被測定物支持台12と共に下降させ(S414)、ガス充填容器1の内部空間2から魚19を搬出し、空気雰囲気において魚19の重量を測定した位置まで魚19を戻す。
次に、制御装置21は、コンベア昇降装置11を作動して計測用コンベア8をスイング移動して上昇させ(S415)、これにより被測定物支持台12に載っていた魚19を計測用コンベア8に載せ替えることができる。
そして、制御装置21は、コンベア駆動装置10の作動を再開させて(S416)、計測用コンベア8から搬出用ベルトコンベア40に向けて魚19を搬出させた後、制御装置21は、連続的に魚19の脂肪率測定を行うため、S404において再び、ガス密度校正の要否を、表示部22を介して照会する。
ここで、仮に入力操作部23を介して「YES」に相当するスイッチが押されれば、制御装置21は、Heガス密度の校正を行うもの判断して、基準体昇降装置18の作動を開始し、基準体16を基準体支持台17と共に上昇させ(S417)、ガス充填容器1の内部空間2に基準体16を搬入する。
この状態で、Heガス雰囲気における基準体16の重量が重量測定装置15により測定され、その測定重量が記憶装置27に伝送され記憶される(S418)。
なおここでは、基準体16が基準体支持台17に固定されており、空気雰囲気中の基準体16の重量は、重量測定装置15の風袋として初期設定により零にキャンセルされているため、空気雰囲気中の基準体16の重量測定ステップは省かれている。しかしこのような実施形態に代えて、基準体16を別に用意しておき、Heガス密度の校正時毎に、基準体16を基準体支持台17に載せて、これの空気雰囲気中の重量を測定するというステップを付加しても良い。こうすれば基準体16の重量相当分、重量測定装置15の風袋重量を減量できる。
ここで、制御装置21は、S418で得られた測定重量と、空気の密度と、基準体16の容積と、校正演算式((5)式)とを記憶装置27から読み出して、これらの数値データを用いて校正演算式からHeガス密度を演算し、既に記憶装置27において記憶済みのHeガス密度をここでの演算結果から得られたHeガス密度に書き換えて、Heガス密度を更新する(S419)。
その後、制御装置21は、基準体昇降装置18を作動して基準体16を基準体支持台17と共に下降させ(S420)、この基準体16が校正動作前の状態に戻される。
これに続いて、S405〜S406で説明した一連の魚19の脂肪率測定動作が実行される。
なお、個々の魚19に対して逐一、S404で示した校正要否の確認操作を行うことが煩わしい場合には、S404のような照会動作を省略して、状況に応じてこのような校正動作を行うように制御装置21に対し入力操作部23を介して指示することも可能である。例えば、脂肪測定装置100の電源オン時または電源オン時から所定の時間経過毎或いは所定の重量測定回数毎に、制御装置21が、Heガス密度の校正を行うように制御しても良い。
または、Heガスをガス充填容器1に補充するよう電磁バルブ4に対して制御信号が出力される毎に、制御装置21が、Heガス密度の校正を行うように制御しても構わない。
次に、脂肪測定装置100の構成および測定動作に関する変形例を説明する。
〔変形例1〕
Heガス雰囲気において魚19および基準体16の重量を測定する際に、魚19に接触する短冊状平板12bの他端部や基準体16に接触する基準体支持台17の他端部を、魚19や基準体16と共にHeガス雰囲気に深く進入させると、これらの他端部のHeガス雰囲気への進入部分において空気との浮力誤差を生じせしめて、これによって魚19の容積演算の精度を劣化させる可能性がある。
そこで、このような浮力誤差を低減するには、短冊状平板12bおよび基準体支持台17のHeガス雰囲気への進入部分の容積を可能な限り小さくする必要がある。例えば、短冊状平板12bの厚みを薄くした構成や基準体支持台17の幅を縮めて細い棒状とした構成を採用することが考えられる。
もっとも、短冊状平板12bの厚みを薄くすることに起因して魚19を載せる際にその表面を損傷させ易くなるという不具合や、短冊状平板12bおよび基準体支持台17の容積を低減することに起因して短冊状平板12bおよび基準体支持台17の強度を弱めるという懸念があり得る。このため、短冊状平板12bの他端部を折り曲げて、魚19との接触部分のみを広げた面状にし、魚19との接触面圧を低下して魚19の表面を損傷させ難くする方が望ましい。また、短冊状平板12bや基準体支持台17のHeガス雰囲気への進入部分のみに上記のような構成(薄板化や棒状形状)を施して、短冊状平板12bおよび基準体支持台17の剛性を可能な限り低下させないことが好ましい。
勿論、魚19や基準体支持台17のHeガス雰囲気への進入部分が少なくなるように、これらの昇降装置13、18のストローク長を調整することも浮力誤差低減の観点からは重要であるが、これらの進入部分が少なすぎると、魚19および基準体16は、Heガスの濃度不安定な領域(開口62の近傍)に近くなって、むしろ魚19の容積演算の精度を劣化することにもなりかねない。
〔変形例2〕
魚19の内臓等の空間には空気が充填されており、この状態でHeガス雰囲気において魚19の重量が測定されてその容積が演算されると、これは厳密には正確な容積とは言えず、この空間の空気量に応じて魚19の容積を補正する必要がある。
もっとも、脂肪測定装置100によって脂肪率測定中の個々の魚19に対してその空間の空気量を測定することは困難である。このため、不特定多数の同種の魚から標本として所定の母集団を抽出して、例えば、X線CT撮影によって測定された平均データから魚の総容積に対する空気量の容積比率を求めて、予めこの容積比率を記憶装置27に記憶し、この容積比率を用いて魚19の容積の補正を行うことができる。
こうして、魚19の内臓等の空間に充填された空気量に応じて測定容積を補正することを可能にして、魚19の脂肪率演算の精度を向上できる。
〔変形例3〕
ここまで、魚19の脂肪率を制御装置21によって演算する例を示したが、この脂肪率に基づいて魚19の総脂肪量も算出できる。すなわち、魚19に含有する総脂肪量を演算する式((魚19の脂肪率)×(魚19の空気雰囲気における重量))が予め記憶装置27に記憶されており、制御装置21が、魚19の脂肪率と重量とを用いて総脂肪量の演算式により魚19の総脂肪量を演算し、この総脂肪量を表示部22において表示するような処理ステップを追加しても良い。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2に係る脂肪測定装置100の正面図であり、図6は、本発明の実施の形態2に係る脂肪測定装置100の側面図である。
なお、脂肪測定装置100のガス系統および搬送系並びにHeガス密度の校正系並びに制御系は、実施の形態1と同じであるため、これらの説明は省略する。
実施の形態1では重量測定装置15の測定台14に被測定物昇降装置13を載せるという構成を採用していたのに対して(図1および図2参照)、実施の形態2に係る脂肪測定装置100の重量測定系においては、被測定物昇降装置13を重量測定装置15の下方に配置している。また、被測定物昇降装置13によって重量測定装置15を安定に支えるため、被測定物昇降装置13の下端にベース板24aが設置され、その上端に重量測定装置支持台24bが設置されている。更に、被測定物支持台12のうち、基材部12bを取り除いて、複数の短冊状平板12bの一端面を直接、測定台14の主面に接合して並べて配置している。
こうして、被測定物昇降装置13を重量測定装置15の下方に配置できるため、被測定物昇降装置13の重量相当分、重量測定装置15の風袋重量の減量が図れる。
(実施の形態3)
図7は、本発明の実施の形態3に係る脂肪測定装置100の正面図である。
本実施の形態3においては、被測定物昇降装置13により被測定物19を昇降するという形態(実施の形態1)を止めて、容器昇降装置53(容器移動手段)によりガス充填容器1を昇降するという形態を採用している。
なおここでは、脂肪測定装置100のガス系統およびHeガス校正系は、実施の形態1と同じため、これらに関連する図示およびその説明は省略する。
図7によれば、脂肪測定装置100の被測定物19の搬送系は、被測定物19を左方向から右方向にガス充填容器1に近づけるように被測定物19を搬入する搬入用ベルトコンベア30と、ガス充填容器1の略真下に配置されかつ重量測定装置15により被測定物19の重量を測定できるように被測定物19を搬送する計測用ベルトコンベア50(搬送手段)と、重量測定後の被測定物19をガス充填容器1から遠ざけるように被測定物19を右方向に搬出する搬出用ベルトコンベア40と、によって構成されている。そして、これらのベルトコンベア30、40、50はそれぞれ、搬送用ベルト31、41、51と、これらの搬送用ベルト31、41、51を巻きつけた一対のローラ32、42、52(ローラの一部は図示を省略)を有しており、ローラ32、42、52に接続されるコンベア駆動装置10によって搬送用ベルト31、41、51を動かして被測定物19を左から右に所定の搬送速度で搬送している。
また、脂肪測定装置100の重量測定系は、計測用ベルトコンベア50に被測定物19を載せた状態の重量を重量信号として出力するロードセルからなる重量測定装置15(重量測定手段)を有している。そして、計測用ベルトコンベア50の側面に取り付けられたブラケット(図示せず)とこのブラケットに連結する支持部材(図示せず)を介して計測用ベルトコンベア50と重量測定装置15は接続され、計測用ベルトコンベア50の重量を付加した状態の被測定物19の重量を重量測定装置15により測定できる。
また、脂肪測定装置100の容器昇降系は、ガス充填容器1の上方に配置された容器昇降装置53と、この容器昇降装置53を支持する容器昇降装置支持部54と、によって構成されている。そして、容器昇降装置53のシリンダロッドの先端は、ガス充填容器1の上壁に適宜の手段により固定されている。
なお実施の形態1と同様に、制御装置21が、重量測定装置15および光電管9並びにHeガス検知センサ6等の出力信号を受け取って、これらの信号に基づいてコンベア駆動装置および容器昇降装置53並びにHeガス供給用の電磁バルブ(図示せず)を適切に制御している。
次に、被測定物19として鮪等の魚19を例にして、脂肪測定装置100の動作につき図7を参照して説明する。なお、実施の形態1と共通する動作の説明は省略する。
魚19の頭部を前方にしてかつ魚19の長手方向をその搬送方向に揃えて魚19は搬入用ベルトコンベア30に載せられ、搬入用ベルトコンベア30および計測用ベルトコンベア50によりガス充填容器1の略真下まで魚19は略水平方向に搬送される。
こうして光電管9の位置に魚19の頭部が達すると、この光電管9は制御装置に向けて検知信号を出力する一方、制御装置は光電管9の検知信号の出力に同期してコンベア駆動装置10で駆動される計測用ベルトコンベア50による魚19の搬送動作を停止する。
その後、計測用ベルトコンベア50に魚19を載せた状態において空気雰囲気中の魚19の第一の重量値が重量測定装置15により測定され、重量測定装置15は、制御装置21にこの第一の重量値を出力する一方、制御装置21は、重量測定装置15から出力された第一の重量値をA/D変換した後、これを記憶装置27に記憶する。
続いて、制御装置21は、容器昇降装置53を作動してガス充填容器1を魚19に向かって略垂直方向に下降して、これにより開口62を有する開放面1aを通過した魚19が、Heガスの満たされた内部空間2に導かれる。この状態で、Heガス雰囲気における魚19の第二の重量値が重量測定装置15により測定され、重量測定装置15は、制御装置21にこの第二の重量値を出力する一方、制御装置21は、重量測定装置15から出力された第二の重量値をA/D変換した後、これを記憶装置27に記憶する。
このような実施の形態3によれば、被測定物19を静止した状態でそれの空気雰囲気中およびHeガス雰囲気中の重量を測定することが可能になり、被測定物19の搬送系および重量測定系の構造を簡素化することができる。
(実施の形態4)
図8は、本発明の実施の形態4に係るガス充填容器の構成を説明する斜視図である。
実施の形態4において、ガス充填容器1の構成以外は、実施の形態1の構成と同じであるため、実施の形態1と共通する説明は省略する。
ガス充填容器1は、所定量のHeガスの充填を可能しかつ被測定物19を収納できる内部空間2を有する略矩形状の容器であり、その内部空間2を大気に開放し、被測定物19の内部空間2への搬入および搬出用の略長方形状の開口62を形成した開放面1a(壁部)を下向きにしてガス充填容器1は、脂肪測定装置100に配置される(図8は、ガス充填容器1を開放面1aの側から図示している。)。
ここで、ガス充填容器1の開放面1aには一対の矩形状のシャッター部材60、61(開閉部材)が取り付けられ、これらのシャッター部材60、61を閉じることで開口62のほぼ全面を覆い隠せる。すなわち、これらのシャッター部材60、61を開放面1aに沿ってスライド移動することにより開口62は開閉される。このようなシャッター部材60、61を使用することにより、被測定物19をガス充填容器1の内部空間2に搬入または搬出する場合にのみ、シャッター部材60、61により開口62を開けて、それ以外は、シャッター部材60、61により開口62を閉めてガス充填容器1の内部空間2を密閉状態にでき、ガス充填容器1の内部空間2に満たされたHeガスの大気中への漏洩をより効果的に抑止できる。
本発明に係る脂肪測定装置によれば、被測定物の脂肪率の演算精度の向上を図れて、例えば、鮪等の大型魚の品質評価測定機器として有用である。
本発明の実施の形態1に係る脂肪測定装置の正面図である。 本発明の実施の形態1に係る脂肪測定装置の側面図である。 本発明の実施の形態1に係る脂肪測定装置の制御システムの構成を説明するブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る脂肪測定装置の脂肪率測定モードの主要な動作の一例を示したフローチャート図である。 本発明の実施の形態2に係る脂肪測定装置の正面図である。 本発明の実施の形態2に係る脂肪測定装置の側面図である。 本発明の実施の形態3に係る脂肪測定装置の正面図である。 本発明の実施の形態4に係るガス充填容器の構成を説明する斜視図である。
符号の説明
1 ガス充填容器
1a 開放面
2 内部空間
3 ホース
4 電磁バルブ
5 Heガスボンベ
6 Heガス検知センサ
7 搬送ローラ
8 計測用コンベア
9 光電管
10 コンベア駆動装置
11 コンベア昇降装置
12 被測定物支持台
12a 基材部
12b 短冊状平板
13 被測定物昇降装置
14 測定台
15 重量測定装置
16 基準体
17 基準体支持台
18 基準体昇降装置
21 制御装置
22 表示部
23 入力操作部
24a ベース板
24b 重量測定装置支持台
25 入出力装置
26 中央演算処理装置
27 記憶装置
30 搬入用ベルトコンベア
31、41、51 搬送用ベルト
32、42、52 ローラ
40 搬出用ベルトコンベア
50 計測用ベルトコンベア
60、61 シャッター部材
62 開口
100 脂肪測定装置

Claims (13)

  1. 被測定物の重量を測定する重量測定手段と、空気と密度の異なるガスの雰囲気に保たれた内部空間を有する容器と、制御装置とを備え、前記制御装置は、前記空気の雰囲気において前記重量測定手段により測定される前記被測定物の第一の重量値と前記ガス雰囲気において前記重量測定手段により測定される前記被測定物の第二の重量値とを用いて第一の演算式により前記被測定物の脂肪率を演算する脂肪測定装置。
  2. 前記内部空間にまで前記被測定物を移動する被測定物移動手段を備えた請求項1記載の脂肪測定装置。
  3. 前記被測定物を略水平方向に搬送する搬送手段を備え、前記搬送手段により前記容器の略真下に前記被測定物を搬送した後、前記被測定物移動手段により前記被測定物を略垂直方向に移動する請求項2記載の脂肪測定装置。
  4. 前記被測定物が前記内部空間に納まるように前記容器を移動する容器移動手段を備えた請求項1記載の脂肪測定装置。
  5. 前記被測定物を略水平方向に搬送する搬送手段を備え、前記搬送手段により前記容器の略真下に前記被測定物を搬送した後、前記容器移動手段により前記容器を略垂直方向に移動する請求項4記載の脂肪測定装置。
  6. 前記容器の壁部に前記被測定物を前記内部空間に導くための開口が形成され、前記開口のほぼ全域を開閉部材で覆うことにより前記内部空間が密閉される請求項1記載の脂肪測定装置。
  7. 前記第一の演算式は、前記第一の重量値と前記第二の重量値との重量差を、前記空気の密度と前記ガスの密度との密度差で除して前記被測定物の容積を演算する演算式と、前記容積を前記第一の重量値で除して前記被測定物の比重を演算する演算式と、前記比重を用いて前記被測定物の脂肪率を演算する演算式とを含む請求項1乃至6の何れかに記載の脂肪測定装置。
  8. 前記脂肪率を演算する演算式は、所定の母集団中の被測定物に対して、断層画面の脂肪分布よって実測された脂肪率またはDEXA法によって実測された脂肪率と、前記比重との相関に基づいて導出される請求項7記載の脂肪測定装置。
  9. 既知の容積を有して前記ガスの校正密度を取得するための基準体を備え、前記空気雰囲気および前記ガス雰囲気において前記重量測定手段により前記基準体の重量が測定される請求項1記載の脂肪測定装置。
  10. 前記制御装置は、前記空気雰囲気における前記基準体の重量と前記ガス雰囲気における前記基準体の重量との重量差と、前記既知の容積とを用いて第二の演算式により前記ガスの校正密度を演算する請求項9記載の脂肪測定装置。
  11. 前記制御装置は、前記ガスの校正密度を用いて前記第一の演算式により前記被測定物の脂肪率を演算する請求項10記載の脂肪測定装置。
  12. 前記ガスは、ヘリウムガスである請求項1乃至11の何れかに記載の脂肪測定装置。
  13. 前記被測定物は、魚である請求項1乃至12の何れかに記載の脂肪測定装置。
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