JP6598512B2 - 放射能濃度測定装置及び放射能濃度測定方法 - Google Patents

放射能濃度測定装置及び放射能濃度測定方法 Download PDF

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本発明は、被検体中の放射能濃度を測定する放射能濃度測定装置及び放射能濃度測定方法に関する。
2011年の東北地方太平洋沖地震の発生以来、食品における放射性物質の汚染が懸念されている。そのため、食品の安全、安心の点から、食品が放射性物質により汚染されている否かを判断する放射能濃度測定装置の開発が望まれており、様々な放射能濃度測定装置が提案されている。
例えば、特許文献1の放射能濃度測定装置においては、検査対象のモニタリングを検査器により行うモニタ部が、検査対象の搬送経路に対して上側に配置されて放射性物質からの放射線を検出して検出信号を出力する上側検出器と、検査対象の搬送経路に対して下側に配置されて放射性物質からの放射線を検出して検出信号を出力する下側検出器と、を内蔵し、検査対象の上下両面から検査するものである。そして、上記モニタ部が、上側検出器を昇降する昇降機構及び中央処理部に接続されるとともに昇降機構を駆動する昇降駆動部を備え、上記中央処理部が、入力部から入力された検査対象の高さに応じて上側検出器と検査対象との間が最適位置となるように昇降駆動部を制御するものである。
WO2013/031897号公報
しかしながら、特許文献1のような放射能濃度測定装置においては、被検体の高さ(径)に応じて単に上側検出器と被検体との間隔のみを制御して放射線の検出を行うことから、例えば、しいたけの栽培に用いる原木のようにその形状が不均一な被検体においては、上側検出器における放射線の検出範囲を広範囲に設定することができず、上側検出器の測定精度が悪くなるという問題点があった。
そこで、本発明は、放射線検出部における放射線の検出範囲を広範囲に設定して、被検体中の放射能濃度の測定精度を向上させる放射能濃度測定装置を提供することを目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上であり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1に係る放射能濃度測定装置は、被検体中の放射能濃度を測定する放射能濃度測定装置であって、前記被検体に対向して配置され、被検体中の放射性物質による放射線を検出する放射線検出部と、前記被検体の外形寸法を測定する外形寸法測定部と、前記被検体と、前記放射線検出部との間隔を調整する間隔調整部と、前記被検体に対する前記放射線検出部の高さを調整する高さ調整部と前記外形寸法測定部、前記間隔調整部及び前記高さ調整部を制御する制御部と、を備え、前記間隔調整部は、前記被検体と前記放射線検出部との距離を検出する距離検出部を備え、前記距離検出部は、その検出範囲が、前記放射線検出部の検出中心と同程度の高さとなる位置を含むとともに、前記外形寸法測定部により測定された前記被検体の上下方向の幅から算出される前記被検体の軸心を通る軸線を含む平面を含むように配置され、前記制御部は、前記被検体に対する前記放射線検出部の上下方向の位置決めを行うために、前記被検体の高さに対する前記放射線検出部の検出中心の高さの割合を、前記外形寸法測定部により測定された前記被検体の上下方向の幅に基づいて設定するとともに、前記高さ調整部により前記放射線検出部の高さを調整させ、前記被検体に対して前記放射線検出部が近接する方向の位置決めを行うために、前記放射線検出部と前記被検体との間隔を、前記距離検出部により検出される前記被検体と前記放射線検出部との距離に基づいて前記間隔調整部により調整させるものである。
請求項2に係る放射能濃度測定装置は、請求項1に係る放射能濃度測定装置において、1対の前記放射線検出部が前記被検体を挟んで互いに対向して配置されるとともに、それぞれの検出中心が前記被検体の軸心を通る軸線上に配置されるものである。
請求項3に係る放射能濃度測定装置は、請求項1又は請求項2に係る放射能濃度測定装置において、前記被検体は長尺状の柱状体であり、前記放射線検出部は、前記被検体の長手方向に所定の間隔をあけて複数箇所に配置されるものである。
請求項4に係る放射能濃度測定装置は、請求項1から請求項3のいずれか1項に係る放射能濃度測定装置において、前記被検体を前記放射線検出部の検出位置まで搬送する搬送部を備え、前記搬送部は、その駆動部分が前記放射線検出部を避けて配置されるものである。
請求項5に係る放射能濃度測定方法は、被検体中の放射能濃度を測定する放射能濃度測定方法であって、前記被検体中の放射性物質による放射線を検出する放射線検出部を、前記被検体に対向して配置し、前記被検体の上下方向の幅を測定し、前記被検体に対する前記放射線検出部の上下方向の位置決めを行うために、前記被検体の高さに対する前記放射線検出部の検出中心の高さの割合を、前記測定した前記被検体の上下方向の幅に基づいて設定するとともに、前記被検体に対する前記放射線検出部の高さを調整し、前記被検体に対して前記放射線検出部が近接する方向の位置決めを行うために、前記放射線検出部と前記被検体との距離を、前記測定した前記被検体の上下方向の幅から算出される前記被検体の軸心を通る軸線を含む平面を含む検出範囲で検出するとともに、検出した前記放射線検出部と前記被検体との距離によって、前記放射線検出部と前記被検体との間隔を所定の間隔で調整する方法である。
本発明によれば、被検体中の放射性物質による放射線を検出する1対の放射線検出部の位置を、被検体の軸心に合わせて調整することから、放射線検出部における放射線の検出範囲を広範囲に設定することができる。そのため、被検体中の放射能濃度の測定精度を向上させることができる。
本発明に係る放射能濃度測定装置の正面断面である。 本発明に係る放射能濃度測定装置の平面断面である。 検査室の正面断面図である。 図3のA−A断面図である。 CsI検査器を被検体に接近移動させた際のCsI検査器の平面図である。 CsI検査器を被検体に接近移動させた際のCsI検査器の側面図である。 本発明に係る放射能濃度測定装置の制御システムを示すブロック図である。 本発明に係る放射能濃度測定装置の動作を示すフロー図である。 搬送用プレートの斜視図である。 本発明に係る放射能濃度測定装置の別実施例におけるCsI検査器を被検体に接近移動させた際のCsI検査器の側面図である。
まず、本発明に係る放射能濃度測定装置について図面に基づき説明する。
図1に示すように、放射能濃度測定装置10は、被検体H中の放射能濃度を測定する装置である。放射能濃度測定装置10においては、測定対象である被検体Hが作業者等により放射能濃度測定装置10の所定の位置まで搬送され、その搬送された被検体H中の放射能濃度が測定される。
図1及び図2に示すように、測定対象である被検体Hは、長尺状の柱状体であるとともに、その形状及び幅(径)が不均一なものであり、例えば、しいたけ等を栽培するための原木、放射能濃度の測定が必要な建築資材等が挙げられる。そのため、被検体Hは、その長さ及び幅(径)が放射能濃度測定装置10において測定可能な程度に予め処理されたものが好ましい。なお、被検体Hは、その長さ及び幅が予め処理されたものに限定されるものではなく、放射能濃度測定装置10において測定可能な長さ及び幅のものであれば、予め処理されたものでなくても構わない。また、被検体Hは、長尺状の柱状体に限定されるものではなく、放射能濃度測定装置10において測定可能な形状であれば良い。
被検体Hは、被検体Hにおける放射線を検出するにあたり最適な検出領域の中心(放射線の検出最適中心)が、被検体Hの表面であって、被検体Hの軸心P(図4)を通る略軸線上に形成される。なお、上記最適な検出領域は、実験的に求められる領域であって、被検体Hにおいて放射線濃度が比較高い領域である。また、上記最適な検出領域は、被検体Hの形状(被検体Hの幅、被検体Hの断面形状)により異なる。
放射能濃度測定装置10は、検査室20と、装置内において被検体Hを搬送する搬送コンベヤ30(「搬送部」の一例)と、被検体Hの幅(「被検体の外形寸法」の一例)を測定する外径検査器80(「外形寸法測定部」の一例)と、被検体H中の放射性物質(例えば、放射性セシウム等)による放射線を検出するCsI検出器50(50Aから50F)と、被検体Hに所定の識別色をペイントするペイント機70と、を主に備える。
放射能濃度測定装置10においては、被検体Hが搬送コンベヤ30(後述する搬入コンベヤ31)により検査室20内へ搬入される。被検体Hが検査室20内へ搬入されると、被検体H中の放射性物質による放射線がCsI検出器50により検出される。そして、検出が完了した被検体Hは、搬送コンベヤ30(後述する搬出コンベヤ33)により検査室20外へ搬出される。さらに、検出された放射能濃度が所定量を超えている場合には、ペイント機70がその被検体Hに対して所定の識別色をペイントする。
検査室20は、放射能濃度測定装置10の主たる部分であり、内部が中空である箱状の部材により構成されている。検査室20は、放射能濃度測定装置10周辺の放射線の影響を排除するために、放射線を遮断可能な部材(例えば鉛等)により形成されている。検査室20は、その内部にCsI検出器50、搬送コンベヤ30(後述する検査室コンベヤ32)等を配置するための筐体21と、その一方側から被検体Hを搬入するための入口扉22と、その他方側から被検体Hを搬出するための出口扉23と、から主に構成されている。筐体21は、CsI検出器50と、検査室20内に搬送される被検体Hと、を囲み、検査室20の外部からの放射線を遮断する。入口扉22及び出口扉23は、その開閉が入口開閉シリンダ24及び出口開閉シリンダ25の駆動により行われる。入口開閉シリンダ24及び出口開閉シリンダ25は、入口開閉シリンダ操作部27及び出口開閉シリンダ操作部28により操作される。また、検査室20には、被検体Hの搬送方向の前端部を検出する検出位置センサ26が設けられている。検出位置センサ26が被検体Hを検出することで、被検体Hが検出位置Kまで搬送されたこととなる。ここで、検出位置Kとは、CsI検出器50が被検体H中の放射性物質による放射線を検出する位置をいう。
搬送コンベヤ30は、ベルトコンベヤにより構成されている。なお、搬送コンベヤ30は、ベルトコンベヤに限定されるものではなく、被検体Hを搬送可能な構成であれば、例えば、ローラコンベヤにより構成しても構わない。
図1及び図2に示すように、搬送コンベヤ30上には、被検体Hを支持する搬送用プレート2が載置される。搬送コンベヤ30は、被検体Hを載置した搬送用プレート2を搬送することで、被検体Hを搬送する。搬送用プレート2は、被検体Hを載置可能なプレート状の部材である。搬送用プレート2は、放射線の検出に影響しない部材により形成され、例えば、ステンレス、アクリル等により形成される。図9に示すように、搬送用プレート2は、その両端部に被検体Hを支持する支持部3が形成されている。支持部3、3は、搬送用プレート2の載置面4に対して突出して形成される。搬送用プレート2に支持部3、3を設けることで、被検体Hを載置して搬送する際に、被検体Hが支持部3、3に支持されて搬送用プレート2上でガタつくことなく、一定の姿勢で静止した状態で搬送することができる。
図1及び図2に示すように、搬送コンベヤ30は、被検体Hを検査室20内に搬入する搬入コンベヤ31と、検査室20内に搬入された被検体Hを検査室20の検出位置Kまで搬送し、検査完了後検査室20外に搬送する検査室コンベヤ32と、被検体Hを検査室20外に搬出する搬出コンベヤ33と、から主に構成されている。
搬入コンベヤ31は、検査室20の入口側(入口扉22の手前側)に配置され、作業者等が被検体H(搬送用プレート2)を載置可能な程度に延設されている。搬入コンベヤ31は、駆動源である搬入コンベヤ駆動モータ35(図7)と、搬入コンベヤ駆動モータ35を操作する搬入モータ操作部36(図7)と、を備える。搬入コンベヤ31は、搬入コンベヤ駆動モータ35を駆動させることにより、作動する。また、搬入コンベヤ31の下部には重量計5が設けられる。重量計5は、搬入コンベヤ31に被検体Hを載置した際に、被検体Hの重量を測定可能に構成されている。
検査室コンベヤ32は、検査室20内に配置され、入口扉22から出口扉23にかけて延設されている。検査室コンベヤ32には、その中央部に、被検体H中の放射性物質による放射線を検出するための検出位置Kが設けられている。検査室コンベヤ32は、搬入コンベヤ31により搬入された被検体Hを検出位置Kまで搬送し、測定完了後、被検体Hを搬出コンベヤ33まで搬送する。検査室コンベヤ32は、駆動源である検査室コンベヤ駆動モータ37と、検査室コンベヤ駆動モータ37を操作する検査室モータ操作部38(図7)と、を備える。検査室コンベヤ32は、検査室コンベヤ駆動モータ37を駆動させることにより、作動する。また、図3に示すように、検査室コンベヤ32は、検出位置Kにおけるベルト部34が略凹状に架け渡されている。検出位置Kにおいては、後述するようにCsI検出器50が放射能濃度測定装置10の上下方向に昇降可能に構成されている。そのため、検査室コンベヤ32においては、その検出位置Kにおけるベルト部34を下方向へCsI検出器50の下方を迂回した状態で架け渡すことで、CsI検出器50の昇降スペースが形成されている。すなわち、筐体21内に設けられる検査室コンベヤ32は、CsI検出器50の昇降空間を避けて配置されている。なお、検査室コンベヤ32をローラコンベヤにより形成することも可能である。この場合には、CsI検出器50の間(ベルト部34の凹状部分)のローラをパワーモーラにより形成する。
搬出コンベヤ33は、検査室20の出口側(出口扉23の手前側)に配置され、検査室コンベヤ32から搬送される被検体Hを充分に受け、且つ検査室20から搬出可能な程度に延設されている。搬出コンベヤ33は、駆動源である搬出コンベヤ駆動モータ39(図7)と、搬出コンベヤ駆動モータ39を操作する搬出モータ操作部40(図7)と、を備える。搬出コンベヤ33は、搬出コンベヤ駆動モータ39を駆動させることにより、作動する。また、搬出コンベヤ33の側方には、被検体Hの搬送方向の前端部を検出する識別位置センサ74が設けられている。識別位置センサ74が被検体Hを検出することで、被検体Hが識別位置W(ペイント機70が被検体Hに対して着色可能な位置)まで搬送されたこととなる。
図1に示すように、外径検査器80は、検査室20の入口扉22側であって搬入コンベヤ31の上方に設けられる。すなわち、外径検査器80は、被検体Hが検査室20内に搬入される前(CsI検出器50による検出を開始する前)にその幅を測定可能な位置に設けられる。なお、外径検査器80は、検査室20の入口側手前上方に設けられるものに限定されるものではなく、CsI検出器50による検出を開始する前に被検体Hの幅を測定可能な位置であれば、例えば、検査室20の内部に設けても構わない。
外径検査器80は、被検体Hに対して昇降する昇降シリンダ81と、昇降シリンダ81を操作する昇降シリンダ操作部84(図7)と、昇降シリンダ81のシリンダロッド82の昇降位置を検出するエンコーダ83(図7)と、から主に構成されている。外径検査器80は、搬入コンベヤ31上に載置された被検体Hに対してシリンダロッド82を降下させる。この時、外径検査器80は、被検体Hの一端部(被検体Hの搬送方向の前側端部)にシリンダロッド82を降下させる。そして、シリンダロッド82の先端部分が被検体Hに当接した際のシリンダロッド82の昇降位置をエンコーダ83により検出する。エンコーダ83により検出されるシリンダロッド82の昇降位置は検出信号として後述する駆動部コントローラ9に送信される。駆動部コントローラ9は、当該検出信号に基づいて被検体Hの上下方向の幅を測定するとともに、被検体Hの軸心Pを算出する。
なお、本実施の形態においては、被検体Hの一端部にシリンダロッド82を降下させることにより被検体Hの幅を測定しているが、これに限定されるものではなく、被検体Hの幅を測定可能な構成であれば、例えば、被検体Hの中央部にシリンダロッド82を降下させる構成、或いはシリンダロッド82を被検体Hの複数箇所に降下させる構成としても構わない。また、外径検査器80は、シリンダロッド82を被検体Hに接触させる接触式の検査器であるが、これに限定されるものではなく、被検体Hの幅を測定可能な構成であれば、非接触式の検査器であっても構わない。
図1から図4に示すように、CsI検出器50は、検査室20の内部であって検査室コンベヤ32の中央部(検出位置K)の側方に、検査室コンベヤ32の搬送方向に沿って複数台(図2においては6台)設けられている。さらに、CsI検出器50は、検査室コンベヤ32(被検体H)の搬送方向に対して直交する向きに、1対のCsI検出器50(50A及び50B、50C及び50D、50E及び50F)が検査室コンベヤ32を挟んで対向するように配置されている。すなわち、CsI検出器50は、被検体Hが検出位置Kまで搬送された際に、1対のCsI検出器50が被検体Hを挟んで対向するように配置される。
図2においては、1対のCsI検出器50A、50Bが検出位置Kの一端部(検出位置Kに搬送された被検体Hの搬送方向の前側)に配置され、他の1対のCsI検出器50C、50Dが検出位置Kの中央部(検出位置Kに搬送された被検体Hの中央部)に配置され、さらなる他の1対のCsI検出器50E、50Fが検出位置Kの他端部(検出位置Kに搬送された被検体Hの搬送方向の後側)に配置される。なお、放射能濃度測定装置10においては、1対のCsI検出器50(50A及び50B、50C及び50D、50E及び50F)が検査室コンベヤ32に沿って配置されているが、これに限定されるものではなく、放射能濃度測定装置10(検査室20)の大きさ、検出する被検体Hの大きさ、CsI検出器50の検出能力等によって、CsI検出器50の台数を増減させても構わない。
図3及び図4に示すように、CsI検出器50は、被検体H中の放射性物質による放射線を検出する放射線検出部51と、被検体Hに対する放射線検出部51の高さを調整する高さ調整部52と、被検体Hと放射線検出部51との間隔S(図5及び図6)を調整する間隔調整部53と、から主に構成されている。CsI検出器50においては、高さ調整部52によりCsI検出器50のZ軸方向(上下方向)の位置が調整され、間隔調整部53よりCsI検出器50のX軸方向(被検体Hの搬送方向に対して直交する方向)の位置が調整されることにより、放射線検出部51が最適な位置で被検体H中の放射性物質による放射線を検出できる。
放射線検出部51は、CsI検出器50の略中央に設けられ、放射線を検出する円形状のシンチレータ54を有する。放射線検出部51においては、シンチレータ54の中心(円形状の中心)を検出中心54aとし、被検体Hから放射される放射線を当該円形状の部分において検出する。なお、放射線検出部51は、円形状のシンチレータ54を有しているが、これに限定されるものではなく、被検体Hから放射される放射線を充分に検出可能であれば、例えば四角形状のシンチレータを有するものでも構わない。
放射線検出部51は、CsIからなる無機結晶を利用したものである。なお、放射線検出部51は、CsI以外に、CsI(Tl)、CsI(Na)、BGO、NaI(Tl)、GSO、LGO等の無機結晶を利用したものであっても構わない。また、放射線検出部51は、無機結晶を利用したものに限定されるものではなく、例えば、プラスチックシンチレータを使用したものであっても構わない。
放射線検出部51は、検査室コンベヤ32を挟んで対向するCsI検出器50の放射線検出部51と対向する位置に配置される。すなわち、1対のCsI検出器50における放射線検出部51のシンチレータ54は、検査室コンベヤ32を挟んで互いに対向する位置に配置され、検査室コンベヤ32により搬送された被検体Hを両側から挟んだ状態で被検体Hから放射される放射線を検出する。
高さ調整部52は、放射線検出部51の背面側(シンチレータ54が設けられる側と反対側)に設けられる。高さ調整部52は、放射線検出部51をZ軸方向(上下方向)に昇降させるZ軸シリンダ55(図7)と、Z軸シリンダ55を操作するZ軸方向操作部56(図7)と、Z軸シリンダ55の駆動源である駆動モータ87と、放射線検出部51をZ軸方向に昇降させるための昇降ガイド65と、主に備える。高さ調整部52は、駆動モータ87を駆動させてZ軸シリンダ55を作動することにより、放射線検出部51を昇降ガイド65に沿ってZ軸方向に昇降させる。
また、高さ調整部52は、外径検査器80の検出信号に基づいて測定された被検体Hの幅に応じてZ軸シリンダ55が制御される。すなわち、測定された被検体Hの幅により算出される被検体Hの軸心Pの位置に応じて放射線検出部51の昇降が制御され、検出位置Kまで搬送された被検体Hに対する放射線検出部51の高さが調整される。具体的には、高さ調整部52は、検出位置Kまで搬送された被検体Hの軸心Pと、放射線検出部51(シンチレータ54)の検出中心54aと、が側面視で同程度の高さとなる位置(被検体Hの搬送面(載置面)と平行な平面において同一の平面上)まで放射線検出部51を昇降させる。被検体Hの軸心Pと、放射線検出部51の検出中心54aと、が同程度の高さとなる位置まで放射線検出部51を昇降させることで、シンチレータ54の検出面(円形状の部分)が被検体Hと充分に対向することとなるため、シンチレータ54の検出面の広範囲の部分において被検体H中の放射性物質による放射線を検出することができる。すなわち、シンチレータ54における放射線の検出範囲を広範囲に設定することができる。
図5に示すように、間隔調整部53は、放射線検出部51の両端に設けられる一対の検出ロッド57と、検出ロッド57の先端部において回動自在に支持される検出ローラ58と、検出ロッド57の移動を検知するロッド検出用センサ59と、CsI検出器50をX軸方向(被検体Hの搬送方向に対して直交する方向)に移動させるためのX軸シリンダ60と、X軸シリンダ60を操作するX軸方向操作部61(図7)と、X軸シリンダ60の駆動源である駆動モータ62と、から主に構成されている。
検出ロッド57は、放射線検出部51の両端から被検体Hの搬送方向に対して直交する方向に突出した状態で配置されるとともに、放射線検出部51に対して等間隔で配置される。具体的には、放射線検出部51の両端に設けられる一対の検出ロッド57間の中心位置が、放射線検出部51(シンチレータ54)の検出中心54aと略同一の位置で重なるように配置される。
また、検出ロッド57は弾性部材63に挿通されている。検出ロッド57は、CsI検出器50が被検体H(検査室コンベヤ32)に近接する方向に移動すると同方向へ移動し、検出ローラ58が被検体Hに当接し、弾性部材63が縮むことで被検体H(検査室コンベヤ32)から遠ざかる方向へ移動する。
検出ローラ58は、被検体Hと放射線検出部51との距離を検出するための距離検出部である。検出ローラ58は、CsI検出器50を被検体H(検査室コンベヤ32)に近接する方向に移動させた際に、被検体Hに当接する。検出ローラ58は、その一端に形成される接触面(「検出範囲」の一例)において被検体Hに当接することで、被検体Hと放射線検出部51との距離を検出する。検出ローラ58は、被検体Hに当接する際に被検体Hを損傷させない部材により形成されている。また、検出ローラ58は、被検体Hの搬送方向に、検出ロッド57に対して回動自在に支持されることで、被検体Hに当接する際に被検体Hにかかる力を軽減させている。検出ローラ58は、シンチレータ54の検出面より、CsI検出器50の移動方向の前方位置であって、シンチレータ54の検出中心54aと同程度の高さとなる位置(シンチレータ54の検出面と直交する平面において同一の平面上)に配置される。すなわち、検出ローラ58は、検出ローラ58の接触面がシンチレータ54の検出中心54aと同程度の高さとなる位置に配置される。また、検出ローラ58は、放射線検出部51に対して等間隔で配置される。具体的には、放射線検出部51の両端側に設けられる一対の検出ローラ58間の中心位置が、放射線検出部51(シンチレータ54)の検出中心54aと略同一の位置で重なるように配置される。
図5及び図6に示すように、ロッド検出用センサ59は、検出ロッド57の後端側(検出ローラ58を支持する端部と反対の端部側)の上方に設けられている。ロッド検出用センサ59は、弾性部材63が縮むことによって検出ロッド57がCsI検出器50の移動方向とは反対方向(被検体Hから離れる方向)へ移動する際に、検出ロッド57の後端(検出ローラ58を支持する端部と反対の端部)を非接触で検出する。なお、ロッド検出用センサ59は、検出ロッド57の後端側の上方に設けられているが、これに限定されるものではなく、検出ロッド57の後端を非接触で検出可能な位置であれば、例えば、検出ロッド57の後端側の下方或いは側方等に設けても構わない。
ここで、間隔調整部53による被検体Hと放射線検出部51との間隔Sの調整について図5及び図6に基づいて説明する。
間隔調整部53においては、被検体Hが検出位置Kまで搬送されると、X軸シリンダ60を作動させて、CsI検出器50を被検体Hに接近する方向(被検体Hの搬送方向に対して直交する方向)に移動させる。これにより、検出ローラ58が徐々に被検体Hに接近する。そして、CsI検出器50の移動により、1対の検出ローラ58のうちの少なくとも一方の検出ローラ58が被検体Hの側面に当接する。さらに、CsI検出器50が移動すると、被検体Hの側面に当接した検出ローラ58はそのまま被検体Hの側面に当接した状態で保持されるとともに、CsI検出器50が移動する力により弾性部材63が縮むことで当該検出ローラ58を支持する検出ロッド57が、CsI検出器50の移動方向とは反対方向(被検体Hから離れる方向)に後退移動する。そして、CsI検出器50が所定の位置まで移動することにより当該検出ロッド57が所定の位置まで後退移動すると、ロッド検出用センサ59が検出ロッド57の後端を検出する。これにより、被検体Hと放射線検出部51との間隔Sが所定の間隔(例えば、10mm)であると判断され、CsI検出器50の移動が停止される。このように、間隔調整部53においては、1対の検出ローラ58の少なくともどちらか一方の検出ローラ58が、放射線検出部51(シンチレータ54)よりCsI検出器50の移動方向の前方位置で被検体Hに当接し、その被検体Hに当接した検出ローラ58を支持する検出ロッド57の後退位置をロッド検出用センサ59で検出することにより、被検体Hと放射線検出部51との間隔Sを調整する。
図1に示すように、ペイント機70は、搬出コンベヤ33の下流側上方に設けられる。ペイント機70は、識別位置Wまで搬送された被検体Hに対して所定の識別色をペイントする。ペイント機70は、第1スプレーガン71と、第2スプレーガン72と、により構成される。第1スプレーガン71と、第2スプレーガン72と、には異なる識別色のインクが充填されており、被検体H中の放射能濃度に応じて、インクを噴射するスプレーガンが選択される。なお、被検体H中の放射能濃度が基準値以下であれば、第1スプレーガン71及び第2スプレーガン72からインクは噴射されない。
次に、放射能濃度測定装置10の制御システムについて説明する。
放射能濃度測定装置10は、主に、駆動部コントローラ9によりその動作が制御されている。駆動部コントローラ9は、放射能濃度測定装置10の制御を行う主たる部分であり、例えば、CPU、メモリ、ハードディスク等の記憶装置等に構成されて、メモリに記憶された制御プログラムに従って制御処理を行う。駆動部コントローラ9は、各種操作部に接続され、各種操作部に対して操作信号を送信する。
駆動部コントローラ9は、外径検査器80のエンコーダ83から送信される検出信号に基づいて被検体Hの径を算出し、その算出結果に基づいて被検体Hに対するCsI検出器50(放射線検出部51)のZ軸方向(上下方向)の位置を制御する。具体的には、駆動部コントローラ9は、外径検査器80が検出した被検体Hの径から被検体Hの軸心Pを算出する。すなわち、駆動部コントローラ9は、外径検査器80が検出した被検体Hの径から被検体Hにおける放射線の測定領域の中心を算出する。そして、駆動部コントローラ9は、その算出した被検体Hの軸心Pと、放射線検出部51の検出中心54aとが、略同一の高さ(被検体Hの搬送面(載置面)と平行な平面において同一の平面上)となるように、放射線検出部51のZ軸方向への昇降動作を制御する。
また、駆動部コントローラ9は、ロッド検出用センサ59から送信される検出信号に基づいて被検体Hと放射線検出部51との間隔Sを算出し、その算出結果に基づいて被検体Hに対するCsI検出器50(放射線検出部51)のX軸方向(被検体Hの搬送方向に対して直交する方向)の位置を制御する。
さらに、駆動部コントローラ9は、シンチレータ54から送信される検出信号、及び重量計5から送信される被検体Hの重量に関する検出信号に基づいて被検体H中の放射性物質による放射線の濃度を算出し、その算出結果に基づいて、ペイント機70を制御するとともに、表示装置91に被検体Hにおける放射能濃度の検出結果等を表示させる。
次に、放射能濃度測定装置10の動作手順を、図7及び図8に基づいて説明する。なお、本発明は、以下の動作手順に限定されるものではない。
放射能濃度測定装置10においては、まず、被検体Hが作業者等により搬入コンベヤ31まで搬入され、搬入コンベヤ31上の搬送用プレート2に載置される(S1)。作業者は搬送用プレート2に被検体Hが載置される(S1)と、放射能濃度測定装置10のスタートボタン8を操作する(S2)。これにより、放射能濃度測定装置10における放射能濃度の測定が開始される。測定が開始される(S2)と、重量計5により被検体Hの重量が測定される(S3)。続いて、外径検査器80により被検体Hの幅が測定される(S4)。被検体Hの重量及び幅の測定結果(検出信号)は駆動部コントローラ9に送信される。
被検体Hの重量及び幅の測定結果が駆動部コントローラ9に送信されると、駆動部コントローラ9は、入口開閉シリンダ操作部27に対して操作信号を送信する。入口開閉シリンダ操作部27は当該操作信号により入口開閉シリンダ24を操作することで入口扉22を開く(S5)。入口扉22が開かれると(S5)、駆動部コントローラ9は、搬入モータ操作部36及び検査室モータ操作部38に対して操作信号を送信する。搬入モータ操作部36及び検査室モータ操作部38は、当該操作信号により搬入コンベヤ駆動モータ35及び検査室コンベヤ駆動モータ37を操作することで、搬入コンベヤ31及び検査室コンベヤ32を駆動する。これにより、被検体Hが検査室20内に搬入される(S6)。
検出位置センサ26が被検体Hを検出すると(S7)、検出信号が駆動部コントローラ9に送信される。駆動部コントローラ9は、当該検出信号により、入口開閉シリンダ操作部27に対して操作信号を送信する。入口開閉シリンダ操作部27は当該操作信号により入口開閉シリンダ24を操作することで入口扉22を閉じる(S8)。また、駆動部コントローラ9は、当該検出信号により、搬入モータ操作部36及び検査室モータ操作部38に対して操作信号を送信する。搬入モータ操作部36及び検査室モータ操作部38は、当該操作信号により搬入コンベヤ駆動モータ35及び検査室コンベヤ駆動モータ37を操作することで、搬入コンベヤ31及び検査室コンベヤ32の駆動を停止する。これにより、被検体Hが検査室20内の検出位置Kで停止される(S9)。
また一方で、被検体Hの幅の測定結果が駆動部コントローラ9に送信されると、駆動部コントローラ9は、CsI検出器50A、50B、50C、50D、50E、50Fの各Z軸方向操作部56に対して操作信号を送信する。Z軸方向操作部56は当該操作信号によりZ軸シリンダ55を操作することでCsI検出器50A、50B、50C、50D、50E、50FをZ軸方向(上下方向)に昇降させる。すなわち、外径検査器80の測定結果に基づき、CsI検出器50A、50B、50C、50D、50E、50FのZ軸方向の位置決めを行う(S10)。
被検体Hが検出位置Kで停止され(S9)、CsI検出器50A、50B、50C、50D、50E、50FのZ軸方向の位置決めが完了すると(S10)、駆動部コントローラ9は、CsI検出器50A、50B、50C、50D、50E、50Fの各X軸方向操作部61に対して操作信号を送信する。X軸方向操作部61は当該操作信号によりX軸シリンダ60を操作することでCsI検出器50A、50B、50C、50D、50E、50FをX軸方向(被検体Hの搬送方向に対して直交する方向)に移動させる。すなわち、被検体Hを挟んで対向する1対のCsI検出器50をX軸方向に互いに近接させながら移動させる(S11)。
CsI検出器50をX軸方向に移動させると(S11)、検出ローラ58が被検体Hに当接する(S12)。そして、CsI検出器50をさらにX軸方向に移動させると、ロッド検出用センサ59が検出ロッド57の後端を検出する。すなわち、検出ローラ58の後退位置を検出する(S13)。ロッド検出用センサ59は、検出ロッド57の後端を検出すると、検出信号を駆動部コントローラ9に送信する。駆動部コントローラ9は当該検出信号により、CsI検出器50A、50B、50C、50D、50E、50Fの各X軸方向操作部61に対して操作信号を送信する。X軸方向操作部61は当該操作信号によりX軸シリンダ60を操作することでCsI検出器50A、50B、50C、50D、50E、50Fの移動を停止させる(S14)。すなわち、CsI検出器50A、50B、50C、50D、50E、50FのX軸方向の位置決めを完了させる。
CsI検出器50A、50B、50C、50D、50E、50Fの移動が停止させると(S14)、駆動部コントローラ9は、CsI検出器50A、50B、50C、50D、50E、50Fの各放射線検出部51に対して操作信号を送信することで、CsI検出器50A、50B、50C、50D、50E、50Fによる放射線の検出を開始させる(S15)。CsI検出器50A、50B、50C、50D、50E、50Fは、放射線の検出を所定時間(例えば10秒)行うと、検出信号(完了信号)を駆動部コントローラ9に送信する。駆動部コントローラ9は、当該検出信号により、CsI検出器50A、50B、50C、50D、50E、50Fの各X軸方向操作部61及び各Z軸方向操作部56に対して操作信号を送信する。X軸方向操作部61及びZ軸方向操作部56は当該操作信号によりX軸シリンダ60及びZ軸シリンダ55を操作することでCsI検出器50A、50B、50C、50D、50E、50Fを初期(原点)位置まで移動させる(S16)。
また、駆動部コントローラ9は、上記検出信号により、出口開閉シリンダ操作部28に対して操作信号を送信する。出口開閉シリンダ操作部28は当該操作信号により出口開閉シリンダ25を操作することで出口扉23を開く(S17)。出口扉23が開かれると(S17)、駆動部コントローラ9は、搬出モータ操作部40及び検査室モータ操作部38に対して操作信号を送信する。搬出モータ操作部40及び検査室モータ操作部38は、当該操作信号により搬出コンベヤ駆動モータ39及び検査室コンベヤ駆動モータ37を操作することで、搬出コンベヤ33及び検査室コンベヤ32を駆動する。これにより、被検体Hが検査室20外に搬出される(S18)。
識別位置センサ74が被検体Hを検出すると(S19)、検出信号が駆動部コントローラ9に送信される。駆動部コントローラ9は、当該検出信号により、出口開閉シリンダ操作部28に対して操作信号を送信する。出口開閉シリンダ操作部28は当該操作信号により出口開閉シリンダ25を操作することで出口扉23を閉じる(S20)。また、駆動部コントローラ9は、当該検出信号により、搬出モータ操作部40及び検査室モータ操作部38に対して操作信号を送信する。搬出モータ操作部40及び検査室モータ操作部38は、当該操作信号により搬出コンベヤ駆動モータ39及び検査室コンベヤ駆動モータ37を操作することで、搬出コンベヤ33及び検査室コンベヤ32の駆動を停止する。これにより、被検体Hが搬出コンベヤ33上の識別位置Wで停止される(S21)。
さらに、駆動部コントローラ9は、CsI検出器50A、50B、50C、50D、50E、50Fからの検出信号(放射線の検出結果)と、重量計5からの検出信号(被検体Hの重量測定結果)と、に基づき、被検体H中の放射能濃度を算出し、算出した放射能濃度に基づく操作信号をペイント機70のペイント操作部73に送信する。ペイント機70は、当該操作信号により第1スプレーガン71又は第2スプレーガン72より所定の識別色を被検体Hにペイントする(S22)。なお、被検体H中の放射能濃度が基準値以下であれば、ペイント機70は、識別色のペイントを行わない。ペイント機70のペイント完了後(S22)、被検体Hが作業者等により搬出コンベヤ33から搬出される(S23)。
以上のように、放射能濃度測定装置10は、測定した被検体Hの径に応じて、1対の放射線検出部51(シンチレータ54)を、被検体Hを中心として対向させ、且つ被検体Hの軸心Pと同程度の高さとなる位置(被検体Hの搬送面(載置面)と平行な平面において同一の平面上)に配置することによって、被検体Hの軸心Pに合わせるように放射線検出部51(シンチレータ54)の位置を調整する。すなわち、放射線検出部51(シンチレータ54)の検出中心54aが、外径検査器80により測定された被検体Hの外形寸法に基づいて得られる被検体Hにおける放射線の検出最適中心を通る略軸線上に配置される。そのため、放射線検出部51(シンチレータ54)における放射線の検出範囲を広範囲に設定することができ、被検体Hに対する放射能濃度の測定精度を向上させることができる。また、放射能濃度測定装置10における放射能濃度の測定時間を短縮することができる。
なお、放射能濃度測定装置10においては、検出ローラ58は、その接触面が、放射線検出部51の検出中心54aと同程度の高さとなる位置(シンチレータ54の検出面と直交する平面において同一の平面上)で被検体Hの所定の一点で当接可能な程度の大きさで小型に形成されているが、これに限定されるものではなく、検出ローラ58の接触面が放射線検出部51の検出中心54aと同程度の高さ(シンチレータ54の検出面と直交する平面において同一の平面上)となる位置を含む大きさであれば、例えば、検出ローラ58の接触面をZ軸方向(上下方向)に長くした大型の検出ローラであっても構わない。すなわち、検出ローラ58の検出面が被検体Hにおける放射線の検出最適中心と、被検体Hの軸心Pとが通る軸線を含む平面を含むように、検出ローラ58が配置されればよい。
また、放射能濃度測定装置10においては、放射線検出部51に対する被検体Hの位置を検出する検出ローラ58(位置検出部分)を被検体Hに当接させる接触方式により構成しているが、これに限定されるものではなく、放射線検出部51に対する被検体Hの位置を検出可能であれば、レーザセンサ等の非接触方式の位置検出部分により構成しても構わない。なお、非接触方式の位置検出部分の場合は、その検出領域(検出範囲)が、放射線検出部51の検出中心54aと同程度の高さとなる位置(シンチレータ54の検出面と直交する平面において同一の平面上)を含んでいれば、単一の位置検出部分で構成しても、Z軸方向(上下方向)或いは被検体Hの搬送方向に複数の位置検出部分を並べて配置した構成としても構わない。
さらに、本実施形態は、図10に示すような放射能濃度測定装置10Aであっても構わない。すなわち、被検体Hが、例えば側面断面視扇形状の場合には、放射線検出部51を図10に示すように配置しても構わない。
放射能濃度測定装置10Aにおいては、被検体Hにおける側面断面視扇形状の1辺の半径部分を搬送用プレート2Aに載置する。そして、被検体Hにおける側面断面視扇形状の2辺の半径部分が接する中心Oの部分を、搬送用プレート2Aの一端部に接触させることで、搬送用プレート2A上における被検体Hの位置決めを行う。
放射能濃度測定装置10Aにおいては、被検体Hにおける側面断面視扇形状の1辺の半径部分側に配置される放射線検出部51Aと、被検体Hにおける側面断面視扇形状の円弧部分側に配置される放射線検出部51と、から構成される。すなわち、放射能濃度測定装置10Aにおいては、1対の放射線検出部51A、51Bが、被検体Hを中心として対向する位置には配置されていない。
放射線検出部51Aは、シンチレータ54Aの検出面が垂直となるように配置される。放射線検出部51Aは、外径検査器80の測定結果に基づいて、Z軸方向(上下方向)の位置が調整される。ここで、放射線検出部51Aにおいては、被検体Hの形状(被検体Hの幅及び断面形状)に応じて、被検体Hの高さTに対する放射線検出部51A(シンチレータ54A)の検出中心54aの高さ割合が実験により事前に決められている。すなわち、被検体Hの外形寸法に基づいて、被検体Hにおける放射線の検出最適中心が求められる。ここで、被検体Hの形状は、外径検査器80の測定結果(被検体Hの幅)に基づいて被検体Hの断面形状として求められる。また、被検体Hの高さTに対する放射線検出部51A(シンチレータ54A)の検出中心54aの高さ割合は、被検体H中の放射性物質による放射線を検出する際に、放射線検出部51A(シンチレータ54A)の検出中心54aが被検体Hにおける放射線の測定領域の中心と同程度の高さ(シンチレータ54Aの検出面と直交する平面において同一の平面上)となるように設定される。
放射線検出部51Aは、間隔調整部53Aにより、被検体Hと放射線検出部51Aとの間隔が調整される。具体的には、当該間隔は、放射線検出部51Aを被検体Hの搬送方向に対して直交する方向に移動させることにより調整される。
放射線検出部51Bは、シンチレータ54Bの検出面が所定の角度(例えば45度)に傾斜した状態に配置される。放射線検出部51Bは、間隔調整部53Bにより、被検体Hと放射線検出部51Aとの間隔が調整される。具体的には、当該間隔は、放射線検出部51Bを被検体Hの中心Oに向けて移動させることにより調整される。
このように、放射能濃度測定装置10Aにおいては、被検体Hにおける側面断面視扇形状の1辺の半径部分側に配置される放射線検出部51Aが、外径検査器80の測定結果に基づいて、そのZ軸方向(上下方向)の位置が調整されるとともに、そのX軸方向の位置が調整される。すなわち、被検体Hの一方側に配置される放射線検出部のZ軸方向(上下方向)の位置のみが、外径検査器80の測定結果に基づいて調整される。
また、形状が側面断面視円形状以外の被検体H(例えば、側面断面視扇形状の被検体H)においては、その放射線の測定領域の中心がその形状毎に異なるため、被検体Hの形状に応じて、放射線検出部のZ軸方向(上下方向)の位置が調整される。
10、10A 放射能濃度測定装置
51、51A 放射線検出部
53、53A 間隔調整部
54a 検出中心
80 外径検査器
H 被検体
P 被検体の軸心

Claims (5)

  1. 被検体中の放射能濃度を測定する放射能濃度測定装置であって、
    前記被検体に対向して配置され、被検体中の放射性物質による放射線を検出する放射線検出部と、
    前記被検体の外形寸法を測定する外形寸法測定部と、
    前記被検体と、前記放射線検出部との間隔を調整する間隔調整部と、
    前記被検体に対する前記放射線検出部の高さを調整する高さ調整部と
    前記外形寸法測定部、前記間隔調整部及び前記高さ調整部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記間隔調整部は、前記被検体と前記放射線検出部との距離を検出する距離検出部を備え、
    前記距離検出部は、その検出範囲が、前記放射線検出部の検出中心と同程度の高さとなる位置を含むとともに、前記外形寸法測定部により測定された前記被検体の上下方向の幅から算出される前記被検体の軸心を通る軸線を含む平面を含むように配置され、
    前記制御部は、
    前記被検体に対する前記放射線検出部の上下方向の位置決めを行うために、前記被検体の高さに対する前記放射線検出部の検出中心の高さの割合を、前記外形寸法測定部により測定された前記被検体の上下方向の幅に基づいて設定するとともに、前記高さ調整部により前記放射線検出部の高さを調整させ、
    前記被検体に対して前記放射線検出部が近接する方向の位置決めを行うために、前記放射線検出部と前記被検体との間隔を、前記距離検出部により検出される前記被検体と前記放射線検出部との距離に基づいて前記間隔調整部により調整させること
    を特徴とする放射能濃度測定装置。
  2. 1対の前記放射線検出部が前記被検体を挟んで互いに対向して配置されるとともに、それぞれの検出中心が前記被検体の軸心を通る軸線上に配置されること
    を特徴とする請求項1に記載の放射能濃度測定装置。
  3. 前記被検体は長尺状の柱状体であり、
    前記放射線検出部は、前記被検体の長手方向に所定の間隔をあけて複数箇所に配置されること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放射能濃度測定装置。
  4. 前記被検体を前記放射線検出部の検出位置まで搬送する搬送部を備え、
    前記搬送部は、その駆動部分が前記放射線検出部を避けて配置されること
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の放射能濃度測定装置。
  5. 被検体中の放射能濃度を測定する放射能濃度測定方法であって、
    前記被検体中の放射性物質による放射線を検出する放射線検出部を、前記被検体に対向して配置し、
    前記被検体の上下方向の幅を測定し、
    前記被検体に対する前記放射線検出部の上下方向の位置決めを行うために、前記被検体の高さに対する前記放射線検出部の検出中心の高さの割合を、前記測定した前記被検体の上下方向の幅に基づいて設定するとともに、前記被検体に対する前記放射線検出部の高さを調整し、
    前記被検体に対して前記放射線検出部が近接する方向の位置決めを行うために、前記放射線検出部と前記被検体との距離を、前記測定した前記被検体の上下方向の幅から算出される前記被検体の軸心を通る軸線を含む平面を含む検出範囲で検出するとともに、検出した前記放射線検出部と前記被検体との距離によって、前記放射線検出部と前記被検体との間隔を所定の間隔で調整すること
    を特徴とする放射能濃度測定方法。
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