JP2005257524A - 中性子測定システム - Google Patents

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Abstract

【課題】実際の測定時における機動性が良好であり、良好な測定精度を発揮する放射線測定システムを実現する。
【解決手段】中性子測定システムは、サーベイメータ10、補助測定装置12及びシステムコントローラ14によって構成される。事前測定による校正工程では、補助測定装置12による計数値などを用いてサーベイメータ10が有する関係式の内容が補正される。関係式はエネルギー推定関数及び換算係数決定関数を含むものである。関係式が適切に補正された後、サーベイメータ10を単体利用して実際に中性子が測定される。このように、実際の中性子場の状況に応じて関係式が補正された上でサーベイメータ10を用いて実測定が高精度に行える。
【選択図】図2

Description

本発明は中性子測定システムに関し、特に中性子エネルギーに応じて線量当量を演算する中性子測定システムに関する。
核燃料施設、原子力発電所などにおいては、施設内外における被ばく管理等のために中性子測定装置が用いられる。中性子測定装置としては例えばサーベイメータが周知である。中性子測定装置では、一般に、水素原子を多く含む材料からなる減速材が利用され、その減速材を利用して中性子が減速され、その減速された中性子(主に熱中性子)がシンチレータや比例計数管などの中性子センサによって検出される。その検出値から線量、線量当量などが演算される。中性子測定装置に対しては、広いエネルギー範囲にわたって中性子を検出することが求められ、また測定精度の向上が求められている。更に、小型で機動性ある構成を採用することが求められる。
下記特許文献1には、減速材における中性子飛来方向の前部、中部、後部にそれぞれ中性子検出器を配置し、広いエネルギー範囲にわたって中性子を検出する構成が示されている。また同文献には、複数の検出値の相互比から中性子エネルギーを推定することが記載されている。特許文献2及び3にも、複数の中性子検出器を用いて、広いエネルギー範囲わたって中性子を測定する構成が示されている。上記の特許文献1及び2に記載された構成では方向依存性という面で問題があり、特に側面から飛来する中性子について精度良く測定を行えないという問題がある。特許文献3に記載された構成の場合には小型化が困難である。
特開平5−264739号公報 特開平9−318759号公報 特開平6−258449号公報
上記のように、中性子測定装置としては、小型であって機動性が良好であるように構成されるのが望ましいが、減速材を減らして小型にするとどうしても高エネルギー側の測定精度が劣化したりエネルギー推定精度が悪化したりする。また空間的にフラットな感度特性が望まれるが、方向依存性が生じてしまう問題がある。このように、小型化の要請と測定の信頼性の要請は一般に相反関係にある。とりわけ、各施設ごとに中性子場の状況が異なり、中性子場の状態が異なっても測定精度を確保することが求められる。
本発明は、上記の複数の課題の内で少なくとも1つの課題を解決することを目的とするものである。詳しくは、本発明の目的は、測定時における機動性が良好であり且つ良好な測定精度を発揮可能な放射線測定システムを提供することにある。
(1)本発明は、中性子を測定して測定結果を出力するサーベイ装置と、前記サーベイ装置の動作を校正するための校正装置と、を含み、前記サーベイ装置は、中性子検出ユニットと、前記中性子検出ユニットによる検出値から測定結果を演算する演算部と、を有し、前記校正装置は、前記中性子検出ユニットとは異なるエネルギー感度特性をもった校正用中性子検出部と、前記校正用中性子検出部による検出値を考慮して、前記サーベイ装置の演算条件を補正するための処理を実行する補正部と、を有することを特徴とする。
上記構成によれば、校正装置を用いて、サーベイ装置における演算条件を事前に最適化した上で、サーベイ装置を単体使用して中性子測定を行うことが可能である。よって、機動性と十分な測定精度をともに確保できる。サーベイ装置の校正は、実際の測定現場における中性子場と同じような環境下において行われるのが望ましい。核燃料施設などにおいては施設内外における各場所において中性子場が概ね一様であるとみなせる場合が多く、そのような場合、いずれかの場所で校正装置を用いてサーベイ装置を校正すれば、その後は、サーベイ装置単体で良好な精度をもって中性子の測定を行える。一方、校正装置とサーベイ装置とを接続した状態で中性子の測定を高精度に行うこともできる。なお、校正は、定期的にあるいはその必要が生じた時(中性子場が変化した場合など)に行うことができる。上記校正装置は、好適な例では、高速中性子を検出可能な大型中性子測定装置と、その測定結果を用いてサーベイメータの動作条件を補正するコンピュータと、によって構成される。大型中性子測定装置とコンピュータとの間はケーブルによって電気的に接続されるように構成するのが望ましいが、大型中性子測定装置の検出値あるいは測定結果をコンピュータに手入力し、その入力情報を用いて補正演算を行うようにしてもよい。同様に、校正装置とサーベイ装置との間は校正時においてケーブルによって電気的に接続されるように構成するのが望ましいが、校正装置における補正部による補正処理結果がサーベイ装置の動作に反映されれる限りにおいて、電気的な接続を行わなくてもよい。例えば、補正処理結果として関係式補正値や関数選択値が表示された場合、その表示値をユーザーが読み取ってサーベイ装置に手入力することも可能である。その場合、サーベイ装置は、入力された情報に基づいて演算条件(望ましくは後述する関係式)を自動的に補正する処理を実行する。補正部は、いずれにしてもサーベイ装置の動作を補正するための補正演算処理を実行し、更に望ましくは、その演算結果に基づいてサーベイ装置の動作を自動的に補正する制御を実行する。
望ましくは、前記演算部における中性子エネルギーの推定に関連する演算条件が補正される。望ましくは、前記中性子検出ユニットは、エネルギー感度特性が異なる複数のサーベイ用中性子検出部を含み、前記演算部は、前記複数のサーベイ用中性子検出部による複数の検出値の比率を演算する手段と、前記複数の検出値の比率から、中性子エネルギーに依存する関係式に基づいて換算係数を求める手段と、前記換算係数を用いて前記測定結果を演算する手段と、を含み、前記関係式が補正される。上記の関係式は、数式の形式で保有されていてもよいし、テーブルの形式で構成されていてもよい。関係式の補正は、関係式の内容自体を修正するものであってもよいし、複数の関係式の中から最適な関係式を選択するものであってもよい。それ以外にも補正の仕方として各種の方式がある。
望ましくは、前記関係式は、前記複数の検出値の比率から中性子エネルギーを推定するエネルギー推定関数と、前記中性子エネルギーから換算係数を求める換算係数決定関数と、に基づくものであり、前記エネルギー推定関数が補正される。エネルギー推定関数と換算係数決定関数はそれぞれ独立した数式あるいはテーブルとして構成されてもよいし、両者が統合された数式あるいはテーブルとして構成されてもよい。いずれにしても、前記の比率から中性子エネルギーに対応した適切な換算係数が求められる。
望ましくは、前記中性子検出ユニットは、第1エネルギー感度特性を有する第1のサーベイ用中性子検出部と、前記第1エネルギー感度特性における主感度よりも高エネルギー領域側に主感度をもった第2のエネルギー感度特性を有する第2のサーベイ用中性子検出部と、で構成され、前記校正用中性子検出部は、前記第2のエネルギー感度特性よりも、少なくとも高エネルギー領域側において良好な感度をもった第3のエネルギー感度特性を有する。校正用中性子検出部は、第1及び第2のサーベイ用中性子検出部の検出能力を補完する役割をもっており、広いエネルギー範囲にわたって十分良好で且つフラットなエネルギー感度特性を有するものであるのが望ましいが、少なくとも高エネルギー領域において良好な感度を有するものであれば利用可能である。
望ましくは、前記第1のサーベイ用中性子検出部は、第1のサイズをもった第1の減速部材と、前記第1の減速部材内に設けられた第1の中性子センサと、を含み、前記第2のサーベイ用中性子検出部は、前記第1のサイズよりも大きい第2のサイズをもった第2の減速部材と、前記第2の減速部材内に設けられた第2の中性子センサと、を含み、前記校正用中性子検出部は、前記第2のサイズよりも大きい第3のサイズをもった第3の減速部材と、前記第3の減速部材内に設けられた第3の中性子センサと、を含む。
望ましくは、前記第1の減速部材は小径の円筒形状を有し、前記第2の減速部材は大径の円筒形状を有し、前記第1の減速部材と前記第2の減速部材は互いの中心軸を一致させつつ結合した形態をもって設けられる。
(2)本発明は、中性子を測定して線量当量を演算する可搬型のサーベイ装置と、前記サーベイ装置による実測定に先立ってその実測定時の中性子場と同様とみなせる中性子場において中性子の事前測定を行って前記サーベイ装置の動作を校正する校正装置と、を含み、前記サーベイ装置は、エネルギー感度特性が互いに異なる第1及び第2のサーベイ用中性子検出部と、前記第1及び第2のサーベイ用中性子検出部による第1及び第2の検出値に基づいて線量当量を演算する演算部と、を有し、前記校正装置は、前記第1及び第2のサーベイ用中性子検出部よりも、少なくとも高エネルギー領域側に良好な感度をもったエネルギー感度特性を有する校正用中性子検出部と、前記校正用中性子検出部による検出値を考慮して、前記演算部における線量当量の演算条件を補正するための処理を実行する補正部と、を有し、前記事前測定の際には、前記校正装置を用いて前記サーベイ装置の動作が校正され、前記実測定の際には、校正されたサーベイ装置単体を用いて中性子が測定されることを特徴とする。
望ましくは、前記サーベイ装置は、小径部と大径部とを結合させた形態を有する減速体と、前記小径部内に設けられ、中性子の入射によって発光を生じる第1のシンチレータと、前記大径部内に設けられ、中性子の入射によって発光を生じる第2のシンチレータと、前記大径部内に受光面を進入させて配置され、前記第1及び第2のシンチレータからの光を受光する光電子増倍管と、を含み、前記小径部と前記第1のシンチレータとが前記第1のサーベイ用中性子検出部を構成し、前記大径部と前記第2のシンチレータとが前記第2のサーベイ用中性子検出部を構成する。
以上説明したように、本発明によれば、測定時における機動性が良好であり且つ良好な測定精度を発揮可能な放射線測定システムを提供できる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明に係る中性子測定システムの全体構成が概念図として示されている。この中性子測定システムは、原子力発電所、核燃料処理施設などにおいて施設内外の中性子を測定するために用いられる。
図1において、中性子測定システムは、本実施形態において、サーベイ装置として機能するサーベイメータ10と、サーベイメータ10の動作条件を補正するために中性子を別途検出する補助測定装置12と、補助測定装置12による検出値などを用いてサーベイメータ10の動作条件を補正するシステムコントローラ14と、で構成されている。ここで、システムコントローラ14と補助測定装置12は、それら全体として校正装置を構成している。図1においては、システムコントローラ14と補助測定装置12とが別体で構成されているが、それらを一体化してもよい。図1に示される中性子測定システムにおいては、補助測定装置12及びシステムコントローラ14を用いて、サーベイメータ10の動作条件、具体的には後述するような演算条件が補正され、そのような補正が事前に行われた上で、サーベイメータ10を用いてそれ単体で中性子の測定を行うことが可能である。もちろん、サーベイメータ10、補助測定装置12及びシステムコントローラ14を互いに電気的に接続した状態で通常の中性子測定を行うこともできる。その場合においては、補助測定装置12はサーベイメータ10と同様に中性子測定装置として機能する。
サーベイメータ10は、作業者によって携帯可能な構成を有しており、可搬型の中性子測定装置を構成している。サーベイメータ10は、検出ユニット15(第1検出部16、第2検出部18)及び測定ユニット20を有している。測定ユニット20内には図示されていないバッテリが内蔵されており、測定ユニット20に設けられたグリップ21を把持して移動しながら中性子を測定することが可能である。すなわち、上述したように、サーベイメータ10はそれ単体で中性子の測定を行って、後述するように線量当量などの測定結果を出力するものである。
第1検出部16と第2検出部18は検出ユニット15を構成しており、第1検出部16は小径部を構成し、第2検出部18は大径部を構成する。後に説明するように、第1検出部16は主として低速中性子26に対して主感度を有しており、第2検出部18は主に中速中性子28に対して主感度を有している。第1検出部16及び第2検出部18はいずれも円筒形状の減速材を有しており、第1検出部16は例えば3.5cmφ×3.5cmのサイズを有しており、第2検出部18は例えば、10cmφ×7.5cmのサイズを有している。それぞれの検出部16,18の内部にはシンチレータによって構成される中性子センサが埋設されている。なお、本明細書で上げられている数値は一例であって、他の数値を採用することができる。
補助測定装置12は上述したように通常の中性子測定装置としても機能するものであり、補助測定装置12は第3検出部22と測定ユニット24とを有している。第3検出部22は、上記の第2検出部よりもより大きなサイズをもった減速材を有しており、例えば20cmφ×20cmのサイズを有する。第3検出部22における減速材の内部には、後に説明するようにシンチレータあるいは半導体検出器などによって構成される中性子センサが埋設されており、この第3検出部22は高速中性子30に対して良好な感度を有している。
補助測定装置12における測定ユニット24は、上記の測定ユニット20と同様に電子回路を内蔵しており、その測定ユニット24によって第3検出部22の検出値に基づいて線量当量などの演算を行うことができる。測定ユニット24内には本実施形態においてバッテリが内蔵されているが、もちろん外部電源などから電力を供給するようにしてもよい。
システムコントローラ14は図1に示す例においてパーソナルコンピュータによって構成され、そのシステムコントローラ14と補助測定装置12との間はケーブル12Aによって電気的に接続される。同様に、システムコントローラ14とサーベイメータ10との間はケーブル10Aによって電気的に接続される。システムコントローラ14は後に詳述するように補助測定装置12の検出値などに基づいてサーベイメータ10における演算条件の補正を行う機能を有する。具体的には、中性子エネルギーの推定で用いられるエネルギー推定関数又はそれを含む関係式を補正する機能を有している。測定ユニット24内にはシステムコントローラ14との間において電気的な通信を行うためのインターフェイス回路が設けられており、これは測定ユニット20についても同様である。システムコントローラ14内には測定ユニット20及び測定ユニット22との間で通信するためのインターフェイス回路が内蔵されている。なお、補助測定装置12において表示された検出値あるいは測定値をユーザーが読み取って、ユーザーがその値をシステムコントローラ14に手入力することも可能である。また、システムコントローラ14において補正処理結果が求められた場合、その情報を表示させ、ユーザーがそれを読み取って手作業によりサーベイメータ10へ入力し、その入力情報に基づいてサーベイメータ10の動作条件を自動的に補正するようにしてもよい。但し、本実施形態のように、ケーブルによって各装置を相互に接続すれば、ユーザーの負担を軽減でき、また迅速かつ正確な補正が可能となる。
図2には、図1に示した中性子測定システムにおける各構成がブロック図として示されている。
サーベイメータ10は、上述したように、検出ユニット15と測定ユニット20とによって構成されている。検出ユニット15は、第1検出部16と第2検出部18とによって構成され、第1検出部16は円筒形状を有する減速材32とその中心付近に埋設された中性子センサ34とによって構成されている。第2検出部18は円筒形状の減速材36とその中心付近に埋設された中性子センサ38とを有している。図1及び図2に示されるように、第1検出部16と第2検出部18は両者連結した状態で設けられており、本実施形態においては、後に図9を用いて説明するように、それぞれの検出部16,18における減速材が軸中心を一致させつつ一体化された状態で配置されている。各検出部16,18において、減速材32,36が円筒形状を有しているため、後に説明するようにサーベイメータ10の前方側について見た場合に方向依存性すなわち方向に依存した感度の変動を改善でき、いわゆる2π範囲にわたってほぼ均一な感度特性を得ている。
測定ユニット20は、信号処理回路40,42と、演算部48と、入力器51と、表示器53とを有している。信号処理回路40,42は、中性子センサ34,38からの出力信号に対して処理を行う回路であり、図2においては、信号処理回路40,42内に設けられた計数器44,46が図示されている。信号処理回路40,42は計数器44,46以外にもプリアンプ、波高弁別器などを有している。計数器46によって中性子センサ34から出力される信号が計数され、これによって求められた計数値(検出値)が演算部48へ出力される。これと同様に、計数器44は中性子センサ38から出力される信号を計数し、その計数値(検出値)を演算部48へ出力している。なお、必要に応じて同時計数回路などを設けるようにしてもよい。
演算部48はマイクロプロセッサなどの電子回路によって構成され、本実施形態において、演算部48は、計数値の比率を演算する機能、その比率に基づいて中性子エネルギーを推定し更にその中性子エネルギーに対応した換算係数を決定する機能、その換算係数を用いて一方又は両方の計数値から線量当量を演算する機能、などを有している。計数値の比率から換算係数を求めるための関係式が演算部48内に設けられたメモリ49上に格納されている。この関係式49は数学的な関数であってもよいし、テーブルのようなものであってもよい。入力器51を用いて演算部48に対して各種のユーザー指令を与えることができ、表示器53には演算部48から出力された測定結果である線量当量が表示される。ちなみに、無線方式あるいは有線方式によってその測定結果を外部へ出力するようにしてもよい。
補助測定装置12は、上述したように第3検出部22と測定ユニット24とで構成され、第3検出部22は大型の減速材52とその中心付近に埋設された中性子センサ54とによって構成されている。測定ユニット24は、信号処理回路56、演算部60、入力器62及び表示器64を有している。信号処理回路56は、上記の信号処理回路40,42と同様に、プリアンプ、波高弁別器などを有し、図2においてはそこに設けられている計数器58が明示されている。計数器58は中性子センサ54からの出力信号を計数し、その計数値を演算部60へ出力している。
演算部60は、入力される計数値に基づいてそれに所定の換算係数を乗算することによって線量当量を演算する機能を有している。実測定工程に先立って行われる事前測定による校正工程が実施される場合には、演算部60は、入力される計数値をケーブル12Aを介してシステムコントローラ14へ伝送している。演算部60には入力器62が接続され、また線量当量などの値が表示される表示器64が接続されている。
図2においては、補助測定装置12において単一の中性子センサ54が設けられていたが、複数の中性子センサを設けるようにしてもよいし、あるいは複数の検出部を用いるようにしてもよい。
補助測定装置12は、サーベイメータ10と同じ中性子測定装置ではあるが、サーベイメータ10よりも大きなサイズを有しており、それ自体を持ち運ぶことはその大きさ及び重量から考えて負担が大きい。そこで、本実施形態においては、サーベイメータ10に対して補助測定装置12を利用して動作条件の補正を行った上で、サーベイメータ10単体での中性子測定を実現している。これによって機動性と良好な測定精度とを得ている。
システムコントローラ14は、演算部66、入力器68、表示器70及び外部記憶装置72などを有している。演算部66は、補助測定装置12から出力される計数値とサーベイメータ10から出力される2つの計数値とに基づいて、その時点における中性子スペクトルを推定し、その中性子スペクトルの形状あるいは状態から、サーベイメータ10内に存在する関係式の内容を補正している。その機能が図2において関係式校正部67として表されている。このように3つの検出部によって得られた3つの検出値から中性子場の状況を調査した上で関係式の補正を行うようにしたが、後に説明するように、補助測定装置12から出力された計数値から直接的に関係式の内容の補正あるいは選択を行うようにしてもよい。すなわち、サーベイメータ10の動作条件の校正にあたっては、補助測定装置12による計数値のみを利用するようにしてもよいし、上述したようにサーベイメータ10から出力される2つの計数値を更に考慮してもよい。いずれにしても、補助測定装置12による計数値を考慮することによって、サーベイメータ10単体では測定精度を十分に維持できないような状況下においても、その動作条件を実際の中性子場の状況にフィッティングすることによって、常に最適な条件で、サーベイメータ単独で中性子の測定を行えるという利点がある。
ちなみに、上述した各検出部16,18,22における減速材32,36,52としては、水素原子を多く含む材料をあげることができ、例えば比重0.95の高密度ポリエチレンなどを用いることもできる。また、各減速材の内部に中性子センサを配置する場合、その配置位置によってエネルギー感度特性や空間的な感度特性が変動するため、実験などによって、より好適な位置を探し出して、そこに各中性子センサを配置するのが望ましい。
次に、図3及び図4を用いて、サーベイメータ10の空間的な感度特性について説明する。図3に示されるように、検出中心軸74に対して中性子入射方向76を定義すると、入射角度θが定義される。図4においては、その入射角度θとの関係における相対感度が示されている。図4において、黒丸は第1検出部16に速中性子が入射した場合の特性を示しており、黒い三角形は第1検出部16に熱中性子が入射した場合の特性を示しており、白丸は第2検出部18に速中性子が入射した場合の特性を示しており、白い三角形は第2検出部18に熱中性子が入射した場合の特性を示している。
図4に示されるように、本実施形態のサーベイメータ10においては、第1検出部16が円筒形状に構成され、また第2検出部18も円筒形状に構成されているため、入射角度θとの関係においてほぼフラットな特性を得ている。すなわち、特に側面方向から中性子が入射した場合においても前面方向と同様に良好な感度を発揮させることができる。
図5には、各検出部16,18,22のエネルギー感度特性が示されている。すなわち図5における横軸は中性子エネルギーを示しており、縦軸は感度を示している。符号80は第1検出部16のエネルギー感度特性を示しており、符号82は第2検出部18のエネルギー感度特性を示しており、符号84は第3検出部22のエネルギー感度特性を示している。図示されるように、第1検出部16は低エネルギー側に主感度をもっており、第2検出部18は中エネルギーにおいて主感度をもっている。更に第3検出部22は高域側に主感度を持っている。中性子エネルギーの推定に当たっては、第1検出部16の計数値と第2検出部18の計数値との比(比率)が求められ、その比にしたがって中性子エネルギーが推定されるが、図5に示す特性から明らかなように、高エネルギーの範囲において十分な比の違いが生じず、その結果、エネルギー推定誤差が増大してしまう恐れがある。これに対し、本実施形態においては第3検出部22による計数値を用いて高エネルギー中性子の割合あるいは強度を評価して、これによってエネルギー推定関数を補正することにより、高エネルギー側においてエネルギー推定精度が低下してしまう問題を改善している。その結果、サーベイメータ10単体を用いて中性子の測定を行う場合であっても、広いエネルギー範囲にわたって中性子の測定精度を十分確保することができる。
図6には、サーベイメータ10において2つの計数値の比から中性子エネルギーを推定し、更にその中性子エネルギーから換算係数を決定するための関係が示されている。横軸における左半分は2つの計数値の比を表しており、第1検出部16の計数値をC1とし、第2検出部18の計数値をC2とした場合、その比はC1/C2で表される。図6における横軸の右半分は換算係数を表している。この換算係数は中性子の検出値に対して乗算される係数であって、その乗算によって線量当量を求めることができる。
図6における縦軸は平均中性子エネルギーを表している。符号86は計数値の比から中性子エネルギーを決定するためのエネルギー推定関数を表しており、その具体的内容として複数の関数86A,86B,86Cが例示されている。すなわち、特に高エネルギーの中性子の存在割合などとの関係から、高エネルギー側における関数の形状を補正することにより、あるいは、いずれかの関数を選択することにより、実際の中性子場に最適なエネルギー推定関数を特定し、その特定された関数を用いて中性子エネルギーを推定することが可能となる。
符号88は換算係数決定関数を表しており、推定された中性子エネルギーから換算係数が一義的に定められる。したがって、実測定工程に先立って、事前測定による校正工程が実行されると、最適なエネルギー推定関数が特定されることになり、例えば図6に示されるエネルギー推定関数86Bが特定される。その上で、計数値の比が例えばAとして求められると、関数86B上においてAに対応するB点が特定され、それによって中性子エネルギーが一義的に定められる。すると、換算係数決定関数88上においてB点に対応するC点が特定され、そのC点から換算係数としてDを求めることが可能となる。
本実施形態においては、図6に示したように、関係式として、エネルギー推定関数と換算係数決定関数とが独立して設けられ、その前者が補正されているが、エネルギー推定関数と換算係数決定関数とを統合して1つの関係式とし、その関係式の内容を補正するようにしてもよい。いずれにしても、補助測定装置12による測定結果を考慮して実際の測定現場と同じような中性子場の状況下においてサーベイメータ10の動作特性をあらかじめ補正することにより、実際に中性子を測定する状況下において最適な演算条件を構築することが可能となる。
次に、図7を用いてシステムの動作について説明する。図7におけるS10は事前測定による校正工程を示しており、これは演算部66の機能100として表されている。また符号S12は実測定工程を表しており、これは演算部48の機能108として表されている。演算部66は、符号100で示されるように、中性子スペクトルの推定の機能102と、関係式112を補正する機能106とを有しており、更に線量当量を演算する機能104も有している。
中性子スペクトルの推定102にあたっては、3つの検出部16,18,22による3つの計数値C1,C2,C3が用いられる。ここでは、高速中性子、中速中性子及び低速中性子のそれぞれのエネルギーをE1,E2及びE3と定義し、あるエネルギーEi(i=1,2,3)における検出部16,18,22のそれぞれの感度をR1(Ei)、R2(Ei)及びR3(Ei)として表し、エネルギーEiにおける中性子フルエンスをφ(Ei)と定義すると、以下に表すような関係式が成立する。
[数1]
C1= R1(E1)×φ(E1)
+R1(E2)×φ(E2)
+R1(E3)×φ(E3) ・・・(1)
C2= R2(E1)×φ(E1)
+R2(E2)×φ(E2)
+R2(E3)×φ(E3) ・・・(2)
C3= R3(E1)×φ(E1)
+R3(E2)×φ(E2)
+R3(E3)×φ(E3) ・・・(3)
演算部66は、スペクトル分析法にしたがって、上記の計算式を数学的に処理することにより、未知の情報である中性子フルエンスのエネルギー分布すなわち中性子スペクトルを計算する。もちろん数学的な計算によらずにテーブルなどを用いて中性子スペクトルあるいはそのパターンを求めるようにしてもよい。
図7において符号102で示されるように中性子スペクトルが推定されると、計数値C1,C2,C3のいずれか1つ又は複数に基づいて、その中性子スペクトルを考慮することによって符号104で示されるように線量当量を高精度に演算することができる。また、そのように推定されたスペクトルに基づいて、符号106で示されるように、関係式112を補正することが可能となる。すなわち、スペクトル分析の結果に基づいてどのエネルギー区分の中性子成分が多いのかあるいは少ないかを判別することができ、そのような現在の中性子場における状況を考慮して関係式112の内容を最適化することができる。具体的には、例えば逆問題解決法などを用いてエネルギー推定関数86を導出することができ、あるいは、複数のエネルギー推定関数の中から現在の中性子場に最も適合したエネルギー推定関数を選択することが可能となる。
以上のように関係式が最適化された後、実測定工程S12において、演算部48は、符号110で示されるように2つの計数値C1,C2の比を求め、その比から関係式112に基づいて図6を用いて説明したように換算係数Dを求める。そして、符号114で示されるように、計数値C1,C2のいずれかあるいは両者を用いて換算係数を乗算することにより、線量当量が演算される。
したがって、事前測定による校正工程S10では、中性子測定システムの全体が有機的に結合されて、その結果としてサーベイメータ10の演算条件が最適化され、実測定工程S12においては、中性子測定システムからサーベイメータ10が切り離されてそれ単体で中性子の高精度測定が実行されることになる。この場合においては、関係式112が最適な内容に補正されているため、高エネルギー中性子が存在する場においてもエネルギー推定を適切に行って線量当量の演算精度を高めることが可能となる。
以上のように、サーベイメータ10は、上述したように補助測定装置12よりも重量及びサイズの点で小型化されており、そのような測定装置であっても、補助測定装置12による測定結果による補正が反映されているため高精度の中性子測定が実現されている。
図7に示す動作例では、測定現場と見なせる状況下における中性子場の状態が実際に推定されていたが、図8に示す動作例では、S10に示す事前測定による校正工程において単に関係式の選択が行われており(符号116参照)、そのような構成を採用することもできる。つまり、あらかじめ複数の関係式を登録した上で、計数値C3に基づいていずれかの関係式を特定し、それを補正後の関係式112として実測定工程S12において用いるものである。この場合においても、補助測定装置12の測定結果を反映した適切な関係式を用いて実測定を行えるという利点がある。
事前測定による校正工程S10は、サーベイの開始時に行うこともできるし、毎回の測定に先立って行うこともできるし、あるいは中性子場に変化が生じた場合にのみ行うことができる。
次に、図9を用いて、サーベイメータ10における各検出部16,18の具体的な構成例について説明する。図9において、シールド容器90は例えばアルミニウムなどの材料によって構成された中空の容器であり、そのシールド容器90の前方側はやや先細の形状を有している。シールド容器90内には光電子増倍管(PMT)92が配置されている。光電子増倍管は周知のように受光面92Aに到達した光を電気信号に変換するものである。
図9に示す例において、第1検出部16における減速材32は、2つの減速材32A,32Bによって構成されている。減速材32Bはシールド容器90内に存在し、減速材32Aはシールド容器90の外側に存在している。第2検出部18における減速材36は減速材36A,36Bによって構成されている。減速材36Bはシールド容器90内に存在し、減速材36Aはシールド容器90の外側に存在している。ここで、減速材32Aと減速材36Aは一体化部材を構成し、これと同様に、減速材32Bと減速材36Bは一体化部材を構成している。すなわち、シールド容器90はアルミニウムなどで構成されており、遮光あるいは物理的保護のための部材として機能し、中性子に対してはほとんど影響を与えるものではない。したがって、減速材32はそれ全体として中性子センサ34のための減速体として機能し、これと同様に、減速材36はそれ全体として中性子センサ38のための減速体として機能する。
中性子センサ34,38はいずれも固体シンチレータによって構成され、すなわち減速材によって減速された中性子(主に熱中性子)が入射すると、それにより発光を生じ、その光が光電子増倍管92によって検出される。ここで、光電子増倍管92としては、2つの受光面92A,92Bを有するものを使用している。中性子センサ34にて生じた光はライトガイド94によって受光面92Aに導かれており、また、その受光面92B上には中性子センサ38が直接的に接合されている。すなわち、受光面92Aには中性子センサ34,受光面92Bには中性子センサ38からの光がそれぞれ導かれており、1本の光電子増倍管を用いて2つの中性子センサ34,38にて生じた光を受光することができる。
図9に示されるように、第1検出部16及び第2検出部18はいずれも上述したように円筒形状を有しており、しかもその中心軸を一致させて両者一体的に結合されている。そのような構成により、図4に示したような入射角度にほとんど依存しない良好な感度特性を得ている。したがって、特に側面から中性子が入射したような場合においても良好な感度をもってその中性子を検出することができる。
ちなみに、上記の実施形態では、中性子の線量当量が演算されていたが、線量当量率であってもよいし、線量あるいは線量率その他であってもよい。上記の実施形態においては関係式の補正が行われていたが、第3の中性子測定装置を用いてサーベイメータの動作条件を補正する必要がある場合において、本発明は各種の応用例が考えられる。例えば、線量あるいは線量当量を演算しない場合においても、上述した手法を適用することによってより高精度のエネルギー推定を実現することができ、更に各種の計測を行う場合においても、上述した手法を適用して動作条件を補正することによってより高精度の測定を実現できる。
上記の実施形態に係る中性子測定システムによれば、システム全体としての高精度の測定機能を利用してシステム内における単体利用可能な中性子測定装置の動作条件を補正し、その上で中性子測定装置の機動性かつ高精度の中性子測定を実現することが可能である。
本発明に係る中性子測定システムの全体構成を示す概念図である。 本発明に係る中性子測定システムの全体構成を示すブロック図である。 中性子の入射角度を説明するための図である。 中性子の入射角度と相対感度との関係を示す図である。 各検出器のエネルギー感度特性を示す図である。 中性子エネルギー推定関数と換算係数決定関数との関係を示す図である。 システムの動作例の一例を示す図である。 システムの動作例の他の例を示す図である。 サーベイメータにおける各検出部の構成例を示す図である。
符号の説明
10 サーベイメータ、12 補助測定装置、14 システムコントローラ、15 検出ユニット、16 第1検出部、18 第2検出部、20 測定ユニット、22 第3検出部、24 測定ユニット、48,60,66 演算部、67 関係式校正部、86 エネルギー推定関数、88 換算係数決定関数。

Claims (9)

  1. 中性子を測定して測定結果を出力するサーベイ装置と、前記サーベイ装置の動作を校正するための校正装置と、を含み、
    前記サーベイ装置は、
    中性子検出ユニットと、
    前記中性子検出ユニットによる検出値から測定結果を演算する演算部と、
    を有し、
    前記校正装置は、
    前記中性子検出ユニットとは異なるエネルギー感度特性をもった校正用中性子検出部と、
    前記校正用中性子検出部による検出値を考慮して、前記サーベイ装置の演算条件を補正するための処理を実行する補正部と、
    を有することを特徴とする中性子測定システム。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記演算部における中性子エネルギーの推定に関連する演算条件が補正されることを特徴とする中性子測定システム。
  3. 請求項2記載の装置において、
    前記中性子検出ユニットは、エネルギー感度特性が異なる複数のサーベイ用中性子検出部を含み、
    前記演算部は、
    前記複数のサーベイ用中性子検出部による複数の検出値の比率を演算する手段と、
    前記複数の検出値の比率から、中性子エネルギーに依存する関係式に基づいて換算係数を求める手段と、
    前記換算係数を用いて前記測定結果を演算する手段と、
    を含み、
    前記関係式が補正されることを特徴とする中性子測定システム。
  4. 請求項3記載の装置において、
    前記関係式は、前記複数の検出値の比率から中性子エネルギーを推定するエネルギー推定関数と、前記中性子エネルギーから換算係数を求める換算係数決定関数と、に基づくものであり、
    前記エネルギー推定関数が補正されることを特徴とする中性子測定システム。
  5. 請求項1記載の装置において、
    前記中性子検出ユニットは、
    第1エネルギー感度特性を有する第1のサーベイ用中性子検出部と、
    前記第1エネルギー感度特性における主感度よりも高エネルギー領域側に主感度を有する第2のエネルギー感度特性を有する第2のサーベイ用中性子検出部と、
    で構成され、
    前記校正用中性子検出部は、前記第2のエネルギー感度特性よりも、少なくとも高エネルギー領域側において良好な感度をもった第3のエネルギー感度特性を有することを特徴とする中性子測定システム。
  6. 請求項5記載の装置において、
    前記第1のサーベイ用中性子検出部は、
    第1のサイズをもった第1の減速部材と、
    前記第1の減速部材内に設けられた第1の中性子センサと、
    を含み、
    前記第2のサーベイ用中性子検出部は、
    前記第1のサイズよりも大きい第2のサイズをもった第2の減速部材と、
    前記第2の減速部材内に設けられた第2の中性子センサと、
    を含み、
    前記校正用中性子検出部は、
    前記第2のサイズよりも大きい第3のサイズをもった第3の減速部材と、
    前記第3の減速部材内に設けられた第3の中性子センサと、
    を含むことを特徴とする中性子測定システム。
  7. 請求項6記載の装置において、
    前記第1の減速部材は小径の円筒形状を有し、
    前記第2の減速部材は大径の円筒形状を有し、
    前記第1の減速部材と前記第2の減速部材は互いの中心軸を一致させつつ結合した形態をもって設けられた特徴とする中性子測定システム。
  8. 中性子を測定して線量当量を演算する可搬型のサーベイ装置と、前記サーベイ装置による実測定に先立ってその実測定時の中性子場と同様とみなせる中性子場において中性子の事前測定を行って前記サーベイ装置の動作を校正する校正装置と、を含み、
    前記サーベイ装置は、
    エネルギー感度特性が互いに異なる第1及び第2のサーベイ用中性子検出部と、
    前記第1及び第2のサーベイ用中性子検出部による第1及び第2の検出値に基づいて線量当量を演算する演算部と、
    を有し、
    前記校正装置は、
    前記第1及び第2のサーベイ用中性子検出部よりも、少なくとも高エネルギー領域側において良好な感度をもったエネルギー感度特性を有する校正用中性子検出部と、
    前記校正用中性子検出部による検出値を考慮して、前記演算部における線量当量の演算条件を補正するための処理を実行する補正部と、
    を有し、
    前記事前測定の際には、前記校正装置を用いて前記サーベイ装置の動作が校正され、
    前記実測定の際には、校正されたサーベイ装置単体を用いて中性子が測定されることを特徴とする中性子測定システム。
  9. 請求項8記載の装置において、
    前記サーベイ装置は、
    小径部と大径部とを結合させた形態を有する減速体と、
    前記小径部内に設けられ、中性子の入射によって発光を生じる第1のシンチレータと、
    前記大径部内に設けられ、中性子の入射によって発光を生じる第2のシンチレータと、
    前記大径部内に受光面を進入させて配置され、前記第1及び第2のシンチレータからの光を受光する光電子増倍管と、
    を含み、
    前記小径部と前記第1のシンチレータとが前記第1のサーベイ用中性子検出部を構成し、
    前記大径部と前記第2のシンチレータとが前記第2のサーベイ用中性子検出部を構成することを特徴とする中性子測定システム。
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