JP2005257181A - ヒートポンプ給湯エアコン - Google Patents

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祐栄 辻川
Kazuya Funada
和也 船田
Kumar Dotto Oshitto
クマール ドット オシット
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Abstract

【課題】 常時、高温の温水を他の機器に供給できるようにするとともに、給水された水から析出する不純物を的確に排出できるようにして給湯タンク内の清浄度を保持することのできるヒートポンプ給湯エアコンを提供することを目的とする。
【解決手段】 給湯タンク内12内を中央部に立設された区画壁12aにより第一貯留部12eと第二貯留部12dとに区画し、給湯運転を行う際は、前記第一貯留部12eから給湯用熱交換器に冷水を送出して加熱させ、この循環量を繰り返した後、所望の温度に達した温水は前記第二貯留部12dに貯留させる。又、同第二貯留部12dに貯留された温水の温度が低下した際は、同第二貯留部12dの温水のみを給湯用熱交換器に送出して再加熱を行なう。又、給湯タンク12の底面を傾斜させ、内側壁に溝を形成して、析出した不純物が下方に沈下しやすくする。
【選択図】図2

Description

本発明は、温水を給湯できるヒートポンプ給湯エアコンに関し、より詳細には、給湯用熱交換器を接続した冷媒回路の構成と、温水を貯留する給湯タンクの構造に関する。
従来のヒートポンプ給湯エアコンは、例えば図5(A)で示すように、圧縮機40と流路切換弁として使用される四方弁41と給湯用熱交換器43を備えた給湯タンク42と、膨張弁48aと蓄冷熱用熱交換器47を備えた蓄冷槽46と送風ファン45aを備えた室内熱交換器45と送風ファン44aを備えた室外熱交換器44とアキュームレータ50とを順次接続するとともに、電磁開閉弁49を配管に多数付設して冷媒回路を構成している(例えば特許文献1参照)。
上記した冷媒回路は、冷房運転、暖房運転、給湯運転、蓄冷運転及び蓄冷回収運転を行えるようになっており、又、暖房運転の際には給湯運転により貯えられた熱を利用し、冷房運転の際には蓄冷運転により貯えられた冷熱を利用することができるようになっている。冷房運転時、前記圧縮機40から吐出された高温高圧の冷媒は、前記給湯用熱交換器43に流入し、前記給湯タンク42内に貯留された水を加熱して凝縮する。凝縮した冷媒は続いて前記膨張弁48aにより断熱膨張し低温低圧となって前記室内熱交換器45に流入し、同室内熱交換器45で周囲を流れる空気から熱を吸収して蒸発する。蒸発した冷媒は、前記四方弁41及び前記アキュームレータ50を介して前記圧縮機40に還流するようになっている。前記室内熱交換器45により冷却された空気は前記送風ファン45aにより送出されて室内を冷房する。
給湯運転時、前記圧縮機40から吐出された高温高圧の冷媒は、前記給湯用熱交換器43に流入し、前記給湯タンク42内に貯留された水を加熱して凝縮する。凝縮した冷媒は続いて前記膨張弁48aにより断熱膨張し低温低圧となって前記蓄冷用熱交換器47に流入し、前記蓄冷熱槽46に冷熱を放出して蒸発し、蒸発した冷媒は、前記四方弁41及び前記アキュームレータ50を介して前記圧縮機40に還流するようになっている。
前記給湯タンクに貯留された温水は、接続配管を介して他の機器に供給されるようになっている。
しかしながら、冷房運転及び給湯運転から暖房運転、蓄冷運転及び蓄冷回収運転に変更する際は、多数付設された前記電磁開閉弁49をその都度切換える必要があり、制御系統が複雑化するという問題があった。又、前記給湯タンク42に貯留された温水は徐々に温度が低下するとともに、同給湯タンク42に新たに水を供給すると温水の温度が低下し、、他の機器に充分高温な温水を供給することができないという問題を抱えていた。又、供給される水には通常不純物が含有されており、温水を生成する過程で加熱されるとそれがスケールとして析出し、次第に前記給湯タンク42内に堆積していくという問題があり、給湯タンクの清浄性を保つ改善策が求められていた。
冷房運転、暖房運転、給湯運転、冷房給湯運転及び暖房給湯運転の5モード運転が行える従来のヒートポンプ給湯エアコンの一例として、例えば図5(B)で示すように、圧縮機60と、給湯用熱交換器61と、四方弁62と、空気側熱交換器63と、受液器64と、冷温水用熱交換器65とアキュームレータ66と、膨張弁67及び68と、電磁開閉弁69〜72と、複数の逆止弁74〜77とを接続して冷媒回路を構成している例がある。前記給湯用熱交換器61には給湯用ポンプ80を備えた給湯用貯湯槽81が接続され、前記冷温水用熱交換器65には冷温水用ポンプ78を備えた放熱器79が接続されている(例えば特許文献2参照)。
冷房給湯運転時、前記圧縮機60から吐出された高温高圧の冷媒は、前記給湯用熱交換器61に流入し、同給湯用熱交換器61に循環する温水と熱交換してこれを加熱する。加熱して凝縮した冷媒は、前記電磁開閉弁73を通り前記受液器64を介して前記冷温水用熱交換器65に流入し、同冷温水用熱交換器65に循環する冷水を冷却した後、前記四方弁62と前記アキュームレータ66とを介して前記圧縮機60の吸込側に還流するようになっている。
暖房給湯運転時、前記圧縮機60から吐出された高温高圧の冷媒は、前記給湯用熱交換器61に流入し、同給湯用熱交換器61に循環する温水と熱交換してこれを加熱するとともに、前記四方弁62と前記電磁開閉弁70とを介して前記冷温水用熱交換器65に流入し、同冷温水用熱交換器65に循環する温水と熱交換してこれを加熱する。加熱して凝縮した冷媒は、前記電磁開閉弁73と前記受液器64とを介して前記膨張弁68により絞られ断熱膨張して低温低圧となる。低温低圧となった冷媒は前記空気側熱交換器63に流入し、同空気側熱交換器63で熱を吸収して蒸発し、蒸発した冷媒は前記四方弁62と前記アキュームレータ66とを介して前記圧縮機60の吸込側に還流するようになっている。又、前記冷温水用熱交換器65で加熱された温水は前記放熱器79に循環し、同放熱器79で、室内に送出される空気を加熱し、屋内の暖房を行うようになっている。
しかしながら、上記した冷媒回路の構成では、流路を切換えるための電磁開閉弁及び逆止弁が多数必要とされ、構成が複雑となりコストを上昇させる要因となっていた。
特開平2−187573号 特開昭57−142463号
本発明は、上記問題点に鑑み、給湯用熱交換器を接続した冷媒回路の構成を簡素化してコストの低減をはかる一方、制御系統の複雑化を避け、又、水から析出した不純物が給湯タンク内に堆積することを防止できるヒートポンプ給湯エアコンを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、圧縮機、第一流路切換弁、室外熱交換器、膨張弁及び室内熱交換器を配管接続し、前記第一流路切換弁を給湯用熱交換器の一側に連結するとともに、同第一流路切換弁と、前記室外熱交換器及び前記室内熱交換器との間に第二流路切換弁を設け、同第二流路切換弁を前記室外熱交換器と、前記給湯用熱交換器と、前記室内熱交換器と、前記圧縮機の吸込側とに接続する一方、給湯タンクは、給水管により給水され、前記給湯用熱交換器で加熱された温水を貯留する第一貯留部と、所望の温度に達した温水を貯留する第二貯留部とからなる構成となっている。又、前記第二貯留部に貯留された温水の温度が低下した際は、同第二貯留部の温水のみを前記給湯用熱交換器に送出し、再加熱する構成となっている。
本発明によると、圧縮機、第一流路切換弁、室外熱交換器、膨張弁及び室内熱交換器を接続し、前記第一流路切換弁を給湯用熱交換器の一側に連結するとともに、同第一流路切換弁と、前記室外熱交換器及び前記室内熱交換器との間に第二流路切換弁を設け、同第二流路切換弁を前記室外熱交換器と、前記給湯用熱交換器と、前記室内熱交換器と、前記圧縮機の吸込側とに接続して、冷房運転、暖房運転、給湯運転、冷房給湯運転及び暖房給湯運転の5モード運転が可能であるとともに、電磁開閉弁の使用数を削減して制御系統と冷媒回路の簡素化できるようになっている。又、給湯タンク内を区画壁により第一貯留部と第二貯留部とに区画し、給湯運転を行う際は、前記第一貯留部と給湯用熱交換器との間で水を循環させ、給湯用熱交換器を流れる高温高圧の冷媒と熱交換して加熱し、所望の温度に達した際は、前記第二貯留部に還流させ、同第二貯留部に温水を貯留することにより、高温の温水を常時他の機器に供給することができるようになっている。又、前記第二貯留部に貯留された温水の温度が低下した際は、同第二貯留部の温水のみを前記給湯用熱交換器に送出して熱交換させ再加熱することにより温水の温度が保持できるようになっている。又、前記第一貯留部と前記第二貯留部に接続された流量調節弁を調節して、水と温水とを混合させ前記給湯用熱交換器に送出することにより任意の温度の温水を得られるようになっている。又、前記給湯タンクの底面に排出管が接続されるとともに、同底面が傾斜し、内側壁に溝が形成されていることにより、給水された水から析出した不純物が溝に沿って流れ傾斜した底面により下方に沈下することにより、不純物の排出を的確に行え前記給湯タンク内の清浄度を保持することができるヒートポンプ給湯エアコンとすることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいた実施例として詳細に説明する。
図1は本発明によるヒートポンプ給湯エアコンの冷媒回路図であり、図2は給湯タンクの詳細図である。図3は冷暖房運転時の冷媒の流れを示す冷媒回路図であり、図4は給湯運転時の冷媒の流れを示す冷媒回路図である。
本発明によるヒートポンプ給湯エアコンは、図1で示すように、圧縮機1と、流路切換弁として第一四方弁2及び第二四方弁3と、送風ファン4aを備えた室外熱交換器4と、送風ファン5aを備えた室内熱交換器5と、給湯用熱交換器6と、給湯タンク12とを備えている。
前記圧縮機1の吐出側は前記第一四方弁2を介して前記給湯用熱交換器6の一側に接続され、同給湯用熱交換器6の他側は逆止弁9bを介して分岐し、分岐した一方は前記第一四方弁2に、分岐した他方は前記第二四方弁3に夫々接続されている。同第二四方弁3の一側の接続ポートは前記室内熱交換器4の一側に接続され、他側の接続ポートは電子膨張弁7aを介して前記室外熱交換器5の一側に接続されている。前記室内熱交換器4の他側は電子膨張弁7bを介して分岐し、分岐した一方は前記室外熱交換器5の他側に接続され、分岐した他方は電磁開閉弁8を介して前記圧縮機1の吸込側配管に接続されている。又、同吸込側配管からは分岐管がキャピラリチューブと逆止弁9aとを介して前記第一四方弁2に接続されている。前記給湯タンク12の下部から導出された配管は、給水ポンプ10と制御弁11とを介して前記給湯用熱交換器6の一側に接続され、同給湯用熱交換器6の他側から導出された配管20は分岐して、分岐した一方の配管20aは電磁開閉弁21aを介して後述する第一貯留部12eに接続され、分岐した他方の配管20bは電磁開閉弁21bを介して後述する第二貯留部12dに接続されている。
次に、前記給湯タンク12の詳細な構造について説明する。図2で示すように、前記給湯タンク12内は、底面の中央部から立設された区画壁12aにより第一貯留部12eと第二貯留部12dとに区画され、前記第一貯留部12eには、外部から水を供給する開閉弁16aを備えた給水管16が接続されている。又、前記第一貯留部12e及び前記第二貯留部12dの内側壁には、縦長状の溝12fが複数形成されている。
前記給水タンク12の底面は、立設された前記区画壁12aを境として下方に傾斜する傾斜底面部12bと傾斜底面部12cとからなり、同傾斜底面部12cの中央部には、開閉弁17aを備え、前記第二貯留部12dに貯留された温水を他の機器に供給する温水供給管17が内部に突出するように接続されている。又、同傾斜底面部12cの最下端となる端縁部には、開閉弁18cを備えた排出管18aが接続されており、前記傾斜底面部12bの端縁部には前記排出管18aに合流する排出管18bが接続されている。又、前記給湯用熱交換器6に一端を接続された配管19は分岐して、分岐した一方は流量調節弁15aを介して前記第一貯留部12eの傾斜底面部12bに接続され、分岐した他方は流量調節弁15bを介して前記第二貯留部12dの傾斜底面部12cから内部に突出するように接続されている。
又、前記第二貯留部12dには温水の温度を検出する温度センサ14aが設置され、前記第一貯留部12eには水の温度を検出する温度センサ14bが設置されている。又、前記給水タンク12の側面壁には、液位を検出する液位センサ13a、13b及び13cが壁面上部、壁面中央部及び壁面下部に夫々設けられている。
次に、冷媒回路での冷媒の流れについて説明する。冷暖房運転を行う場合は、前記給水ポンプ10は停止状態となり、前記給湯用熱交換器6に冷水は循環しないようになっている。冷房運転では、図2の実線矢印で示すように、前記圧縮機1から吐出された高温高圧の冷媒は、前記第一四方弁2と前記第二四方弁3と、全開状態となった前記電子膨張弁7aとを介して前記室外熱交換器5に流入し、同室外熱交換器5にて熱を放出して凝縮する。凝縮した冷媒は続いて前記電子膨張弁7bにより断熱膨張され低温低圧となって前記室内熱交換器4に流入し、周囲を流れる空気の熱を吸収して蒸発する。蒸発した冷媒は前記第二四方弁3を介して前記圧縮機1の吸込側に還流するようになっている。又、前記室内熱交換器4にて冷却された空気は送風ファン4aにより送出され、室内の冷房を行うようになっている。
暖房運転では、図3の破線矢印で示すように、前記圧縮機1から吐出された高温高圧の冷媒は、前記第一四方弁2と前記第二四方弁3とを介して前記室内熱交換器4に流入し、同室内熱交換器4にて熱を放出して周囲を流れる空気を加熱しながら凝縮する。凝縮した冷媒は続いて前記電子膨張弁7bにより断熱膨張され低温低圧となって前記室外熱交換器5に流入し、周囲の熱を吸収して蒸発する。蒸発した冷媒は全開となった前記電子膨張弁7aと前記第二四方弁3を介して前記圧縮機1の吸込側に還流するようになっている。又、前記室内熱交換器4にて加熱された空気は送風ファン4aにより送出され、室内の暖房を行うようになっている。
次に、給湯運転について説明する。この際、冷暖房運転は行われない。前記給水ポンプ10は稼働状態となり、前記給水タンク12の第一貯留部12eから前記配管19により前記給湯用熱交換器6に水が送出されるようになっている。前記圧縮機1から吐出された高温高圧の冷媒は、図4の矢印で示すように、前記第一四方弁2を介して前記給湯用熱交換器6に流入し、同給湯用熱交換器6に循環してくる水と熱交換してこれを加熱する。加熱することにより凝縮した冷媒は続いて前記逆止弁9bと前記第二四方弁3とを通り電子膨張弁8aにより断熱膨張され低温低圧となって前記室外熱交換器5に流入する。同室外熱交換器5に流入した冷媒は熱を吸収して蒸発し、蒸発した冷媒は開放された前記電磁開閉弁8を介して前記圧縮機1の吸込側に還流するようになっている。
次に、冷房給湯運転について説明する。前記圧縮機1から吐出された高温高圧の冷媒は、前記第一四方弁2を介して前記給湯用熱交換器6に流入し、同給湯用熱交換器6に循環してくる水と熱交換してこれを加熱する。加熱することにより凝縮した冷媒は続いて前記逆止弁9bと前記第二四方弁3と、全開状態となった電子膨張弁7aと、送風ファンの運転を停止した前記室外熱交換器5とを通り、前記電子膨張弁7bにより断熱膨張されて低温低圧となる。低温低圧となった冷媒は前記室内熱交換器4に流入し、同室内熱交換器4で周囲を流れる空気から熱を吸収して蒸発する。蒸発した冷媒は前記第二四方弁3を介して前記圧縮機1の吸込側に還流するようになっている。又、前記給水ポンプ10により前記給湯タンク12から前記給湯用熱交換器6に送出された冷水は、上記したように高温高圧の冷媒により加熱され、温水となって前記温水管により前記給湯タンク12に還流し、これに貯留されるようになっている。又、前記室内熱交換器4にて冷却された空気は送風ファン4aにより室内に送出され、これを冷房するようになっている。
次に、暖房給湯運転について説明する。前記圧縮機1から吐出された高温高圧の冷媒は、前記第一四方弁2を介して前記給湯用熱交換器6に流入し、同給湯用熱交換器6に循環してくる水と熱交換してこれを加熱する。続いて前記逆止弁9bと前記第二四方弁3とを介して前記室内熱交換器4に流入し、同室内熱交換器4で熱を放出して凝縮する。凝縮した冷媒は前記電子膨張弁7bにより絞られて断熱膨張し、低温低圧となって前記室外熱交換器5に流入し、同室外熱交換器5で熱を吸収して蒸発する。蒸発した冷媒は、全開状態となった前記電子膨張弁7aと、前記第二四方弁3とを介して前記圧縮機1の吸込側に還流するようになっている。又、前記室内熱交換器4にて加熱された空気は送風ファン4aにより室内に送出され、これを暖房するようになっている。
上記したように、圧縮機1と、第一四方弁2及び第二四方弁3と、室外熱交換器5及び室内熱交換器4と、給湯用熱交換器6と、給湯タンク12とで冷媒回路を構成することにより、冷房運転、暖房運転、給湯運転、冷房給湯運転及び暖房給湯運転の5モードでの運転が可能となる一方、冷媒回路での電磁開閉弁及び逆止弁等の使用数を極力低減して、制御の簡素化及び冷媒回路の簡素化がはかれるようになっている。
次に、給湯運転、冷房給湯運転及び暖房給湯運転の際の、前記給湯タンク12と前記給湯用熱交換器6との間を循環する水の流れについて説明する。これら給湯運転の際、まず前記第一貯留部12eに接続された流量調節弁15bは開放される一方、前記第二貯留部12dに接続された前記流量調節弁15aは閉鎖されるようになっている。又、前記配管20aに備えられた前記電磁開閉弁21aは開放される一方、前記配管20bに備えられた前記電磁開閉弁21bは閉鎖されるようになっている。前記給水管16により前記第一貯留部12eに供給された水は前記流量調節弁15aを介して前記配管19に流入し、前記給水ポンプ10により前記給湯用熱交換器6に送出される。送出された水は同給湯用熱交換器6に循環する冷媒との熱交換により加熱され、加熱された水は前記配管20を通り前記配管20aから前記第一貯留部12eに還流する。還流した温水は再び前記配管19により前記給湯用熱交換器6に送出され加熱された後、前記第一貯留部12eに還流する。この循環を繰り返すことにより温水の温度は徐々に上昇するようになっている。所望の温度に温水が達した際は、前記電磁開閉弁21aが閉鎖され、前記電磁開閉弁21bが開放され、前記給湯用熱交換器6から還流した温水は前記第二貯留部12dに注入されるとともに同第二貯留部12dに貯留されるようになっている。
前記第二貯留部12dに貯留された温水の温度は、前記温度センサ14aにより検出され、必要とされる温度に達していると確認された場合は前記開閉弁17aが開放され、前記温水供給管17を介して温水が他の機器に供給されるようになっている。必要とされる温度に達していない場合と確認された際には、前記流量調節弁15aが閉鎖される一方、前記流量調節弁15bが全開状態となり前記第二貯留部12dから、温水が前記給湯用熱交換器6に送出され、追い焚きにより再加熱された後、同第二貯留部12dに還流し、その後、前記温水供給管17から他の機器に供給されるようになっている。
又、やや低い温水が必要とされる場合には、前記流量調節弁15aが若干開放され、温水と冷水とが混合して再び前記給湯用熱交換器6に送出されるようになっており、これを前記給湯用熱交換器6に通過させることにより還流する温水を任意の温度にコントロールすることができるようになっている。
又、貯留された温水は上層部の温度が下層部の温度より高くなる傾向があるが、前記温水供給管17が前記傾斜底面部12cより突出して設けられていることにより、充分温度の高い温水が前記温水供給管17を介して他の機器に供給されるようになっている。
長期間運転を継続すると、前記給水管16を介して供給された冷水中に含有される不純物が析出し、次第に前記第二貯留部12d及び前記第一貯留部12eの壁面にスケールとして堆積する。しかしながら、前記第二貯留部12d及び前記第一貯留部12eの内側壁に形成された前記溝12fと、傾斜して形成された前記傾斜底面部12b及び前記傾斜底面部12cとの作用によりスケールは次第に下方に沈下するようになっている。沈下したスケールは、前記開閉弁18cを開放することにより、前記排出管18a及び前記排出管18bを通り外部に排出されるようになっている。これにより、前記給湯タンク12内の清浄性を保持できるようになっている。
本発明によるヒートポンプ給湯エアコンを示す冷媒回路図である。 給湯タンクを示す断面図である。 冷暖房運転の際の冷媒の流れを示す冷媒回路図である。 給湯運転の際の冷媒の流れを示す冷媒回路図である。 従来のヒートポンプ給湯エアコンの一例を示す冷媒回路図である。
符号の説明
1 圧縮機
2 第一四方弁
3 第二四方弁
4 室内熱交換器
4a 送風ファン
5 室外熱交換器
5a 送風ファン
6 給湯用熱交換器
7a、7b 電子膨張弁
8 電磁開閉弁
9a、9b 逆止弁
10 給水ポンプ
11 制御弁
12 給湯タンク
12a 区画壁
12b、12c 傾斜底面部
12d 第二貯留部
12e 第一貯留部
12d 温水貯留部
12f 溝
13a、13b、13c 液位センサ
14a、14b 温度センサ
15a、15b 流量調節弁
16 給水管
16a 開閉弁
17 温水供給管
17a 開閉弁
18a、18b 排出管
18c 開閉弁
19 配管
20、20a、20b 配管
21a、21b 電磁開閉弁

Claims (2)

  1. 圧縮機、第一流路切換弁、室外熱交換器、膨張弁及び室内熱交換器を配管接続し、前記第一流路切換弁を給湯用熱交換器の一側に連結するとともに、同第一流路切換弁と、前記室外熱交換器及び前記室内熱交換器との間に第二流路切換弁を設け、同第二流路切換弁を前記室外熱交換器と、前記給湯用熱交換器と、前記室内熱交換器と、前記圧縮機の吸込側とに接続する一方、給湯タンクは、給水管により給水され、前記給湯用熱交換器で加熱された温水を貯留する第一貯留部と、所望の温度に達した温水を貯留する第二貯留部とからなることを特徴とするヒートポンプ給湯エアコン。
  2. 前記第二貯留部に貯留された温水の温度が低下した際は、同第二貯留部の温水のみを前記給湯用熱交換器に送出し、再加熱してなることを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ給湯エアコン。
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