JP2005256919A - 動力伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】例えばプーリユニットにおいて、伝動ベルトとプーリとの間に発生する滑りや異音を防止して伝動ベルトの耐久性の向上を図り得、長期にわたり信頼性に優れた動力伝達装置を提供すること。
【解決手段】コイルばね7の両端部をプーリ(外側環体)2とロータ軸(内側環体)3それぞれに連結し、コイルばね7の振動を鍔部(環状部材)15と摩擦板8との摩擦抵抗で減衰させる構成。
【選択図】図1
【解決手段】コイルばね7の両端部をプーリ(外側環体)2とロータ軸(内側環体)3それぞれに連結し、コイルばね7の振動を鍔部(環状部材)15と摩擦板8との摩擦抵抗で減衰させる構成。
【選択図】図1
Description
本発明は、プーリユニット等の動力伝達装置に関する。
この種の動力伝達装置は、例えばエンジンのクランクシャフトやクランクシャフトからベルトを介して駆動される補機類に装備される。補機類には、例えば自動車のオルタネータ、エアコンディショナ用コンプレッサ、ウオーターポンプ、冷却ファンなどが挙げられる。
エンジンの回転駆動力をクランクシャフト(駆動側)からベルトを介して補機(従動側)に伝達する場合、クランクシャフトにおける回転速度の微小変動に起因して、ベルトとプーリとの間に滑りが起こって異音が発生する傾向となる。このことを、補機類の一つであるオルタネータを例にとって説明する。
エンジンを駆動源とする場合、エンジンの動作工程により、クランクシャフトは、その回転中、常に回転速度が微小に変動(回転変動)している。一方、オルタネータのロータは、大きな回転慣性(慣性モーメント)を有しているから、当該ロータには慣性トルクが働いている。このため、オルタネータのロータを、回転変動を伴うクランクシャフトで駆動すると、ベルトに緩みと張り側とが変わって張力変動が発生する一方で、該ベルトには、ロータの慣性トルクがかかる結果、ベルトとプーリとの間に滑りが起こって異音が発生したり耐久性が低下したりする傾向となる。
なお、この種の動力伝達装置(プーリユニット)の従来技術として、プーリとロータ軸とがコイルばねを介して連結されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許第3268007号
本発明は、内外の両環体間で動力伝達を行うプーリユニット等の動力伝達装置において、外側環体が回転変動することに伴い該外側環体に巻装されたベルトとの間に発生する滑りや異音を抑制してその耐久性の向上を図り、もって、長期にわたり、信頼性に優れた動力伝達装置を提供するものである。
本発明による動力伝達装置は、同心配置した内外の両環体間に動力伝達部材としてコイルばねを配置した動力伝達装置であって、当該コイルばねの両端側それぞれを当該両環体それぞれに連結し、上記コイルばねの一端側に摩擦板を配置し、上記コイルばねの他端側が連結した環体に環状部材を設けてなり、上記コイルばねの振動を上記摩擦板の上記環状部材に対する摩擦により減衰させることを特徴とするものである。
上記構成において、例えば、外側環体が駆動回転すると、コイルばねを介して内側環体が従動回転する。この場合、コイルばねは、両環体の回転変動に応じてねじられたり、ねじり戻されたりするなどして微小振動するが、この際、摩擦板は環状部材に摺動摩擦する結果、コイルばねの微小振動が減衰される。これによって、コイルばねの微小振動に伴うベルトと外側環体と間の滑りや異音の発生が抑制される。
好ましくは、上記両環体を、転がり軸受を介して組付け、コイルばねの一側端部を径方向内方に折曲げて内側環体の外周面に形成した凹部に係止するとともに、摩擦板をコイルばねの一端部のばね座とし、コイルばねの他端部を径方向外方に折曲げて外側環体の内周面に形成した凹部に係止するとともに、転がり軸受の側面をコイルばねの他端部のばね座とする。
好ましくは、外側環体を、外周部にベルト巻掛部を備えかつ該ベルト巻掛部にエンジンの回転動力を伝動するベルトが巻き掛けられるオルタネータ用プーリで構成する一方、内側環体をプーリの径方向内側に配置されるオルタネータ用ロータ軸で構成する。この構成とした場合、エンジンのクランクシャフト側からベルトを介して例えば外側環体としてのプーリが駆動されると、コイルばねを介して内側環体としてのロータ軸が回転する。そして、ベルトの張力が変動し、この張力変動に対してロータ軸がその慣性トルクにより該張力変動に追随できない状況下において、ベルトの張力変動をコイルばねの弾性変形で受けるから、ベルトはプーリに対して滑らずに済む。これによって、ベルトとプーリとの間で発生する異音が抑制ないしは解消される。一方、コイルばねは上記張力変動による縮径拡径といった微小な振動をするが、この振動は、摩擦板と環状部材とが摩擦しあう際の摩擦エネルギーに変換されることにより、減衰されることになる。
以上のことから、本発明では、コイルばねによりベルトの張力変動は吸収されてベルトと外側環体と間の滑りや異音の発生が抑制されるため、その耐久性の向上が可能となる一方で、コイルばねの振動は摩擦板が環状部材に摩擦することで減衰されるから、長期にわたり円滑な動力伝達が可能となる信頼性に優れた動力伝達装置を提供することができる。
本発明によれば、エンジンの回転駆動力をクランクシャフトから伝動ベルトを介してオルタネータ等の補機に伝達する動力伝達装置、例えば、プーリユニットにおいて、伝動ベルトとプーリとの間の異音の発生を防止するとともに伝動ベルトの耐久性の向上を図り、長期にわたり、信頼性に優れた動力伝達装置を提供することができる。
以下本発明の最良の実施の形態を、図を参照して説明する。この実施の形態では、動力伝達装置を、オルタネータ用プーリユニットに適用させている。
図1はプーリユニットの全体構成を示す側面断面図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図1のB−B線断面図、図4は図3の一部拡大平面図である。
これらの図に示すプーリユニット1は、外側環体としてベルトVが巻掛けられるプーリ2と、内側環体としてプーリ2の内周側に配置されプーリ2との間で回転動力の伝達を行うロータ軸3と、プーリ2とロータ軸3との軸方向両端間に配設される転がり軸受5,6と、プーリ2とロータ軸3との間の環状の対向間R内で、かつ転がり軸受5,6の間に配置されるコイルばね7と、摩擦板8とを備える。ロータ軸3には、例えば自動車に備える補機の回転軸やエンジンのクランクシャフトが一体回転可能に連結される。
転がり軸受5,6は、プーリ2とロータ軸3との間の対向間Rにおいて軸方向両側にそれぞれ1つずつ介装され、それぞれ環状の外輪9、内輪10、複数の玉11、それらを保持する冠形保持器12、およびシールリング13からなり、一般的な深溝玉軸受の構成を有する。プーリ2とロータ軸3とは、転がり軸受5,6を介して同心に配置されている。
プーリ2の内周の軸方向一端側領域(ロータ軸3の自由端側に対応し、図1の左側)には、環状部材として径方向内向きに延びる鍔部15が一体に形成されている。鍔部15の内周面15aの径は、ロータ軸3の外径と同等かわずかに大きく形成されている。転がり軸受5の外輪9および内輪10の側面は、鍔部15の内側面15bに当接されている。
摩擦板8は環状に形成され、その外径はプーリ2の最小内径と同等かわずかに小さく形成されている。摩擦板8の内周面8aの径は、ロータ軸3の外径と同等かわずかに大きく形成されている。鍔部15の内側面15cに摩擦板8の外側面8bが当接されている。この構成により、鍔部15は転がり軸受5の内側面5aと摩擦板8の外側面8bとで軸方向から挟持されている。
コイルばね7は、プーリ2からロータ軸3に動力伝達を行う媒介部材であり、ロータ軸3を外装するよう、かつプーリ2とロータ軸3との間の対向間Rの軸方向中間領域に配置されている。
コイルばね7の本体巻き部7Aの一端部(ロータ軸側端部)は、摩擦板8の内側面8cをばね座としてこれに略一巻き分だけ接触している。コイルばね7のロータ軸側端部は径方向内方に折曲された内径側折曲片16とされている。内径側折曲片16は、ロータ軸3の外周面に形成した凹部である軸方向溝17の端部に係止され、内径側折曲片16は、摩擦板8の内側面8cと軸方向溝17の奥側壁面17aとで軸方向から挟持されることで軸方向不動に支持され、かつ軸方向溝17の両周方向壁面17b,17bで挟持されることで周方向不動に支持されている。
コイルばね7のプーリ側端部は、転がり軸受6の内側面6aをばね座としてこれに略一巻き分だけが接触している。コイルばね7のプーリ側端部は径方向外方に折曲された外径側折曲片18とされている。外径側折曲片18は、ロータ軸3の内周面に形成した凹部19に、軸方向および周方向に不動に係止されている。
摩擦板8の内側面8cに内径側折曲片16の基部を支持する突片20が軸方向に突出して一体形成され、この突片20に、内径側折曲片16の基部を軸方向から挿入装着する凹部20aが形成されている。すなわち摩擦板8とコイルばね7とは互いに対して非回転に組付けられ、摩擦板8はコイルばね7の弾性により鍔部8に押圧付勢されている。
上記構成のプーリユニット1では、ベルトVの張力による負荷は両側に配置してある転がり軸受5,6で支持する構成となっている。そして、プーリ2とロータ軸3とは転がり軸受5,6およびコイルばね7を介して組付けられているので、プーリ2とロータ軸3とは、コイルばね7の弾性変形範囲内であれば、相対回転可能な状態にある。
ここで、図示しない上記クランクシャフトの回転に伴なってベルトVが回転を開始した場合、あるいはクランクシャフトが脈動回転した場合を説明する。クランクシャフトの回転あるいは脈動回転で、プーリ2の回転速度が増加変動する場合を考える。例えばプーリ2が図2の時計方向に回転したとすれば、コイルばね7はプーリ2から本体巻き部7Aの径が縮小される方向のトルクを短時間(瞬間的)に受けることになる。この場合、コイルばね7の内径側折曲片16および外径側折曲片18は、それぞれ軸方向溝17および凹部19に周方向に不動に支持されているから、ロータ軸3がプーリ2の回転に従動回転する。
ところで、プーリ2とロータ軸3との間に回転変動が発生すると、コイルばね7がねじりられたり、ねじり戻されたりして振動が発生するが、摩擦板8の外側面8bと鍔部15の外側面15cとがその振動を減衰させる摩擦抵抗として作用するために、コイルばね7の振動は急速に減衰させられる。したがって、クランクシャフトの脈動回転でプーリ2の回転速度が増加変動してベルトVが張力変動しても、コイルばね7の弾性によって吸収されるとともに、コイルばね7の振動は摩擦板8で減衰されるから、プーリ2の回転動力をロータ軸3に円滑に伝達しつつ、当該プーリ2に対するベルトVとプーリ2との間の滑りや、ベルトVとプーリ2との間での異音の発生を抑制することができる。
1 プーリユニット
2 プーリ(外側環体)
3 ロータ軸(内側環体)
5,6 転がり軸受
7 コイルばね
8 摩擦板
15 鍔部(環状部材)
2 プーリ(外側環体)
3 ロータ軸(内側環体)
5,6 転がり軸受
7 コイルばね
8 摩擦板
15 鍔部(環状部材)
Claims (1)
- 同心配置した内外の両環体間に動力伝達部材としてコイルばねを配置した動力伝達装置であって、当該コイルばねの両端側それぞれを当該両環体それぞれに連結し、上記コイルばねの一端側に摩擦板を配置し、上記コイルばねの他端側が連結した環体に環状部材を設けてなり、上記コイルばねの振動を上記摩擦板の上記環状部材に対する摩擦により減衰させる、ことを特徴とする動力伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004068322A JP2005256919A (ja) | 2004-03-11 | 2004-03-11 | 動力伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004068322A JP2005256919A (ja) | 2004-03-11 | 2004-03-11 | 動力伝達装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005256919A true JP2005256919A (ja) | 2005-09-22 |
Family
ID=35082850
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004068322A Withdrawn JP2005256919A (ja) | 2004-03-11 | 2004-03-11 | 動力伝達装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005256919A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105443727A (zh) * | 2014-09-30 | 2016-03-30 | 现代自动车株式会社 | 用于车辆的发电机缓冲器带轮 |
-
2004
- 2004-03-11 JP JP2004068322A patent/JP2005256919A/ja not_active Withdrawn
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