JP2005256648A - 多気筒エンジンのシリンダブロック構造及びその製造方法 - Google Patents

多気筒エンジンのシリンダブロック構造及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シリンダブロックのボア間におけるウォータジャケット形成に伴う冷却水洩れを抑制することを目的とする。
【解決手段】直列に配設された複数のシリンダを備え、該シリンダの外周には中子を用いた鋳造によりウォータジャケットが形成されるとともに、当該シリンダの内周にはシリンダ母材とは異なる材料からなるシリンダライナ3が鋳ぐるまれたもので、シリンダのボア間近傍を除く周辺のウォータジャケットとトッデッキ面1aと連通する第1連通水路2が中子を用いた鋳抜きにより形成される一方、シリンダのボア間には両側のトップデッキ面1aから互いに対向してその先端側で連通するよう傾斜配置される一対の有底通路4がドリル加工により形成されると共に、該有底水路4の下方に鋳抜きにより形成されるウォータジャケット、有底通路4及びトップデッキ面1aを連通する第2連通水路5、6がドリル加工により形成されるよう構成してある。
【選択図】 図2

Description

本発明は、多気筒エンジンのシリンダブロック構造及びその製造方法に関する。
従来、直列多気筒エンジンの水冷式シリンダブロックにおいては、トップデッキが閉じられたクローズドデッキ型で、互いに隣接するシリンダボア壁が繋がるサイアミーズ型のシリンダブロックは知られている。
また、近年では、車室内を可能な限り広くとりたいというニーズから、エンジンルームが縮小化され、それに伴ってエンジンのコンパクト化が図られており、例えば、エンジンの長手方向(気筒配列方向)の長さを可能な限り短縮化してコンパクト化を図ることが行われている。
また、エンジンの高出力化も図られており、例えば、過給機によりエンジン性能を向上させることも行われている。
ところが、上述のようなコンパクト化が図られたエンジンにおいて高出力化を図られた場合、コンパクト化されたエンジンにおいてはボア間が短縮されていることから、燃焼室に近いトップデッキ付近の温度が高くなり、熱負荷が増大する。
そこで、下記特許文献1には、シリンダボア間にドリル加工によりX字状またはV字状の水路をドリル加工により形成し、ボア間の熱負荷を低減することが開示されている。
特開2001−107801号公報
ところが、上述の特許文献1によれば、水路のドリル加工時、鋳造時の湯周り不良が生じ、冷却水洩れが生じる虞がある。
つまり、通常、シリンダブロックにおいては、シリンダブロックのウォータジャケットからその上部に配設されるシリンダヘッドに冷却水を導くための連通水路がエンジン上下方向に設けられ、この連通水路は、図9に示すように、エンジン上下方向に延びる中子Aの脚部aによって形成されることになるが、鋳造時に湯が充満する過程において脚部aによりボア間への湯の流れが乱され、気泡がボア間に留まり、所謂巣になる虞がある。
ここで、通常、シリンダブロックはアルミ合金製であるのに対し、シリンダライナは鋳鉄製とされ、両者の材質が異なることからこれの結合性は高くない。
そのため、上述のように、湯周り不良に伴い気泡がボア間に留まって巣が出来た場合、水路をドリル加工すると、水路とシリンダブロックとシリンダライナとの間が巣により連通された状態となり、冷却水が、水路、巣、及びシリンダライナとシリンダブロックとの間を経由してクランクケース内に洩れる虞がある。
本発明は、以上のような課題に勘案してなされたもので、その目的は、シリンダブロックのボア間における連通水路形成に伴う冷却水洩れを抑制できる多気筒エンジンのシリンダブロック構造及びその製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあってはその解決手法として次のようにしてある。すなわち、本発明の第1の構成において、直列に配設された複数のシリンダを備え、該シリンダの外周には中子を用いた鋳造によりウォータジャケットが形成されるとともに、当該シリンダの内周にはシリンダ母材とは異なる材料からなるシリンダライナが鋳ぐるまれた多気筒エンジンのシリンダブロック構造において、
上記シリンダのボア間近傍を除く周辺のウォータジャケットとトッデッキ面と連通する第1連通水路が該中子を用いた鋳抜きにより形成される一方、
上記シリンダのボア間には両側のトップデッキ面から互いに対向してその先端側で連通するよう傾斜配置される一対の有底通路がドリル加工により形成されるとともに、
該有底水路の下方に上記中子により形成されるウォータジャケット、有底通路及びトップデッキ面を連通する第2連通水路がドリル加工により形成されるよう構成してある。
本発明の第1の構成によれば、シリンダのボア間近傍を除く周辺のウォータジャケットとトップデッキ面と連通する第1連通水路が中子を用いた鋳抜きにより形成されるため、ウォータジャケットの製造容易性を可能な限り維持することかできる。
また、シリンダのボア間には両側のトップデッキ面から互いに対向してその先端側で連通するよう傾斜配置される一対の有底通路がドリル加工により形成されるとともに、該有底水路の下方に鋳造により形成されるウォータジャケット、有底通路及びトップデッキ面を連通する第2連通水路がドリル加工により形成されるため、鋳造により形成する際、ボア間に第2連通水路に該当する中子の脚部を設ける必要がないことから、脚部に起因する湯周り不良を抑制できる。
その結果、第2連通水路形成時にボア間に気泡が留まることが抑制され、冷却水洩れを抑制することができる。
本発明の第2の構成において、上記第2連通水路は、上記シリンダのボア間に近接した位置に形成される小径連通水路と、該小径連通水路よりもボア間から離れ、シリンダブロック平面視で上記小径連通水路とその一部が重複する位置に、上記小径連通水路よりも大径に形成される大径連通水路とから構成してある。
ここで、ボア間の冷却性を高めるためには、連通水路を可能な限りボア間に近接させて形成することが望まれるため、通常、鋳造で形成する場合は、ボア間のシリンダ内壁に沿った形状とされている。しかしながら、本発明のように連通水路をドリル加工によって形成する場合は、連通水路形状が円形状に制約されるため、シリンダ内壁に沿った形状にすることができず、あまり近接させ過ぎると、シリンダ内壁と干渉する虞がある。
本発明の第2の構成によれば、上記第2連通水路は、上記シリンダのボア間に近接した位置に形成される小径連通水路と、該小径連通水路よりもボア間から離れ、シリンダブロック平面視で上記小径連通水路とその一部が重複する位置に、上記小径連通水路よりも大径に形成される大径連通水路とから構成されるため、小径、大径連通水路とによってボア間の形状に沿った形状に近似させることができる。
その結果、ボア間のシリンダ内壁との干渉を抑制しつつ、連通水路をボア間に近接させることができ、冷却性能を向上することができる。
本発明の第3の構成において、中子を用いた鋳造により、複数のシリンダの外周にウォータジャケットと、該ウォータジャケットとボア間を除くトップデッキ面とを連通する第1連通水路とを形成するとともに、上記シリンダの内周にシリンダ母材とは異なる材料からなるシリンダライナを鋳ぐるんでシリンダブロック用のシリンダブロック素材を鋳造する鋳造工程と、
該鋳造工程の後、上記シリンダブロック素材のボア間の両側におけるトップデッキ面からから互いに対向してその先端側で連通するよう傾斜配置される一対の有底水路をドリル加工により形成する有底水路加工工程と、
該有底水路加工工程の後、当該加工工程を経たシリンダブロック中間素材のトップデッキ面から上記有底水路に対して所定圧の流体を供給してリーク検査を行うリーク検査工程と、
該リーク検査工程の後、上記シリンダブロック中間素材の有底水路下方に上記中子により形成されたウォータジャケット、上記有底水路及び上記トップデッキ面を連通する第2連通水路をドリル加工により形成する連通水路加工工程とを含むよう構成してある。
ここで、通常、シリンダブロックは、形成されたウォータジャケットについてリークテストが行われるが、本発明のようにボア間に形成される有底水路のリークテストを行う場合、リークテスト精度が悪化する懸念がある。
つまり、有底水路は、最終的に第2連通水路がドリル加工されることによって、有底水路下方に形成されたウォータジャケットとトップデッキ面とを含んでそれらが連通されるようになることから、全ての水路を加工後にリークテストを行うと、有底水路の開口はトップデッキ面上ではなく、連通水路の側壁に開口されることになる。
その結果、リークテストに際しては、リークテスト用の検査ヘッドをトップデッキ面よりもシリンダブロック内方に一部挿入させた状態で密着させる必要があるが、検査ヘッドは、シリンダブロックの高さ方向に圧力を加えることは容易に行えるものの、横方向に押圧力を加えることは難しく、その密着性を十分に確保できなくなり、有底水路に加圧した流体を供給してもその流体が洩れてしまうためである。
本発明の第3の構成によれば、有底水路形成後、第2連通水路を形成する前に有底水路のリークテストが先に行われる。この時点では、連通水路はまだ形成されていないことから、有底水路は、トップデッキ面に開口されている。
従って、有底通路を形成した場合であってもリークテスト用の検査ヘッドはシリンダブロックのトップデッキ面と平行なフラットな検査用ヘッドをシリンダブロックのトップデッキ面上に十分に密着させてリークテストを行うことができ、リークテスト精度を向上することができる。
また、リークテスト後、第2連通水路が形成されるため、上述したようにリークテスト精度に影響を与えることなく、第2連通水路を形成することかできる。
本発明によれば、シリンダブロックのボア間における連通水路形成に伴う冷却水洩れを抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は実施形態に関するシリンダブロックのトップデッキ面を上方側から見た平面図、図2は図1のA―A断面図である。
図1において、シリンダブロック1は、例えば、4気筒直列型ガソリンエンジンに適用されるシリンダブロックであって、アルミ合金製とされている。
また、シリンダブロック1は、トップデッキ面1aが閉じられクローズドデッキ型で、互いに隣接するシリンダボア壁が繋がるいわゆるサイアミーズ型であり、4つのシリンダ#1(1番気筒)、#2(2番気筒)、#3(3番気筒)、#4(4番気筒)が順次配設されている。
各シリンダの外周には、図2に示すように、シリンダブロック1の高さ方向に延びるウォータジャケットWJ、WJ・・・がシリンダブロック鋳造時、中子を用いて形成されている。なお、ここで使用する中子は従来より多用されるシェル中子や水溶性中子などの崩壊性のものである。
各シリンダの内周には、図1に示すように、例えば、鋳鉄製のシリンダライナ3がそれぞれ鋳ぐるまれている。
シリンダのボア間近傍を除くウォータジャケットWJとトップデッキ面1aと連通する第1連通水路が、シリンダブロック1鋳造時、上記中子を用いた鋳ぬきにより形成されている。
また、シリンダのボア間近傍には、図2にも示すように、シリンダのボア間両側におけるトップデッキ面1aから互いに対向してその先端側で連通するよう傾斜配置される一対の有底水路4、4と、その有底水路4、4下方に鋳造により形成されたウォータジャケット2、トップデッキ面1a、及び有底水路4、4を連通する小径連通水路5(請求項に記載の第2連通水路に相当)と、その小径連通水路5よりもボア間から離れ、シリンダブロック1平面視小径連通水路5とその一部が重複する位置に、小径連通水路よりも大径に形成された大径連通水路6(請求項に記載の第2連通水路に相当)とが、ドリル加工によって形成されている。
尚、7、7・・・は、シリンダブロック1上にシリンダヘッド(不図示)を固定するための締結部材挿入孔を示している。
次に、シリンダブロック1の製造工程について、図3乃至図8に基づき説明する。
図3は本実施形態に関するシリンダブロックの中子を示す斜視図、図4は図1(第2連通水路に相当する小径、大径連通水路5、6加工前)のA−A断面図、図5は実施形態に関するリークテスタ用のシール部材を装着したシリンダブロックのトップデッキ面を上方側から見た平面図、図6は図5の一部(2番気筒と3番気筒とのボア間付近)を拡大した拡大平面図、図7はリークテストの全体構成を示す概要図、図8は本実施形態に関するシリンダブロックの製造工程を示すブロック図である。
(鋳造工程)
まず、シリンダブロック1は、図3に示す中子10を用いて内部にウォータジャケットWJを有するシリンダブロック素材が鋳造される。尚、中子10において第1連通水路2形成用の脚部10aについては、中央の2番気筒と3番気筒の一部についてのみ代表して示している。
この時、中子10には、図9に示す従来の中子に対してボア間における第2連通水路形成用の脚部aが設けられていないことから、ボア間近傍を除くシリンダ周辺のウォータジャケットWJのみが鋳造により形成されることになる。
また、各シリンダの内周には、鋳鉄製のシリンダライナ3がそれぞれ鋳ぐるまれる。
(有底水路加工工程)
次に、上述のように鋳造されたシリンダブロック素材には、シリンダブロック素材のシリンダのボア間近傍両側におけるトップデッキ面1aから互いに対向してその先端側で連通するよう傾斜配置される一対の有底水路4、4がドリル加工される。
この時点では、図4に示すように、小径、大径連通水路5、6は形成されていないため、有底水路の開口は、トップデッキ面1aに開口されている。
(有底水路リークテスト工程)
次に、上述の加工工程を経て形成されたシリンダブロック中間素材における有底水路4、4のリークテストが行われる。
具体的には、図5、図6に示すように、シリンダブロック1のトップデッキ面1a上に、シリンダのボア間近傍に形成された各有底水路4のみを区画する第1区画11a(六箇所)と、有底水路4以外の鋳抜きにより形成された各第1連通水路(ウォータジャケット)2を区画する第2区画11b(八箇所)とに区画するシール部材11を圧着させるべく、該シール部材11をシリンダブロック1のトップデッキ面1aと対面する検査ヘッド(不図示)に配置し、各第1区画11a並びに第2区画11bにエアを切り替えて給排可能なエア給排系を介して、リークテスタ12(図5、図6では不図示)が配置される。
尚、リークテスタ12の詳細についての説明は省略するが、例えば、図7に示すように、エアポンプ等の加圧源AP、シリンダブロック1加圧後の圧力を検出するための圧力センサPS等から構成されている。
そして、リークテスタ12とシリンダブロック1の第1区画(有底水路4)とを連通する第1加圧通路13に配置された切換バルブ14を開く一方、リークテスタ12と第2区画(シリンダブロック1のその他のウォータジャケット2)とを連通する第2加圧通路15に配置された第2切換バルブ16を閉じ、各第1区画(有底水路4)に所定の加圧エアを順次供給し、各有底水路4のリークテストを同時にあるいは順次行っていく。
リークテストは、従来から良く知れている手法であって、まず、所定の初期圧まで加圧し、その後、所定時間経過した時点における各通路内の圧力が所定圧(初期圧よりも所定圧低く設定された値)以上にあるか否か判定し、所定圧以上維持できている場合は、形成された有底水路4に洩れがないことを判定するようになっている。
(ウォータジャケットリークテスト工程)
次に、シリンダブロック中間素材のウォータジャケットWJのリークテストを行う。
具体的には、上述のリークテストとは逆に、リークテスタ12とシリンダブロック1の第1区画(有底水路4)とを連通する第1加圧通路13に配置された切換バルブ14を閉じる一方、リークテスタ12と第2区画(シリンダブロック1のその他のウォータジャケットWJ)とを連通する第2加圧通路15に配置された第2切換バルブ16を開き、ウォータジャケットWJに所定の加圧エアを供給し、ウォータジャケット2のリークテストを順次行っていく。
(第2連通水路加工工程)
その後、上述の各工程を経て形成されたシリンダブロックの中間素材に対し、有底水路4、4下方に鋳造により形成されたウォータジャケットWJ、トップデッキ面1a、及び有底水路4、4を連通する小径連通水路5(請求項に記載の第2連通水路に相当)と、その小径連通水路5よりもボア間から離れ、シリンダブロック1平面視小径連通水路5とその一部が重複する位置に、小径連通水路5よりも大径に形成された大径連通水路6(請求項に記載の第2連通水路に相当)とが、ドリル加工によって形成される。(図2参照)
尚、この連通水路加工後、その他の加工を含め、最終的に完成したシリンダブロック1のリークテストが行われるが、ここではその説明は省略する。
以上のように、本実施形態によれば、シリンダのボア間近傍を除く周辺のウォータジャケットWJとトップデッキ面1aと連通する第1連通水路2が中子を用いた鋳造により形成されるため、ウォータジャケットWJの製造容易性を可能な限り維持することかできる。
また、シリンダのボア間には両側のトップデッキ面1aから互いに対向してその先端側で連通するよう傾斜配置される一対の有底通路4がドリル加工により形成されるとともに、該有底水路4の下方に鋳造により形成されるウォータジャケットWJ、有底通路4及びトップデッキ面1aを連通する小径、大径連通水路5、6がドリル加工により形成されるため、鋳抜きにより形成する際、第2連通水路に相当する小径、大径連通水路5、6形成用の中子の脚部を設ける必要がないことから、脚部に起因する湯周り不良を抑制できる。
その結果、小径、大径連通水路5、6形成時にボア間に気泡が留まることが抑制され、冷却水洩れを抑制することができる。
ここで、ボア間の冷却性を高めるためには、連通水路を可能な限りボア間に近接させて形成することが望まれるため、通常、鋳造で形成する場合は、ボア間のシリンダ内壁に沿った形状とされている。しかしながら、本発明のように連通水路をドリル加工によって形成する場合は、連通水路形状が円形状に制約されるため、シリンダ内壁に沿った形状にすることができず、あまり近接させ過ぎると、シリンダ内壁と干渉する虞がある。
これに対し、本実施形態によれば、連通水路は、上記シリンダのボア間に近接した位置に形成される小径連通水路5と、該小径連通水路5よりもボア間から離れ、シリンダブロック1平面視で小径連通水路5とその一部が重複する位置に、小径連通水路5よりも大径に形成される大径連通水路6とから構成されるため、小径、大径連通水路5、6とによってボア間の形状に沿った形状に近似させることができる。
その結果、ボア間のシリンダ内壁との干渉を抑制しつつ、小径、大径連通水路5、6により構成される第2連通水路をボア間に近接させることができ、冷却性能を向上することができる。
また、有底水路4形成後、小径、大径連通水路5、6を形成する前に有底水路4のリークテストが先に行われる。この時点では、小径、大径連通水路5、6はまだ形成されていないことから、有底水路4は、トップデッキ面1aに開口されている。
従って、有底通路1aを形成した場合であってもリークテスト用の検査ヘッドはシリンダブロック1のトップデッキ面1aと平行なフラット面のシール部材11によりシリンダブロック1のトップデッキ面1a上に十分に密着してリークテストを行うことができ、リークテスト精度を向上することができる。
尚、本実施形態では、シリンダブロック1がアルミ合金製、シリンダライナ3が鋳鉄製とされる例を示したが、これら以外の材質のシリンダブロックやシリンダライナに適用することもできる。
また、本実施形態では、直列4気筒ガソリンエンジン用のシリンダブロック1に適用する例を示したが、その他、気筒数を有するガソリンエンジンや、ディーゼルエンジン用のシリンダブロックに適用することもできる。
本発明の実施形態に関するシリンダブロックのトップデッキ面を上方側から見た平面図。 本発明の実施形態に関する図1(連通水路加工後)のA−A断面図。 本発明の実施形態に関するシリンダブロックの中子を示す斜視図。 本発明の実施形態に関する図1(連通水路加工前)のA−A断面図。 本発明の実施形態に関するリークテスタ用のシール部材をシリンダブロックのトップデッキ面に重ね合わせて上方側から見た平面図。 本発明の実施形態に関する図5の一部拡大平面図。 本発明の実施形態に関するリークテストの全体構成を示す概要図。 本発明の実施形態に関する本実施形態に関するシリンダブロックの製造工程を示すブロック図。 従来のシリンダブロックの中子を示す斜視図。
符号の説明
1:シリンダブロック
1a:トップデッキ面
2:第1連通水路
3:シリンダライナ
4:有底水路
5:小径連通水路(第2連通水路)
6:大径連通水路(第2連通水路)
10:中子
10a:脚部
11:シール部材
12:リークテスタ
13:第1加圧通路
14:切換バルブ
15:第2加圧通路
16:切換バルブ
WJ:ウォータジャケット

Claims (3)

  1. 直列に配設された複数のシリンダを備え、該シリンダの外周には中子を用いた鋳造によりウォータジャケットが形成されるとともに、当該シリンダの内周にはシリンダ母材とは異なる材料からなるシリンダライナが鋳ぐるまれた多気筒エンジンのシリンダブロック構造において、
    上記シリンダのボア間近傍を除く周辺のウォータジャケットとトッデッキ面と連通する第1連通水路が該中子を用いた鋳抜きにより形成される一方、
    上記シリンダのボア間には両側のトップデッキ面から互いに対向してその先端側で連通するよう傾斜配置される一対の有底通路がドリル加工により形成されるとともに、
    該有底水路の下方に上記中子により形成されるウォータジャケット、有底通路及びトップデッキ面を連通する第2連通水路がドリル加工により形成されていることを特徴とする多気筒エンジンのシリンダブロック構造。
  2. 上記第2連通水路は、上記シリンダのボア間に近接した位置に形成される小径連通水路と、該小径連通水路よりもボア間から離れ、シリンダブロック平面視で上記小径連通水路とその一部が重複する位置に、上記小径連通水路よりも大径に形成される大径連通水路とから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の多気筒エンジンのシリンダブロック構造。
  3. 中子を用いた鋳造により、複数のシリンダの外周にウォータジャケットと、該ウォータジャケットとボア間を除くトップデッキ面とを連通する第1連通水路とを形成するとともに、上記シリンダの内周にシリンダ母材とは異なる材料からなるシリンダライナを鋳ぐるんでシリンダブロック用のシリンダブロック素材を鋳造する鋳造工程と、
    該鋳造工程の後、上記シリンダブロック素材のボア間の両側におけるトップデッキ面からから互いに対向してその先端側で連通するよう傾斜配置される一対の有底水路をドリル加工により形成する有底水路加工工程と、
    該有底水路加工工程の後、当該加工工程を経たシリンダブロック中間素材のトップデッキ面から上記有底水路に対して所定圧の流体を供給してリーク検査を行うリーク検査工程と、
    該リーク検査工程の後、上記シリンダブロック中間素材の有底水路下方に上記中子により形成されたウォータジャケット、上記有底水路及び上記トップデッキ面を連通する第2連通水路をドリル加工により形成する連通水路加工工程とを含むことを特徴とする多気筒エンジンのシリンダブロックの製造方法。
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