JP2005255852A - エポキシ樹脂系塗り床材用組成物及び塗り床材 - Google Patents

エポキシ樹脂系塗り床材用組成物及び塗り床材 Download PDF

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昌宏 内田
Koichi Suzuki
宏一 鈴木
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文明 本藤
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Abstract

【課題】
低温硬化性、塗膜の仕上り外観に優れた新規なエポキシ系樹脂からなる塗り床材用組成物及び塗り床材を提供する。
【解決手段】
下記一般式(1)及び/又は(2)で表されるヘテロ環含有化合物(A)、分子中にエポキシ基を2個以上含有するポリエポキシ化合物(B)、及びフェノール類と脂肪族ポリアミン類のホルムアルデヒド縮合物(C)を必須成分とするエポキシ樹脂系塗り床材用組成物。
【化1】
Figure 2005255852

【化2】
Figure 2005255852


[式(1)、(2)中、nは1〜10の整数、Y 、Z は、それぞれ独立に酸素又は硫黄原子;R 、R はエポキシド(D)からエポキシ基部分を除いた残基である。]
【選択図】
なし

Description

本発明は塗り床材用組成物及び塗り床材に関する。さらに詳しくは、低温硬化性、塗膜の仕上り外観に優れた新規なエポキシ系樹脂からなる塗り床材用組成物及び塗り床材に関する。
エポキシ樹脂は、防食性、耐薬品性に優れ、また塗膜が強靱な物性を有することから塗料用途に広く使用されている。土木、建築分野で使用される塗料(例えば、塗り床材)では、硬化剤として脂肪族ポリアミンやポリアミドアミン等が用いられているが、低温での硬化性が悪く、また、湿度の高い雰囲気下で施工するとブラッシング(表面が白化する現象)を起こすため、塗膜の仕上り外観が不良になるといった問題があり、低温硬化性を解決する手段としては、例えば、特定のヘテロ環含有化合物を用いたエポキシ樹脂系塗り床材が提案され、塗膜の仕上り外観を解決する手段としては、例えば、硬化剤にポリアミンのマンニッヒ変性物やエポキシアダクト変性物を用いたり、種々の添加剤を併用したりする方法が提案されている。
(例えば、特許文献1〜3)
特開2001−146566号公報 特開平5−155983号公報 特開平4−325521号公報
しかしながら、特定のヘテロ環含有化合物を用いた前記エポキシ樹脂系塗り床材は塗膜の仕上り外観が不充分であり、硬化剤にポリアミンのマンニッヒ変性物等を用いた前記方法は、低温での作業性や硬化性、あるいは低温高湿下での塗膜の仕上り外観が不十分な場合があった。
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のヘテロ環含有化合物、ポリエポキシ化合物、及び特定のアミン系硬化剤を組み合わせると、前記課題を両立でき5℃のような低温でも作業性及び硬化性に優れ、90%以上の高湿度下においても塗膜の仕上り外観に優れることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)及び/又は(2)で表されるヘテロ環含有化合物(A)、分子中にエポキシ基を2個以上含有するポリエポキシ化合物(B)、及びフェノール類と脂肪族ポリアミン類のホルムアルデヒド縮合物(C)を必須成分とすることを特徴とするエポキシ樹脂系塗り床材用組成物;施行方法;並びに塗り床材である。
Figure 2005255852
Figure 2005255852

[式(1)、(2)中、nは1〜10の整数、Y 、Z は、それぞれ独立に酸素又は硫黄原子;R 、R はエポキシド(D)からエポキシ基部分を除いた残基である。]
本発明のエポキシ樹脂系塗り床材用組成物及び塗り床材は下記の効果を奏する。
(1)低粘度である。
(2)低温硬化性に優れる。
(3)塗膜の仕上り外観に優れる。
本発明においてヘテロ環含有化合物(A)は、前記一般式(1)又は(2)で示される。式(1)、(2)中、nは1〜10の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1である。Y 、Z は一方が硫黄原子(S)で他方が酸素原子(O)である。R 及びR は、エポキシド(D)の残基であり、R はモノエポキシド(D1)又はポリエポキシド(D2)の残基であり、R は脂環式エポキシド(D3)の残基である。
モノエポキシド(D1)としては、分子中に1個のエポキシ基を有していれば特に限定されず、用途、目的に応じて適宜選択することができる。その例としては以下のものが挙げられる。例えば、
(D1−1)炭素数2〜24の炭化水素系オキシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド、炭素数5〜24のα−オレフィンオキシド、スチレンオキシド等)、
(D1−2)炭素数3〜19の炭化水素のグリシジルエーテル(n−ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチル−ヘキシルグリシジルエーテル、2−メチルオクチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、p−sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル等)、
(D1−3)炭素数3〜30のモノカルボン酸のグリシジルエステル(グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等)、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン等のエピハロヒドリン及びグリシドール等の水酸基含有オキシド等が挙げられる。
これらのうち、好ましくは(D1−2)であり、より好ましくは、炭素数3〜12の炭化水素のグリシジルエーテルであり、特に好ましくは、2−エチル−ヘキシルグリシジルエーテルである。
ポリエポキシド(D2)としては、分子中に2個以上のエポキシ基を有していれば特に限定されず、用途、目的に応じて適宜選択することができる。好ましくは分子中にエポキシ基を2〜6個有するものである。(D2)のエポキシ当量(エポキシ基1個当たりの分子量)は、好ましくは65〜1,000であり、より好ましくは90〜500である。エポキシ当量が1,000以下であると、生成したヘテロ環含有化合物(A)の粘度や融点が低く取り扱いやすいと共に、組成物全体の架橋構造がルーズにならず硬化物の耐水性、耐薬品性、機械的強度等の物性が良好である。一方、エポキシ当量が65以上であると(A)が高収率で得られると共に、硬化した組成物の靭性が良好である。
(D2)の例としては、下記(D2−1)から(D2−4)が挙げられる。
(D2−1)グリシジルエーテル型
(i)2価フェノール類のジグリシジルエーテル
炭素数6〜30の2価フェノール類のジグリシジルエーテル例えば、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールBジグリシジルエーテル、ビスフェノールADジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ハロゲン化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、テトラクロロビスフェノールAジグリシジルエーテル、カテキンジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ヒドロキノンジグリシジルエーテル、1,5−ジヒドロキシナフタレンジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、オクタクロロ−4,4’−ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、テトラメチルビフェニルジグリシジルエーテル、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フロオレンジグリシジルエーテル、ビスフェノールA2モルとエピクロロヒドリン3モルの反応から得られるジグリシジルエーテル等が挙げられる。
(ii)3価〜6価又はそれ以上の、多価フェノール類のポリグリシジルエーテル
炭素数6〜50又はそれ以上で、分子量250〜5,000の3価〜6価又はそれ以上の多価フェノール類のポリグリシジルエーテル、例えば、ピロガロールトリグリシジルエーテル、ジヒドロキシナフチルクレゾールトリグリシジルエーテル、トリス(ヒドロキシフェニル)メタントリグリシジルエーテル、ジナフチルトリオールトリグリシジルエーテル、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンテトラグリシジルエーテル、p−グリシジルフェニルジメチルトリールビスフェノールAグリシジルエーテル、トリスメチル−tert−ブチル−ブチルヒドロキシメタントリグリシジルエーテル、4,4’−オキシビス(1,4−フェニルエチル)テトラクレゾールグリシジルエーテル、4,4’−オキシビス(1,4−フェニルエチル)フェニルグリシジルエーテル、ビス(ジヒドロキシナフタレン)テトラグリシジルエーテル、フェノール又はクレゾールノボラック樹脂(分子量400〜5,000)のグリシジルエーテル、リモネンフェノールノボラック樹脂(分子量400〜5,000)のグリシジルエーテル、フェノールとグリオキザール、グルタールアルデヒド、又はホルムアルデヒドの縮合反応により得られるポリフェノール(分子量400〜5,000)のポリグリシジルエーテル、及びレゾルシンとアセトンの縮合反応により得られる分子量400〜5,000のポリフェノールのポリグリシジルエーテル等が挙げられる。また、前記フェノール類のエポキシ化合物の核水添化物も含む。
(iii)脂肪族2価アルコールのジグリシジルエーテル
炭素数2〜100、分子量150〜5,000のジオールのジグリシジルエーテル例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール(分子量150〜4,000)ジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール(分子量180〜5,000)ジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコール(分子量200〜5,000)ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAのアルキレンオキシド〔エチレンオキシド又はプロピレンオキシド(1〜20モル)〕付加物のジグリシジルエーテル等が挙げられる。
(iv)3価〜6価又はそれ以上の脂肪族アルコールのポリグリシジルエーテル
炭素数3〜50又はそれ以上で、分子量92〜10,000の3価〜6価又はそれ以上の多価アルコール類のグリシジルエーテル例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールヘキサグリシジルエーテル、ポリ(n=2〜5)グリセロールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
(D2−2)グリシジルエステル型
炭素数6〜20又はそれ以上で、2価〜6価又はそれ以上の芳香族ポリカルボン酸のグリシジルエステル、及び炭素数6〜20又はそれ以上で、2価〜6価又はそれ以上の脂肪族もしくは脂環式ポリカルボン酸のグリシジルエステルが挙げられる。
(i)芳香族ポリカルボン酸、例えばフタル酸類のグリシジルエステルとしては、フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、トリメリット酸トリグリシジルエステル等;
(ii)脂肪族もしくは脂環式ポリカルボン酸のグリシジルエステルとしては、上記フェノール系のグリシジルエステルの芳香核水添加物、ダイマー酸ジグリシジルエステル、ジグリシジルオキサレート、ジグリシジルマレート、ジグリシジルスクシネート、ジグリシジルグルタレート、ジグリシジルアジペート、ジグリシジルピメレート、グリシジル(メタ)アクリレートの(共)重合体(重合度は例えば2〜10)、トリカルバリル酸トリグリシジルエステル等が挙げられる。
(D2−3)グリシジルアミン型
炭素数6〜20又はそれ以上で、2〜10又はそれ以上の活性水素原子をもつ芳香族アミン類のグリシジルアミン及び脂肪族、脂環式若しくは複素環式アミン類のグリシジルアミンが挙げられる。
(i)芳香族アミン類のグリシジルアミンとしては、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルスルホン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジエチルジフェニルメタン、N,N,O−トリグリシジルアミノフェノール等;
(ii)脂肪族アミン類のグリシジルアミンとしては、N,N,N’,N’−テトラグリシジルキシリレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルヘキサメチレンジアミン等;
(iii)脂環式アミン類のグリシジルアミンとしては、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンの水添化合物等が挙げられる。
複素環式アミンのグリシジルアミンとしてはトリスグリシジルメラミン等が挙げられる。
(D2−4)鎖状脂肪族エポキシド
炭素数6〜50又はそれ以上で2〜6価又はそれ以上の鎖状脂肪族エポキシド、例えばエポキシ当量130〜1,000のエポキシ化ポリブタジエン(分子量90〜2,500)、エポキシ化大豆油(分子量130〜2,500)等が挙げられる。
(D2−1)〜(D2−4)以外のものでも、活性水素と反応可能なグリシジル基を1分子中に2個以上もつエポキシ樹脂であれば使用できる。又、これらのポリエポキシドは、二種以上併用できる。これらのうち、好ましいのは(D2−2)であり、特に好ましいのは、(D2−1)である。また、(D2−1)の内、好ましいのは2価フェノール類、2価脂肪族アルコールのジグリシジルエーテルである。
脂環式エポキシド(D3)としては、炭素数6〜50又はそれ以上で、分子量90〜2,500、エポキシ基の数1〜4又はそれ以上の脂環式エポキシド例えば、ビニルシクロヘキセンジオキシド、リモネンジオキシド、ジシクロペンタジエンジオキシド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、エチレングリコールビスエポキシジシクロペンチルエーテル、3,4エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル3’、4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、及びビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)ブチルアミン等が挙げられる。
本発明において、ヘテロ環含有化合物(A)は、好ましくは前記式(1)において、Y が酸素原子(O)、Z が硫黄原子(S)の場合であり、より好ましくは、R が前記モノエポキシド(D1)又はポリエポキシド(D2)の場合であり、特に好ましくは、R が(D1)、すなわちn=1の場合である。ここで、特に好ましい場合のヘテロ環含有化合物(A1)は下記一般式(3)で示される。
Figure 2005255852
[式(3)中、R はモノエポキシド(D1)のエポキシ基を除く残基である。]
式(3)において、R はモノエポキシド(D1)のエポキシ基を除く残基であり、(D1)の例、及び好ましいものは、前記に示したものと同じである。
ヘテロ環含有化合物(A1)は、分子量や結晶性が小さく、また活性水素を有しないために非常に低粘度な液体となる。さらに、(A1)の有するヘテロ環は、双極子モーメントが大きく、(B)や(C)との相溶性に優れる。従って、本発明の組成物全体の低粘度化が図れると共に、後述するように低温硬化性も付与できる。
本発明のヘテロ環含有化合物(A)の製造方法は特に限定されないが、例えば前記(D1)〜(D3)のエポキシ基に対し、0.5〜10倍当量の二硫化炭素、硫化カルボニル及び二酸化炭素からなる群から選ばれる1種又は2種以上の化合物を、溶剤中触媒存在下で反応させることにより得られる。好ましくは二硫化炭素である。
溶剤としては、反応を阻害せず原料及び生成物を溶解するものなら特に制限はなく、通常、非プロトン性溶剤が使用される。例えばエーテル類(テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルセロソルブ、ジオキソラン、トリオキサン、ジブチルセロソルブ、ジエチルカービトール、ジブチルカービトール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン等)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等)、その他極性溶剤(アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等)等が挙げられ、好ましくはテトラヒドロフラン、アセトン、酢酸エチル等である。
触媒はアルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲン化物であり、例えば、塩化リチウム、臭化リチウム、沃化リチウム、塩化カリウム、臭化カルシウム等が挙げられ、好ましくは臭化リチウムである。触媒の量は、(D)のエポキシ基に対し、0.001〜1.0倍当量である。好ましくは0.01〜0.1倍当量である。
反応温度は、好ましくは0〜100℃、より好ましくは20〜70℃である。
前記の通り製造された(A)の重量平均分子量は好ましくは120〜12,000であり、より好ましくは200〜8,000である。ヘテロ環当量は好ましくは120〜1,200であり、より好ましくは200〜800である。25℃での粘度は好ましくは20Pa・s以下であり、より好ましくは10Pa・s以下、特に好ましくは5Pa・s以下であり、最も好ましくは1Pa・s以下である。
上記の様にして得られる(A)は、具体的には表1に記載したものが挙げられる。表1には同時にR 、R を記載しているが、(1)式におけるR 、Y 、Z の具体例、(2)式におけるR 、Y 、Z の具体例を示したものである。








































Figure 2005255852
該(A)の組成物全体に対する配合量は、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは1〜20重量%、特に好ましくは1〜10重量%である。(A)が1重量%以上であると、低温での作業性に優れると共に、低温硬化性、硬化物の仕上り外観に優れ、30重量%以下であると、適度な可使時間を有し作業性が良好となると共に、樹脂強度の低下も少ない。
本発明の分子中にエポキシ基を2個以上有するポリエポキシ化合物(B)としては前記(D2)と同じものが挙げられ、好ましいものも同じである。
本発明において、フェノール類と脂肪族ポリアミン類のホルムアルデヒド縮合物(C)は、フェノール類(C1)と脂肪族ポリアミン類(C2)をホルムアルデヒドにより縮合した化合物であって分子中にアミノ基に由来する活性水素を2個以上有するものであれば特に限定されず、用途、目的に応じて適宜選択することができる。好ましくは分子中に1級アミノ基及び/又は2級アミノ基に由来する活性水素を2〜20個有する化合物であり、より好ましくは3〜10個有する化合物である。(C)の活性水素当量(活性水素1個当りの分子量)は、好ましくは38〜500であり、より好ましくは50〜150である。活性水素当量が500以下であると架橋構造がルーズにならず硬化物の接着性、耐久性等の物性が良好である。活性水素当量が38以上であると硬化物の接着性、靭性等の物性が良好である。
フェノール類(C1)としてはフェノール性水酸基を有するものなら限定はないが、具体的には例えば、フェノール、アリルフェノール;α−ナフトール、β−ナフトール等のナフトール類;クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、ブチルフェノール、ノニルフェノール、オクチルフェノール等のアルキルフェノール類;ビスフェノールA、フルオレン変性ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、レゾルシン、カテコール等の多価フェノール類 ;フェニルフェノール、アミノフェノール等が挙げられる。これらのうち、好ましくはフェノール、アルキルフェノール類である。尚、これらの(C1)は、二種類以上併用して使用できる。
脂肪族ポリアミン類(C2)は、芳香核を形成する炭素ではない炭素に結合した1,2級アミノ基を複数有する化合物である。好ましくは炭素数2〜18、官能基数2〜7、分子量60〜500のポリアミンであり、具体的には例えば、下記(C2−1)〜(C2−10)が挙げられる。
(C2−1)脂肪族ポリアミン{炭素数2〜6のアルキレンジアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)、ポリアルキレン(炭素数2〜6)ポリアミン〔ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン,トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等〕};
(C2−2)これらのアルキル(炭素数1〜4)又はヒドロキシアルキル(炭素数2〜4)置換体〔ジアルキル(炭素数1〜3)アミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサメチレンジアミン、メチルイミノビスプロピルアミン等〕;
(C2−3)脂環又は複素環含有脂肪族ポリアミン〔3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等〕;
(C2−4)芳香環含有脂肪族アミン類(炭素数8〜15)(キシリレンジアミン(この内メタキシリレンジアミンをMXDAと略称する)、テトラクロル−p−キシリレンジアミン等);
(C2−5)脂環式ポリアミン(炭素数4〜15、官能基数2〜3);1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、4,4´−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)等;
(C2−6)複素環式ポリアミン(炭素数4〜15、官能基数2〜3):ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノエチルピペラジン、1,4ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジン等;
(C2−7)ポリアミドポリアミン:ジカルボン酸(ダイマー酸等)と過剰の(酸1モル当り2モル以上の)ポリアミン類(官能基数2〜7の上記アルキレンジアミン,ポリアルキレンポリアミン等)との縮合により得られるポリアミドポリアミン(数平均分子量200〜1,000)等;
(C2−8)ポリエーテルポリアミン:ポリエーテルポリオール(前述のポリアルキレングリコール等)のシアノエチル化物の水素化物(分子量100〜1000)等;
(C2−9)エポキシ付加ポリアミン:エポキシ化合物(上記ポリエポキシド(D2)並びにモノエポキシド(D1))1モルをポリアミン類(上記アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン等)に1〜30モル付加させることにより得られるエポキシ付加ポリアミン(分子量100〜1,000)等;
(C2−10)シアノエチル化ポリアミン:アクリロニトリルとポリアミン類(上記アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン等)との付加反応により得られるシアノエチル化ポリアミン、(ビスシアノエチルジエチレントリアミン等)(分子量100〜500)等;
尚、これらの脂肪族ポリアミン類は2種以上併用してもよい。
上記(C2−1)〜(C2−10)のうち、硬化性の観点から好ましいものは(C2−1)、(C2−2)であり、塗膜の仕上り外観の観点からより好ましいものは(C2−4)、(C2−9)、及び(C2−10)である。
該(C)の製造方法としては、例えば下記の方法が挙げられる。
(i)フェノール類(C1)と脂肪族ポリアミン類(C2)の混合物にホルムアルデヒド(水溶液)を添加、反応させる方法。
(ii)(C1)とホルムアルデヒド(水溶液)を予め反応させた後に、(C2)を添加、反応させる方法。
(iii)(C1)、(C2)、及びホルムアルデヒド(水溶液)を同時に反応させる方法。
これらの方法のうち、好ましいのは(i)及び(ii)の方法である。
(C1)、(C2)、及びホルムアルデヒドのモル比は、好ましくは(C1):(C2):ホルムアルデヒド=1:0.3〜3:0.3〜3であり、より好ましくは1:1〜3:1〜3である。さらに(C1)+(C2)の合計モル数≧ホルムアルデヒドのモル数であるのが特に好ましい。この範囲内であると、粘度が高くならず、低温硬化性も悪くならない。
該反応の温度は特に限定されないが、ホルムアルデヒド(水溶液)を添加する際には40℃以下で行い、ホルムアルデヒド(水溶液)を全量添加後、70〜100℃程度まで昇温して反応を完結させることが好ましい。反応終了後、得られた生成物を常圧あるいは減圧下に加熱(40〜120℃)し、水分及び必要により未反応物を除去することにより該(C)が得られる。尚、該(C)には未反応の(C1)および/又は(C2)が含まれていても良い。残存含有量については、投入した原料(C1)+(C2)+ホルムアルデヒドの合計量に対して(C1)+(C2)の合計量が30%以下であるのが好ましい。
このようにして得られた(C)は、アミン価が好ましくは200〜600、粘度(25℃)が好ましくは100〜30,000mPa・sである。
本発明の塗り床材用組成物において、(A):(B):(C)の配合比は、全体を100としたときの重量%で、好ましくは1〜30:40〜90:5〜60であり、より好ましくは2〜20:50〜80:10〜50であり、特に好ましくは2〜10:60〜80:10〜30である。(A)が1以上であると低温硬化性及び塗膜の仕上り外観が良好となり、30以下であると適度な可使時間を有し、作業性が良好となる。(B)が40以上であると床面と塗り床材との密着性が良好となり、90以下であると系の粘度が大きくなりすぎず作業性が良好となる。(C)が5以上であると低温硬化性、床面と塗り床材との密着性が良好となり、60以下であるとアミンブラッシングを生じにくい。
また、組成物中の(A)、(B)、及び(C)の合計量は、組成物全体に対して好ましくは30〜90重量%であり、より好ましくは40〜70重量%である。(A)、(B)、及び(C)の合計量が30重量%以上であると塗膜の仕上り外観及び低温硬化性が良好であり、90重量%以下であると塗装性が良好であると共に、防滑性が良好である。
本発明のエポキシ樹脂系塗り床材用組成物は塗膜の仕上り外観に優れるが、低温作業性や低温高湿下での塗膜の仕上り外観をより向上させる目的で、(A)、(B)、(C)のいずれとも反応しない非反応性の芳香族ヒドロキシ化合物(E)を添加しても良い。
該(E)は、(A)、(B)、及び(C)と使用条件下で反応しない芳香環を有するヒドロキシ化合物であれば特に限定されず、用途、目的に応じて適宜選択することができる。このような芳香族系ヒドロキシ化合物(E)としては、例えば、次の(E1)及び(E2)が挙げられる。
(E1)芳香族アルコール類
(E1−1)非置換芳香族アルコール
ベンジルアルコール、シンナミルアルコール、α−メチルベンジルアルコール、α−ジメチルベンジルアルコール、α−エチルベンジルアルコール、フェネチルアルコール、ピリジンメタノール等、
(E1−2)アルキル基で核置換された芳香族アルコール
1−(p−トルイル)エタノール、3,4−ジメチルベンジルアルコール、4−エチルベンジルアルコール、p−イソプロピルベンジルアルコール等、
(E1−3)アルキル基以外の官能基で核置換された芳香族アルコール
アニスアルコール、バニリルアルコール、ピペロニルアルコール、3,4−ジメトキシベンジルアルコール、p−ニトロベンジルアルコール、サリチルアルコール、m−クロロベンジルアルコール、
(E2)フェノール類[例えば、前記(C1)に挙げたもの];
及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましくは(E1)であり、より好ましくはベンジルアルコールである。
このような(A)、(B)、及び(C)と非反応の芳香族ヒドロキシ化合物(E)を配合すると、(A)、(B)、及び(C)の相溶性がさらに良好となると共に、(B)と(C)の反応も促進するため、低温硬化性及び塗膜の仕上り外観がさらに向上する。また、ベンジルアルコールは非常に低粘度かつ溶解能が高いため、作業性の観点から最も優れている。
本発明の組成物には、硬化性をより促進する目的で塩基性化合物(F)を含有させてもよい。
該(F)としては、3級アミノ化合物(F1)、ソジウムメチラート、カセイソーダ、カセイカリ、炭酸リチウム等のアルカリ化合物(F2)、トリエチルフォスフィン、トリフェニルフォスフィン等のルイス塩基化合物(F3)等が挙げられる。これらのうち好ましくは3級アミノ化合物(F1)である。
(F1)は分子中に3級アミノ基を有する化合物であれば特に限定されないが、例としては以下の(F1−1)から(F1−3)がそれぞれあげられる。
(F1−1)脂肪族3級アミン:トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメチルベンジルアミン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、1,2−ジメチルイミダゾール、テトラエチルメチレンジアミン、テトラメチルプロパン−1,3−ジアミン、テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ペンタメチルジプロピレントリアミン、テトラメチルグアニジン、ジメチルピペラジン、N−メチル−N’−(2−ジメチルアミノ)−エチルピペラジン、N−メチルモルホリン、N−(N’,N’−ジメチルアミノエチル)モルホリン、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチル−エタノールアミン、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、エチレングリコール(3−ジメチル)アミノプロピルエーテル等、
(F1−2)フェノール核含有脂肪族3級アミン:N,N−ジメチルアミノメチルフェノール(通称「DMP−10」)、トリス(N,N−ジメチルアミノメチルフェノール(通称「DMP−30」)等、
(F1−3)含窒素複素環化合物 1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7(サンアプロ社商標:「DBU」)、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)−ノネン−5(サンアプロ社商標:「DBN」)、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7(サンアプロ社商標:「DBA−DBU」)、トリエチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン等が挙げられる。
3級アミノ化合物(F1)は得ようとする硬化速度、可使時間に応じて種類、添加量とも適宜選択すればよいが、ヘテロ環含有化合物(A)100重量%に対して0.1〜50重量%程度添加するのが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂系塗り床材用組成物には、必要に応じて(1)ヒンダードアミン類、ヒドロキノン類、ヒンダードフェノール類、硫黄含有化合物等の酸化防止剤、(2)ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、サリチル酸エステル類、金属錯塩類等の紫外線吸収剤、(3)金属石けん類、重金属(例えば亜鉛、錫、鉛、カドミウム等)の無機及び有機塩類、有機錫化合物等の安定剤、(4)フタル酸エステル、リン酸エステル、脂肪酸エステル、エポキシ化大豆油、ひまし油、流動パラフィンアルキル多環芳香族炭化水素等の可塑剤、(5)パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、重合ワックス、密ロウ、鯨ロウ低分子量ポリオレフィン等のワックス類、(6)低分子脂肪族グリシジルエーテル、芳香族モノグリシジルエーテル等の反応性希釈剤、(7)炭酸カルシウム、カオリン、タルク、マイカ、ベントナイト、クレー、セリサイト、アスベスト、ガラス繊維粉、炭素繊維粉、アラミド繊維粉、ナイロン繊維粉、アクリル繊維粉、ガラス繊維粉、ガラスバルーン、シラスバルーン、石炭粉、アクリル樹脂粉、フェノール樹脂粉、金属粉末、セラミック粉末、ゼオライト、スレート粉等の充填剤、(8)活性炭、ゼオライト、シリカゾル、シリカゲルなどの脱臭剤、(9)カーボンブラック、酸化チタン、赤色酸化鉄、鉛丹、パラレッド、紺青等の顔料又は染料、(10)酢酸エチル、トルエン、アルコール類、エーテル類、ケトン類等の溶剤、(11)発泡剤、(12)消泡剤、(13)脱水剤、(14)帯電防止剤、(15)抗菌剤、(16)防かび剤、(19)香料、(20)難燃剤、(21)接着性付与剤、(22)分散剤等を添加することができる。配合量は組成物100重量部に対して好ましくは1〜200重量部であり、より好ましくは2〜100重量部である。
本発明の組成物を用いて塗り床材を形成する硬化機構としては、次の機構が推定される。まず(C)が(A)と反応して開環しSH基を発生し、そのSH基が(B)と反応する。この場合に(C)は(B)とも反応するが、(B)との反応速度は(C)よりもSH基の方が大きい。従って、本発明の組成物の各成分の貯蔵及び使用形態としては、以下の(i)又は(ii)が例示される。
(i)(A)、(B)、及び(C)を独立した3液の形で保存し、使用時に3成分を混合し硬化させる。(任意成分である(E)は、第4成分として、単独で保存し、使用時に他の成分と混合して用いることも、(A)及び/又は(C)中に添加した形で保存することもできる。)
(ii)(A)及び(B)の混合物、並びに(C)の独立した2液の形で保存し、使用時に該2成分を混合し硬化させる。(任意成分である(E)は、第3成分として、単独で保存し、使用時に他の成分と混合して用いることも、(A)及び/又は(C)中に添加した形で保存することもできる。)
本発明の組成物は、万能混合機等の通常の混合機を使用して(A)、(B)、(C)及び必要によりその他の配合物が混合される。(C)は使用時に配合するのが好ましい。このようにして配合された組成物は、好ましくは25℃における粘度が0.1〜30Pa・sであるが、常温及び低温での作業性の点から、より好ましくは25℃では0.1〜1Pa・sであり、10℃では1〜6Pa・sである。また、該組成物は、低温硬化性及び塗膜の仕上り外観に優れるため、雰囲気温度5℃以下、湿度90%以上といった過酷な環境下であっても十分硬化が進行し、その硬化塗膜はブラッシングせず光沢を保持し、接着性、耐久性、耐薬品性等の物性にも優れる。
本発明の塗り床材を使用した施工方法は、コンクリート下地、樹脂床下地上にプライマーを施した後、(A)、(B)、及び(C)及びその他の配合物を万能混合機等の通常の混合機を使用し混合する。その後、直ちに金コテもしくはローラー刷毛にて塗布する。塗布量は通常のコーティング工法で0.5〜1.0kg/m程度である。
上記の様にして作成された塗り床材は、強靭な塗膜が得られ圧縮強度で50〜70MPaである。また、塗膜の仕上り外観、耐薬品性、耐久性、耐水性等の効果を奏する。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例及び比較例中の部は質量部を表わす。
また、実施例中の評価項目の試験方法は以下の通りである。
[混合粘度];5℃に温調した各成分を表2に示す割合で配合し、1分間混合後にBH型回転粘度計により測定した。(温度;5℃、単位;mPa・s)
[可使時間];5℃に温調した各成分を表2に示す割合でポリカップに入れ、1分間混合後、樹脂の中心部に熱電対を差し込み、その温度変化を測定した。最高発熱温度×0.6を可使時間とした。
[硬化時間];エポキシ樹脂系プライマー(商品名:ジョリエースJE−2570、アイカ工業社製)を塗布量0.2kg/mにて塗布・硬化したコンクリートブロック表面に、表2の組成物を5℃、湿度60%下、塗布量1.0kg/mにて塗布し、ドライイングレコーダー(商品名:塗料乾燥時間測定機、上島製作所社製)で測定した。
[塗膜の仕上り外観];エポキシ樹脂系プライマー(商品名:ジョリエースJE−2570、アイカ工業社製)を塗布量0.2kg/mにて塗布・硬化したコンクリートブロック表面に、表2の組成物を5℃、湿度90%下、塗布量1.0kg/mにて塗布し、1週間養生後の外観を目視にて観察した。
光沢があり、平滑な塗膜の場合を○、塗膜に曇りがみられるが皺がない場合を△とした。
[硬化物の圧縮強さ];組成物を8mm厚の注型枠(10cm×10cm)に流し込み、25℃、65%R.H.下にて1週間養生した硬化物について、JISK 6911に準じて測定した。
[製造例1]
反応容器に二硫化炭素90部と臭化リチウム5部、テトラヒドロフラン(THF)120部を仕込んで攪拌溶解し、58部の2−エチルヘキシルグリシジルエーテルを20℃以下に保ちながら滴下した後、40℃で5時間熟成した。減圧下でTHF及び過剰の二硫化炭素を留去した後、ろ過して、25℃での粘度40mPa・s、ヘテロ環基当量262の淡黄色液体のヘテロ環化合物(2EH−DTC)を得た。
[製造例2]
攪拌器、温度計、滴下装置及び還流装置をそなえた反応容器に、ビスヘキサメチレントリアミン(1モル)とフェノール(1モル)を仕込んで十分混合し、これに37%ホルムアルデヒド水溶液(1モル)を40℃以下で徐々に滴下した。滴下終了後、80℃まで昇温し、同温度で5時間反応させた。反応終了後、40℃〜60℃の温度で減圧下脱水し、アミン価488、粘度3,400mPa・s(25℃)の硬化剤(C−1)を得た。
[製造例3]
メタキシリレンジアミン、フェノールを混合後、37%ホルムアルデヒド水溶液を40℃以下で除々に滴下した。滴下終了後、80℃まで昇温し、同温度で5時間反応させた。反応終了後、40℃〜60℃の温度で減圧下脱水し、アミン価360、粘度280mPa・s(25℃)の硬化剤(C−2)を得た。
[実施例1〜4、比較例1〜3]
表2に示した配合量で各成分を混合、攪拌し、前記の試験方法によりエポキシ樹脂塗り床材としての性能評価試験を行った。結果を表2に示す。
Figure 2005255852
注)EP−4100:旭電化工業社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
JE−2520BW:アイカ工業社製、脂肪族ポリアミン(アミン価:359)
K−54:ピィ・ティ・アイ・ジャパン社製、トリス(N,N−ジメチルアミノメチ ルフェノール
充填剤:丸尾カルシウム社製、炭酸カルシウム
着色顔料:大日精化工業社製、酸化チタン及びカーボンブラック
添加剤:楠本化成社製、商品名;ディスパロンP−420
表2から明らかなように、(A)、(B)、及び(C)を必須成分とする本発明のエポキシ樹脂系塗り床材用組成物は、低粘度であり、低温硬化性、塗膜の仕上り外観に優れることがわかる。
本発明のエポキシ樹脂系塗り床材用組成物は塗り床材に好適に用いられる。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)及び/又は(2)で表されるヘテロ環含有化合物(A)、分子中にエポキシ基を2個以上含有するポリエポキシ化合物(B)、及びフェノール類と脂肪族ポリアミン類のホルムアルデヒド縮合物(C)を必須成分とすることを特徴とするエポキシ樹脂系塗り床材用組成物。
    Figure 2005255852
    Figure 2005255852

    [式(1)、(2)中、nは1〜10の整数、Y 、Z は、それぞれ独立に酸素又は硫黄原子;R 、R はエポキシド(D)からエポキシ基部分を除いた残基である。]
  2. 上記(A)、(B)、(C)の必須成分に加え、さらに、非反応性の芳香族ヒドロキシ化合物(E)を含んでなる請求項1記載のエポキシ樹脂系塗り床材用組成物。
  3. 前記(A)の含有量が組成物全体に対して1〜10重量%である請求項1又は請求項2記載のエポキシ樹脂系塗り床材用組成物。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか記載のエポキシ樹脂系塗り床材用組成物を硬化させてなる硬化物。
  5. コンクリート下地、樹脂床下地上にプライマーを施した後、請求項1乃至請求項4のいずれか記載のエポキシ樹脂系塗り床材用組成物を上塗りに使用するエポキシ樹脂系塗り床材の施工方法。
  6. 請求項5記載の施工方法により製造された塗り床材。
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