JP2005255782A - 樹脂組成物及び化粧材 - Google Patents

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智也 荻野
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一樹 楓
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Abstract

【課題】 耐摩耗性に優れホルムアルデヒド放散のない化粧材を得る。
【解決手段】 コア層とパターン層などからなる化粧板であって、少なくともパターン層として、(A)疎水化シリカを樹脂及び/又は有機溶剤に分散した疎水化シリカ分散体と、(B)1分子中に重合性不飽和基とイソシアネート基の両方を有する化合物と、(C)触媒とを混合、加熱した樹脂組成物に、(D)重合開始剤を加えた樹脂液を含浸、乾燥した樹脂含浸パターン紙を用い、コア層とともに熱圧成形する。該疎水化シリカの配合割合は、(B)成分100重量部に対して、10〜30重量部とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は樹脂組成物及び化粧材に関する。
従来、メラミン樹脂化粧板や、ジアリルフタレート樹脂化粧板などの熱硬化性樹脂化粧板が知られている。
メラミン化粧板の製法としては、化粧紙にメラミン樹脂を含浸した樹脂含浸化粧紙とフェノール樹脂含浸紙とを、多段式ホットプレス機を用いて熱圧成形することにより製造し、表面物性が優れていることからカウンター甲板、テーブルトップ、棚板等の表面化粧材として利用されている。
また、表面層がジアリルフタレート樹脂含浸紙でコア層がポリエステル樹脂含浸紙からなるジアリルフタレート樹脂化粧板は曲げ加工等に優れることからカウンターや造作部材の木口用化粧板として使用されている。
これらの化粧板は、表面の耐摩耗性をより向上させるため、化粧層の上にリンター紙又は薄い抄造紙に熱硬化性樹脂を含浸した含浸紙を最表層のオーバーレイ層として熱圧成形している。
特開2002−36446号公報 特開2002−347179号公報
しかしながら、このオーバーレイ層はその下にある化粧層の意匠性を低下させる。特に、化粧紙の印刷の不鮮明感、高輝度印刷紙の輝度の低下は著しく、意匠性と性能の両方を併せ持つ化粧板の開発が望まれていた。
かような問題を解決するにあたり、化粧紙を含浸する際に用いる樹脂液中に球状アルミナを添加して耐摩耗性を向上させようとすることも考えられるが、この方法だと、化粧表面が曇り、鮮明にならない、また、球状アルミナは樹脂液中での沈降が著しく、安定した含浸処理ができないといった問題があった。
その他、樹脂液中にシリカ等の無機物を添加する方法もあるが、高い耐摩耗性を得るに多量のシリカを必要とし、樹脂硬化物が脆くなり、鮮明感、透明感を損なうものとなっていた。
また、メラミン化粧板は、パターン層にメラミン樹脂、コア層にフェノール樹脂を含浸、硬化させている為、ホルムアルデヒドの放散の課題があり、メラミン樹脂やフェノール樹脂は熱硬化性樹脂であるが為に弾性に乏しく加工性が必要な部位での使用には適していなかった。
さらにダップ樹脂やポリエステル樹脂の変色等の問題があり、表面硬度もメラミン化粧板と比べるとかなり劣る為、表面傷等の課題があった。
本発明はかかる状況に鑑み検討されたもので、ホルムアルデヒドを含まず、透明性、擦傷性に優れ、高弾性である化粧板を提供することを目的とするものである。
すなわち請求項1記載の発明は、(A)疎水化シリカを樹脂及び/又は有機溶剤に分散した疎水化シリカ分散体と、(B)1分子中に重合性不飽和基とイソシアネート基の両方を有する化合物と、(C)触媒とを混合、加熱してなることを特徴とする樹脂組成物である。
また、請求項2記載の発明は、該疎水化シリカの配合割合が、該(B)成分100重量部に対して、10〜30重量部であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物である。
更に、請求項3記載の発明は、該疎水化シリカの粒子径が溶媒分散後0.3μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の樹脂組成物である。
更にまた、請求項4記載の発明は、該疎水化シリカのメタノール滴定試験による疎水化度が30%メタノール水溶液に分散可能な割合で50%以下であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の樹脂組成物である。
更に、請求項5記載の発明は、該樹脂組成物に、(D)重合開始剤を加えてなる樹脂液を装飾板の表層に塗布してなることを特徴とする化粧材である。
また、請求項6記載の発明は、コア層とパターン層などからなる化粧板であって、少なくともパターン層として、該樹脂組成物に、(D)重合開始剤を加えてなる樹脂液を含浸、乾燥した樹脂含浸パターン紙を用い、コア層とともに熱圧成形してなることを特徴とする化粧材である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物を用いた化粧板は評価結果に示すようにホルムアルデヒドの放散がなく、耐摩耗性、表面硬度優れ、しかも仕上がり外観は曇りがなく、良好なものとなる。
(疎水化シリカ)
本発明に用いられる(A)成分の疎水化シリカは、シリカ(SiO)の表面にシラノール基(Si−OH)が残存した親水性シリカ微粒子の水酸基の全部又は一部を、トリフルオロアルキルアルコール等でトリフルオロアルキル化したものや、ヘキサメチルジシラン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等のシランカップリング剤で表面処理したものや、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイルでオイル化して、表面を疎水化したものであり、樹脂及び/又は有機溶媒を分散媒として用いることができる。これら疎水性シリカは2種以上併用しても差し支えない。
疎水化シリカの市販品としては、アエロジルR972、R972V、RX200、RY200(以上日本アエロジル株式会社製)やレオロシールDM−10、DM−20、DM−30、MT−10、MT−20(以上トクヤマ株式会社製)等が挙げられる。
(疎水化シリカの製法)
親水性シリカ微粒子を疎水化処理する方法としては特に限定されず、親水性シリカ微粒子を疎水性化合物の溶液に浸漬後、乾燥、加熱処理する方法や、親水性シリカ微粒子の粉体を攪拌しながら疎水性化合物の溶液を噴霧し、乾燥、加熱処理する方法などの公知の方法などが挙げられる。疎水化されていないと分散性が悪く、吸湿性の高さから、保存時の粘度の経時安定性が劣り、樹脂組成物をゲル化させる。
(親水化シリカ)
疎水化される親水性シリカは、硅酸ソーダと酸との反応、アルコキシシランの加水分解又はカルシウムシリケートと酸との反応によって合成される湿式法シリカ又はハロゲン化硅素の酸水素焔中で高温加水分解するか或は石英からアーク法によって合成され、シラノール基(SiOH)を有している。
(疎水化シリカの配合割合)
また、疎水化シリカの配合割合は、(B)成分100重量部当たり5重量部以上、好ましくは10〜30重量部であり、下限に満たないと、耐摩耗性が劣りやすくなる。また、上限を超えると、樹脂粘度が高くなり含浸が困難となる。
(疎水化シリカの粒子径)
疎水化シリカの好ましい平均粒子径は0.5μm以下であり、平均粒子径が上限を超えると、樹脂が著しく濁り、成型物外観が悪くなる。
(疎水化度)
疎水化度は、30%メタノール水溶液を緩やかに攪拌しながら、疎水性シリカを分散できる限界量まで添加していったときの割合を表したもので、以下に述べる方法により測定された数値であり、疎水化度を表わす尺度として用いる。
すなわち30重量%メタノール水溶液100mlビーカーに50g秤取し、マグネットスターラーで撹拌しながら、液面下へ疎水性シリカをゆっくり加えていき、分散できなくなる寸前を終点とする、添加した疎水性シリカ量A(g)から数1により算出される。この値が小さいほど疎水性であることを意味している。

本発明においては、疎水化の程度は、50%以下である。市販品として、例えば、疎水化度が40%である疎水性シリカ微粉末、株式会社トクヤマ製、商品名:「レオロシールDM−30」、疎水化度約20%である株式会社トクヤマ製の「レオロシールDM−10」や「レオロシールDM−10C」疎水化度5%のシリカ、商品名「レオロシールDM−30S」、株式会社トクヤマ製などが挙げられる。
(分散方法)
疎水性シリカは樹脂及び/又は有機溶媒に分散して用いるが、分散機として超音波分散機、ホモジナイザー、サンドグラインドミル、ボールミル、高速ミキサー、アトライター等の公知の分散機を使用することが出来る。
(分散樹脂、分散有機溶媒)
分散用樹脂としては、相溶性のあるものであればどのようなものでもよく、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、或いはポリエーテル系樹脂等の任意の樹脂を使用することができる。
また、有機溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、エチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)、エチレングリコールモノn−プロピルエーテル等のアルコール系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、ジメチルアセトアミド等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。
(重合性不飽和基とイソシアネート基を有する化合物)
本発明で用いられる(B)成分の1分子中に重合性不飽和基とイソシアネート基の両方を有する化合物とは、同一分子内に(メタ)アクリロイル基、アリル基、ホモアリル基及びスチレン基からなる群から選択される少なくとも1個の基と、少なくとも1個のイソシアネート基とを含有する化合物である。
具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフエニルメタンジイソシアネートなどの一般的な有機ポリイソシアネート又はこれらの2量体もしくは3量体と、ヒドロキシルメタアクリレート、ヒドロキシルアクリレートなどのアクリロイル基含有ヒドロキシル基化合物及び/もしくはこれらのアルキレンオキサイド付加物、又はアリルアルコール及び/もしくはアリルアルコールのアルキレンオキサイド付加物との付加反応生成物などが挙げられる。
また、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、メタクリロイルイソシアネートなどが挙げられる。
これらの中でもとりわけ反応の容易さと、反応後の生成物の重合性の高さから、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、メタクリロイルイソシアネートが好ましい。
また、1分子中に重合性不飽和基とイソシアネート基の両方を有する化合物のとして、1分子中に重合性不飽和基と水酸基を有する化合物と、イソシアネート化合物との反応生成物も挙げられる。
1分子中に重合性不飽和基と水酸基を有する化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートのようなヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類が挙げられ、またジイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等
のジイソシアネートが挙げられる。
また、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物として、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフエニルメタンジイソシアネートの脂肪族系ポリイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(クルードMDI)などの芳香族系ポリイソシアネート及び上記のポリイソシアネートから誘導された縮合ポリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネートなどのトリイソシアネート、また、これらイソシアネート化合物の環化三量体などが挙げられる。
これらは単独で用いることができるし、または2種以上を混合して用いることもできる。
(有機金属系ウレタン化触媒)
有機イソシアネート化合物に重合性不飽和基を導入する際のウレタン反応を促進させるために用いる触媒としては、例えば、酢酸錫、オクチル酸錫、オレイン酸錫、ラウリン酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジクロライド、オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルト等の有機金属系ウレタン化触媒が挙げられる。
(3級アミン系ウレタン化触媒触媒)
また、トリエチレンジアミン、N,N,N’,N’,N’−ペンタメチルジプロピレントリアミン、N,N,N’,N’,N’−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、2−(N,Nジメチルアミノ)−エチル−3−(N,Nジメチルアミノ)プロピルエーテル、N,N’−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン、メチレンビス(ジメチルシクロヘキシル)アミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアセチルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、N,N−ジメチルヘキサデシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−(2−ジメチルアミノエチル)モルホリン、4,4’−オキシジエチレンジモルホリン、N,N’−ジメチルピペラジン、N,N’−ジエチルピペラジン、N,−メチル−N’−ジメチルアミノエチルピペラジン、2,4,6−トリ(ジメチルアミノメチル)フェノール、テトラメチルグアニジン、3−ジメチルアミノ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、N,N,N’,N’−テトラ(3−ジメチルアミノプロピル)メタンジアミン、N,N−ジメチルアミノエタノール、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノ−2−プロパノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、1,4−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−2−メチルピペラジン、1−(2−ヒドロキシプロピル)イミダゾール、3,3−ジアミノ−N−メチルプロピルアミン、1,8−ジアゾビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7、N−メチル−N−ヒドロキシエチルピペラジン等の3級アミン系ウレタン化触媒が挙げられる。
これらのウレタン化触媒は2種以上を併用してもよく、配合割合は樹脂組成物の100重量部に対して0.01〜1重量部用いるのが好ましい。
(混合、加熱)
(A)疎水化シリカを樹脂及び/又は有機溶剤に分散した疎水化シリカ分散体と、(B)1分子中に重合性不飽和基とイソシアネート基の両方を有する化合物と、(C)触媒とを混合する時は加熱しながら混合する必要があり、特に重要な構成要件である。
加熱しないと樹脂液を化粧紙、コア紙などの化粧板用原紙に含浸、乾燥した際疎水化シリカが含浸紙の表面に散布された状態、いわゆる粉噴き状態になり、化粧板の仕上がり外観が悪くなりやすい。加熱温度は50〜90℃、加熱時間は1時間以上とするのが望ましい。
(ウレタン化反応)
ウレタン化反応を行うに当たっては、ウレタン触媒の存在下で、イソシアネート基に対して不活性な溶剤、例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネートなどのグリコールエーテルエステル系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、フルフラール等の極性溶剤の1種または2種以上を使用して行われる。
(重合禁止剤)
また、(メタ)アクリロイル基を含むイソシアネートを用いてウレタン化反応を行う際には、(メタ)アクリロイル基が反応しないように、重合禁止剤を用いるのが望ましく、重合禁止剤としては、p−ベンゾキノン、ナフトキノン、フェナンスラキノン、p−キシロキノン、p−トルキノン、2,6−ジクロロキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジアセトキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジカプロキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジアシロキシ−p−ベンゾキノン、ハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール、2,5−t−ブチルハイドロキノン、モノ−t−ブチルハイドロキノン又は2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン等通常公知の禁止剤が挙げられる。
(重合開始剤)
化粧材用として供するにあたっては、(A)、(B)、(C)成分を含む樹脂組成物に(D)重合開始剤が配合される。
重合開始剤としては、過酸化物、アゾビス化合物等、通常公知のものが挙げられ、過酸化物としては、例えば、過酸化ジブチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、クメンハイドロ過酸化物等、アゾビス化合物としては、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライド等が挙げられる。
本発明の化粧材に係るコア層の基材には、α−セルロース、リンター、クラフトなどのパルプないしは天然繊維単独またはこれらにビニロンやナイロン等の合成繊維、ガラス繊維などの無機繊維等が混入された繊維材料から作られた多孔質な紙類、不織布、布類等が使用される。
化粧紙、コア層用基材には、基材重量に対し、樹脂液が数2で示される算出方法で50〜150重量%含浸処理される。含浸処理率が50重量%以下では成形性に欠け、層間剥離や反りの原因となり、150重量%以上では樹脂の流出ロスが激しく好ましくない。

成形は平板プレス、連続プレスなどの熱圧成形機で、加熱温度110〜180℃、加圧条件4〜100kg/cmの成形条件で熱圧される。
その他、フィルム成形法に基づいて製造してもよい。この際の基材としては、MDF、パーティクルボード、合板などの木質系基材が挙げられる。また、石膏ボード、ケイカル板などの無機質系基材も適用できる。
尚、(A)、(B)、(C)、(D)成分を含む樹脂液は、化粧板、化粧合板などの装飾板の表面に塗布し、硬化させてもよい。
以下、本発明について実施例、比較例を挙げてより詳細に説明するが、具体例を示すものであって特にこれらに限定するものではない。
実施例1
シリカ粒子をジメチルジクロロシランで処理した疎水化シリカ(疎水化度;40、比表面積230±20m/g、嵩密度約50g/l、商品名 レオロシール DM−30 株式会社トクヤマ製)20重量部を酢酸エチルに分散した疎水化シリカ分散体と酢酸ブチル210重量部を混合高速攪拌し、粒子径が0.2μm程度になったことを動的光散乱法にて確認した後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)(分子量155/昭和電工株式会社製)100重量部を更に混合させ、1時間程度攪拌した後、触媒としてジラウリン酸ジ−n−ブチル錫(DBTDL)を0.01重量部加え、70℃で2時間撹拌した。この際メタクリロイル基が反応しないように極微量にハイドロキノンを添加した。その後、25重量部のメタノールを添加し、イソシアネート基を全て反応させ、減圧濃縮し、固形分40%の樹脂組成物(I)を得た。この時、イソシアネート基の有無は赤外吸収スペクトルで確認した。
次いで、樹脂組成物(I)100部に対し、開始剤として過酸化ベンゾイル(BPO)を1重量部加えた樹脂液(I)を化粧紙及びクラフト紙に含浸させ、平板プレス機にて150℃、15kg/cmで熱圧成形し、実施例1の化粧板を得た。
尚、化粧紙への含浸率は数2で示される算出方法で100%、クラフト紙は80%とした。
実施例2
実施例1と同様の疎水化シリカ20重量部と、酢酸ブチル206重量部を混合高速攪拌し、粒子径が0.2μm程度になったことを動的光散乱法にて確認した後、イソホロンジイソシアネート(IPDI)63重量部と、2−ヒドロキシエチルメタクリレート37重量部と更に混合させ、1時間程度攪拌した後、触媒としてジラウリン酸ジ−n−ブチル錫(DBTDL)を0.01重量部加え、70℃で24時間撹拌した。この際メタクリロイル基が反応しないように極微量にハイドロキノンを添加した。その後、20重量部のイソプロピルアルコールを添加し、イソシアネート基を全て反応させ、減圧濃縮し、固形分40%の樹脂組成物(II)を得た。この時、イソシアネート基の有無は赤外吸収スペクトルで確認した。
次いで、樹脂組成物(II)100重量部に対し、開始剤として過酸化ベンゾイル(BPO)を1重量部加えた樹脂液(II)を化粧紙に及びクラフト紙に含浸させ、平板プレス機にて150℃、15kg/cmで熱圧成形し、実施例2の化粧板を得た。
尚、化粧紙への含浸率は数2で示される算出方法で100%、クラフト紙は80%とした。
比較例1(疎水化シリカを配合しない場合)
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)(分子量155/昭和電工(株)製)100重量部を酢酸ブチル100重量部に溶解し、メタノールを25重量部加えた後、ジラウリン酸ジ−n−ブチル錫(DBTDL)を0.1重量部加え、イソシアネート基を全て反応させ、樹脂組成物(a)を得た。
次いで、樹脂組成物(a)100重量部に対し、開始剤として過酸化ベンゾイル(BPO)を1重量部加えた樹脂液(a)を化粧紙に及びクラフト紙に含浸させ、平板プレス機にて熱圧成形を行い比較例1の化粧材を得た。
尚、化粧紙への含浸率は数2で示される算出方法で100%、クラフト紙は80%とした。
比較例2(加熱混合しない場合)
実施例1において、疎水化シリカ分散体20重量部と、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)(分子量155/昭和電工(株)製)100重量部と、酢酸ブチル180重量部を混合し、1時間程度攪拌した後、触媒としてジラウリン酸ジ−n−ブチル錫(DBTDL)を0.1重量部加え、常温で2時間撹拌した以外は同様に実施して、比較例2の化粧材を得た。
比較例3(親水性シリカを用いた場合)
実施例1において、疎水化シリカに代えて親水性シリカ(QS−40 株式会社トクヤマ製)を用いた以外は同様に実施したが、シリカを全体の10%量添加することが限界であり、加熱攪拌後、1時間経過した時ゲル化した。
比較例4(球状アルミナを用いた場合)
実施例1において、樹脂組成物(I)100部に対し、開始剤として過酸化ベンゾイル(BPO)を1重量部と、球状アルミナ(AX−25 株式会社マイクロン製)を3重量部加えた樹脂液(b)を用いた以外は同様に実施して、比較例4の化粧材を得た。
比較例5(疎水化シリカの配合量が下限未満の場合)
実施例1において、疎水化シリカの配合量を5重量部とした以外は同様に実施した。
比較例6(疎水化シリカの配合量が上限を超える場合)
実施例1において、疎水化シリカの配合量を50重量部とした以外は同様に実施したが、著しく増粘し、成形品の表面が曇った。
比較例7(疎水化シリカの粒子径が上限を超える場合)
実施例1において、疎水化シリカを酢酸エチルに分散させた時の粒子径が0.8μmであること以外は同様に実施した。
比較例8(疎水化シリカの疎水化度が下限未満の場合)
実施例1において、疎水化度が60%の疎水化シリカを用いた以外は同様に実施したが、DBTDL添加後の加熱で樹脂はゲル化した。
評価結果を表1に示す。
評価方法は以下の通りとした。
1.樹脂組成物の安定性;常温に放置し、ゲル化の有無を確認した。
2.含浸紙の状態;含浸紙の外観を目視にて確認した。
3.成形品の外観;JIS K6902「熱硬化性樹脂化粧板試験方法」に準じて評価した。
4.成形品の透明性;成形品の外観を目視にて確認した。
5.耐摩耗性;JIS K6902「熱硬化性樹脂化粧板試験方法」に基づき摩耗量にて評価した。
6.表面硬度;斜め45度1000g荷重にて鉛筆引っかき試験を行い傷の有無により評価した。

Claims (6)

  1. (A)疎水化シリカを樹脂及び/又は有機溶剤に分散した疎水化シリカ分散体と、(B)1分子中に重合性不飽和基とイソシアネート基の両方を有する化合物と、(C)触媒とを混合、加熱してなることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 該疎水化シリカの配合割合が、該(B)成分100重量部に対して、10〜30重量部であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 該疎水化シリカの粒子径が溶媒分散後0.5μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の樹脂組成物。
  4. 該疎水化シリカのメタノール滴定試験による疎水化度が30%メタノール水溶液に分散可能な割合で50%以下であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の樹脂組成物。
  5. 該樹脂組成物に、(D)重合開始剤を加えてなる樹脂液を装飾板の表層に塗布してなることを特徴とする化粧材。
  6. コア層とパターン層などからなる化粧板であって、少なくともパターン層として、該樹脂組成物に、(D)重合開始剤を加えてなる樹脂液を含浸、乾燥した樹脂含浸パターン紙を用い、コア層とともに熱圧成形してなることを特徴とする化粧材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007211105A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Riken Technos Corp 難燃性熱可塑性樹脂組成物及びその成形体
EP2316643A1 (en) * 2009-10-27 2011-05-04 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Decorative sheet and decorative material laminated with the same

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