JP2005255658A - 中員環アミン由来の四級アンモニウム塩とその製法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 発見者らが見出している面不斉中員環アミン類から、これまで報告例のない様々な置換基を有する面不斉四級アンモニウム塩の製法を提供することを目的とする。また、そのものの不斉反応剤としての機能を提供することを目的とする。
【解決手段】 発明者らは、室温下安定な面不斉を有する中員環アミン類を用い、種々の面不斉四級アンモニウム塩の合成に成功した。なお、そのものを光学活性体として得ることにも成功した。また、そのものが不斉相間移動触媒として機能することを見出した。
【解決手段】 発明者らは、室温下安定な面不斉を有する中員環アミン類を用い、種々の面不斉四級アンモニウム塩の合成に成功した。なお、そのものを光学活性体として得ることにも成功した。また、そのものが不斉相間移動触媒として機能することを見出した。
Description
本発明は、室温下安定な面不斉を有するアンモニウム塩に関する。
また、本発明は、面不斉を有する光学活性な四級アンモニウム塩に関する。
また、本発明は、面不斉四級アンモニウム塩を不斉相間移動触媒として利用することに関する。
また、本発明は、面不斉を有する光学活性な四級アンモニウム塩に関する。
また、本発明は、面不斉四級アンモニウム塩を不斉相間移動触媒として利用することに関する。
これまで中心性不斉、軸不斉を有する光学活性四級アンモニウム塩が合成され、不斉反応剤として利用されてきた(例えば、非特許文献1参照)。
(a)O’Donell,M.J.;Bennett,W.D.;Wu,S.J.Am.Chem.Soc.1989,111,2353−2355.(b)Corey,E.J.;Xu,F;Noe,M.C.J.Am.Chem.Soc.1997,119,12414−12415.
(a)O’Donell,M.J.;Bennett,W.D.;Wu,S.J.Am.Chem.Soc.1989,111,2353−2355.(b)Corey,E.J.;Xu,F;Noe,M.C.J.Am.Chem.Soc.1997,119,12414−12415.
しかしながら、これらアンモニウム塩のほとんどが、天然アルカロイド由来であり、柔軟な設計が行えないという問題点がある。
最近、我々は室温下安定な面不斉を有する様々な中員環アミン類の合成に成功している(例えば、特許文献1参照、または非特許文献1参照)。
友岡克彦,鈴木征希,島田麻木,柳鶴俊一 特願2002−064543 鈴木征希、磯知里、友岡克彦、日本化学会第83春季年会講演予稿集II、1H6−42.
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、我々が見出している面不斉中員環アミン類から、これまで報告例のない様々な置換基を有する面不斉四級アンモニウム塩の製法を提供することを目的とする。また、そのものの不斉反応剤としての機能を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、我々が見出している面不斉中員環アミン類から、これまで報告例のない様々な置換基を有する面不斉四級アンモニウム塩の製法を提供することを目的とする。また、そのものの不斉反応剤としての機能を提供することを目的とする。
発明者らは、室温下安定な面不斉を有する中員環アミン類を用い、種々の面不斉四級アンモニウム塩の合成に成功した。なお、そのものを光学活性体として得ることにも成功した。また、そのものが不斉相間移動触媒として機能することを見出した。
以下に本発明を説明する。
本発明のひとつは、面不斉アミン類に関しては、一般式(1)
(R1は置換基を有してもよいアルキル基、水素、R2は置換基を有しても良いアルキル基、水素、R3は置換基を有しても良いアルキル基、アリール基、アルキニル基、アルケニル基、アシル基、シリル基、水素、R4は置換基を有しても良いアルキル基、アリール基、アルキニル基、アルケニル基、アシル基、シリル基、水素、R5は置換基を有しても良いアルキル基、アリール基、アルキニル基、アルケニル基、アシル基、シリル基、水素、またR4とR5のそれぞれは互いに結合して隣接する炭素原子と共に環あるいは縮合環を形成しても良い。Xはハロゲン原子で選ばれる)で表される中員環アンモニウム塩。
上記において、R4とR5が形成しうる環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、シクロアルケン等が挙げられる。アルキル基としては、C1〜C10のアルキル基等を表し、より好ましくは、C1〜C7のアルキル基等を表す。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ベンジル基などが挙げられる。アリール基としては、C6〜C20のアリール基等を表し、より好ましくは、C6〜C14のアリール基等を表す。具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられる。シリル基としては、C1〜C20のシリル基等を表し、より好ましくは、C1〜C16のシリル基等を表す。具体的には、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリイソプロピル基等が挙げられる。アルキニル基としては、C2〜C20のアルキニル基等を表し、より好ましくは、C2〜C18のアルキニル基を表す。具体的には、エチニル基、フェニルエチニル基、トリメチルシリルエチニル基、t−ブチルジメチルシリルエチニル基、t−ブチルジフェニルシリルエチニル基等が挙げられる。アルケニル基としては、C1〜C20のアルケニル基等を表し、より好ましくは、C2〜C18のアルケニル基を表す。具体的には、ビニル基、スチニル基、トリメチルシリルビニル基、t−ブチルジメチルシリルビニル基、t−ブチルジフェニルシリルビニル基、トリイソプロピルビニル基等が挙げられる。アルコキシ基としては、C1〜C20のアルコキシ基等を表し、より好ましくは、C1〜C7のアルコキシル基等を表す。具体的にはメトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基、tブトキシ基、ベンジルオキシ基等が挙げられる。置換基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリール基、アルキル基等が挙げられる。
また、上記の一般式(1)は、光学活性体として得ることができる。
一方、本発明のひとつは、面不斉中員環アンモニウム塩の製造方法である。
また、上述の光学活性四級アンモニウム塩を不斉相間移動触媒として用いることである。
本発明は、(一)面不斉を有する中員環アンモニウム塩の合成、(二)面不斉を有する中員環アンモニウム塩を不斉相間移動触媒として用いることの二つよりなる。
(一)「面不斉を有する中員環アンモニウム塩の合成」の段階では、我々が報告している中員環アミドから3工程で面不斉を有する中員環アンモニウム塩へ導く。(二)「不斉相間移動触媒の活用」では、その例として、グリシンSchiff塩基の不斉アルキル化反応による光学活性アミノ酸類を合成する。
また(なお)、本発明は上述の実施の形態に限らず本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得ることはもちろんである。
(一)〜(二)のそれぞれについてさらに詳しく説明する。(一)「面不斉を有する中員環アンモニウム塩の合成」に関しては、次のような方法を用いる(図1)。
我々が、既に報告している(例えば、特許文献1参照、または非特許文献1参照)中員環ジアリルアミドA(>98%ee)に対し、リチウムナフタレニド(LN)を作用させ、環状二級アミンBとする。
友岡克彦,鈴木征希,島田麻木,柳鶴俊一 特願2002−064543 鈴木征希、磯知里、友岡克彦、日本化学会第83春季年会講演予稿集II、1H6−42.
その後、Bにアルキルハライド(R1X)を作用させ、環状三級アミンCを調製する。CにR2Xを加えることにより、面不斉を有する中員環四級アンモニウム塩Dが合成できる。
我々が、既に報告している(例えば、特許文献1参照、または非特許文献1参照)中員環ジアリルアミドA(>98%ee)に対し、リチウムナフタレニド(LN)を作用させ、環状二級アミンBとする。
その後、Bにアルキルハライド(R1X)を作用させ、環状三級アミンCを調製する。CにR2Xを加えることにより、面不斉を有する中員環四級アンモニウム塩Dが合成できる。
つぎに、(二)「不斉相間移動触媒の活用」では、不斉アルキル化反応の例について説明する。
図2に示したグリシン由来のSchiff基Eと触媒量のD、アルキルハライド(R’X)を有機溶媒に溶解し、0℃にてアルカリ性水溶液を滴下することにより、アルキル化体Fを光学活性体として合成できる。
図2に示したグリシン由来のSchiff基Eと触媒量のD、アルキルハライド(R’X)を有機溶媒に溶解し、0℃にてアルカリ性水溶液を滴下することにより、アルキル化体Fを光学活性体として合成できる。
つぎに、本発明にかかる実施例について具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではないことはもちろんである。
(試験1)面不斉を有する9員環アンモニウム塩1aの合成(R1=ベンジル、R2=ベンジル、R3=メチル、R4=メチル、R5=水素、X=臭素)
9員環アンモニウム塩1aは、対応する9員環アミド(R3=メチル基、R4=メチル基、R5=水素、R体,>98%ee)から3工程で合成した。対応する9員環アミドにLN(リチウムナフタレニド)を作用させ、環状二級アミンとした後、DMF(ジメチルホルムアミド)中、炭酸カリウム存在下、臭化ベンジルを作用させ、環状三級アミンを得た。なお、このものの光学純度は、キラルカラムによるHPLC分析より、光学的に純粋であることを確認した。アルゴン雰囲気下、室温にて環状三級アミン(118.9mg,0.493mmol)を塩化メチレン(0.5mL)に溶解し、過剰量の臭化ベンジル(0.53mL,4.88mmol)を加え、18時間45分撹拌した。その後、溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィーにより(クロロホルム/メタノール=20/1から10/1)で精製し、四級アンモニウム塩1aを収率68%で合成した。
9員環アンモニウム塩1aは、対応する9員環アミド(R3=メチル基、R4=メチル基、R5=水素、R体,>98%ee)から3工程で合成した。対応する9員環アミドにLN(リチウムナフタレニド)を作用させ、環状二級アミンとした後、DMF(ジメチルホルムアミド)中、炭酸カリウム存在下、臭化ベンジルを作用させ、環状三級アミンを得た。なお、このものの光学純度は、キラルカラムによるHPLC分析より、光学的に純粋であることを確認した。アルゴン雰囲気下、室温にて環状三級アミン(118.9mg,0.493mmol)を塩化メチレン(0.5mL)に溶解し、過剰量の臭化ベンジル(0.53mL,4.88mmol)を加え、18時間45分撹拌した。その後、溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィーにより(クロロホルム/メタノール=20/1から10/1)で精製し、四級アンモニウム塩1aを収率68%で合成した。
物性データ
1,1−ジベンジル−3,7−ジメチル−2,5,6,9−テトラヒドロ−1H−アゾニウム ブロマイド 1a:R1=ベンジル、R2=ベンジル、R3=メチル、R4=メチル、R5=水素、X=臭素
1H NMR(300MHz,CDCl3):δ7.92−7.88(m,3H),7.60−7.33(m,5H),5.91(d,J=12.6Hz,1H),5.82(d,J=12.6Hz,1H),5.80(d,J=12.8Hz,1H),5.13(d,J=9.0Hz,1H),4.97−4.92(m,1H),4.73(d,J=12.8Hz,1H),4.19(d,J=12.8Hz,1H),3.83(dd,J=12.3,7.8Hz,1H),3.78(d,J=12.8Hz,1H),3.21(dd,J=12.3,12.0 Hz,1H),2.00−1.54(m,4H),1.85(s,3H),1.81(s,3H).
Optjcal rotation Value:[α]D 28+43.7(c0.40,CHCl3)from(S)−9員環アミド(A).
中員環アミド(R3=メチル基、R4=水素、R5=水素、S体,>98%ee)を用い、前述の手法により1bを4%(3工程収率)で合成した。
1,1−ジベンジル−3−メチル−2,5,6,9−テトラヒドロ−1H−アゾニウム1b:R1=ベンジル、R2=ベンジル、R3=メチル、R4=水素、R5=水素、X=臭素
1H NMR(300MHz,CDCl3):δ7.92(m,1H),7.61(d,J=6.0Hz,1H),7.54−7.40(m,8H),6.06(m,1H),5.97(d,J=12.6Hz,1H),5.87(d,J=12.9Hz,1H),5.18(m,2H),5.02−4.91(m,1H),4.73(d,J=12.9Hz,1H),4.21(d,J=12.6Hz,1H),3.87(d,J=12.3Hz,H),3.80(d,J=12.3Hz,1H),3.24(dd,J=12.6,12.0Hz,1H),2.39(m,1H),2.24−2.18(m,1H),1.86(s,3H),1.55(m,2H).
中員環アミド(R3=水素、R4=水素、R5=水素、R体,>98%ee)を用い、前述の手法により1cで21%(3工程収率)で合成した。
1,1−ジベンジル−2,5,6,9−テトラヒドロ−1H−アゾニウム ブロマイド 1c:R1=ベンジル、R2=ベンジル、R3=水素、R4=水素、R5=水素、X=臭素
1H NMR(300MHz,CDCl3):δ7.80−7.78(m,2H),7.61(d,J=6.0Hz,2H),7.53−7.39(m,6H),6.16(d,J=12.9Hz,1H),6.16(d,J=12.6Hz,1H),6.07(d,J=12.6Hz,1H),5.82(m,1H),5.39−5.25(m,3H),4.55(d,J=12.9Hz,1H),4.08(d,J=12.0Hz,1H),5.74(d,J=12.6Hz,1H),3.55(m,1H),2.86(t,J=12.0Hz,1H),2.47−2.41(m,2H),1.54−1.47(m,2H).
中員環アミド(R3=水素、R4=メチル基、R5=水素、R体,>98%ee)を用い、前述の手法により1cを32%(3工程収率)で合成した。
1,1−ジベンジル−4−メチル−2,5,6,9−テトラヒドロ−1H−アゾニウム ブロマイド 1d:R1=ベンジル、R2=ベンジル、R3=水素、R4=メチル、R5=水素、X=臭素
1H NMR(300MHz,CDCl3):δ7.79(d,J=7.79Hz,2H),7.73(d,J=6.3Hz,2H),7.51−7.37(m,6H),6.12(d,J=12.6Hz,1H),5.98(d,J=12.6Hz,1H),5.89−5.84(m,1H),5.47−5.34(m,2H),5.26−5.20(m,1H),4.53(d,J=12.6Hz),4.07(d,J=12.3Hz,1H),3.70(d,J=11.7Hz,1H),3.55(dd,J=11.7,10.5Hz,1H),2.83(dd,J=12.3,12.0Hz,1H),2.44−2.42(m,1H),2.40−2.15(m,1H),1.84(s,3H),1.62−1.57(m,1H),1.28−1.23(m,1H).
1,1−ジベンジル−3,7−ジメチル−2,5,6,9−テトラヒドロ−1H−アゾニウム ブロマイド 1a:R1=ベンジル、R2=ベンジル、R3=メチル、R4=メチル、R5=水素、X=臭素
1H NMR(300MHz,CDCl3):δ7.92−7.88(m,3H),7.60−7.33(m,5H),5.91(d,J=12.6Hz,1H),5.82(d,J=12.6Hz,1H),5.80(d,J=12.8Hz,1H),5.13(d,J=9.0Hz,1H),4.97−4.92(m,1H),4.73(d,J=12.8Hz,1H),4.19(d,J=12.8Hz,1H),3.83(dd,J=12.3,7.8Hz,1H),3.78(d,J=12.8Hz,1H),3.21(dd,J=12.3,12.0 Hz,1H),2.00−1.54(m,4H),1.85(s,3H),1.81(s,3H).
Optjcal rotation Value:[α]D 28+43.7(c0.40,CHCl3)from(S)−9員環アミド(A).
中員環アミド(R3=メチル基、R4=水素、R5=水素、S体,>98%ee)を用い、前述の手法により1bを4%(3工程収率)で合成した。
1,1−ジベンジル−3−メチル−2,5,6,9−テトラヒドロ−1H−アゾニウム1b:R1=ベンジル、R2=ベンジル、R3=メチル、R4=水素、R5=水素、X=臭素
1H NMR(300MHz,CDCl3):δ7.92(m,1H),7.61(d,J=6.0Hz,1H),7.54−7.40(m,8H),6.06(m,1H),5.97(d,J=12.6Hz,1H),5.87(d,J=12.9Hz,1H),5.18(m,2H),5.02−4.91(m,1H),4.73(d,J=12.9Hz,1H),4.21(d,J=12.6Hz,1H),3.87(d,J=12.3Hz,H),3.80(d,J=12.3Hz,1H),3.24(dd,J=12.6,12.0Hz,1H),2.39(m,1H),2.24−2.18(m,1H),1.86(s,3H),1.55(m,2H).
中員環アミド(R3=水素、R4=水素、R5=水素、R体,>98%ee)を用い、前述の手法により1cで21%(3工程収率)で合成した。
1,1−ジベンジル−2,5,6,9−テトラヒドロ−1H−アゾニウム ブロマイド 1c:R1=ベンジル、R2=ベンジル、R3=水素、R4=水素、R5=水素、X=臭素
1H NMR(300MHz,CDCl3):δ7.80−7.78(m,2H),7.61(d,J=6.0Hz,2H),7.53−7.39(m,6H),6.16(d,J=12.9Hz,1H),6.16(d,J=12.6Hz,1H),6.07(d,J=12.6Hz,1H),5.82(m,1H),5.39−5.25(m,3H),4.55(d,J=12.9Hz,1H),4.08(d,J=12.0Hz,1H),5.74(d,J=12.6Hz,1H),3.55(m,1H),2.86(t,J=12.0Hz,1H),2.47−2.41(m,2H),1.54−1.47(m,2H).
中員環アミド(R3=水素、R4=メチル基、R5=水素、R体,>98%ee)を用い、前述の手法により1cを32%(3工程収率)で合成した。
1,1−ジベンジル−4−メチル−2,5,6,9−テトラヒドロ−1H−アゾニウム ブロマイド 1d:R1=ベンジル、R2=ベンジル、R3=水素、R4=メチル、R5=水素、X=臭素
1H NMR(300MHz,CDCl3):δ7.79(d,J=7.79Hz,2H),7.73(d,J=6.3Hz,2H),7.51−7.37(m,6H),6.12(d,J=12.6Hz,1H),5.98(d,J=12.6Hz,1H),5.89−5.84(m,1H),5.47−5.34(m,2H),5.26−5.20(m,1H),4.53(d,J=12.6Hz),4.07(d,J=12.3Hz,1H),3.70(d,J=11.7Hz,1H),3.55(dd,J=11.7,10.5Hz,1H),2.83(dd,J=12.3,12.0Hz,1H),2.44−2.42(m,1H),2.40−2.15(m,1H),1.84(s,3H),1.62−1.57(m,1H),1.28−1.23(m,1H).
(試験2)面不斉アンモニウム塩1aを不斉相間移動触媒として用いることを特徴とするグリシンSchiff塩基の不斉アルキル化反応
アルゴン雰囲気下、0℃にて、面不斉四級アンモニウム1a(5.1mg,0.013mmol)、グリシンSchiff塩基(39.3mg,0.133mmol)と臭化ベンジルをトルエンに溶解し、50wt%水酸化カリウム水溶液(0.5mL)をゆっくり滴下し、2時間5分撹拌した。その後、水を加え、水相をエーテルにて抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、溶媒を除去しカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/エーテル=30/1から10/1)にて精製したところ、収率83%、光学収率27%eeでアルキル化体が得られた。なお、水相を塩化メチレンで抽出することにより、アンモニウム塩を回収することができる。
アルゴン雰囲気下、0℃にて、面不斉四級アンモニウム1a(5.1mg,0.013mmol)、グリシンSchiff塩基(39.3mg,0.133mmol)と臭化ベンジルをトルエンに溶解し、50wt%水酸化カリウム水溶液(0.5mL)をゆっくり滴下し、2時間5分撹拌した。その後、水を加え、水相をエーテルにて抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、溶媒を除去しカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/エーテル=30/1から10/1)にて精製したところ、収率83%、光学収率27%eeでアルキル化体が得られた。なお、水相を塩化メチレンで抽出することにより、アンモニウム塩を回収することができる。
本発見による面不斉アンモニウム塩は、これまでにない新規化合物であり、光学活性体として調製することができる。
また、この化合物は不斉相間移動触媒としての機能を有しており、医薬、農薬、各種化学品あるいはその原料や合成中間体として有用な種々の光学活性化合物の不斉合成に活用できる。
Claims (4)
- 請求項1の一般式(1)に記載の面不斉を有する光学活性な四級アンモニウム塩。
- 請求項1の一般式(1)に記載の面不斉を有することを特徴とする四級アンモニウム塩の製造方法。
- 請求項1の一般式に記載の光学活性四級アンモニウム塩の不斉相間移動触媒としての利用。
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WO2018212216A1 (ja) * | 2017-05-17 | 2018-11-22 | 国立大学法人九州大学 | 光学活性体の製造方法、光学活性体、キラル分子の製造方法およびキラル分子 |
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2004
- 2004-03-10 JP JP2004113657A patent/JP2005255658A/ja active Pending
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