JP2005255072A - 気圧式倍力装置への負圧制御方法 - Google Patents

気圧式倍力装置への負圧制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ブレーキブースタの負圧を検出して、検出した負圧が不足している場合にエゼクタを作動させていると、負圧を確保するのにタイムラグが生じた。
【解決手段】本発明は、吸気弁と排気弁とのいずれか一方の作動角を可変して吸気弁と排気弁とを同時に開成させるオーバーラップ量を可変する可変バルブタイミング装置と、車両の制動装置の作動を補助する気圧式倍力装置に対して通気された際に負圧を供給する負圧発生手段とを備え、負圧発生手段を作動させる空気を吸気系に設けたスロットルバルブの下流に流入させる内燃機関において、アイドル運転時のオーバーラップ量が所定値よりも大きいか否かを判定し、大きいと判定した場合に負圧発生手段への通気量を増量する構成である。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両の制動装置に組み合わされる気圧式倍力装置に対する負圧を制御する気圧式倍力装置への負圧制御方法に関するものである。
従来、車両例えば自動車における制動装置すなわちブレーキ装置には、小さい操作力で大きな制動力を得るために、気圧式倍力装置すなわちブレーキブースタを組み合わせている。気圧式倍力装置は、内燃機関の吸気系から負圧を取り入れ、その負圧の大きさによりブレーキ装置の操作力を補助するものである。そして吸気系の圧力(吸気管圧力)の如何にかかわらず負圧を確保するために、負圧を発生させるエゼクタをブレーキブースタに組み合わせたものが知られている。
このような例として、例えば特許文献1に記載のものでは、ブレーキブースタの負圧を検出し、検出した負圧が所定負圧に到達しない場合に、エゼクタへの通気路の制御バルブを開弁してエゼクタを作動させ、ブレーキブースタに必要な負圧を確保し得るように構成してある。
特開2002−211385号公報
ところが、このような構成のものであると、ブレーキブースタの負圧が不足していることを検出した後にエゼクタを作動させているので、ブレーキブースタがブレーキ装置の操作力を補助するまでに時間のずれが生じ、負圧不足に対する応答性が低下した。また、アイドル運転時に、例えばエアコンディショナが作動してアイドル回転制御が作動し、吸入空気量が増加することにより負圧が低下してブレーキブースタにおいて負圧不足が生じると、負圧不足によりエゼクタが作動することになる。ところが、エゼクタが作動すると、エゼクタを介して空気が吸気系に流れ込むので、その空気によりアイドル運転時の吸入空気量が増加し、アイドル回転数が異常に上昇してアイドル回転制御に支障を来す不具合を生じた。
一方、このようなブレーキブースタの負圧の不足は、例えば可変バルブタイミング装置を装備した内燃機関を搭載する車両においてブレーキブースタに供給する負圧を確保しようとすると、可変バルブタイミング装置によるバルブタイミングが可変される弁例えば吸気弁の作動角を制限する必要が生じてくる。この作動角は、排気弁と吸気弁とが同時に開成している期間を示すオーバーラップ量を増減するものである。そして、オーバーラップ量を制限することは、結果として燃費の向上を制限することになった。
すなわち、燃費をよくするために、可変バルブタイミング装置により排気弁と吸気弁とのオーバーラップ量を大きくして、内部排気ガス還流量を増やすものである。ところが、オーバーラップ量が増えると吸気管圧力は、オーバーラップ量の増加にほぼ比例するようにして負圧から大気圧に近づいていく。このため、ブレーキブースタの負圧を確保しようとすると、オーバーラップ量を燃費が最適となる値より低い値に制限しなければならなかった。
また、アイドル運転時に、例えば吸気弁のバルブタイミングを可変とする可変バルブタイミング装置において、吸気弁のバルブタイミングを進角してオーバーラップ量が大きくなった状態で、可変バルブタイミング装置の異常によりバルブタイミングを変更できない状態となると、内燃機関が停止することを防止するためにアイドル回転制御装置を作動させて、アイドル運転状態を維持するように内燃機関は制御される。つまり、アイドル回転制御装置を作動させて、アイドル回転に必要な吸入空気量を確保するものである。このため、吸気管圧力が大気圧側に向けて変化し、ブレーキブースタへの負圧が減少することになった。このような場合に、ブレーキブースタの必要とする要求負圧を確保しようとすると、可変バルブタイミング装置の異常時を想定してあらかじめオーバーラップ量を要求負圧に応じて制限する必要があり、燃費を向上させることの障害となった。
本発明は、以上のような不具合を解消するためになされたものである。
すなわち、本発明の気圧式倍力装置への負圧制御方法は、吸気弁と排気弁とのいずれか一方の作動角を可変して吸気弁と排気弁とを同時に開成させるオーバーラップ量を可変する可変バルブタイミング装置と、車両の制動装置の作動を補助する気圧式倍力装置に対して通気された際に負圧を供給する負圧発生手段とを備え、負圧発生手段を作動させる空気を吸気系に設けたスロットルバルブの下流に流入させる内燃機関において、アイドル運転時のオーバーラップ量が所定値よりも大きいか否かを判定し、大きいと判定した場合に負圧発生手段への通気量を増量する構成である。
本発明において、通気量を増量するとは、通気量がない状態すなわち通気量が0の状態から通気を開始することにより通気量を増量するもの、及びある量の通気量にて通気している状態からそのある量を上回る量の通気量にすることを指すものである。
このような構成によれば、アイドル運転時の吸気弁と排気弁とのオーバーラップ量が所定値よりも大きい場合に負圧発生手段への通気量を増量するので、気圧式倍力装置が必要とする負圧を、負圧が不足する前に確実に確保することが可能になる。このため、所定値を目標とする燃費が得るための限界となるオーバーラップ量に設定しておけば、アイドル運転時の実際の作動値が設定値を超えた時点から負圧発生手段により気圧式倍力装置に供給される負圧が高くなるので、燃費を確保するとともに気圧式倍力装置の作動を補償することが可能になる。しかも、負圧発生手段が作動した場合には、作動のための空気が吸気系のスロットルバルブの下流に流入するため、アイドル運転時の機関回転数をより適正な状態に維持することが可能になる。
アイドル運転時の可変バルブタイミング装置の異常にも対処するためには、通気量の増量を、オーバーラップ量が大きくなるに応じて増量するものである構成とすればよい。このような構成であれば、可変バルブタイミング装置が異常になった場合に、オーバーラップ量に応じて通気量の増量を行うので、異常時のオーバーラップ量が所定値に対して非常に大きくなってもそのような作動角に応じた負圧を負圧発生手段により確保することが可能になる。
本発明は、以上説明したように、アイドル運転時の吸気弁と排気弁とのいずれか一方の作動角が所定値よりも大きい場合に負圧発生手段への通気量を増量するので、気圧式倍力装置が必要とする負圧を、負圧が不足する前に確実に確保することができる。また、所定値を目標とする燃費が得るための限界となる作動角に設定しておけば、アイドル運転時の実際の作動値が設定値を超えた時点から負圧発生手段により気圧式倍力装置に供給される負圧が高くなるので、燃費を確保するとともに気圧式倍力装置の作動を補償することができる。しかも、負圧発生手段が作動することにより負圧発生手段の作動のための空気が吸気系のスロットルバルブの下流に流入するため、アイドル運転時の吸入空気量が増加し、アイドル運転時の機関回転数をより適正な状態に維持することができる。
加えて、可変バルブタイミング装置が異常になった場合に、オーバーラップ量に応じて通気量の増量を行うので、異常時のオーバーラップ量が所定値に対して非常に大きくなってもそのようなオーバーラップ量に応じた負圧を負圧発生手段により確保することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図1〜4を参照して説明する。
図1に1気筒の構成を概略的に示したエンジン100は、例えば自動車用の3気筒のもので、エンジン100の吸気系1には、図示しないアクセルペダルに応動して開閉するスロットルバルブ2が配設され、その下流側にはサージタンク3が設けられ、サージタンク3からの吸入空気は吸気弁37を介してシリンダ38内に吸入される。なお、このエンジン100は、図示しないが、スロットルバルブ2を迂回するようにしてアイドル回転制御弁を設けたアイドル回転制御空気通路が設けてあり、アイドル回転制御弁の開度を制御することによりアイドル回転制御空気路を介して吸気系1に供給される空気量を制御するアイドル回転制御装置(図示しない)を備えるものである。このようなアイドル回転制御装置は、スロットルバルブ2の開度をアクチュエータにより変更するようにして、アクセルペダルが操作されていない場合に吸気系1への空気量を変更し得るように構成したものであってもよい。
また、吸気系1には、スロットルバルブ2を迂回するように設けられた通気路51に、負圧発生手段であるエゼクタ52が設けてある。エゼクタ52は、当該分野で知られているものであってよく、図2に示すように、例えば通気路51に連通して中間部分で流通する空気の流速が音速近くにまで加速される絞り部52aを有し、その絞り部52aの近傍に開口して負圧を気圧式倍力装置であるブレーキブースタ53に逆止弁54を介して供給する負圧取り出し部52bを備えるものである。この通気路51には、流れる空気量を制御するための制御弁55が設けてある。この制御弁55は、例えばバキュームスイッチングバルブで、印加される駆動電圧pのデューティ比(単位時間当たりの通電時間の割合)にその開度が決定される。逆止弁53は、第一負圧通路56の逆止弁53とエゼクタ52との間が正圧になった場合に、その正圧がブレーキブースタ53にかからないようにするものである。また、ブレーキブースタ53には、通気路51のエゼクタ52より下流位置に連通して、スロットルバルブ2の下流位置から負圧を供給するための第二負圧通路57が設けてあり、その第二負圧通路57にはスロットルバルブ2の下流位置が正圧になった際に、その正圧がブレーキブースタ53に加わらないようにする逆止弁58が設けてある。なお、図示しないが、ブレーキブースタ53は、ブレーキペダルが連結されるとともに、ブレーキペダルが操作された際に制動装置であるブレーキに制動力を伝達するものである。
加えて、サージタンク3に連通する吸気系1の吸気マニホルド4のシリンダヘッド39側の端部近傍には、さらに燃料噴射弁5が設けてあり、この燃料噴射弁5を電子制御装置6により制御するようにしている。また、排気系20には、燃焼室38aから排気弁36を介して排出された排気ガス中の酸素濃度を測定するためのO2センサ21が、図示しないマフラに至るまでの管路に配設された三元触媒22の上流の位置に取り付けられている。
また、このエンジン100は、可変バルブタイミング機構(以下、VVTと称する)30を具備するものである。VVT30は、いわゆる揺動シリンダ機構を利用したもので、排気カムシャフト31に固定されたロータ(図示しない)と、ロータに外嵌するハウジング(図示しない)と、ロータに対してハウジングを回動させるための電磁式4方向切換制御弁たるオイルコントロールバルブ32と、互いに噛み合うように一方をハウジングに固着し他方を吸気カムシャフト33に固定した一対のギア34、35とを備えている。
そして、ハウジングに流出入する作動油の方向及び量をオイルコントロールバルブ32により制御して、ロータに対するハウジングの相対角度を変化させ、排気カムシャフト31と吸気カムシャフト33との間に任意の回転位相差を生じさせて、バルブタイミングを可変制御するものである。つまり、クランクシャフト(図示しない)の回転に対して排気弁36を常に一定の開閉タイミングで開閉させつつ、吸気弁37の作動角を変えることによりその開閉タイミングを変化させて、排気弁36の開閉タイミングと吸気弁37の開閉タイミングとの相対位相差を所定角度範囲内で自在に変化させることができる。具体的には、吸気弁37の開閉タイミングを例えばアイドリング時には遅角側に移動させて、排気弁36と吸気弁37との両方が開成している期間であるオーバーラップ量を最小にするとともに、高負荷時にはこのアイドリング時の開閉タイミングを後述する目標進角量VTTBにより進角側へ移動させてオーバーラップ量を大きくし、エンジンの燃費や出力、あるいはドライバビリティの向上などに寄与させている。また、排気カムシャフト31の一方の端部には、クランク角度信号m及び気筒判別用のN信号を出力するクランクセンサ41が取り付けてあり、吸気カムシャフト33の一方の端部には、240°CA(クランク角度)回転する毎に吸気カム信号nを出力するタイミングセンサ42が、それぞれ取り付けてある。
電子制御装置6は、中央演算処理装置7と、記憶装置8と、入力インターフェース9と、出力インターフェース11とを具備してなるマイクロコンピュータシステムを主体に構成されている。中央演算処理装置7は、記憶装置8に格納された後述のプログラムを実行して、エンジン100の運転制御を行うものである。そしてエンジン100の運転制御を行うために必要な情報が入力インターフェース9を介して中央演算処理装置7に入力されるとともに、中央演算処理装置7は出力インターフェース11を介して制御のための信号が燃料噴射弁5やオイルコントロールバルブ33などに出力する。具体的には、入力インターフェース9には、サージタンク3内の圧力(吸気管圧力PM)を検出するための吸気圧センサ13から出力させる吸気圧信号a、エンジン回転数NEを検出するための回転数センサ14から出力される回転数信号b、クランクセンサ41から出力されるクランク角度信号m、タイミングセンサ42から出力される吸気カム信号n、スロットルバルブ2の開閉状態を検出するためのアイドルスイッチ16から出力されIDL信号d、エンジンの冷却水温を検出するための水温センサ18から出力される水温信号f、上記したO2センサ21から出力される電圧信号hなどが入力される。一方、出力インターフェース11からは、燃料噴射弁5に対して燃料噴射信号fたる駆動パルスINJが、スパークプラグ19に対して点火信号gが、オイルコントロールバルブ32に対して目標進角値VTTBに対応する制御信号kが、さらに流量制御弁55に対して駆動信号pがそれぞれ出力されるようになっている。
電子制御装置6には、吸気圧センサ13から出力される吸気圧信号aと回転数センサ14から出力させる回転数信号bとを主な情報とし、エンジン100の運転状態に応じて決まる各種の補正係数で基本燃料噴射時間すなわち基本噴射量を補正して燃料噴射弁開成時間である最終噴射時間すなわち燃料噴射量を決定し、その決定された時間により燃料噴射弁5を制御して、エンジン100の運転状態に応じた燃料噴射量を燃料噴射弁5から吸気系1に噴射するためのプログラムが内蔵してある。
また、電子制御装置6には、運転状態に応じた開閉タイミングになるように吸気弁37の開閉タイミング、したがって作動角を運転状態に応じて設定される目標進角値VTTBにより制御するプログラムが内蔵してある。また、上述した吸気弁37の作動角を可変して吸気弁と排気弁とを同時に開成させるオーバーラップ量を可変するVVT30と、車両の制動装置であるブレーキ(図示しない)の作動を補助するブレーキブースタ53に対して通気された際に負圧を供給するエゼクタ52とを備え、エゼクタ52を作動させる空気を吸気系1に設けたスロットルバルブ2の下流に流入させるエンジン100において、アイドル運転時のオーバーラップ量が所定値よりも大きいか否かを判定し、大きいと判定した場合にエゼクタ52への通気量を増量するもので、通気量の増量を、オーバーラップ量が大きくなるに応じて増量するように構成したプログラムが内蔵してある。
この負圧制御プログラムの概略手順を、図2を参照して説明する。なお、吸気弁37の作動角を運転状態に応じて設定される目標制御量により制御するものについては、公知のものを使用できるので、説明を省略する。
図2において、ステップS1では、VVT30による吸気弁37の実際のオーバーラップ量を示すものとなる実進角量(実際の進角値により制御された場合に実際に進角した量)がクランク角換算で示される基本ズレ判定値x度CA(クランク角)以上か否かを判定する。基本ズレ判定値xは、例えば10度CAである。この場合、基本ズレ判定値xは、エゼクタ52の作動が必要か否かを判定するための値で、アイドル運転時において、エンジン100に起因するがたつきなどで、実際の進角値と目標進角値VTTBとの間にズレが生じても、これに基づいてエゼクタ52が微妙に作動してしまうことを防止するのが目的であるので、このような値に設定するものである。実際のオーバーラップ量は、オイルコントロールバルブ32の制御信号hに基づいて換算するもので、吸気弁37を制御のための進角値により進角した場合の進角量とほぼ一致するものである。
ステップS2では、VVT30による吸気弁37の実際の進角値が目標進角値VTTBより大きいか否か、つまりオーバーラップ量が所定値より大きいか否かを判定する。所定値は、実質的には目標進角値VTTBと実際の進角値との差の大きさを判定するためのもので、クランク角に換算にして0であってもよい。この実施形態におけるステップS2では、実際の進角値と目標進角値VTTBとの大小関係において判定をするもので、その差については演算しない。次に、ステップS2において、実際の進角値が目標進角値VTTBを上回っていると判定した場合は、ステップ3において、オイルコントロールバルブ32の制御信号から取得した実際の進角値から目標進角値VTTBを減算し、演算により得られた両者の差(ズレ量)の大きさにより制御弁55に印加する駆動電圧pのデューティ比を決定する。この場合、差が小さい場合に比較して、差が大きくなるにしたがってデューティ比を大きくするものである。具体的には、例えば図3に示すような値に設定する。一方、ステップS2において、実際の進角値が目標進角値VTTB以下であると判定した場合は、ステップS4において、制御弁55の駆動電圧pのデューティ比を0、つまり制御弁55が閉成した状態となる値に設定する。
なお、この実施形態では、実際の進角値が目標進角値VTTB以下の場合に、駆動電圧pのデューティ比を0としたが、アイドル運転時においてエンジン100の負荷を考慮するとともに燃費を設定し得る最高値になるように設定することで目標進角値VTTBが大きく、吸気系1からの負圧ではブレーキブースタ53の要求負圧とならない場合には、制御弁55の駆動電圧pのデューティ比を0以外の小さな値に設定しておき、エゼクタ52によりブレーキブースタ53の負圧が要求負圧になるように負圧が供給されるようにするものであってよい。この場合にあっても、ステップS3において設定するデューティ比は、上述の0以外の小さな値から増加するように実際の進角値と目標進角値VTTBとの差に応じて増加させるものである。
このような構成において、設定された目標アイドル回転数の近傍においてエンジン100が作動している正常なアイドル運転状態にあって燃焼が正常な場合は、吸気弁37の実際の進角値が基本ズレ判定値xより小さいか、あるいは目標進角値VTTBを上回っていないので、ステップS1からステップS4を実行するか、あるいはステップS1、ステップS2を実行した後にステップS4を実行する。したがって、制御弁55は開成されず、第二負圧通路57を介して負圧が供給されることはない。この場合は、スロットルバルブ2の下流側から逆止弁58を介してブレーキブースタ53に吸気管負圧が供給される。
これに対して、吸気弁37の実際の進角値が目標進角値VTTBより大きくなったアイドル運転状態では、吸気系1への排気ガスの吹き戻しなどにより吸気管圧力の負圧が大気圧に近づく場合がある。このような現象が顕著な例としては、例えばアイドル運転状態においてエアコンディショナなどの負荷が変更されて目標進角値VTTBを変更した場合に、実際の進角値が目標進角値VTTBを上回った状態でVVT30の異常が生じ、吸気弁37の作動角を制御できない状態になったままとなるものが挙げられる。
このような場合に、目標進角値VTTBより進角した位置で吸気弁37の開度が変わらなくなるため、排気弁36と吸気弁37とが同時に開成しているオーバーラップ量が大きくなったまま変化しなくなり、ブレーキブースタ53への負圧の供給が低下することになる。この実施形態では、ステップS1及びステップS2を実行し、実際の進角値が目標進角値VTTBを上回っている差つまりオーバーラップ量が所定値を上回っている量をステップS3にて演算し、その演算結果つまり差の大きさに応じて、差が大きくなるほど制御弁55の駆動電圧pのデューティ比を大きくして、制御弁55の開度を大きくする。この結果、制御弁55を通過する空気流量が増加し、エゼクタ52内部の空気流速が早くなり、その空気流速に応じてブレーキブースタ53に供給される負圧が高くなる。したがって、第一負圧通路56を介してエゼクタ52において発生した負圧がブレーキブースタ53に供給される。この時、制御弁55が設けられる通気路51には、制御弁55が開成されることによりその開度に応じた空気が流入し、スロットルバルブ2の下流に供給される。通常、アイドル運転時における排気弁36と吸気弁37とのオーバーラップ量が大きいほどアイドル回転数を維持するために必要となる吸入空気量が多くなることが知られている。したがって、エゼクタ52を介してアイドル運転状態における吸入空気量が増加することは、アイドル回転制御装置による吸入空気量を増量補正することになり、アイドル運転状態を安定なものにする。
このように、仮にVVT30が異常になって吸気弁37の制御が不能になり、排気弁36と吸気弁37とのオーバーラップ量が異常な状態つまりオーバーラップ量が所定値を上回った状態で停止したままとなった場合でも、エゼクタ52によりブレーキブースタ53が作動するのに必要な負圧を確保することができる。そして、このようにブレーキブースタ53のための負圧を確実に保証することができるので、従来に比較して、VVT30による吸気弁37の作動角の最大値、したがってオーバーラップ量の最大値を大きく設定することができ、正常運転時の燃費を向上させることができる。
また、エゼクタ52を介してスロットルバルブ2の下流にエゼクタ52を作動させた空気が供給されるため、アイドル運転における燃焼状態の低下を確実に防止することができ、アイドル運転時のエンジン回転数を確実により適正な状態に維持することができる。このようにアイドル回転制御装置の機能を補助することができるので、アイドル回転制御装置により制御する吸入空気の容量を小さくすることができる。
なお、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態においては、可変バルブタイミング装置が吸気弁37の作動角を制御するものを説明したが、吸気弁37の作動角は固定にしておき、排気弁36の作動角を可変制御するものであってもよい。この場合の排気弁36の作動角の制御は、上述の吸気弁37の制御と同様であるので省略する。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の同実施形態が適用されるエンジンの概略構成説明図。 同実施形態におけるエゼクタの概略構成を示す断面図。 同実施形態の制御手順を示すフローチャート。 同実施形態の制御弁の駆動電圧のデューティ比を示す表。
符号の説明
6…電子制御装置
7…中央演算処理装置
8…記憶装置
9…入力インターフェース
11…出力インターフェース
30…可変バルブタイミング装置
36…排気弁
37…吸気弁
52…エゼクタ
53…ブレーキブースタ

Claims (2)

  1. 吸気弁と排気弁とのいずれか一方の作動角を可変して吸気弁と排気弁とを同時に開成させるオーバーラップ量を可変する可変バルブタイミング装置と、車両の制動装置の作動を補助する気圧式倍力装置に対して通気された際に負圧を供給する負圧発生手段とを備え、負圧発生手段を作動させる空気を吸気系に設けたスロットルバルブの下流に流入させる内燃機関において、
    アイドル運転時のオーバーラップ量が所定値よりも大きいか否かを判定し、
    大きいと判定した場合に負圧発生手段への通気量を増量する気圧式倍力装置への負圧制御方法。
  2. 通気量の増量は、オーバーラップ量が大きくなるに応じて増量するものである請求項1記載の気圧式倍力装置への負圧制御方法。
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