JP2005254545A - 平版印刷版用湿し水濃縮組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エチレングリコールモノターシャリブチルエーテルを20質量%以上40質量%未満含有し、及びプロピレングリコールを2質量%以上20質量%未満もしくはプロピレングリコールモノメチルエーテルを2質量%以上20質量%未満含有することを特徴とする平版印刷版用湿し水濃縮組成物。
【選択図】なし
Description
また、エネルギー節減の観点から、湿し水は濃縮液としてできるだけ濃厚なものを供給し、輸送と保管のコストを節約することが要求されている。しかしながら、濃縮液の濃度を上げようとすると溶解度の不良による析出や、濃縮液での保存により性能が劣化してしまう等の問題があった。
従って、環境衛生面において安全で、印刷作業にあたって専門的熟練を必要とすることなく、また、輸送のコストが低く、少ないスペースで保管することができ保存による劣化が少なく、しかも印刷版の汚れを防止するだけでなく、高速印刷に適合できる等の湿し水特性に優れた高品質の印刷物を得ることができる平版印刷版用の湿し水濃縮組成物が求められている。
従って本発明は、エチレングリコールモノターシャリブチルエーテルを20質量%以上40質量%未満含有し、及びプロピレングリコールを2質量%以上20質量%未満もしくはプロピレングリコールモノメチルエーテルを2質量%以上20質量%未満含有することを特徴とする平版印刷版用湿し水濃縮組成物である。
本発明の好ましい実施態様では、該湿し水濃縮組成物に有機酸、無機酸及びこれらの塩類から選ばれる少なくとも1種を0.05〜1.0モル/リットル含有させる。本発明の別の好ましい実施態様では、ブロモニトロアルコール系化合物及び1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン化合物から選ばれる少なくとも1種を0.05〜3.0質量%含有させる。
なお、本発明の湿し水濃縮組成物は、使用する時に20倍〜100倍に濃縮液を希釈して使用する。本明細書中で以下に触れる各種成分の含有量や添加量は、特に記載しない限り、濃縮組成物の全質量に基づいたものである。
本発明の平版印刷版用湿し水濃縮組成物は、エチレングリコールモノターシャリブチルエーテルを20質量%以上40質量%未満含有する。エチレングリコールモノターシャリブチルエーテルの量がこの範囲にあると、濃縮液の安定性及び印刷時の汚れ防止効果の観点から適当である。
本発明の湿し水濃縮組成物においてエチレングリコールモノターシャリブチルエーテルのより好ましい含有量は、25質量%以上35質量%未満である。
本発明の湿し水濃縮組成物において、プロピレングリコールもしくはプロピレングリコールモノメチルエーテルのより好ましい含有量は、5質量%以上15質量%未満である。
(a)濡れ性向上のための助剤
(b)水溶性高分子化合物
(c)pH調整剤
(d)臭気マスキング剤
(e)その他((i)防腐剤、(ii)キレート化剤、(iii)着色剤、(iv)防錆剤、(v)消泡剤など)
界面活性剤を使用する場合、その含有量は発泡の点を考慮すると、10質量%以下、好ましくは0.1〜5質量%が適当である。また、これらの界面活性剤を2種以上併用することもできる。
エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノターシャリブチルエーテル、トリエチレングリコールモノターシャリブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノターシャリブチルエーテル、
これらの溶剤は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。一般にこれらの溶剤は、湿し水濃縮組成物の全質量に基づいて1〜30質量%の範囲で使用するのが適当で、好ましくは2〜20質量%である。
R1COOR2 (I)
一般式(I)の化合物において、式中R1は炭素原子数1〜15のアルキル基、アルケニル基又はアラルキル基、あるいはフェニル基である。アルキル基又はアルケニル基の場合、その炭素原子数は好ましくは4〜8である。R1がアルキル基、アルケニル基又はアラルキル基を表す場合、それらは直鎖でも分岐鎖でもよい。アルケニル基は特に二重結合を1個有するものが適当である。アラルキル基としては、ベンジル基やフェニルエチル基が挙げられる。なお、R1で示されるアルキル基、アルケニル基又はアラルキル基、あるいはフェニル基の1以上の水素原子が、水酸基又はアセチル基で置換されていてもよい。R2は炭素原子数3〜10のアルキル基、アラルキル基又はフェニル基であって、それらは直鎖でも分岐鎖でもよい。アルキル基の場合、その炭素原子数は好ましくは3〜9である。アラルキル基としては、ベンジル基やフェニルエチル基が挙げられる。
下記表1〜4の組成に従って、比較例1〜16及び実施例1〜9の各種湿し水濃縮組成物を調製した。組成の残余は水であり最終的に1リットルとした。組成物における各成分の含有量の単位は、リン酸第1アンモニウム、酢酸アンモニウム、クエン酸第二アンモニウム及びこれらの合計についてはモル/リットルであり、その他は質量%である。
ここで調製した濃縮組成物は、使用時に希釈して湿し水組成物とする。
濃縮液18リットルをポリエチレン製の容器に入れて密封し、50℃で1週間の保存後、容器の上部から1リットル採取し、これに水道水を加え50倍に希釈し、2%の濃度になるよう調製し印刷テストに使用した。印刷室の環境温湿度35℃、50%と設定し、高温環境における印刷汚れの評価を行った。印刷時の水目盛りを下げていき、印刷物の非画像部分に汚れの発生し始める水目盛りの値を調べた。これとは別に、室温25℃で保存しておいた湿し水濃縮組成物についても同様のテストを行い、汚れの発生する水目盛りの値を調べた。この試験では、室温25℃で保存しておいた濃縮組成物から希釈した液と比べて、50℃で1週間保存後の濃縮組成物から希釈した液の方が、より高い水目盛りの所で汚れ始める。よって、50℃で1週間保存後の濃縮組成物から希釈した液において印刷時に汚れが発生する水目盛り値と、室温25℃で保存しておいた湿し水濃縮組成物から希釈した液において汚れが発生する水目盛り値との差を求め、この差が小さいほど濃縮組成物の保存安定性が良好である、と判断した。
○‥‥差が5目盛り以下
△‥‥差が6〜10
×‥‥差が11以上
室温25℃で保存しておいた濃縮組成物に水道水を加50倍に希釈し、2%の濃度になるよう調製し印刷テストに使用した。印刷機の給水目盛り1〜100(給水ローラの回転数のメジャーでもある)において、印刷のできる幅を観察した。給水目盛りを小さくすると印刷物に汚れが生じやすく、また給水目盛りを大きくすると印刷物のインキ濃度が低くなってしまう。給水目盛りの許容幅としては広いほうが好ましい。
○‥‥ 60〜100
△‥‥ 70〜100
×‥‥ 80〜100
室温25℃で保存しておいた濃縮組成物に水道水を加え50倍に希釈し、2%の
濃度になるよう調製した湿し水を用いて、1日 10,000枚印刷を3日間連続で実
施した。1日目(1万枚印刷後)、2日目(2万枚印刷後)、3日目(3万枚印刷後)の給水ローラ上の汚れ(ローラ上に水膜が均一にきれいにできるかどうか)を観察した。
○‥‥ほとんど汚れなし
△‥‥やや汚れが見られる
×‥‥汚れる
Claims (5)
- エチレングリコールモノターシャリブチルエーテルを20質量%以上40質量%未満含有し、及びプロピレングリコールを2質量%以上20質量%未満もしくはプロピレングリコールモノメチルエーテルを2質量%以上20質量%未満含有することを特徴とする平版印刷版用湿し水濃縮組成物。
- エチレングリコールモノターシャリブチルエーテルを25質量%以上35質量%未満含有する請求項1記載の平版印刷版用湿し水濃縮組成物。
- プロピレングリコールを5質量%以上15質量%未満もしくはプロピレングリコールモノメチルエーテルを5質量%以上15質量%未満含有する請求項1又は2記載の平版印刷版用湿し水濃縮組成物。
- 有機酸、無機酸及びこれらの塩類から選ばれる少なくとも1種を0.05〜1.0モル/リットル含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の平版印刷版用湿し水濃縮組成物。
- ブロモニトロアルコール系化合物及び1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン化合物から選ばれる少なくとも1種を0.05〜3.0質量%含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の平版印刷版用湿し水濃縮組成物。
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JP2004067219A JP2005254545A (ja) | 2004-03-10 | 2004-03-10 | 平版印刷版用湿し水濃縮組成物 |
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