JP2005254475A - インクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の目的は、ビーディング発生による画質劣化を伴うことなく、耐光性とガス褪色耐性のいずれもが改良され、かつ高い発色濃度の高画質プリントが得られるインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】 水性染料インクを用いて記録媒体に画像記録するインクジェット記録方法において、該水性染料インクの少なくとも1つがマゼンタインクまたはシアンインクであって、該マゼンタインクまたはシアンインクが、酸化電位が0.8Vより貴な染料を含有し、かつ該記録媒体の表層が、無機微粒子として酸化亜鉛またはルチル型酸化チタンを含有することを特徴とするインクジェット記録方法。
【選択図】 なし
【解決手段】 水性染料インクを用いて記録媒体に画像記録するインクジェット記録方法において、該水性染料インクの少なくとも1つがマゼンタインクまたはシアンインクであって、該マゼンタインクまたはシアンインクが、酸化電位が0.8Vより貴な染料を含有し、かつ該記録媒体の表層が、無機微粒子として酸化亜鉛またはルチル型酸化チタンを含有することを特徴とするインクジェット記録方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、新規なインクジェット記録方法に関する。
従来、色材として染料を用いたインクジェット用インクにより形成した画像は、画像保存性、とりわけ、ガス褪色耐性、耐光性が不十分であった。この染料に起因する画像保存性は、例えば、用いる染料構造の変化で酸化電位を調整することにより、ガス褪色耐性はある程度改善されるものの、耐光性としては不十分なレベルであった。
また、種々の褪色防止剤を記録媒体に添加する方法が検討されているが、褪色防止剤の効果が充分に発揮できる量まで添加量を増やすと、インク吸収速度が低下するなどの弊害を引き起こし実用に耐えないのが現状である。特に、有機の褪色防止剤や紫外線吸収剤を用いた場合にその影響は顕著になる。
上記課題に対し、酸化電位が0.8Vより貴な染料を含有するインクジェット用インク及びそれを用いたインクジェット記録方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。上述のごとく、酸化電位が0.8Vより貴な染料を使用することにより、ガス褪色耐性はある程度改良されるものの、耐光性は不十分なままである。特許文献1には、記録に用いる記録媒体に添加する耐光性向上剤である紫外線吸収剤として酸化亜鉛を含有しても良いことが記載されているが、有機紫外線吸収剤や有機褪色防止剤と比較して、酸化亜鉛が特に優れているとの記載は一切なく、加えて、本発明で規定する特定の添加場所、すなわち記録媒体の表層に添加する方法は具体的に開示していない。
また、最表面に酸化チタン含有層を有する記録媒体及び記録方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、インクジェット記録に用いるインクジェット用インク中の染料を特別に選択する方法に関しては、一切の言及はなく、また何ら示唆されてはいない。
また、ルチル型の超微粒子酸化チタンを含有する層を有する記録媒体が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、その記録媒体を用いたインクジェット記録方法に関する記載は一切なく、またインクジェット記録に用いるインクジェット用インクの染料として、特別に選択することは全く開示されていない。
更に、酸化亜鉛含有層を有する記録媒体が開示されている(例えば、特許文献4、5参照。)。しかしながら、その記録媒体を用いたインクジェット記録方法に関する記載は一切なく、またインクジェット記録に用いるインクジェット用インクの染料として、特別に選択することは全く開示されていない。
以上のように、上記各特許文献においては、染料インクの画像保存性に係る重要な2課題である、ガス褪色耐性と耐光性とを同時に満足できるレベルまで改良し、かつ画質低下などを引き起こさないインクジェット記録方法の開示や示唆は見られない。
特開2003−238862号公報
特開平9−187922号公報
特開平11−61692号公報
特開2000−168226号公報
特開2001−88429号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、ビーディング発生による画質劣化を伴うことなく、耐光性とガス褪色耐性のいずれもが改良され、かつ高い発色濃度の高画質プリントが得られるインクジェット記録方法を提供する。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
(請求項1)
水性染料インクを用いて記録媒体に画像記録するインクジェット記録方法において、該水性染料インクの少なくとも1つがマゼンタインクであって、該マゼンタインクが、酸化電位が0.8Vより貴な染料を含有し、かつ該記録媒体の表層が、無機微粒子として酸化亜鉛またはルチル型酸化チタンを含有することを特徴とするインクジェット記録方法。
水性染料インクを用いて記録媒体に画像記録するインクジェット記録方法において、該水性染料インクの少なくとも1つがマゼンタインクであって、該マゼンタインクが、酸化電位が0.8Vより貴な染料を含有し、かつ該記録媒体の表層が、無機微粒子として酸化亜鉛またはルチル型酸化チタンを含有することを特徴とするインクジェット記録方法。
(請求項2)
水性染料インクを用いて記録媒体に画像記録するインクジェット記録方法において、該水性染料インクの少なくとも1つがシアンインクであって、該シアンインクが酸化電位が0.8Vより貴な染料を含有し、かつ該記録媒体の表層が、無機微粒子として酸化亜鉛またはルチル型酸化チタンを含有することを特徴とするインクジェット記録方法。
水性染料インクを用いて記録媒体に画像記録するインクジェット記録方法において、該水性染料インクの少なくとも1つがシアンインクであって、該シアンインクが酸化電位が0.8Vより貴な染料を含有し、かつ該記録媒体の表層が、無機微粒子として酸化亜鉛またはルチル型酸化チタンを含有することを特徴とするインクジェット記録方法。
(請求項3)
前記表層に含まれる酸化亜鉛またはルチル型酸化の平均粒径が、10〜300nmであることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録方法。
前記表層に含まれる酸化亜鉛またはルチル型酸化の平均粒径が、10〜300nmであることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録方法。
(請求項4)
前記記録媒体が、多価金属を0.4g/m2以上含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
前記記録媒体が、多価金属を0.4g/m2以上含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
(請求項5)
前記マゼンタインクの吸光度が、280以上であることを特徴とする請求項1、3、4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
前記マゼンタインクの吸光度が、280以上であることを特徴とする請求項1、3、4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
(請求項6)
前記シアンインクの吸光度が、500以上であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
前記シアンインクの吸光度が、500以上であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
本発明によれば、ビーディング発生による画質劣化を伴うことなく、耐光性とガス褪色耐性のいずれもが改良され、かつ高い発色濃度の高画質プリントが得られるインクジェット記録方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、水性染料インクを用いて記録媒体に記録するインクジェット記録方法において、該水性染料インクの少なくとも1つがマゼンタインクであって、該マゼンタインクが酸化電位が0.8Vより貴な染料を含有し、かつ該記録媒体の表層に、無機微粒子として酸化亜鉛またはルチル型酸化チタンを含有せしめることにより、ビーディング発生による画質劣化を伴うことなく、耐光性とガス褪色耐性のいずれもが改良され、かつ高い発色濃度の高画質プリントが得られるインクジェット記録方法を実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明に係る水性染料インク(以下、単にインクともいう)においては、水性染料インクの少なくとも1つがマゼンタインクまたはシアンインクであって、該マゼンタインクまたはシアンインクが、酸化電位が0.8Vより貴な染料を含有することを特徴とする。
本発明の効果をより大きくするには、上記マゼンタインクまたはシアンインク中における酸化電位が0.8Vより貴な染料を、50質量%以上用いることが好ましい。特に、いわゆる淡色インクにおいては70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上を酸化電位が0.8Vより貴な染料とすることが特に好ましい。
本発明に係る水性染料インクにおいては、上記構成に加えて、更にイエローインク及びブラックインク中にも、酸化電位が0.8Vより貴な染料を含有することが、特に好ましい形態である。
本発明に係る酸化電位が0.8Vより貴なマゼンタ染料としては、例えば、アゾ染料、アゾメチン染料、アントラピリドン染料、キサンテン染料などの母核の染料のものを好ましく用いることができ、その中でもアゾ染料及びアントラピリドン染料が、本発明の効果を発現する上で好ましい。
アントラピリドン染料としては、下記一般式(1)または(2)で表されるアントラピリドン染料であることが好ましい。
上記一般式(1)、(2)において、R1、R1′は各々水素原子または置換基を表し、置換基としては、アシル基(例えば、ベンゾイル基、アセチル基等)、オキシアシル基(例えば、エトキシカルボニル基等)、カルバモイル基、ヘテロ環基等を選択することができる。
R2、R2′は各々水素原子または置換基を表し、置換基としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基等)、アリール基(例えば、フェニル基等)等を選択することができる。
R3、R3′は各々アリール基またはヘテロ環基を表し、R4、R4′は各々水素原子または置換基を表し、置換基としては、アリールオキシ基またはヘテロ環オキシ基を表す。
アゾ染料としては、ヘテロ環−ヘテロ環アゾ染料が好ましく、ヘテロ環−ヘテロ環アゾ染料としては、ヘテロ環Aとヘテロ環Bとをアゾ基で連結した染料であり、ヘテロ環A、Bとしては、各々5ないし6員環のものが挙げられる。ヘテロ環は単環であってもよいし、縮合環であってもよい。
ヘテロ環A,Bとして選択できるヘテロ環としては、好ましくはピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、チオフェン環、チアゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ピラゾロアゾール環類を挙げることができる。また、これらのヘテロ環は置換基を有していてもよい。
好ましい態様としては、ヘテロ環Aがピリジン環であり、ヘテロ環Bがピラゾール環、イミダゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、ベンゾチアゾール環であるものが好ましい。
アントラピリドン染料の合成は、例えば、特開平10−306221号、同11−29714号、特開2000−109464号、同2000−191660号、同2000−256587号、同2001−72884号、同2001−139836号、同2001−288091号、同2002−332418号、同2002−332419号、同2003−55589号、同2003−192930号等を参考にして合成することができる。
また、ヘテロ環−ヘテロ環アゾ染料は、例えば、特開2002−309115号、同2002−309116号、同2002−371079号等を参考にして合成することができる。
また、本発明に係る酸化電位が0.8Vより貴なシアン染料としては、例えば、金属フタロシアニン染料、アゾ染料、アゾメチン染料などの母核の染料のものを好ましく用いることができる。中でも金属フタロシアニン染料が、本発明の効果を発現する上で好ましく、更には銅フタロシアニン染料で、ベンゼン環上に電子吸引性基が置換してあるものが好ましい。電子吸引性基としては、スルフォニル基、スルファモイル基、アシル基、オキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルバモイル基等が好ましく、中でもスルフォニル基、スルファモイル基が好ましい。これらの電子吸引性基は置換基を有してもよい。
本発明で規定する各染料の酸化電位、公知の電気化学的方法に従って測定できるが、本発明においては、染料を支持電解質を含む水に溶解し、サイクリックボルタンメトリー法にて、参照電極として銀/塩化銀電極を用いて測定した。
本発明のインクジェット記録方法において、本発明の目的効果をより発揮させる観点から、マゼンタインクの吸光度が280以上であること、あるいはシアンインクの吸光度が500以上であることが好ましいことが判明した。
この理由は定かではないが、染料の記録媒体への浸透性と関連があるものと推測している。染料の記録媒体への浸透性を若干低下させることにより、発色性向上や耐光性やガス褪色耐性をより一層向上することができ、かつブロンジングも発生もない。
従来の様な酸化電位が0.8Vより卑な染料を用いた場合、このように染料をより記録媒体表面に存在させることでガス褪色が低下してしまうことがあったが、本発明に係る酸化電位が0.8Vより貴な染料を用いることにより、染料の記録媒体中への浸透度を適度に制御できることにより実現できたものと推測している。
このような染料の浸透性を制御する方法としては、インク中の染料濃度を制御する方法、インク中の溶剤組成、活性剤処方により、インクの粘度や表面張力を制御する方法などがあるが、中でも、インク中の染料濃度を制御する方法が最も好ましく、具体的に、マゼンタインクの吸光度を280以上とすること、あるいはシアンインクの吸光度を500以上とすることが好ましい。
次いで、本発明に係るインクの他の構成要素について説明する。
本発明に係るインクにおいては、上記で規定した染料の他に、公知の水溶性染料を併せて用いることができ、例えば、アゾ染料、メチン染料、アゾメチン染料、キサンテン染料、キノン染料、フタロシアニン染料、トリフェニルメタン染料、ジフェニルメタン染料等を挙げることができ、その具体的化合物としては、例えば、特開2002−264490号公報に例示した染料を挙げることができる。
本発明に係るインクには、有機溶媒を含有することができる。有機溶媒は、特に制限はないが、水溶性の有機溶媒が好ましく、具体的にはアルコール類、多価アルコール類、多価アルコールエーテル類、アミン類、アミド類、複素環類挙げることができ、その具体的化合物としては、例えば、特開2003−231832号公報に例示した水溶性有機溶剤を挙げることができる。
本発明に係るインクにおいて、各種の界面活性剤を用いることができる。本発明で用いることのできる界面活性剤として、特に制限はないが、例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。特にアニオン性界面活性剤およびノニオン性界面活性剤を好ましく用いることができる。
本発明に係るインクでは、上記説明した以外に、必要に応じて、出射安定性、プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、公知の各種添加剤、例えば、粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤等を適宜選択して用いることができ、例えば、流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、シリコンオイル等の油滴微粒子、特開昭57−74193号、同57−87988号及び同62−261476号に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−87989号、同60−72785号、同61−146591号、特開平1−95091号及び同3−13376号等に記載されている退色防止剤、特開昭59−42993号、同59−52689号、同62−280069号、同61−242871号および特開平4−219266号等に記載されている蛍光増白剤等を挙げることができる。
本発明に係るインクは、安定吐出するためと、高光沢発現、オゾン耐性を高めるためには、インクの表面張力は40mN/m以下であることが好ましく、20〜40mN/mであることがより好ましい。同様の理由でインク粘度は、1.5〜10mPa・sが好ましく、3.0〜8mPa・sがより好ましい。
次に、本発明に係る記録媒体について説明する。
本発明に係る記録媒体は、表層に無機微粒子として酸化亜鉛またはルチル型酸化チタンを含有することを特徴とする。
本発明に係る酸化亜鉛またはルチル型酸化チタンは紫外線吸収剤として作用し、耐光性を向上する機能を有する。
通常、インクジェット記録画像の耐光性を向上する目的では、ベゾフェノン、ベンゾトリアゾール系などの有機紫外線防止剤を添加する方法や、HALS、ヒンダードフェノールなどの褪色防止剤を添加方法が考えら、様々な提案がなされてきたが、本発明者らの検討では、これらの添加剤を耐光性に対し充分に効果を発現する量を記録媒体に添加すると、インク吸収能が大幅に低下し、実用に耐えない品質となる。また、本発明に係る酸化亜鉛またはルチル型酸化チタンを、記録媒体を構成する表面以外の層、例えば、2層以上の構成層を有し、全層に上記無機微粒子を添加すると、耐光性に対する効果も減少し、更に発色濃度も低下するなどの弊害があり、実用に際しての課題を抱えることとなる。
このように、画質劣化(ビーディング等)を伴うことなく、耐光性とガス褪色耐性のいずれをも同時に満足できる品質まで改良するには、水性染料インクを用いて記録媒体に記録するインクジェット記録方法において、水性染料インクの少なくとも1つがマゼンタインクまたはシアンインクであって、マゼンタインクまたはシアンインクが、酸化電位が0.8Vより貴な染料を含有し、更に使用する記録媒体の表層に、酸化亜鉛またはルチル型酸化チタンを含有することにより、達成できることを見出したものである。
本発明に係る記録媒体の好ましい形態は、支持体上に少なくとも2層のインク吸収層を有する。本発明に係る記録媒体は、2層以上のインク吸収層の最表層に、無機微粒子として酸化亜鉛またはルチル型酸化チタンを含有するものである。
本発明で用いられる酸化チタンは、屈折率、白色度、隠蔽力等が高い特徴を有する。本発明に係る酸化チタンの製法としては、例えば、イルメナイト(40〜60%TiO2)、またはこれを富鉱化したチタンスラグ(70〜85%TiO2)を乾燥、粉砕した後に、濃硫酸で蒸解する硫酸法、高品位(90〜96%)の天然ルチル、富鉱化した合成ルチルとコークスを混合し、高温還元状態で塩素ガスと反応させる塩素法などによって得られる。酸化チタンは屈折率、比重等の諸物性が異なるアナターゼ型、ルチル型と2種の結晶型を持つことが知られている。その中でも、ルチル型の方が、アナターゼ型よりも屈折率が高く、隠蔽力、着色力で優れ好ましい。特に、近年は100nm以下の超微粒子酸化チタンは、その紫外線遮蔽能を生かし、化粧品等に用いられている。
また、近年、注目される光触媒作用は、酸化チタンのバンドギャップに相当するエネルギーを与えられると、電子と正孔が生成し、種々の酸化還元反応に関与することで、酸化チタン表面に付着した有機物を分解する作用であり、ルチル型よりアナターゼ型の方がその作用が強い。よって、本発明においては、アナターゼ型酸化チタンを用いて記録媒体の表層を形成することは、光触媒作用で記録媒体自身及び画像形成色素が分解されることとなり好ましくない。よって、本発明に係る酸化チタンとしては、ルチル型に限定される。
一方、同様の効果をもつ無機微粒子として、酸化亜鉛も本発明に係る記録媒体に適用できる。酸化亜鉛のバンドギャップは3.2eVであり、酸化チタンの3.0〜3.2eVに近い。ただし、酸化チタンの電子励起が間接遷移であるのに対して、酸化亜鉛のそれが直接遷移であるため、バンドギャップから予想される吸収波長よりも低波長側から光の吸収が始まる特徴を有している。
本発明に係る酸化亜鉛またはルチル型酸化チタンは支持体から最も遠いインク受容層、すなわち表層に含有せしめるため、染料を含むインクが記録媒体に着弾したのち、透過性を備えていることが必要があり、また、画像として鑑賞するには、表層の透明性が必要となる。そのため、これらの素材の平均粒径としては300nm以下、好ましくは100nm以下である。ただし、インク吸収を阻害しない観点からは、10nm以上であることが好ましい。
酸化亜鉛またはルチル型酸化チタンを含む表層には、必要に応じてバインダを添加することができる。また、表層の下部に位置するインク吸収層に用いることのできる他の無機微粒子を混合して用いても良い。
本発明のインクジェット記録方法で用いることのできる記録媒体は、普通紙、コート紙、専用光沢紙など種々の用紙を用いることができるが、好ましい記録媒体は、レジンコート紙、フィルムなどの耐水性支持体上に、本発明に係る表層の下部に、無機微粒子、バインダーを主成分とした空隙型インク吸収層を設けたもので、より高光沢なものを用いると、より一層本発明の効果が発現され好ましい。その中でも、特にシリカ微粒子を無機微粒子の主成分として用いた記録媒体が、光沢、インク吸収性、形成した画像の保存性の観点から好ましい。
本発明に係る記録媒体においては、インク吸収層や表層には、必要に応じ、上記以外の各種の添加剤を添加することができる。例えば、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル類、ポリアクリルアミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、またはこれらの共重合体、尿素樹脂、またはメラミン樹脂等の有機ラテックス微粒子、カチオンまたはノニオンの各種界面活性剤、特開昭59−42993号、同59−52689号、同62−280069号、同61−242871号及び特開平4−219266号等に記載されている蛍光増白剤、硬化剤、硫酸、リン酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含有させることもできる。更に、本発明の効果を最大限発揮するため、空隙型記録媒体に多価金属を0.4g/m2以上含有することが好ましく、更に0.5g/m2以上含有することが好ましい。ただし、多価金属を2g/m2以上含有させた場合、色相のずれや、ブロンジング発生、濃度低下などを引き起こし好ましくない。
多価金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニル、アルミニウム等から選ぶことができる。特に好ましい多価金属は水溶性の多価金属塩であり、特にアルミニウム、マグネシウム、カルシウム、ジルコニルが好ましい。具体的には、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、酢酸ジルコニルなどを挙げることができる。
多価金属を記録媒体に添加する方法としては、多価金属水溶液を記録媒体に付与、乾燥して作製する方法や、記録媒体塗布液に添加する方法などがある。
本発明のインクジェット記録方法で用いるプリンターは、市販されているプリンターのように、インクジェット記録媒体収納部、搬送部、インクカートリッジ、インクジェットプリントヘッドを有するものであり、更に無色インクの付与手段を設けたものであれば特に制約はない。更に必要に応じて、ロール状のインクジェット記録媒体収納部、切断部、プリント仕分け装置、プリント収納部を備えたプリンタであると、インクジェット写真を商用利用する場合に有用である。
記録ヘッドとしては、ピエゾ方式、サーマル方式、コンティニュアス方式のいずれでもよいが、インク吐出での安定性の観点からピエゾ方式が好ましい。
本発明のインクジェット記録方法において、記録インク中あるいは無色インク中に含まれているポリマー微粒子の成膜を促進する目的で、記録前、記録時に記録媒体を加熱したり、記録後にプリントを加熱、もしくは加圧の少なくとも1工程を施すことができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
《濃淡インクセットの調製》
〔濃淡マゼンタインクセットMS1の調製〕
(淡色マゼンタインク1の調製)
マゼンタ染料M1(酸化電位=670mV) 吸光度が260になる量
ジエチレングリコール 8質量%
グリセリン 8質量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 12質量%
サーフィノール465(Air Products社製) 0.8質量%
純水で総量を100質量%に仕上げた。
〔濃淡マゼンタインクセットMS1の調製〕
(淡色マゼンタインク1の調製)
マゼンタ染料M1(酸化電位=670mV) 吸光度が260になる量
ジエチレングリコール 8質量%
グリセリン 8質量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 12質量%
サーフィノール465(Air Products社製) 0.8質量%
純水で総量を100質量%に仕上げた。
(濃色マゼンタインク1の調製)
マゼンタ染料M1(酸化電位=670mV) 吸光度が1100になる量
ジエチレングリコール 8質量%
グリセリン 8質量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 12質量%
サーフィノール465(Air Products社製) 0.8質量%
純水で総量を100質量%に仕上げた。
マゼンタ染料M1(酸化電位=670mV) 吸光度が1100になる量
ジエチレングリコール 8質量%
グリセリン 8質量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 12質量%
サーフィノール465(Air Products社製) 0.8質量%
純水で総量を100質量%に仕上げた。
〔濃淡マゼンタインクセットMS2〜MS6の調製〕
上記濃淡マゼンタインクセットMS1の調製において、マゼンタ染料の種類及び濃淡インクにおける吸光度を、表1に記載のように変更した以外は同様にして、濃淡マゼンタインクセットMS2〜MS6を調製した。
上記濃淡マゼンタインクセットMS1の調製において、マゼンタ染料の種類及び濃淡インクにおける吸光度を、表1に記載のように変更した以外は同様にして、濃淡マゼンタインクセットMS2〜MS6を調製した。
〔濃淡シアンインクセットCS1の調製〕
(淡色シアンインク1の調製)
シアン染料C1(C.I.Direct Blue 199 酸化電位=710mV)
吸光度が480になる量
ジエチレングリコール 8質量%
グリセリン 8質量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 12質量%
サーフィノール465(Air Products社製) 0.8質量%
純水で総量を100質量%に仕上げた。
(淡色シアンインク1の調製)
シアン染料C1(C.I.Direct Blue 199 酸化電位=710mV)
吸光度が480になる量
ジエチレングリコール 8質量%
グリセリン 8質量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 12質量%
サーフィノール465(Air Products社製) 0.8質量%
純水で総量を100質量%に仕上げた。
(濃色シアンインク1の調製)
シアン染料C1(C.I.Direct Blue 199 酸化電位=710mV)
吸光度が2000になる量
ジエチレングリコール 8質量%
グリセリン 8質量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 12質量%
サーフィノール465(Air Products社製) 0.8質量%
純水で総量を100質量%に仕上げた。
シアン染料C1(C.I.Direct Blue 199 酸化電位=710mV)
吸光度が2000になる量
ジエチレングリコール 8質量%
グリセリン 8質量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 12質量%
サーフィノール465(Air Products社製) 0.8質量%
純水で総量を100質量%に仕上げた。
〔濃淡シアンインクセットCS2、CS3の調製〕
上記濃淡シアンインクセットCS1の調製において、シアン染料の種類及び濃淡インクにおける吸光度を、表1に記載のように変更した以外は同様にして、濃淡シアンインクセットCS2、CS3を調製した。
上記濃淡シアンインクセットCS1の調製において、シアン染料の種類及び濃淡インクにおける吸光度を、表1に記載のように変更した以外は同様にして、濃淡シアンインクセットCS2、CS3を調製した。
〔染料の酸化電位の測定〕
上記各インクセットの調製に用いた各染料の酸化電位は、下記の方法に従って求めた。
上記各インクセットの調製に用いた各染料の酸化電位は、下記の方法に従って求めた。
サイクリックボルタンメトリー法により、参照電極として銀/塩化銀電極を用い、電解質溶液として、染料を0.1質量%、酢酸0.4質量%、酢酸ナトリウム0.3質量%、硫酸ナトリウム0.9質量%を含む純水溶液により測定を行った。
〔インクの吸光度測定〕
インクの吸光度は、インク液を適当に希釈した後、分光光度計(日本分光製V−530)を用いて測定した。
インクの吸光度は、インク液を適当に希釈した後、分光光度計(日本分光製V−530)を用いて測定した。
《記録媒体の作製》
〔記録媒体1の作製〕
厚さ約220μmのレジンコート原紙上に、以下の構成からなる下層1塗布液を以下の付量になるように塗布、乾燥して下層1を形成し、これを記録媒体1とした。なお、作製に際しては適量の界面活性剤とホウ酸を添加した。
〔記録媒体1の作製〕
厚さ約220μmのレジンコート原紙上に、以下の構成からなる下層1塗布液を以下の付量になるように塗布、乾燥して下層1を形成し、これを記録媒体1とした。なお、作製に際しては適量の界面活性剤とホウ酸を添加した。
(下層1塗布液)
気相法シリカ(アエロジル300、一次平均粒径7nm、日本エアロジル工業(株)製) 22.0g/m2
ポリビニルアルコール(PVA235、クラレ社製) 3.9g/m2
カチオン性ポリマー(P−1) 2.3g/m2
気相法シリカ(アエロジル300、一次平均粒径7nm、日本エアロジル工業(株)製) 22.0g/m2
ポリビニルアルコール(PVA235、クラレ社製) 3.9g/m2
カチオン性ポリマー(P−1) 2.3g/m2
〔記録媒体2の作製〕
上記作製した記録媒体1の下層1上に、溶媒に分散したルチル型酸化チタン(平均粒径:50nm、テイカ社製)を固形分が1.2g/m2となるようにオーバーコートして表層1を形成した後、溶媒を乾燥して記録媒体2を作製した。
上記作製した記録媒体1の下層1上に、溶媒に分散したルチル型酸化チタン(平均粒径:50nm、テイカ社製)を固形分が1.2g/m2となるようにオーバーコートして表層1を形成した後、溶媒を乾燥して記録媒体2を作製した。
〔記録媒体3の作製〕
上記作製した記録媒体1の下層1上に、溶媒に分散した酸化亜鉛(平均粒径:170nm、三井金属社製)を固形分が0.9g/m2となるようにオーバーコートして表層2を形成した後、溶媒を乾燥して記録媒体3を作製した。
上記作製した記録媒体1の下層1上に、溶媒に分散した酸化亜鉛(平均粒径:170nm、三井金属社製)を固形分が0.9g/m2となるようにオーバーコートして表層2を形成した後、溶媒を乾燥して記録媒体3を作製した。
〔記録媒体4の作製〕
上記作製した記録媒体1の下層1上に、下記の添加物を含む表層3塗布液を塗布、乾燥して、記録媒体4を作製した。
上記作製した記録媒体1の下層1上に、下記の添加物を含む表層3塗布液を塗布、乾燥して、記録媒体4を作製した。
Tinuvin328(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、チバ・ガイギー社製)
1.0g/m2
気相法シリカ(アエロジル300、前出) 2.0g/m2
ポリビニルアルコール(PVA235、前出) 0.4g/m2
〔記録媒体5の作製〕
上記記録媒体2の作製において、下層1の下部に下記の組成からなる下層2を設けた以外は同様にして、記録媒体5を作製した。
1.0g/m2
気相法シリカ(アエロジル300、前出) 2.0g/m2
ポリビニルアルコール(PVA235、前出) 0.4g/m2
〔記録媒体5の作製〕
上記記録媒体2の作製において、下層1の下部に下記の組成からなる下層2を設けた以外は同様にして、記録媒体5を作製した。
(下層2塗布液)
気相法シリカ(アエロジル300、一次平均粒径7nm、日本エアロジル工業(株)製) 22.0g/m2
ポリビニルアルコール(PVA235、クラレ社製) 3.9g/m2
カチオン性ポリマー(P−1) 2.3g/m2
ポリ塩化アルミニウム(HAC−25、多木化学(株)製) 0.45g/m2
《インクジェット画像記録》
上記調製した各濃淡インクセットを、インクジェットプリンターPM−740DU(セイコーエプソン社製)のインクカートリッジの対応するインクタンクにそれぞれ充填して、表1に記載の記録媒体との組み合わせで、マゼンタまたはシアンの純色ウエッジ画像(1〜8段の濃度変化した画像で、1段目が低濃度、8段目が高濃度である)を出力し、画像1〜16を得た。
気相法シリカ(アエロジル300、一次平均粒径7nm、日本エアロジル工業(株)製) 22.0g/m2
ポリビニルアルコール(PVA235、クラレ社製) 3.9g/m2
カチオン性ポリマー(P−1) 2.3g/m2
ポリ塩化アルミニウム(HAC−25、多木化学(株)製) 0.45g/m2
《インクジェット画像記録》
上記調製した各濃淡インクセットを、インクジェットプリンターPM−740DU(セイコーエプソン社製)のインクカートリッジの対応するインクタンクにそれぞれ充填して、表1に記載の記録媒体との組み合わせで、マゼンタまたはシアンの純色ウエッジ画像(1〜8段の濃度変化した画像で、1段目が低濃度、8段目が高濃度である)を出力し、画像1〜16を得た。
《出力画像の評価》
〔耐光性の評価〕
上記作成した反射濃度が約1.0の各ウエッジ画像をキセノンフェードメーター(アトラス社製、C:65キセノンウェザーメーター)にて70000lxの照度で240時間照射した。反射濃度約1.0の画像部の照射前後の反射濃度を測定し、下式に従って濃度残存率(%)を各々測定した。
〔耐光性の評価〕
上記作成した反射濃度が約1.0の各ウエッジ画像をキセノンフェードメーター(アトラス社製、C:65キセノンウェザーメーター)にて70000lxの照度で240時間照射した。反射濃度約1.0の画像部の照射前後の反射濃度を測定し、下式に従って濃度残存率(%)を各々測定した。
濃度残存率(%)=(光照射後の画像濃度/光照射前の画像濃度)×100
〔ガス褪色耐性の評価〕
上記作成した反射濃度が約1.0の各ウエッジ画像を、オゾンガス試験機(スガ試験機械(株)社製オゾンウエザーメーターOMS−H)にてオゾン濃度10ppmで25時間曝露した後、反射濃度約1.0の画像部のオゾン曝露前後の反射濃度を測定し、上式に従って濃度残存率(%)を各々測定した。
〔ガス褪色耐性の評価〕
上記作成した反射濃度が約1.0の各ウエッジ画像を、オゾンガス試験機(スガ試験機械(株)社製オゾンウエザーメーターOMS−H)にてオゾン濃度10ppmで25時間曝露した後、反射濃度約1.0の画像部のオゾン曝露前後の反射濃度を測定し、上式に従って濃度残存率(%)を各々測定した。
〔ビーディング耐性の評価〕
上記作成したマゼンタまたはシアンの純色ウェッジ画像におけるビーディングの発生の有無を目視観察し、下記の基準に従いビーディング耐性の評価を行った。
上記作成したマゼンタまたはシアンの純色ウェッジ画像におけるビーディングの発生の有無を目視観察し、下記の基準に従いビーディング耐性の評価を行った。
4:全ウェッジ段で、ビーディングの発生が求められない
3:7及び8段目(高濃度部)で僅かにビーディングの発生が認められるが、実用上全く問題がない
2:7及び8段目(高濃度部)でビーディングの発生が認められる
1:6段目以下でもビーディングの発生が認められる
〔反射濃度の測定〕
上記作成したマゼンタまたはシアンの純色ウェッジ画像の7段目の画像の反射濃度を、反射濃度計を用いて測定した。
3:7及び8段目(高濃度部)で僅かにビーディングの発生が認められるが、実用上全く問題がない
2:7及び8段目(高濃度部)でビーディングの発生が認められる
1:6段目以下でもビーディングの発生が認められる
〔反射濃度の測定〕
上記作成したマゼンタまたはシアンの純色ウェッジ画像の7段目の画像の反射濃度を、反射濃度計を用いて測定した。
以上により得られた結果を、表1に示す。
表1に記載の結果より明らかなように、本発明で規定したインクと記録媒体との組み合わせにより形成した本発明の画像は、比較例に対し、ビーディング耐性を損なうことなく、耐光性とガス褪色耐性のいずれの特性にも優れ、かつ高濃度な画像が得られることが分かる。
Claims (6)
- 水性染料インクを用いて記録媒体に画像記録するインクジェット記録方法において、該水性染料インクの少なくとも1つがマゼンタインクであって、該マゼンタインクが、酸化電位が0.8Vより貴な染料を含有し、かつ該記録媒体の表層が、無機微粒子として酸化亜鉛またはルチル型酸化チタンを含有することを特徴とするインクジェット記録方法。
- 水性染料インクを用いて記録媒体に画像記録するインクジェット記録方法において、該水性染料インクの少なくとも1つがシアンインクであって、該シアンインクが酸化電位が0.8Vより貴な染料を含有し、かつ該記録媒体の表層が、無機微粒子として酸化亜鉛またはルチル型酸化チタンを含有することを特徴とするインクジェット記録方法。
- 前記表層に含まれる酸化亜鉛またはルチル型酸化の平均粒径が、10〜300nmであることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録方法。
- 前記記録媒体が、多価金属を0.4g/m2以上含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記マゼンタインクの吸光度が、280以上であることを特徴とする請求項1、3、4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記シアンインクの吸光度が、500以上であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004065280A JP2005254475A (ja) | 2004-03-09 | 2004-03-09 | インクジェット記録方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007083841A1 (en) * | 2006-01-20 | 2007-07-26 | Fujifilm Corporation | Ink set and inkjet recording method |
WO2007088794A1 (en) * | 2006-02-02 | 2007-08-09 | Fujifilm Corporation | Ink jet recording set and ink jet recording method |
JP2017088886A (ja) * | 2016-12-07 | 2017-05-25 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット記録方法およびインクジェット記録用光硬化型インク組成物 |
-
2004
- 2004-03-09 JP JP2004065280A patent/JP2005254475A/ja active Pending
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WO2007083841A1 (en) * | 2006-01-20 | 2007-07-26 | Fujifilm Corporation | Ink set and inkjet recording method |
JP2007191642A (ja) * | 2006-01-20 | 2007-08-02 | Fujifilm Corp | インクセットおよびインクジェット記録方法 |
CN101374917B (zh) * | 2006-01-20 | 2011-08-17 | 富士胶片株式会社 | 墨水组和喷墨记录方法 |
US8215760B2 (en) | 2006-01-20 | 2012-07-10 | Fujifilm Corporation | Ink set and inkjet recording method |
WO2007088794A1 (en) * | 2006-02-02 | 2007-08-09 | Fujifilm Corporation | Ink jet recording set and ink jet recording method |
JP2017088886A (ja) * | 2016-12-07 | 2017-05-25 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット記録方法およびインクジェット記録用光硬化型インク組成物 |
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