JP2005254319A - 順送トランスファプレス - Google Patents
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Abstract
【課題】順送金型を用いたトランスファプレスにおいて、トランスファフィーダの一部にワーク反転機構を組み込み、深絞り工程と打ち抜き工程を順送金型の加工ラインにまとめて、極めて高い生産効率を実現する。
【解決手段】トランスファフィーダにおいて、ワークの反転を要する加工ステージ4i,4j間でワークの移送を行うクランプ部材5iについては、ワーク把持部側をクランプ端31とピニオン41の連結部とし、その連結部を摺動部51に対して軸支した構成とする。また、ダイプレート2側の前記加工ステージ4i,4j間に前記ピニオン41と歯合するラック71を固定しておく。クランプ部材5iがワークWiを把持して移送する際に、前記歯合関係によってワークWiが反転せしめられ、加工ステージ4jへ移送された段階で把持状態を解除することで、反転したワークWiが加工ステージ4jに載置される。
【選択図】図3
【解決手段】トランスファフィーダにおいて、ワークの反転を要する加工ステージ4i,4j間でワークの移送を行うクランプ部材5iについては、ワーク把持部側をクランプ端31とピニオン41の連結部とし、その連結部を摺動部51に対して軸支した構成とする。また、ダイプレート2側の前記加工ステージ4i,4j間に前記ピニオン41と歯合するラック71を固定しておく。クランプ部材5iがワークWiを把持して移送する際に、前記歯合関係によってワークWiが反転せしめられ、加工ステージ4jへ移送された段階で把持状態を解除することで、反転したワークWiが加工ステージ4jに載置される。
【選択図】図3
Description
本発明は、複数の加工ステージを有する順送金型を用いたトランスファプレス(順送トランスファプレス)に係り、特に加工ステージ間でワークを反転させるための機構を含んだ構成に関する。
トランスファプレスは、金型の昇降動作とワークの搬送を行うトランスファフィーダの動作とを同期させてワークに順次必要な加工を施す機械プレスであり、従来から自動車部品等の製造に多種多様な構成で採用されている。
また、最近では、小型モータや各種電子機器の部品や筐体のような精密部品を複数工程で加工する場合には、複数の加工ステージを有する順送金型とトランスファフィーダを組み合わせた順送トランスファプレスが用いられている。
また、最近では、小型モータや各種電子機器の部品や筐体のような精密部品を複数工程で加工する場合には、複数の加工ステージを有する順送金型とトランスファフィーダを組み合わせた順送トランスファプレスが用いられている。
この順送トランスファプレスによれば、ワークを順送りしながら1回のプレスで1個の成形製品が得られ、極めて高い製造効率が確保できる。
しかし、各種製品に関連した加工上の問題点や、ワーク搬送に係る位置決め精度の問題点等の各種の課題があり、下記特許文献1〜3のように各種の提案がなされている。
しかし、各種製品に関連した加工上の問題点や、ワーク搬送に係る位置決め精度の問題点等の各種の課題があり、下記特許文献1〜3のように各種の提案がなされている。
ところで、前記の順送トランスファプレスにおいては、ワークを反転させることを予定しておらず、上下の金型はそれぞれの各加工ステージにおける加工内容に基づいて順次構成されていると共に、トランスファフィーダはワークを次の加工ステージへ移送するだけである。
即ち、トランスファフィーダは1対のフィードバーによりクランプ→アドバンス→アンクランプ→リターン](又はクランプ→リフト→アドバンス→ダウン→アンクランプ→リターン)の各動作を行ない、ワークが個々の加工ステーションに順次移送されるだけである。
即ち、トランスファフィーダは1対のフィードバーによりクランプ→アドバンス→アンクランプ→リターン](又はクランプ→リフト→アドバンス→ダウン→アンクランプ→リターン)の各動作を行ない、ワークが個々の加工ステーションに順次移送されるだけである。
しかし、製品の形態や加工ステージでの加工内容によっては、隣接する加工ステージ間でワークを反転させた方が合理的である場合が少なくない。
例えば、小型モータのハウジングを形成する場合において、先ず、複数の加工ステージで深絞り加工を施した段階で図15の(A)に示すような形態のワーク101が得られているとする。
その段階までの各深絞り加工に係るステージでは、当然に、下側金型を雌型、上側金型を雄型として成形してゆくが、次段の加工ステージが孔の打ち抜き工程であって、前記ワーク101に対して図15の(B)に示すように孔103,104を穿設してワーク102を形成する場合には、図16の(B)のように上側金型109にポンチ106,107を設け、下側金型110で孔の周囲を押さえて打ち抜きを行うようにしなければならず、図16の(A)のように下側金型105にポンチ106,107を設け、上側金型108で孔の周囲を押さえて打ち抜きを行うことはできない。
何故なら、前記ハウジングの場合、打ち抜きによって生じるバリが外側面に残ってはならず、打ち抜きは常に外側から内側へ行わなければならないが、図16の(A)の構成では抜きカス111,112が上側金型108の孔内に留まってしまうという不具合があるのに対して、図16の(B)の構成では抜きカス111,112を自由落下させて下側金型110の孔から排出させることができるからである。
例えば、小型モータのハウジングを形成する場合において、先ず、複数の加工ステージで深絞り加工を施した段階で図15の(A)に示すような形態のワーク101が得られているとする。
その段階までの各深絞り加工に係るステージでは、当然に、下側金型を雌型、上側金型を雄型として成形してゆくが、次段の加工ステージが孔の打ち抜き工程であって、前記ワーク101に対して図15の(B)に示すように孔103,104を穿設してワーク102を形成する場合には、図16の(B)のように上側金型109にポンチ106,107を設け、下側金型110で孔の周囲を押さえて打ち抜きを行うようにしなければならず、図16の(A)のように下側金型105にポンチ106,107を設け、上側金型108で孔の周囲を押さえて打ち抜きを行うことはできない。
何故なら、前記ハウジングの場合、打ち抜きによって生じるバリが外側面に残ってはならず、打ち抜きは常に外側から内側へ行わなければならないが、図16の(A)の構成では抜きカス111,112が上側金型108の孔内に留まってしまうという不具合があるのに対して、図16の(B)の構成では抜きカス111,112を自由落下させて下側金型110の孔から排出させることができるからである。
この問題に対して、従来の順送トランスファプレスでは、前記のようにワークの反転を伴うような加工ステージを組み込まず、前記小型モータのハウジングの場合であれば、素材板の裁断と深絞り加工工程だけを一つの順送金型に加工ステージラインとして構成し、孔の打ち抜きや最終的なチリキリ工程等の加工ステージラインを別の順送金型に構成して、2つの独立した順送トランスファプレスとする。
そして、各順送トランスファプレス間でのワークの反転は、深絞り加工後のワークを手作業で反転させて次の順送トランスファプレスに供給する方式や、2つの順送トランスファプレスの間にワークの移送ラインを構成して、その移送中にワークを自動的に反転させるような方式が採用される。
しかし、それらの何れの方式にしても独立した2つの順送トランスファプレスが必要になると共に、ワークを反転させるための手作業が介在することは順送トランスファプレスにおける高い製造効率を滅殺することに外ならず、また、ワークを反転させる移送ラインを設ける場合には装置の大型化を招くことになる。
そして、各順送トランスファプレス間でのワークの反転は、深絞り加工後のワークを手作業で反転させて次の順送トランスファプレスに供給する方式や、2つの順送トランスファプレスの間にワークの移送ラインを構成して、その移送中にワークを自動的に反転させるような方式が採用される。
しかし、それらの何れの方式にしても独立した2つの順送トランスファプレスが必要になると共に、ワークを反転させるための手作業が介在することは順送トランスファプレスにおける高い製造効率を滅殺することに外ならず、また、ワークを反転させる移送ラインを設ける場合には装置の大型化を招くことになる。
そこで、本発明は、順送トランスファプレスにおける前記問題点に鑑みて、単一装置の加工ステージライン内でワークを反転させながら移送できるトランスファフィーダを構成し、各加工ステージでの加工内容に制限がなく、極めて高い製造効率を実現できる順送トランスファプレスを提供することを目的として創作された。
本発明は、複数の加工ステージを直線上に等間隔で配置させて加工ラインを構成した順送金型と、前記各加工ステージで加工したワークを把持して次の加工ステージへ移送するトランスファフィーダとを備え、前記順送金型と前記トランスファフィーダを同期駆動させることによりワークを前記各加工ステージで段階的に加工する順送トランスファプレスにおいて、前記トランスファフィーダが、ワークの両側部を把持する部材として前記各加工ステージ毎に1対ずつ設けられたクランプ部材と、前記加工ラインの両側にそのラインと平行な方向に移動可能な態様で配設された2本の棒材であり、前記各クランプ部材を前記加工ラインと垂直な方向へのみ摺動可能な条件で拘持する各第1作動部材と、前記加工ラインと平行な方向へのみ移動可能な条件で前記各第1作動部材に付設された2本の棒材であり、前記各第1作動部材に対する相対的移動により前記各クランプ部材との間に構成された傾斜係合部でのすべり対偶によって前記各クランプ部材を前記加工ラインと垂直な方向へ摺動させる各第2作動部材とからなり、前記トランスファフィーダにおける前記クランプ部材の内、前後の加工ステージ間でワークを表裏反転させて加工を行う区間に対応するものについては、前記第1作動部材によって拘持される摺動部と、前記摺動部の端面に軸支されたピニオンと、前記ピニオンと一体的に回動するクランプ端とからなるアッセンブリユニットとし、そのアッセンブリユニットの前記ピニオンと歯合するラックを固定面に取り付けてワーク反転機構を構成すると共に、前記アッセンブリユニットのクランプ端とそのクランプ端で把持されたワークとが回転しながら移動し得るように、前記ワーク反転機構が適用された各加工ステージ間に凹部を形成したことを特徴とする順送トランスファプレスに係る。
本発明におけるトランスファフィーダは、各第1作動部材に対して各第2作動部材を相対移動させることで、各クランプ部材を加工ステージ側へ摺動・移動させて加工後の各ワークを把持し、その把持状態を維持しながら各第1作動部材を加工ステージ間の間隔分だけ送り、その送り位置で各第1作動部材に対して各第2作動部材を前記と逆方向へ相対移動させることにより、各クランプ部材によるワークの把持状態を解除させてワークを次の加工ステージへ載置し、その後、前記解除状態のまま各第1作動部材を加工ステージ間の間隔分だけ前記と逆方向へ戻すことにより、元の加工ステージのワークを把持する前の状態に戻る。
但し、前記クランプ部材の内、ワークを表裏反転させて加工を行う加工ステージに対応するものについては、ワーク反転機構が適用され、各第1作動部材が移動せしめられる過程で各アッセンブリユニットのピニオンと固定面側の各ラックの歯合関係により各ピニオンと各クランプ端が一体的に回転する。
また、ワークとクランプ端は移動しながら回転するため、ワーク反転機構が適用されている加工ステージ間には、それらの回転空間を保証するための凹部が形成されている。
従って、各アッセンブリユニットのクランプ端でワークを把持した状態で、各第1作動部材が加工ステージ間の間隔分送られるとワークが回転し、表裏が反転せしめられた状態で次の加工ステージに載置されることになる。
尚、本発明において、「加工ステージ」には金型によってワークに加工が施されるステージだけでなく、単に移送されたワークが載置されるだけのステージも含むものとし、例えば、反転させて移送する前にワークを一旦平坦部分に載置するような場合のステージも含まれる。
但し、前記クランプ部材の内、ワークを表裏反転させて加工を行う加工ステージに対応するものについては、ワーク反転機構が適用され、各第1作動部材が移動せしめられる過程で各アッセンブリユニットのピニオンと固定面側の各ラックの歯合関係により各ピニオンと各クランプ端が一体的に回転する。
また、ワークとクランプ端は移動しながら回転するため、ワーク反転機構が適用されている加工ステージ間には、それらの回転空間を保証するための凹部が形成されている。
従って、各アッセンブリユニットのクランプ端でワークを把持した状態で、各第1作動部材が加工ステージ間の間隔分送られるとワークが回転し、表裏が反転せしめられた状態で次の加工ステージに載置されることになる。
尚、本発明において、「加工ステージ」には金型によってワークに加工が施されるステージだけでなく、単に移送されたワークが載置されるだけのステージも含むものとし、例えば、反転させて移送する前にワークを一旦平坦部分に載置するような場合のステージも含まれる。
そして、前記ワーク反転機構におけるピニオンとラックの歯面はトロコイド曲線で形成されていることが望ましい。
トロコイド曲線の歯面によれば、ピニオンの正転/逆転に対してバックラッシュが殆ど発生しない歯合関係を構成できるために、高速での加工と移送を繰り返す場合に衝撃が発生せず、ワークが把持状態から外れたり、ピニオンが破損することが防止でき、加工時の騒音の発生も抑制できる。
トロコイド曲線の歯面によれば、ピニオンの正転/逆転に対してバックラッシュが殆ど発生しない歯合関係を構成できるために、高速での加工と移送を繰り返す場合に衝撃が発生せず、ワークが把持状態から外れたり、ピニオンが破損することが防止でき、加工時の騒音の発生も抑制できる。
更に、理想的なワーク反転機構として、前記ピニオンを、歯数が3枚又は4枚で、ピッチ円の円周長さが前記加工ステージ間の間隔の2倍より小さい歯車とし、また、前記ラックを、歯数が2枚であって、その2枚の歯間の中心位置が前記加工ステージ間の中心位置と対応するように取り付けた構成が考えられる。
この構成によれば、機構が簡素化できて高精度な歯合関係が実現できると共に、ワーク反転機構の回転を加工ステージ間の中央寄りで行わせることができ、回転空間を保証するための凹部を加工ステージから離れた位置に形成できる。
この構成によれば、機構が簡素化できて高精度な歯合関係が実現できると共に、ワーク反転機構の回転を加工ステージ間の中央寄りで行わせることができ、回転空間を保証するための凹部を加工ステージから離れた位置に形成できる。
本発明の順送トランスファプレスは次のような効果を奏する。
請求項1の発明は、トランスファフィーダに簡単な構成からなるワーク反転機構を組み込むことにより、順送金型の加工ラインに対してワークを表裏反転させて加工する加工ステージを自由に設けることを可能にし、加工内容に制限を受けず、極めて高い製造効率を有した順送トランスファプレスを提供する。
請求項2の発明は、ワーク反転機構のピニオンとラックの歯面をトロコイド曲線で構成することで、バックラッシの少ない安定した状態で作動するトランスファフィーダを実現する。
請求項3の発明は、ピニオンとラックの歯合関係を簡素化してバックラッシが殆どない高精度なワーク反転機構を構成すると共に、ワークとクランプ端とピニオンとの回転・移動空間を保証するための凹部の構成条件を緩和する。
請求項1の発明は、トランスファフィーダに簡単な構成からなるワーク反転機構を組み込むことにより、順送金型の加工ラインに対してワークを表裏反転させて加工する加工ステージを自由に設けることを可能にし、加工内容に制限を受けず、極めて高い製造効率を有した順送トランスファプレスを提供する。
請求項2の発明は、ワーク反転機構のピニオンとラックの歯面をトロコイド曲線で構成することで、バックラッシの少ない安定した状態で作動するトランスファフィーダを実現する。
請求項3の発明は、ピニオンとラックの歯合関係を簡素化してバックラッシが殆どない高精度なワーク反転機構を構成すると共に、ワークとクランプ端とピニオンとの回転・移動空間を保証するための凹部の構成条件を緩和する。
以下、本発明の順送トランスファプレスの実施例を図1から図17を用いて詳細に説明する。
先ず、この順送トランスファプレスは小型モータのハウジングを成形する装置であり、図1は、ダイセット1上に固定された順送金型のダイプレート2とトランスファフィーダ3の平面図を示す。
順送金型のダイプレート2には前記ハウジングの成形のための13個の加工ステージ4a〜4mによる加工ラインが構成されており、ダイプレート2の各加工ステージ4a〜4h,4j〜4mには工程順のダイ(雌型)が設けられている。
また、図示しない上側のダイセットに固定されている順送金型の上型側についても、前記各ダイと対応する位置に工程順の雄型が設けられている。
尚、加工ステージ4iには成形金型が設けられておらず、前段の加工ステージ4hで成形されたワークを載置するだけの領域になっているが、この実施例では他と区別せずに「加工ステージ」という。
先ず、この順送トランスファプレスは小型モータのハウジングを成形する装置であり、図1は、ダイセット1上に固定された順送金型のダイプレート2とトランスファフィーダ3の平面図を示す。
順送金型のダイプレート2には前記ハウジングの成形のための13個の加工ステージ4a〜4mによる加工ラインが構成されており、ダイプレート2の各加工ステージ4a〜4h,4j〜4mには工程順のダイ(雌型)が設けられている。
また、図示しない上側のダイセットに固定されている順送金型の上型側についても、前記各ダイと対応する位置に工程順の雄型が設けられている。
尚、加工ステージ4iには成形金型が設けられておらず、前段の加工ステージ4hで成形されたワークを載置するだけの領域になっているが、この実施例では他と区別せずに「加工ステージ」という。
この順送トランスファプレスでは、順送金型の上型の昇降動作に同期させてトランスファフィーダ3を作動させることにより、前記各加工ステージ4a〜4mにワークを順次移送送しながら図2の(a)〜(m)に示すような形状にワークの成形を行い、加工後のワークを次の加工ステージへ移送させるようになっている。
ここで、この実施例におけるトランスファフィーダ3の構成を、図1と共に図3及び図4から図7に基づいて具体的に説明する。
先ず、クランプ部材5a〜5mが、各加工ステージ4a〜4m毎に1対ずつ、加工ラインに対して左右対称に設けられている。
クランプ部材5a〜5h及び5j〜5mは、図4の(A)[平面図、側面図、前端面図、後端面図]に示されるように、断面形状が台形になっている摺動部21と前端面が円弧状の凹部となったクランプ面22として形成された桿部23とからなる棒状部材であり、摺動部21の中央領域には孔24が穿設されている。
また、図4の(B)は係合ボス25の平面図と側面図であり、その係合ボス25は上側の短円柱部26が前記クランプ部材5a〜5h及び5j〜5mの孔24に内嵌し、下側の短円柱部27は上側の短円柱部26よりも直径が小さくなっており、下側の短円柱部27には(C)に示すスリーブ28が外嵌するようになっている。
先ず、クランプ部材5a〜5mが、各加工ステージ4a〜4m毎に1対ずつ、加工ラインに対して左右対称に設けられている。
クランプ部材5a〜5h及び5j〜5mは、図4の(A)[平面図、側面図、前端面図、後端面図]に示されるように、断面形状が台形になっている摺動部21と前端面が円弧状の凹部となったクランプ面22として形成された桿部23とからなる棒状部材であり、摺動部21の中央領域には孔24が穿設されている。
また、図4の(B)は係合ボス25の平面図と側面図であり、その係合ボス25は上側の短円柱部26が前記クランプ部材5a〜5h及び5j〜5mの孔24に内嵌し、下側の短円柱部27は上側の短円柱部26よりも直径が小さくなっており、下側の短円柱部27には(C)に示すスリーブ28が外嵌するようになっている。
一方、クランプ部材5iについては図5の(A)〜(F)に示す部品から構成されている。
(A)はクランプ端31の平面図と前後の端面図である。クランプ端31は前端面が円弧状の凹部となったクランプ面32として形成されており、後端面から前端面の方向へ中心を貫通する孔35が穿設されていると共に、その孔35の両側部にはネジ孔33,34が形成されている。また、前記孔35の一部と抵触する位置に上側面から下側面の方向へピン孔36が形成されている。
(B)はピニオン41の平面図と端面図である。このピニオン41は、歯数が4枚の歯車であり、その中心に孔44が貫通して形成されていると共に、対称位置にある歯の部分にも孔42,43が貫通して形成されており、それらの孔44と42,43はそれぞれ前記クランプ端31の孔35とネジ孔33,34と対応する位置になっている。また、このピニオン41の歯面45はトロコイド曲線で形成されている。
(C)は摺動部51の平面図と側面図と後端面図であり、先端区間を除いて前記クランプ部材5a〜5h及び5j〜5mと同様に断面形状が台形になっていると共に、後端面から前端面の方向へ中心を貫通する孔52が形成されている。また、その中央領域には孔53が形成されていると共に、前記貫通孔52の一部と抵触する位置にピン孔54が形成されている。
尚、摺動部51の孔52とクランプ端31の孔35とピニオン41の孔44は同一径になっている。
一方、摺動部51の孔53の直径は前記クランプ部材5a〜5h及び5j〜5mの孔24の直径と同一であるが、孔52の直径は孔53の直径よりも小さく設定されている。
(D)は軸棒61であり、前記のクランプ端31とピニオン41と摺動部51の各孔35,44,52に内嵌する外径を有し、また2箇所に抜け止め用の溝62,63が形成されている。
(E)は係合ボス65の平面図と側面図であり、その係合ボス65は上側の短円柱部66が前記摺動部51の孔53に内嵌し、下側の短円柱部67は上側の短円柱部66よりも直径が小さくなっており、(F)に示すスリーブ69が外嵌するようになっている。また、この係合ボス65については、上側の短円柱部66に前記軸棒61が貫通する孔70が形成されている。
そして、クランプ端31とピニオン41とをネジ孔33,34と孔42,43を利用してネジで連結し、クランプ端31とピニオン41の各孔35,44、及び前記係合ボス65を孔53に内嵌させた状態での摺動部51の孔52に軸棒61を貫通させ(軸棒61は係合ボス61の孔70を貫通する)、クランプ端31と摺動部51の各ピン孔36,54にピンを圧入して前記溝62,63で係合させると、クランプ端31とピニオン41が摺動部51に対して軸支されたアッセンブリユニットを構成できる。
尚、図5において、(G)は前記クランプ部材5iのピニオン41と歯合するラック71であり、歯面72をトロコイド曲線で形成された2枚の歯73,74が形成されている。
(A)はクランプ端31の平面図と前後の端面図である。クランプ端31は前端面が円弧状の凹部となったクランプ面32として形成されており、後端面から前端面の方向へ中心を貫通する孔35が穿設されていると共に、その孔35の両側部にはネジ孔33,34が形成されている。また、前記孔35の一部と抵触する位置に上側面から下側面の方向へピン孔36が形成されている。
(B)はピニオン41の平面図と端面図である。このピニオン41は、歯数が4枚の歯車であり、その中心に孔44が貫通して形成されていると共に、対称位置にある歯の部分にも孔42,43が貫通して形成されており、それらの孔44と42,43はそれぞれ前記クランプ端31の孔35とネジ孔33,34と対応する位置になっている。また、このピニオン41の歯面45はトロコイド曲線で形成されている。
(C)は摺動部51の平面図と側面図と後端面図であり、先端区間を除いて前記クランプ部材5a〜5h及び5j〜5mと同様に断面形状が台形になっていると共に、後端面から前端面の方向へ中心を貫通する孔52が形成されている。また、その中央領域には孔53が形成されていると共に、前記貫通孔52の一部と抵触する位置にピン孔54が形成されている。
尚、摺動部51の孔52とクランプ端31の孔35とピニオン41の孔44は同一径になっている。
一方、摺動部51の孔53の直径は前記クランプ部材5a〜5h及び5j〜5mの孔24の直径と同一であるが、孔52の直径は孔53の直径よりも小さく設定されている。
(D)は軸棒61であり、前記のクランプ端31とピニオン41と摺動部51の各孔35,44,52に内嵌する外径を有し、また2箇所に抜け止め用の溝62,63が形成されている。
(E)は係合ボス65の平面図と側面図であり、その係合ボス65は上側の短円柱部66が前記摺動部51の孔53に内嵌し、下側の短円柱部67は上側の短円柱部66よりも直径が小さくなっており、(F)に示すスリーブ69が外嵌するようになっている。また、この係合ボス65については、上側の短円柱部66に前記軸棒61が貫通する孔70が形成されている。
そして、クランプ端31とピニオン41とをネジ孔33,34と孔42,43を利用してネジで連結し、クランプ端31とピニオン41の各孔35,44、及び前記係合ボス65を孔53に内嵌させた状態での摺動部51の孔52に軸棒61を貫通させ(軸棒61は係合ボス61の孔70を貫通する)、クランプ端31と摺動部51の各ピン孔36,54にピンを圧入して前記溝62,63で係合させると、クランプ端31とピニオン41が摺動部51に対して軸支されたアッセンブリユニットを構成できる。
尚、図5において、(G)は前記クランプ部材5iのピニオン41と歯合するラック71であり、歯面72をトロコイド曲線で形成された2枚の歯73,74が形成されている。
次に、図6は棒状の第1作動部材8の一部を示す正面図(A)と平面図(B)と側面図(C)であり、長手方向に後述する第2作動部材9が作動する矩形溝81が形成されていると共に、その矩形溝81の両側に構成される厚壁部には、前記のクランプ部材5a〜5h及び5j〜5mとクランプ部材5iの摺動部21,51が嵌合する台形溝82が各加工ステージ4a〜4mの間隔で形成されている。
また、図7は棒状の第2作動部材9の一部を示す平面図(A)と側面図(B)であり、この第2作動部材9は前記のように第1作動部材8の矩形溝81内で作動するものであるが、その厚さは前記第1作動部材8における矩形溝81の深さと台形溝82の深さの差より僅かに薄くなっており、長手方向には中心線に対して一定の傾斜角(約30°)で長孔91が各加工ステージ4a〜4mの間隔で形成されている。尚、各長孔91の幅は前記係合ボス25,65の下側部分に外嵌するスリーブ28,69の外径より僅かに大きく設定されている。
また、図7は棒状の第2作動部材9の一部を示す平面図(A)と側面図(B)であり、この第2作動部材9は前記のように第1作動部材8の矩形溝81内で作動するものであるが、その厚さは前記第1作動部材8における矩形溝81の深さと台形溝82の深さの差より僅かに薄くなっており、長手方向には中心線に対して一定の傾斜角(約30°)で長孔91が各加工ステージ4a〜4mの間隔で形成されている。尚、各長孔91の幅は前記係合ボス25,65の下側部分に外嵌するスリーブ28,69の外径より僅かに大きく設定されている。
この実施例のトランスファフィーダ3は、以上の機素を用いて、図1及び図3に示すような構成でダイセット1上に組み立てられている。
このトランスファフィーダ3は加工ラインに対して左右対称に設けられるため、以下では一方の構成についてだけ説明する。
先ず、第1作動部8の矩形溝81に第2作動部9を嵌め込み、クランプ部材5a〜5h及び5j〜5mの摺動部21を第1作動部8の台形溝82に嵌合挿入した後、係合ボス25を孔24に嵌入させ、係合ボス25の下側の短円柱部27を第2作動部9の長孔91にスリーブ28を介在させて内嵌させる。
また、クランプ部材5iについては、先に摺動部51を第1作動部8の台形溝82に嵌合挿入し、その状態で係合ボス65を孔53に嵌入しておき、軸棒61を摺動部51の孔52へ貫入させて、係合ボス65の孔70とクランプ端31とピニオン41の連結体とを貫通させた状態でクランプ端31と摺動部51の各ピン孔36,54にピンを打ち込んでアッセンブリユニットを完成させる。このクランプ部材5iの場合においても、係合ボス65の下側の短円柱部67が第2作動部9の長孔91にスリーブ28を介在させて内嵌せしめられる。
このトランスファフィーダ3は加工ラインに対して左右対称に設けられるため、以下では一方の構成についてだけ説明する。
先ず、第1作動部8の矩形溝81に第2作動部9を嵌め込み、クランプ部材5a〜5h及び5j〜5mの摺動部21を第1作動部8の台形溝82に嵌合挿入した後、係合ボス25を孔24に嵌入させ、係合ボス25の下側の短円柱部27を第2作動部9の長孔91にスリーブ28を介在させて内嵌させる。
また、クランプ部材5iについては、先に摺動部51を第1作動部8の台形溝82に嵌合挿入し、その状態で係合ボス65を孔53に嵌入しておき、軸棒61を摺動部51の孔52へ貫入させて、係合ボス65の孔70とクランプ端31とピニオン41の連結体とを貫通させた状態でクランプ端31と摺動部51の各ピン孔36,54にピンを打ち込んでアッセンブリユニットを完成させる。このクランプ部材5iの場合においても、係合ボス65の下側の短円柱部67が第2作動部9の長孔91にスリーブ28を介在させて内嵌せしめられる。
組み立てられたトランスファフィーダ3は順送金型のダイプレート2の両側に配置されるが、ダイプレート2における加工ステージ4iと4jの区間内で、クランプ部材5iのピニオン41が移動する部分にはラック71が固定してあり、ピニオン41とラック71が図3の(C)に示す歯合状態になるようにトランスファフィーダ3が配設される。
そして、トランスファフィーダ3の第1作動部8は加工ラインと平行な方向へ往復作動せしめられるが、図1に示すように、ダイセット1の前後の端面に設けた支持部10に設けたローラ11で第1作動部8を前後方向へ移動可能な状態で横架させると共に、5つの加工ステージ分の間隔毎に第1作動部8の外側面を回転しながら案内するローラ12と、第1作動部8のダイプレート2側に前記と同間隔で組み込まれており、ダイプレート2の外側面と接触しながら回転するローラ13で案内することによって案内機構を構成している。
そして、トランスファフィーダ3の第1作動部8は加工ラインと平行な方向へ往復作動せしめられるが、図1に示すように、ダイセット1の前後の端面に設けた支持部10に設けたローラ11で第1作動部8を前後方向へ移動可能な状態で横架させると共に、5つの加工ステージ分の間隔毎に第1作動部8の外側面を回転しながら案内するローラ12と、第1作動部8のダイプレート2側に前記と同間隔で組み込まれており、ダイプレート2の外側面と接触しながら回転するローラ13で案内することによって案内機構を構成している。
以上の構成に基づいて、この実施形態の順送トランスファプレスは次のように作動する。
先ず、図1及び図3に示す状態において、第1作動部8を固定して第2作動部9を引くと(引く方向は図1では上側、図3では左側)、第2作動部9の長孔91が各クランプ部材5a〜5mの係合ボス25,65の下側の短円柱部27,67に対して相対的に移動し、傾斜係合条件でのすべり対偶によって各クランプ部材5a〜5mは第1作動部8の台形溝82を摺動して加工ライン側へ移動する。
従って、図8の(A)に示すように、各クランプ部材5a〜5mはクランプ面22,32でワークWa〜Wmの側面を把持する。
この実施例では各クランプ部材5a〜5mのクランプ面22,32は対応する加工ステージでのワークWa〜Wmの側面形状に密着するように形成されており、例えば、クランプ部材5iの各クランプ端31は図8の(C)に示すような態様でワークWiを把持することになる。
また、この段階において、クランプ部材5iの移動は加工ラインに対して垂直な方向だけであるため、クランプ部材5iのピニオン41とダイプレート2のラック71の関係は、図8の(B)に示すように、図3の(C)の状態のままである。
即ち、ピニオン41はラック71よりも厚く形成されており、クランプ部材5iの前記方向への移動があっても、ピニオン41とラック71は常に歯合し得るようになっている。
先ず、図1及び図3に示す状態において、第1作動部8を固定して第2作動部9を引くと(引く方向は図1では上側、図3では左側)、第2作動部9の長孔91が各クランプ部材5a〜5mの係合ボス25,65の下側の短円柱部27,67に対して相対的に移動し、傾斜係合条件でのすべり対偶によって各クランプ部材5a〜5mは第1作動部8の台形溝82を摺動して加工ライン側へ移動する。
従って、図8の(A)に示すように、各クランプ部材5a〜5mはクランプ面22,32でワークWa〜Wmの側面を把持する。
この実施例では各クランプ部材5a〜5mのクランプ面22,32は対応する加工ステージでのワークWa〜Wmの側面形状に密着するように形成されており、例えば、クランプ部材5iの各クランプ端31は図8の(C)に示すような態様でワークWiを把持することになる。
また、この段階において、クランプ部材5iの移動は加工ラインに対して垂直な方向だけであるため、クランプ部材5iのピニオン41とダイプレート2のラック71の関係は、図8の(B)に示すように、図3の(C)の状態のままである。
即ち、ピニオン41はラック71よりも厚く形成されており、クランプ部材5iの前記方向への移動があっても、ピニオン41とラック71は常に歯合し得るようになっている。
次に、第1作動部8と第2作動部9の相対位置を保ったまま、図9の(A)に示すように、第1作動部8と第2作動部9を前方へ移動させる。
その場合、同図に示すように、クランプ部材5a〜5h及び5j〜5mについては加工ステージ4a〜4h及び4j〜4mにあったワークWa〜Wh及びWj〜Wmを把持した状態で水平に移送するだけであるが、クランプ部材5iについては一定距離だけ移動するとピニオン41とラック71が歯合するようになり、摺動部51に対して軸棒61で軸支されたピニオン41とクランプ端31が一体的に回転しながらワークWiを前方へ移送する。
図9の(B)は第1作動部8と第2作動部9とが加工ステージ間の距離の半分だけ移動せしめられた状態におけるピニオン41とラック71の歯合関係を示す。
その場合、同図に示すように、クランプ部材5a〜5h及び5j〜5mについては加工ステージ4a〜4h及び4j〜4mにあったワークWa〜Wh及びWj〜Wmを把持した状態で水平に移送するだけであるが、クランプ部材5iについては一定距離だけ移動するとピニオン41とラック71が歯合するようになり、摺動部51に対して軸棒61で軸支されたピニオン41とクランプ端31が一体的に回転しながらワークWiを前方へ移送する。
図9の(B)は第1作動部8と第2作動部9とが加工ステージ間の距離の半分だけ移動せしめられた状態におけるピニオン41とラック71の歯合関係を示す。
ところで、クランプ部材5iにおいてはワークWiとクランプ端31を回転させながら水平方向へ移動するため、その回転空間を加工ステージ4iと4jの間に構成しておかなければならない。
従って、ダイプレート2における加工ステージ4iと4jの間の領域に凹部を形成することになるが、この凹部の設計条件についてはピニオン41とラック71の構成条件と密接に関連しており、その詳細は後述する。
従って、ダイプレート2における加工ステージ4iと4jの間の領域に凹部を形成することになるが、この凹部の設計条件についてはピニオン41とラック71の構成条件と密接に関連しており、その詳細は後述する。
図9の(A)の状態から更に第1作動部8と第2作動部9を前方へ移動させ、図8の(A)の位置から加工ステージ間の距離だけ移動すると、図10の(A)と(B)に示すように、クランプ部材5a〜5h及び5j〜5mではそれぞれワークWa〜Wh及びWj〜Wmの移送を完了し、また、クランプ部材5iにおいてもピニオン41とワークWiを把持したクランプ端31の回転と移動が完了する。
即ち、各ワークWa〜Wmはそれぞれ加工ステージを1つずつ進めた位置に移送され、ワークWiにおいては加工ステージ4iから4jへ表裏反転せしめられて移送されたことになる。
即ち、各ワークWa〜Wmはそれぞれ加工ステージを1つずつ進めた位置に移送され、ワークWiにおいては加工ステージ4iから4jへ表裏反転せしめられて移送されたことになる。
次に、図10の(A)の状態から、第1作動部8を固定して第2作動部9を押し戻すと(図8の(A)と逆の動作)、第2作動部9の長孔91が各クランプ部材5a〜5mの係合ボス25,65の下側の短円柱部27,67に対して前記と逆の関係で相対的に移動し、傾斜係合条件でのすべり対偶によって各クランプ部材5a〜5mは第1作動部8の台形溝82を摺動して加工ラインから離れる方向へ移動する。
従って、図11の(A)に示すように、ワークWa〜Wmはクランプ部材5a〜5mによる把持状態から解除されて次の加工ステージへ載置されることになる。尚、ワークWmは最後の加工ステージ4mで加工されたものであるため、加工済みの製品として送り出されることになる。
また、図11の(B)は解除状態でのピニオン41とラック71の関係を示すが、第1作動部8の移動(各クランプ部材5a〜5mの加工ライン方向への移動)を伴わないため、図10の(B)の状態と同様である。
尚、図11の(C)は各クランプ部材5iにおけるワークWiの解除状態を示し、ワークWiは図8の(C)の状態から反転せしめられて把持状態から解除されている。
従って、図11の(A)に示すように、ワークWa〜Wmはクランプ部材5a〜5mによる把持状態から解除されて次の加工ステージへ載置されることになる。尚、ワークWmは最後の加工ステージ4mで加工されたものであるため、加工済みの製品として送り出されることになる。
また、図11の(B)は解除状態でのピニオン41とラック71の関係を示すが、第1作動部8の移動(各クランプ部材5a〜5mの加工ライン方向への移動)を伴わないため、図10の(B)の状態と同様である。
尚、図11の(C)は各クランプ部材5iにおけるワークWiの解除状態を示し、ワークWiは図8の(C)の状態から反転せしめられて把持状態から解除されている。
そして、図11の(A)のように各加工ステージへ載置されたWa〜Wnは、順送金型の上型が降下せしめられて各ステージでの所定の加工が施され、図12の(A)に示すように、ワーク…Wg,Wh,Wi,Wj…はそれぞれ1ステージ分加工が進んだワーク…Wh,Wi,Wj,Wk…となる。
また、図12の(B)は加工段階でのピニオン41とラック71の関係を示すが、当然に図11の(B)の状態のままである。
また、図12の(B)は加工段階でのピニオン41とラック71の関係を示すが、当然に図11の(B)の状態のままである。
加工が完了すると、第1作動部8と第2作動部9の相対位置を保ったまま、図13の(A)に示すように、第1作動部8と第2作動部9を後方へ移動させる。
この場合、図9の(A)の場合のようにワークWa〜Wmを把持しているわけではないが、クランプ部材5a〜5h及び5j〜5mは後方へ移動し、また、クランプ部材5iについてはピニオン41がラック71に逆方向から歯合するために、クランプ端31とピニオン41が図9の(A)の場合と逆方向に回転しながら後方へ移動する。
そして、第1作動部8と第2作動部9は加工ステージ間の距離だけ後方へ移動せしめられた段階で停止し、図3の(A)に示した元の状態に戻る。
以降、第1作動部8と第2作動部9を順送金型の上型の昇降動作に同期させて上記の手順で駆動することにより、ダイプレート2上の各加工ステージ4a〜4mでワークWa〜Wmを加工して、次の加工ステージへ送ることができ、最終加工ステージ4mで加工されたワークWmが製品として順次送り出されることになる。
この場合、図9の(A)の場合のようにワークWa〜Wmを把持しているわけではないが、クランプ部材5a〜5h及び5j〜5mは後方へ移動し、また、クランプ部材5iについてはピニオン41がラック71に逆方向から歯合するために、クランプ端31とピニオン41が図9の(A)の場合と逆方向に回転しながら後方へ移動する。
そして、第1作動部8と第2作動部9は加工ステージ間の距離だけ後方へ移動せしめられた段階で停止し、図3の(A)に示した元の状態に戻る。
以降、第1作動部8と第2作動部9を順送金型の上型の昇降動作に同期させて上記の手順で駆動することにより、ダイプレート2上の各加工ステージ4a〜4mでワークWa〜Wmを加工して、次の加工ステージへ送ることができ、最終加工ステージ4mで加工されたワークWmが製品として順次送り出されることになる。
特に、この実施例ではアッセンブリユニットで構成したクランプ部材5iとダイプレート2側のラック71によって、加工ステージ4iと4jの間でワークWiを反転させしながら移送できる合理的機構を実現しているため、加工ステージ4a〜4iまでで深絞り加工を施したワークWiを反転させて加工ステージ4jへ載置させ、加工ステージ4jにおいて図16の(B)で示したような条件で打ち抜き加工を施すことが可能になっている。
そして、この実施例の順送トランスファプレスによれば、図1に示したように単一の順送金型に深絞り加工と打ち抜き加工とを含んだ13段階の加工ステージを構成して材料採りから完成品の出力までを行い、1秒当たり8個という機械的には極限に近い生産効率を実現できる。
また、そのような超高速動作でもトランスファフィーダ3はワークを確実に把持して正確に次の加工ステージへ移送・載置させる。
そして、この実施例の順送トランスファプレスによれば、図1に示したように単一の順送金型に深絞り加工と打ち抜き加工とを含んだ13段階の加工ステージを構成して材料採りから完成品の出力までを行い、1秒当たり8個という機械的には極限に近い生産効率を実現できる。
また、そのような超高速動作でもトランスファフィーダ3はワークを確実に把持して正確に次の加工ステージへ移送・載置させる。
ところで、上記において、加工ステージ4iと4jの間に形成される凹部について後述するとしたが、ここでピニオン41とラック71の構成条件の詳細と併せて説明する。
先ず、ピニオン41とラック71は常に歯合するように設計されておらず、ピニオン41のピッチ円の円周長さは加工ステージ間の間隔の2倍以下に設定されていると共に、ピニオン41の各歯73,74の中心が各加工ステージ4i,4jの中心位置と対応するようになっており、歯合区間の両側にΔLだけ非歯合区間が構成されるようになっている。
即ち、図8の(B)と図10の(B)に示すように、クランプ部材5iが加工ステージ間の距離を前方又は後方へ移動する際には、初期の一定区間ΔLだけは他のクランプ部材5a〜5h及び5j〜5mと同様に水平移動のみを行い、その区間を過ぎた後に歯合関係によってピニオン41とクランプ端31(送り段階ではワークWiも)の回転動作が伴うようになり、歯合関係が終了するとまた一定区間ΔLだけ水平移動のみを行って停止することになる。
先ず、ピニオン41とラック71は常に歯合するように設計されておらず、ピニオン41のピッチ円の円周長さは加工ステージ間の間隔の2倍以下に設定されていると共に、ピニオン41の各歯73,74の中心が各加工ステージ4i,4jの中心位置と対応するようになっており、歯合区間の両側にΔLだけ非歯合区間が構成されるようになっている。
即ち、図8の(B)と図10の(B)に示すように、クランプ部材5iが加工ステージ間の距離を前方又は後方へ移動する際には、初期の一定区間ΔLだけは他のクランプ部材5a〜5h及び5j〜5mと同様に水平移動のみを行い、その区間を過ぎた後に歯合関係によってピニオン41とクランプ端31(送り段階ではワークWiも)の回転動作が伴うようになり、歯合関係が終了するとまた一定区間ΔLだけ水平移動のみを行って停止することになる。
従って、前記回転動作は各加工ステージ4i,4jの中心寄りの区間(前記歯合区間に相当)でのみ行われ、各加工ステージ4i,4jの近くでは水平移動だけになるため、図14に示すように、ダイプレート2上の凹部を各加工ステージ4i,4jから離れた位置に形成することができる。
換言すれば、回転させようとするワークWiやクランプ端31が各加工ステージ4i,4jのダイと抵触して回転不能になることを回避でき、また、回転空間を確保するためにダイの保持部をダイの近傍で切り下げるような不合理な設計を回避できる。
換言すれば、回転させようとするワークWiやクランプ端31が各加工ステージ4i,4jのダイと抵触して回転不能になることを回避でき、また、回転空間を確保するためにダイの保持部をダイの近傍で切り下げるような不合理な設計を回避できる。
一方、ピニオン41とラック71の関係で前記の非歯合区間ΔLがあると、クランプ端31とピニオン41とワークWi(移送時のみ)とが回転慣性を有するため、前記区間でピニオン41とラック71の歯合関係がなくなると、それら回転要素が更に回転してしまう可能性がある。
この問題については、非歯合区間ΔLになる直前に順送金型の上型を降下させ、非歯合区間ΔLになった時点で上型の下面とクランプ端31の上面とが当接する程度まで近接するように順送金型の上型を同期駆動させれば解消できる。
この問題については、非歯合区間ΔLになる直前に順送金型の上型を降下させ、非歯合区間ΔLになった時点で上型の下面とクランプ端31の上面とが当接する程度まで近接するように順送金型の上型を同期駆動させれば解消できる。
尚、この実施例ではピニオン41の歯数を4枚にしているが、実際にラック71側の歯73,74と歯合しているのは3枚だけであり、ピニオンについては歯数3枚で構成してもよい。
1…ダイセット、2…ダイプレート、2a…凹部、3…トランスファフィーダ、4a〜4m…加工ステージ、5a〜5m…クランプ部材、8…第1作動部材、9…第2作動部材、10…支持部、11,12,13…ローラ、21…摺動部、22…クランプ面、23…桿部、24…孔、25…係合ボス、26…上側の短円柱部、27…下側の短円柱部、28…スリーブ、31…クランプ端、32…クランプ面、33,34…ネジ孔、35…孔、36…ピン孔、41…ピニオン、42,43,44…孔、45…歯面、51…摺動部、52…孔、53…孔、54…ピン孔、61…軸棒、62,63…溝、65…係合ボス、66…上側の短円柱部、67…下側の短円柱部、69…スリーブ、70…孔、71…ラック、72…歯面、73,74…歯、81…矩形溝、82…台形溝、91…長孔、101,102…ワーク、103,104…孔、105…下側金型、106,107…ポンチ、108,109…上側金型、110…下側金型、111,112…抜きカス、Wg〜Wk…ワーク、ΔL…非歯合区間。
Claims (3)
- 複数の加工ステージを直線上に等間隔で配置させて加工ラインを構成した順送金型と、前記各加工ステージで加工したワークを把持して次の加工ステージへ移送するトランスファフィーダとを備え、前記順送金型と前記トランスファフィーダを同期駆動させることによりワークを前記各加工ステージで段階的に加工する順送トランスファプレスにおいて、
前記トランスファフィーダが、ワークの両側部を把持する部材として前記各加工ステージ毎に1対ずつ設けられたクランプ部材と、前記加工ラインの両側にそのラインと平行な方向に移動可能な態様で配設された2本の棒材であり、前記各クランプ部材を前記加工ラインと垂直な方向へのみ摺動可能な条件で拘持する各第1作動部材と、前記加工ラインと平行な方向へのみ移動可能な条件で前記各第1作動部材に付設された2本の棒材であり、前記各第1作動部材に対する相対的移動により前記各クランプ部材との間に構成された傾斜係合部でのすべり対偶によって前記各クランプ部材を前記加工ラインと垂直な方向へ摺動させる各第2作動部材とからなり、
前記トランスファフィーダにおける前記クランプ部材の内、前後の加工ステージ間でワークを表裏反転させて加工を行う区間に対応するものについては、前記第1作動部材によって拘持される摺動部と、前記摺動部の端面に軸支されたピニオンと、前記ピニオンと一体的に回動するクランプ端とからなるアッセンブリユニットとし、
そのアッセンブリユニットの前記ピニオンと歯合するラックを固定面に取り付けてワーク反転機構を構成すると共に、
前記アッセンブリユニットのクランプ端とそのクランプ端で把持されたワークとが回転しながら移動し得るように、前記ワーク反転機構が適用された各加工ステージ間に凹部を形成したことを特徴とする順送トランスファプレス。 - 前記ワーク反転機構におけるピニオンとラックの歯面がトロコイド曲線で形成されていることとした請求項1に記載の順送トランスファプレス。
- 前記ピニオンは、歯数が3枚又は4枚で、ピッチ円の円周長さが前記加工ステージ間の間隔の2倍以下の歯車であり、また、前記ラックは、歯数が2枚であって、その2枚の歯間の中心位置が前記加工ステージ間の中心位置と対応するように取り付けられている請求項1又は請求項2に記載の順送トランスファプレス。
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2004
- 2004-03-15 JP JP2004072751A patent/JP2005254319A/ja active Pending
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
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