JP2005254173A - チタニア繊維光触媒およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】可視光領域において高い光触媒活性を有する酸化チタン系の光触媒であり特に酸化チタンとして、チタニア繊維を用いた高活性の光触媒を効率よく工業的規模で製造する方法を提供する。
【解決手段】チタニア繊維に硫黄原子を含有することにより、可視光領域で高い光吸収特性を発現するチタニア繊維光触媒とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、チタニア繊維光触媒およびその製造方法に関するものであり、詳しくは、可視光応答型で光触媒活性が高く有害物分解や湿式太陽電池に有効なチタニア繊維光触媒およびこれを工業的に効率よく製造する方法に関するものである。
酸化チタン粉末は、白色顔料として古くから利用されており、近年は化粧品などの紫外線遮蔽材料、光触媒、コンデンサ、サーミスタの構成材料あるいはチタン酸バリウムの原料等電子材料に用いられる焼結材料に広く利用されている。特にここ数年、光触媒としての利用が盛んに試みられており、酸化チタンにそのバンドギャップ以上のエネルギーを持つ光を照射することによって酸化チタンが励起されて、伝導帯に電子が生じ、また価電帯に正孔が生じるが、この電子による還元力または正孔による酸化力を利用した光触媒反応の用途開発が盛んに行われている。この酸化チタン光触媒の用途は非常に多岐に渡っており、水の分解による水素の発生、酸化還元反応を利用した有機化合物の合成、排ガス処理、空気清浄、防臭、殺菌、抗菌、水処理、照明機器等の汚れ防止等、数多くの用途開発が行われている。
しかしながら、酸化チタンは可視光付近の波長領域において大きな屈折率を示すため、可視光領域では殆ど光吸収は起こらない。これは、アナターゼ型二酸化チタンは3.2eV、ルチル型二酸化チタンは3.0eVというバンドギャップを有することに起因しており、酸化チタンの吸収可能な光の波長は、アナターゼ型酸化チタンで385nm以下、ルチル型酸化チタンで415nm以下である。これらの波長の光は大部分が紫外線領域に該当し、地球上に無限にある太陽光にはごく一部しか含まれておらず、従来知られている酸化チタン光触媒は、紫外線照射下では光触媒特性を発現するものの、太陽光のもとでは、そのエネルギーのうちごく一部しか活用できずに、光触媒として十分な活性は期待できない。また、屋内での蛍光灯などの下での利用を考えると、蛍光灯のスペクトルは殆どが400nm以上であるため、光触媒として十分な特性を発現することはできない。そこで可視光領域での触媒活性を発現させより利用性の高く高活性の光触媒の開発が行なわれている。
例えば、特許文献1(特開平9−262482号公報)では、Cr、V、Cu、Fe、Mg、Ag、Pd、Ni、MnおよびPtからなる群から選択される1種以上の金属のイオンが1×1015イオン/g−TiO2以上の割合で酸化チタンの表面から内部に含有させた光触媒が開示されており、これらの金属のイオンを30KeV以上の高エネルギーに加速して、酸化チタンに照射し、該金属イオンを酸化チタンに導入する。また、特許文献2(特開平11−290697号公報)では、真空槽内に遷移金属を含む固体と前記遷移金属がドーピングされる酸化チタンとを保持する工程と、前記真空槽内の内部に金属プラズマを発生させ、発生した前記金属プラズマを照射することにより前記遷移金属をドーピングした光触媒酸化チタンが開示されている。しかしながら、これらの発明は、酸化チタンに金属イオンをドーピングするために金属イオンを高エネルギーに加速したり、また金属プラズマを発生させるなど非常に特別な装置を用いなければならず、工業的規模での製造には適していない。
このような問題を解決するために、特許文献3(特開平12−237598号公報)には、酸化チタンなどの半導体の表面に、前記半導体の構成成分とは異なる成分であるB, P, Ti, V, Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zn, Ga, Zr, Nb, Mo, Pd, Ag, Cd, Sn, Sb, Hf, Ta, W, Pt, Hg, Pb, Bi, Pr, Nd, Pm, Sm, Eu, Gd,Tb, Dy, Ho, Er, Tm, YbおよびLuからなる群から選ばれる少なくとも1種である陽イオンを含む媒体を接触させることにより、前記半導体に前記陽イオンを含有させる第1の工程と、前記陽イオンを含有する前記半導体を還元雰囲気において加熱する第2の工程とを含むことを特徴とする可視光応答型光触媒の製造方法が開示されている。しかしながら、このような方法により金属イオンを酸化チタンにドープした光触媒は必ずしも触媒活性が十分ではなく、さらなる改良が望まれていた。
上記のように遷移金属などの金属イオンを酸化チタンにドープし可視光領域での触媒活性を発現させた光触媒の他、特許文献4(WO 01/010552号公報)では、酸化チタン結晶の酸素サイトの一部を窒素原子で置換すること、または酸化チタン結晶の格子間に窒素原子をドーピングすること、または酸化チタンの結晶粒界に窒素原子をドーピングすることのいずれかまたはこれらの組み合わせにより酸化チタン結晶に窒素原子を含有させた光触媒物質であり、酸化チタン結晶に窒素を含有させたTi−O−N構成を有した、可視光領域において光触媒作用を発現する光触媒物質が開示されている。このような光触媒物質を得る方法として、窒素ガス雰囲気中での酸化チタンのスパッタリングが挙げられているが、製造コストが高く工業的規模での製造は困難である。また、酸化チタンをアンモニア雰囲気で焼成するという簡便な方法の開示もあるが、酸化チタン中に十分に窒素原子がドーピングされず、結果として得られる光触媒は触媒活性が十分ではなかった。
特開平9−262482号公報 特開平11−290697号公報 特開平12−237598号公報 WO 01/010552号公報
従って、本発明の課題は、可視光領域で光触媒活性が発現する酸化チタン系の光触媒であって、特には酸化チタンとしてチタニア繊維を用い高活性の光触媒および効率よく工業的規模で製造する方法を提供することにある。
かかる実情において、本発明者らは鋭意検討を行った結果、硫黄原子を含有させたチタニア繊維が、可視光領域において高い光吸収特性を発現することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、チタニア繊維に硫黄原子が含有されたことを特徴とするチタニア繊維光触媒を提供するものである。
また、チタニア繊維と硫黄または含硫黄化合物との混合物を形成し、次いで該混合物を焼成することを特徴とする酸化チタン光触媒の製造方法を提供するものである。
本発明のチタニア繊維光触媒によれば、紫外線領域だけではなく可視光領域の光触媒活性が高いことから、太陽光の当たらない蛍光灯などの室内においても十分に光触媒作用を発揮することができ、今まで紫外線領域に止まっていた光触媒の用途を拡大することが可能となる。
本発明のチタニア繊維光触媒は、チタニア繊維に硫黄原子を含有したものであるが、硫黄原子の含有率は、チタニア繊維中のチタン1g原子に対して、0.001g原子以上、好ましくは0.002g原子以上、より好ましくは0.002〜0.008g原子である。また、本発明のチタニア繊維光触媒のBET比表面積は1m/g以上であり、好ましくは30m/g以上、特に好ましくは50m/g以上である。また、本発明のチタニア繊維光触媒の形状は、平均繊維径が0.1〜5.0μm、好ましくは0.2〜2.0μm、平均繊維長が5〜100μm、好ましくは10〜50μmである。
次に本発明のチタニア繊維光触媒の調製方法について説明する。
先ずチタニア繊維の調製方法について公知の方法により調製できるが、好ましくはチタン酸カリウム繊維(チタン酸カリウムウィスカー)から調製することが望ましい。具体的には、チタン酸カリウム繊維を酸性水溶液中で処理して、チタン酸カリウム中のカリウム成分を除去してチタニア繊維とする。ここで酸性水溶液の処理時のpHは0より大きく1以下の範囲であることが望ましい。具体的には塩酸、硫酸、硝酸などの鉱酸水溶液によりチタン酸カリウム繊維を処理して、カリウム成分を抽出し、チタニア繊維の水和物を得る。このときチタン酸カリウム繊維内のカリウム成分を除去するが、すべてのカリウム成分を除去する必要はなく数%カリウム成分が残留していてもよい。通常チタニア繊維中にカリウム成分は0〜10重量%。好ましくは0〜5重量%である。このチタニア繊維水和物を700〜1000℃で加熱処理しチタニア繊維を得る。加熱処理後は、必要に応じて凝集したチタニア繊維を分散機などにより分散させる。得られたチタニア繊維は加熱処理の温度によりルチル型あるいはアナターゼ型となるが、光触媒の原料としてはアナターゼ型またはアナターゼ型とルチル型の混合結晶が好ましい。また、チタン酸カリウムは、二チタン酸カリウム、四チタン酸カリウム、六チタン酸カリウム及び八チタン酸カリウムから選ばれる1種または2種以上である。BET比表面積は1m/g以上であり、好ましくは30m/g以上、特に好ましくは50m/g以上である。また、形状は、平均繊維径が0.1〜5.0μm、好ましくは0.2〜2.0μm、平均繊維長が5〜100μm、好ましくは10〜50μmである。
また、上記のチタン酸カリウム繊維は種々の方法により調製できるが、好ましくは原料に(1)酸化チタンと酸化カリウム、または(2)酸化チタンと炭酸カリウムのような加熱により酸化カリウムを生成するカリウム化合物を用いる。さらに上記の他、金属チタン粉を併用することが望ましい。酸化チタン、カリウム化合物また必要に応じて金属チタン粉を混合して1000〜1200℃で焼成する。その後冷却した後、水に浸漬してスラリー状とし、このスラリーをデイスパーミルによって解繊して繊維状物質を分離する。この解繊分離したスラリーを中和した後、乾燥してチタン酸カリウム繊維を得る。
上記のようにして得られたチタニア繊維と硫黄または含硫黄化合物との混合物を形成し、次いで該混合物を焼成する。本発明で用いられる含硫黄化合物は、常温で液体あるいは固体の化合物が好ましく、含硫黄無機化合物、含硫黄有機化合物あるいは金属の硫化物などが挙げられる。具体的にはチオエーテル類、チオ尿素類、チオアミド類、チオアルコール類、チオアルデヒド類、チアジル類、メルカプタール類、チオール類、チオシアン酸塩類などであり、具体的な化合物としては、チオ尿素、スルホ酢酸、チオフェノール、チオフェン、ベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、チオベンゾフェノン、ビチオフェン、フェノチアジン、スルホラン、チアジン、チアゾール、チアジアゾール、チアゾリン、チアゾリジン、チアントレン、チアン、チオアセトアニリド、チオアセトアミド、チオベンズアミド、チオアニソール、チオニン、メチルチオール、チオエーテル、チオシアン、硫酸、スルホン酸類、スルホニウム塩類、スルホンアミド類、スルフィン酸類、スルホキシド類、スルフィン類、スルファン類、などが挙げられる。なおこれらの化合物は1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
上記のなかでも含硫黄有機化合物が好ましく、さらには酸素原子を含まず硫黄原子と窒素原子が混在した有機化合物が特に好ましく、具体的には、チオ尿素が好ましい。
本発明で用いるチタニア繊維と混合する硫黄または含硫黄化合物の量は、硫黄原子の重量に換算すると、酸化チタンに対し、通常1重量%以上であり、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10〜30重量%である。硫黄または含硫黄化合物の混合量が少ないと、最終的にチタニア繊維光触媒に含まれる硫黄原子量が少なくなり、十分な可視光吸収が起こらなくなる。
次いで、上記で得られたチタニア繊維と硫黄または含硫黄化合物の混合物を焼成しチタニア繊維光触媒を形成するが、焼成温度は200〜800℃、好ましくは300〜600℃、より好ましくは400〜500℃である。含硫黄有機化合物を用いた場合、その化合物が分解し硫黄原子が遊離して酸化チタン中のチタン原子と置換する温度で行なう。また焼成雰囲気は、空気、酸素などの酸化性雰囲気、水素ガスやアンモニアガスなどの還元性雰囲気、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性雰囲気、また真空下などで行なわれる。これらのなかでも水素ガスのような還元性雰囲気で行なうことによって、より可視光領域での光触媒活性が向上し好ましい。水素ガスのような還元性ガスのみでもよいが、水素と酸素の混合ガス、水素と酸素と不活性ガスの混合ガスの雰囲気で焼成することも有効である。さらに焼成時に硫黄が蒸発しまたは含硫黄化合物が分解して硫黄成分が焼成炉から排出しないよう、ある程度硫黄成分の分圧を保持するよう焼成雰囲気を保つことが重要である。炭素原子を有する含硫黄有機化合物など焼成時に分解して炭酸ガスなどの副生ガスを発生する場合は、ある程度焼成雰囲気から排出したほうがよい。従って、焼成する際の容器は、完全にオープンまたは密閉のものではなく、ある程度の圧力がかかりかつ副生ガスを排出し得るような、上部が開放され、この上部に非固定式の蓋体を備えた円筒形、皿状または矩形などの容器が好ましい。
上記のようにして得られた酸化チタン光触媒は、必要に応じて洗浄して遊離の硫黄成分やその他を除去する。また、粒子の分散性を向上させるために界面活性剤などにより表面処理することもできる。
また、前記酸化チタン光触媒は、可視光の光吸収特性に優れており、紫外可視拡散反射スペクトルを測定して、波長300〜350nmの吸光度の積分値を1として、通常、波長350〜400nmの吸光度の積分値が0.3〜0.9であり、且つ波長400〜500nmの吸光度の積分値が0.3〜0.9であり、好ましくは波長350〜400nmの吸光度の積分値が0.4〜0.8であり、且つ波長400〜500nmの吸光度の積分値が0.4〜0.8であり、さらに好ましくは、波長350〜400nmの吸光度の積分値が0.5〜0.7であり、且つ波長400〜500nmの吸光度の積分値が0.5〜0.75である。
本発明のチタニア繊維光触媒は、上記のように繊維状でも用いることができるが、一般的な光触媒の用途として、排ガス処理、防臭、防汚などの基材に酸化チタン光触媒を塗布し酸化チタン光触媒層を形成して用いられることが多いため、水または有機溶媒の分散液、コーティング液または塗料にすることが望ましい。近年ではアセトアルデヒドなどシックハウスの問題から光触媒材料も水系の環境型のコーティング剤または塗料が要求されており、本発明のチタニア繊維光触媒も水系の分散液または塗料として用いることが望ましい。
上記のように本発明のチタニア繊維光触媒は、可視光領域での吸収特性に優れており、ブラックライトなど特に紫外光の光源がなくとも、太陽光や室内における蛍光灯による光源で十分に光触媒活性が発現する。また、酸化チタンに窒素原子をドープしたものなど従来の可視光応答型光触媒に比べて、効率的にかつ低コストで製造できるため工業的に非常に有利であり、排ガス処理、空気清浄、防臭、殺菌、抗菌、水処理、照明機器等の汚れ防止、酸化作用による有害物の分解作用を利用した光触媒装置などを目的とした光触媒塗料や光触媒コーティング材などに広く適用できる。
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
実施例および比較例において酸化チタン光触媒の評価は以下のように実施した。
(1)チタニア繊維光触媒中の硫黄含有量の測定
エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX)を付帯した電界放出型走査型電子顕微鏡(Field Emission-SEM:FE-SEM)(日立電子走査顕微鏡S−4700)にて酸化チタン中の硫黄原子の定量分析を行なった。
(2)可視光吸収特性の測定
積分球付き紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製V−550−DS)によりチタニア繊維光触媒の拡散反射吸収スペクトルを測定した。
顔料用酸化チタンと粉末状炭酸カリウムとを、正味の酸化チタンのモル数と正味の炭酸カリウムのモル数とのモル比が3:1の割合で混合し、該混合物に対して5重量%のチタン粉末を添加してV型ブレンダーにて約15分間混合した。次いで、セラミックス製反応容器内に、前記混合物500gを充填した。その後、セラミックス製反応容器を電気炉に入れ、1100℃で3時間の焼成を行った。除冷後、該焼成物を取り出した後、冷水中に浸してスラリー状とし、該スラリーをデイスパーミルによって解繊して繊維状物質を分離した。解繊分離したスラリーを中和した後、濾過することによりケーキ状物質を得、該ケーキ状物質を乾燥し、800℃に昇温して30分間熱処理を行った。このようにして、繊維径が平均0.5μm、繊維長が50μmの単体の六チタン酸カリウム繊維を得た。得られた六チタン酸カリウム繊維を希塩酸水溶液に浸漬し、カリウム成分を抽出し除去した。その後60℃で乾燥してチタニア繊維を得た。チタニア繊維中のカリウム成分の含有量を測定したところ3重量%であった。
次に、得られたチタニア繊維20gとチオ尿素9.7gを混合し、焼成炉で400℃で3時間焼成を行なった。その後ボールミルにて粉砕して、純水で洗浄した後、60℃で乾燥して淡黄色の酸化チタン光触媒を得た。得られた酸化チタンの比表面積は24.7m/g、硫黄含有量は0.15重量%であった。また可視光吸収特性を図1に示した。
比較例1
チオ尿素を混合せずチタニア繊維を焼成した以外は実施例1と同様に実験を行なった。可視光吸収特性を図1に示した。
酸化チタン光触媒の紫外可視分光光度計による拡散反射吸収スペクトルの測定結果を示す図である。

Claims (11)

  1. チタニア繊維に硫黄原子が含有されたことを特徴とするチタニア繊維光触媒。
  2. 前記チタニア繊維光触媒のBET比表面積が1m/g以上であることを特徴とする請求項1に記載のチタニア繊維光触媒。
  3. 前記チタニア繊維光触媒の平均繊維径が0.1〜5.0μmおよび平均繊維長が5〜100μmであることを特徴とする請求項1に記載のチタニア繊維光触媒。
  4. 前記チタニア繊維がチタン酸カリウム繊維を酸性水溶液中で処理して得られたことを特徴とする請求項1に記載のチタニア繊維光触媒。
  5. 前記チタン酸カリウム繊維が、二チタン酸カリウム、四チタン酸カリウム、六チタン酸カリウム及び八チタン酸カリウムから選ばれる1種または2種以上から調製されるチタン酸カリウム繊維であることを特徴とする請求項4に記載のチタニア繊維光触媒。
  6. 紫外可視拡散反射スペクトルを測定して、波長300〜350nmの吸光度の積分値を1として、波長350〜400nmの吸光度の積分値が0.3〜0.9であり、且つ波長400〜500nmの吸光度の積分値が0.3〜0.9であることを特徴とする請求項1に記載のチタニア繊維光触媒。
  7. チタニア繊維と硫黄または含硫黄化合物との混合物を形成し、次いで該混合物を焼成することを特徴とする酸化チタン光触媒の製造方法。
  8. 前記チタニア繊維がチタン酸カリウム繊維を酸性水溶液中で処理して得られたことを特徴とする請求項7に記載のチタニア繊維光触媒の製造方法。
  9. 前記チタン酸カリウム繊維が、二チタン酸カリウム、四チタン酸カリウム、六チタン酸カリウム及び八チタン酸カリウムから選ばれる1種または2種以上から調製されるチタン酸カリウム繊維であることを特徴とする請求項8に記載のチタニア繊維光触媒の製造方法。
  10. 前記含硫黄化合物がチオ尿素であることを特徴とする請求項7に記載のチタニア繊維光触媒の製造方法。
  11. 前記焼成を還元性雰囲気で行なうことを特徴とする請求項7に記載のチタニア繊維光触媒の製造方法。
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