JP2005254056A - 余剰汚泥の減容化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】二酸化塩素を使用した余剰汚泥の減容化において、生物処理槽の処理性能に悪影響を与えることなく余剰汚泥の安定した減容化を行うことができると共に、減容化性能も向上させることができる。
【解決手段】有機性廃水を生物処理槽16で生物処理する際に発生する余剰汚泥を可溶化して生物処理槽16に戻すことにより余剰汚泥を減容化する余剰汚泥の減容化方法において、余剰汚泥を可溶化処理槽36で二酸化塩素で可溶化した後、該可溶化した余剰汚泥を曝気槽38で曝気してから生物処理槽16に戻すようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、余剰汚泥の減容化方法に係り、特に有機性廃水を生物処理槽で生物処理する際に発生する余剰汚泥を二酸化塩素で酸化可溶化して生物処理槽に戻すことにより余剰汚泥を減容化する余剰汚泥の減容化方法に関する。
有機性廃水の浄化方法として、生物処理槽において該有機性廃水と好気性微生物を含む活性汚泥とを好気性条件下で接触させることにより、有機性廃水を生物学的に浄化する活性汚泥法が広く採用されている。かかる活性汚泥法では、有機性廃水を生物処理槽で生物処理した後、処理水に同伴される活性汚泥を固液分離して返送汚泥として生物処理槽に返送するが、生物処理槽で活性汚泥が増殖するため、返送汚泥の一部が余剰汚泥となる。この余剰汚泥を引き抜いて焼却等により処理するとなると、多大な処理費用がかかるため、余剰汚泥を減容化する必要がある。
余剰汚泥の減容化方法としては、余剰汚泥を可溶化して微生物で処理し易くすることにより、汚泥発生量を削減する方法が開発されている。この可溶化の方法には、汚泥を構成する主成分である微生物の細胞壁を機械的、物理的又は化学的に破壊する方法がある。機械的、物理的な可溶法には湿式ミル法、ディスク法、超音波法等があり、化学的な可溶法にはオゾン処理法、酸又はアルカリによる処理法がある。その他にも、生物を利用した好熱細菌法等がある。これらの方法のうちでは、オゾン法が安定して余剰汚泥を減容化できるとして広く採用されている。
しかし、オゾンを使用する方法は、オゾンが人体に有害であり排オゾン除去装置等が必要であること、オゾン発生機が複雑で高価であること、処理汚泥の発泡が多いこと等の欠点も多い。そこで、特許文献1には、オゾンと同じように余剰汚泥を酸化して可溶化する可溶化剤として、二酸化塩素が紹介されている。この二酸化塩素は酸化力が強いことから漂白剤や殺菌剤として広く使用されているもので、これを可溶化剤として用いれば、オゾン法のような排オゾン除去装置が必要なくなり装置も比較的安価であり、処理汚泥の発泡が余り発生しないというメリットがある。また、特許文献2には、二酸化塩素を酸化剤として用いる汚泥減容化方法を提案している。
特開平11−147801号公報 特開2003−260491号公報
しかしながら、特許文献1や2には、二酸化塩素を可溶化剤として使用する際の問題点等に関する開示はなく、実際に使用するには実用面において改良すべき点を多く有している。例えば、二酸化塩素はオゾンよりも余剰汚泥の可溶化性能が低いことや、二酸化塩素はオゾンよりも殺菌効果が長く持続するため、二酸化塩素で可溶化した余剰汚泥をそのまま生物反応槽に戻すと、生物反応槽の本来の目的である有機性廃水の処理性能が低下してしまうという欠点がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、二酸化塩素を使用した余剰汚泥の減容化において、生物処理槽の処理性能に悪影響を与えることなく余剰汚泥の安定した減容化を行うことができると共に、減容化性能も向上させることのできる余剰汚泥の減容化方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1は前記目的を達成するために、有機性廃水を生物処理槽で生物処理する際に発生する余剰汚泥を可溶化して前記生物処理槽に戻すことにより前記余剰汚泥を減容化する余剰汚泥の減容化方法において、前記余剰汚泥を可溶化処理槽で二酸化塩素ガスで可溶化した後、該可溶化した余剰汚泥を前記生物処理槽とは別に設けた曝気槽で曝気してから前記生物処理槽に戻すことを特徴とする。
本発明の請求項1によれば、余剰汚泥を可溶化処理槽において二酸化塩素ガスで酸化して可溶化する。可溶化により余剰汚泥を構成する微生物の細胞壁が破壊されて微生物自体がBOD化し、微生物の餌として消費され易くなる。この可溶化した余剰汚泥を生物処理槽とは別に設けた曝気槽で曝気する。この曝気により、可溶化後の余剰汚泥中に残留する二酸化塩素及び可溶化処理で生成した分解生成物である亜塩素酸等による余剰汚泥の酸化を促進して可溶化性能を向上させることができる。また、曝気による二酸化塩素の酸化の促進で残留する二酸化塩素が消費されると共に曝気槽外への脱気効果も生じる。そして、曝気して二酸化塩素を除去した余剰汚泥を生物処理槽に戻すようにしたので、生物処理槽内の微生物(生物処理槽内の活性汚泥を構成する主成分)が二酸化塩素でダメージを受けることがない。これにより、生物処理槽の本来の目的である廃水の処理性能を低下させることがない。
本発明の請求項2は前記目的を達成するために、有機性廃水を生物処理槽で生物処理する際に発生する余剰汚泥を可溶化して前記生物処理槽に戻すことにより前記余剰汚泥を減容化する余剰汚泥の減容化方法において、前記余剰汚泥をpH10以上のアルカリ状態にした後に二酸化塩素で可溶化して前記生物処理槽に戻すことを特徴とする。
請求項2によれば、余剰汚泥中の微生物の細胞壁をアルカリで予め軟弱化してから、二酸化塩素で可溶化するので、二酸化塩素による酸化効果が大きくなり可溶化性能を向上させることができる。
本発明の請求項3は前記目的を達成するために、有機性廃水を生物処理槽で生物処理する際に発生する余剰汚泥を二酸化塩素で可溶化して前記生物処理槽に戻すことにより前記余剰汚泥を減容化する余剰汚泥の減容化方法において、前記二酸化塩素は二酸化塩素ガスを前記生物処理槽からの処理水に溶解した二酸化塩素水であることを特徴とする。
二酸化塩素は元々ガス状であり、このガス状のままで可溶化処理槽内に供給して余剰汚泥を効率的に可溶化するには、可溶化処理槽を加圧式にして二酸化塩素ガスの余剰汚泥への溶解性を高めたり、二酸化塩素ガスを可溶化処理槽に循環して余剰汚泥との接触効率を高める等の工夫が必要になり装置が複雑化する。しかし、請求項2のように二酸化塩素水として可溶化処理槽に供給すれば、余剰汚泥に含まれる水を介して二酸化塩素を余剰汚泥中に浸透させることができるので、可溶化性能を向上させることができる。従って、二酸化塩素水にすれば、二酸化塩素ガスのように、可溶化処理槽を加圧式にしたり、二酸化塩素ガスを可溶化処理槽に循環したりする必要がない。この場合、二酸化塩素ガスを溶解する水として、生物処理槽で処理された処理水を使用することで、水道水や工業用水を使用することなく簡単に二酸化塩素水を調製することができ、コスト面で有利である。また、供給する二酸化塩素水は酸性であるため、請求項2のように、二酸化塩素で可溶化する前にアルカリ処理する場合には、アルカリの中和も兼ねることができる。
請求項4は請求項1又は2において、前記二酸化塩素ガスを前記生物処理槽からの処理水に溶解して前記余剰汚泥と反応させることを特徴とする。
請求項4は、可溶化した余剰汚泥を曝気槽で曝気する構成と二酸化塩素水を可溶化処理槽に供給する構成の2つを組み合わせるか、又は余剰汚泥をpH10以上のアルカリ状態にした後に二酸化塩素で可溶化する構成と二酸化塩素水を可溶化処理槽に供給する構成の2つを組み合わせるようにしたものである。
請求項5は請求項2又は3において、前記可溶化後の余剰汚泥に、可溶化されていない活性を有する汚泥を混合し、曝気した後に生物処理槽に戻すことを特徴とする。
請求項5によれば、曝気槽に可溶化されていない活性を有する汚泥(活性汚泥)を混合した状態で曝気を行うようにしたので、可溶化後の余剰汚泥は残留する二酸化塩素による可溶化の他に、活性汚泥によっても生物学的な酸化処理がなされる。従って、曝気槽に活性汚泥を混合しない場合に比べて、生物反応槽に戻される可溶化後の余剰汚泥量を少なくすることができるので、生物反応槽における負荷を減少させることができる。更には、残留する二酸化塩素は前記曝気槽内の活性汚泥とも反応して減少するので、二酸化塩素が生物反応槽に持ち込まれるのを一層防止できる。ここで、曝気槽に混合する活性汚泥としては、生物処理槽の後段の固液分離槽で分離されて生物処理槽に返送される返送汚泥の一部を使用するとよい。
請求項6は請求項1〜5の何れか1において、前記可溶化後の余剰汚泥を還元性物質と接触した後で前記生物処理槽に戻すことを特徴とする。
請求項6によれば、可溶化後の余剰汚泥を還元性物質と接触させることにより、残留の二酸化塩素を中和することができるので、二酸化塩素が生物処理槽に持ち込まれるのを防止することができる。
請求項7は請求項1〜6の何れか1において、前記可溶化後の余剰汚泥を前記生物処理槽に流入する廃水の原水槽を介して前記生物処理槽に戻すことを特徴とする。
請求項7によれば、廃水には有機性物質が存在するので、残留した二酸化塩素が有機性物質により消費されると共に、廃水には還元性物質も含まれることが多いので、可溶化後の余剰汚泥を原水槽を介して生物処理槽に戻すことにより、二酸化塩素が生物処理槽に持ち込まれるのを防止できる。この場合、原水槽内を攪拌機で攪拌することが好ましい。
以上説明したように本発明の余剰汚泥の可溶化方法によれば、二酸化塩素を使用した余剰汚泥の減容化において、生物処理槽の処理性能に悪影響を与えることなく余剰汚泥の安定した減容化を行うことができると共に、減容化性能も向上させることができる。
以下添付図面に従って本発明に係る本発明の余剰汚泥の減容化方法における好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明の余剰汚泥の減容化方法を適用する減容化装置を組み込んだ廃水処理システムの全体構成を説明する構成図である。
廃水処理システム10は、主として、有機性廃水を活性汚泥で生物学的に処理する生物処理装置12と、生物処理装置12で発生した余剰汚泥を減容化する減容化装置14とで構成される。
生物処理装置12は、主として、好気性微生物を有する活性汚泥が浮遊する生物処理槽16と、生物処理槽16からの処理水と活性汚泥とを固液分離する固液分離槽18とで構成される。
生物処理槽16内の底部には曝気管20が設けられ、曝気管20がエア配管22を介してブロア24に接続される。これにより、生物処理槽16では、生物処理槽16に流入する有機性廃水と活性汚泥とが好気性条件下で接触し、生物学的処理が行われて有機性廃水が浄化される。浄化された処理水は通水管27を介して固液分離槽18に送られて処理水に同伴して生物処理槽16から流出する活性汚泥を固液分離する。固液分離槽18で固液分離された活性汚泥は汚泥返送ポンプ26により、生物処理槽16で有機性廃水を浄化するための活性汚泥濃度を維持するために必要な汚泥量だけを返送する。そして、生物処理により発生する余剰汚泥の量の3〜4倍量を汚泥移送ポンプ28により余剰汚泥配管32を介して減容化装置14に送る。
減容化装置14は、主として、余剰汚泥をアルカリ状態にするアルカリ槽34と、余剰汚泥を二酸化塩素で酸化して可溶化する可溶化処理槽36と、可溶化された余剰汚泥を曝気する曝気槽38とで構成される。
汚泥移送ポンプ28で減容化装置14に送られた余剰汚泥の3〜4倍量は、先ずアルカリ槽34に送泥される。このアルカリ槽34には、カセイソーダ等のアルカリ液を添加するアルカリ添加配管40が延設されと共に、アルカリ液と余剰汚泥とを混合攪拌する攪拌機42が設けられる。このアルカリ槽34では余剰汚泥のpHを10以上、好ましくはpH10〜12の範囲に維持して攪拌機42で混合する。これにより、次の可溶化処理槽36において二酸化塩素による余剰汚泥の酸化力を向上させることができるので、効率の良い酸化可溶化を行うことができる。
アルカリ槽34で処理された余剰汚泥は第1の送泥ポンプ44により送泥管46を介して攪拌機48を備えた可溶化処理槽36に送泥される。この可溶化処理槽36の近傍には、二酸化塩素ガスの発生装置50が設けられる。発生装置50では、例えば亜塩素酸ソーダと塩酸を原料として次式(1)の反応を行わせることにより二酸化塩素ガスを発生させる。
5NaClO2 +4HCl→4ClO2 +5NaCl +2H2 O …(1)
発生した二酸化塩素は、ClO 2 →2O・+Cl- のように、自己分解により酸素ラジカルが発生し、ラジカルによる強力な酸化力が生じる。尚、二酸化塩素を得るための原料は、亜塩素酸ソーダと塩酸に限定するものではなく、どのような原料でもよい。
発生装置50で発生した二酸化塩素ガスは、ガス配管52を介して溶解槽54に送られる。溶解槽54には、処理水配管56から処理水分配器58で分配された処理水が水供給配管60を介して供給される。これにより、二酸化塩素は溶解槽54で処理水に溶解し、二酸化塩素水となる。また、溶解水として水道水や工業用水を使用することは不経済であり、溶解水として生物処理槽16で処理された処理水を使用することが経済的である。溶解槽54で得られた二酸化塩素水は注入配管62を介して可溶化処理槽36に送られる。
可溶化処理槽36では、アルカリ槽34から送泥された余剰汚泥と二酸化塩素水とが攪拌機48で攪拌混合され余剰汚泥が可溶化される。この可溶化において、余剰汚泥に二酸化塩素ガスを直接吹き込む方式では、反応効率を上げるために、可溶化処理槽36を加圧式にしたり、二酸化塩素ガスを可溶化処理槽36に循環したりする等の工夫が必要になり装置が複雑化する。また、処理汚泥が発泡して取り扱いが繁雑になる等の問題がある。これに対し、溶解槽54で予め二酸化塩素ガスを溶解した二酸化塩素水を使用すれば、液−液反応となるため、二酸化塩素と汚泥の接触効率が向上し、加圧方式や循環方式を採用しなくても十分な反応効率が得られる。また、処理汚泥が発泡することもない。このように、二酸化塩素水を使用する方が、二酸化塩素ガスを直接吹き込むより、装置が簡素化しコストも安価となる上、発泡等のトラブルもなく扱い易くなる。
かかる二酸化塩素による余剰汚泥の可溶化においては、可溶化後の余剰汚泥中に二酸化塩素やその酸化生成物である亜塩素酸が残留し易い。この二酸化塩素や亜塩素酸は酸化力や殺菌力を有するため、残留した二酸化塩素や亜塩素酸を利用することができれば、更に余剰汚泥の可溶化を促進することができる。また、二酸化塩素や亜塩素酸が残留する余剰汚泥をそのまま生物処理槽に戻すと、二酸化塩素や亜塩素酸が生物処理槽16に持ち込まれ、その酸化力や殺菌力により生物処理槽16内の活性汚泥が悪影響を受けるため、生物処理槽16の本来の目的である有機性廃水の浄化力が低下してしまう。
そこで、可溶化処理槽36で可溶化された余剰汚泥は、生物処理槽16に返送する前に、可溶化処理槽36の後段に設けた曝気槽38に送泥される。曝気槽38の底部には、曝気管68が設けられると共にエア配管70を介してブロア72に接続される。これにより、可溶化された余剰汚泥は曝気槽38内において曝気される。曝気する気体は空気でもよいが、酸素を使用すると一層よい。これにより、残留する二酸化塩素や亜塩素酸の分解とそれによる酸素ラジカルの発生を促して、余剰汚泥の可溶化を促進することができる。また、残留する二酸化塩素や亜塩素酸を更に可溶化に利用することで、残留する二酸化塩素や亜塩素酸を消費でき、二酸化塩素や亜塩素酸が生物処理槽16に持ち込まれるのを防止できる。従って、生物処理槽16の本来の目的である有機性廃水の浄化力が低下しない。
また、返送汚泥配管30の途中に汚泥分配器74が設けられると共に、汚泥分配器74から曝気槽38に汚泥添加配管76が延設される。そして、可溶化されていない活性を有する活性汚泥が曝気槽38内の可溶化された余剰汚泥に添加される。このように、可溶化後の余剰汚泥と活性汚泥とを混合した状態で曝気すると、残留する二酸化塩素や亜塩素酸による余剰汚泥の酸化と、活性汚泥による生物学的な酸化とが同時に起こるので、余剰汚泥の可溶化を更に向上させることができると共に、BOD化した余剰汚泥が活性汚泥の餌となって消費されるので、生物処理槽16におけるBOD負荷を低減することができる。二酸化塩素と活性汚泥の反応で汚泥の活性は殆ど無くなるが、これは活性汚泥が二酸化塩素により酸化され死滅するためであり、これに活性を有する返送汚泥を混合して曝気すると、酸化により可溶化された有機物の分解とともに、死滅した汚泥の生物学的な酸化も行われる。
曝気槽38で曝気された余剰汚泥は、第3の送泥ポンプ78により送泥管80を介して攪拌機82を備えた原水槽84に送泥される。そして、この原水槽84に廃水が一旦供給され、原水槽84から原水配管85を介して生物処理槽16に流入する。原水槽84の上方には、還元剤添加タンク86が設けられると共に、還元剤添加タンク86から還元剤添加配管88が原水槽84まで延設される。還元剤添加配管88にはバルブ90が設けられ、必要に応じて還元剤添加タンク86中の還元剤が原水槽84に添加される。還元剤としては、例えば亜硫酸ソーダを好適に用いることができる。しかし還元剤は、これに限定されるものではなく、酸化され易い物質であればどのような物質でもよく、例えば廃水中の有機性物質でもよい。このように、可溶化された余剰汚泥を原水槽84に送泥することにより、有機性廃水には有機性物質が存在するので、残留した二酸化塩素が有機性物質により消費される。また、廃水原水には還元性物質も含まれることが多いので、可溶化後の余剰汚泥を原水槽84を介して生物処理槽16に戻すことにより、二酸化塩素が生物処理槽16に持ち込まれるのを防止できる。この場合、必要に応じて還元剤添加タンク86から原水槽84に還元剤を添加すれば、更に好ましい。また、可溶化した余剰汚泥を原水槽84に送泥することで廃水中の有機物が分解されるので、生物処理槽16でのBOD負荷を低減することができ、生物処理槽16の浄化処理を安定して行うことができる。尚、図1においては、還元剤を原水槽84に添加するようにしたが、還元剤用のタンクを別途設けてもよい。
図2は、可溶化処理槽36に機械的な可溶化装置として、超音波処理装置92を併設した例である。図2に示すように、可溶化処理槽36の上方に設けられた超音波処理装置92は、主として、超音波槽94と超音波発振器96とで構成され、超音波発振器96の発振部100が超音波槽94の槽壁を貫通して超音波槽94内に設けられる。そして、可溶化処理槽36内の余剰汚泥は抜き取り管102を介して汚泥循環ポンプ104により超音波槽94内に送られ、超音波処理された後、戻し配管106によって再び可溶化処理槽36に戻される。このように二酸化塩素による余剰汚泥の可溶化に超音波照射を併用することにより、二酸化塩素から酸素ラジカルの発生を促進させることができ、可溶化性能を向上させることができる。二酸化塩素による余剰汚泥の酸化可溶化に併用する装置としては、超音波処理装置92に限定されず、例えば破砕ポンプ、湿式ミル、乳化機等も使用することができる。破砕ポンプは低コストであり、湿式ミルは動力が大きいが処理性能は高い。また、超音波処理装置は閉塞トラブルが生じない等のそれぞれ特徴があるので、余剰汚泥の物性等により使い分けるとよい。また、図示しなかったが、余剰汚泥に紫外線照射や加熱処理しながら二酸化塩素で可溶化処理することも好ましい。これら機械的処理、紫外線照射や加熱処理等の物理的処理により可溶化は、二酸化塩素による可溶化と同時に行っても良く、あるいは二酸化塩素による酸化可溶化処理の前後に独立させて行ってもよい。
尚、上記した減溶化装置14では、最良の形態として、アルカリ槽34、可溶化処理槽36、溶解槽54、曝気槽38、原水槽84、還元剤添加タンク86、超音波処理装置92等の余剰汚泥の可溶化を向上するための装置や、二酸化塩素が生物処理槽16に持ち込まれないための装置の全てを設けた最良の形態で説明したが、これらを全て設けることに限定するものではない。例えば、余剰汚泥を二酸化塩素で可溶化する酸化可溶化処理槽36の基本構成に、他の装置を随時組み合わせることができる。また、本発明の応用としては、可溶化後の余剰汚泥を、余剰汚泥が発生した生物処理槽16とは別の生物処理槽に送ることも可能である。この場合には、生物処理槽16には二酸化塩素が持ち込まれたり、BOD化した余剰汚泥が持ち込まれることがないので、生物処理槽16の水質に影響を与えないようにできる。
試験1は、生物処理槽16で発生した余剰汚泥を可溶化処理槽36で二酸化塩素ガスにより可溶化し、可溶化後の余剰汚泥を曝気槽38で曝気してから生物処理槽16に戻した。
試験2は、生物処理槽16で発生した余剰汚泥を可溶化処理槽36で二酸化塩素ガスにより可溶化し、可溶化した余剰汚泥を曝気槽38をバイパスさせて、生物処理槽16に直接戻した。
試験3は、生物処理槽16で発生した余剰汚泥を可溶化せずに生物処理槽16に直接戻し、これをコントロールとした。そして、試験1、2、3をそれぞれ試験運転を1カ月間連続して行った。
その結果、図3に示すように、運転日数が経過するに従って、試験1、2、3における余剰汚泥の累計汚泥発生量が変化した。即ち、コントロールである試験3の1カ月後の累計汚泥発生量を100%とした場合、試験1の1カ月後の累計汚泥発生量は20%であり、試験2の1カ月後の累計汚泥発生量は30%であった。また、図4に示すように、二酸化塩素による可溶化をしていない試験3の生物処理槽16における活性汚泥の呼吸活性を100%としたときに、試験1の生物処理槽16における活性汚泥の呼吸活性は100%であり、試験3と同じであった。これにより、曝気槽38で曝気することにより、酸化可溶化後の余剰汚泥に残留する二酸化塩素は消費され、生物処理槽16には持ち込まれないことが分かる。一方、曝気槽38で曝気しない試験2の生物処理槽16における活性汚泥の呼吸活性は80%となり、試験1や3よりも20%程低下した。試験2の呼吸活性の低下は、余剰汚泥に残留する二酸化塩素が生物処理槽16に持ち込まれたためと考察される。
この結果から分かるように、可溶化した余剰汚泥を曝気槽38で曝気することにより、余剰汚泥の可溶化性能を向上させて余剰汚泥の減容化を促進させることができると共に、残留する二酸化塩素が生物処理槽16に持ち込まれるのを防止するので、生物処理槽16の活性汚泥の活性が低下することがない。従って、生物処理槽16本来の目的である有機性廃水の処理性能が低下しない。
本発明の余剰汚泥の減容化方法を適用する減容化装置を組み込んだ廃水処理システムの全体構成図 二酸化塩素による可溶化処理に超音波処理を併用した減容化装置の説明図 本発明の余剰汚泥の減容化方法の効果を説明する説明図 本発明の余剰汚泥の減容化方法の効果を説明する別の説明図
符号の説明
10…廃水処理システム、12…生物処理装置、14…減容化装置、16…生物処理槽、18…固液分離槽、20…曝気管、22…エア配管、24…ブロア、27…通水管、28…汚泥移送ポンプ、30…返送汚泥配管、32…余剰汚泥配管、34…アルカリ槽、36…可溶化処理槽、38…曝気槽、40…アルカリ添加配管、42…攪拌機、44…第1の送泥ポンプ、46…送泥管、48…攪拌機、50…発生装置、52…ガス配管、54…溶解槽、56…処理水配管、58…処理水分配器、60…水供給配管、62…注入配管、64…第2の送泥ポンプ、66…送泥管、68…曝気管、70…エア配管、72…ブロア、74…汚泥分配器、76…汚泥添加配管、78…第3の送泥ポンプ、80…送泥管、82…攪拌機、84…原水槽、85…原水配管、86…還元剤添加タンク、88…還元剤添加配管、90…バルブ、92…超音波処理装置、94…超音波槽、96…超音波発振器、100…発振部、102…抜き取り管、104…汚泥循環ポンプ、106…戻し配管

Claims (7)

  1. 有機性廃水を生物処理槽で生物処理する際に発生する余剰汚泥を可溶化して前記生物処理槽に戻すことにより前記余剰汚泥を減容化する余剰汚泥の減容化方法において、
    前記余剰汚泥を可溶化処理槽で二酸化塩素ガスで可溶化した後、該可溶化した余剰汚泥を前記生物処理槽とは別に設けた曝気槽で曝気してから前記生物処理槽に戻すことを特徴とする余剰汚泥の減容化方法。
  2. 有機性廃水を生物処理槽で生物処理する際に発生する余剰汚泥を可溶化して前記生物処理槽に戻すことにより前記余剰汚泥を減容化する余剰汚泥の減容化方法において、
    前記余剰汚泥をpH10以上のアルカリ状態にした後に二酸化塩素で可溶化して前記生物処理槽に戻すことを特徴とする余剰汚泥の減容化方法。
  3. 有機性廃水を生物処理槽で生物処理する際に発生する余剰汚泥を二酸化塩素で可溶化して前記生物処理槽に戻すことにより前記余剰汚泥を減容化する余剰汚泥の減容化方法において、
    前記二酸化塩素は二酸化塩素ガスを前記生物処理槽からの処理水に溶解した二酸化塩素水であることを特徴とする余剰汚泥の減容化方法。
  4. 前記二酸化塩素ガスを前記生物処理槽からの処理水に溶解して前記余剰汚泥と反応させることを特徴とする請求項1又は2の余剰汚泥の減容化方法。
  5. 前記可溶化後の余剰汚泥に、可溶化されていない活性を有する汚泥を混合し、曝気した後に前記生物処理槽に戻すことを特徴とする請求項2又は3の余剰汚泥の減容化方法。
  6. 前記可溶化後の余剰汚泥を還元性物質と接触した後で前記生物処理槽に戻すことを特徴とする請求項1〜5の何れか1の余剰汚泥の減容化方法。
  7. 前記可溶化後の余剰汚泥を前記生物処理槽に流入する廃水の原水槽を介して前記生物処理槽に戻すことを特徴とする請求項1〜6の何れか1の余剰汚泥の減容化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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