JP2005253029A - 超音波探触子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】指向特性の改善、信号線間のクロストークの抑制が可能で製造効率の向上を行うことのできる超音波探触子の製造方法を提供する。
【解決手段】対向面に電極を有する圧電材を形成し、この圧電材を挟んで一方側に流動性の音響整合層形成材料を他方側にバッキング層形成材料を流し込み、硬化させて板状の複合体を形成する。板状の複合体の表裏面に露出した電極に対し引出線を接続すると共に、圧電材に対し離反方向に延出させて配線複合体を形成する。さらに、配線複合体と板状のスペーサーとを当該配線複合体の板厚方向に交互に積層してブロック体を形成する。その後、ブロック体の音響整合層側からスペーサーの上部を排除する方向と、短冊状の圧電材を複数に分離する方向にマトリックス状の溝を形成し、短冊状の圧電材を各引出線に対応した個別素子に分離する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波探触子の製造方法、特に、超音波の送受信特性が改善された二次元タイプの超音波探触子を容易に製造可能な製造法に関する。
従来から、圧電材に所定周波数の電圧を印加することにより周期的な歪みを発生させ、その歪みに応じた周波数の超音波を得る超音波探触子が多数考案されている。一般的な超音波探触子の構造は、現実に歪みを生じ超音波を発生する圧電材の一面側に超音波の吸収を行い超音波の授受を行わない面を形成すると共に、探触子が短いパルス信号を送受できるように周波数帯域を広げる役目を果たすバッキング層が配置され、他面側には、超音波探触子の使用時に被検体等に対し、音響インピーダンスのギャップを埋める役割を果たす音響整合層が配置され、全体として複数の部材が積層された状態で構成されている。
通常の超音波探触子の構造は、圧電材の上面にグランド電極を配置し、裏面に信号電極を配置し、それぞれ、グランド線、信号線が接続されている。一般に信号線はバッキング層を貫通させ圧電材の後方に導き出されている。また、グランド線は、一度圧電材の側面に引き出され、その後圧電材の後方に導かれている。この場合、例えば、シート状のグランド線により一括的に引き出されている。また、信号線も圧電材の側方から引き出す構成のものも考案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開平5−23341号公報 特開平7−312799号公報
ところで、近年では、振動素子をマトリックス状に配列した二次元タイプの超音波振動子の開発が盛んに行われている。振動素子を複数配列した場合、信号線やグランド線の配線が煩雑になると共に、信号線間のクロストーク抑制への配慮が必要になる。また、振動素子をマトリックス状に配置した場合、その相互分離が十分に行われないと、音響的なクロストークの原因や指向性劣化の原因になる。
そこで、各信号線やグランド線の配線が容易であり、またクロストークの発生や指向性の劣化を抑制可能な二次元タイプの超音波振動子の形成方法が望まれている。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、指向特性の改善、信号線間のクロストークの抑制が可能で製造効率の向上を行うことのできる超音波探触子の製造方法を提供することを目的とする。
上記のような目的を達成するために、本発明は、対向面に電極を有する短冊状の圧電材を形成するステップと、圧電材を挟んで一方側に流動性の音響整合層形成材料を流し込み、他方側に流動性のバッキング層形成材料を流し込み、それぞれ硬化させて板状の複合体を形成するステップと、板状の複合体の表面及び裏面に露出した電極に対し所定ピッチで複数に分離可能な引出線を接続すると共に、当該引出線の開放端側が形成されたバッキング層に沿って圧電材に対し離反方向に延出させて配線複合体を形成するステップと、前記配線複合体と板状のスペーサーとを当該配線複合体の板厚方向に交互に積層してブロック体を形成するステップと、前記ブロック体の音響整合層側からスペーサーの上部を排除する方向と、短冊状の圧電材を複数に分離する方向にマトリックス状の溝を形成し、短冊状の圧電材を各引出線に対応した個別素子に分離するステップと、を含むことを特徴とする。
この構成によれば、圧電材の対向面に形成される電極(信号電極とグランド電極)はそれぞれ圧電材及びバッキング層の側面から分離された状態で引き出される。また、各配線複合体は、スペーサーによって配列方向において完全に分離される。さらに、ブロック体の音響整合層側からマトリックス状に溝を形成することにより完全に素子が分離される。このようなステップで製造を行うことにより、各素子が完全に分離され、指向性の劣化や音響的クロストークの発生を抑制することができる。また、流動性のバッキング形成材料、流動性の音響整合層形成材料を圧電材に対し流し込み硬化させることにより、圧電材と音響整合層及びバッキング材との接続を接着剤等の異物を使用することなく完了することができるので、探触子として理想的な接続構成を得ることが可能となり、効率的な超音波の送受を行うことができる超音波探触子を容易に製造することができる。
上記のような目的を達成するために、本発明は、上記構成において、前記圧電材は、音響整合層形成面とバッキング層形成面にそれぞれ電極を有し、前記配線複合体を形成するステップは、音響整合層形成面及びバッキング層形成面と直交する対向面にそれぞれ露出した各電極の端面に引出線を接続することを特徴とする。
この構成によれば、圧電材の縦振動を利用した超音波の送受信を行う超音波探触子を容易に製造することができる。
上記のような目的を達成するために、本発明は、上記構成において、前記電極を形成するステップは、バッキング層形成面側の電極の端面を圧電材の端面より内側にオフセットし、音響整合層側の電極に接続された引出線と非接触にすることを特徴とする。
この構成によれば、圧電材の表裏面に配置された電極と、それぞれから引き出される引出線を非接触状態にすることが容易であり、引出線の配線を容易に行うことができる。
上記のような目的を達成するために、本発明は、上記構成において、前記圧電材は、音響整合層形成面及びバッキング層形成面と直交する対向面にそれぞれ電極を有し、前記配線複合体を形成するステップは、各電極に引出線を接続することを特徴とする。
この構成によれば、圧電材の横振動に伴う横振動を利用した超音波の送受信を行う超音波探触子を容易に製造することができる。この場合、信号線とグランド線は超音波の放射面と直交する方向に配置される。すなわち、グランド線は、圧電材と音響整合層との間に介在しない。その結果、圧電材と音響整合層とのカップリングを良好に行い、超音波の放射性能の低下を抑制することができる。また、グランド線が介在しないので、圧電材と音響整合層との接合力を容易に十分に確保することができる。
上記のような目的を達成するために、本発明は、上記構成において、前記複合体を形成するステップは、バッキング層の厚みを圧電材の厚みより薄く形成し、前記ブロック体を形成するステップは、バッキング層の薄肉部分をスペーサーの厚肉部分で補うことを特徴とする。
この構成によれば、スペーサーを介して配列される配線複合体間の距離を製造時に均一に増大させることが可能になり、クロストークの発生を抑制した超音波探触子を容易に製造することができる。
上記のような目的を達成するために、本発明は、上記構成において、前記複合体を形成するステップは、ブロック体を形成するステップにおける配線複合体とスペーサーの積層順に従って、前記複合体のバッキング層の長さを変化させることを特徴とする。
この構成によれば、マトリックス状に分割された素子から引き出された引出線と、外部端子との接続が容易な構造を得ることができる。
上記のような目的を達成するために、本発明は、上記構成において、硬化させた音響整合層形成部材は、前記圧電材に対する離反方向を所定厚さでカッティングして音響特性の調整を行うことを特徴とする。
この構成によれば、超音波探触子の特性に応じた寸法の音響整合層を正確かつ容易に形成することができる。
上記のような目的を達成するために、本発明は、上記構成において、複合体を形成するステップは、配線複合体で要求される厚さの1/2の厚さで複合体を形成し、配線複合体を形成するステップは、厚さ1/2の複合体の一面側に信号線を配置し、他面側にグランド線を配置した2枚の配線複合体を信号線が接触するように積層し、信号線を1対のグランド線で挟持した積層の配線複合体を形成することを特徴とする。
この構成によれば、信号線とグランド線で挟持される圧電材の厚みが1/2になることにより、この圧電材のインピーダンスは通常の厚さの圧電材の1/2になる。そして、信号線とグランド線で挟持される圧電材を2枚重ねて通常の厚さにした場合、インピーダンスは、通常の厚さの圧電材の1/4になる。その結果、外径の大きさを変更すること無く低インピーダンスの超音波探触子を形成することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態(以下、実施形態という)を図面に基づき説明する。
図1には、本実施形態の超音波探触子10の構造概念図が示されている。本実施形態の超音波探触子10は、超音波を発生する圧電材12(振動素子)と、バッキング層14と音響整合層16で構成されている。バッキング層14は、超音波の吸収を行い、探触子が短いパルス信号を送受できるようにして、周波数帯域を広げる役目を果たす。音響整合層16は、被検体等に対し音響インピーダンスのギャップを埋める役割を果たす。なお、図1は、独立制御可能な複数の圧電材12をマトリックス状に配列して、二次元タイプの超音波探触子10が構成されている例を示している。
本実施形態において、圧電材12の下面には図2に示すように、信号電極18aが形成され、その端面が圧電材12の側面に配置される信号線18と接触している。また、圧電材12の上面に形成されたグランド電極20aの端面が信号線18に対して圧電材12の対向側面に配置されるグランド線20と接触している。そして、信号線18とグランド線20との間に電圧を印加することにより音響整合層16の積層方向に超音波が放射されるようになっている。なお、この時、圧電材12の下面に形成される信号電極18aのグランド線20側の端面を圧電材12の端面より内側にオフセットさせている。つまり、音響整合層側のグランド線20に接続されたグランド電極20aと非接触になるようにして、圧電材12の両側面に信号線18及びグランド線20を固定することを可能にしている。なお、図2において、バッキング層14は図示を省略している。
前述したように、信号線18とグランド線20との間に所定の電圧が印加されると、圧電材12は、図中Z方向に振動する。図2の構成においては、このZ方向の振動、いわゆる縦効果方式により発生する超音波を使用して超音波探触子10から所望の超音波を放射している。
図1、図2から明らかなように、本実施形態においては、信号線18とグランド線20とは、個々の圧電材12の側面からバッキング層14を貫通し、超音波探触子10の裏面側に延出している。つまり、超音波探触子を構成する1振動素子毎に信号線18とグランド線20を接続することが可能となり、振動素子の正確な制御、つまり正確な超音波の送受波制御を行うことが可能になる。また、各振動素子を実質的に独立状態にすることが可能となるので、超音波の指向性の劣化を抑制することが可能となる。さらに、各振動素子が実質的に独立状態になるので、相互のクロストークの抑制に寄与することができる。特に、図1に示すように、グランド線20をバッキング層14内をまっすぐに貫通させ、各信号線18間に、グランド線20を介在させているので、信号線18間でのクロストークを抑制することが可能になり、信号の劣化を低減することが可能となる。
以下、図3〜図5を用いて、本実施形態の二次元タイプの超音波探触子10の製造方法を説明する。
第1ステップとして、図3(a)に示すように、例えば、チタン酸バリウム、PZT、チタン酸鉛等の圧電セラミックス等からなる板状の圧電素材22の対向する表裏面に金材等電極に適した材料により信号電極18a、グランド電極20aを蒸着やスパッタリング、印刷等任意の手段により形成する。
続いて、図3(b)に示すように、片側の電極形成面(例えば、信号電極18aの形成面)に、エッチング等の手段により所定ピッチの溝24を形成する。この溝24は、前述したようにグランド線20(溝24を信号電極18aの形成面に設けた場合)を接続した場合、当該グランド線20が信号電極18aに接触しないようにするためのものである。次に、図3(c)に示すように、溝24に沿って圧電素材22を短冊状に切断する。この短冊の幅が振動素子の幅となる。なお、溝24は、前述のように、グランド線20を圧電材22aに接続する際に、信号電極18aが接触しないように、短冊状に切断した後の圧電材22aの端面より内側に信号電極18aをオフセットさせるためのものである。従って、図3(b)におけるエッチングの幅は、図3(c)おけるオフセット溝24aの幅に切断代を加えた幅となる。なお、エッチングの深さは、グランド線20と信号線18との間で電気的な接続及び影響が無い程度の深さに適宜選択することが望ましい(圧電材形成ステップ)。
次に、図3(d)に示すような、型枠23の所定位置にカットした圧電材22aを配置する。この場合、圧電材22aは、図3(e)に示すように、オフセット溝24aが上面にくるように型枠23に配置される。この時、型枠23には、圧電材22aを保持するための保持部26が形成されているので、圧電材22aの位置決めは容易かつ正確に行うことができる。型枠23には、圧電材22aにより領域28a,28bに分断される凹部28が形成されている。なお、圧電材22aは、領域28a側にオフセット溝24aが向くように配置される。
そして、図示しない型蓋により凹部28の領域28a,28bを完全に覆う。この時、領域28aを覆っている型蓋は、図4(a)に示すように、バッキング層形成材料30の厚みが圧電材22aの厚みより薄く(例えば、半分の厚さ)なるように型蓋を凹部28の領域28aに嵌合可能な凸形状を呈している。次に、注入ゲート28cから流動性のバッキング層形成材料30を注入し領域28aを満たし、過剰なバッキング層形成材料30は排出ゲート28dから排出される。なお、形成されるバッキング層14には、グランド線20が屈曲することなく固定できるように、バッキング層形成材料30は傾斜を伴って徐々に薄くなるように整形されることが好ましい。この状態でバッキング層形成材料30の硬化を行う。
バッキング層14の形成と同時に、または前後して、領域28bに流動性の音響整合層形成材料32が注入ゲート28cから注入され、領域28b内を満たす。バッキング層形成材料30と同様に過剰な音響整合層形成材料32は、排出ゲート28dから排出される。なお、音響整合層形成材料32、バッキング層形成材料30は、硬化により電極が形成された圧電材22aと接着する特性を有するものを選択する。
図4(b)には、所定の硬化処理を施した後のバッキング層形成材料30及び音響整合層形成材料32が型枠23から圧電材22aとともに取り出され、注入ゲート及び排出ゲート部分を切り落とした状態の板状の複合体34が示されている(複合体形成ステップ)。この状態で、音響整合層16の高さh0及び厚みt0は、正確に得られている。図4(c)には、複合体34の断面図が示されている。図4(c)から明らかなように、音響整合層形成材料32(音響整合層16)、グランド電極20a、圧電材22a、信号電極18a、バッキング層形成材料30(バッキング層14)が積層された状態になっている。このとき、各電極が形成された圧電材22aに対し流動性の音響整合層形成材料32及びバッキング層形成材料30を接触させ硬化させているので、何ら接着剤等を用いることなく、音響整合層16及びバッキング層14を圧電材22aに接続(接着)することができ、圧電材22aとの境界において、超音波の減衰や不要な反射などのノイズの発生原因を伴うことなく理想的に境界状態を実現することができる。
続いて、図4(d)に示すように、複合体34の一面側(例えば、バッキング層14を薄型化した側)に、グランド電極20aの端部に接触するグランド線20を形成する。また、図4(e)に示すように、複合体34の他方面側には、信号電極18aの端部に接触する信号線18を形成する。グランド線20及び信号線18の形成は例えば蒸着やスパッタリング等によって容易に形成することができる(配線複合体形成ステップ)。なお、グランド線20や信号線18を蒸着やスパッタリング等によって形成する場合、その形状は任意かつ容易に選択することができるので、本実施形態においては、図4(d)、図4(e)に示すように、グランド電極20a、信号電極18aの接触部分で連続し、その下の部分で櫛状に分かれた形状を採用している。この場合、後に圧電材22aを分離する時にグランド線20や信号線18を個別に分離する必要が無くなり効率的な製造を行うことができる。もちろん、面状のグランド線や信号線を形成し、別途エッチング等を施して個別分離したグランド線20や信号線18としてもよい。
複合体34にグランド線20及び信号線18を形成した配線複合体36の断面図が図4(f)に示されている。図4(f)から明らかなように、信号電極18aとグランド線20は前述したオフセット溝24aの存在により電気的に接触することはない。
このように形成された配線複合体36は、図4(g)に示すように、スペーサー38を介して交互に所定数配列されて、ブロック体40を形成する(ブロック体形成ステップ)。ここで用いるスペーサー38は、バッキング層14と同じ材質または同等の材質で形成したものが好ましく、例えば、型枠等を用いて予め形成しておく。なお、図4(g)から明らかなように、スペーサー38の形状は、配線複合体36のバッキング層14の薄肉部分に対応した厚肉部分を有し、配線複合体36とスペーサー38とにより、方形形状を呈するようになっている。このように、バッキング層14に薄肉部分を形成し、スペーサー38に厚肉部分を形成することにより、スペーサー38を介して交互に配列される配線複合体36間の距離を拡大することが可能になり、信号線18間の電気的なクロストークを抑制することができる。もちろん、バッキング層14やスペーサー38の厚みを均一としても信号線18は分離されているので、十分な電気的クロストークの抑制は行われる。
また、配線複合体36とスペーサー38との接合は、例えばエポキシ系の接着剤により行うことができる。なお、最終的に取得したい超音波探触子10のサイズは、その縦方向が配線複合体36の幅で決めることが可能であり、横方向のサイズは、ブロック体40を形成する時の配線複合体36とスペーサー38の配列数によって任意に決めることができる。
続いて、ブロック体40における圧電材22aを所定に振動素子毎に分離するために、まず、図5(a)に示すように、ブロック体40の音響整合層16側面を配線複合体36とスペーサー38の配列方向(カット1の方向)に所定ピッチ(所望の振動素子の幅で、各振動素子のほぼ中央に信号線18(グランド線20)がくる位置かつ所定深さ(バッキング層14に僅かに切り込む深さ)でダイシングを行い、図5(b)に示すような溝42を形成し、配線複合体36を形成している圧電材22aを個別の圧電材12(振動素子)に分離する。この時のダイシング深さは、音響整合層16側から圧電材22aを越え、バッキング層14上に分離溝が形成される程度、つまり、少なくとも音響整合層16と圧電材12とが信号線18毎に完全に分離される深さである。
さらに、図5(b)に示すように、カット1の方向と直交するカット2の方向に所定深さのダイシングを行い、図5(c)に示すような溝44を形成し、表面的にも音響整合層16をマトリックス状に分離して、完全に圧電材12毎に分離した音響整合層16を形成する。この場合、溝44は、スペーサー38上部を排除するように形成され、その深さは溝42と同じにすることが望ましい(素子分離ステップ)。
最後に、音響整合層16及び圧電材12の分離のために形成した溝42,44に、音響的なクロストークを抑制するため、例えばウレタン系の硬化性樹脂や樹脂でできたバブル体を含むシリコン系の接着剤等を注入し目止めを行う。この目止めによりクロストークの低減ができる。また、音響的かつ物理的に分割された音響整合層16及び圧電材12の安定した保持を行うことができる。
なお、カット1で溝42を形成する場合、圧電材22aを切断するため、切断負荷が圧電材22aに作用する。スペーサー38はこの時に切断負荷を吸収する働きを有し、圧電材22aの破損等を防止することができる。もちろん、ダイシングの速度等を考慮することにより、圧電材22aへの切断負荷を低減可能である。この場合、図4(g)で使用するスペーサー38の高さを予め溝44の深さ分低くして、カット2のダイシングを省略することができる。
以上の手順で超音波探触子の製造を行うことにより、図5(c)に示すように、実質的にマトリックス状に圧電材12が配列され、かつ各圧電材12毎に信号線18、グランド線20が一対で接続された、指向特性の良好な、音響的、電気手的にクロストークを抑制した二次元タイプの超音波探触子10を容易に形成することができる。また、各圧電材12毎にそれぞれ分離された信号線18とグランド線20を一対としてバッキング層14の裏面側に容易に延出することができるので、各圧電材12毎に個別の電気回路を接続し、圧電材12毎に異なる制御を行うことができるので、回路設計の自由度向上にも寄与する超音波探触子10を容易に製造することができる。
また、図4(a)等に示す型枠23において、音響整合層形成材料32用の注入ゲート28cや排出ゲート28dが接続される流路を音響整合層16の形成領域に対して斜めに設けているが、これは、保持部26を形成すると共に注入ゲート28cや排出ゲート28dの存在に伴うバリが音響整合層16の高さh0や厚みt0に影響しない部分に形成するためのものである。従って、圧電材22aの保持や音響整合層16の高さh0及び厚みt0をダイシング等の追加工を施すことなく正確に得られる形状であれば、型枠23の形状は適宜選択することができる。
また、バッキング層14の厚みTは、一般的には高精度を必要としないので、図3(d)や図4(b)の例では、バリの切除と共にダイシング等により適宜サイズ調整を行っているが、音響整合層用の領域28bと同様に、バッキング層用の注入ゲート28cを排出ゲート28dと同じ側面に配置し、バッキング層14の厚みTを型枠23で規定するようにしてもよい。
図6には、図2で説明した構造とは異なる振動特性を利用する振動素子の構造例が示されている。つまり、信号電極とグランド電極とが、音響整合層16の積層面と直交する圧電材12の対向する面に形成され、信号線18とグランド線20とが各信号電極、グランド電極に接続されている。この時、圧電材12は、信号線18とグランド線20との間に所定の電圧が印加されると、図6のX方向に振動するが同時にZ方向にも振動する。このZ方向の振動は、いわゆるX方向の横効果方式により発生し、Z方向の振動により超音波を発生させ超音波探触子の放射面から所望の超音波を放射している。
図6で説明する超音波探触子においても、圧電材12の下面側に接続されるバッキング層14は省略しているが、信号線18とグランド線20とは、圧電材12の側面からバッキング層14を貫通し(図1参照)、超音波探触子10の裏面側に延出している。従って、信号線18とグランド線20は、音響整合層16と圧電材12の接合間、及び圧電材12とバッキング層14の接合間には介在しない。つまり、音響整合層16と圧電材12とバッキング層14とを、直接接合することができる。その結果、圧電材12に対して音響整合層16とバッキング層14を強固に接合することができる。また、超音波の放射方向に信号線18やグランド線20が存在しないため、圧電材12と音響整合層16とのカップリングを良好に行うことが可能であり、超音波の放射性能を良好に維持することができる。
さらに、図6から明らかなように、圧電材12上に積層される音響整合層16は信号線18やグランド線20の影響を受けること無く、圧電材12毎に完全分離することができるので、図1のようにマトリックス状に配列された場合でも、隣接した圧電材12から放射される超音波は、相互に干渉することなく、各圧電材12から所望の方向に超音波を放射することができる。その結果、超音波探触子10としての指向特性を向上することができる。また、圧電材12毎に分離した信号線18とグランド線20とを一対でバッキング層14の裏面側に容易に延出することができるので、圧電材12毎の加工が容易になり、また、圧電材12毎の制御も容易になるので圧電材12に接続する電気回路の回路設計の自由度が向上する。
また、図6の構成においても、図1で示すように、グランド線20はバッキング層14内をまっすぐに貫通させ、裏面側に延出させることができる。すなわち、各信号線18間に、グランド線20を容易に介在させることができるため、信号線18間でのクロストークを抑制することが可能になり、信号の劣化を低減することも可能となる。
図7には、図6に示す横効果利用タイプの超音波探触子の製造方法の概略手順が示されている。
第1ステップとして、図7(a)に示すように、例えば、チタン酸バリウム、PZT、チタン酸鉛等の圧電セラミックス等からなる板状の圧電素材22の対向する表裏面に金材等電極に適した材料により信号電極18a、グランド電極20aを蒸着やスパッタリング、印刷等任意の手段により形成する(電極形成ステップ)。
次に、図7(b)に示すように、板状の圧電素材22を所望の大きさの短冊状の圧電材22aに切断する。この短冊の幅が振動素子の幅となる。なお、横効果を用いる場合、各電極が圧電材22aの両側面に配置されるため、信号電極とグランド線との接触は発生しない。そのため、図3(b)のように溝24を形成する必要はない。この状態で、図7(c)に示すように、対向面に信号電極18aとグランド電極20aとを有する短冊状の圧電材22aが形成される。
続いて、図3(f)、図4(a)、図4(b)で説明したものと同様な手順により、圧電材22aの一方側に音響整合層形成材料32を流し込み音響整合層16を形成し、他方側にバッキング層形成材料30を流し込みバッキング層14を形成する。この時、前述したように、バッキング層14の厚さは、圧電材22aの厚みより薄く(例えば、半分の厚さ)なるようにする。また、バッキング層14には、グランド線20が屈曲することなく固定できるように、バッキング層14に傾斜を持たせるようにすることが好ましい。図7(d)に音響整合層16及びバッキング層14を備えた圧電材22a、すなわち複合体46の側面図が示されている。続いて、図7(e)に示すように、複合体46の一面側(例えば、バッキング層14を薄型化した側)にグランド電極20aに接触するようにグランド線20を形成する。また、複合体46の他方面側に、信号電極18aに接触する信号線18を形成する。グランド線20及び信号線18の形成は例えば蒸着やスパッタリング等によって容易に形成することができる。複合体46にグランド線20及び信号線18を形成した配線複合体48の断面図が図7(e)に示されている。図7(e)から明らかなように、信号電極18aとグランド線20は全く接触することがないので、図3(c)に示すようなオフセット溝24aは必要ない。なお、横効果を利用した構造においても、バッキング層14に薄肉部分を形成し、スペーサー38に厚肉部分を形成することにより、電気的クロストークをより抑制することが可能となる。もちろん、バッキング層14やスペーサー38をそれぞれ均一な厚さにしてもよい。
このように、横効果タイプの超音波振動子の場合、信号電極やグランド電極は、音響整合層16と圧電材12の接合間、及び圧電材12とバッキング層14の接合間には介在しない。つまり、音響整合層16と圧電材12とバッキング層14とを、直接接合することが可能になり、音響整合層16やバッキング層14の硬化時に圧電材22aと強固に接合することができる。
以上のように形成された配線複合体48は、図4(g)のようにスペーサー38を介して配列され、ブロック体を形成する。続いて、図5(a)〜(c)の手順によりマトリックス状にダイシングを行い、信号線18、グランド線20とで個別に制御可能な超音波振動素子から成るマトリックス状の超音波探触子を作成する。
なお、図7(f)には、グランド線の他の形成例が示されている。図4(d)では、グランド電極20aを櫛形に分割することにより、振動素子を完全に独立させて、音響的なクロストークを抑制しているが、音響的なクロストークの抑制を他の方法で良好に行える場合、グランド線を図7(f)のように共通化してもよい。共通のグランド線20とした場合、ブロック体52は配線複合体48毎に共通のグランド線20で分離されることになる。その結果、超音波探触子を動作させた場合、配線複合体48の配列方向の信号線18は相互に確実に分離され、相互の電気的なクロストークを抑制することが可能になる。従って、動作時の信号劣化を低減することができる。一方で、各配線複合体48に形成した共通のグランド線20を単純にバッキング層14の裏面側に引き出すと、配線複合体48の配列数のグランド線20が延出することになり、グランド線20の共通化の効果が多少損なわれる。そこで、図7(f)に示すように、各配線複合体48に形成する共通のグランド線20の一部にタブ50を形成して配線複合体48の側方に延出させる。ブロック体52の形成後に、当該ブロック体52の側面に露出したタブ50をバンド54(例えば、金材)で一括接続すると、バッキング層14の裏面側に延出される信号線18と干渉することなく、全てのグランド線20を共通ラインとして引き出し、接続することが可能となり、グランド線20の共通化の効果を十分に得ることができる。
なお、図7(f)の場合、配線複合体48の形成完了時点で、配線複合体48に対しダイシング等により、バッキング層14に達する溝56を各信号線に対応する所定ピッチで形成し、個別素子に分離しておくと共に、スペーサー38の高さを前記溝56の深さに一致するようにすることにより、ブロック体52の形成した時点で各超音波振動子がマトリックス状に分離した超音波探触子を完成することができる。
ところで、上述した超音波探触子の製造方法(縦効果を用いるもの及び横効果を用いるもの)においては、製造工程の一部を変更するのみで、様々な付加効果を得ることができる。例えば、圧電材22aの上面側に接続される音響整合層16はその積層方向の厚みにより、超音波の音響特性が変化する。従って、音響整合層16の厚みは、正確に設定される必要があると共に、製造する超音波探触子の特性に応じて任意に容易に選択調整できるようにしておくことが望ましい。そこで、図8(a)に示すように、予め厚め(例えば厚さt)に音響整合層16を形成しておき、図8(b)に示すように、必要に応じて、厚みt0に切断することにより、容易に所望の音響特性を有する複合体を形成することができる。
また、例えば、図5等で示した超音波探触子においては、配線複合体36とスペーサー38は全て同じ長さで構成されている。そのため、バッキング層14の端部に引き出される信号線とグランド線の接続処理が多少煩雑であった。そこで、図9(a)に示すように、配線複合体36及びスペーサー38とを積層順に、その長さを変化(図9(a)の場合、右側に向かうに従い短く変化)させる。なお、この時、スペーサー38の長さは、配線複合体36の長さに比べ相対的に短くすることにより、ブロック体40を形成した段階で、各信号線とグランド線は配線複合体36及びスペーサー38の積層方向で段々状に分離され、外部端子との接続を容易に行うことが可能となる。図9(b)には、ブロック体40を図5に示すカット1、カット2の方向にダイシングした後の完成した超音波探触子が示されている。なお、この構成においては、複合体を形成する段階において、バッキング層の長さを調節することになる。
図10には、上述した本実施形態の横効果への応用例、つまり圧電材12の超音波放射方向と直交する方向に対面する側面に信号線18とグランド線20を形成する構造の応用例を示すものである。なお、図10において、バッキング層14は図示を省略している。また、図10は、実際の超音波探触子10において、個々に分割された後の1つの振動素子58のみを図示している。
図10に示す構造は、必要とされる圧電材60の厚さt0(例えば、図6,図7等で説明した圧電材12(22a)と同じ厚さ)を得るために、1/2の厚さ(t1)の圧電材60を2枚貼り合わせている。
圧電材60は、図7で説明した手順に従って、超音波放射方向と直交する方向に対面する側面に信号線18とグランド線20を形成する。なお、図10では、個別の圧電材60に分離した後の形状を図示しているが、実際の製造過程においては、図7等に示す手順で、厚さt1の板状に形成し、最終工程でダイシングにより分離した状態が図10となる。
圧電材60に接続する信号線18とグランド線20は、例えば金材を、所望の厚さt0の1/2の厚さt1で形成した複合体にシート状の配線素材の貼り付けやパターン印刷、蒸着やスパッタリング等により形成する。続いて、信号線18とグランド線20が形成された2枚の配線複合体を図10に示すように、信号線18が互いに接触するように向き合わせ接合する。この時の接合方法は任意である。例えば、貼り合わせる2枚の配線複合体の接合面は、完全に平面が出ているわけではないので、例えばエポキシ系の導電性の接着剤等を用いて両者を接着して電気的な接触を得る。
このような構造にすることにより、信号線18とグランド線20で挟持される個々の圧電材60に関するインピーダンスは、厚さt0のものに対し、1/2になる。そして、信号線18とグランド線20で挟持される圧電材を2枚重ねてt0の厚さにした場合、トータルのインピーダンスは、厚さt0の圧電材を信号線18とグランド線20で挟持したものの1/4になる。つまり、厚さt0の圧電材を有する配線複合体を形成した場合、電気特性を向上することが可能となり、高性能の超音波探触子を形成することができる。
上述のように形成した積層タイプの配線複合体は、図3、図4に示す手順と同様な手順に従って、ブロック体を形成した後、ダイシングを行い、超音波探触子10として完成させる。なお、グランド線20の引き出しは、個別にバッキング層14の裏面側に延出させてもよいし、共通のグランド線として延出してもよい。また、図7(f)に示すようにバッキング層14の側面に延出させてもよい。
また、図10において、音響整合層16は、圧電材60にバッキング層を形成する時に同時に形成してもよいし、圧電材60を2枚積層した後に後付けで圧電材60上に積層してもよい。後付けの場合、音響整合層16の形状精度等が出し易いので、超音波探触子10の全体精度の向上に適している。一方、先付けの場合は、製造工程がシンプルになるので、製造効率の向上に適している。従って、音響整合層16の形成順序は適宜選択することが好ましい。
なお、上述した実施形態では、音響整合層16とバッキング層14とを、型枠23を用いて圧電材22aの上下面に接着配置する例を説明したが、例えば、定盤上に配置した圧電材22aの上下面に任意に音響整合層形成材料32やバッキング層形成材料30を流し込み、硬化処理を施した後に音響整合層16とバッキング層14とをカッティング等により成形してもよい。もちろん、この構造は、横効果を用いた超音波探触子においても適用することが可能で同様な効果を得ることができる。
また、本実施形態においては、超音波の放射に関し述べているが、本実施形態の超音波探触子10は超音波の受信用として、また、送受信兼用としても使用可能であり、同様の効果を得ることができる。
本発明の実施形態に係る超音波探触子の構造概念図である。 図1の超音波探触子において、圧電材の側面に接続される信号線とグランド線の詳細を説明する説明図である。 本発明の実施形態に係る超音波探触子の製造手順の序盤を説明する説明図である。 本発明の実施形態に係る超音波探触子の製造手順の中盤を説明する説明図である。 本発明の実施形態に係る超音波探触子の製造手順の終盤を説明する説明図である。 本発明の実施形態に係る超音波探触子において、横効果を利用する圧電材の側面に接続される信号線とグランド線の詳細を説明する説明図である。 図6に示す圧電材を用いた超音波探触子の製造手順の概略を説明する説明図である。 本発明の実施形態に係る超音波探触子の製造過程における音響整合層の厚みを調整する方法を説明する説明図である。 本発明の実施形態に係る超音波探触子の製造過程における信号線、グランド線の引出方法の例を説明する説明図である。 本発明の実施形態に係る超音波探触子の応用構造例を説明する説明図である。
符号の説明
10 超音波探触子、12,22a,60 圧電材、14 バッキング層、16 音響整合層、18 信号線、18a 信号電極、20 グランド線、20a グランド電極、22 圧電素材、23 型枠、24,42,44,56 溝、24a オフセット溝、26 保持部、28 凹部、28a,28b 領域、28c 注入ゲート、28d 排出ゲート、30 バッキング層形成材料、32 音響整合層形成材料、34,46 複合体、36,48 配線複合体、38 スペーサー、40,52 ブロック体、50 タブ、54 バンド、58 振動素子。

Claims (8)

  1. 対向面に電極を有する短冊状の圧電材を形成するステップと、
    圧電材を挟んで一方側に流動性の音響整合層形成材料を流し込み、他方側に流動性のバッキング層形成材料を流し込み、それぞれ硬化させて板状の複合体を形成するステップと、
    板状の複合体の表面及び裏面に露出した電極に対し所定ピッチで複数に分離可能な引出線を接続すると共に、当該引出線の開放端側が形成されたバッキング層に沿って圧電材に対し離反方向に延出させて配線複合体を形成するステップと、
    前記配線複合体と板状のスペーサーとを当該配線複合体の板厚方向に交互に積層してブロック体を形成するステップと、
    前記ブロック体の音響整合層側からスペーサーの上部を排除する方向と、短冊状の圧電材を複数に分離する方向にマトリックス状の溝を形成し、短冊状の圧電材を各引出線に対応した個別素子に分離するステップと、
    を含むことを特徴とする超音波探触子の製造方法。
  2. 請求項1記載の方法において、
    前記圧電材は、音響整合層形成面とバッキング層形成面にそれぞれ電極を有し、前記配線複合体を形成するステップは、音響整合層形成面及びバッキング層形成面と直交する対向面にそれぞれ露出した各電極の端面に引出線を接続することを特徴とする超音波探触子の製造方法。
  3. 請求項2記載の方法において、
    前記電極を形成するステップは、バッキング層形成面側の電極の端面を圧電材の端面より内側にオフセットし、音響整合層側の電極に接続された引出線と非接触にすることを特徴とする超音波探触子の製造方法。
  4. 請求項1記載の方法において、
    前記圧電材は、音響整合層形成面及びバッキング層形成面と直交する対向面にそれぞれ電極を有し、前記配線複合体を形成するステップは、各電極に引出線を接続することを特徴とする超音波探触子の製造方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の方法において、
    前記複合体を形成するステップは、バッキング層の厚みを圧電材の厚みより薄く形成し、前記ブロック体を形成するステップは、バッキング層の薄肉部分をスペーサーの厚肉部分で補うことを特徴とする超音波探触子の製造方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の方法において、
    前記複合体を形成するステップは、ブロック体を形成するステップにおける配線複合体とスペーサーの積層順に従って、前記複合体のバッキング層の長さを変化させることを特徴とする超音波探触子の製造方法。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の製造方法において、
    硬化させた音響整合層形成部材は、前記圧電材に対する離反方向を所定厚さでカッティングして音響特性の調整を行うことを特徴とする超音波探触子の製造方法。
  8. 請求項4から請求項7のいずれか1つに記載の製造方法において、
    複合体を形成するステップは、配線複合体で要求される厚さの1/2の厚さで複合体を形成し、
    配線複合体を形成するステップは、厚さ1/2の複合体の一面側に信号線を配置し、他面側にグランド線を配置した2枚の配線複合体を信号線が接触するように積層し、信号線を1対のグランド線で挟持した積層の配線複合体を形成することを特徴とする超音波探触子の製造方法。
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