JP2005252651A - 画像読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 出力画像のカラーバランスの劣化を極力抑制可能で、安定な画像読取装置を提供する。
【解決手段】 発光波長領域を異にする複数の発光手段と該発光手段からの光を受光する受光手段とを有するイメージセンサで走査画像を読取り、画像データを得る画像読取装置であって、前記イメージセンサを制御する読取制御手段を有し、該読取制御手段が、1走査において受光手段が受光する各発光波長領域の受光量の分布の、それぞれの積算の中心点が重なる様に、1走査での、複数の発光手段の発光及び/又は受光手段の動作を制御する画像読取装置。
【選択図】 図2
【解決手段】 発光波長領域を異にする複数の発光手段と該発光手段からの光を受光する受光手段とを有するイメージセンサで走査画像を読取り、画像データを得る画像読取装置であって、前記イメージセンサを制御する読取制御手段を有し、該読取制御手段が、1走査において受光手段が受光する各発光波長領域の受光量の分布の、それぞれの積算の中心点が重なる様に、1走査での、複数の発光手段の発光及び/又は受光手段の動作を制御する画像読取装置。
【選択図】 図2
Description
本発明は、画像読取装置に関する。
近年、写真のフィルムやプリントに記録された画像(以下、併せて写真画像とも言う)をイメージセンサにより読み取り、画像データを得る画像読取装置が知られている。この様な画像読取装置として例えばフィルムスキャナでは、画像が形成された現像済写真フィルムを搬送しながら、当該フィルムに発光手段により光を照射し、その透過光をCCD(Charge Coupled Device)ラインセンサ等の受光手段により光電的に読み取り、読み取った画像データをAD変換することでデジタル画像データを得ている。また写真プリントから画像データを得るスキャナは、プリントからの反射光を受光手段で受光し、同様にしてデジタル画像データを得るものである。
従来の画像読取装置で、写真画像に光を照射する発光手段の光源としては、一般にハロゲンランプが用いられている。しかしながら、ハロゲンランプを光源とする場合、色毎の発光量を制御することが不可能であることから、読み取った画像データから得られる画像のカラーバランスが、以下に述べる理由で劣化するという問題が有る。
図5はネガフィルムのベース透過光量の1例を色毎に示す図である。
図5に示す様に、ネガフィルムのベース透過光量(画像によらず、支持体や下引き層、フィルター層などのみによる、即ち非画像領域の透過光量)は、光源の波長領域、即ち色(ここではR(赤色)、G(緑色)、B(青色))によって異なることから、受光手段でのR、G、Bの受光量のベース光量が不揃いとなってしまい、これによりカラーバランスが劣化する。プリント用写真印画紙の色毎の反射率についても同様のことが言える。
この問題の解決策として、画像読取装置の発光手段の光源としてLED(Light Emitting Diode)を採用し、LEDの色毎の発光量や光量分布を制御することで、読取画像の画質の向上を図る技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−233142号公報
上記特許文献1の技術におけるLEDの発光は、各色同時に発光開始となり、各色の所定の光量に応じて発光を終了(各色終了時点が異なる)方法がとられている。
以下、当該方法の一例について図3(c)で説明する。
図3は、グラデーションスケールの濃度分布をモデル的に示し、当該濃度分布と1ライン走査中の各色のLEDの発光タイミングを対比して示す図である。
図3において、(a)はグラデーションスケールであり、(b)はそれに対応する、ハイライトからシャドーに至る濃度のグラフをモデル的に示している。
図3(c)は、1走査時間(1走査線の幅dに相当)の間に、各色(B、G、R、IR(赤外光))の発光源であるLEDが発光している時間と発光開始、終了のタイミングの従来例を示している。ただし、各色の出力レベルはEで一定とする。この様に各LEDの発光は、各色同時に始まり、各色の所定の光量に応じて終了する。
ところが、図3(a)及び(b)に示す様に、1単位のグラデーションスケールに於いても濃度の分布が有り、図3(c)に示す様に発光素子による発光のタイミングと時間でカバーできる濃度分布に色毎で差が生ずる。一方受光素子では受光量の分布に対応した濃度分布の積算の中心点を濃度として検出しているため、同じグラデーションスケールであっても色毎の濃度分布の積算の中心点がズレてしまい(つまり濃度の検出値がズレてしまい)、得られたデータで画像を出力すると画像のカラーバランスが劣化する不具合が発生する。
本発明は、出力画像のカラーバランスの劣化を極力抑制可能で、安定な画像読取装置を提供することを目的とする。
上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1) 発光波長領域を異にする複数の発光手段と該発光手段からの光を受光する受光手段とを有するイメージセンサで走査画像を読取り、画像データを得る画像読取装置であって、
前記イメージセンサを制御する読取制御手段を有し、
該読取制御手段が、
1走査において受光手段が受光する各発光波長領域の受光量の分布の、それぞれの積算の中心点が重なる様に、1走査での、複数の発光手段の発光及び/又は受光手段の動作を制御する画像読取装置。
前記イメージセンサを制御する読取制御手段を有し、
該読取制御手段が、
1走査において受光手段が受光する各発光波長領域の受光量の分布の、それぞれの積算の中心点が重なる様に、1走査での、複数の発光手段の発光及び/又は受光手段の動作を制御する画像読取装置。
(2) 発光波長領域を異にする複数の発光手段と該発光手段からの光を受光する受光手段とを有するイメージセンサで走査画像を読取り、画像データを得る画像読取装置であって、
前記イメージセンサを制御する読取制御手段を有し、
該読取制御手段が、前記複数の発光手段のそれぞれの発光の開始及び終了を独立に制御する画像読取装置。
前記イメージセンサを制御する読取制御手段を有し、
該読取制御手段が、前記複数の発光手段のそれぞれの発光の開始及び終了を独立に制御する画像読取装置。
(3) 前記複数の発光手段の発光出力を同一にし、1走査におけるそれぞれの発光時間の中心を一致させる(1)又は(2)の画像読取装置。
(4) 前記発光時間の中心を1走査時間の中心と一致させる(3)の画像読取装置。
(5) 前記読取制御手段が、前記複数の発光手段の発光開始と終了を同一にして、それぞれの発光出力を調整するように制御する(1)又は(2)の画像読取装置。
(6) 前記複数の発光手段の発光時間を1走査時間とする(5)の画像読取装置。
(7) 前記読取制御手段が、前記複数の発光手段のそれぞれの発光を、1走査に亘る複数の均等なパルス状とし、1走査におけるそれぞれの出力パルスの積算値が各発光波長領域での必要な発光量となるように制御する(1)又は(2)の画像読取装置。
(8) 前記読取制御手段が、1走査で必要な発光量とするための発光時間が最長である発光波長領域の発光時間で、他の発光波長領域の発光手段のそれぞれの1走査で必要な発光量とするための発光を均等なパルス状とするように制御する(1)又は(2)の画像読取装置。
(9) 前記読取り制御手段が、前記複数の発光手段の発光波長領域に対応する受光手段の動作の開始と終了を該当する発光手段の発光の開始と終了に対応させる様に制御する(1)又は(2)の画像読取装置。
本発明の如くイメージセンサの発光手段の発光又は受光手段の動作を制御することにより、1走査において受光手段が受光する各発光波長領域の受光量の分布の、それぞれの積算の中心点が重なるので、読取画像の濃度の検出値のズレを防止でき、従って出力画像のカラーバランスの劣化が無い、安定な画像読取装置を提供することができる。
また本発明の画像読取装置は、イメージセンサの複数の発光手段のそれぞれの発光の開始及び終了を独立に制御するので、イメージセンサの動作の制御を任意に行うことができ、従って読取画像の濃度の検出値のズレを防止でき、出力画像のカラーバランスの劣化が無い。
本発明は、画像読取装置のイメージセンサで、1走査において受光手段が受光する各発光波長領域の受光量の分布の、それぞれの積算の中心点が重なる様に、1走査での、複数の発光手段の発光及び/又は受光手段の動作を制御することを特徴とする。
また、画像読取装置のイメージセンサで、複数の発光手段のそれぞれの発光の開始及び終了を独立に制御することをもう一つの特徴とする。
用いる発光手段としては読取画像の各画素に相当する部分で独立して発光制御が可能なアレイ光源が好ましく、例えば、各画素ごとに独立して発光制御可能な複数の発光素子(LED、EL、LDなど)からなる発光素子列の他に、画素に相当する部分で独立して制御可能なシャッタ手段と単一の発光手段とを組み合わせた発光手段(PLZTなど)を用いることが可能である。受光手段としては、ライン状の固体撮像素子であることが好ましく、CCD、フォトダイオードPD、フォトトランジスタPTr等が使用される。
以下、実施の形態として本発明の画像読取装置をフィルムスキャナを例にとって図面に基づいて説明する。
なお、本発明の実施の形態における説明では、本明細書に用いる用語や断定的な記載により発明の技術範囲が限定されることはない。
図1は、本発明の画像読取装置の構成の1例を示す概略図である。
図1において、1は画像読取装置である。R1は読取部で、ラインセンサであるCCD10A(B、G、Rに対応)及びCCD10B(IR(赤外)に対応)からなるCCD10、ズームレンズL1、ハーフミラーM1等で構成され、R2は光源部で、一方向に光を導くロッドレンズL2、集光レンズL3、ハーフミラーM2、LED光源71(B発光)、LED光源72(R、G、IR発光)等で構成されている。B1は読取制御手段で、LED光源71、72の発光開始、終了のタイミングあるいは出力レベル(発光光量)の調整等を行うLED制御部60と、LED光源の各色に対応するCCD10の動作の開始と終了を調整するCCD制御部80を含んでいる(図2参照)。Fは読取る対象物であるネガフィルムで、キャリアCに載置され、矢印X方向にロッドレンズL2からの光を透過しながら走行する。
次に、画像読取りプロセスについて説明する。
LED光源71、72から発光された光は、ハーフミラーM2を経由して、集光レンズL3、ロッドレンズL2を通り、フィルムFを透過する。当該フィルムFの画像濃度に応じて光量が変化した光(R、G、B)はズームレンズL1を介して、各光はハーフミラーM1を通過してCCD10Aに入力する。一方、赤外光(IR)はハーフミラーM1で反射してCCD10Bに入力する。
ここで、赤外光を光源に加えた理由は、フィルムFに塵、埃等が付着している場合、赤外光IRは透過せず、塵、埃を画像として検知しないようにするためである。ここでは、その詳細の説明は省略する。
CCD10A、10Bに入力した光は制御部B1に伝達され、当該制御部B1に含まれるLED制御部60(図2参照)で発光タイミングまたは出力レベル等が制御される。なお、当該制御の詳細については後述する。
図2は、本発明に係るイメージセンサの内部構成を示すブロック図である。
図2に示すブロック図で説明すると、画像読取装置1のイメージセンサは、CCD10A、10BからなるCCD10、画像信号処理部20、CPU(Central Processing Unit)30、RAM40、ROM50、青色LEDドライバ6b、赤外LEDドライバ6ir、赤色LEDドライバ6r、緑色LEDドライバ6g、LED光源71、72、及びCCD制御部80により構成される。なお、前記画像信号処理部20、CPU30、RAM40、ROM50、LED制御部60及びCCD制御部80は、読取制御手段B1に含まれている。
CCD10は、数千個の受光素子を画素に対応して一列に配置したラインセンサであり、ネガフィルムF(図1参照)を通過し、セルフォックレンズ(図示せず)によりラインセンサ上に集光した光信号を電気信号(アナログ信号)に変換する。このアナログ信号は、図示しないA/D変換器によりデジタル信号に変換され、画像信号処理部20に出力される。また、CCD10は、CCD制御部80から入力される蓄積時間制御信号に従って、蓄積時間を変更する。
画像信号処理部20は、上記A/D変換器から入力されたデジタル画像信号に、カラーバランス調整やシェーディング補正等の各種信号処理を施し、各信号処理結果をCPU30に出力する。
画像信号処理部20は、読取対象であるネガフィルムFのベース濃度を検知し、当該ネガフィルムFの各色の透過光量が等しくなるように各色(B、G、R、IR)の光量値を算出する。図4は各LEDの出力レベルを示す図であるが、例えば、ネガフィルムFのベース透過光量の出力レベル(ベース濃度)が、図4(a)に示すように、色(B、G、R)毎に異なっている場合、画像信号処理部20は、図4(b)に示したように、各色の透過光量が等しくなるようにLED制御部60を介して光量を調整する。上記透過光量が極端に小さいと、CCD10の受光素子の特性からノイズが目立つ画像が形成されることから、図4で示した例では、光の青色成分(B)、緑色成分(G)の光量を強めて各色の光量が等しくなるように各色の光量値が算出される。
CPU30は、ROM50に格納された画像読取装置用の制御プログラムに従って、各種の制御動作を実行する。
具体的には、CPU30は、画像信号処理部20から入力された各色の光量値データに基づいて、制御手段であるLED制御部60で各色のLED光源の発光光量を調整し、この光量調整データに従ってLED光源の発光光量を色別に制御するためのドライバ駆動信号を各色のLEDドライバ6b(B)、6ir(IR)、6r(R)、6g(R)に出力する。
また、CPU30は、画像信号処理部20から入力された、ラインセンサであるCCD10上での光量補正値データに基づいて、LED光源71及び72の主走査方向に分割されたブロック別に発光光量を調整し、この光量調整データに従ってLED光源71、及び72のブロック別に発光光量を制御するLED制御部60からドライバ駆動信号を、LEDドライバ6b、6ir、6r、6gに出力する。なお、上述の主走査方向と、CCD10のラインセンサが配置された方向は同一である。
このドライバ駆動信号が示す情報には、LED71、72の各ブロックが発光すべき光量値に加えて、光量の制御方法が指定される。光量の制御方法としては、光源に供給する電流を変化させることにより光量を制御する電流制御と、LED光源の点滅動作の点滅時間を変化させることにより光量を制御するPWM(Pulse Width Modulation)制御を用いる。
電流制御では、LED71、72に供給する電流の大小により、光量を増減させる。
図6は、CCDの蓄積時間とLEDの発光の関係を示す図である。
PWM制御は、図6(a)に示すように、CCD10の蓄積時間を1周期としたパルス幅変調による制御であり、パルスの高さが光量のレベルを表し、H期間がLED光源の発光(点灯)時間、L期間が消灯時間を表している。このPWM制御においては、デューティ((点灯時間/蓄積時間)×100)の値に応じて、LEDの発光光量を変化させる。即ち、1蓄積時間での点灯時間を変化させることで、LEDの発光光量を調整する。PWM制御においては、このデューティとCCD10からの出力レベルはリニアな関係にある。
また、CPU30は、CCD制御部80に蓄積時間制御信号を出力して、CCD10の蓄積時間を変更することにより、CCD10から出力される光量レベルを調整する。例えば、デューティを100%にしても、画像信号処理部20により算出された光量値に満たないときは、図6(b)に示すように、CCD10の蓄積時間を長くして、CCD10の出力レベルを大きくすることができる。なお、光量の制御方法として、電流制御かPWM制御の何れか一方を用いてもよいし、両制御を併用することも可能である。
なお、本実施の形態の図3(d)においては、PWM制御が適用され、図7においては、電流制御が適用されている。
図2において、RAM(Random Access Memory)40は、CPU30が上記各種制御処理プログラムを実行する際に、この制御プログラムをRAM40内の図示しないプログラム格納領域に展開するとともに、CPU30が上記各種処理プログラムを実行する際に生じるデータ等を、図示しないデータ格納領域に一時的に格納する。
ROM(Read Only Memory)50は、CPU30によって実行される各種制御プログラムや、各種動作に使用するデータ等を予め格納している。
LED制御部60は、青色のLEDドライバ6bを介して、CPU30から入力されるドライバ駆動信号に従って、図2に示すように、LED71(青色光源)領域内で主走査方向に分割されたブロック毎に独立に発光光量を制御する。
同様に、LED制御部60は、赤外のLEDドライバ6ir、赤色LEDドライバ6r、緑色LED制御部ドライバ6gを介して、CPU30から入力されるドライバ入力信号に従って、LED72の赤外線(IR)、赤色、緑色領域内で主走査方向に分割されたブロック毎に独立に発光光量を制御する。
LED71は、図2に示すように、LED基板に青色LED(B)の発光素子が縦横にハニカム状に配列され、主走査方向にブロック分割されている。各発光素子は、青色LEDドライバ6bの駆動によりブロック毎に制御される。
LED光源72は、図2に示すように、一つのLED基板に、緑色LED(G)、赤色LED(R)、及び赤外線LED(IR)の発光素子が、主走査方向に渡って配列され、LED光源71と同様に、主走査方向にブロック分割されている。赤外線LED、赤色LED、緑色LEDの各発光素子は、それぞれ、赤外LEDドライバ6ir、赤色LEDドライバ6r、緑色LEDドライバ6gの駆動により、ブロック毎に制御される。
CCD制御部80は、CPU30から入力される蓄積時間制御信号に従って、CCD10の蓄積時間を制御する。又はCPU30から入力されるLED制御信号に対応したCCD動作制御信号に従って、R、G、B、IRに対応したCCDの動作(蓄積時間)の開始と終了を制御する。なおCCDの動作の制御を行わず、LEDの発光の制御のみでも、LEDの発光の制御を行わず、CCDの動作の制御だけでも、両者を組み合わせて行っても良い。
図9にCCDの動作制御を行う場合の構成をブロック図で示す。制御のフローについては前出のLED発光制御に準ずる。
以上の装置構成にて、本発明のいくつかの実施形態について説明する。
第1の実施形態は、前記読取制御手段B1が各色LEDの発光の開始及び終了を独立に制御し、図3(d)に示すように、各色の発光出力レベルはEで同一にして、各々の発光時間の中心を一致させるように制御するもので、該発光時間の中心を1走査時間の中心と一致させても、そうでなくても良い。この実施形態によると、1走査線d内での各LEDの発光時間中心が同じタイミングとなり(図3(d)において、t1=t2またはt1≠t2)、これにより1走査において受光手段が受光する各色の受光量の分布の、それぞれの積算の中心点が重なるため、読取画像の濃度の検出値の色毎のズレを防止でき、従って出力画像のカラーバランスの劣化を抑制することができる。
図7は、1走査線範囲内で各色の発光時間を同一にする場合を示す図である。
第2の実施形態は、前記読取制御手段B1が、図7に示したように、各LEDの発光開始と終了の時点を同一(1走査線d間での走査時間を同一)にして、ネガフィルムFのベース濃度に応じて、LEDの発光出力のレベルを制御するもので、LED光源の点灯時間は1走査時間と同じでも、そうでなくても良い。この方法によると、CCD10が読み込む各色の出力時間が同一となるため、読取画像の濃度の検出値の色毎のズレは回避でき、各LEDの出力レベルE1〜E2を調整するだけで出力画像のカラーバランスを保つことができる。
図8は、1走査線範囲内で、各色複数のパルスとして発光する場合を示す図である。
第3の実施形態は、前記読取制御手段B1が、図8に示すように、1走査線範囲内で、各色複数の均等なパルスとして発光させ、且つ1走査におけるそれぞれの出力パルスの積算値が各発光波長領域での必要な発光量となるように制御するものである。
図8の様に、1走査線領域dを左右に分け、左のパルス面積と右のパルス面積が等しくなる線をパルスの積算値の中心時点とし、この中心時点を各LEDの発光において、一致するようにしても良いし、そうでなくても良い。また各色のLEDの発光出力のレベルEは同一であっても、異なっても良い。
また、1走査で必要な発光量とするための発光時間が最長である色のLEDの発光時間で、他の色のLEDのそれぞれの1走査で必要な発光量とするための発光を均等なパルス状とするように制御しても良い。中心時点を各LEDの発光において、一致するようにしても良いし、そうでなくても良いことと、各色のLEDの発光出力のレベルEは同一であっても、異なっても良いことは同様である。
この方法によると、1走査線領域内または、1走査で必要な発光量とするための発光時間が最長である色のLEDの発光時間で、光量が均等に分散されるので、1走査において受光手段が受光する各色の受光量の分布の、それぞれの積算の中心点が重なるため、読取画像の濃度の検出値の色毎のズレを防止でき、従って出力画像のカラーバランスの劣化を抑制することができる。
第4の実施形態は、前記読取り制御手段B1が、各色LEDに対応するCCDの動作の開始と終了を該当するLEDの発光の開始と終了に対応させる(つまりCCDの蓄積時間そのものやその開始をLEDの発光に合わせて任意に設定する)様に制御するものであり、前述した。
以上の如く、LEDの発光又はCCDの動作を制御することにより、1走査においてCCDが受光する各色の受光量の分布の、それぞれの積算の中心点が重なるので、読取画像の濃度の検出値のズレを防止でき、従って出力画像のカラーバランスの劣化が無い、安定な画像読取装置とすることができる。
また画像読取装置を、イメージセンサの複数の発光手段のそれぞれの発光の開始及び終了を独立に制御する様に構成することで、イメージセンサの動作の制御を任意に行うことができ、従って読取画像の濃度の検出値のズレを防止でき、出力画像のカラーバランスの劣化が無い、安定な画像読取装置とすることができるのは言うまでもない。
以上は、透過光を検出する場合での説明であるが、反射光を検出する場合も同様である。又、発光手段と受光手段の組合せもLEDとCCDに限定されない。
1 画像読取装置
10 CCD
20 画像信号処理部
30 CPU
60 LED制御部
71、72 LED光源
80 CCD制御部
B1 制御部
R1 読取部
R2 光源部
F ネガフィルム
10 CCD
20 画像信号処理部
30 CPU
60 LED制御部
71、72 LED光源
80 CCD制御部
B1 制御部
R1 読取部
R2 光源部
F ネガフィルム
Claims (9)
- 発光波長領域を異にする複数の発光手段と該発光手段からの光を受光する受光手段とを有するイメージセンサで走査画像を読取り、画像データを得る画像読取装置であって、
前記イメージセンサを制御する読取制御手段を有し、
該読取制御手段が、
1走査において受光手段が受光する各発光波長領域の受光量の分布の、それぞれの積算の中心点が重なる様に、1走査での、複数の発光手段の発光及び/又は受光手段の動作を制御することを特徴とする画像読取装置。 - 発光波長領域を異にする複数の発光手段と該発光手段からの光を受光する受光手段とを有するイメージセンサで走査画像を読取り、画像データを得る画像読取装置であって、
前記イメージセンサを制御する読取制御手段を有し、
該読取制御手段が、前記複数の発光手段のそれぞれの発光の開始及び終了を独立に制御することを特徴とする画像読取装置。 - 前記複数の発光手段の発光出力を同一にし、1走査におけるそれぞれの発光時間の中心を一致させることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
- 前記発光時間の中心を1走査時間の中心と一致させることを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
- 前記読取制御手段が、前記複数の発光手段の発光開始と終了を同一にして、それぞれの発光出力を調整するように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
- 前記複数の発光手段の発光時間を1走査時間とすることを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
- 前記読取制御手段が、前記複数の発光手段のそれぞれの発光を、1走査に亘る複数の均等なパルス状とし、1走査におけるそれぞれの出力パルスの積算値が各発光波長領域での必要な発光量となるように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
- 前記読取制御手段が、1走査で必要な発光量とするための発光時間が最長である発光波長領域の発光時間で、他の発光波長領域の発光手段のそれぞれの1走査で必要な発光量とするための発光を均等なパルス状とするように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
- 前記読取り制御手段が、前記複数の発光手段の発光波長領域に対応する受光手段の動作の開始と終了を該当する発光手段の発光の開始と終了に対応させる様に制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
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