JP2005252000A - ウエーハ研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 上下の定盤間でキャリアを用いて半導体ウエーハの両面を同時研磨するウエーハ研磨方法において、ウエーハの仕上がり厚が目標厚に一致する研磨終了時点を正確に判定する。
【解決手段】 ウエーハの研磨に伴って発生する定盤振動の周波数のなから、研磨の進行度を反映してレベルが変化する1又は複数の特定周波数を予め選択する。研磨中に定盤の振動レベルを検出し、前記特定周波数のレベル変化から研磨終了時点を推定する。キャリアとして、その厚みがウエーハの仕上がり目標厚と同一かこれより僅かに薄い、厚み制御されたのものを使用する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、上下の定盤間でキャリアを用いてウエーハの両面を同時研磨するウエーハ研磨方法に関し、更に詳しくは、研磨の終了時点を定盤の振動から正確に検出できるウエーハ研磨方法に関する。
半導体デバイスの高集積化が急速に進み、その素材である半導体ウエーハ(以下、単にウエーハと称す)に要求される平坦度は益々厳しくなっている。また、半導体デバイスの製造コスト低減の観点からは、ウエーハの大口径化が進められているため、その平坦度の向上は一層困難なものになっている。このような事情から、ウエーハの加工プロセスにおいては、エッチング後に研削工程を導入したプロセスの提案がなされ、研削に続く鏡面研磨工程においては、従来の片面研磨より優れた加工精度を有する両面研磨方式が注目されている。
ウエーハの両面研磨装置としては、通常、遊星歯車方式のものが使用される。この両面研磨装置は、上下一対の回転定盤と、回転定盤間の回転中心部に設けられた太陽歯車と、回転定盤間の外周部に設けられた環状の内歯歯車とを備えている。上側の回転定盤は昇降可能で、加圧用を兼ねるシリンダにより昇降駆動され、その回転方向は下側の回転定盤の回転方向と反対に設定されている。上下の回転定盤の対向面には、それぞれ研磨布が貼付されている。
研磨作業では、上側の回転定盤を上昇させた状態で、下側の回転定盤上の回転中心回りに複数のキャリアをセットすると共に、各キャリアにウエーハをセットする。遊星歯車である複数のキャリアは、内側の太陽歯車及び外側の内歯歯車にそれぞれ噛み合っており、その回転中心から偏心した位置のホールと呼ばれるウエーハ収容孔にウエーハを回転自在に収容する。定盤上のキャリアにウエーハをセットする代わりに、事前にキャリアにウエーハを組合せ、両者を同時に定盤上にセットする場合もある。
キャリア及びウエーハのセットが終わると、上側の回転定盤をゆっくり下降させ、複数の半導体ウエーハを上下の回転定盤間に所定圧力で挟む。そして、回転定盤間に研磨液を供給しながら回転定盤、太陽歯車及び内歯歯車を回転させる。これにより、複数のキャリアは逆方向に回転する回転定盤の間で自転しつつ太陽歯車の回りを公転する。こうして、複数のウエーハの両面が同時に研磨される。
ここで使用されるキャリアの厚みは、研磨プロセスの全体にわたって所定の圧力がウエーハへ確実に付加されるように、ウエーハの最終仕上がり厚み(目標厚)より十分に薄く設定されている。具体的に言えば、最終仕上がり厚みが750μmの12インチウエーハの場合、これに組み合わされるキャリアの厚みは650μm程度である。また、キャリアの材質としては、ガラス繊維で強化された樹脂、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ナイロン樹脂の他、ステンレス鋼が主に使用されている。
このようなウエーハの両面鏡面研磨工程では、平坦度の改善のみならず、前工程までの加工歪みの除去と表面粗さの矯正のために、研磨量が重要な管理項目とされており、その管理について、従来は経験に基づく研磨時間の管理により行われていた。
すなわち、鏡面研磨工程における研磨レートは研磨条件によって大きく異なり、特に研磨布のライフや研磨液の劣化などによるコンディションの変化に大きく左右される。このため、バッチ毎或いはプロセス毎に鏡面研磨の前後で、装置外に設けた自動又は手動の厚み計でウエーハ厚みの測定を行い、その差である研磨量と研磨時間とから研磨速度を算出し、所定の研磨量を確保するべく次バッチ又は次プロセスでの研磨時間を設定する実績に基づくフィードバック制御が行われている。
そして、鏡面研磨工程前に研削工程を導入するプロセスの提案により、研削後のウエーハ間の厚みバラツキが飛躍的に改善された結果、ウエーハの厚みデータが既知情報として鏡面研磨工程に供されるようになり、研磨前の厚み測定については割愛することが可能になった。
しかし、剛体からなる上下の回転定盤間で直接両面を加工し、それらの定盤間隔によりウエーハ厚を検出できるラッピング工程と異なり、粘弾性体からなる研磨布を介してウエーハの両面を加圧し加工する鏡面研磨工程の場合は、定盤間隔によるインプロセスでのウエーハ厚の検出が不可能であり、定寸研磨ができない。即ち、ウエーハ厚が目標値に一致する研磨終了時点の正確な検出が困難である。
このため、ウエーハ厚が目標値に一致する研磨終了時点を正確に推定する技術について各方面で様々な研究が進められており、その一つが特許文献1に示すような音響測定による研磨終了時点の管理であり、今一つは特許文献2に示すような定盤駆動トルクの変化を検知する方法である。
特許第3292243号公報
特開2002−254299号公報
特許文献1に示す音響測定による方法の場合、ウエーハの研磨作業が様々な騒音の中で行なわれるため、ウエーハの研磨に直接関係する周波数を見つけ出すのが困難であり、また、そのような周波数が存在したとしても、レベル変化が少なくバラツキも大きい。このため、正確な研磨終了時点の判定は困難である。また、特許文献1では、音響測定器を研磨布上の研磨液に漬浸する必要があり、測定作業自体も容易でない。
一方、特許文献2に示すトルク変化による方法では、従来より厚いキャリアを使用する。具体的には、ウエーハの目標厚(仕上がり厚)と同じかこれより僅かに薄いキャリアを使用する。即ち、従来は、研磨プロセスの全体にわたって所定の圧力が確実にウエーハへ付加されるように、ウエーハに組み合わされるキャリアの厚みは、そのウエーハの目標厚より十分に薄く設定される。これにより、ウエーハの厚みが目標値に達した時点でも、上下の研磨布はウエーハにのみ圧接し、キャリアの上下面には実質的に接触しない。このため、上側の回転定盤からの所定の加圧力が、研磨終了までウエーハのみに付加されることになる。
ここでもし、ウエーハの厚みが目標値に達した後も研磨を続けると、ウエーハが更に薄くなる。キャリアとほぼ同じ厚みまで研磨が進行すると、上側の回転定盤からの加圧力がウエーハ及びキャリアの両方に付加され、分散される。また、常時、上側の回転定盤を経由して回転定盤間に供給されていた研磨液の逃げ場がなくなり、上側の回転定盤を持ち上げる方向に背圧が発生するため、ハイドロプレーン研磨(スリップ研磨)の状態になり、ウエーハに付加される圧力が激減する。その結果、研磨が実質的に停止する。また、上下の回転定盤を駆動するモータのトルクが急激に低下する。更に、この状態では、キャリアの上下面に研磨布が接触するものの、ハイドロプレーン研磨のため、キャリアが研磨布から受けるダメージは意外に軽微である。
これらの事実に着目し、ウエーハの仕上がり厚さと同等まで厚くしたキャリアを使用して、ウエーハ厚がキャリア厚と同等になった時点から始まる定盤駆動トルクの急激な低下から、研磨終了時点を検知するのが、特許文献2に示すトルク変化による方法である。
しかしながら、この方法も実際の操業では十分に機能しないことが少なくない。なぜなら、実際の操業では、回転定盤を駆動するモータのトルク変化はそれほど大きくなく、正確な研磨終了時点の判定が容易でないからである。このため、ウエーハ厚が目標値に達しない事態や、キャリアが過度に研磨される事態が発生する。ハイドロプレーン研磨のため、キャリアが研磨布から受けるダメージが軽微とは言え、繰り返し過剰な研磨を受けると、キャリアの寿命が短くなるのを避け得ない。
本発明の目的は、上下の定盤間でキャリアを用いてウエーハの両面を同時研磨する際の、研磨の進行状況を正確に推定できるウエーハ研磨方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明者らは定盤振動の周波数分布、特にその周波数分布の研磨の進行に伴う経時的変化に着目した。即ち、定盤振動の周波数分布に着目した場合、大半の周波数の振動は研磨の進行に対して規則性、再現性を示さず、研磨の進行状況を反映しない。ところが、種々の調査から、僅かの種類ではあるが、研磨の進行状況に対応してレベルが上がる周波数が存在することを突き止めた。特に、前述した厚み制御されたキャリアを使用した場合に、この傾向が顕著となり、研磨の進行状況に正確に対応する周波数が存在するようになることを知見した。
本発明のウエーハ研磨方法は、かかる知見に基づいて開発されたものであり、研磨すべき半導体ウエーハをキャリアに保持して上下の回転定盤間で運動させることにより、前記半導体ウエーハの両面を同時に研磨するウエーハ研磨方法において、前記ウエーハの研磨に伴う定盤振動のなから研磨の進行度を反映して振動レベルが変化する1又は複数の特定周波数を予め選択しておき、研磨中に前記特定周波数の振動レベル変化を検出し、その振動レベル変化から研磨の進行度を推定するものである。
定盤振動の周波数分布、とりわけその研磨の進行に伴う経時的変化を詳細に調査すると、研磨の進行度を反映して振動レベルが上がる周波数が何種類かあることが分かる。特徴的なのは、研磨開始当初は低レベルであるが、研磨後半に急激にレベルアップする周波数が2〜3存在することである。これらの周波数は、研磨の進行に伴うウエーハ厚の減少により、研磨布による研磨の主体がウエーハからキャリアへ移行することによる現象と考えられ、キャリアの厚みをウエーハの目標厚と同一かこれより僅かに薄くした場合に非常に顕著となる。このことからして、研磨後半に急激にレベルアップする周波数は、キャリアとの摩擦による振動の他に、キャリアのウエーハ収容孔内でウエーハの運動が顕著化し始めることによるものと考えられる。
即ち、キャリアとして、その厚みがウエーハの仕上がり目標厚と同一かこれより僅かに薄い(好ましくは6μm以下の範囲内で薄い)、厚み制御されたものを使用すると、研磨後半は研磨布はキャリアに強く接触するようになり、キャリアとの摩擦振動が増大する一方で、キャリア内のウエーハは研磨布による拘束から開放され、キャリア内で比較的自由に動き始め、そのキャリア内のウエーハ運動に起因する振動が増大する。この周波数は研磨装置、研磨条件等に固有であり、これを予め調査して振動レベルと研磨度との関係を把握しておき、研磨中に振動レベルの測定を行なうならば、その振動レベル変化から研磨の進行度、ひいてはウエーハ厚が目標値に一致する研磨終了時点を正確に推定することが可能となる。
このような厚み制御されたキャリアを使用する場合は又、キャリア内のウエーハがキャリアと同等厚さになった時点でキャリア内のウエーハの運動は飽和する。その結果、キャリア内のウエーハの運動に起因する振動レベルの上昇も飽和する。この飽和を捉えることによっても研磨終了時点の把握が可能になる。
また別の種類の周波数としては、研磨開始当初より比較的高いレベルを維持し、徐々にレベルアップする周波数がある。これは、キャリアに保持されたウエーハの研磨に起因する振動と推定される。この周波数と、研磨後半に急激にレベルアップする周波数とのレベル変化を検出し、両者が特定の関係を満足する時点(例えば同一レベルになる時点或いは特定比率を満足する時点)からも、研磨の進行度、ひいてはウエーハ厚が目標値に一致する研磨終了時点を正確に推定することが可能である。
これに加え、定盤振動の検出は作業上も大変簡単である。いずれにしても、従来の、キャリア厚がウエーハの仕上がり厚みに対して十分に厚く、研磨の開始から終了まで摩擦の主体がキャリアにある場合は、特徴的な周波数が現れ難く、この点から、キャリア厚はウエーハの仕上がり厚(目標厚)と同一からこれより僅かに薄い(具体的には6μm以下の範囲内で薄い)ことが望まれる。
本発明のウエーハ研磨方法においては、従来と比べ研磨布とキャリアの間隔は小さくなり、研磨布とキャリアの接触圧も大きくなるため、キャリアの磨耗が進みやすく、厚みが小さくなれば、ウエーハの最終仕上がり厚みもその磨耗量だけ小さくなり、定寸精度に支障をきたす。キャリアの磨耗は、定盤に貼り付けられた研磨布との摩擦で起こるので、キャリアの材質としては、耐磨耗性が高く研磨布との摩擦係数が小さい材質で、且つpH8〜12のアルカリ研磨液中での耐薬品性が高いものが好ましい。このような条件を満足するキャリア材としては、ステンレス鋼の他、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド等の樹脂にガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等の強化繊維を複合したFRPを挙げることができる。
本発明のウエーハ研磨方法は、ウエーハの研磨に伴う定盤振動のなから研磨の進行度を反映してレベルが変化する1又は複数の特定周波数を予め選択しておき、研磨中に前記特定周波数のレベル変化を検出し、そのレベル変化から研磨の進行度を推定することにより、ウエーハの仕上がり厚を目標値に正確に一致させることができる。これにより、研磨の過不足によるウエーハの平坦度低下等を回避できると共に、過剰研磨によるキャリアの寿命短縮等を回避でき、高品質なウエーハを経済的に製造することが可能である。
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を説明するための両面研磨装置の構成図、図2は定盤振動における周波数分布及びその経時変化を示すグラフ、図3は特定周波数の経時的なレベル変化を示すグラフである。
図1に示すように、両面研磨装置は、水平に支持された環状の下定盤1と、下定盤1に上方から対向する環状の上定盤2と、環状の下定盤1の内側に配置された太陽歯車3とを備えている。
下定盤1はモータにより回転駆動される。上定盤2は、シリンダにジョイントを介して吊り下げられ、下定盤1を駆動するモータとは別のモータにより逆方向に回転駆動される。また上定盤2は、下定盤1との間に研磨液を供給するためのタンクを含む研磨液供給系統を装備している。太陽歯車3も、定盤を駆動するモータとは別のモータにより独立に回転駆動される。
下定盤1及び上定盤2の対向面には、不織布にウレタン樹脂を含浸させた研磨布、或いは発泡ウレタン等からなる研磨布が貼付されている。
研磨作業では、まず、上定盤2を上昇させて下定盤1から離し、この状態で、下定盤1上に複数のキャリア4を太陽歯車3を取り囲むようにセットする。セットされた各キャリア4は、内側の太陽歯車3及び図示されない外側のリング状の内歯歯車にそれぞれ噛み合う。各キャリア4は、ウエーハ5の最終仕上がり厚みの目標値と同一か、これより僅かに薄く設定された厚み制御タイプであり、ウエーハ5を収容するホールが偏心した位置に形成されている。
下定盤1上に所定数のキャリア4をセットし、各キャリア4内にウエーハ5をセットし終わると、上定盤2を下降させ、各ウエーハ5に所定の加圧力を付加する。この状態で、下定盤1と上定盤2の間に研磨液を供給しながら、下定盤1、上定盤2、太陽歯車3及び内歯歯車を所定の方向に所定の速度で回転させる。
これにより、下定盤1と上定盤2の間で複数のキャリア4が自転しながら太陽歯車3の周囲を公転するいわゆる遊星運動を行う。各キャリア4に保持されたウエーハ5は、研磨液中で上下の研磨布と摺接し、上下両面が同時に研磨される。研磨条件は、ウエーハ5の両面が均等に研磨されるように設定される。
研磨作業中、回転する上定盤2の振動レベルが振動センサーである加速度センサー6により測定される。測定帯域は例えば1〜10kHzである。ここで加速度センサー6は、上定盤2の上面に固定されており、同じく上定盤2の上面に固定された電池7を駆動源として、測定データをDC−DCコンバーター8介して送信機9から発信する。DC−DCコンバーター8及び送信機9も、加速度センサー6及び電池7と共に上定盤2の上面に固定されており、これにより回転する上定盤2の上から上定盤2の振動レベルを例えば1〜10kHzの帯域について逐次測定し発信し続ける。
送信機9から発信された振動データは、当該研磨装置の固定側に設置された受信機10により受信される。受信機10は、ACアダプター11により駆動され、同じく当該研磨装置の固定側に設置されたパーソナルコンピュータ12に受信データを送信する。パーソナルコンピュータ12は、当該研磨装置の制御装置を兼ねており、キーボード13による指示に従って制御用シーケンサ14との間で信号の授受を行なう。そして、その制御の一環として、送信機9から発信された振動データを解析し、研磨終了時点の自動判定を行なう。このシーケンスを以下に説明する。
加速度センサー6により測定される上定盤2の研磨中の振動特性は、図2に示すように、1kHz以下の低周波から10kHz以上の高周波に及んでいる。このなかで、研磨の進行に伴って漸次振動レベルが上昇し、研磨終了時点でピークを示す周波数が3つある。1番目の周波数は2.26kHzであり、2番目の周波数は5.18kHzである。また、3番目の周波数は6.56kHzである。このうち、研磨の進行に伴ってレベルが漸次増大し、特に後半で顕著な増加を示し、結果として研磨終了時点で顕著なピークを示す5.18kHzをピックアップする。
この周波数の振動レベルの経時的な変化を示したのが図3である。この周波数は、過去の様々な解析から、主にキャリア4内のウエーハ5の回転運動に依存することが分かっている。即ち、キャリア4内のウエーハ5の研磨が進行し、ウエーハ厚が目標値に到達したときは、ウエーハ5はその上面がキャリア4の上面と同一レベルかこれより僅かに上となり、研磨布による摩擦から実質的に解放され、キャリア4のウエーハ収容孔内で比較的自由に動くようになる。この運動が5.18kHzの振動に反映されており、この振動レベルが同じであれば、キャリア4の上面に対するウエーハ5の上面レベルも実質同一となる。
従って、図3に示すように、キャリア4の上面に対するウエーハ5の上面レベルがウエーハ5の目標厚に対応するときの振動レベルを予め求めておき、これを研磨終了レベルとして設定しておく。そして、研磨中、5.18kHzの振動レベルを監視し、これが研磨終了レベルに達した時点を、ウエーハ厚が目標値に一致する研磨終了時点とする。5.18kHzの振動レベル変化(図3)はディスプレイ15に表示され、作業者も随時目視できる。
キャリア4内のウエーハ5の運動に対応する5.18kHzの振動は、振動レベルの上昇度が顕著であり、且つキャリア4の上面に対するウエーハ5の上面レベルに正確に対応する。このため、5.18kHzの振動レベルの監視から研磨終了時点を正確に推定することができる。ちなみに、キャリア4の厚みは高精度に管理されている。
より正確な判定を行なうためには、研磨条件の経時的な変化、例えば研磨布の劣化度、研磨液の劣化度等に応じて研磨終了レベルを変化させるのが有効である。また、最大研磨時間を設定しておき、振動レベルが研磨終了レベルに到達しなくても、最大研磨時間に到達した時点で研磨を終了するもの有効である。また、過去の実績を蓄積し、その傾向から研磨終了レベルを予測修正するものも有効である。
更に又、下定盤1を駆動するモータのトルク、或いは上定盤2を駆動するモータのトルクの上昇から研磨度を推定する方法と併用することも有効である。
前述した図3の方法で実際に12インチシリコンウエーハを両面研磨した。仕上がり目標厚は750μmである。両面研磨装置は、図1に示した通りであり、上下の定盤間で5枚のウエーハを同時研磨するマルチタイプである。研磨布は硬質ポリウレタン板、研磨液はコロイダルシリカ水溶液をそれぞれ使用し、研磨圧は300g/cm2 とした。また、使用したキャリアはエポキシ樹脂製で、且つウエーハ仕上がり目標厚より僅か3μm薄いだけの747μm厚の厚み制御タイプとした。
10サイクル連続して研磨を行なった結果、仕上がり厚のバラツキはGBIR(Global Backside Ideal-reference-plane Range :厚さのバラツキの測定方法の一つで、ウエーハ全面で裏面を仮想平面場合の厚みの差)で 0.2μmに管理された。ちなみに、定盤駆動トルクの変化によって研磨停止時点を管理した場合の仕上がり厚のバラツキは、同一研磨条件下では0.3μm程度である。また、通常厚(650μm程度)のキャリアを使用し、経験則に基づく時間管理によって研磨停止時点を管理した場合の仕上がり厚のバラツキは0.6μm程度である。
なお、研磨度の推定に使用する周波数は、ここでは5.18kHzとしたが、これは研磨装置、研磨条件に固有な値であるため、研磨装置、研磨条件に応じて変化させる必要があることは言うまでもない。
図4は別の特定周波数の経時的なレベル変化を示すグラフである。
ここには2種類の周波数の経時的なレベル変化が示されている。一つは2.26kHzであり、今一つは6.56kHzの振動レベルを1.43倍したものである。2.26kHzも6.56kHzも図2中のピークを示す特定周波数である。ここで2.26kHzは、主にキャリアと研磨布の摩擦に起因するものと考えられ、研磨開始時は低レベルであるが、研磨の進行と共に急激にレベルアップし、研磨の進行に伴う上昇度は大きい。一方、6.56kHzの振動レベルは2.26kHzに比して全体に高く、研磨の進行に伴う上昇度は小さい。これは主にウエーハと研磨布の摩擦に起因するものと考えられる。
そして、注目すべきは、ウエーハ厚が目標厚に一致する研磨終了時点で、両方の周波数の振動レベル比が一定(ここでは1.43)になる事実である。これは、ウエーハの上面レベルがキャリアの上面レベルと揃い、両者が同じように研磨布で擦られることを意味する。従って、2.26kHzの振動レベルと5.56kHzの振動レベルが一定の比を満足したときを研磨終了時点と見なせば、これによっても正確な終了判定が可能になる。
更に、図5に示すように、ウエーハの仕上がり厚とキャリア厚の関係により、研磨終了時点で振動レベルの上昇度が飽和し上昇カーブがフラットになる周波数が存在する場合がある。これは、前述したとおり、キャリア内のウエーハがキャリアとほぼ同一厚になった時点でキャリア内のウエーハの運動が飽和するからである。この振動レベルの上昇カーブがフラットになる現象から研磨終了時点を検知することもできる。
なお、上記実施形態では、振動レベルとして加速度を用いたが、積分して振幅とすることもできる。実際の操業では加速度の使用が好ましい。
両面研磨装置は、上記実施例では上下の定盤間で複数枚のウエーハを同時に両面研磨するマルチタイプであり、特に公転運動と自転運動を組み合わせた遊星運動をキャリアに行わせる遊星方式としたが、キャリアを定位置で自転させるタイプでもよく、更には上下の定盤間で1枚のウエーハを両面研磨する枚葉タイプでもよい。
本発明の一実施形態を説明するための両面研磨装置の構成図である。 定盤振動における周波数分布及びその経時変化を示すグラフである。 特定周波数の経時的なレベル変化を示すグラフである。 別の周波数の経時的なレベル変化を示すグラフである。 更に別の周波数の経時的なレベル変化を示すグラフである。
符号の説明
1 下定盤
2 上定盤
3 太陽歯車
4 キャリア
5 ウエーハ
6 振動センサー(加速度センサー)
7 電池
8 DC−DCコンバーター
9 送信機
10 受信機
11 ACアダプター
12 パーソナルコンピュータ
13 キーボード
14 制御用シーケンサ
15 ディスプレイ

Claims (6)

  1. 研磨すべきウエーハをキャリアに保持して上下の回転定盤間で運動させることにより、前記半導体ウエーハの両面を同時に研磨するウエーハ研磨方法において、前記ウエーハの研磨に伴う定盤振動のなかから研磨の進行度を反映して振動レベルが変化する1又は複数の特定周波数を予め選択しておき、研磨中に前記特定周波数の振動レベル変化を検出し、その振動レベル変化から研磨の進行度を推定することを特徴とするウエーハ研磨方法。
  2. キャリアの厚みをウエーハの仕上がり目標厚と同一か6μm以下の範囲内で目標厚より薄く設定する請求項1に記載のウエーハ研磨方法。
  3. 前記特定周波数は、キャリア内でのウエーハ運動に起因する振動である請求項2に記載のウエーハ研磨方法。
  4. 前記特定周波数の振動レベルが所定レベルに達した時点を研磨終了時点と見なす請求項1に記載のウエーハ研磨方法。
  5. 振動レベルの変化パターンが相違する複数の特定周波数について、それぞれの振動レベルが所定の関係を満足したときを研磨終了時点と見なす請求項1に記載のウエーハ研磨方法。
  6. 前記特定周波数の振動レベルの上昇が飽和した時点を研磨終了時点と見なす請求項1に記載のウエーハ研磨方法。
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