JP2005250426A - デジタルマイクロミラー装置 - Google Patents

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Ritsuo Koga
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【課題】本発明は、ビデオプロジェクタ等に用いるデジタルマイクロミラー装置関し、特にリアプロジェクションテレビなどのような長時間の使用に好適なデジタルマイクロミラー装置に関するものであり、デジタルマイクロミラーデバイスの冷却を効率よく行うことを目的としている。
【解決手段】本発明は、請求項1に記載するように、デジタルマイクロミラーデバイスと、このデジタルマイクロミラーデバイスの制御を行う回路基板と、前記デジタルマイクロミラーデバイスの冷却を行うヒートシンクとを有するデジタルマイクロミラーデバイス装置において、カーボン膜を表面に形成した柔軟材からなる緩衝材によって、デジタルマイクロミラーデバイスとヒートシンクとを接続したことを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ビデオプロジェクタ等に用いるデジタルマイクロミラー装置関し、特にリアプロジェクションテレビなどのような長時間の使用に好適なデジタルマイクロミラー装置に関するものである。
出願人は、先に、特願2001−71937号に示される画像表示装置を出願した。この画像表示装置は、白色光源と、白色光源からの光線を2次光源として集光する集光ミラーと、2次光源の位置に配置され、白色光を時間的に光の3原色に分解するカラーフィルタと、コンデンサレンズと、第1及び第2の折り返しミラーと、2次元に配列された各ピクセルの微小ミラーの傾きを変化させることにより反射光の角度を変化させてオン/オフ状態を作る反射表示手段と、この反射表示手段によって表された画像をスクリーンに拡大して投影する投影レンズとを備えるものである。
図3は、上記従来技術の構造図であり、20は白色光源のアーク(発光点)、21は集光ミラーとしての楕円ミラー、25は輪帯部分が光の三原色(赤、緑、青)に分割された回転可能なカラーホイール(カラーフィルタ)、23は光学部品であるライトトンネル(パイプ)、26はコンデンサレンズ、27は折り返しミラーとしての平面ミラー、28は第2の折り返しミラーとしての球面ミラー、1は反射表示手段としてデジタルマイクロミラー素子を内臓するDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)、30は第2のコンデンサレンズ、31は投影レンズである。
ここで、DMDは、「光学」(vol.25,No.6,p.313〜314,1996年)に記載されているように、2次元的に配列した各ピクセルが微小なミラーから構成され、各ピクセルごとにその直下に配置されたメモリー素子による静電界作用によって上記微小ミラーの傾きを制御し、反射光の反射角度を変化させることによってオン/オフ状態を作る反射形表示素子である。そして、ピクセルがオフの状態では、当該ピクセルの微小ミラーによる反射光が投影レンズに入射せず、ピクセルがオンの状態では、当該ピクセルの微小ミラーによる反射光が投影レンズ31に入射してスクリーンに画像を形成するように光学系部品を配置する必要がある。なお、各ピクセルの微小ミラーのオン時の傾き角は、DMDの光線の入射面に対して10度から12度程度と決められている。
このようなプロジェクタ装置は、高出力の光源を用いているため、光源の周りに高熱が発生する。この熱は内臓された電子回路基板に悪影響を与え、プロジェクタ装置の誤動作を誘発することになる。
このため、熱を除去する目的でファンなどが用いられる。
例えば、下記特許文献に熱対策の技術を示す。
この特許文献は、DMDの冷却技術として、カラーホイールに羽を設け、このカラーホイール上の羽の回転による冷却風によって、DMDに設けられたヒートシンクを冷却するものである。
しかしながら、例えば、リアプロジェクションテレビの場合、通常のプロジェクタに比べ、使用時間が多大となり、従来のこのような冷却のみでは、、DMDの十分な冷却効果が得られないことがある。
特開平11−87963号
従来のプロジェクタ装置の熱の分布を解析した結果、DMDからの熱が、十分にヒートシンクに伝播していないことが判明した。
これは、DMDにヒートシンクを接続する場合、クリアランスの問題で用いられている緩衝材の熱伝導率が低いことが原因であった。
つまり、DMDの裏面には膨大な数の電極を有し、この電極と基板を接続するためには、十分な強度を持って高精度に回路基板をDMDに接触しなければならないが、この回路基板に更にヒートシンクを接続してこのヒートシンクが、回路基板に固定された状態でDMDの裏面に接合しなければならない。
このため、回路基板とは独立に、ヒートシンク単独でDMDへの位置決めを行うことが困難となっている。
このため、ある程度の柔軟性を有する部材を介して、ヒートシンクをDMDに接合しなければならない。
上記課題を解決するため、本発明は、請求項1に記載するように、デジタルマイクロミラーデバイスと、このデジタルマイクロミラーデバイスの制御を行う回路基板と、前記デジタルマイクロミラーデバイスの冷却を行うヒートシンクとを有するデジタルマイクロミラーデバイス装置において、カーボン膜を表面に形成した柔軟材からなる緩衝材によって、デジタルマイクロミラーデバイスとヒートシンクとを接続したことを特徴としている。
本発明では、十分な収縮性を有する材料を用いて、ヒートシンクとDMDを確実に接合できると共に、カーボン膜を通じてDMDから生じる熱を十分にヒートシンクに伝播することが可能となり、DMDの長時間の使用が可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、プロジェクタを例にして図面を参照して詳細に説明する。
図2にプロジェクタの全体構成を示す。
20は光源であり、この光源20の周囲には反射鏡(リフレクタ)21が設けられている。
この光源20の光放出開口にはレンズ22が設けられており、このレンズ22の焦点にライトトンネル23の光入力面が配置されている。
尚、ライトトンネル23は光を均一化するためのものである。
本プロジェクタは、より小型化を実現するために、光源20は光軸が、投影方向に平行になるように設けられており、このため、光源20からの光を直角に導くようにミラー24が設けられている。
ライトトンネル23の光出力端にはカラーホイール25が設けられており、このカラーホイール25は、赤、青、緑の光を透過させるフィルタからなり、このフィルタが回転可能に配置されている。
カラーホイール25の光出力面には、第1のコンデンサレンズ26が設けられており、この第1のコンデンサレンズ26から連続して出力される赤、青、緑の均一光は、第1の折り返しミラー27、第2の折り返しミラー28により光軸を調節され、第2のコンデンサレンズ30を介してDMD1上のDMD素子部に入射される。
第2のコンデンサレンズ30は、折り返しミラーとの対向面が凸形状面であり、凸レンズの球面の一部を矩形状に削り取った形状を成している。尚、その曲率は表面反射によるハレーションが少なくなるように設計されている。
DMD素子部は複数の微小なミラーから成り、各入射光の色の画像を形成させるため、各ミラーの内で画像を形成するミラーをオンとすることで、オン状態のミラーの光を投影レンズ31側へ反射する。
32は冷却ファンであり、光源20、リフレクタ21、ライトトンネル23などを冷却する。
冷却後の排気風は図示しない側面に設けられた排気口から外部に排気される。
33はメイン基板であり、画像処理用の集積回路が配置されている。
7はDMD1用の回路基板であり、DMD1とメイン基板33とに接続される。
また図示しないが、電源基板が内蔵されている。
34は第2のファンであり、DMD1に接続されたヒートシンク5を冷却する。
尚、31は投影レンズであり、複数のレンズから構成されている。
図1に本プロジェクタに用いているDMD装置の構成部品を示す。
1は図示しないDMD素子部(チップ)が表面に配置固定されたDMDであり、このDMD1の裏面中央にはDMD素子部(チップ)の大きさ相当の素子裏面2が凹形状に構成され、その周囲には複数の電極3が設けられている。
この素子裏面2には、カーボン皮膜が表面全体に設けられた緩衝材4を介して、ヒートシンク5が接続されたヒートシンク接続部材6が接合される。
7は回路基板であり、図示しない表面にはDMD1の電極3に対応した複数の電極が設けられており、これらの電極が接続されるように、DMD1に接合される。
尚、8はDMD1の素子裏面2の対向部に設けられた、ヒートシンク接続用開口であり、9はねじ穴である。
このねじ穴9は、図示しない光学部品を収納するケースに、この回路基板7及びDMD1を保持固定するための、ねじ止め用の穴である。
図1に、ケースに回路基板7及びDMD1がねじ止めされた状態を略図として示している。
10はこの回路基板7に設けられたコネクタであり、DMD1の制御信号を伝送する外部配線が接続される。
11は開口8に対応した開口12を有するヒートシンク接続用部材保持板であり、ヒートシンク接続部材6が図示しない固定部材によって、この開口12に固定される。
このヒートシンク接続用部材保持板11にも、ねじ穴13が設けられており、このねじ穴13は回路基板7のねじ穴9に対応しており、ヒートシンク接続用部材保持板11は、回路基板7にねじで固定される。
尚ヒートシンク5とヒートシンク接続部材6も、それぞれのねじ穴14及び15が設けられており、ヒートシンク5とヒートシンク接続部材6は、ねじで固定される。
これらの構成部品からなるDMD装置の組立て手順を以下に示す。
先に記載した図示しないケースに設けられた光入出力用開口に、DMD素子部の表面が対向するように、DMD1が配置され、その上に回路基板7が配置さ、更にその上にヒートシンク接続用部材保持版11が配置された後、ねじで前述の図示しないケースに、これらの部品は保持固定される。
その後、素子裏面2上に、緩衝材4及びヒートシンク5が接続されたヒートシンク接続部材6が配置され、図示しない固定部材にて、ヒートシンク接続部材6が、ヒートシンク接続用部材保持板11に固定される。
DMD装置は以上のように構成されるが、例えば、ヒートシンク5とヒートシンク接続部材6は一体構成としてもよい。
また、ヒートシンク5とヒートシンク接続部材6と、更にヒートシンク接続用部材保持板11とを一体構成としてもよい。
本実施例の緩衝材4は素材をシリコーン樹脂とし、その表面全体をカーボン皮膜で覆っている。
尚、図4に示すように緩衝材4とは別体で製造されたカーボンフィルム16によって、緩衝材4を覆ってもよい。
本実施例では、緩衝材4の表面に設けられたカーボン皮膜を介して、DMDデバイスから発生する熱が効率的にヒートシンクに伝播され、DMDの十分な冷却効果を得ることが可能となる。
本発明は、プロジェクション動作を長時間継続して行うことが可能であり、リアプロジェクションテレビなどに用いることが可能である。
図1は、本発明の実施例の形態に係るDMD装置の構成を示す構成図である。 図2は、本発明の実施例の形態に係るプロジェクタの構造を示す概念図である。 図3は、従来の形態に係るプロジェクタの構造を示す概念図である。 図4は、本発明の実施例の形態に係る緩衝材とカーボンフィルムとを表す概念図である。
符号の説明
1:DMD
4:カーボン皮膜付き緩衝材
5:ヒートシンク
7:回路基板

Claims (2)

  1. デジタルマイクロミラーデバイスと、このデジタルマイクロミラーデバイスの制御を行う回路基板と、前記デジタルマイクロミラーデバイスの冷却を行うヒートシンクとを有するデジタルマイクロミラーデバイス装置において、カーボン膜を表面に形成した柔軟材からなる緩衝材によって、デジタルマイクロミラーデバイスとヒートシンクとを接続したことを特徴とするデジタルマイクロミラー装置。
  2. デジタルマイクロミラーデバイスと、このデジタルマイクロミラーデバイスの制御を行う回路基板と、前記デジタルマイクロミラーデバイスの冷却を行うヒートシンクと、このヒートシンクと前記デジタルマイクロミラーデバイスとの間に設けられる柔軟材からなる緩衝材と、この緩衝材を覆うカーボンフィルムとを有することを特徴とするデジタルマイクロミラー装置。
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