JP2005248851A - 気体圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 圧縮機構の回転体の回転速度に応じて冷媒からの潤滑油の分離率を変化させることができる気体圧縮機を提供する。
【解決手段】 冷媒ガスから潤滑油を分離するフィルタ部材42を収容し、圧縮機構14で圧縮されフィルタ部材42の一端部42aに案内される冷媒ガスに渦流を生じさせるための弧状壁面48を有する円筒状の収容部44を、その内径がフィルタ部材42の一端部42aから他端部42bへ向けて先細るように形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば車両に設けられる空調装置に用いるのに好適な気体圧縮機に関する。
一般的に、例えば車両の空調装置内を循環する冷媒を圧縮するための気体圧縮機は、吸入口及び吐出口が設けられたハウジング内に収容される圧縮機構を備える。このような圧縮機構として、シリンダと、該シリンダ内に回転可能に設けられ、シリンダ内で該シリンダ内に案内された冷媒を圧縮するための圧縮室を規定する複数のベーンを備える円柱形状のロータのような回転体とを備えるものが知られている。この回転体を備える圧縮機構では、回転体の回転に伴って、圧縮室内の冷媒ガスが圧縮され、圧縮された冷媒ガスは吐出口からハウジング外へ吐出される。
また、ハウジング内には、圧縮機構で圧縮された冷媒から潤滑油を分離するための油分離機構が設けられている。油分離機構は、冷媒から潤滑油を分離する円筒状のフィルタ部材と、該フィルタ部材を保持するホルダとを備える。
フィルタ部材が円筒状をなしていることから、圧縮機構で圧縮された冷媒が油分離機構に案内された際、冷媒は回転体の回転速度の増大に拘わらず一定の経路長でフィルタ部材を通過する。この通過により、冷媒に混入した潤滑油の一部がフィルタ部材に付着し、冷媒から潤滑油の一部が回転体の回転速度に拘わらず略一定の分離率で分離される(例えば、特許文献1乃至3参照。)。
油分離機構で冷媒ガスから分離された潤滑油は、ハウジング内に設けられた油溜め内に貯留され、圧縮機構より吐出される冷媒から高圧力を受けることにより圧縮機構内に案内される。これにより、圧縮機構内の摺動部が潤滑されるため、圧縮機構の運動を円滑にすることができる。
また、潤滑油の一部を含む冷媒は、ハウジング内から吐出口を経て凝縮器に吐出され、該凝縮器で液化され、膨張弁で膨張されることにより冷却され、蒸発器で気化された後、再び気体圧縮機に吸入される。気体圧縮機に吸入された低温の冷媒に含まれる潤滑油は、回転体の回転による圧縮機構内の各摺動部での摩擦によって加熱された圧縮機構から熱を奪う。
特開2002−242835号(第3−5頁、第1図) 特開2002−5021号(第3−4頁、第1図) 特開2000−291554号(第2−4頁、第1図)
ところで、回転体の高速回転時には、回転体の回転による圧縮機構内の各摺動部での摩擦の増大により圧縮機構の温度が回転体の低速回転時の温度に比べ高温になるため、圧縮機構を冷却すべく気体圧縮機に戻る低温の潤滑油の量を増やす必要がある。気体圧縮機に戻る潤滑油の量を増やすには、気体圧縮機から吐出する潤滑油の量を増やす必要がある。しかしながら、従来の油分離機構では、回転体の回転速度の増大に拘わらず冷媒からの潤滑油の分離率が回転体の回転速度に拘わらず略一定であることから、気体圧縮機から吐出される潤滑油の量も回転体の回転速度に拘わらず略一定となる。このため、回転体の高速回転時に気体圧縮機に戻る潤滑油の量を増やすことができず、回転体の高速回転時に圧縮機構を潤滑油で十分に冷却することができなくなってしまうという問題があった。
回転体の高速回転時に圧縮機構が十分に冷却されないと、圧縮機構から吐出される冷媒の温度が上昇し、気体圧縮機の圧縮効率が低下するため、空調装置の冷却効率が低下してしまう。
本発明の目的は、圧縮機構の回転体の回転速度に応じて冷媒からの潤滑油の分離率を変化させることができる気体圧縮機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、吸入口及び吐出口が設けられたハウジング内に収容され、前記吸入口を経て吸入した気体を圧縮し、圧縮した気体を前記吐出口を経て吐出する圧縮機構と、前記ハウジング内に設けられ、前記圧縮機構で圧縮された気体から潤滑油を分離するための油分離機構とを備える気体圧縮機であって、前記油分離機構は、気体から潤滑油を分離するフィルタ部材と、該フィルタ部材を保持するホルダとを備え、該ホルダには、前記圧縮機構で圧縮され前記フィルタ部材の一端に案内される気体に渦流を生じさせるための弧状壁面部が設けられており、該弧状壁面部は、前記フィルタ部材の前記一端から他端へ向けて先細ることを特徴とする。
上記の構成では、フィルタ部材の一端に案内された気体に渦流を生じさせるための弧状壁面部が、フィルタ部材の一端から他端へ向けて先細ることから、圧縮機構からフィルタ部材に案内される気体の流速に応じて、弧状壁面部で気体に生じる渦流の巻きのピッチが変化する。すなわち、フィルタ部材に案内される気体の流速が比較的速い回転体の高速回転時では、弧状壁面部で気体に生じる渦流の巻きのピッチが回転体の低速回転時に比べて長くなるため、気体がフィルタ部材を通過する経路長がロータの低速回転時に比べて短くなる。このため、回転体の高速回転時にフィルタ部材で気体から分離される潤滑油の分離率が、回転体の低速回転時での分離率に比べて低くなることから、回転体の高速回転時にハウジング内から吐出口を経て吐出される気体に含まれる潤滑油の量が回転体の低速回転時の量に比べて増える。これにより、回転体の高速回転時では気体圧縮機に戻る低温の気体に含まれる潤滑油の量が増えるため、回転体の高速回転時に高温に加熱された圧縮機構を潤滑油で十分に冷却することができる。従って、回転体の高速回転時に圧縮機構から吐出される冷媒の温度が上昇することが抑制され、気体圧縮機の圧縮効率の低下が防止されるため、空調装置の冷却効率の低下を確実に防止することができる。
また、前記弧状壁面部を、その横断面での曲率が前記フィルタ部材の前記一端から前記他端へ向けて漸増するように形成することができる。これにより、フィルタ部材の一端に案内される気体に弧状壁面部でフィルタ部材の一端から他端へ向けての渦流をより確実に生じさせることができるため、弧状壁面部で気体に生じる渦流の巻きのピッチを圧縮機構からフィルタ部材に案内される気体の流速に応じてより確実に変化させることができる。
更に、フィルタ部材に金網部材を用いることができる。
本発明によれば、フィルタ部材の一端に案内された気体に渦流を生じさせるための弧状壁面部が、フィルタ部材の一端から他端へ向けて先細ることから、圧縮機構からフィルタ部材に案内される気体の流速が比較的速い回転体の高速回転時では、弧状壁面部で気体に生じる渦流の巻きのピッチが回転体の低速回転時に比べて長くなるため、気体がフィルタ部材を通過する経路長が回転体の低速回転時に比べて短くなる。このため、回転体の高速回転時にフィルタ部材で気体から分離される潤滑油の分離率が、回転体の低速回転時での分離率に比べて低くなることから、回転体の高速回転時にハウジング内から吐出口を経て吐出される気体に含まれる潤滑油の量が増える。これにより、回転体の高速回転時では気体圧縮機に戻る潤滑油の量が増えるため、回転体の高速回転時に高温に加熱された圧縮機構を潤滑油で十分に冷却することができる。
本発明を図示の実施例に沿って説明する。
図1に示す実施例は、本発明に係る気体圧縮機を車両に設けられる空調装置に用いた例を示す。
空調装置に用いられる気体圧縮機は、従来よく知られているように、図示しない膨張弁で冷却され図示しない蒸発器で気化された低温低圧の冷媒ガスを吸入し、吸入した冷媒ガスを圧縮することにより冷媒ガスを高温高圧にし、高温高圧にした冷媒ガスを図示しない凝縮器へ吐出するように動作する。
本発明に係る気体圧縮機10は、図1に示すように、一端開放の円筒状のハウジング本体11と、該ハウジング本体の前記開放端を閉じるフロントハウジング12とを備える。
フロントハウジング12には、前記蒸発器から冷媒ガスを吸入するための吸入ポート13が設けられている。また、フロントハウジング12には、気体圧縮機10の駆動源である図示しない車体に設けられたエンジンからの駆動力を後述する圧縮機構14に断続的に伝達するための従来よく知られたクラッチ機構15が設けられている。クラッチ機構15については、後に詳述する。
ハウジング本体11は、その閉鎖端を構成する端壁16と、該端壁の周縁から立ち上がる周壁17とを有する。ハウジング本体11内には、吸入ポート13を経てハウジング本体11内に吸入された冷媒ガスを圧縮するための前記した圧縮機構14が収容されている。ハウジング本体11の周壁17には、圧縮機構14で圧縮した冷媒ガスを前記凝縮器へ吐出するための吐出ポート18が設けられている。
冷媒ガスを圧縮するための圧縮機構14は、両端開放のシリンダ19と、該シリンダと協働してシリンダ室19c(図2参照。)を規定すべくハウジング本体11の前記開放端側及びハウジング本体11の端壁16側におけるシリンダ19の各端面19a,19bに気密的に固定された平板状のフロントサイドブロック20及びリアサイドブロック21とを備える。圧縮機構14には、図示の例では、従来よく知られた同芯型のベーンロータリー式の圧縮機構が用いられている。
フロントサイドブロック20とフロントハウジング12との間には、吸入ポート13に連通する吸入室39が規定されている。フロントサイドブロック20には、吸入ポート13を経て吸入室39に導入された冷媒ガスをシリンダ室19cへ案内するための図示しない吸入孔が設けられている。
シリンダ19は、図2に示すように、縦断面が楕円形をなす内周面22を有する円筒状をなしており、その中心軸をハウジング本体11の軸線に一致させて該ハウジング本体内に嵌合されている。シリンダ19の外周面23には、シリンダ室19cで圧縮された冷媒を該シリンダ室からハウジング本体11内へ吐出するための吐出孔24aが形成された一対の吐出チャンバ24が設けられている。
シリンダ室19c内には、図1及び図2に示すように、ロータ25がその軸線をシリンダ室19cの中心軸に一致させて回転可能に配置されている。ロータ25には、図1に示すように、ハウジング本体11の軸線に沿って延びる回転軸26がロータ25と一体に設けられている。回転軸26の図示しない一端は、リアサイドブロック21に設けられた図示しない軸受部に回転可能に支持されている。回転軸26の他端26aは、フロントハウジング12に設けられた軸受部27にフロントハウジング12内からその外方への潤滑油の漏れを防止するためのシール機構28を介して回転可能に支持されている。回転軸26の回転を円滑にするために、リアサイドブロック21の前記軸受部及びフロントハウジング12の軸受部27には、リアサイドブロックに形成された図示しない通路、フロントサイドブロック20及びシリンダ19に形成された各通路29,30等を経て後述する油溜め31内の潤滑油が供給される。
回転軸26の他端26aには、前記したクラッチ機構15が接続されている。クラッチ機構15は、フロントハウジング12の軸受部27に回転可能に支持され、内部に電磁石32が設けられたプーリ33と、該プーリと僅かな隙間をおいて回転軸26の他端26aに固定されたアーマチュア34とを備える。プーリ33は、前記エンジンからベルトを介して回転駆動力を受けることにより回転する。電磁石32が励磁すると、アーマチュア34が電磁石32に吸引されてプーリ33と一体に回転する。これにより、アーマチュア34の回転が回転軸26を介してロータ25に伝わる。
ロータ25の外周面25aには、図2に示すように、該外周面からロータ25の中心へ向けて複数のベーン溝35が互いに所定の間隔をおいて形成されている。各ベーン溝35内には、それぞれ板状のベーン36が摺動可能に挿入されている。各ベーン36は、従来よく知られているように、ロータ25の回転時には、ロータ25の回転による遠心力と、フロントサイドブロック20に形成された凹部37(図1参照。)に後述する油溜め31より供給される潤滑油から各ベーン溝35を介して受ける油圧とにより、シリンダ19の内周面22に付勢される。このため、ロータ25の回転時には、ロータ25の外周面23及びシリンダ室19cの内周面22で規定されるシリンダ室19c内の空間が各ベーン36で複数の圧縮室38に仕切られる。ロータ25の回転に伴って各圧縮室38の容積が縮小していくことにより、吸入ポート13から吸入室39及びフロントサイドブロック20の前記吸入孔を経て各圧縮室38内に案内された冷媒ガスが圧縮される。圧縮された冷媒ガスは、シリンダ19の各吐出孔24aから吐出される。
リアサイドブロック21とハウジング本体11の端壁16との間には、吐出ポート18に連通する吐出室40が規定されている。吐出室40内には、シリンダ19の各吐出孔24を経て吐出された冷媒ガスから該冷媒ガスに混入した潤滑油を分離するための油分離機構41が設けられている。
油分離機構41で冷媒ガスから分離された潤滑油は、吐出室40の下部に規定された前記した油溜め31に貯留される。油溜め31に貯留された潤滑油は、従来よく知られているように、圧縮機構14より吐出室40に吐出された冷媒ガスから高い圧力を受けることによりフロントサイドブロック20の凹部37、リアサイドブロック21の前記軸受部及びフロントハウジング12の軸受部27等に案内される。これにより、圧縮機構14の運動を円滑にすることができる。また、油分離機構41を経て吐出室40へ導入された潤滑油の一部を含む冷媒ガスは、従来よく知られているように、吐出ポート18を経て前記凝縮器へ吐出され、前記凝縮器で液化され、前記膨張弁で膨張されることにより冷却され、前記蒸発器で気化された後、再び気体圧縮機10に吸入される。気体圧縮機10に吸入された低温の冷媒ガスに含まれる潤滑油は、圧縮機構14内の各摺動部での摩擦によって加熱された圧縮機構14の熱を奪う役割を担っている。
本発明に係る油分離機構41は、冷媒ガスから潤滑油を分離するためのフィルタ部材42と、該フィルタ部材を保持する保持部材43とを備える。保持部材43は、図示の例では、サイクロンブロック43である。
サイクロンブロック43は、例えば図示しないボルトのような締結具でリアサイドブロック21にそれと一体的に固定されている。サイクロンブロック43は、リアサイドブロック21に固定される面43aを有する平板状の固定部50と、該固定部からハウジング本体11の端壁16へ向けて延びる筒状の周壁部49とを備える。
周壁部49の内方には、該周壁部に関連して、フィルタ部材42を保持するための円筒状の保持部43bがその軸線を周壁部49の伸長方向に一致させて設けられている。保持部43bの一端は固定部50を貫通して開放されており、その周壁部49の先端側に位置する他端は閉鎖されている。また、保持部43bの内径は、該保持部の一端から他端へ向けて漸減している。リアサイドブロック21のサイクロンブロック43の固定部50の面43aに対向する面21aには、サイクロンブロック43の保持部43bに整合する円形の開口を有する凹部21bが形成されている。サイクロンブロック43の保持部43b及びリアサイドブロック21の凹部21bは、フィルタ部材42を収容するための全体に円筒状の収容部44を互いに協働して規定する。収容部44すなわちホルダの内部に収容されるフィルタ部材42は、図示の例では、金網部材で成形されており、収容部44内に嵌合可能な大きさを有する。
また、リアサイドブロック21及びサイクロンブロック43の各面21a,43aのそれぞれには、一端がシリンダ19の各吐出孔24aに開放し、他端が収容部44に開放する一対の案内通路45(一方のみが図示されている。)を規定する一対の溝部21c,43c(それぞれ一方のみが図示されている。)が形成されている。
リアサイドブロック21及びサイクロンブロック43に形成された収容部44の下半部のリアサイドブロック21側の一半には、各案内通路45の各他端に開放する一対の流入口46が形成されている(一方のみが図示されている。)。また、収容部44の下半部のサイクロンブロック43側の他半には、フィルタ部材42で分離された冷媒ガス及び潤滑油を収容部44内から吐出室40内へ向けて流出させるための流出口47が形成されている。従って、収容部44の下半部は、各流入口46で各案内通路45に開放しており、流出口47で吐出室40に開放している。
収容部44の上半部は、フィルタ部材42に接する弧状の壁面48を有する。この弧状壁面48の上半部の横断面での曲率は、前記したように、サイクロンブロック43の保持部43bの内径が該保持部の一端から他端へ向けて漸減していることから、フィルタ部材42の一端部42aから他端部42bへ向けて漸増する。
各圧縮室38で圧縮され、シリンダ19の各吐出孔24aから吐出された冷媒ガスは、リアサイドブロック21及びサイクロンブロック43に形成された各案内通路45を経て収容部44の各流入口46からフィルタ部材42の一端部42aに収容部44の軸線に直角な方向で案内される。フィルタ部材42の一端部42aに案内された冷媒ガスは、収容部44の弧状壁面48の案内作用により、フィルタ部材42をその一端部42aから他端部42bへ向けて渦巻状に通過する。弧状壁面48の上半部の横断面での曲率は、前記したように、フィルタ部材42の一端部42aから他端部42bへ向けて漸増することから、フィルタ部材42に案内される冷媒ガスの流速が比較的速い場合には、弧状壁面48で冷媒ガスに生じる渦巻きのピッチが長くなり、流速が比較的遅い場合には渦巻きのピッチが短くなる。冷媒ガスがフィルタ部材42を通過する際に、冷媒ガスに混入した潤滑油の一部がフィルタ部材42に付着することにより、冷媒ガスから潤滑油の一部が分離される。フィルタ部材42で分離された冷媒ガス及び潤滑油は、収容部44の流出口47から周壁部49の内方に流出する。周壁部49の内方に流出した冷媒ガスは、周壁部49の案内作用によりその渦流が持続する。これにより、渦流による遠心力で冷媒ガスからの潤滑油の分離が促進される。その後、冷媒ガスから分離された潤滑油及び潤滑油の一部を含む冷媒ガスは、吐出室40内に導入される。
本実施例によれば、前記したように、フィルタ部材42の一端部42aに案内された冷媒ガスに渦流を生じさせるための弧状壁面48の曲率が、収容部44の上半部の横断面でフィルタ部材42の一端部42aから他端部42bへ向けて漸増することから、圧縮機構14の圧縮室38からフィルタ部材42に案内される冷媒ガスの流速に応じて、弧状壁面48で冷媒ガスに生じる渦流の巻きのピッチが変化する。すなわち、フィルタ部材42に案内される冷媒ガスの流速が比較的速いロータ25の高速回転時では、弧状壁面48で冷媒ガスに生じる渦流の巻きのピッチがロータ25の低速回転時に比べて長くなるため、冷媒ガスがフィルタ部材42を通過する経路長がロータ25の低速回転時に比べて短くなる。このため、ロータ25の高速回転時にフィルタ部材42で冷媒ガスから分離される潤滑油の分離率が、ロータ25の低速回転時での分離率に比べて低くなることから、ロータ25の高速回転時にハウジング本体11内から吐出ポート18を経て吐出される冷媒ガスに含まれる潤滑油の量が増える。これにより、ロータ25の高速回転時では、前記膨張弁で冷却された後に気体圧縮機に戻る低温の冷媒ガスに含まれる潤滑油の量が増えるため、ロータ25の高速回転時に高温に加熱された圧縮機構14を冷却するのに十分な量の低温の潤滑油を圧縮機構14に確実に供給することができる。従って、ロータ25の高速回転時に圧縮機構14から吐出される冷媒の温度がロータ25の低速回転時に吐出される冷媒の温度に比べて上昇することが抑制され、気体圧縮機10の圧縮効率の低下が防止されるため、空調装置の冷却効率の低下を確実に防止することができる。
本実施例では、フィルタ部材42を収容するための収容部44が円筒状に形成された例を示したが、収容部44内で冷媒ガスに渦流を生じさせるように該冷媒ガスを圧縮機構14からフィルタ部材42に案内させることができれば、収容部44の形状を適宜変えることができる。
また、フィルタ部材42が金網部材で成形された例を示したが、フィルタ部材42を、金網以外の部材であって冷媒ガスの通過を許し且つ冷媒ガスから潤滑油を分離させるフィルタ機能を有する部材で成形することができる。
また、サイクロンブロック43のハウジング本体11の端壁16に対向する面に、筒状の周壁部49が設けられている例を示したが、この周壁部49を不要とすることができる。
更に、冷媒ガスを圧縮するための圧縮機構14に楕円形の内周面22を有するシリンダ19を備えた同芯型のベーンロータリー式の圧縮機構14を用いた例を示したが、これに代えて、偏芯型のベーンロータリー式、またはそれ以外の圧縮機構を用いることができる。
本発明に係る気体圧縮機を概略的に示す縦断面図である。 図1のI−I線に沿った縦断面図である。
符号の説明
13 吸入口(吸入ポート)
18 吐出口(吐出ポート)
11 ハウジング(ハウジング本体)
14 圧縮機構
41 油分離機構
10 気体圧縮機
42 フィルタ部材
44 ホルダ(収容部)
42a 一端(フィルタ部材の一端部)
48 弧状壁面部(弧状壁面)
42b 他端(フィルタ部材の他端部)

Claims (3)

  1. 吸入口及び吐出口が設けられたハウジング内に収容され、前記吸入口を経て吸入した気体を圧縮し、圧縮した気体を前記吐出口を経て吐出する圧縮機構と、前記ハウジング内に設けられ、前記圧縮機構で圧縮された気体から潤滑油を分離するための油分離機構とを備える気体圧縮機であって、前記油分離機構は、気体から潤滑油を分離するフィルタ部材と、該フィルタ部材を保持するホルダとを備え、該ホルダには、前記圧縮機構で圧縮され前記フィルタ部材の一端に案内される気体に渦流を生じさせるための弧状壁面部が設けられており、該弧状壁面部は、前記フィルタ部材の前記一端から他端へ向けて先細ることを特徴とする気体圧縮機。
  2. 前記弧状壁面部は、その横断面での曲率が前記フィルタ部材の前記一端から前記他端へ向けて漸増するように先細ることを特徴とする請求項1に記載の気体圧縮機。
  3. 前記フィルタ部材は、金網部材であることを特徴とする請求項1に記載の気体圧縮機。
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