JP2005248241A - アルミニウム基複合材の製造方法及びその製造装置 - Google Patents

アルミニウム基複合材の製造方法及びその製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 加熱炉にアルミニウム基複合材を製造する際に用いる坩堝を最大の密度で置いても、全ての坩堝に窒素ガスをほぼ均一にかつ短時間に供給して、全ての坩堝内での窒化マグネシウム生成時間を短縮し、製造のサイクルタイムを短縮し、窒素ガスの使用量を削減する。
【解決手段】 アルミニウム基複合材の製造方法は、炉12を窒素雰囲気下にするとともに加熱することで、粉末81にアルミニウム合金82の溶湯を浸透させてアルミニウム基複合材を得る第3工程では、窒素雰囲気は、坩堝25の真上から坩堝内部へ向けて直接窒素ガスを供給することで形成する。窒素ガスは、予め加熱して供給する。アルミニウム基複合材の製造装置11は、加熱炉内の熱源23の近傍に設けたガス予備加熱室56と、ガス予備加熱室に取り付けて坩堝内に向けガスを供給するノズル34とを備えた。
【選択図】 図7

Description

本発明は、アルミニウム基複合材の製造方法及びその製造装置に関するものである。
アルミニウム基複合材は、アルミニウムと酸化物系セラミックスとからなり、酸化物系セラミックスは、例えば、アルミナ(Al)を用いた。製造方法の概要は、まず、炉で酸化物系セラミックスからなる多孔質成形体を加熱するとともに窒化マグネシウムにて多孔質成形体を還元する。続けて、還元した多孔質成形体に溶解したアルミニウムを浸透させることで、アルミニウム基複合材を得る。
このような製造方法として、アルミニウム基複合材の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−30361公報(第6頁、図3)
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図12(a),(b)は、従来の技術の基本原理を説明する図である。
(a)において、アルミニウム基複合材製造装置101は、雰囲気炉102と、アルゴンガス供給手段103と、窒素ガス供給手段104と、真空ポンプ105と、を備える。
この製造装置101で製造する複合材の製造工程の概要を次ぎに説明する。
まず、坩堝106に多孔質成形体107、アルミナ(Al)の粉末からなる多孔性仕切り体108及びアルミニウム合金109を入れる。多孔質成形体107は、多孔質アルミナ(アルミナ111)にマグネシウムを含有させたものである。
(b)において、引き続き、雰囲気炉102にアルゴンガス供給手段103からアルゴンガス(Ar)を入れて置換し、加熱を開始する。所定時間後、雰囲気炉101に窒素ガス供給手段104から窒素ガス(N)を供給し、雰囲気炉101を減圧下に設定し、減圧開始から所定時間経過後、加圧する。
このような過程を経る雰囲気炉102内では、加熱によって、マグネシウム112と窒素ガス113とが反応して窒化マグネシウム114を生成するとともに窒化マグネシウム114は多孔質成形体107のアルミナを減圧下で還元し、溶解したアルミニウム合金は、還元した多孔質成形体107に加圧下で浸透する。従って、浸透不良部をなくすることができる。
しかし、特許文献1のアルミニウム基複合材の製造方法では、雰囲気炉102内に窒素ガス113を充満させるのに時間がかかり、十分な量の窒化マグネシウムを生成するの時間を要した。特に、雰囲気炉102に最大の密度で坩堝106を置くと、場所によって窒素ガスの流量は減少する。その結果、窒化マグネシウムの生成が遅れ、製造のサイクルタイムが長くなり、生産効率は低かった。
窒素ガスの流量を多くすることで、窒化マグネシウムの生成遅れを解消することは可能ではあるが、過剰な量の窒素ガスを供給する必要があり、生産コストは高くなる。
本発明は、アルミニウム基複合材を製造する加熱炉にアルミニウム基複合材を製造する際に用いる坩堝を最大の密度で置いても、全ての坩堝に窒素ガスをほぼ均一にかつ短時間に供給して、全ての坩堝内での窒化マグネシウム生成時間を短縮し、製造のサイクルタイムを短縮し、窒素ガスの使用量を削減することを課題とする。
請求項1に係る発明は、坩堝に酸化物系セラミックスからなる多孔質成形体又は粉末を置き、この多孔質成形体又は粉末の上にアルミニウム合金を載せる第1工程と、坩堝とともにマグネシウム又はマグネシウム発生源を炉内に収める第2工程と、炉を窒素雰囲気下にするとともに加熱することで、窒化マグネシウムを生成し、窒化マグネシウムの作用で多孔質成形体又は粉末を還元し、還元した多孔質成形体又は粉末にアルミニウム合金の溶湯を浸透させてアルミニウム基複合材を得る第3工程と、からなるアルミニウム基複合材の製造方法において、窒素雰囲気は、坩堝の真上から坩堝内部へ向けて直接窒素ガスを供給することで形成することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、窒素ガスは、予め加熱して供給することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、ワークを加熱する加熱炉と、加熱炉に窒素を供給する窒素供給手段と、を備えたアルミニウム基複合材の製造装置において、窒素供給手段は、加熱炉内の熱源の近傍に設けたガス予備加熱室と、このガス予備加熱室に取り付けて坩堝内に向けガスを供給するノズルと、を備えたことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、窒素雰囲気は、坩堝の真上から坩堝内部へ向けて直接窒素ガスを供給することで形成するので、加熱炉内に最大の密度で坩堝を置いても、全ての坩堝に窒素ガスをほぼ均一にかつ短時間に供給することができ、結果的に、全ての坩堝内での窒化マグネシウム生成時間を短縮することができるという利点がある。
また、窒素雰囲気は、坩堝の真上から坩堝内部へ向けて直接窒素ガスを供給することで形成するので、窒素ガスの使用量を削減することができる。
請求項2に係る発明では、窒素ガスは、予め加熱して供給するので、マグネシウムの温度低下を防止して、窒化マグネシウム(Mg)の生成を促進する。その結果、加熱炉内に最大の密度で坩堝を置いても、全ての坩堝内での窒化マグネシウム生成時間をより短縮することができ、製造のサイクルタイムを短縮することができるという利点がある。
請求項3に係る発明では、窒素供給手段は、加熱炉内の熱源の近傍に設けたガス予備加熱室と、このガス予備加熱室に取り付けて坩堝内に向けガスを供給するノズルと、を備えたので、熱源によってガス予備加熱室内の温度は上昇し、温度の上昇したガス予備加熱室は、窒素ガスを流入させると、窒素ガスをノズルに向かう過程で昇温刷る。従って、坩堝内に所望の温度の窒素ガスを短時間で供給することができる。
また、ガス予備加熱室のノズルを坩堝内に向け取り付けたので、加熱炉内に最大の密度で坩堝を置いても、全ての坩堝に窒素ガスを確実に供給することができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は、本発明のアルミニウム基複合材の製造装置の断面図である。
アルミニウム基複合材の製造装置11は、加熱炉12と、この加熱炉12に接続し、ガスを供給するガス供給装置13と、加熱炉12内を減圧する真空ポンプ14と、これらの加熱炉12、ガス供給装置13及び真空ポンプ14を制御する制御装置15と、を備える。減圧とは、大気圧より低い圧力を意味する。
加熱炉12は、圧力容器21内に断熱手段22を取り付け、この断熱手段22の内側に加熱手段23を配置し、この加熱手段23の内側にタイトボックス24を設け、このタイトボックス24内に坩堝25を載せる載置台26を配置した炉である。
圧力容器21は、本体部28の両端に第1・第2ヘッド31,32を開閉機構(図に示していない)を介して開閉可能に取り付け、本体部28の下部に架台33,33を取り付け、本体部28に第1ノズル34・・・(・・・は複数を示す。以下同様。)、第2ノズル35,35、第3ノズル36を取り付け、所定の減圧下又は加圧下でワークを処理する。
なお、処理するものによっては、圧力容器21の内面全体に内面の腐蝕を防止するステンレス鋼を溶接(オーバーレイ)することも可能である。また、必要に応じて圧力容器21にさらに大小のノズルを形成してもよい。
断熱手段22は、圧力容器21内に円筒状の収納部37を取り付け、収納部37の両端に第1・第2扉部41,42を配置しかつ第1・第2扉部41,42を第1・第2ヘッド31,32に固定し、第1・第2扉部41,42を第1・第2ヘッド31,32と同時に開閉する。
加熱手段23は、電気ヒータであり、坩堝25の上方に位置する上部熱源43と下方に位置する下部熱源44と、坩堝25の上方に配置した熱電対45と、下方に配置した熱電対46と、を備える。
タイトボックス24は、グラファイト製で、ヒータ(加熱手段23)や断熱手段22など炉内の構成部位と雰囲気ガスや処理の際に発生する不純物とを仕切り、炉内の汚染を防止し、かつ、均熱化を図ることを目的とする。タイトボックス24を取り付けないで省くことも可能ではある。
ガス供給装置13は、不活性ガス供給手段47と、窒素供給手段(窒素ガス供給手段)48と、切換え弁49と、第2ノズル35,35に接続した管51とを備え、管51を介して不活性ガス又は窒素ガス(N)を流す。
切換え弁49は、制御装置15の情報に基づいて不活性ガス入口52又は窒素入口53を出口54に導き、必要に応じて不活性ガス入口52及び窒素入口53を閉じる。
窒素ガス供給手段48は、加熱炉12内の熱源(加熱手段)23の近傍に設けたガス予備加熱室56と、このガス予備加熱室56に取り付けて坩堝25内に向けガスを供給するノズル57・・・と、を備える。
図2は、図1の2−2線断面図であり、加熱炉12と、ガス供給装置13と、真空ポンプ14と、制御装置15と、加熱炉12内に配置した加熱手段23と、ガス予備加熱室56を示す。
加熱手段23は、既に説明したように上部熱源43と下部熱源44とからなる。
上部熱源43は、第1ノズル34,34に第1ヒータ61,61を取り付けたもので、これらの第1ヒータ61,61を制御装置15は同一条件で制御する。
下部熱源44は、図下方の第1ノズル34,34に第2ヒータ62,62を取り付けたもので、第2ヒータ62,62を制御装置15は同一条件で制御する。つまり、上・下部熱源43,44を別々に制御可能な熱源である。
第1〜第2ヒータ61,62はともに同じ構造であり、既存のものを用いた。
窒素ガス供給手段48は、既に述べたガス予備加熱室56と、ノズル57・・・と、からなり、ガス予備加熱室56は、タイトボックス24の上部に位置する円弧部65に仕切り板66を密着させて形成した部屋で、中央に遮蔽板67を有する。
図3は、本発明のガス予備加熱室及びノズルの斜視図である。
ガス予備加熱室56は、具体的には、タイトボックスの円弧部65(図2参照)に密着する仕切り板66を幅Wに形成し、この仕切り板66の両端に封じ板71,71を円弧部65(図2参照)に密着するように取り付け、仕切り板66に16個の出口72・・・をピッチP1,P2で開け、中央に遮蔽板67を配置した構成である。出口72の中心軸線73と坩堝25の中心軸線74は同心であり、ピッチP1,P2は、坩堝25・・・を配置する際のピッチPm1,Pm2に等しい。
なお、出口72・・・の数は16個に限定されたものではない。
ノズル57・・・は、出口72・・・に取り付けた円錐状の管である。
なお、タイトボックスを取り付けない場合には、円弧部65(図2参照)に相当する板を取り付ける。
次に本発明の製造装置の作用を説明する。
図1に示す制御装置15を「ON」にして加熱手段23で昇温を開始すると、上部熱源43によってガス予備加熱室56内の温度は上昇し始める。所定時間経過した後、切換え弁49を作動させ、窒素ガスを加熱されたガス予備加熱室56内に流入させると、窒素ガスは温められて窒素ガスの温度は上昇する。具体的には、図3の第2ノズル35,35から流入した窒素ガスは遮蔽板67によって360度に矢印a,b,c,dの如く分散しつつ、16個の出口72・・・に至る間で熱の伝達を受け、所望の温度に達する。従って、坩堝25・・・内に所望の温度の窒素ガスを矢印eの如く供給することができる。
また、ガス予備加熱室56にノズル57・・・を所定の位置、つまり、坩堝25・・・内に向け取り付けたので、加熱炉12内に最大の密度となる16個の坩堝25・・・を置いても、16個の坩堝25・・・内に確実に窒素ガスを供給することができる。
次に窒素供給手段の別の実施の形態を示す。
図4は、別の実施の形態図であり、上記図2及び図3に示す実施の形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
別の実施の形態の窒素供給手段(窒素ガス供給手段)48Bは、加熱炉12内の熱源(加熱手段)23(図2参照)の近傍に設けたガス予備加熱室56Bと、ガス予備加熱室56Bに取り付けて坩堝25・・・内に向けガスを供給するノズル57・・・と、を備える。
ガス予備加熱室56Bは、第2ノズル35,35に管部材76,76を連結したものである。
別の実施の形態の窒素ガス供給手段48Bは、窒素ガス供給手段48(図3参照)と同様の効果を発揮する。
すなわち、第2ノズル35,35から流入した窒素ガスは管部材76,76を通り、16個のノズル57・・・に至る過程で熱の伝達を受け、所望の温度に達する。従って、坩堝25・・・内に所望の温度の窒素ガスを供給することができる。
ノズル57・・・を所定の位置、つまり、坩堝25・・・内に向け取り付けたので、加熱炉12内に最大の密度となる16個の坩堝25・・・を置いても、16個の坩堝25・・・内に確実に窒素ガスを矢印f,fの如く供給することができる。
次に本発明のアルミニウム基複合材の製造方法について説明する。
図5(a),(b)は、本発明の製造方法の第1工程の説明図である。
(a):まず、坩堝25に酸化物系セラミックスからなる粉末81を置き、この粉末81の上にアルミニウム合金82を載せる。
粉末81は、アルミナ(Al)とマグネシウム(Mg)を混合した混合粉である。 アルミニウム合金82は、例えば、Al−Mg−Si系合金の一種であるJIS−A6061である。
なお、酸化物系セラミックスからなる粉末81を用いたが、酸化物系セラミックスからなる多孔質成形体を用いてもよい。
(b):粉末81及びアルミニウム合金82を入れた坩堝25を加熱炉12(図1、図2参照)へ搬送する。
なお、既に粉末81内にマグネシウム(Mg)を分散させた状態なので、マグネシウムを入れた容器を用意しないが、粉末81内又は坩堝25内にマグネシウムを入れない場合には、坩堝25とは別に、マグネシウムを入れた容器を用意する。
図6は、本発明の製造方法の第2工程の説明図である。
坩堝25・・・とともにマグネシウムを加熱炉12内に収める。ここに示す一例では、既にマグネシウムを粉末81内に含めたから、マグネシウムを加熱炉12内に収める作業は省かれる。加熱炉12の第1ヘッド31を開き、載置台26の所定位置に16個の坩堝25・・・を置き、第1ヘッド31を閉じる。
図7は、本発明の製造方法の第3工程の説明図(その1)であり、図6の7−7線断面図である。
加熱炉12の載置台26の所定位置に16個の坩堝25・・・を置き、加熱炉12を窒素雰囲気下にするとともに加熱する。具体的には、加熱炉12内の酸素を除去するために加熱炉12内を真空ポンプ14で真空引きし、一定の真空度に達したら、真空ポンプ14を止め、切換え弁49の作動で不活性ガス供給手段47から加熱炉12のガス予備加熱室56に不活性ガス(例えば、アルゴンガス(Ar))を矢印gの如く供給し、加熱手段23で粉末81(マグネシウム(Mg)を含む。)及びアルミニウム合金82の加熱を開始する。
加熱炉12内の温度を熱電対45,46で検出しつつ昇温(自動)させる。所定温度(例えば、約750℃〜約900℃)に達する過程では、加熱炉12内は不活性ガスの雰囲気下にあるので、アルミニウム合金82及びマグネシウムが酸化することはない。
図8は、本発明の製造方法の第3工程の説明図(その2)である。
続けて、窒素ガスを流し込む。詳しくは、切換え弁49(図7参照)の作動で窒素ガス供給手段48(図7参照)から加熱炉12のガス予備加熱室56に窒素ガスを矢印h・・・の如く供給するとともに、ノズル57・・・で坩堝25・・・内に向け窒素ガスを供給し、同時に真空ポンプ14(図7参照)で不活性ガスを抜き、加熱炉12内の雰囲気を窒素ガス(N)に置換する。置換の際に、窒素ガスを供給しつつ加圧(例えば、大気圧+約0.5kg/cm)してもよい。
このように、第3工程では、窒素雰囲気は、坩堝25・・・の真上から坩堝25・・・の内部へ向けて直接窒素ガスを供給することで形成するので、加熱炉12内に最大の密度となる16個の坩堝25・・・を置いても、全ての坩堝25・・・に窒素ガスをほぼ均一にかつ短時間に供給することができる。
図9は、本発明の製造方法の第3工程の説明図(その3)であり、模式的に示す。
加熱炉12のガス予備加熱室56に窒素ガスを矢印h・・・の如く供給すると、窒素ガスは、ガス予備加熱室56内で加熱されるので、予め窒素ガスを加熱して供給することができる。加熱炉12内が窒素ガスの雰囲気になると、窒素ガスは、マグネシウムと反応して窒化マグネシウム(Mg)を生成する。
このように、第3工程では、窒素雰囲気は、坩堝25・・・の真上から坩堝25・・・の内部へ向けて直接窒素ガスを供給することで形成するので、加熱炉12内に最大の密度となる16個の坩堝25・・・を置いても、全ての坩堝25・・・に窒素ガスをほぼ均一にかつ短時間に供給することができ、結果的に、全ての坩堝25・・・内での窒化マグネシウム生成時間を短縮することができるという利点がある。
また、窒素雰囲気は、坩堝25・・・の真上から坩堝25・・・の内部へ向けて直接窒素ガスを供給することで形成するので、窒素ガスの使用量を削減することができる。
図10は、本発明の製造方法の第3工程の説明図(その4)であり、模式的に示す。
予め窒素ガスを加熱して供給することで、マグネシウムの温度低下を防止し、窒化マグネシウム(Mg)の生成を促進する。
このように、第3工程では、加熱炉12内に最大の密度となる16個の坩堝25・・・を置いても、全ての坩堝25・・・内での窒化マグネシウム生成時間をより短縮することができ、製造のサイクルタイムを短縮することができる。
窒化マグネシウムは、アルミナ(Al)を還元するので、アルミナは濡れ性がよくなる。
窒化マグネシウムによる還元と並行して、アルミニウム合金82が溶解する。
図11は、本発明の製造方法の第3工程の説明図(その5)であり、模式的に示す。
還元し、濡れ性がよくなったアルミナからなる粉末81間の隙間にアルミニウム合金82の溶湯が浸透する。アルミニウム合金82が凝固してアルミニウム基複合材が完成する。
本発明のアルミニウム基複合材の製造方法は、母材がアルミニウム合金(アルミニウムを含む)である複合材料の製造に好適である。
本発明のアルミニウム基複合材の製造装置の断面図 図1の2−2線断面図 本発明のガス予備加熱室及びノズルの斜視図 別の実施の形態図 本発明の製造方法の第1工程の説明図 本発明の製造方法の第2工程の説明図 本発明の製造方法の第3工程の説明図(その1) 本発明の製造方法の第3工程の説明図(その2) 本発明の製造方法の第3工程の説明図(その3) 本発明の製造方法の第3工程の説明図(その4) 本発明の製造方法の第3工程の説明図(その5) 従来の技術の基本原理を説明する図
符号の説明
11…アルミニウム基複合材の製造装置、12…炉(加熱炉)、23…熱源(加熱手段)、25…坩堝、34…ノズル、48…窒素供給手段(窒素ガス供給手段)、56…ガス予備加熱室、81…粉末、82…アルミニウム合金。

Claims (3)

  1. 坩堝に酸化物系セラミックスからなる多孔質成形体又は粉末を置き、この多孔質成形体又は粉末の上にアルミニウム合金を載せる第1工程と、
    前記坩堝とともにマグネシウム又はマグネシウム発生源を炉内に収める第2工程と、
    炉を窒素雰囲気下にするとともに加熱することで、窒化マグネシウムを生成し、窒化マグネシウムの作用で多孔質成形体又は粉末を還元し、還元した多孔質成形体又は粉末にアルミニウム合金の溶湯を浸透させてアルミニウム基複合材を得る第3工程と、からなるアルミニウム基複合材の製造方法において、
    前記窒素雰囲気は、坩堝の真上から坩堝内部へ向けて直接窒素ガスを供給することで形成することを特徴とするアルミニウム基複合材の製造方法。
  2. 前記窒素ガスは、予め加熱して供給することを特徴とする請求項1記載のアルミニウム基複合材の製造方法。
  3. ワークを加熱する加熱炉と、加熱炉に窒素を供給する窒素供給手段と、を備えたアルミニウム基複合材の製造装置において、
    前記窒素供給手段は、加熱炉内の熱源の近傍に設けたガス予備加熱室と、このガス予備加熱室に取り付けて坩堝内に向けガスを供給するノズルと、を備えたことを特徴とするアルミニウム基複合材の製造装置。
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