JP2005247853A - 食欲または食物摂取を抑制するための不飽和脂肪酸の使用 - Google Patents
食欲または食物摂取を抑制するための不飽和脂肪酸の使用 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005247853A JP2005247853A JP2005062639A JP2005062639A JP2005247853A JP 2005247853 A JP2005247853 A JP 2005247853A JP 2005062639 A JP2005062639 A JP 2005062639A JP 2005062639 A JP2005062639 A JP 2005062639A JP 2005247853 A JP2005247853 A JP 2005247853A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cla
- food intake
- appetite
- trans
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/185—Acids; Anhydrides, halides or salts thereof, e.g. sulfur acids, imidic, hydrazonic or hydroximic acids
- A61K31/19—Carboxylic acids, e.g. valproic acid
- A61K31/20—Carboxylic acids, e.g. valproic acid having a carboxyl group bound to a chain of seven or more carbon atoms, e.g. stearic, palmitic, arachidic acids
- A61K31/201—Carboxylic acids, e.g. valproic acid having a carboxyl group bound to a chain of seven or more carbon atoms, e.g. stearic, palmitic, arachidic acids having one or two double bonds, e.g. oleic, linoleic acids
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
- A23D—EDIBLE OILS OR FATS, e.g. MARGARINES, SHORTENINGS, COOKING OILS
- A23D9/00—Other edible oils or fats, e.g. shortenings, cooking oils
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
- A23K—FODDER
- A23K20/00—Accessory food factors for animal feeding-stuffs
- A23K20/10—Organic substances
- A23K20/158—Fatty acids; Fats; Products containing oils or fats
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
- A23L—FOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
- A23L33/00—Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
- A23L33/10—Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof using additives
- A23L33/115—Fatty acids or derivatives thereof; Fats or oils
- A23L33/12—Fatty acids or derivatives thereof
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P3/00—Drugs for disorders of the metabolism
- A61P3/04—Anorexiants; Antiobesity agents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P43/00—Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Food Science & Technology (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Public Health (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Nutrition Science (AREA)
- Zoology (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Animal Husbandry (AREA)
- Mycology (AREA)
- Obesity (AREA)
- Hematology (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Diabetes (AREA)
- Child & Adolescent Psychology (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
Abstract
【課題】 ホルモン経路に影響を及ぼすことなく体重増加を防止し、体重増加に抗するのに有用な、安全かつ健康的な肥満処置方法を新たに見出す。
【解決手段】 核受容体PPAR−αを活性化する物質を使用して、食欲または食物摂取を抑制する栄養補助食品、機能性食品または医薬を製造する。好ましい物質は、共役脂肪酸、特に共役リノール酸である。
【選択図】なし
【解決手段】 核受容体PPAR−αを活性化する物質を使用して、食欲または食物摂取を抑制する栄養補助食品、機能性食品または医薬を製造する。好ましい物質は、共役脂肪酸、特に共役リノール酸である。
【選択図】なし
Description
本発明は栄養物摂取および薬学に関し、とりわけ、食欲および食物摂取を抑制する方法に関する。
肥満は、例えば心血管障害、糖尿病または動脈硬化のような疾患を続発する故に、重大な健康上の問題である。
共役脂肪酸、例えば共役リノール酸(CLA)およびその誘導体は、体脂肪、除脂肪体重および体重に影響を及ぼすことが知られている。従来技術文献にデータおよび研究報告がなされているが、それらは部分的に矛盾しているようである。
欧州特許EP0579901B1には、免疫刺激によって引き起こされる、動物またはヒトの体重減少、体重増加鈍化または食欲不振を防止するための組成物の製造に、共役リノール酸、遊離リノール酸、それらの塩およびそれらの混合物を使用することが開示されている。共役リノール酸を添加した動物飼料またはヒト食餌は、成長を促進し、食欲不振および体重減少を防止できることが示されている。考えられているメカニズムは、免疫刺激および異化ホルモンの不都合な作用を調節するというものである。同様の指摘がEP0680318B1にもなされており、それには、安全かつ有効な量の共役リノール酸を動物に投与することを含んで成る、動物における体重増加および食餌効率の向上方法が記載されている。実施例は明らかに、CLAが動物の体重増加に実質的に正の作用を及ぼすことを示している。
US5554646Aにおいては、CLA投与による作用は異なっている。安全かつ有効量の共役リノール酸を動物に投与することを含んで成る、体脂肪減少方法が開示されている。また、共役リノール酸投与によって、動物体のタンパク質を維持または増加する方法も開示されている。
米国特許US6034132には、共役リノール酸の経口投与を含んで成る、肥満処置および体重減少方法が記載されている。この方法は、化学的療法が食物摂取の減少および食欲抑制によって体重減少をもたらすのに対して、食物を組織に取り入れるという自然な生化学的および生理学的過程である安全な療法であると記載されている。
米国特許出願US2003/0018081A1には、体脂肪を低下し、脂肪酸代謝を調節するための方法、化合物および組成物が開示されている。これには、脂肪酸アルカノールアミド、特にオレイルエタノールアミドが食欲および食物摂取を抑制し、肥満の処置に使用し得ると記載されている。分子が受容体に結合するためにエタノールアミド部分が重要であるようである。
オレイルエタノールアミドが、核受容体PPAR−α(ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体−α)の活性化によって、食物摂取および体重を調節するという研究結果が最近示された[Fuら;Nature、第425巻;2003年9月4日;第90〜93頁]。この受容体種は、共役リノール酸によっても活性化することができた[Moya−Camarena S.Y.、Vanden Heuvel J.P.、Blanchard S.G.、Leesnitser L.A.およびBeluey M.A.、Journal of Lipid Research 40;1426−1433;1999]。
PPAR受容体は、脂質の代謝および輸送、グルコースホメオスタシス、細胞の増殖および分化、並びにアポトーシスを阻害する様々な遺伝子の発現を調節する。様々なサブタイプ、例えばPPARα、β(=δ)およびγが様々な組織で発現される。
本発明の課題は、ホルモン経路に影響を及ぼすことなく体重増加を防止し、体重増加に抗するのに有用な、安全かつ健康的な肥満処置方法を新たに見出すことである。
本発明は、食欲または食物摂取を抑制する栄養補助食品、機能性食品または医薬の製造のための、核受容体PPAR−αを活性化する物質の使用、好ましくは、食欲または食物摂取を抑制する医薬の製造のための共役脂肪酸の使用に関する。
不飽和脂肪酸、特に共役脂肪酸、とりわけ共役リノール酸(CLA)の経口投与により、食欲が減退し、満腹感が導かれるので、その結果食物摂取が減少することがわかった。従って、共役脂肪酸、好ましくはCLAは、食欲抑制による肥満の防止または処置および体重減少の誘導に使用することができる。天然の必須食物の投与による食物摂取抑制は、体重減少方法として非常に安全かつ健康的である。
本発明者らは、動物またはヒトにおいて満腹感を誘導する方法であって、共役脂肪酸、好ましくは共役リノール酸、より好ましくは9,11−オクタデカジエン酸および10,12−オクタデカジエン酸から選択するCLA異性体;それらの混合物;並びにCLAおよびCLA異性体の塩、例えばCLAのナトリウムまたはカリウム塩を安全な量で投与することを含んで成る方法を見出した。
驚くべきことに、共役リノール酸のシス−9,トランス−11異性体は、他のCLA異性体全般と比較して、そして特に非共役リノール酸と比較して、該効果を特に顕著に示すことがわかった。従って、食欲または食物摂取を抑制する医薬の製造に使用するCLAは、この異性体を多量に含有することが好ましい。
従って、本発明が意図するのは、総CLA含量に対して前記シス−9,トランス−11異性体を少なくとも30重量%含有する共役リノール酸(CLA)を、食欲および食物摂取抑制医薬の製造に使用することであり、高純度のCLA組成物を使用することであり、総CLA含量に対してトランス−10,シス−12異性体を30重量%までおよび8,10−、11,13−トランス,トランス異性体を全部で1重量%未満含有する共役リノール酸(CLA)を、食欲または食物摂取抑制医薬の製造に使用することである。
工業的方法によって得られるCLA組成物は、必ずしもそうではないが通常は、ヒマワリ油または対応するアルキルエステルを塩基触媒異性化し、次いで酵素の存在下に異性化することによって得られる。この方法の結果、しばしば、主要異性体であるシス−9,トランス−11異性体とトランス−10,シス−12異性体との異性体比が1:1.2ないし1.2:1となり、これをそのまま、食欲または食物摂取抑制医薬の製造に使用することができる。好ましいシス−9,トランス−11異性体をより高濃度にするには、選択的酵素的方法、または結晶化方法、または上記とは異なる合成経路を採用することができる。
<共役脂肪酸>
共役脂肪酸とは、少なくとも三つの連続した炭素−炭素結合を含む少なくとも一つの炭化水素鎖を持ち、一重および二重の炭素−炭素結合を交互に有する酸を意味する。そのようなジ−またはポリ−不飽和酸は本発明において、炭素数および不飽和数が同じである対応する天然化合物の一般名を用いて表す。そのような天然化合物はその炭素−炭素二重結合の配置によって必ずしも共役しないが、本発明においては、そのような化合物の共役形体のみが意図されると理解される;すなわち、二重結合の配置は、C=C−C=Cなる構造を含むものとし得る。炭素原子数が4、5、6または7と少ない化合物が意図されるが、好ましい共役化合物は8、9、10、12、14、16個またはそれ以上の炭素原子を有し、炭素原子数は32、30、28または26個を越えないことが好ましい。共役脂肪酸はまた、脂肪酸のすべての異性体を包含する。
共役脂肪酸とは、少なくとも三つの連続した炭素−炭素結合を含む少なくとも一つの炭化水素鎖を持ち、一重および二重の炭素−炭素結合を交互に有する酸を意味する。そのようなジ−またはポリ−不飽和酸は本発明において、炭素数および不飽和数が同じである対応する天然化合物の一般名を用いて表す。そのような天然化合物はその炭素−炭素二重結合の配置によって必ずしも共役しないが、本発明においては、そのような化合物の共役形体のみが意図されると理解される;すなわち、二重結合の配置は、C=C−C=Cなる構造を含むものとし得る。炭素原子数が4、5、6または7と少ない化合物が意図されるが、好ましい共役化合物は8、9、10、12、14、16個またはそれ以上の炭素原子を有し、炭素原子数は32、30、28または26個を越えないことが好ましい。共役脂肪酸はまた、脂肪酸のすべての異性体を包含する。
適当な共役脂肪酸は、共役形態としてのリノール酸、リノレン酸、γ−リノレン酸、アラキドン酸、ミード酸、ステアリドン酸、α−エレオステアリン酸、エレオステアリン酸、ピノレン酸、ドコサテトラエン酸、9,12−オクタデカジエン酸、オクタデカトリエン酸、エイコサテトラエン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸、並びに他のすべてのジ不飽和およびポリ不飽和脂肪酸を包含するが、それらに限定されない。好ましい態様において、共役脂肪酸は共役リノール酸(CLA)である。
<共役リノール酸>
本発明において、「共役リノール酸」または「CLA」は、任意の共役リノール酸またはオクタデカジエン遊離脂肪酸を意味し、必須脂肪酸であるリノール酸(LA、シス−9,シス−12−オクタデカジエン酸、18:2n−6)から誘導される位置異性体および幾何異性体に当てられる略語(頭文字)である。用語「CLA」は、分子中の任意の位置に二つの共役炭素−炭素二重結合を有するリノール酸の位置異性体および幾何異性体のいずれをも包含する。そのような異性体の例は、下記位置異性体のシスおよびトランス異性体(「E/Z異性体」)である:2,4−オクタデカジエン酸、4,6−オクタデカジエン酸、6,8−オクタデカジエン酸、7,9−オクタデカジエン酸、8,10−オクタデカジエン酸、9,11−オクタデカジエン酸、10,12−オクタデカジエン酸、11,13−オクタデカジエン酸。
本発明において、「共役リノール酸」または「CLA」は、任意の共役リノール酸またはオクタデカジエン遊離脂肪酸を意味し、必須脂肪酸であるリノール酸(LA、シス−9,シス−12−オクタデカジエン酸、18:2n−6)から誘導される位置異性体および幾何異性体に当てられる略語(頭文字)である。用語「CLA」は、分子中の任意の位置に二つの共役炭素−炭素二重結合を有するリノール酸の位置異性体および幾何異性体のいずれをも包含する。そのような異性体の例は、下記位置異性体のシスおよびトランス異性体(「E/Z異性体」)である:2,4−オクタデカジエン酸、4,6−オクタデカジエン酸、6,8−オクタデカジエン酸、7,9−オクタデカジエン酸、8,10−オクタデカジエン酸、9,11−オクタデカジエン酸、10,12−オクタデカジエン酸、11,13−オクタデカジエン酸。
本発明において、「CLA」は、単一の異性体、および2種またはそれ以上の異性体の選択した混合物を包含する。
CLAは市販生成物であってよく、これは通例、ヒマワリ油またはその各アルキルエステルを塩基触媒異性化し、次いで酵素の存在下に異性化することによって得られる。通例、注意深く調節した反応によって高割合のリノール酸が主として共役c9,t11およびt10,c12異性体に変換されるので(これら異性体の収率が90%を越える)、全部で11,13異性体は1%未満、8,10異性体は1%未満、トランス,トランス種(t9,t11およびt10,t12異性体)は1%未満、および総未確認リノール酸種は1%未満存在する。DE10236086に記載の方法によると、主要な異性体であるシス−9,トランス−11異性体とトランス10,シス−12異性体との比がおよそ等しく1:1.2ないし1.2:1となる。
CLAは、オールシス非共役ポリ不飽和脂肪酸とは異なる構造的および機能的特徴をいくつか有する。個々のCLA異性体が生物学的系において異なる作用を示し、その有益作用または場合によっては副作用に異なる関与を示すことが証明されている。シス−9,トランス−11CLA異性体は、食欲抑制に最も有効であった。しかし現在のところ、ある異性体の性質を予測する特別な方法は存在しないので、新しい適用および用途の確認は未だ試行錯誤に依っている。生理学的観点から、粗混合物の総CLA含量に対するシス−9,トランス−11異性体含量少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも80重量%で、シス−9,トランス−11異性体を本発明により使用することが特に重要である。更に、やはり総CLA含量に対して、トランス−10,シス−12異性体の含量が45重量%まで、好ましくは10重量%までであり、8,10−、11,13−およびトランス,トランス異性体の総量が1重量%未満であると、特に有利であることがわかった。そのような生成物は、例えばTonalin CLA−80(Cognis)の名称で市販されている。通例、CLAの1日の用量は0.05〜5g/日、好ましくは2.0〜4g/日である。CLAの組成物は、CLAのナトリウム塩またはカリウム塩を希釈剤と共に含有し得る。
本発明の好ましい態様においては、不飽和脂肪酸または特にCLAを、遊離酸として、モノまたはジアシルグリセリドとして供する。該物質は、血液−脳関門に制限されない下方の視床下部(脳室旁核と称される)に存在すると考えられる脂肪酸受容体に結合するように血漿中に流入するためか、または門脈から肝臓に直接輸送されるように(ここで遊離脂肪酸の高供給は、ケトン体の合成を誘導し、ケトン体は血流に放出されると脳において満腹感を誘発することが知られている)、非エステル化形態で易利用可能とすることが重要である。満腹感の誘発の他の説明およびメカニズムは長い間不明であって、これを対象とする研究がさかんに行われてきた(例えばいわゆる腸ホルモン、例えばコレシストキニンの作用)。不飽和脂肪酸がPPARαに結合し、その結果満腹感をもたらすという本発明の効果は、複雑で高度発展した食物摂取調節における新しい要素である。
本発明の他の特別な一態様においては、前記物質を化学的に修飾して、生物学的利用率をより高める得るように親水性を高める。
本発明の他の態様においては、前記不飽和脂肪酸、特にCLAを、他の親油性物質、好ましくは他の不飽和脂肪酸(これも本発明の対象である)との混合物として供する。
本発明の他の態様においては、前記不飽和脂肪酸、特にCLAを、他の親油性物質、好ましくは中鎖トリグリセリド(より一層容易に定量的に肝臓に輸送され得る)との混合物として供し、従って、ケトン体合成の誘発に有効な遊離脂肪酸濃度に、相乗的に、より早く到達せしめることができる。
<適用形態>
共役脂肪酸、特にCLAは通例、「食品」として機能性食品および栄養補助食品の形態で、または錠剤、カプセル剤、丸薬、ペレット剤、顆粒剤、散剤、乳濁剤、懸濁剤もしくはシロップ剤(それらに限定されない)の形態の生理学的に許容し得る担体と組み合わせた医薬として、経口的に適用する。
共役脂肪酸、特にCLAは通例、「食品」として機能性食品および栄養補助食品の形態で、または錠剤、カプセル剤、丸薬、ペレット剤、顆粒剤、散剤、乳濁剤、懸濁剤もしくはシロップ剤(それらに限定されない)の形態の生理学的に許容し得る担体と組み合わせた医薬として、経口的に適用する。
「生理学的に許容し得る担体」は、油性薬物と共に通常用いられるいずれの担体または賦形剤をも意味する。そのような担体または賦形剤は、不活性希釈剤、例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム;造粒および崩壊剤、例えばデンプンおよびアルギン酸;結合剤、例えばデンプン、ゼラチンまたはアラビアガム;および滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクを包含するが、それらに限定されない。錠剤は、コーティングの無いものであっても、デリバリーおよび吸収の調節のために既知の方法でコーティングしたものであってもよい。
経口適用する製剤は、硬ゼラチンカプセルとして(このカプセル中、活性成分を不活性固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリン、ラクトース、マンニトールと混合する)、または軟ゼラチンカプセルとして(このカプセル中、活性成分を水または油性媒体、例えばピーナツ油、流動パラフィン、中鎖トリグリセリドもしくは丁子油と混合する)投与してもよい。
本発明において「食品」は、ヒト、非反芻動物または反芻動物が消費するのに適当ないずれの食品をも意味する。「食品」は、調製および包装した食品、または動物飼料(例えば、押出およびペレット化動物飼料、または粗配合飼料)であり得る。
Claims (10)
- 核受容体PPAR−αを活性化する物質を含む、食欲または食物摂取の抑制剤。
- 共役脂肪酸を含む、食欲または食物摂取の抑制剤。
- 共役リノール酸(CLA)を含む、食欲または食物摂取の抑制剤。
- 共役リノール酸(CLA)のシス−9,トランス−11異性体を含む、食欲または食物摂取の抑制剤。
- 総CLA含量に対してシス−9,トランス−11異性体を少なくとも30重量%含有する共役リノール酸(CLA)を含む、食欲または食物摂取の抑制剤。
- 総CLA含量に対して、トランス−10,シス−12異性体を30重量%まで、並びに8,10−、11,13−およびトランス,トランス異性体を全部で1重量%未満含有する共役リノール酸(CLA)を含む、食欲または食物摂取の抑制剤。
- 主要異性体としてシス−9,トランス−11異性体とトランス−10,シス−12異性体とを1:1.2ないし1.2:1の比で含有する共役リノール酸(CLA)を含む、食欲または食物摂取の抑制剤。
- 活性物質を0.05〜5g/日の量で投与する請求項1〜7のいずれかに記載の食欲または食物摂取の抑制剤。
- 他の親油性物質と組み合わせる請求項3〜7のいずれかに記載の食欲または食物摂取の抑制剤。
- 共役リノール酸を含む核受容体PPAR−α活性化剤。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP04005383A EP1570752B1 (en) | 2004-03-06 | 2004-03-06 | Verwendung von ungesättigten Fettsäuren zur Verringerung des Appetits oder der Essensaufnahme |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005247853A true JP2005247853A (ja) | 2005-09-15 |
JP2005247853A5 JP2005247853A5 (ja) | 2008-04-24 |
Family
ID=34746026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005062639A Withdrawn JP2005247853A (ja) | 2004-03-06 | 2005-03-07 | 食欲または食物摂取を抑制するための不飽和脂肪酸の使用 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20050222259A1 (ja) |
EP (1) | EP1570752B1 (ja) |
JP (1) | JP2005247853A (ja) |
AT (1) | ATE399474T1 (ja) |
DE (1) | DE602004014716D1 (ja) |
ES (1) | ES2308056T3 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006213711A (ja) * | 2005-01-31 | 2006-08-17 | Loders Croklaan Bv | ピノレン酸の使用 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2626368B1 (en) | 2004-07-19 | 2016-12-21 | Biocon Limited | Insulin-oligomer conjugates, formulations and uses thereof |
BRPI0818004B8 (pt) | 2007-10-16 | 2021-05-25 | Biocon Ltd | composição farmacêutica sólida administrável por via oral e o processo da mesma. |
US8603023B2 (en) * | 2010-05-26 | 2013-12-10 | Ethicon Endo-Surgery, Inc. | Intestinal brake inducing intraluminal therapeutic substance eluting devices and methods |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5554646A (en) * | 1992-04-29 | 1996-09-10 | Wisconsin Alumni Research Foundation | Method for reducing body fat in animals |
JPH11209279A (ja) * | 1998-01-05 | 1999-08-03 | Natural Ltd As | 体重減少および肥満処置の方法 |
US6696584B2 (en) * | 1998-05-04 | 2004-02-24 | Natural Asa | Isomer enriched conjugated linoleic acid compositions |
DE10045059A1 (de) * | 2000-09-12 | 2002-03-21 | Basf Ag | Therapeutische Kombination von Liponsäure und Konjuensäuren zur Behandlung diabetischer Störungen |
US6911474B2 (en) * | 2001-03-27 | 2005-06-28 | The Regents Of The University Of California | Methods, compounds, and compositions for reducing body fat and modulating fatty acid metabolism |
-
2004
- 2004-03-06 DE DE602004014716T patent/DE602004014716D1/de not_active Expired - Lifetime
- 2004-03-06 ES ES04005383T patent/ES2308056T3/es not_active Expired - Lifetime
- 2004-03-06 AT AT04005383T patent/ATE399474T1/de not_active IP Right Cessation
- 2004-03-06 EP EP04005383A patent/EP1570752B1/en not_active Revoked
-
2005
- 2005-03-07 JP JP2005062639A patent/JP2005247853A/ja not_active Withdrawn
- 2005-03-07 US US11/074,953 patent/US20050222259A1/en not_active Abandoned
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006213711A (ja) * | 2005-01-31 | 2006-08-17 | Loders Croklaan Bv | ピノレン酸の使用 |
JP2012111778A (ja) * | 2005-01-31 | 2012-06-14 | Loders Croklaan Bv | ピノレン酸の使用 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
ES2308056T3 (es) | 2008-12-01 |
EP1570752B1 (en) | 2008-07-02 |
DE602004014716D1 (de) | 2008-08-14 |
ATE399474T1 (de) | 2008-07-15 |
US20050222259A1 (en) | 2005-10-06 |
EP1570752A1 (en) | 2005-09-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1296670B1 (en) | Therapeutic combinations of fatty acids | |
EP1390025B1 (en) | Use of coenzyme q (ubiquinone) and eicosapentaenoic acid (epa) for the treatment of non-hodgkin's lymphoma and psychiatric or neurological disorders | |
Kaur et al. | Short-term docosapentaenoic acid (22: 5n-3) supplementation increases tissue docosapentaenoic acid, DHA and EPA concentrations in rats | |
JP6092843B2 (ja) | 神経障害の治療用組成物 | |
AU2001274276A1 (en) | Therapeutic combinations of fatty acids | |
JPH02104522A (ja) | 脂肪酸を含有する医薬用組成物 | |
NZ502278A (en) | Gamma-linolenic acid and thioctic acid for treating diabetes | |
WO2006073147A1 (ja) | 脂肪毒性の改善剤 | |
Demarquoy et al. | Biosynthesis, metabolism and function of protectins and resolvins | |
US20090203780A1 (en) | Use of a Polyunsaturated Fatty Acid Compound | |
US5994404A (en) | Nervonic acid compositions | |
JP2005247853A (ja) | 食欲または食物摂取を抑制するための不飽和脂肪酸の使用 | |
EP1696741B1 (en) | Use of hydroxyoleic acid and related compounds as functional food additives | |
JP2022065087A (ja) | セルロース誘導体の等軸結晶ネットワークによる、オメガ-3を有しているエマルションの、調製方法および安定化方法 | |
JP2020503388A (ja) | 悪液質を予防及び/又は処置するためのオメガ−3脂肪酸組成物 | |
Эргашева et al. | OMEGA-3 AND BIOCHEMICAL PROCESSES OF INFLAMMATION IN THE BODY | |
JPH01156922A (ja) | 悩疾患治療用薬剤の製造方法と治療用化合物 | |
Longhi | Fatty Acids and the Brain Health | |
EP3066183A1 (en) | Purification of dpa enriched oil | |
AU711302C (en) | Nervonic acid compositions | |
JPH11343236A (ja) | 多価不飽和脂肪酸を含有する医薬組成物および健康食品 | |
JP2018168139A (ja) | n−3系不飽和脂肪酸を含む中性脂肪値の低減または上昇抑制用の組成物、並びに該組成物の製造におけるn−3系不飽和脂肪酸の使用 | |
Hafandi | The role of omega-3 polyunsaturated fatty acids on brain cognitive function–review of studies on laboratory animals |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080306 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080306 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20081205 |