JP2005247606A - 水質浄化用セラミックス - Google Patents
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Abstract
【課題】 メンテナンスが容易で、かつ、被処理水中の有機汚濁物質の分解能が高い水質浄化用セラミックスを提供すること。
【解決手段】 珪素を主成分として、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、チタン、鉄の各元素が含まれる水浄化用セラミックス。この水浄化用セラミックスは、無機系のセラミックス原料のみで構成されており、一年に1から2回の頻度で洗浄・乾燥を行えば再利用できるので、活性炭のような廃棄物処理の問題もなくメンテナンスが容易となる。また、表1及び表2に示すように被処理水中の有機汚濁物質の分解能が高い。
【選択図】 図1
【解決手段】 珪素を主成分として、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、チタン、鉄の各元素が含まれる水浄化用セラミックス。この水浄化用セラミックスは、無機系のセラミックス原料のみで構成されており、一年に1から2回の頻度で洗浄・乾燥を行えば再利用できるので、活性炭のような廃棄物処理の問題もなくメンテナンスが容易となる。また、表1及び表2に示すように被処理水中の有機汚濁物質の分解能が高い。
【選択図】 図1
Description
この発明は、公園内の池や河川等の水中に投入又は設置して、水質を浄化(有機汚濁物質濃度、濁度、BOD、COD、全窒素、全リン等の値を改善)する水質浄化用セラミックスに関する。
近年、われわれの日常生活と切り離すことができない生活廃水や下水の水質が悪化しており、水中に含まれる汚濁物質が河川、湖沼、海などの水域に放流されると、腐敗による酸素の減少、腐泥の堆積、水生生物の斃死、藻類の異常値など水質汚濁が発生する。
そこで国の法で定められた水質基準を満足するように水質を浄化することが求められている。
従来の水質浄化技術として、
1.活性炭に被処理水中の汚染物質を吸着させて水を浄化するもの(活性炭法)
2.強力な磁場の空間に被処理水を通流させ、被処理水中の汚染物質を処理するもの(磁力活性法)
3.光触媒に光(紫外線や遠赤外線)を照射したまま、汚染された水を光触媒上に通流して水中の有機汚濁物質を接触分解するもの(光触媒法)
等がある。
そこで国の法で定められた水質基準を満足するように水質を浄化することが求められている。
従来の水質浄化技術として、
1.活性炭に被処理水中の汚染物質を吸着させて水を浄化するもの(活性炭法)
2.強力な磁場の空間に被処理水を通流させ、被処理水中の汚染物質を処理するもの(磁力活性法)
3.光触媒に光(紫外線や遠赤外線)を照射したまま、汚染された水を光触媒上に通流して水中の有機汚濁物質を接触分解するもの(光触媒法)
等がある。
また、その他の水質浄化技術として、珪素とアルミニウムを主成分としたアルカリ金属および/またはアルカリ金属を含有する酸化物からなる鉱石の粉体を焼結したセラミックス焼結体の粒子を収容用容器に収容し、その容器の下方入口から上方の出口に向けて被処理水を流し、その被処理水を多数の球形セラミック焼結体の粒子の間をくぐり抜けさせながら、結果的にその被処理水を活性化させる活性水を生成して水を浄化するという技術がある。そしてこの活性水を以下のように利用している。
1.ビル・マンションの赤錆の発生防止対策に利用する。
2.小便器に接続した排尿管などの付着配管に付着した尿結石を溶解して離脱させる。
3.水泳プールの塩素濃度の安定化させる。
4.温泉の供湯管や配水管などの配管に付着したスケールを溶解して離脱させる。
特開平08−192139号公報
1.ビル・マンションの赤錆の発生防止対策に利用する。
2.小便器に接続した排尿管などの付着配管に付着した尿結石を溶解して離脱させる。
3.水泳プールの塩素濃度の安定化させる。
4.温泉の供湯管や配水管などの配管に付着したスケールを溶解して離脱させる。
しかしながら、このような従来の水質浄化技術は、
(1)活性炭を使った吸着・定期的入れ替え型の水浄化方法では、廃棄物としての活性炭処理の問題があり、しかも活性炭の交換時に活性炭の粉で鼻の中まで真っ黒になるので、作業員がメンテナンスを嫌がるという問題があった。
(2)磁気活性法の場合は、強力な磁場を発生させる磁気素子が高価であり、水を通してから水質浄化の効果が得られるまでの期間が長すぎるという問題があった。
(3)光触媒法は、着色した廃水の処理には不向きであるという問題があり、しかも運転に高度な知識が要求されるため取り扱いが難しいという問題があった。
(4)珪素とアルミニウムを主成分としたアルカリ金属および/またはアルカリ金属を含有する酸化物からなる鉱石の粉体を焼結したセラミックス焼結体の粒子を収容用容器に収容し、その容器の下方入口から上方の出口に向けて被処理水を流す方法は、被処理水中の有機汚濁物質の分解能が低いという問題があった。
(1)活性炭を使った吸着・定期的入れ替え型の水浄化方法では、廃棄物としての活性炭処理の問題があり、しかも活性炭の交換時に活性炭の粉で鼻の中まで真っ黒になるので、作業員がメンテナンスを嫌がるという問題があった。
(2)磁気活性法の場合は、強力な磁場を発生させる磁気素子が高価であり、水を通してから水質浄化の効果が得られるまでの期間が長すぎるという問題があった。
(3)光触媒法は、着色した廃水の処理には不向きであるという問題があり、しかも運転に高度な知識が要求されるため取り扱いが難しいという問題があった。
(4)珪素とアルミニウムを主成分としたアルカリ金属および/またはアルカリ金属を含有する酸化物からなる鉱石の粉体を焼結したセラミックス焼結体の粒子を収容用容器に収容し、その容器の下方入口から上方の出口に向けて被処理水を流す方法は、被処理水中の有機汚濁物質の分解能が低いという問題があった。
この発明は前記課題を解決するためになされたものであって、第一の目的は、メンテナンスが容易で、かつ、被処理水中の有機汚濁物質の分解能が高い水質浄化用セラミックスを提供することである。また、第二の目的は、取り扱いが簡単で、かつ、水質浄化の効果が比較的早く(3日から2週間で)現れる水質浄化用セラミックスを提供することを目的とする。
この発明は前記課題を解決するためになされたものであって、請求項1に記載の発明は、珪素を主成分として、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、鉄の各元素が含まれる水浄化用セラミックスである。
請求項1に記載の発明によると、珪素を主成分として、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、鉄の各元素が含まれる水質浄化用セラミックスを利用すれば、水質が悪い被処理水を浄化することができる。
請求項2に記載の発明は、セラミックス原料の母材が二酸化珪素であり、配合材として酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化鉄の各酸化物が含まれる水質浄化用セラミックスである。
請求項2に記載の発明によると、セラミックス原料の母材を二酸化珪素とし、配合材として酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化鉄の各酸化物を含まれる水質浄化用セラミックスを利用すれば、水質が悪い被処理水を浄化することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載された水質浄化用セラミックスの配合材として、前記酸化物に加えて炭化珪素、窒化珪素のうちの少なくとも1種類以上の珪素化合物を配合した水質浄化用セラミックスである。
請求項3に記載の発明によると、請求項2に記載された水質浄化用セラミックスの配合材として、前記酸化物に加えて炭化珪素、窒化珪素のうちの少なくとも1種類以上の珪素化合物を配合した水質浄化用セラミックスを利用すれば、水質が悪い被処理水の浄化効果をさらに向上することができる。
請求項4に記載の発明は、前記二酸化珪素の質量に対する酸化アルミニウムの配合割合が25〜30質量%である請求項2または請求項3に記載の水質浄化用セラミックスである。
請求項4に記載の発明によると、前記二酸化珪素の質量に対して酸化アルミニウムの配合割合を25〜30質量%としたときが被処理水の浄化効果が高くなる。
請求項5に記載の発明は、前記二酸化珪素の質量に対する酸化マグネシウムの配合割合が2.5〜3質量%である請求項2または請求項3に記載の水質浄化用セラミックスである。
請求項5に記載の発明によると、前記二酸化珪素の質量に対して酸化マグネシウムの配合割合を2.5〜3質量%としたときが被処理水の浄化効果が高くなる。
請求項6に記載の発明は、前記二酸化珪素の質量に対する酸化カルシウムの配合割合が3〜4.5質量%である請求項2または請求項3に記載の水質浄化用セラミックスである。
請求項6に記載の発明によると、前記二酸化珪素の質量に対して酸化カルシウムの配合割合を3〜4.5質量%としたときが被処理水の浄化効果が高くなる。
請求項7に記載の発明は、前記二酸化珪素の質量に対する酸化鉄の配合割合が3.5〜4.3質量%である請求項2または請求項3に記載の水質浄化用セラミックスである。
請求項7に記載の発明によると、前記二酸化珪素の質量に対する酸化鉄の配合割合を3.5〜4.3質量%としたときが被処理水の浄化効果が最も高くなる。
請求項8に記載の発明は、前記二酸化珪素の質量に対する炭化珪素の配合割合が4〜5.5質量%である請求項2または請求項3に記載の水質浄化用セラミックスである。
請求項8に記載の発明によると、前記二酸化珪素の質量に対して炭化珪素の配合割合を4〜5.5質量%としたときが被処理水の浄化効果が高くなる。
請求項9に記載の発明は、前記二酸化珪素の質量に対する窒化珪素の配合割合が2.2〜4.5質量%である請求項2または請求項3に記載の水質浄化用セラミックスである。
請求項9に記載の発明によると、前記二酸化珪素の質量に対して窒化珪素の配合割合を2.2〜4.5質量%としたときが被処理水の浄化効果が高くなる。
請求項10に記載の発明は、セラミックス原料の焼結条件として、焼結温度を1200〜1400℃、より好ましくは1250〜1350℃、焼結時間を30〜40時間で行なうことを特徴とする請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の水質浄化用セラミックスである。
請求項10に記載の発明によると、セラミックス原料の焼結条件として、焼結温度を1200〜1400℃、より好ましくは1250〜1350℃、焼結時間を30〜40時間で行なうことにより、水質浄化に適した水質浄化用セラミックスを得ることができる。焼結温度が1200℃以下では焼結が不十分となり、焼結温度が1400℃以上になると高緻密化の構造になり水質浄化能力が低下する。
請求項11に記載の発明は、セラミックス原料の粉体の粒径が10〜50μmであることを特徴とする請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の水質浄化用セラミックスである。
請求項11に記載の発明によると、全てのセラミックス原料の粉体の粒径を10〜50μmにしたことにより、焼結後、水質浄化に適した水質浄化用セラミックスを得ることができる。粒径が10μm未満では粉砕動力が大きくなり、50μmを超えると焼結が不十分になる。
1.請求項1に記載の発明によれば、地殻を構成する鉱物から抽出された珪素を主成分として、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、チタン、鉄の各元素が含まれる水質浄化用セラミックスを利用すれば、水質が悪い被処理水を浄化することができる。
2.請求項2に記載の発明によれば、セラミックス原料の母材を二酸化珪素とし、配合材として酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化鉄の各酸化物を含まれる水質浄化用セラミックスを利用すれば、水質が悪い被処理水を浄化することができる。
3.請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載された水質浄化用セラミックスの配合材として、前記酸化物に加えて炭化珪素、窒化珪素のうちの少なくとも1種類以上の珪素化合物を配合した水質浄化用セラミックスを利用すれば、水質が悪い被処理水の浄化効果をさらに向上することができる。
4.請求項4に記載の発明によれば、前記二酸化珪素の質量に対して酸化アルミニウムの配合割合を25〜30質量%としたときが被処理水の浄化効果が高くなる。
5.請求項5に記載の発明によれば、前記二酸化珪素の質量に対して酸化マグネシウムの配合割合を2.5〜3質量%としたときが被処理水の浄化効果が高くなる。
6.請求項6に記載の発明によれば、前記二酸化珪素の質量に対して酸化カルシウムの配合割合を3〜4.5質量%としたときが被処理水の浄化効果が高くなる。
7.請求項7に記載の発明によれば、前記二酸化珪素の質量に対する酸化鉄の配合割合を3.5〜4.3質量%としたときが被処理水の浄化効果が最も高くなる。
8.請求項8に記載の発明によれば、前記二酸化珪素の質量に対して炭化珪素の配合割合を4〜5.5質量%としたときが被処理水の浄化効果が高くなる。
9.請求項9に記載の発明によれば、前記二酸化珪素の質量に対して窒化珪素の配合割合を2.2〜4.5質量%としたときが被処理水の浄化効果が高くなる。
10.請求項10に記載の発明によると、セラミックス原料の焼結条件として、焼結温度を1200〜1400℃、より好ましくは1250〜1350℃、焼結時間を30〜40時間で行なうことにより、水質浄化に適した水質浄化用セラミックスを得ることができる。焼結温度が1200℃以下では焼結が不十分となり、焼結温度が1400℃以上になると高緻密化の構造になり水質浄化能力が低下する。
11.請求項11に記載の発明によれば、全てのセラミックス原料の粉体の粒径を10〜50μmにしたことにより、焼結後、水質浄化に適した水質浄化用セラミックスを得ることができる。粒径が10μm未満では粉砕動力が大きくなり、50μmを超えると焼結が不十分になる。
2.請求項2に記載の発明によれば、セラミックス原料の母材を二酸化珪素とし、配合材として酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化鉄の各酸化物を含まれる水質浄化用セラミックスを利用すれば、水質が悪い被処理水を浄化することができる。
3.請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載された水質浄化用セラミックスの配合材として、前記酸化物に加えて炭化珪素、窒化珪素のうちの少なくとも1種類以上の珪素化合物を配合した水質浄化用セラミックスを利用すれば、水質が悪い被処理水の浄化効果をさらに向上することができる。
4.請求項4に記載の発明によれば、前記二酸化珪素の質量に対して酸化アルミニウムの配合割合を25〜30質量%としたときが被処理水の浄化効果が高くなる。
5.請求項5に記載の発明によれば、前記二酸化珪素の質量に対して酸化マグネシウムの配合割合を2.5〜3質量%としたときが被処理水の浄化効果が高くなる。
6.請求項6に記載の発明によれば、前記二酸化珪素の質量に対して酸化カルシウムの配合割合を3〜4.5質量%としたときが被処理水の浄化効果が高くなる。
7.請求項7に記載の発明によれば、前記二酸化珪素の質量に対する酸化鉄の配合割合を3.5〜4.3質量%としたときが被処理水の浄化効果が最も高くなる。
8.請求項8に記載の発明によれば、前記二酸化珪素の質量に対して炭化珪素の配合割合を4〜5.5質量%としたときが被処理水の浄化効果が高くなる。
9.請求項9に記載の発明によれば、前記二酸化珪素の質量に対して窒化珪素の配合割合を2.2〜4.5質量%としたときが被処理水の浄化効果が高くなる。
10.請求項10に記載の発明によると、セラミックス原料の焼結条件として、焼結温度を1200〜1400℃、より好ましくは1250〜1350℃、焼結時間を30〜40時間で行なうことにより、水質浄化に適した水質浄化用セラミックスを得ることができる。焼結温度が1200℃以下では焼結が不十分となり、焼結温度が1400℃以上になると高緻密化の構造になり水質浄化能力が低下する。
11.請求項11に記載の発明によれば、全てのセラミックス原料の粉体の粒径を10〜50μmにしたことにより、焼結後、水質浄化に適した水質浄化用セラミックスを得ることができる。粒径が10μm未満では粉砕動力が大きくなり、50μmを超えると焼結が不十分になる。
以下、この発明に係る水質浄化用セラミックスの一実施の形態を表及び図面を参照しながら説明する。尚、この発明に係る水質浄化用セラミックスは、セラミックスの原料となる粉体(母材と配合材料)を混合し、混合した粉体を成形した後に酸化焼成窯の中で焼結して加工・製造したものである。
また、この発明に係る水質浄化用セラミックスのセラミックス原料となる粉体の粒径は10〜50μmのものを使用している。このように、全てのセラミックス原料となる粉体の粒径を10〜50μmにしたことにより、焼結後、水質浄化に適した水質浄化用セラミックスを得ることができる。粒径が10μm未満では粉砕動力が大きくなり、50μmを超えると焼結が不十分になる。
また、セラミックス原料の焼結条件は、焼結温度を1200〜1400℃、より好ましくは1250〜1350℃、焼結時間を30〜40時間で行なっている。焼結温度を1200〜1400℃、より好ましくは1250〜1350℃、焼結時間を30〜40時間で行なうことにより、水質浄化に適した水質浄化用セラミックスを得ることができる。焼結温度が1200℃以下では焼結が不十分となり、焼結温度が1400℃以上になると高緻密化の構造になり水質浄化効果が低下する。
最初に、表1を参照してこの発明に係る水質浄化用セラミックスについて説明する。表1及び表2は、セラミックス原料の母材として二酸化珪素、これに各種配合材料を配合して製造した水質浄化用セラミックスの水質浄化効果を比較したものである。尚、表1及び表2の水質浄化効果とは、ここでは被処理水中の有機汚濁物質分解能のことである。
また、水質浄化効果(有機汚濁物質分解能)は表1の左蘭が最も高く右蘭に行くに従って効果が低くなる事を示している。効果については3日で効果の出るもの「高い」、1〜2週間で効果が出るものを「やや高い」、2週間経過してやや有機汚濁物質の分解が見られるもの「やや低い」、全く分解しないものを「低い」と記載してある。
表1及び表2の試験方法
有機汚濁水(アオコ、藻、有機不純物等の入った水)1Lに対して水質浄化用セラミックスを30g投入し、3日〜2週間経過を観察する。このとき水温は20〜25℃に保持する。早いものであれば3日、遅いものでも2週間で有機汚濁物質の分解が確認できる。有機汚濁物質物が分解され、水が透明になった時点で試験を終了する。
投入した配合材料により効果の出るものと出ないものを分類し、水質浄化効果(有機汚濁物質分解能)のあったものについては、二酸化珪素に対する最適な配合量が出るまで試験を繰り返した。
有機汚濁水(アオコ、藻、有機不純物等の入った水)1Lに対して水質浄化用セラミックスを30g投入し、3日〜2週間経過を観察する。このとき水温は20〜25℃に保持する。早いものであれば3日、遅いものでも2週間で有機汚濁物質の分解が確認できる。有機汚濁物質物が分解され、水が透明になった時点で試験を終了する。
投入した配合材料により効果の出るものと出ないものを分類し、水質浄化効果(有機汚濁物質分解能)のあったものについては、二酸化珪素に対する最適な配合量が出るまで試験を繰り返した。
表1からわかるように、
(1)母材として二酸化珪素、配合材料として酸化アルミニウム、炭化珪素、窒化珪素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化鉄を配合した水質浄化用セラミックスの水質浄化効果(有機汚濁物質分解能)が最も高い(セラミック1)。
(2)配合材料として純金属を配合するよりも金属酸化物を配合する方が水質浄化効果(有機汚濁物質分解能)が高い。
(3)比較例9、10、11のように、ナトリウム(アルカリ金属の一種)やナトリウムの酸化物を配合したものは水質浄化効果(有機汚濁物質分解能)が低かった。尚、発明者は、水質浄化効果(有機汚濁物質分解能)を向上させるためセラミックス原料にアルカリ金属やアルカリ金属の酸化物を配合しても特に効果がないことを実験で確認している。
(1)母材として二酸化珪素、配合材料として酸化アルミニウム、炭化珪素、窒化珪素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化鉄を配合した水質浄化用セラミックスの水質浄化効果(有機汚濁物質分解能)が最も高い(セラミック1)。
(2)配合材料として純金属を配合するよりも金属酸化物を配合する方が水質浄化効果(有機汚濁物質分解能)が高い。
(3)比較例9、10、11のように、ナトリウム(アルカリ金属の一種)やナトリウムの酸化物を配合したものは水質浄化効果(有機汚濁物質分解能)が低かった。尚、発明者は、水質浄化効果(有機汚濁物質分解能)を向上させるためセラミックス原料にアルカリ金属やアルカリ金属の酸化物を配合しても特に効果がないことを実験で確認している。
次に図1〜図7を参照して、この発明に係る水質浄化用セラミックスが水質浄化効果(有機汚濁物質分解能)を最大に発揮するときの母材の質量に対する配合材料の質量割合(質量%)について説明する。
尚、図1〜図7は、基本となる水質浄化用セラミックスの成分として、母材を二酸化珪素、配合材料を酸化アルミニウム、炭化珪素、窒化珪素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化鉄としたときに、二酸化珪素1000gに対する各配合材料の質量割合(質量%)を変化させて水質浄化効果(有機汚濁物質分解能)を測定した結果である。
尚、図1〜図7は、基本となる水質浄化用セラミックスの成分として、母材を二酸化珪素、配合材料を酸化アルミニウム、炭化珪素、窒化珪素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化鉄としたときに、二酸化珪素1000gに対する各配合材料の質量割合(質量%)を変化させて水質浄化効果(有機汚濁物質分解能)を測定した結果である。
尚、図1〜図7の横軸は、母材に使った二酸化珪素1000gに対する配合量〔g〕を、縦軸は、水質浄化効果(有機汚濁物質分解能)を表しており、縦軸の数値は以下のように数値を定めてプロットしたものである。
3日で有機汚濁物質が完全に分解される場合を100とし、1週間で有機汚濁物質が完全に分解された場合を50、2週間で有機汚濁物質が略分解されている場合を20、2週間で未だ有機汚濁物質が分解しきれずに残っている場合を5としたものである。
3日で有機汚濁物質が完全に分解される場合を100とし、1週間で有機汚濁物質が完全に分解された場合を50、2週間で有機汚濁物質が略分解されている場合を20、2週間で未だ有機汚濁物質が分解しきれずに残っている場合を5としたものである。
最初に図1について説明する。図1からわかるように、母材である二酸化珪素1000gに対する酸化アルミニウムの配合量〔g〕の最適値は、縦軸が100の値(3日で有機汚濁物質が分解される)となる270.8gのときである。また、前記二酸化珪素の質量に対する酸化アルミニウムの配合割合を25〜30質量%とすれば被処理水の浄化効果(有機汚濁物質の分解能)が高くなることがわかる。
次に図2について説明する。図2からわかるように、母材である二酸化珪素1000gに対する酸化マグネシウムの配合量〔g〕の最適値は、縦軸が100の値(3日で有機汚濁物質が分解される)となる27gのときである。また、前記二酸化珪素の質量に対する酸化マグネシウムの配合割合を2.5〜3質量%とすれば被処理水の浄化効果(有機汚濁物質の分解能)が高くなることがわかる。
次に図3について説明する。図3からわかるように、母材である二酸化珪素1000gに対する酸化カルシウムの配合量〔g〕の最適値は、縦軸が100の値(3日で有機汚濁物質が分解される)となる37.1gのときである。また、前記二酸化珪素の質量に対する酸化カルシウムの配合割合を3〜4.5質量%とすれば被処理水の浄化効果(有機汚濁物質の分解能)が高くなることがわかる。
図4について説明する。図4からわかるように、母材である二酸化珪素1000gに対する酸化鉄の配合量〔g〕の最適値は、縦軸が100の値(3日で有機汚濁物質が分解される)となる40.8gのときである。また、前記二酸化珪素の質量に対する酸化鉄の配合割合を3.5〜4.3質量%とすれば被処理水の浄化効果(有機汚濁物質の分解能)が高くなることがわかる。
次に図5について説明する。図5からわかるように、母材である二酸化珪素1000gに対する炭化珪素の配合量〔g〕の最適値は、縦軸が100の値(3日で有機汚濁物質が分解される)となる48.3gのときである。また、前記二酸化珪素の質量に対する炭化珪素の配合割合を4〜5.5質量%とすれば被処理水の浄化効果(有機汚濁物質の分解能)が高くなることがわかる。
次に図6について説明する。図6からわかるように、母材である二酸化珪素1000gに対する窒化珪素の配合量〔g〕の最適値は、縦軸が100の値(3日で有機汚濁物質が分解される)となる32.1gのときである。また、前記二酸化珪素の質量に対する窒化珪素の配合割合を2.2〜4.5質量%とすれば被処理水の浄化効果(有機汚濁物質の分解能)が高くなることがわかる。
以上、この発明に係る水質浄化セラミックスを利用して被処理水中の有機汚濁物質を分解したときの浄化効果について説明したが、次に被処理水中の濁度、BOD(生物化学的酸素要求量)、COD(化学的酸素要求量)、SS(浮遊物質量)、全窒素、全リン等を改善した実施例について説明する。
リン濃度の改善例
試験目的;水流入・水流出型の池に生息する鯉の病気予防のため、池の水のリン濃度を低減する(注:鯉の病気はリン汚染によると判断されていた)。
(1)試験方法
水量約300kLに水質浄化用セラミックスのブロックを20kg、水質浄化用セラミックスのパウダーを混入して成形したブロック100kgを池に設置・施工し、池の水流入口と水流出口の2箇所の水質の変化を観測する。
(2)試験結果
設置前の全リン濃度の値は池の水流入口で3.02g/kgであったが、設置一ヵ月後の全リン濃度は0.201g/kgであった。一方、池の水流出口では設置前の全リン濃度は2.01g/kgであったが、設置一ヵ月後後の全リン濃度は0.19g/kgであった。このように、設置前と比較して全リン濃度を90%以上も低減することができた。また、全リン濃度が低減された結果、実際に鯉の病気もなくなっている。
試験目的;水流入・水流出型の池に生息する鯉の病気予防のため、池の水のリン濃度を低減する(注:鯉の病気はリン汚染によると判断されていた)。
(1)試験方法
水量約300kLに水質浄化用セラミックスのブロックを20kg、水質浄化用セラミックスのパウダーを混入して成形したブロック100kgを池に設置・施工し、池の水流入口と水流出口の2箇所の水質の変化を観測する。
(2)試験結果
設置前の全リン濃度の値は池の水流入口で3.02g/kgであったが、設置一ヵ月後の全リン濃度は0.201g/kgであった。一方、池の水流出口では設置前の全リン濃度は2.01g/kgであったが、設置一ヵ月後後の全リン濃度は0.19g/kgであった。このように、設置前と比較して全リン濃度を90%以上も低減することができた。また、全リン濃度が低減された結果、実際に鯉の病気もなくなっている。
濁度、BOD(生物化学的酸素要求量)、COD(化学的酸素要求量)、SS(浮遊物質量)、全窒素、全リンの改善例
試験目的;農業廃水や生活雑排水が流入し、そのまま流出していく池の水質を改善する。
(1)試験方法
水量約700kLに水質浄化用セラミックスのブロック20kgを6箇所に設置し、水質が改善されるのを分析して観測する。測定は池の下流で行い、前記ブロックの設置前と設置してから2ヵ月後の水の状態を比較、検証した。
(2)試験結果
設置前と設置してから2ヵ月後の池の水の濁度、BOD、COD、SS、全窒素、全リンの値は、それぞれ
a)濁度;設置前20→設置後12、40%改善
b)BOD;設置前1.4〔mg/L〕→設置後1.0〔mg/L〕、29%改善
c)COD;設置前9.8〔mg/L〕→設置後4.2〔mg/L〕、57%改善
d)SS;設置前97〔mg/L〕→設置後19〔mg/L〕、80%改善
e)全窒素;設置前2.1〔mg/L〕→設置後1.4〔mg/L〕、33%改善
f)全リン;設置前0.24〔mg/L〕→設置後0.1〔mg/L〕、58%改善
このように池に水質浄化セラミックスのブロックを設置するだけで水質が大幅に浄化された。
試験目的;農業廃水や生活雑排水が流入し、そのまま流出していく池の水質を改善する。
(1)試験方法
水量約700kLに水質浄化用セラミックスのブロック20kgを6箇所に設置し、水質が改善されるのを分析して観測する。測定は池の下流で行い、前記ブロックの設置前と設置してから2ヵ月後の水の状態を比較、検証した。
(2)試験結果
設置前と設置してから2ヵ月後の池の水の濁度、BOD、COD、SS、全窒素、全リンの値は、それぞれ
a)濁度;設置前20→設置後12、40%改善
b)BOD;設置前1.4〔mg/L〕→設置後1.0〔mg/L〕、29%改善
c)COD;設置前9.8〔mg/L〕→設置後4.2〔mg/L〕、57%改善
d)SS;設置前97〔mg/L〕→設置後19〔mg/L〕、80%改善
e)全窒素;設置前2.1〔mg/L〕→設置後1.4〔mg/L〕、33%改善
f)全リン;設置前0.24〔mg/L〕→設置後0.1〔mg/L〕、58%改善
このように池に水質浄化セラミックスのブロックを設置するだけで水質が大幅に浄化された。
濁度、BOD(生物化学的酸素要求量、COD(化学的酸素要求量)、SS(浮遊物質量)、全窒素、全リンの改善例
試験目的;農業廃水や生活雑排水が流入し、そのまま流出していく池の下流の水を20L採取し、その水を保存した状態で水質浄化用セラミックス約100gを投入し、閉鎖環境でどの程度水質が改善されるか検証する。
(1)試験結果
セラミックス投入前と投入してから2ヵ月後の水の濁度、BOD、COD、SS、全窒素、全リンの値は、それぞれ
a)濁度;投入前20→投入後6、70%改善
b)BOD;投入前1.4〔mg/L〕→投入後1.4〔mg/L〕、変化なし
c)COD;投入前9.8〔mg/L〕→投入後4.9〔mg/L〕、50%改善
d)SS;投入前97〔mg/L〕→投入後11〔mg/L〕、89%改善
e)全窒素;投入前2.1〔mg/L〕→投入後0.62〔mg/L〕、70%改善
f)全リン;投入前0.24〔mg/L〕→投入後0.039〔mg/L〕、84%改善
このように閉鎖環境であっても水質浄化セラミックスを投入するだけで水質が大幅に浄化された。
試験目的;農業廃水や生活雑排水が流入し、そのまま流出していく池の下流の水を20L採取し、その水を保存した状態で水質浄化用セラミックス約100gを投入し、閉鎖環境でどの程度水質が改善されるか検証する。
(1)試験結果
セラミックス投入前と投入してから2ヵ月後の水の濁度、BOD、COD、SS、全窒素、全リンの値は、それぞれ
a)濁度;投入前20→投入後6、70%改善
b)BOD;投入前1.4〔mg/L〕→投入後1.4〔mg/L〕、変化なし
c)COD;投入前9.8〔mg/L〕→投入後4.9〔mg/L〕、50%改善
d)SS;投入前97〔mg/L〕→投入後11〔mg/L〕、89%改善
e)全窒素;投入前2.1〔mg/L〕→投入後0.62〔mg/L〕、70%改善
f)全リン;投入前0.24〔mg/L〕→投入後0.039〔mg/L〕、84%改善
このように閉鎖環境であっても水質浄化セラミックスを投入するだけで水質が大幅に浄化された。
このように、
1.この発明に係る水質浄化用セラミックスは、活性炭を使用せずに無機系のセラミックス原料のみで構成されており、一年に1から2回の頻度で洗浄・乾燥を行えば再利用できるので、活性炭のような廃棄物処理の問題もなくメンテナンスも容易である。また、前述したような被処理水中の有機汚濁物質の分解能が高い水質浄化用セラミックスを提供できる。
2.この発明に係る水質浄化用セラミックスは、基本的にセラミックスが水中に投入または設置されていれば自然に浄化効果を発揮するので取り扱いが簡単である。また、従来技術では、水質の浄化効果が現れるのに数ヶ月から1年位かかるものも多いので水質浄化の効果が比較的早く(3日から2週間で)現れる水質浄化用セラミックスを提供できる。
1.この発明に係る水質浄化用セラミックスは、活性炭を使用せずに無機系のセラミックス原料のみで構成されており、一年に1から2回の頻度で洗浄・乾燥を行えば再利用できるので、活性炭のような廃棄物処理の問題もなくメンテナンスも容易である。また、前述したような被処理水中の有機汚濁物質の分解能が高い水質浄化用セラミックスを提供できる。
2.この発明に係る水質浄化用セラミックスは、基本的にセラミックスが水中に投入または設置されていれば自然に浄化効果を発揮するので取り扱いが簡単である。また、従来技術では、水質の浄化効果が現れるのに数ヶ月から1年位かかるものも多いので水質浄化の効果が比較的早く(3日から2週間で)現れる水質浄化用セラミックスを提供できる。
Claims (11)
- 珪素を主成分として、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、鉄の各元素を含む水浄化用セラミックス。
- セラミックス原料の母材が二酸化珪素であり、配合材として酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化鉄の各酸化物を含む水質浄化用セラミックス。
- 請求項2に記載された水質浄化用セラミックスの配合材として、前記酸化物に加えて炭化珪素、窒化珪素のうちの少なくとも1種類以上の珪素化合物を配合した水質浄化用セラミックス。
- 前記二酸化珪素の質量に対する酸化アルミニウムの配合割合が25〜30質量%である請求項2または請求項3に記載の水質浄化用セラミックス。
- 前記二酸化珪素の質量に対する酸化マグネシウムの配合割合が2.5〜3質量%である請求項2または請求項3に記載の水質浄化用セラミックス。
- 前記二酸化珪素の質量に対する酸化カルシウムの配合割合が3〜4.5質量%である請求項2または請求項3に記載の水質浄化用セラミックス。
- 前記二酸化珪素の質量に対する酸化鉄の配合割合が3.5〜4.3質量%である請求項2または請求項3に記載の水質浄化用セラミックス。
- 前記二酸化珪素の質量に対する炭化珪素の配合割合が4〜5.5質量%である請求項2または請求項3に記載の水質浄化用セラミックス。
- 前記二酸化珪素の質量に対する窒化珪素の配合割合が2.2〜4.5質量%である請求項2または請求項3に記載の水質浄化用セラミックス。
- セラミックス原料の焼結条件として、焼結温度を1200〜1400℃、より好ましくは1250〜1350℃、焼結時間を30〜40時間で行なうことを特徴とする請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の水質浄化用セラミックス。
- セラミックス原料の粉体の粒径が10〜50μmであることを特徴とする請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の水質浄化用セラミックス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004057444A JP2005247606A (ja) | 2004-03-02 | 2004-03-02 | 水質浄化用セラミックス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004057444A JP2005247606A (ja) | 2004-03-02 | 2004-03-02 | 水質浄化用セラミックス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005247606A true JP2005247606A (ja) | 2005-09-15 |
Family
ID=35028467
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004057444A Pending JP2005247606A (ja) | 2004-03-02 | 2004-03-02 | 水質浄化用セラミックス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005247606A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007072573A1 (ja) * | 2005-12-22 | 2007-06-28 | Co-Ei Co., Ltd. | セラミック材料 |
JP2008126159A (ja) * | 2006-11-22 | 2008-06-05 | Takeso Shigekazu | 水質改善剤、液状水質改善剤の製造方法および液状洗剤 |
JP2012201570A (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Han-Tang Fu | 複合記憶材料と製造方法 |
-
2004
- 2004-03-02 JP JP2004057444A patent/JP2005247606A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007072573A1 (ja) * | 2005-12-22 | 2007-06-28 | Co-Ei Co., Ltd. | セラミック材料 |
JP2008126159A (ja) * | 2006-11-22 | 2008-06-05 | Takeso Shigekazu | 水質改善剤、液状水質改善剤の製造方法および液状洗剤 |
JP2012201570A (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Han-Tang Fu | 複合記憶材料と製造方法 |
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