JP2005247536A - シート搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 トナー像が転写された後の記録シートを搬送する搬送ベルトに付着するトナーを再付着させることなく良好に除去して、記録シートの裏面汚れの発生を防止することができるシート搬送装置を提供する。
【解決手段】 像担持体(130)に担持されるトナー像Tがその像担持体に接触する転写手段(150)により転写された記録シートPを保持して搬送する方向に回転する無端状の搬送ベルト2と、この搬送ベルト2の外周面にブラシ毛13を接触させながら回転してそのベルト面を清掃するブラシロール10とを備えたシート搬送装置1であって、ブラシロール10を、搬送ベルト2と接触する位置Qにおいて同じ方向にかつほぼ同じ速度で移動して回転させるように構成した。
【選択図】 図2

Description

本発明は、トナー像を記録シートに転写させて画像の形成を行うプリンタ、複写機、ファクシミリ等やそれらの各機能を複合させた複合機等の画像形成装置に適用可能なシート搬送装置に関するものであり、特に、トナー像が転写された後の記録シートをその後工程に搬送するために回転する無端状の搬送ベルトを備えたタイプのシート搬送装置に関するものである。
電子写真方式、静電記録方式等を採用したプリンタ、複写機等の画像形成装置においては、一般に、画像情報に基づいて回転する感光体に形成するトナー像(現像剤としてのトナーからなる画像)を記録シートに直接または中間転写体を介して転写した後、定着処理することにより画像の形成が行われている。
そして、このような画像形成装置のなかには、上記感光体、中間転写体等の像担持体にあるトナー像を記録シートに転写させるためその像担持体に接触するように設置されるとともに転写バイアスが印加されるロール、無端状ベルト等の接触部材を利用した転写手段を使用し、しかも、その転写手段によるトナー像の転写が終了した後の記録シートをその後工程となる定着装置等に保持して搬送するため回転する無端状の搬送ベルトを利用したシート搬送装置を使用するものがある。特に、このシート搬送装置は記録シートとして薄紙などを使用した場合に、その安定した搬送性が得られるため有益である。
ところで、上記転写手段およびシート搬送装置を使用する画像形成装置においては、そのシート搬送装置の搬送ベルトにトナーが付着して蓄積し、そのトナーが搬送ベルトにより搬送される記録シートの裏面(搬送ベルトと対峙する側の面)に転移して汚してしまうという問題がある。
その搬送ベルトにトナーが付着するのは、まず転写手段の接触部材が像担持体に接触していることによりトナーが付着し、それが接触部材に設置されるクリーニング手段等により完全には除去されずに微量に残ることがあるため、その微量のトナーが、その後の転写時に搬送される記録シートの裏面に転移して付着し、かかる記録シートが搬送ベルトに保持されて搬送される際にその記録シート側から搬送ベルト側に再転移してしまうからである。また、このような搬送ベルトに付着したトナーに起因したシート裏面の汚れは、たとえば記録シートとして塗工紙を使用した場合には、普通紙などと比べると表面エネルギーが低いためトナーが付着しやすく、また、その白色度が高いためトナーの存在が目立ちやすいため、その対策が切望されているところでもある。
これに対し従来においても、このような問題を解決する目的から、転写ベルトの下流側に設置される搬送ベルトを清掃するファーブラシ、ブレード等のクリーニング手段を設けた画像形成装置の提案がされている(特許文献1)。
特開平9−197934号公報(特許請求の範囲、段落0014、図1〜6など)
しかしながら、その提案の画像形成装置のように搬送ベルトにクリーニング手段を設ける場合であっても、次のような課題がある。
まず、クリーニング手段としてファーブラシを設ける場合には、そのファーブラシを搬送ベルトとの接触位置において反対の方向に回転駆動させるように構成しているため、トナーが雲状に舞ういわゆるトナークラウドが発生しやすく、そのトナークラウドによるトナーがファーブラシに付着して除去されることなく搬送ベルトに再付着してしまい、この結果、かかるトナーにより記録シート裏面汚れが発生するおそれがある。また場合によっては、トナークラウドによるトナーが搬送ベルトに搬送されて排出される記録シートに直接付着してしまうおそれもある。
本発明者の研究によれば、このようなトナークラウドが発生しやすいのは、搬送ベルトに付着するトナーが静電的な作用ではなく主に物理的付着力により付着しているため、搬送ベルトとの付着力が静電気力で付着している場合に比べて弱く剥がれやすい状態にあることと、そのようなトナーが搬送ベルトと反対方向に回転するファーブラシのブラシ毛のベルトからの離間時に撓んでいた状態から復元する際の動きではじき飛ばされるようになることが原因であると推測されている。
一方、クリーニング手段としてブレードを設ける場合には、搬送ベルトが記録シートをそのベルト表面の摩擦力で保持して搬送するものやベルト面に複数の通気孔を形成して記録シートを空気吸引力により保持して搬送するものであると、搬送ベルトの回転に対する負荷になってしまうことをはじめとし、搬送ベルトの表面がブレードとの接触により磨耗等することで記録シートとの摩擦力が変化して搬送時の保持性が低下したり、あるいは、ベルトの通気孔に入り込んだトナーを除去できない等の不具合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、搬送ベルトに付着するトナーを再付着させることなく良好に除去して、記録シートの裏面汚れの発生を防止することができるシート搬送装置を提供するものである。
上記課題を解決し得る本発明の転写搬送装置は、像担持体に担持されるトナー像がその像担持体に接触する転写手段により転写された記録シートを保持して搬送する方向に回転する無端状の搬送ベルトと、この搬送ベルトの外周面にブラシ毛を接触させながら回転してそのベルト面を清掃するブラシロールとを備えたシート搬送装置であって、前記ブラシロールを、前記搬送ベルトと接触する位置において同じ方向にかつほぼ同じ速度で移動して回転させるように構成したことを特徴とするものである。
ここで、上記像担持体は、トナー像を担持してその転写位置(転写手段と対峙する位置)まで回転等により搬送し得るものであればよい。このような像担持体としては、たとえば、そのトナー像の形成そのものも行われる感光体等のようなものや、トナー像の形成は別の構成部品(感光体など)で行われ、その別の構成部品で形成されたトナー像を一時的に転写により担持して搬送する中間転写体等のようなものが使用される。また、像担持体の形態については、ベルト状、ドラム状のいずれであってもあってもよい。記録シートは、トナー像の転写が可能なものであればよく、その材質、厚み、形態、サイズ等については特に制約されるものではない。
上記転写手段は、像担持体に接触させるとともに転写バイアスを印加するロール、ベルト等の形態からなる接触部材を利用する転写手段であればよいが、特にこれに限定されない。ちなみに、接触部材として回転するベルト(転写搬送ベルト)を使用した場合には、ロール形態の接触部材に比べて記録シートとの接触面積が広いため、そのベルトに付着するトナーが記録シートの裏面に付着して搬送ベルト側に搬送されて付着しやすく、かかるトナーによる記録シート裏面汚れを誘発しやすい傾向にある。
上記搬送ベルトは、記録シートの送り方向の幅全域を少なくとも保持できるものを使用してもよいが、通常は複数本のベルトをその送り方向と直交する方向に平行に並べるように設置するものが使用される。この搬送ベルトは、複数の支持ロール等に張架して記録シート搬送方向に回転駆動されるように支持される。また、搬送ベルトは、記録シートをそのベルト表面の摩擦力で保持して搬送するものや、ベルト面に複数の通気孔を形成して記録シートを空気吸引力により保持して搬送するものなどが使用される。
上記ブラシロールは、回転軸の周面にブラシ毛を放射状に均一に立設させた状態に設けたものであればよい。ブラシ毛は、搬送ベルトを損傷させることなくそのベルト面に付着するトナー等を取り除くことができるものであれば特に制約されるものではない。そして、このブラシロールは、搬送ベルトと接触する位置において同じ方向にかつほぼ同じ速度で移動して回転するように構成すればよく、具体的には、例えば搬送ベルトに接触させてベルトの回転移動力により従動回転させるように設置するか、あるいは回転駆動源から回転動力を与えて上記条件を満たす状態で回転駆動させるように設置すればよい。
また、このブラシロールは、搬送ベルトに付着するトナーを確実に取り除くようにする観点からすると、そのブラシ毛の先端部が搬送ベルトに所定量だけ食い込むように接触してブラシ毛の先端部または全体が少し撓むように曲がった状態となるように設置するとよい。さらに、このブラシロールの設置位置は、搬送ベルトの外周面のうちで記録シートの通過領域以外の領域であって支持ロールで支持されている領域内であることが好ましいが、そのシート通過領域以外の領域であって支持ロールに支持されていない領域であっても構わない。
この他にも、このブラシロールは、搬送ベルトとほぼ同じ速度で回転させるようにすればよいが、より具体的には搬送ベルトの回転速度と同じ速度または速度差±10%以下の速度で回転するように構成するとよい。その速度差が±10%を超えると、ブラシ毛の先端部が搬送ベルトから離れて開放される瞬間に撓むように曲がった状態から自然に伸びた状態に戻るときの反力で発生するフリッキング力(はじき飛ばす力)が大きくなりすぎ、これにより搬送ベルト上のトナーが弾き飛ばされてトナークラウドが発生しやすくなるため好ましくない。
また、このブラシロールは、搬送ベルト上のトナーの除去効果とトナークラウドの発生防止効果をより確実に得る観点からすると、そのブラシ毛を構成する繊維の太さをd(デニール)、その繊維密度をD(本/平方インチ)とした場合、「D・d1.5≧750000」の関係を満たすように設定するとよい。この条件は、ブラシ毛の長さ(PL)を2〜8mm、ブラシ毛の搬送ベルトとの食い込み(干渉)量(BPI)を0.5・PL(mm)の範囲に設定する場合に満たすようにするとよい。上記条件を満たさない場合は、記録シートの裏面汚れを防止できないようになる。
以上のようなシート搬送装置は、通常、画像形成装置における記録シートへのトナー像転写部位の排出側から、そのトナー像の定着処理を行う定着装置に至るまでの間に設置されて使用されるが、そのトナー像が転写された後の記録シートを定着装置以外の他の後工程に搬送するために使用するようにしても構わない。
本発明のシート搬送装置によれば、搬送ベルトのベルト面を清掃するブラシロールの回転状態等を特定したことにより、搬送ベルトに付着するトナーをトナークラウドの発生等により再付着させることなく良好に除去することができ、もって搬送ベルトに付着(蓄積)するトナーに起因して発生する記録シートの裏面汚れを防止することができる。
図1は本発明の実施形態1に係るシート搬送装置を適用した画像形成装置の要部を示す概略説明図、図2は図1におけるシート搬送装置とその関連する周辺部分を拡大して示す概略説明図である。
この画像形成装置100は、作像部120において所定の画像情報に応じたトナー像を形成した後、そのトナー像を複数の支持ロール131〜133に支持されて矢印方向Aに回転する中間転写ベルト130に対して一次転写して転写搬送装置10と対向する二次転写位置まで搬送する。その一方で、そのトナー像を、その作像タイミングに合わせてシート収容部140から中間転写ベルト130と転写搬送装置150の間に複数の搬送用ロール141〜143等により所定のタイミングで供給される記録シートPに対して二次転写する。しかる後、トナー像が転写された記録シートPを、シート搬送装置1により搬送して定着装置160に送り込みそのトナー像の記録シートPへの定着処理を行った後、装置外に排出等をすることにより、画像の形成を行うものである。図中の矢付き一点鎖線は、記録シートPの搬送経路を示す。
このうち作像部120は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナー像を形成することができるものである。この実施形態1では、4つの感光ドラム121を中間転写ベルト130の回転方向Aにそって一定の間隔で直列に並べてそれぞれ回転可能に配置するとともに、その各感光ドラム121の周囲に図示しない帯電装置、露光装置および現像装置(上記4色Y,M,C,Kのトナーのいずれか1色を収容し、その色のトナーによる現像を専用に行う)をこの順でそれぞれ設置して構成される、いわゆるタンデムタイプのカラー作像部を採用している。
このタンデムタイプのカラー作像部120では、その各感光ドラム121において帯電工程、露光工程および現像工程の電子写真プロセスをそれぞれ実行することにより、各感光ドラム121上に上記4色(Y,M,C,K)のトナー像を分配して形成する。また、その各トナー像については、各感光ドラム121と中間転写ベルト130を挟んで設置される静電転写装置により、回転する中間転写ベルト130の外周面に対して順次重ね合わせるように静電的に転写させるようにしている。なお、転写後の各感光ドラム121の外周面は図示しないクリーニング装置で清掃される。
中間転写ベルト130としては、ポリイミド、ポリアミド等の合成樹脂にカーボンブラック等の導電化剤を適用含有させたものを用いて、ベルト幅が約365mmで厚みが0.1mm程度の無端ベルト形状に成形したもの(体積抵抗率:1010〜1014Ω・cm程度)が使用される。この中間転写ベルト130は、駆動ロールとして兼用する支持ロール131により所定の速度で矢印A方向に回転させられる。また、支持ロール133は二次転写位置でのバックアップロールとして兼用され、図示しないバイアス電源からトナーの帯電極性と同極性の二次転写バイアスが給電部材134等を介して印加されるようになっている。さらに、二次転写後の中間転写ベルト130の表面はクリーニング装置138で清掃される。
また、転写搬送装置150は、記録シートPを転写搬送ベルト30により二次転写位置に通過させるように保持して搬送するものである。
この実施形態1では、転写搬送装置150として、転写搬送ベルト30を、二次転写位置でバックアップロール133に接する中間転写ベルト130部分に当接するように設置される第一支持ロール41とその第一支持ロール41から定着装置150側に所定の間隔をあけて平行状態に設置される第二支持ロール42とに張架して回転可能に支持したものを使用している。
転写搬送ベルト30は、クロロプレン、EPDM等のゴム材料に導電性カーボンブラック等の導電化剤を分散させたものを基材とし、その基材の表面にPTEF分散のウレタンエマルジョン等をコートした表面層を形成して、厚さが0.5mm程度、体積抵抗率が106〜1012Ω・cm程度からなる無端状ベルトとしたものである。第一支持ロール41は、導電性ロールからなるものであり、回転可能に支持されているとともに接地されている。第二支持ロール42は、導電性ロールからなるものであり、回転可能に支持されている。この転写搬送装置10においては特に装置の小型化を図るため、転写搬送ベルト30として内径が40mm程度のベルトを、第一支持ロール41としてはロール径が28mm程度の金属ロールを、第二支持ロール42としてはロール径が15mm程度の金属ロールを使用している。また、転写搬送ベルト30は伸張率が2.2%程度となるように張架させており、第一支持ロール41を駆動ロールとして矢印B方向に回転駆動させている。
このような転写搬送装置150では、記録シートPが、前記バックアップロール133に支持されて矢印A方向に回転する中間転写ベルト130と第一支持ロール41により支持されて矢印B方向に回転する転写搬送ベルト30との間(二次転写ニップ部)TNに導き入れられるとともに、その転写位置TNを通過するように転写搬送ベルト30に保持された状態で搬送される。この際、バックアップロール133側に印加される二次転写バイアスにより第一支持ロール41との間に転写電界が形成されるため、中間転写ベルト130上のトナー像Tが記録シートP側に静電的に転写される。そして、トナー像Tが転写された後の記録シートPは、第二支持ロール42において急激に曲がって走行する転写搬送ベルト30部分から剥離し、その進行方向下流側にあるシート搬送装置1側に送られる。
また、この転写搬送装置150には、転写搬送ベルト30の外周面を清掃するためのクリーニング装置50が設けられている。クリーニング装置50は、その転写搬送ベルトの第一支持ロール41に支持されている領域内で接して回転するブラシロール51と、このブラシロール51のブラシ毛に付着するトナー等を回収するための回収ロール55と、その回収ロール55の外周面に回収されたトナー像を取り除くスクレーパ56と、クリーニング装置50のハウジングも兼ねる廃トナー貯留部59とで構成されている。
ブラシロール51は、アルミウム、ステンレス鋼等の金属製ロール軸(シャフト)52と、このロール軸52の表面に放射状に立設されるブラシ毛53とで構成されている。ブラシ毛53は、帯状の布材片面に所定の密度で織り込むように固定されており、そのブラシ毛を有する布材を接着剤、両面粘着テープなどによりロール軸52に巻きつけて固着させたうえで放射状に起毛させたものである。ブラシ毛53としては、ナイロン、ポリプロピレン、レーヨン、アクリル等からなる合成繊維を使用できる。また、ブラシ毛53は、合成繊維にカーボンブラック等の導電化剤を添加して導電性を付与してもよい。このブラシロール51は、そのブラシ毛53の先端が転写搬送ベルト30に所定の量だけ食い込んだ状態となって回転し得るように支持されており、また、第一支持ロール41の回転動力を回転伝達機構を介して伝えることにより図2中に示す矢印方向(転写搬送ベルト30の回転方向Bとはその接触部において反対側となる方向)に回転駆動させている。
また、回収ロール55は、導電性を付与したフェノール樹脂等の合成樹脂製ロールが使用され、ブラシロール51のブラシ毛53に接触するように回転可能に支持される。この回収ロール55も、ブラシロール51の場合と同様に、第一支持ロール41の回転動力を回転伝達機構を介して伝えることにより図2中に示す矢印方向(ブラシロール51とはその接触部において反対側となる方向)に回転駆動させている。スクレーパ56としては、ステンレス鋼等からなる板材を回収ロール55の外周面に所定の角度で押し当てている。
さらに、ブラシロール51と回収ロール55には図示しないバイアス電源から所定のバイアスをそれぞれ印加した。これにより、トナー等を静電気的な作用によっても引き寄せて取り除けるようにした。ちなみに、ブラシロール51を転写搬送ベルト30とは反対方向に回転させているのは、転写搬送ベルト30に付着するトナー等の異物は主に静電的な作用により強く付着していることが多いため、このような付着状態にあるトナー等を一時的にベルト面から浮かせて取り除きやすくするためにそのブラシ毛53がベルト30面から離れるときに強めのフリッキング力を得る必要があるためである。
転写搬送装置10では、このようなクリーニング装置50を設けたことにより、二次転写時等において中間転写ベルト130上に付着する不要なトナーが転写搬送ベルト30に転移して付着しても、かかるトナーはクリーニング装置50における回転するブラシロール51を通過する際にそのブラシ毛53によって静電的作用を受けつつ捕獲されることで取り除かれる。また、ブラシロール51により取り除かれたトナーは、そのブラシロール51に接触して回転する回収ロール55により静電的に引き寄せられて回収された後、スクレーパ56によって掻き落とされ、最後に廃トナー貯留部59に収容される。
次に、シート搬送装置1は、転写搬送装置150の転写搬送ベルト30にて搬送されて排出されるトナー像転写後の記録シートPを定着装置160に送り込むまで保持して搬送するものである。
この実施形態1では、シート搬送装置1として、搬送ベルト2を2つの支持ロール3,4に張架して回転可能に支持し、転写搬送装置150と定着装置160の間に介在するように設置したものを使用している。
搬送ベルト2は、電気絶縁性のゴム材料を用いてベルト内径が415mm程度、ベルト幅が40mm程度、厚さが1mm程度の寸法からなる無端状ベルトに形成したものであるとともに、そのベルト面に空気吸引のための外径4mmの通気孔を1平方センチメートル当り1個の割合で形成したものである。そして、この実施形態1では、搬送ベルト2を複数(たとえば5本)使用し、それらを記録シートPの搬送方向と直交する方向に複数平行状態で並べて設置している。
この搬送ベルト2を支持する第一支持ロール3および第二支持ロール4はいずれも、ロール径が20mm程度からなる電気絶縁性の樹脂製ロールであり、回転可能に支持されているとともに接地されている。また、搬送ベルト2は伸張率が2%程度となるように張架させており、第二支持ロール4を駆動ロールとして矢印C方向に回転駆動させている。また、この第一支持ロール3と第二支持ロール4の間となる搬送ベルト2の上部側内周面に対しては、図示しない空気吸引装置に接続された空気吸引用のダクト5(または空気吸引機も組み込まれたダクト)が設置されている。すなわち、ダクト5の吸気口が搬送ベルト2の通気孔と近接対向するように設置されている。
このようなシート搬送装置1では、トナー像Tが転写された記録シートPが、転写搬送装置150の転写搬送ベルト30から排出された後に、矢印C方向に回転する搬送ベルト2の第一支持ロール3から第二支持ロール4に至る間のシート搬送領域に保持されて搬送され、第二支持ロール4のロール周面にそって曲がって走行し始める搬送ベルト部分で搬送ベルト2から剥離して定着装置160側に送り込まれるように排出される。搬送ベルト2の記録シートPの保持は、そのベルト表面の摩擦力を利用して行うとともに、その搬送ベルト2に形成した多数の通気孔を通して発生する空気吸引力を利用して行うように構成している。
また、このシート搬送装置1には、搬送ベルト2の外周面に付着する主にトナーを除去するためのクリーニング手段としてブラシロール10を設置している。また、ブラシロール10で取り除いたトナーを回収するための回収ボックス15を設置している。
ブラシロール10は、アルミウム、ステンレス鋼等の金属製ロール軸(シャフト)12と、このロール軸12の表面に放射状に立設されるブラシ毛13とで構成されている。ブラシ毛13は、帯状の布材片面に所定の密度で織り込むように固定されており、そのブラシ毛を有する布材を接着剤、両面粘着テープなどによりロール軸12に巻きつけて固着させたうえで放射状に起毛させたものである。ブラシ毛13としては、アクリル、ポリプロピレン、レーヨン、ナイロン等からなる合成繊維が使用される。また、その合成繊維にカーボンブラック等の導電化剤を添加して導電性を付与したものも使用することができ、この場合にはロール軸12を電気的に接地するかまたは所定のバイアス電圧を印加するように構成する。
また、このブラシロール10は、搬送ベルト2の外周面のうち記録シート通過領域以外であって第二支持ロール4に接触している領域内で接触するように設置されており、しかも、そのブラシ毛13の先端が搬送ベルト2に所定の量だけ食い込んだ状態となって搬送ベルト2の回転に伴って矢印D方向に従動回転するように支持されている。これによりブラシロール10は、搬送ベルト2との接触位置Qにおいて同じ方向にかつほぼ同じ速度で移動するように回転するようになっている。ちなみに、このブラシロール10は、たとえば搬送ベルト2の搬送が終了して排出される記録シートPを案内するガイド部材を兼ねたフレーム16等に回転可能に支持される(図2)。
この実施形態1では、ブラシロール10として、外径が6mmの金属ロールシャフト12に、カーボンブラックにより導電性付与処理をした導電性アクリル繊維(6デニール)からなるブラシ毛13をブラシ繊維密度(D)が50k本/平方インチ、ブラシ長さが4mm、ブラシロール径が14mmとなるように形成したものを使用した。また、ブラシロール10はそのロール軸12の軸中心が第二支持ロール4の軸中心と同じ水平位置となるように設置し、そのブラシ毛13と第二支持ロール4に支持されるベルト2との接触位置Qにおける接線がいずれも鉛直方向に沿う状態となるようにしている(図2)。さらに、ブラシロール10については、その搬送ベルト2に対して食い込み量(干渉量)BPI(図3)が最大で1.5mmとなるように設置するとともに、搬送ベルト2に対して従動回転するときのブラシロール10の速度は搬送ベルト2の回転速度との速度差が差±10%以下の範囲内となるように設定した。
そして、このブラシロール10を設置したシート搬送装置1では、その搬送ベルト2の外周面にトナーが付着した場合であっても、矢印C方向に回転する搬送ベルト2に対して従動回転するブラシロール10のブラシ毛13がベルト2面から離れるときに発生する比較的弱めのフリッキング力によりそのベルト2上のトナーを浮かすように取り、回収ボックス15に落下して収容される。特にこの実施形態1におけるブラシロール10の場合には、前記したような位置関係で設置しているため、ブラシロール10のブラシ毛13により搬送ベルト2から浮かすように取られたトナーがそのまま下方に自然落下し、その先に存在する回収ボックス15に収容されるようになる。
特に、このブラシロール10は搬送ベルト2の回転速度との速度差が差±10%以下の範囲内となる速度で回転し、搬送ベルト2とほぼ同じ速度で回転するため、そのブラシ毛13が搬送ベルト2から離れるとき発生するフリッキング力が一定以下に抑えられて大きくなりすぎることがないため、そのベルト面に主に機械的付着力で付着するトナーを適度に浮かせて取り除くことができるとともに、そのトナーをフリッキング力ではじき飛ばすようなことがなくトナークラウドの発生を防止することもできる。また、このようなブラシロール10を設置した場合には、搬送ベルト2から取り除くトナーがブラシロール10のブラシ毛13に付着して、それをフリッカーバーなどの除去部材を設置して掻き取る必要性が特になく、これにより、その除去部材とブラシ毛13との間で発生するおそれのあるトナークラウドの発生も防止することが可能となる。
この結果、トナークラウドによるトナーが搬送ベルト2に再付着して記録シートPの裏面を汚してしまうことも発生しなくなる。
以下、このシート搬送装置1を装備する画像形成装置100を用いて行った各試験について説明する。
<試験1>
試験1は、シート搬送装置1として前記した具体的条件からなるブラシロール10を設置したものを使用し、そのブラシロール10の搬送ベルト2に対する速度差を図4に示すように変更させたものを用意した。速度差の調整はブラシロール10(の軸12)に駆動モータを有する回転駆動装置を接続し、その駆動モータの回転速度を適宜変更することにより行った。そして、低温低湿環境(温度10℃、相対湿度15%)において画像形成装置100によりトナー面積率5%のフルカラー画像を記録シートP(コート紙)1000枚に対して片面プリントした後にイエロー(Y)色の全面画像(画像濃度100%)を両面プリントし、そのときに得られた記録シートの裏面(第一面)におけるトナー付着による汚れの発生の有無について調べた。結果を図4に示す。
図4の結果から明らかなように、ブラシロール10の搬送ベルト2に対する速度差を±10%以下の範囲内にすると、搬送ベルト2に付着するトナーに起因した記録シート裏面の汚れを防止できることが確認された。
<試験2>
続いて、このように搬送ベルト2とほぼ同じ速度で回転させるブラシロール10において、トナークラウドを発生させることなく搬送ベルト上のトナーを効率よく除去できるようにするために適した条件を調べるために以下の試験2を行った。
まず、ブラシロール10の対象物に接触したときに発揮される力学的力(ブラシ先端力)は以下のようになることが知られている。すなわち、ブラシロール10を構成するブラシ毛(繊維)13が搬送ベルト2のような対象物に接触することにより、その搬送ベルト2には機械的な力が作用するが、そのときの力は、ブラシ毛1本が与える力を求め、さらにそれに搬送ベルト2に接触するブラシ毛13の本数を掛け合わせることにより求めることができる。そして、図3に示すようにブラシ毛13の1本が搬送ベルト2に接触している状態を考えると、そのブラシ毛13は片持ち梁とみなせるため、ブラシ毛の変形に必要な力(fm)は、ブラシ毛の繊維の太さ(φ)、ヤング率(E)、長さ(PL)および干渉量(BPI)を用いて、以下の機械工学の材料力学で一般に用いられる片持ち梁のモデル式で表されるとされている。
fm=(BPI・E/4・PL3)・φ3・1000 [g・f/fiber]
なお、繊維の太さ(φ)は、その繊維の太さ(d:デニール)と真比重(ρ)により以下の式で表されるとされている。
φ=1.19×10-2×√(d/ρ)
そして、本出願人においては、このときの機械的な力を「ブラシ先端力」と呼び、そのブラシ先端力(F)をブラシロールの軸方向の長さ全体(ブラシ幅)における力として以下の式で表すことにしている。式中のDはブラシの繊維密度(1000本/インチ2)、RSはシャフト12の径(mm)、θはブラシニップ幅角度(deg)、Lbはブラシ幅(mm)、aはインチをミリに換算するための係数をそれぞれ示す。
F=a・Rs・θ・Lb・D・fm [g・f]
このブラシ先端力(F)は、ブラシの長さPLを2〜8mm、ブラシ干渉量BPIを0.5・PLに設定することを想定した場合、ブラシの繊維密度Dおよびその太さdに注目して簡略化すると以下の式に変形することができます。式中の「C」は簡略化のために用いる係数を示す。
F=C・D・d1.5
この式からブラシの先端力は、ブラシの繊維密度Dとその太さdに比例する関係にあることがわかる。そこで、ブラシロール10としてそのブラシの繊維密度Dおよびその太さdを図5に示すように異なせたものを複数作製して交換しながら使用し、前記試験1と同様にして画像形成装置100によりトナー面積率5%のフルカラー画像を記録シートP(コート紙)1000枚に対して片面プリントした後にイエロー(Y)色の全面画像(画像濃度100%)を両面プリントし、そのときに得られた記録シートの裏面(第一面)におけるトナー付着による汚れの発生の有無について調べた。結果を図5に示す。図中において「○」は裏面汚れ発生せず、「×」は裏面汚れ発生した、という試験結果を示す。
図5に示す結果から、ブラシの繊維密度Dとその太さdの組合せにより裏面汚れの有無の結果が分かれる傾向にあることが確認され、その裏面汚れの有無の境界を示す境界線を引くと図中の実線で示す曲線M(D・d1.5=750000)が得られる。そして、その曲線Mよりも右上の領域に入るブラシの繊維密度Dと太さdの組合せを採用した場合に、裏面汚れが発生しないことから、ブラシの繊維密度Dと太さdについて以下の条件式を満たすように設定すれば、裏面汚れを確実に防止できることが判明した。なお、ブラシの繊維密度Dは、その太さdの大きさ、その植毛方法等などの条件によって自ずと限界がある。
D・d1.5≧750000
なお、実施形態1においては、シート搬送装置1として、転写搬送装置150と定着装置160の間に1台設置する場合について例示したが、そのシート搬送装置1を複数台、記録シートの搬送方向に対して直列状態となるように並べて設置するように構成してもよい。
実施形態1に係るシート搬送装置を適用した画像形成装置の要部を示す概略説明図である。 実施形態1に係るシート搬送装置とそれに関連する周辺部を拡大して示す説明図である。 ブラシロールのブラシ毛1本による搬送ベルトに対する力学的力を示す説明図である。 試験1の結果を示す図表である。 試験2の結果を示すグラフ図である。
符号の説明
1…シート搬送装置、2…搬送ベルト、10…ブラシロール、13…ブラシ毛、130…中間転写ベルト(像担持体)、133…バックアップロール(転写手段の一部)、150…転写搬送装置(転写手段)、P…記録シート、T…トナー像、C…搬送ベルトの回転方向、D…ブラシロールの回転方向、Q…接触位置。

Claims (3)

  1. 像担持体に担持されるトナー像がその像担持体に接触する転写手段により転写された記録シートを保持して搬送する方向に回転する無端状の搬送ベルトと、この搬送ベルトの外周面にブラシ毛を接触させながら回転してそのベルト面を清掃するブラシロールとを備えたシート搬送装置であって、
    前記ブラシロールを、前記搬送ベルトと接触する位置において同じ方向にかつほぼ同じ速度で移動するように回転させることを特徴とするシート搬送装置。
  2. 前記ブラシロールを、前記搬送ベルトの回転速度と同じ速度または速度差±10%以下の速度で回転させる請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 前記ブラシロールは、そのブラシ毛を構成する繊維の太さをd(デニール)、その繊維密度をD(本/平方インチ)とした場合、
    D・d1.5≧750000
    の関係を満たすように設定されている請求項1または2に記載のシート搬送装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007246206A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Konica Minolta Business Technologies Inc 給紙装置及び画像形成装置

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