JP2005246586A - 研磨装置、研磨方法、光学素子及び露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 噴射工具の寿命が長く、加工安定性に優れ、とりわけ半球凹面や半球凸面等を高精度に研磨できる研磨装置、研磨方法、この研磨方法により研磨された光学素子及び露光装置を提供する。
【解決手段】 噴射工具1の先端に噴射部1aが設けられ、該噴射部1aと研磨対象物2との間に研磨液3を介在させて前記噴射部1aから気体4を噴射することにより前記研磨対象物2の表面研磨を行う研磨装置8であって、前記噴射部1aは、中空の球形状を呈し、前記気体4を噴射する複数の噴射口1bを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 噴射工具1の先端に噴射部1aが設けられ、該噴射部1aと研磨対象物2との間に研磨液3を介在させて前記噴射部1aから気体4を噴射することにより前記研磨対象物2の表面研磨を行う研磨装置8であって、前記噴射部1aは、中空の球形状を呈し、前記気体4を噴射する複数の噴射口1bを有する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、研磨対象物を研磨する研磨装置、特に、噴射工具と研磨対象物との間に研磨液を介在させて噴射工具の先端に設けられた噴射部から気体を噴射することによって研磨対象物を研磨する研磨装置、研磨方法、この研磨方法により研磨された光学素子及び露光装置に関するものである。
近年、図7に示すように、研磨材と水などの液体とを混合した研磨液33を噴射工具31から噴射させて、設置台34に設置された研磨対象物32の表面を研磨する、という方法が知られている。
上述の方法においては、研磨液33を噴射工具31の噴射管31aから噴射させるため摩耗が激しく、そのため噴射工具31の寿命が短いという問題があった。また、噴射管31aの摩耗により、噴射管31aの管径が変化するため、加工安定性が悪いという問題もあった。
一方、被加工物のバリ取りを行う装置として特許文献1に記載の液中表面加工装置が公開されている。ここでは、この装置は、タンク内の研磨剤混入液中に被加工物が載置され、この被加工物の加工対象表面へ向けてノズル装置から加工流体が高圧噴射されるようになっており、この加工流体として各種液体及び気体が利用可能である旨記載されている。但し、この特許文献1では、加工流体として気体を用いた実施形態は記載されていないものである。
しかし、この特許文献1に記載のものは、バリ取りを行う装置であるため、高精度の表面研磨が要求される光学素子等の研磨に適用するのは難しいものである。
ところで、上述の研磨を実施する具体的な方法として、コンピュータ数値制御(CNC:Computer Numerical Control)による研磨方法が用いられている。
このCNCを用いた研磨方法は、機械動作範囲の制限、上述の噴射工具31と研磨対象物32との機械干渉などにより高精度に研磨可能な研磨対象物32の形状に制限が設けられる。
また、噴射工具31の先端の形状は曲率を持たず平坦であるため、F値が小さい光学素子等、被加工面が曲率を持つ研磨対象物32の表面研磨において、CNCを用いて上述の先端が平坦な噴射工具31による加工に制限があった。
特に、図8に示すように、研磨対象物32が半球凹面のような形状の場合、噴射工具31と研磨対象物32との機械干渉のため、加工領域が制限されるという問題があった。
一方、凸球面に関しては、硝材を高温下におき表面張力を利用して半球面を形成する方法や、研磨対象物32を多面体に一次加工し、平面ラップ盤で研磨対象物32をころがし、真球面化する方法がある。しかし、表面張力やころがり時の摩耗現象といった制御しづらい現象を利用しているため、高精度な研磨加工は困難であった。また、図9に示すように、研磨対象物32が半球凸面のような形状の場合、噴射工具31を研磨対象物32の凸面形状に従って回動させる必要があり、制御が難しいと共に、噴射工具31の回動範囲を広く確保しなければならない、という問題があった。
特開2002−113663号公報
かかる問題点を鑑みて、本発明は、噴射工具の寿命が長く、加工安定性に優れ、とりわけ半球凹面や半球凸面等を高精度に研磨できる研磨装置、研磨方法、この研磨方法により研磨された光学素子及び露光装置を提供することを課題とする。
また、研磨対象物の加工領域を広域化できる研磨装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、噴射工具の先端に噴射部が設けられ、該噴射部と研磨対象物との間に研磨液を介在させて前記噴射部から気体を噴射することにより前記研磨対象物の表面研磨を行う研磨装置であって、前記噴射部は、中空の球形状を呈し、前記気体を噴射する複数の噴射口を有する研磨装置としたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成に加えて、前記気体の圧力を測定する圧力測定部と、前記圧力を変更する圧力変更部と、前記噴射工具と前記研磨対象物との間隔を測定する間隔測定部と、前記間隔を変更する間隔変更部とを備えていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1の構成に加えて、前記噴射工具は駆動部を備え、該駆動部には前記噴射部を保持するための筒状の保持部が取り付けられており、前記噴射部が前記保持部の軸心を中心として回転可能に構成されたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3の構成に加えて、前記保持部は、平行移動可能であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3の構成に加えて、前記軸心と、凹型表面形状を有する前記研磨対象物又は凸型表面形状を有する前記研磨対象物の中心軸とのなす角度は、±3°以内に設定されていることを設置後固定されて研磨を実施することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1の構成に加えて、前記噴射部を水平方向に分割した各輪帯領域の前記噴射口の数は、同数であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1の構成に加えて、前記噴射部を水平方向に分割した各輪帯領域の前記噴射口は、等間隔に配置されており、かつ、隣り合う輪帯領域の噴射口の位置は少なくとも1ヶ所で半ピッチずれて配置されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項2の構成に加えて、前記間隔測定部で測定された間隔に基づいて、前記間隔を一定に保つことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項2の構成に加えて、前記圧力測定部で測定された圧力に基づいて、前記圧力を一定に保つことを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至9のいずれか一つの構成に加えて、前記研磨対象物は、石英又は蛍石からなる光学素子であることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至9のいずれか一つの構成に加えて、前記研磨対象物は、半導体又は金属からなる光学素子であることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至9のいずれか一つの構成に加えて、前記研磨対象物は、光学素子成型に使用する金型であることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項1乃至9のいずれか一つの構成に加えて、前記研磨対象物は、球冠体又はワイエルストラス型であることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項1乃至9のいずれか一つの構成に加えて、前記研磨対象物は、シリンドリカル型であることを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項1乃至9のいずれか一つの構成に加えて、前記研磨対象物は、F値が0.6より小さいことを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項10又は11に記載の研磨装置を用いて前記研磨対象物の研磨加工を行う研磨方法としたことを特徴とする。
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の研磨方法により研磨された光学素子としたことを特徴とする。
請求項18に記載の発明は、請求項17に記載の光学素子を光学系に配置した露光装置としたことを特徴とする。
請求項1に記載の研磨装置によれば、噴射工具の先端に噴射部が設けられ、該噴射部と研磨対象物との間に研磨液を介在させて前記噴射部から気体を噴射することにより前記研磨対象物の表面研磨を行う研磨装置であって、前記噴射部は、中空の球形状を呈し、前記気体を噴射する複数の噴射口を有するため、直接噴射工具から研磨液を噴射せず、気体を噴射することにより、噴射工具の長寿命化及び高安定化を図ることができる。とりわけ半球凹面や半球凸面等を高精度に研磨できる。また、研磨対象物の加工領域を広域化できるので、研磨効率を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、前記気体の圧力を測定する圧力測定部と、前記圧力を変更する圧力変更部と、前記噴射工具と前記研磨対象物との間隔を測定する間隔測定部と、前記間隔を変更する間隔変更部とを備えているので、CNCによる研磨制御が可能な研磨装置を提供できる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、前記噴射工具は駆動部を備え、該駆動部には前記噴射部を保持するための筒状の保持部が取り付けられており、前記噴射部が前記保持部の軸心を中心として回転可能に構成されているため、加工対象領域の研磨速度を平均化でき、より高精度な研磨が可能となる研磨装置を提供できる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項3の効果に加えて、前記保持部は、軸心に対して平行移動可能であるので、CNCによる研磨制御が可能な研磨装置を提供できる。また、研磨対象物が半球凹面のような形状の場合、噴射工具と研磨対象物との機械干渉が起こらず、加工領域が制限されることなく高精度な研磨が実施できる。さらに、研磨対象物が半球凸面又は半球凹面のような形状の場合、噴射工具を研磨対象物の凸面又は凹面形状に従って回動させる必要がないので、高精度な研磨が実施できる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項3の効果に加えて、前記軸心と、凹型表面形状を有する前記研磨対象物又は凸型表面形状を有する前記研磨対象物の中心軸とのなす角度は、±3°以内に設定されているため、高精度な研磨が実施できる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、前記噴射部を水平方向に分割した各輪帯領域の前記噴射口の数は、同数であるので、噴射部の全面で研磨速度を一定にすることができるので、広域の表面研磨等に好適とされる研磨装置を提供できる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、前記噴射部を水平方向に分割した各輪帯領域の前記噴射口は、等間隔に配置されており、且つ、隣り合う輪帯領域の噴射口の位置は少なくとも1ヶ所で半ピッチずれて配置されているので、球面全体に渡って噴射口を均等に分布させることができる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項2の効果に加えて、前記間隔測定部で測定された間隔に基づいて、前記間隔を一定に保つので、研磨対象物の被加工面に、より良好に追随するよう、研磨工具のCNCによる研磨が実施可能な研磨装置を提供できる。
請求項9に記載の発明によれば、請求項2の効果に加えて、前記圧力測定部で測定された圧力に基づいて、前記圧力を一定に保つので、研磨対象物の被加工面を均一に研磨加工できる。
請求項10に記載の発明によれば、前記研磨対象物を石英又は蛍石からなる光学素子としても、光学素子に要求される高精度の研磨を行うことができる。
請求項11に記載の発明によれば、前記研磨対象物を半導体又は金属からなる光学素子としても、光学素子に要求される高精度の研磨を行うことができる。
請求項12に記載の発明によれば、前記研磨対象物を光学素子成型に使用する金型としても、かかる金型に要求される高精度の研磨を行うことができる。
請求項13に記載の発明によれば、前記研磨対象物を球冠体又はワイエルストラス型としても、研磨対象物を高精度に研磨することができる。
請求項14に記載の発明によれば、前記研磨対象物をシリンドリカル型としても、前記研磨対象物を高精度に研磨することができる。
請求項15に記載の発明によれば、前記研磨対象物は、F値が0.6より小さいとするので、前記研磨対象物を高精度に研磨することができる。
請求項16に記載の発明によれば、請求項10又は11に記載の研磨装置を用いて研磨対象物の研磨加工を行う研磨方法としたため、噴射工具の長寿命化及び高安定化を図ることができると共に、半球凹面や半球凸面等を高精度に研磨でき、しかも、研磨対象物の加工領域を広域化できるので、研磨効率を向上させることができる。
請求項17に記載の発明によれば、請求項16に記載の研磨方法により研磨されたため、より高精度の研磨面を有する光学素子を得ることができる。
請求項18に記載の発明によれば、請求項17に記載の光学素子を光学系に配置した露光装置としたため、高精度に表面形状が研磨されて優れた光学特性を有する光学素子を用いているので、より高精度に露光することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[発明の実施の形態1]
[発明の実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態1について、図1乃至図4を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る研磨装置の概念図である。
まず構成を説明すると、研磨装置8は、噴射工具1の先端に噴射部1aが設けられ、この噴射部1aと研磨対象物2との間に研磨液3を介在させて噴射部1aから気体4を噴射することにより、研磨対象物2の被加工面2aの研磨を行うことができるように構成されている。この研磨対象物2は設置台6を有する容器5内に収容され、この容器5内に貯留された研磨液3に研磨対象物2が浸っている。
その噴射工具1は、駆動部1eの下方に筒状の保持部1cが設けられ、この保持部1cの先端部に噴射部1aが取り付けられている。この取付けは、ねじ込み式にすることにより、噴射部1aを容易に交換することができる。その駆動部1eにより、保持部1cを介して噴射部1aが回転可能で、且つ、上下左右前後方向に移動可能に設けられ、保持部1cがその軸心9に対して平行移動可能となっている。また、この軸心9は、凹型表面形状を有する研磨対象物2又は凸型表面形状を有する研磨対象物2の中心軸10とのなす角度が、±3°以内に設定されている。
また、その噴射部1aは、図2に示すように、中空の球形状を呈し、内外に貫通する多数の貫通孔1dが形成され、これら貫通孔1dの噴射口1bから気体が噴射されるようになっている。これら噴射口1bは、水平方向に分割した輪帯領域11について、領域iにおける隣り合う噴射口1bの間隔を、2πr(i)/N(i)で表すことができる。ここで、r(i)は、輪帯領域iの中心半径、N(i)は、領域iにおける噴射口1bの数である。
ここで、噴射部1aは、噴射口1bの数N(i)が輪帯領域i毎に一定になっている。すなわち、噴射部1aを回転させた時に、輪帯領域i毎に一定の数の噴射口1bが被加工面2aを通過する。これによって、異なる輪帯領域iでも、噴射される気体4の量が一定になり、各輪帯領域iが担う研磨量を等しくすることができる。従って、噴射部1aの全面で研磨速度を一定にすることができるので、広域の表面研磨等に好適である。
さらに、前記駆動部1eの上側には、気体供給部1fが設けられ、この気体供給部1fから気体4が噴射部1aに圧送されるように構成されている。また、この気体供給部1fには、気体4の圧力を測定する圧力測定部と、圧力を変更する圧力変更部が設けられると共に、駆動部1e側には、図示省略の間隔測定部により測定された噴射工具1と研磨対象物2との間隔sを変更する間隔変更部が設けられ、その圧力又は間隔sを所定の値に制御するように構成されている。
その圧力測定部としては、例えば圧力計が用いられ、この圧力計により測定された圧力値が圧力変更部へ送られ、不図示のバルブに指示を送ることにより、気体4が噴出させられる流量及び圧力が所定の値になるように制御される。
また、間隔測定部としては、例えばツールセッターが用いられ、測定された工具先端位置情報が間隔変更部へ送られ、その情報に基づいて、駆動部1eにより、噴射部1aが研磨対象物2に対し所定の間隔sとなるように、上下左右前後方向に駆動制御されるように構成されている。
次に、作用について説明する。
図3は凹面研磨の方法、図4は凸面研磨の方法を説明するための概念図である。
駆動部1eにより、噴射部1aを回転(10〜500rpm)させると共に、研磨対象物2との所定の間隔sとなるように、図3又は図4中実線又は二点鎖線に示すように、保持部1cが平行移動され、上下左右前後方向に駆動制御される。
これと同時に、気体供給部1fから噴射部1aへ気体4が圧送され、この噴射部1aの複数の噴射口1bから気体4が研磨対象物2に向けて噴射される。この噴射される気体4は、気体供給部1fにより所定の流量及び圧力に制御される。
すると、その気体4は、噴射口1bの周辺の研磨液3を巻き込みながら研磨対象物2に衝突する。巻き込まれた研磨液3が研磨対象物2の表面に衝突することによって、研磨対象物2の表面が研磨される。
ところで、前記駆動制御は、以下のように行われる。
被加工面2aの形状を表す式z=f(x,y)を用いて、研磨対象物2の被加工面2a上の位置(x,y,z)における被加工面2aの法線ベクトルの方向余弦(l,m,n)を求め、噴射部1aの球面の半径r、噴射工具1と被加工面2aとの間隔sとすると、補正量(dx,dy,dz)は、dx=l×(r+s)、dy=m×(r+s)、dz=n×(r+s)と表すことができ、噴射部1aの球面の中心位置(X,Y,Z)は、面上の研磨位置(x,y,z)から補正量(dx,dy,dz)によって補正される位置で表すことができる。こうして、被加工面2aにおける研磨位置によって噴射工具1の傾斜姿勢を指示する必要がなく平易に研磨することができる。
このようなものにあっては、直接、噴射部1aから研磨液3を噴射せず、気体4を噴射することにより、噴射工具1の長寿命化及び高安定化を図ることができる。とりわけ半球凹面や半球凸面等を高精度に研磨できる。また、研磨対象物2の加工領域を広域化できるので、研磨効率を向上させることができる。
また、噴射部1aを回転させることで、噴射口1bの配置を平均化することができ、より均一な研磨が可能となる。
さらに、全ての噴射口1bから気体4が噴射されるので、曲率のない平坦な噴射工具31を用いていた従来技術のように、噴射工具31の傾斜姿勢を指示する必要がなく、噴射部1aの位置のみを制御すれば良いという利点がある。
さらにまた、保持部1cは、軸心9に対して平行移動可能であるので、CNCによる研磨制御が可能となる。また、研磨対象物2が半球凹面のような形状の場合、噴射工具1と研磨対象物2との機械干渉が起こらず、加工領域が制限されることなく高精度な研磨が実施できる。さらに、研磨対象物2が半球凸面又は半球凹面のような形状の場合、噴射工具1を研磨対象物2の凸面又は凹面形状に従って回動させる必要がないので、高精度な研磨が実施できる。
この研磨対象物2は、主に、石英又は蛍石からなる光学素子を対象としているが、半導体またはカメラ用非球面レンズ金型等の金属でもよい。本発明の研磨装置8によれば、研磨対象物2をより高精度に研磨することが可能となるため、かかる光学素子の研磨も良好に行うことができる。
また、研磨対象物2を、固体浸レンズ(ソリッドイマージョンレンズ、Solid Immersion Lens:SIL)等の球冠体、ワイエルストラス型とした場合でも、球形状の噴射部1aを用いることにより、その上部の顎の部分も良好に研磨できる。
さらに、研磨対象物2を、長手方向に一定の断面形状を有するシリンドリカル型とした場合でも、表面研磨を従来技術に比してより高精度に実施できる。
さらにまた、研磨対象物2として、F値が0.6以下の曲面を有する場合でも、表面研磨を従来技術に比してより高精度に実施できる。
[発明の実施の形態2]
[発明の実施の形態2]
以下、本発明の実施の形態2について、図5を用いて説明する。
図5は、本発明の実施の形態2に係る噴射部1a等を示す拡大図である。各輪帯領域iの噴射口1bは、等間隔に配置されており、かつ、隣り合う輪帯領域の噴射口1bは半ピッチずれて配置されている。つまり、異なる輪帯領域iで見ても、隣り合う噴射口1bの間隔が一定になっており、球面全体に渡って噴射口1bを均等に分布させることができる。
他の構成及び作用は、本発明の実施の形態1と同様であるので、同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
[発明の実施の形態3]
[発明の実施の形態3]
以下、本発明の実施の形態3について図6を用いて説明する。
本発明の実施の形態3は、上述のような研磨装置8により研磨された光学素子を配置した露光装置である。
この露光装置40は、少なくとも、エキシマレーザ等を露光光として供給するための光源41、この露光光をマスクRに供給するための照明光学系42、マスクRのパターンのイメージを被露光基板W上に投影するための投影光学系43を含んでいる。
照明光学系42は、マスクRと被露光基板Wとの間の相対位置を調節するためのアライメント光学系44を含んでいる。マスクRは、マスク交換系45により位置が制御されるマスクステージ46に配置されている。被露光基板Wは、ステージ制御系47により位置が制御されるウェハーステージ48に配置されている。さらに、光源41、アライメント光学系44、マスク交換系45、ステージ制御系47は、主制御部49によって制御されている。
このような露光装置40では、詳細な図示は省略されているが、多数の光学素子が、照明光学系42及び/又は投影光学系43に配置されている。そして、これらの多数の光学素子のうちのより多くのものとして、前記のような研磨装置8を用いて研磨された光学素子が用いられている。
このような露光装置40によれば、照明光学系42及び/又は投影光学系43を構成する光学素子として、高精度に表面形状が研磨されて優れた光学特性を有する光学素子を用いているので、より高精度に露光することが可能である。
1 噴射工具
1a 噴射部
1b 噴射口
1c 保持部
1e 駆動部
1f 気体供給部
2 研磨対象物
3 研磨液
4 気体
5 容器
6 設置台
8 研磨装置
9 軸心
10 中心軸
11、12 輪帯領域
40 露光装置
1a 噴射部
1b 噴射口
1c 保持部
1e 駆動部
1f 気体供給部
2 研磨対象物
3 研磨液
4 気体
5 容器
6 設置台
8 研磨装置
9 軸心
10 中心軸
11、12 輪帯領域
40 露光装置
Claims (18)
- 噴射工具の先端に噴射部が設けられ、該噴射部と研磨対象物との間に研磨液を介在させて前記噴射部から気体を噴射することにより前記研磨対象物の表面研磨を行う研磨装置であって、
前記噴射部は、中空の球形状を呈し、前記気体を噴射する複数の噴射口を有することを特徴とする研磨装置。 - 前記気体の圧力を測定する圧力測定部と、前記圧力を変更する圧力変更部と、前記噴射工具と前記研磨対象物との間隔を測定する間隔測定部と、前記間隔を変更する間隔変更部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
- 前記噴射工具は駆動部を備え、該駆動部には前記噴射部を保持するための筒状の保持部が取り付けられており、前記噴射部が前記保持部の軸心を中心として回転可能に構成されたことを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
- 前記保持部は、前記軸心に対して平行移動が可能であることを特徴とする請求項3に記載の研磨装置。
- 前記軸心と、凹型表面形状を有する前記研磨対象物又は凸型表面形状を有する前記研磨対象物の中心軸とのなす角度は、±3°以内に設定されていることを特徴とする請求項3に記載の研磨装置。
- 前記噴射部を水平方向に分割した各輪帯領域の前記噴射口の数は、同数であることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
- 前記噴射部を水平方向に分割した各輪帯領域の前記噴射口は、等間隔に配置されており、かつ、隣り合う輪帯領域の噴射口の位置は少なくとも1ヶ所で半ピッチずれて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
- 前記間隔測定部で測定された間隔に基づいて、前記間隔を一定に保つことを特徴とする請求項2に記載の研磨装置。
- 前記圧力測定部で測定された圧力に基づいて、前記圧力を一定に保つことを特徴とする請求項2に記載の研磨装置。
- 前記研磨対象物は、石英又は蛍石からなる光学素子であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一つに記載の研磨装置。
- 前記研磨対象物は、半導体又は金属からなる光学素子であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一つに記載の研磨装置。
- 前記研磨対象物は、光学素子成型に使用する金型であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一つに記載の研磨装置。
- 前記研磨対象物は、球冠体又はワイエルストラス型であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一つに記載の研磨装置。
- 前記研磨対象物は、シリンドリカル型であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一つに記載の研磨装置。
- 前記研磨対象物は、F値が0.6より小さいことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一つに記載の研磨装置。
- 請求項10又は11に記載の研磨装置を用いて前記研磨対象物の研磨加工を行うことを特徴とする研磨方法。
- 請求項16に記載の研磨方法により研磨されたことを特徴とする光学素子。
- 請求項17に記載の光学素子を光学系に配置したことを特徴とする露光装置。
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JP2004064246A Pending JP2005246586A (ja) | 2004-03-08 | 2004-03-08 | 研磨装置、研磨方法、光学素子及び露光装置 |
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JP (1) | JP2005246586A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20180122143A (ko) * | 2017-05-02 | 2018-11-12 | 엠.씨.케이 (주) | 연마 장치 및 그 방법 |
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2004
- 2004-03-08 JP JP2004064246A patent/JP2005246586A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20180122143A (ko) * | 2017-05-02 | 2018-11-12 | 엠.씨.케이 (주) | 연마 장치 및 그 방법 |
KR101964065B1 (ko) * | 2017-05-02 | 2019-04-01 | 엠.씨.케이(주) | 연마 장치 및 그 방법 |
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