JP2005246210A - ジメチルエーテル改質用触媒およびこれを用いる水素含有ガスの製造方法 - Google Patents

ジメチルエーテル改質用触媒およびこれを用いる水素含有ガスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】DMEの改質により水素を製造するに際し、空気酸化により活性が低下することが
なく、また十分な反応速度の得られる高温においてもメタン生成を抑制し得る新たなDEM
改質用触媒を提供することを主な目的とする。
【解決手段】1.酸化ガリウムを触媒活性成分とすることを特徴とするジメチルエーテル改質用触媒。
2.酸化ガリウムと、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタニウム、酸化ケイ素、酸化ゲルマニウム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化セリウム、酸化インジウムおよび酸化亜鉛からなる群から選ばれた金属酸化物の少なくとも1種とを含有する上記項1に記載のジメチルエーテル改質用触媒。
3.上記項1または2に記載の触媒の存在下にジメチルエーテルと水蒸気および/または二酸化炭素とを接触させることを特徴とする水素含有ガスの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ジメチルエーテル(以下「DME」と略記することがある)を水蒸気改質するこ
とにより、水素を生成させる触媒およびこの触媒を用いる水素含有ガスの製造方法に関する。
近年、次世代型のエネルギー供給技術として、エネルギー効率に優れた各種の燃料電池(燃料発電装置)が注目されている。中でも、プロトン導電性膜にアノードとカソードとを配設した固体高分子形燃料電池は、小型化が可能である、低温での作動が可能であるなどの利点を備えているので、可搬型発電装置としての実用研究が精力的に進められている。固体高分子形燃料電池としては、燃料として水素を用いるものが、最も効率が良く、一般的である。しかしながら、水素は、容易には液化しないので、可搬性に劣るという問題点を有している。そのため、可搬性に優れた液体のメタノールを水蒸気と接触させて改質することにより、オンサイトで水素を得ることが検討されている。
メタノールを水素へと改質するためには、メタノールを気化させる必要がある。しかしながら、気化器を併設する場合には、発電装置が大型化するので、可搬型装置としての利点が損なわれる。
最近、メタノールに代わる水素製造原料として、DMEが注目されている。DMEは、種々の方法により製造可能であり、例えば、メタノールを脱水することにより、製造することができる。さらに、炭化水素ガス(例えば、炭鉱内で発生するメタンガスなど)からDMEを製
造する技術(Gas-To-Liquid:GTL技術)の開発も、精力的に行われている。
DMEは、常温・常圧において気体であるが、5気圧程度に加圧することで、容易に液体となる。すなわち、DMEには、液体の形態で輸送乃至移動を行うことができ、水素製造反応
時には常圧に戻すのみで、気化するので、改質反応系に気化器を併設する必要がないという大きな利点がある。
このDMEの改質反応には、加水分解反応を促進するための酸触媒と加水分解反応により
生成したメタノールを改質する触媒であるCu-Zn系触媒(特許文献1)またはPtを含む触媒(特許文献2)とが通常用いられている。しかしながら、Cu-Zn触媒には、Cuが空気中で酸化されることにより、活性が損なわれるという問題がある。これに対し、Pt系触媒を使用する場合には、酸化による活性劣化という問題は殆ど生じないが、十分な反応速度が得られる高温になると、COの水素化反応が進行してメタンが生成し、水素濃度が低下するという問題が生じる。
特開平10-174870号公報 特開2000-320407号公報
従って、本発明は、DMEの改質により水素を製造するに際し、空気酸化により失活する
ことがなく、また十分な反応速度の得られる高温においてもメタン生成を抑制し得る新たなDEM改質用触媒を提供することを主な目的とする。
また、本発明は、DMEを高効率で水素含有ガスに転換し得る触媒およびこの触媒を用い
るDMEの改質方法を提供することをも、目的とする。
本発明者は、上記の様な技術の現状を考慮しつつ、研究を重ねた結果、酸化ガリウムまたは酸化ガリウムと金属酸化物との混合物が、DMEの改質反応において、高い活性を発揮
することを見出した。
すなわち、本発明は、下記のDME改質用触媒およびこの触媒を使用する水素含有ガスの
製造方法を提供する。
1.酸化ガリウムを触媒活性成分とすることを特徴とするジメチルエーテル改質用触媒。2.酸化ガリウムと、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタニウム、酸化ケイ素、酸化ゲルマニウム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化セリウム、酸化インジウムおよび酸化亜鉛からなる群から選ばれた金属酸化物の少なくとも1種とを含有する上記項1に記載のジメチルエーテル改質用触媒。
3.上記項1または2に記載の触媒の存在下に、ジメチルエーテルと水蒸気および/または二酸化炭素とを接触させることを特徴とする水素含有ガスの製造方法。
本発明によれば、Ga2O3をチタニア、アルミナ、シリカなどの金属酸化物に担持するこ
とにより、空気中で劣化することなく、高温における取扱いが可能で、高活性を発揮するDME改質用触媒が得られる。
また、本発明によれば、DMEを原料として、燃料電池の燃料などとして有用な水素ガス
を効率よく製造することができる。
本発明によるDME改質用触媒は、酸化ガリウム単独からなるか、或いは酸化ガリウムと
金属酸化物の少なくとも1種とを配合乃至混合してなるものである。酸化ガリウムと他の金属酸化物(以下「併用金属酸化物」ということがある)とを併用する場合には、酸化ガリウムと併用金属酸化物の少なくとも1種とからなる物理的混合物、酸化ガリウムを併用金属酸化物に担持させた担持体、酸化ガリウムと併用金属酸化物とを含む複酸化物などの任意の形態で使用することができる。
酸化ガリウムと併用される金属酸化物は、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタニウム、酸化ケイ素、酸化ゲルマニウム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化セリウム、酸化インジウムおよび酸化亜鉛からなる群から選ばれた金属酸化物の少なくとも1種である。
酸化ガリウムと金属酸化物とを併用する触媒は、担持触媒或いは混合触媒を製造するための常法に従って、製造することができる。例えば、ガリウムの水溶性化合物を溶解させた水溶液に、担体としての金属酸化物を浸漬した後、乾燥し、焼成することにより、調製することができる(担持法)。この際、担体として、2種以上の金属酸化物を併せて浸漬しても良い。焼成は、通常大気中で行う。
ガリウムの水溶性化合物としては、水溶性である限り特に限定されないが、具体的には、硝酸ガリウム、塩化ガリウム、シュウ酸ガリウムなどが例示される。
或いは、酸化ガリウムと金属酸化物とを併用する触媒は、ゾル-ゲル法により調製した
粉末状生成物を乾燥し、焼成することにより、得ることもできる。この場合にも、焼成は通常大気中で行う。
或いは、酸化ガリウムと金属酸化物とを併用する触媒は、酸化ガリウム粉末と金属酸化物粉末とを所定の割合で、単に物理的に混合することによっても、調製することができる(混合法)。必要ならば、得られた粉末混合物を大気中で焼成しても良い。
酸化ガリウムと金属酸化物とを使用する触媒において、酸化ガリウムと併用金属酸化物との配合比は、酸化ガリウム1重量部に対し、通常併用金属酸化物10〜1000重量部程度で
あり、好ましくは10〜50重量部程度である。
酸化ガリウムを単独使用する場合の触媒の粒径は、DME改質時の条件、水分濃度、要求
寿命などを考慮して適宜選択すればよいが、通常0.1〜200μm程度であり、より好ましくは1〜100μm程度である。触媒の粒径は、SEMで確認することにより、容易に調整できる。
酸化ガリウムと他の金属酸化物とを物理的に混合して併用する場合、金属酸化物の粒径は、特に限定されるものではないが、均一な混合状態を得るために、酸化ガリウムの粒径と同様とすることが好ましい。
本発明触媒は、常法に従って、さらに成形したり、或いは基材にコートして使用するも可能である。この様な場合には、例えば、触媒とバインダーとしてのシリカ或いはシリカ-アルミナなどとを混合し、混合物をハニカム形状に成形したり、或いは、混合物をコー
ディエライト、ベースメタルなどからなるハニカム構造体にウォッシュコートすればよい。
本発明による触媒の存在下に、DMEの水蒸気改質を行って水素を製造するに際しては、
特に限定されるものではないが、例えば25〜400℃程度(より好ましくは80〜250℃程度)の温度において、DMEを完全に水素に変換させるために必要な理論量以上(理論量の1〜5倍量、より好ましくは2〜3倍量)の水蒸気を供給しつつ、流動下にDMEと水素とを反応させれば良い。DMEは、必要に応じて、窒素、アルゴン、ヘリウムなどのキャリアガスにより希釈
した混合物の形態で、反応に供しても良い。反応時の圧力は、常圧〜10MPa程度の範囲で
行うことができるが、常圧乃至その近傍とすることが有利である。
上記の反応においては、系内に他のガス成分、例えば、水素、一酸化炭素、二酸化炭素などが存在していても良い。特に、一酸化炭素が共存する場合には、一酸化炭素の除去と水素の製造が同時に行われるので、有利である。この際、残存する一酸化炭素が阻害要因となる場合(例えば、水素を燃料電池の燃料として使用する場合など)には、必要に応じて、一酸化炭素除去装置を併設すればよい。
以下に、実施例および比較例を示し,本発明の特徴とするところをより明確とする。
[比較例1]
Cu-Zn-Al 2 O 3 触媒の調製
Cu(NO3)2・3H2O (9.4g)とZn(NO3)2・6H2O(11.4g)を26mlの蒸留水に溶かし、80℃に
加熱した。この溶液をよく撹拌しながら85℃に保ったNa2CO3(9.9g)の水溶液(23ml)
を1時間かけて滴下した。滴下終了後、系のpHが8.0になったことを確認し、1時間撹拌し
た。次いで、沈殿生成物を吸引濾取し、“50℃に加熱した純水中で20分間撹拌する”という洗浄工程を3回繰り返した。濾液のpH が中性になったことをフェノールフタレインで確認した後、沈殿物を110℃で15時間乾燥した。得られた乾燥粉末(Cu-Zn:を大気中400℃で5時間焼成した。
得られたCu-Zn粉末(粒径10〜100μm)を同重量のAl2O3(粒径50〜100μm) と物理混合す
ることにより、Cu-Zn-Al2O3触媒を得た。
[実施例1]
ゾル-ゲル法によるGa 2 O 3 /Al 2 O 3 触媒の調製
1mol/lの硝酸ガリウムのエチレングリコール溶液と1mol/lの硝酸アルミニウム9水和物
のエチレングリコール溶液とを10:0〜0:10の種々の比率で混合した(表1参照)。得られた溶液を80℃に保ちながら、10時間攪拌した後、80℃から110℃まで徐々に昇温しつつ、エ
チレングリコールを減圧留去した。得られた粉末を乳鉢ですりつぶした後、200℃で5時間乾燥させ、空気中500℃で5時間焼成を行うことにより、表1に示す組成を有する本発明触媒を得た。
本実施例および下記実施例2〜10で得られた触媒(粒径は0.2〜10μmの範囲内にある)は、空気との接触下においても、酸化による活性低下は認められなかった。
[実施例2]
含浸法によるGa 2 O 3 -Al 2 O 3 触媒(Ga/Al = 1/9)の調製
硝酸ガリウム・6.28水和物(0.738g、2.00mmol)を3mlの水に溶かした。この水溶液を
γ-アルミナ(0.918g、9.00mmol)へと滴下し、80℃で12時間乾燥させ、次いで200℃で5時間乾燥させた後、500℃で5時間焼成して、本発明による触媒を調製した。
[実施例3]
含浸法によるGa 2 O 3 -9ZrO 2 触媒の調製
実施例2のγ-アルミナの代わりにZrO2(1.11g, 9.00mmol)を用い、実施例2と同様の手
法で本発明による触媒を調製した。
[実施例4]
含浸法によるGa 2 O 3 -9TiO 2 触媒の調製
実施例2のγ-アルミナの代わりにTiO2 (0.719g, 9.00 mmol)を用い、実施例2と同様の手法で本発明による触媒を調製した。
[実施例5]
Ga 2 O 3 -SiO 2 触媒の調製
実施例2のγ-アルミナの代わりに0.54gのSiO2を用い、かつ実施例2で用いた硝酸ガリウム水溶液に5mlの水を加えて希釈した溶液を用いて、実施例2と同様の手法により、本
発明による触媒を調製した。
[実施例6]
Ga 2 O 3 -GeO 2 触媒の調製
実施例2のγ-アルミナの代わりに0.942gのGeO2を用いて、実施例2と同様の手法により、本発明による触媒を調製した。
[実施例7]
Ga 2 O 3 -MnO 2 触媒の調製
実施例2のγ-アルミナの代わりに0.639gのMnO2を用いて、実施例2と同様の手法により、本発明による触媒を調製した。
[実施例8]
Ga 2 O 3 -Fe 2 O 3 触媒の調製
実施例2のγ-アルミナの代わりに1.437gのFe2O3を用いて、実施例2と同様の手法に
より、本発明による触媒を調製した。
[実施例9]
Ga 2 O 3 -CeO 2 触媒の調製
実施例2のγ-アルミナの代わりに1.549gのCeO2を用いて、実施例2と同様の手法により、本発明による触媒を調製した。
[実施例10]
Ga 2 O 3 -In 2 O 3 触媒の調製
実施例2のγ-アルミナの代わりに1.249gのIn2O3を用いて、実施例2と同様の手法により、本発明による触媒を調製した。
[実施例11]
Ga 2 O 3 -ZnO触媒の調製
実施例2のγ-アルミナの代わりに0.733gのZnOを用いて、実施例2と同様の手法により、本発明による触媒を調製した。
[実施例12]
0.5Ga 2 O 3 -9.5TiO 2 触媒の調製
実施例9のTl2O3の代わりに0.759gのTiO2を用いて、実施例2と同様の手法により、本発明による触媒を調製した。
[実施例13]
ゾル-ゲル法によるGa 2 O 3 -9TiO 2 触媒の調製
チタンテトライソプロポキシド(3.84g、 13.5mmol)のエチレングリコール溶液と硝酸ガリウムn水和物(1.11g、3mmol)のエチレングリコール溶液とを混合した。得られた溶液を80℃に保って10時間撹拌した後、80℃から110℃まで徐々に昇温しながら、エチレング
リコールを減圧留去した。得られた粉末を乳鉢ですりつぶした後、200℃で5時間乾燥させ、500℃で5時間焼成することにより、本発明による触媒を調製した。
[実施例14]
含浸法による0.5Ga 2 O 3 -9.5TiO 2 触媒の調製
実施例2において、γ-アルミナの代わりにTiO2 (0.719g、9.00 mmol)を用い、かつ1/2濃度の硝酸ガリウム水溶液を用いて、実施例2と同様の手法により、本発明による触媒を調製した。
[試験例1]
比較例1および実施例1〜14において得られた触媒を用いて、それぞれのDME改質触
媒としての性能を評価した。
すなわち、内径8mmミリの石英製ガラス管に所定のDME触媒(150g)を充填し、常圧下に固定床流通式反応装置を用いて、1%(容積)のジメチルエーテルおよび3%の水蒸気を含む
アルゴンガスを50ml/minで流通させることにより、DME改質活性を測定した。反応に際し
ては、温度を200℃から順次50℃刻みで400℃まで変化させた。この際の昇温速度は、10℃/分とした。また、各設定温度における反応時間は、約3分とした。
ガスクロマトグラフ分析装置を用いて、ガス状の反応生成物中に含まれる水素、メタン、一酸化炭素、二酸化炭素、未反応のジメチルエーテルおよびメタノールの濃度を測定した。
[試験例2]
反応原料中の水蒸気濃度の影響を調べるために、その濃度を1%刻みで4-6%まで変化
させる以外は試験例1と同様の条件で、DMEの改質反応を行った。
[試験例1〜2についての考察]
図1は、比較例1および実施例1に記した種々の比率で調製したGa2O3-Al2O3触媒を試
験例1の条件下で使用した場合の活性評価データを示す(図1-aは、DME転化率を示し、図1-bは、出口ガス中の水素濃度を示す)。
また、表1は、反応温度350℃での各種触媒反応性生物の出口濃度を示す。既知のCu-ZnO触媒は、アルミナと混合することにより活性が飛躍的に向上しているのに対し、Ga2O3
系では、アルミナを混合しても活性の向上は見られない。この様な結果から、本発明によるGa2O3系触媒を用いるDME改質反応は、既知の触媒を用いるDME改質反応とは異なった反
応であることが示唆される。
Figure 2005246210
Ga2O3を含まないアルミナ単独を用いた場合(図1-aおよび図1-bにおいて、酸化ガリウム濃度0モル%の場合)には、高温になるとDMEの加水分解が生じて、メタノールが生成さ
れるので、DME転化率が上がるが、水素の生成はほとんど見られない。これに対し、アル
ミナに少量の酸化ガリウムを加えると、反応温度300℃付近から水素が生成することが明
らかである。
表2は、酸化ガリウム単独、Ga2O3-Al2O3(Ga/Al=9/1または8/2)を用いて、試験例2の
条件下(反応温度は400℃)で、DME改質反応を行い、その生成物を調べた結果を示す。水分濃度を当量(3%)以上とすることにより、出口水素濃度が上昇することが明らかである。
Figure 2005246210
次に、触媒活性成分である酸化ガリウムを種々の金属酸化物に担持して、その担体としての効果を調べた。表3は、反応温度を350℃とし、10モル%のGa2O3を種々の金属酸化物に担持した触媒を用いた場合に得られたDME転化率、生成ガス中の水素および一酸化炭素
濃度を示す。表3から明らかな様に、反応温度350℃以上において、TiO2を担体とする触
媒を使用する場合に、特に水素の出口濃度が高くなることが判明した。
Figure 2005246210
そこで、実施例4と同様の手法により、比表面積の異なる市販のチタニアを担体として用いる種々の触媒を調製し、それぞれについて活性評価を行った。
表4は、チタニアI(石原産業(株)製、“ST-01”、光触媒用チタニア、アナターゼ型
、比表面積207m2/g)、チタニアII(日本アエロジル(株)製、“チタニアP-25”、主に
アナターゼ型、比表面積41 m2/g)およびチタニアIII(関東化学(株)製、アナターゼ
型、比表面積8 m2/g)にそれぞれ10mol%の酸化ガリウムを含浸担持することにより調製した3種の触媒の活性を示す。
なお、表4は、実施例14に記したゾル-ゲル法により調製された触媒によるデータも
併せて示す。
表4に示す様に、350℃においては、チタニアIを担体に用いた場合に、触媒活性が最
も高くなることが分かった。しかしながら、400℃では、DME転化率は他の触媒よりも高いものの、水素濃度が低くなることが分かった。これは、比表面積の大きいチタニアIを担体に用いた場合にのみ、高温度でのメタン化が進行したためである。
そこで、活性成分である酸化ガリウムの担持量を減らし、活性を抑えた触媒の調製を試みた。すなわち、担持する酸化ガリウムの量を5mol%に減らして、担体としてチタニアI
を用いた触媒を調製した。その結果、10mol%の酸化ガリウムを担持した触媒に比べて、DMEの転化率はやや低くなるものの、反応温度400℃での生成物中の水素濃度は高くなることが分かった。また、このチタニアIを担体とし、酸化ガリウムの担持量が5mol%である触
媒は、チタニアII或いはチタニアIIIに10mol%の酸化ガリウムを担持した触媒と比較しても、350℃での活性が高くなることが分かった。
これらの結果は、チタニアの構造制御、他成分の添加などの手段を用いて、Ga2O3の分
散度向上させることにより、活性の更なる向上が可能であることを示唆している。
Figure 2005246210
[実施例15]〜[実施例17]
酸化亜鉛、酸化コバルトおよび酸化マグネシウムのそれぞれを担体とする以外は実施例2の手法に準じて、本発明の触媒を得た。
これらの触媒を使用して、試験例1と同様の条件下にDME改質を行ったところ、いずれ
の場合にも、水素を含む反応ガスが得られた。
酸化ガリウムとγ-アルミナとの配合比が種々異なる触媒のDME転化率および水素収率を示すグラフである。

Claims (3)

  1. 酸化ガリウムを触媒活性成分とすることを特徴とするジメチルエーテル改質用触媒。
  2. 酸化ガリウムと、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタニウム、酸化ケイ素、酸化ゲルマニウム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化セリウム、酸化インジウムおよび酸化亜鉛からなる群から選ばれた金属酸化物の少なくとも1種とを含有する請求項1に記載のジメチルエーテル改質用触媒。
  3. 請求項1または2に記載の触媒の存在下にジメチルエーテルと水蒸気および/または二酸化炭素とを接触させることを特徴とする水素含有ガスの製造方法。

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