JP2005242335A - カラーフィルター用着色組成物の製造方法、カラーフィルター用着色組成物、カラーフィルターの製造方法およびカラーフィルター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 顔料、分散剤、樹脂ワニスおよび溶剤からなる混合物を分散機にて直径0.02mm以上0.2mm未満のマイクロビーズを使用して分散処理することを特徴とするカラーフィルター用着色組成物の製造方法。
【選択図】 なし
Description
野口 典久、「インキ製造と生産技術」、色材協会誌、第71巻(第1号)、57〜67頁(1998年)、日本色材協会
本発明者らは、CF用着色組成物の製造における上記顔料の分散上の問題点を解決し、CF用着色組成物またはカラーフィルターの色品位の向上を可能にする分散方法を開発すべく鋭意研究した結果、分散機の分散メディアとして直径0.02mm以上0.2mm未満のマイクロビーズを使用し、更に好ましくはアニュラー型の大流量循環式分散機と組み合わせることで、CF用着色組成物を製造し、該CF用着色組成物を用いてカラーフィルターを製造することにより、カラーフィルターとして最も重要な着色パターンの透明性を向上させることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
1.顔料、分散剤、樹脂ワニスおよび溶剤からなる混合物を分散機にて直径0.02mm以上0.2mm未満のマイクロビーズを使用して分散処理することを特徴とするCF用着色組成物の製造方法。
2.分散機が、アニュラー型大流量循環式分散機である前記1に記載のCF用着色組成物の製造方法。
3.前記1または2に記載の方法で得られたことを特徴とするCF用着色組成物。
4.カラーフィルター用基板に着色パターンを形成する工程を含むカラーフィルターの製造方法において、着色パターンを、前記3に記載のCF用着色組成物を使用して形成することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
5.前記4に記載の製造方法で形成されたことを特徴とするカラーフィルター。
また、この方法で得られたCF用着色組成物を使用することにより、優れた分光カーブ特性と、高い鮮明性、透明感、輝度、色純度でかつコントラストと、耐光性、耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性、耐水性などの諸堅牢性に優れたカラーフィルターを製造することができる。
本発明で使用し、主として本発明を特徴づける分散メディアであるマイクロビーズは、直径0.02mm以上0.2mm未満、好ましくは0.02〜0.15mmのビーズである。かかるマイクロビーズの材質はジルコニア、窒化ケイ素、シリコンカーバイトなどのセラミックが好適である。材質がガラスやスティールなどのものは、該ビーズの磨耗が激しく、得られるCF用着色組成物中の不純物の原因となり、好ましくない。
本発明で使用する顔料としては、従来からCF用着色組成物に用いられているR(赤色)顔料、G(緑色)顔料、B(青色)顔料、補色顔料、黒色顔料などが使用でき、特に限定されない。赤色顔料としては、例えば、アンスラキノン顔料、ジケトピロロピロール顔料が、緑色顔料としては、例えば、クロル化フタロシアニングリーン、ブロム化フタロシアニングリーンなどが、青色顔料としては、例えば、ε型銅フタロシアニンブルーが、黄色顔料としては、例えば、キノフタロン顔料、イソインドリン顔料、ニッケルアゾ錯体顔料が、紫色顔料としては、例えば、ジオキサジンバイオレット顔料が、黒色顔料としては、例えば、カーボンブラックなどが挙げられる。顔料の使用量は特に限定されないが、通常、後述の樹脂ワニスの樹脂バインダー100質量部に対し5〜500質量部の割合である。
<配合割合の一例>
顔料20質量部に対して、樹脂ワニス(固形分30質量%)30〜70質量部、分散剤(固形分50質量%)5〜20質量部、溶剤10〜50質量部。
樹脂ワニスとして感光性の樹脂ワニスを使用する場合には、前記ベースカラーにベンゾインエーテルやベンゾフェノンなどの従来公知の光重合開始剤を加え、感光性CF用着色組成物として使用される。また、上記の光重合開始剤に代えて熱重合開始剤を使用して熱重合性CF用着色組成物として使用することもできる。
アクリル樹脂ワニス(メタクリル酸/ブチルアクリレート/スチレン/ヒドロキシエチルアクリレート=25/50/15/10のモル比で共重合させたもの。重量平均分子量12,000、固形分30%)50部に、ジケトピロロピロール顔料(PR254)20部、高分子分散剤(ポリエステル酸のアミン塩、固形分50%)12部、および溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)(以下PMAと略す。)18部を配合し、該配合物をプレミキシングした後、得られた顔料分散混合液を1.5リットルの有効容積を有する横型のアニュラー型大流量循環式分散機(インバーター制御モーター:5.5kw)に0.05mmのジルコニアビーズを上記有効容積の95%となる量で充填した分散機を用いて、循環運転により分散処理を行った。
上記赤色ベースカラーをスピンナーを用いて、ガラス基板に1μmの厚さに塗布および乾燥して着色膜を形成し、該着色膜の色度(Y)を色度計(大日精化工業社製カラコムC)により、コントラストを色彩輝度計((株)トプコン社製トプコンBM−7内蔵コントラストメーター)により測定した。また、上記赤色ベースカラー中の顔料の平均粒子径を粒度分布計(大塚電子社製FPAR−1000)により測定した。また、上記赤色ベースカラーの40℃での貯蔵安定性を粘度(B型粘度計)で測定した。以上の測定結果を表1に示す。
実施例1で使用した顔料の代わりに表1に記載の顔料(PR177(実施例2)、PY139(実施例3)、PG36(実施例4)、PY150(実施例5)、PB15:6(実施例6)、PV23(実施例7)およびカーボンブラック(実施例8))を使用して実施例1と同様にしてそれぞれの色相のベースカラーを得た。ベースカラー中の顔料の平均粒子径、ベースカラーの貯蔵安定性、およびこれらのベースカラーから作製した着色膜の色度(Y)とコントラストを表1に示す。顔料としてカーボンブラックを用いたベースカラー(ブラックマトリックス形成用)については、該ベースカラーを用いて形成した黒色膜のOD値(マクベス濃度計で測定)を示す。
実施例1〜8で使用したアニュラー型大流量循環式分散機に代え、多ディスク型の羽根車を備えたパス方式の横型分散機を使用した以外は、それぞれの実施例1〜8と同様にして各色のベースカラーを調製し、同様にして着色膜を形成し、同様にして色度、コントラストおよびOD値を測定し、上記各色のベースカラー中の顔料の平均粒子径を求めた。さらに、ベースカラーの貯蔵安定性を試験した。結果を表1に示す。なお、比較例1〜8における前記混合物の分散条件は、1.5リットルの有効容積の分散室に0.5mmのジルコニアビーズを85%充填した。ビーズの周速は実施例1〜8と同じ10m/秒にて運転した。パス回数は32回行った。得られた各色のCF用着色組成物について実施例1〜8と同様にして測定した結果を表1に示す。
RGBのパターンを有するカラーフィルターを作製するために、表2に記載の配合処方によりR、GおよびBのCF用着色組成物を作製した。
また、この方法で得られたCF用着色組成物を使用することにより、優れた分光カーブ特性と、高い鮮明性、透明感、輝度、色純度でかつ高コントラストであり、耐光性、耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性、耐水性などの諸堅牢性に優れたカラーフィルターを製造することができる。
Claims (5)
- 顔料、分散剤、樹脂ワニスおよび溶剤からなる混合物を分散機にて直径0.02mm以上0.2mm未満のマイクロビーズを使用して分散処理することを特徴とするカラーフィルター用着色組成物の製造方法。
- 分散機が、アニュラー型大流量循環式分散機である請求項1に記載のカラーフィルター用着色組成物の製造方法。
- 請求項1または2に記載の方法で得られたことを特徴とするカラーフィルター用着色組成物。
- カラーフィルター用基板に着色パターンを形成する工程を含むカラーフィルターの製造方法において、着色パターンを、請求項3に記載のカラーフィルター用着色組成物を使用して形成することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
- 請求項4に記載の製造方法で形成されたことを特徴とするカラーフィルター。
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JP2005221804A (ja) * | 2004-02-06 | 2005-08-18 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | カラーフィルタ用着色材の製造方法、該方法により製造されるカラーフィルタ用着色材、およびカラーフィルタ |
WO2008038800A1 (fr) * | 2006-09-28 | 2008-04-03 | Seiko Precision Inc. | Filtre optique et son procédé de fabrication |
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JPS61133149A (ja) * | 1984-11-30 | 1986-06-20 | 花王株式会社 | 超微粒子の製造法 |
JP2001343517A (ja) * | 2000-06-01 | 2001-12-14 | Dainippon Printing Co Ltd | カラーフィルタ用顔料分散組成物とその製造方法およびディスプレー用カラーフィルタ |
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