JP2005242335A - カラーフィルター用着色組成物の製造方法、カラーフィルター用着色組成物、カラーフィルターの製造方法およびカラーフィルター - Google Patents

カラーフィルター用着色組成物の製造方法、カラーフィルター用着色組成物、カラーフィルターの製造方法およびカラーフィルター Download PDF

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Abstract

【課題】 輝度、色純度及びコントラストに優れたカラーフィルターを形成することができるカラーフィルター用着色組成物の製造方法を提供すること。
【解決手段】 顔料、分散剤、樹脂ワニスおよび溶剤からなる混合物を分散機にて直径0.02mm以上0.2mm未満のマイクロビーズを使用して分散処理することを特徴とするカラーフィルター用着色組成物の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液晶カラーディスプレイや撮像素子などの製造に使用されるカラーフィルター用着色組成物の製造方法およびカラーフィルターの製造方法に関する。さらに詳しくは輝度、色純度、コントラスト、透明性などに優れたカラーフィルターの製造に好適である、流動性や貯蔵安定性に優れたカラーフィルター用着色組成物の製造方法、カラーフィルター用着色組成物、カラーフィルターの製造方法およびカラーフィルターに関する。
液晶ディスプレイなどに使用されるカラーフィルターは、現在、フォトレジストに顔料を分散させた着色組成物、いわゆるカラーレジストを、スピンコート法等のコーティング法、電着法あるいは転写法により基板に塗布して着色膜を形成し、該膜にフォトマスクを介して露光および現像して上記着色膜をパターン化して着色パターン(画素)を形成する顔料分散液を用いる方法により主に作製されている。通常、カラーレジストは、アクリル系ポリマー中に顔料を分散させ、得られた顔料分散液(「ベースカラー」ともいう)にモノマーや光重合開始剤などを加え、ベースカラーに感光性を付与して作製されている。上記顔料としては、通常、カラーフィルター用に製造された一次粒子径が20〜50nmのカラーフィルター用顔料を使用し、該顔料とアクリル系ポリマーと高分子分散剤と溶剤とをプレミキシングし、直径が0.2mmから1mmのビーズを充填したビーズミルにより顔料を分散させ、カラーレジストのベースカラーとされている(非特許文献1)。
野口 典久、「インキ製造と生産技術」、色材協会誌、第71巻(第1号)、57〜67頁(1998年)、日本色材協会
最近では液晶ディスプレイも、パソコンのディスプレイからテレビ用の大画面ディスプレイへと発展しており、テレビ用の大画面ディスプレイには、パソコン用のディスプレイに比べ高度な色再現性、微妙な階調性が要求されている。こうした要求を満足させるため、高輝度、高色純度および高コントラストのカラーフィルターが求められるようになってきた。高輝度、高色純度および高コントラストのカラーフィルターを得るためには、カラーレジスト中の顔料粒子をより小さくすることが必要であり、それにより、カラーフィルターの輝度が上がり、かつ着色パターンを透過する光の散乱が抑えられる。しかしながら、従来の直径が0.2mmから1.0mmの範囲のビーズを用いる分散機による顔料の分散では、カラーフィルター用として製造されている顔料を一次粒子にまで再分散させるには非常に長時間を要しても、実質的に困難であった。その結果、カラーレジスト中の顔料が充分に一次粒子まで分散しないことから、得られたカラーレジストから形成される着色パターンの透明性に欠け、該パターンは、カラーフィルターとして光透過率が不十分であり、このような着色パターンからなるカラーフィルターは、高色純度やコントラストの点で不満足なものであった。
また、これまでの液晶ディスプレイは、従来のCRTより輝度や階調性が劣ることから、ディスプレイの表示性能を決定づけるカラーフィルターの更なる性能向上が要請され、着色パターンの透明性の改善や、コントラストの向上の必要が生じてきた。しかしながら、上記直径のビーズを使用する分散機によってカラーレジスト中の顔料を分散させるのでは、顔料の分散性向上による輝度の改良や、コントラストを向上させることは困難であり、これらの改善が要望されている。
本発明は上記の事情に鑑みて為されたものであり、本発明の目的は、輝度、色純度およびコントラストに優れたカラーフィルターを形成することができるカラーフィルター用着色組成物(以下単に「CF用着色組成物」という)の製造方法を提供することである。なお、本発明においては「CF用着色組成物」という用語は、カラーフィルターの着色パターンを形成するための組成物を意味するとともに、該組成物とするために使用する「ベースカラー」も含む意味である。
本発明者らは、CF用着色組成物の製造における上記顔料の分散上の問題点を解決し、CF用着色組成物またはカラーフィルターの色品位の向上を可能にする分散方法を開発すべく鋭意研究した結果、分散機の分散メディアとして直径0.02mm以上0.2mm未満のマイクロビーズを使用し、更に好ましくはアニュラー型の大流量循環式分散機と組み合わせることで、CF用着色組成物を製造し、該CF用着色組成物を用いてカラーフィルターを製造することにより、カラーフィルターとして最も重要な着色パターンの透明性を向上させることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明の別の態様により以下のものがされる。
1.顔料、分散剤、樹脂ワニスおよび溶剤からなる混合物を分散機にて直径0.02mm以上0.2mm未満のマイクロビーズを使用して分散処理することを特徴とするCF用着色組成物の製造方法。
2.分散機が、アニュラー型大流量循環式分散機である前記1に記載のCF用着色組成物の製造方法。
3.前記1または2に記載の方法で得られたことを特徴とするCF用着色組成物。
4.カラーフィルター用基板に着色パターンを形成する工程を含むカラーフィルターの製造方法において、着色パターンを、前記3に記載のCF用着色組成物を使用して形成することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
5.前記4に記載の製造方法で形成されたことを特徴とするカラーフィルター。
本発明によれば、好ましくはアニュラー型大流量循環式分散機にマイクロビーズを充填して、顔料、分散剤、樹脂ワニスおよび溶剤からなる混合物中の顔料を分散させることにより、顔料の平均粒子径が小さく、貯蔵安定性が良いCF用着色組成物を安定に製造することができる。
また、この方法で得られたCF用着色組成物を使用することにより、優れた分光カーブ特性と、高い鮮明性、透明感、輝度、色純度でかつコントラストと、耐光性、耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性、耐水性などの諸堅牢性に優れたカラーフィルターを製造することができる。
次に本発明を実施するための最良の形態を挙げて該実施態様をさらに詳細に説明する。
本発明で使用し、主として本発明を特徴づける分散メディアであるマイクロビーズは、直径0.02mm以上0.2mm未満、好ましくは0.02〜0.15mmのビーズである。かかるマイクロビーズの材質はジルコニア、窒化ケイ素、シリコンカーバイトなどのセラミックが好適である。材質がガラスやスティールなどのものは、該ビーズの磨耗が激しく、得られるCF用着色組成物中の不純物の原因となり、好ましくない。
また、本発明で使用する分散機(ミル)としては、アニュラー型の大流量循環式分散機が好ましい。さまざまなアニュラー型の大流量循環式分散機が市販されており、本発明では市販されている縦型および横型のいずれのアニュラー型の分散機も使用できる。前記マイクロビーズは分散機の有効容積の80〜100%の範囲で充填される。特に好ましい充填率は85〜100%の範囲である。
好ましいアニュラー型大流量循環式分散機は、高速回転する円筒状のローター(ローターは外側ローターと内側ローターとして配設された2本の円筒で形成されている空間内で回転する)を有するものである。外側の円筒とローター上部との間に形成されている入口から導入された分散液(プレミキシングされた顔料、分散剤、樹脂ワニスおよび溶剤からなる混合物)は、上記空間の最下部においてローターの外側からローターの内側へ回り込み、上方に流れる。分散機内を通過した分散液は中心部のスクリーンから排出される。
一方、分散液と一緒に循環するマイクロビーズは、マイクロビーズ自身の高速回転による遠心力でローター表面に集められ、ローターに設けられたスリットあるいは孔からローター内を上昇し、上記分散液入口を通って、分散機内に戻される。従って、上記マイクロビーズとスクリーンとが実質的に接触することもなく、分散機内で分散処理された分散液(CF用着色組成物)とマイクロビーズの分離が可能となる。さらにスクリーンの目詰まりを解消するスクリーン自体が回転する機構を装備する分散機がより好ましい。
大流量循環タイプのアニュラー型分散機を使用する利点として、上記分散処理されたCF用着色組成物中には粗粒の顔料粒子が少なくなり、分散処理された顔料の粒度分布がシャープになることが挙げられる。このようにして製造されたCF用着色組成物を用いてカラーフィルターを製造することによって、該カラーフィルターの着色パターンの透明性などが著しく向上する。
以上のように本発明においては、使用するビーズの直径を上記のように従来使用しているビーズの直径よりさらに小さくすることにより、幾何級数的に単位体積当りのビーズ個数が増え、前記プレミキシングされた混合物中の顔料とビーズとの衝突回数が飛躍的に増大する。従って、通常のビーズサイズを使用した顔料分散に比べて、顔料を100nm以下の微細な粒子に分散が可能であり、大幅に顔料の分散効率が増大する。
また、本発明において、上記のような直径のマイクロビーズを使用する他の利点として、使用するビーズの質量が軽くなることにより、該ビーズと顔料との衝突時の衝撃力が格段に弱くなり、顔料粒子の結晶構造に与える損傷が著しく軽減されることも挙げられる。また、CF用着色組成物に使用する顔料は、通常その粒子が表面処理剤で表面処理されているが、上記と同じ理由により、顔料粒子表面の上記処理剤による被覆状態が損なわれないことから、得られたCF用着色組成物の貯蔵安定性も飛躍的に向上する。
上記の方法で製造される本発明のCF用着色組成物は、顔料、分散剤、樹脂ワニスおよび溶剤から構成されている。
本発明で使用する顔料としては、従来からCF用着色組成物に用いられているR(赤色)顔料、G(緑色)顔料、B(青色)顔料、補色顔料、黒色顔料などが使用でき、特に限定されない。赤色顔料としては、例えば、アンスラキノン顔料、ジケトピロロピロール顔料が、緑色顔料としては、例えば、クロル化フタロシアニングリーン、ブロム化フタロシアニングリーンなどが、青色顔料としては、例えば、ε型銅フタロシアニンブルーが、黄色顔料としては、例えば、キノフタロン顔料、イソインドリン顔料、ニッケルアゾ錯体顔料が、紫色顔料としては、例えば、ジオキサジンバイオレット顔料が、黒色顔料としては、例えば、カーボンブラックなどが挙げられる。顔料の使用量は特に限定されないが、通常、後述の樹脂ワニスの樹脂バインダー100質量部に対し5〜500質量部の割合である。
本発明で使用する分散剤としては、従来公知のいずれの顔料の分散剤も使用できるが、カチオン性基やアニオン性基を有する高分子分散剤が好ましく使用される。また、溶剤も従来公知のCF用着色組成物に使用されている溶剤が使用できる。好ましい溶剤は、エチレングリコールやプロピレングリコールから誘導されるエーテル系やエステル系の溶剤である。
本発明において使用する樹脂ワニスとしては、従来からCF用着色組成物に使用されている公知の樹脂ワニスが用いられ、特に限定されない。また、上記樹脂ワニスの媒体は有機溶剤型でも水性媒体型でもよく、また、上記樹脂ワニスには、必要に応じて従来公知の添加剤、例えば、分散助剤、平滑化剤、密着化剤などを一種またはそれ以上適宜添加することができる。
樹脂ワニスとは、適当な媒体、例えば、有機溶剤や水性溶剤中に樹脂を溶解させたものであり、溶剤と樹脂とから構成されている。本発明で使用する樹脂ワニスとしては、感光性の樹脂ワニスと非感光性の樹脂ワニスのいずれもが使用できる。感光性樹脂ワニスとしては、例えば、紫外線硬化型インキ、電子線硬化型インキなどに用いられる感光性樹脂ワニスが挙げられ、非感光性樹脂ワニスとしては、例えば、凸版インキ、平版インキ、凹版グラビヤインキ、孔版スクリーンインキなどの印刷インキに使用する樹脂ワニス、インクジェットプリンティングに使用する樹脂ワニス、電着塗装に使用する樹脂ワニス、電子印刷や静電印刷の現像剤に使用する樹脂ワニス、熱転写フィルムまたはリボンに使用する樹脂ワニスなどが挙げられる。
感光性樹脂ワニスの具体例としては、例えば、感光性環化ゴム系樹脂、感光性フェノール系樹脂、感光性ポリアクリレート系樹脂、感光性ポリアミド系樹脂、感光性ポリイミド系樹脂などのワニス、および不飽和ポリエステル系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリエポキシアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、ポリエーテルアクリレート系樹脂、ポリオールアクリレート系樹脂などのワニス、あるいはこれらにさらに反応性希釈剤としてモノマーが加えられたワニスなどが挙げられる。上記感光性樹脂の中で好適な樹脂としては、アルカリ現像可能な分子中にフリーのカルボキシル基を有するアクリレート系の樹脂が挙げられる。
非感光性樹脂ワニスの具体例としては、例えば、セルロースアセテート系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、スチレン系(共)重合体、ポリビニルブチラール系樹脂、アミノアルキッド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アミノ樹脂変性ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリルポリオールウレタン系樹脂、可溶性ポリアミド系樹脂、可溶性ポリイミド系樹脂、可溶性ポリアミドイミド系樹脂、可溶性ポリエステルイミド系樹脂、ヒドロキシエチルセルロース、スチレン−マレイン酸エステル系共重合体の水溶性塩、(メタ)アクリル酸エステル系(共)重合体の水溶性塩、水溶性アミノアルキッド系樹脂、水溶性アミノポリエステル系樹脂、水溶性ポリアミド系樹脂などを含むワニスが挙げられ、これらは単独あるいは2種以上を組み合わせて使用される。
上記の各成分から構成される本発明のCF用着色組成物は、例えば、使用する顔料、樹脂ワニス、分散剤および溶剤を所定の比率で混合し、該混合物を常法に従ってプレミキシングし、これをマイクロビーズを充填したアニュラー型大流量循環式分散機で分散処理して該顔料に対応する色のベースカラーを調製し、該ベースカラーに必要な添加剤を添加したり、必要に応じて使用した樹脂ワニスと相溶する溶剤によって、顔料濃度や粘度などを調整して製造することができる。プレミキシングする際の顔料、樹脂ワニス、分散剤および溶剤の好ましい配合割合の一例は以下の通りである。
<配合割合の一例>
顔料20質量部に対して、樹脂ワニス(固形分30質量%)30〜70質量部、分散剤(固形分50質量%)5〜20質量部、溶剤10〜50質量部。
次に本発明の上記方法で得られたCF用着色組成物を用いるカラーフィルターの製造方法について説明する。
樹脂ワニスとして感光性の樹脂ワニスを使用する場合には、前記ベースカラーにベンゾインエーテルやベンゾフェノンなどの従来公知の光重合開始剤を加え、感光性CF用着色組成物として使用される。また、上記の光重合開始剤に代えて熱重合開始剤を使用して熱重合性CF用着色組成物として使用することもできる。
上記の感光性CF用着色組成物を用いて以下の通りカラーフィルターを製造することができる。透明基板上に上記感光性CF用着色組成物を、例えば、スピンコーター、低速回転コーターやロールコーター、ナイフコーターなどを用いて全面塗布を行うか、あるいは各種の印刷方法による全面印刷または形成すべきパターンよりやや大きな部分印刷を上記感光性CF用着色組成物を用いて上記透明基板上に行い、該塗布膜を予備乾燥後、該乾燥塗布膜にフォトマスクを密着させ、超高圧水銀灯を使用して露光を行ってパターンを焼き付けする。次いで現像および洗浄を行い、必要に応じポストベークを行うことにより所定のパターンを有するカラーフィルターを形成することができる。これらのカラーフィルターのパターン形成方法自体は公知であり、本発明においてはカラーフィルターのパターン形成方法は特に限定されない。
本発明において、前記非感光性CF用着色組成物を用いて以下の通りカラーフィルターのパターンを形成することができる。透明基板上に上記非感光性CF用着色組成物を、例えば、カラーフィルター用印刷インキとして上記した各種の印刷方法にて直接基板に着色パターンを印刷する方法、電着塗装(水性のCF用着色組成物を使用する)により基板に着色パターンを形成させる方法、インクジェットプリンティングにより基板に着色パターンを形成させる方法、電子印刷方法や静電印刷方法を用いたり、あるいは転写性基材に上記の方式などで一旦着色パターンを形成させてから、該パターンをカラーフィルター用基板に転写する方法などが挙げられる。次いで常法に従い、必要に応じてベーキングを行ったり、表面平滑化のための研磨を行ったり、表面保護のためのトップコーティングを行う。また、常法に従いブラックマトリックスを形成させて、所望のRGBのパターンを有するカラーフィルターを得ることができる。これらのカラーフィルターの製造方法自体は公知であり、本発明においてはカラーフィルターの製造方法は特に限定されない。
次に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、文中の「部」または「%」とあるのは質量基準である。また、PRはC.I.ピグメントレッド、PYはC.I.ピグメントイエロー、PGはC.I.ピグメントグリーン、PBはC.I.ピグメントブルー、PVはC.I.ピグメントバイオレットの略である。
実施例1
アクリル樹脂ワニス(メタクリル酸/ブチルアクリレート/スチレン/ヒドロキシエチルアクリレート=25/50/15/10のモル比で共重合させたもの。重量平均分子量12,000、固形分30%)50部に、ジケトピロロピロール顔料(PR254)20部、高分子分散剤(ポリエステル酸のアミン塩、固形分50%)12部、および溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)(以下PMAと略す。)18部を配合し、該配合物をプレミキシングした後、得られた顔料分散混合液を1.5リットルの有効容積を有する横型のアニュラー型大流量循環式分散機(インバーター制御モーター:5.5kw)に0.05mmのジルコニアビーズを上記有効容積の95%となる量で充填した分散機を用いて、循環運転により分散処理を行った。
分散機のスクリーンとしては0.015mmのものを使用した。ビーズ周速は10m/秒、循環量は300リットル/時、顔料分散混合液量10kg、分散時間は5時間で分散処理を行った。投入した積算動力は20kwhであった。分散処理された混合物を分散機から取り出した後、該混合物を顔料分が15%になるようにPMAを添加して希釈し、本発明の赤色ベースカラー(赤色CF用着色組成物)を得た。
上記赤色ベースカラーをスピンナーを用いて、ガラス基板に1μmの厚さに塗布および乾燥して着色膜を形成し、該着色膜の色度(Y)を色度計(大日精化工業社製カラコムC)により、コントラストを色彩輝度計((株)トプコン社製トプコンBM−7内蔵コントラストメーター)により測定した。また、上記赤色ベースカラー中の顔料の平均粒子径を粒度分布計(大塚電子社製FPAR−1000)により測定した。また、上記赤色ベースカラーの40℃での貯蔵安定性を粘度(B型粘度計)で測定した。以上の測定結果を表1に示す。
実施例2〜8
実施例1で使用した顔料の代わりに表1に記載の顔料(PR177(実施例2)、PY139(実施例3)、PG36(実施例4)、PY150(実施例5)、PB15:6(実施例6)、PV23(実施例7)およびカーボンブラック(実施例8))を使用して実施例1と同様にしてそれぞれの色相のベースカラーを得た。ベースカラー中の顔料の平均粒子径、ベースカラーの貯蔵安定性、およびこれらのベースカラーから作製した着色膜の色度(Y)とコントラストを表1に示す。顔料としてカーボンブラックを用いたベースカラー(ブラックマトリックス形成用)については、該ベースカラーを用いて形成した黒色膜のOD値(マクベス濃度計で測定)を示す。
比較例1〜8
実施例1〜8で使用したアニュラー型大流量循環式分散機に代え、多ディスク型の羽根車を備えたパス方式の横型分散機を使用した以外は、それぞれの実施例1〜8と同様にして各色のベースカラーを調製し、同様にして着色膜を形成し、同様にして色度、コントラストおよびOD値を測定し、上記各色のベースカラー中の顔料の平均粒子径を求めた。さらに、ベースカラーの貯蔵安定性を試験した。結果を表1に示す。なお、比較例1〜8における前記混合物の分散条件は、1.5リットルの有効容積の分散室に0.5mmのジルコニアビーズを85%充填した。ビーズの周速は実施例1〜8と同じ10m/秒にて運転した。パス回数は32回行った。得られた各色のCF用着色組成物について実施例1〜8と同様にして測定した結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1〜8のベースカラーおよび該ベースカラーから形成した着色膜は、比較例1〜8のベースカラーおよび着色膜に比べて、初期粘度および40℃貯蔵後の粘度(1ヶ月後)も低く、着色膜においては色度(Y)およびコントラストが高く、CF用着色組成物のベースカラーとして優れた性質を有していることがわかる。
Figure 2005242335
実施例9
RGBのパターンを有するカラーフィルターを作製するために、表2に記載の配合処方によりR、GおよびBのCF用着色組成物を作製した。
Figure 2005242335
シランカップリング剤処理を行ったガラス基板をスピンコーターにセットし、表2のRのCF用着色組成物を最初300rpmで5秒間、次いで1,200rpmで5秒間の条件でスピンコートした。次いで80℃で10分間プリベークを行い、モザイク状のパターンを有するフォトマスクをプリベークした塗膜に密着させ、超高圧水銀灯を用い100mJ/cm2の光量で露光を行った。次いで専用現像液および専用リンスで現像および洗浄を行い、ガラス基板上に赤色のモザイク状パターンを形成させた。
引き続いて緑色モザイク状パターンおよび青色モザイク状パターンを表2のGおよびBのCF用着色組成物を用いて上記の方法に準じて塗布および焼き付けを行って形成し、RGBのパターンを有するカラーフィルターを得た。得られたカラーフィルターは優れた分光カーブ特性を有し、耐光性や耐熱性などの堅牢性に優れ、また、光の透過性にも優れた性質を有し、液晶カラーディスプレイ用カラーフィルターとして優れた性質を示した。
本発明によれば、好ましくはアニュラー型大流量循環式分散機にマイクロビーズを充填して、顔料、分散剤、樹脂ワニスおよび溶剤からなる混合物中の顔料を分散させることにより、顔料の平均粒子径が小さく、貯蔵安定性が良いCF用着色組成物を安定に製造することができる。
また、この方法で得られたCF用着色組成物を使用することにより、優れた分光カーブ特性と、高い鮮明性、透明感、輝度、色純度でかつ高コントラストであり、耐光性、耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性、耐水性などの諸堅牢性に優れたカラーフィルターを製造することができる。

Claims (5)

  1. 顔料、分散剤、樹脂ワニスおよび溶剤からなる混合物を分散機にて直径0.02mm以上0.2mm未満のマイクロビーズを使用して分散処理することを特徴とするカラーフィルター用着色組成物の製造方法。
  2. 分散機が、アニュラー型大流量循環式分散機である請求項1に記載のカラーフィルター用着色組成物の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法で得られたことを特徴とするカラーフィルター用着色組成物。
  4. カラーフィルター用基板に着色パターンを形成する工程を含むカラーフィルターの製造方法において、着色パターンを、請求項3に記載のカラーフィルター用着色組成物を使用して形成することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
  5. 請求項4に記載の製造方法で形成されたことを特徴とするカラーフィルター。
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