JP2005242092A - ホトレジスト組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 安価に製造でき、かつ経時によるパーティクルの析出の増加が認められず優れた保存安定性を有し、さらに高感度・高残膜率を有するホトレジスト組成物を提供する。
【解決手段】 下記式(1)で表される1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤とアルカリ可溶性樹脂とを含有するホトレジスト組成物とする。
【化1】
(D1〜D4は互いに独立で、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニル基、アリールスルホニル基、アラルキルスルホニル基または水素であり、かつ、アリールスルホニル基および/またはアラルキルスルホニル基(以下Rと表す)と1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニル基(以下Qと表す)との比R/Qは平均で0.3/0.7〜0.45/0.55である。また、D1〜D4が1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニル基である数は、平均で、1.7〜2.5である。)
【選択図】 なし
【解決手段】 下記式(1)で表される1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤とアルカリ可溶性樹脂とを含有するホトレジスト組成物とする。
【化1】
(D1〜D4は互いに独立で、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニル基、アリールスルホニル基、アラルキルスルホニル基または水素であり、かつ、アリールスルホニル基および/またはアラルキルスルホニル基(以下Rと表す)と1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニル基(以下Qと表す)との比R/Qは平均で0.3/0.7〜0.45/0.55である。また、D1〜D4が1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニル基である数は、平均で、1.7〜2.5である。)
【選択図】 なし
Description
本発明はホトレジスト組成物に関するものであり、特に液晶ディスプレイの製造に好適で、製造が容易な高感度ホトレジスト組成物に関する。
ホトレジスト組成物、特に300nm以上の光に感光し、液晶ディスプレイの製造に好適なポジ型ホトレジスト組成物としては、アルカリ可溶性樹脂と感光剤としてのナフトキノンジアジド化合物とを含む組成物が用いられている。
該感光剤のナフトキノンジアジド化合物としては、一般的にポリヒドロキシ芳香族化合物と1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのスルホン酸エステル化合物が用いられている。液晶ディスプレイ製造に用いられるホトレジスト組成物用ポリヒドロキシ芳香族化合物としては一般的に、TFT(薄膜トランジスタ)用には2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、STN(超ねじれネマティック)用には2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンが用いられている(非特許文献1参照)。
液晶ディスプレイの製造に使用される基板は年々大型化し、ホトレジスト組成物の塗布方法もスリット&スピン法からスリットコーター法になってきている。このような変化に伴い、ホトレジスト組成物の粘度は低く、換言すれば、ホトレジスト組成物の固形分濃度は薄くなってくる傾向にある。ホトレジスト組成物の固形分濃度が薄くなると、ホトレジスト組成物溶液からの感光剤の経時による析出が起こり易くなってくる。また、最近の液晶ディスプレイの低価格化に伴いホトレジスト組成物にも低価格が要求されている。
現在、TFT液晶ディスプレイの製造用ホトレジスト組成物の感光剤としては、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエステルが用いられている(非特許文献1参照)。該エステルは、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジドスルホニルクロライドを塩基の存在下に反応させることにより得られるが、得られた生成物は一般的に2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンの4つの水酸基に1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基がランダムに結合して、モノ、ジ、トリ、テトラエステルの混合物になる。このため一般的には1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基の平均導入率あるいは平均導入モル数で表す。2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンへの1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基の平均導入モル数は、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン1モルに対して1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基2.5〜3.5モルの範囲がTFT液晶ディスプレイの製造用ホトレジスト組成物の感光剤として性能上好ましいとされている。平均導入モル数が2.5より小さいとその組成物をホトレジストとして使用する際の残膜率(塗膜の膜厚に対する現像後のレジスト膜厚の割合)が低下し、ホトレジスト組成物の性能上好ましくない。しかしながら、平均導入モル数が3.5より大きいと、ホトレジスト溶液から経時的に感光剤が析出し易くなる問題点がある。また、感光剤への1,2−ナフトキノンジアジドスルホニルクロリドの導入率が高くなると、感光剤の製造原価も高くなる。これは、感光剤の製造に使用する原料の中で1,2−ナフトキノンジアジドスルホニルハライドが一番高価であるためである。
このような要求の一つである、経時による異物の発生を防ぐナフトキノンジアジド化合物の製造方法が開示されている(特許文献1)。この文献は、主に集積回路作製のためのポジ型ホトレジスト組成物用キノンジアジドの製造方法であり、ポリヒドロキシ化合物の水酸基の一部または全部にアシル化剤および/またはスルホニル化剤と1,2−キノンジアジド化剤とを反応させる工程を含み、かつ、アシル化剤、スルホニル化剤および1,2−キノンジアジド化剤の総使用量をポリヒドロキシ化合物の水酸基1グラム当量に対して0.3モル以上とし、アシル化剤および/またはスルホニル化剤[A]と1,2−キノンジアジド化剤[Q]との使用割合を[A]/[Q]=0.01/0.99〜0.7/0.3[モル比]とする。このような範囲で得られたアシル化および/またはスルホニル化されたキノンジアジド感光剤の使用により、アシル化および/またはスルホニル化されていないキノンジアジド感光剤を使用したホトレジスト組成物と比較して、感度やホトレジストとして使用する際の残膜率のバランスを崩さず、異物の発生が極めて少ないホトレジスト組成物が得られることが記載されている。しかしながら、異物の発生を抑える以外の効果は記載されておらず、液晶ディスプレイ製造用に要求される低価格であることという要求に応えられない問題点が残る。
本発明の第1の目的は、残膜率や感度等の特性も良好で安価に製造できる感光剤を含むホトレジスト組成物の提供にある。本発明の第2の目的は,経時によるパーティクルの析出の増加が認められない、優れた保存安定性を有するホトレジスト組成物の提供にある。本発明の第3の目的は、液晶ディスプレイの製造に好適なホトレジスト組成物の提供にある。
本発明者等は、上記諸特性について検討した結果、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンに、アリールスルホニル基および/またはアラルキルスルホニル基と1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニル基とを特定のモル比で導入した1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤を含有するホトレジスト組成物は、レジスト組成物からの経時によるパーティクル発生が少なくかつ1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニル基の導入モル数が少なくても高感度と高残膜率とをバランスよく達成しうることを知見し、本発明を完成するに至った。
かかる本発明の第1の態様は、下記式(1)で表される1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤とアルカリ可溶性樹脂とを含有することを特徴とするホトレジスト組成物にある。
(D1〜D4は互いに独立で、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニル基、アリールスルホニル基、アラルキルスルホニル基または水素であり、かつ、アリールスルホニル基および/またはアラルキルスルホニル基(以下Rと表す)と1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニル基(以下Qと表す)との比R/Qは平均で0.3/0.7〜0.45/0.55である。また、D1〜D4が1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニル基である数は、平均で、1.7〜2.5である。)
本発明の第2の態様は、第1の態様において、液晶ディスプレイの製造に用いることを特徴とするホトレジスト組成物にある。
本発明のホトレジスト組成物は、安価に製造でき、かつ経時によるパーティクルの析出の増加が認められず優れた保存安定性を有し、さらに高感度・高残膜率を有する。それ故、特に液晶ディスプレイの製造に好適に用いることができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明のホトレジスト組成物は、アルカリ可溶性樹脂及び上記式(1)で表される1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤を含有する。上記式(1)中、アリールスルホニル基および/またはアラルキルスルホニル基と1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニル基との比R/Qは平均で0.3/0.7〜0.45/0.55であり、この比がこの範囲より小さいと、ホトレジスト組成物の感度向上の効果が小さく、大きいとレジストパターン形成の際のコントラストが小さくなる。
また、式(1)中、D1〜D4が1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニル基である数は、平均で1.7〜2.5である。1.7より小さいとホトレジストとして使用する際の残膜率が低くなり、また2.5より大きいと感度が低くなり実用的でなくなる。
上記式(1)で表される1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤は、酸中和剤の存在下、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンに、アリールスルホニルハライドおよび/またはアラルキルスルホニルハライドと、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニルクロリドとを、[アリールスルホニルハライド+アラルキルスルホニルハライド]/[1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニルクロリド]=0.3/0.7〜0.45/0.55のモル比で反応させることにより得られる。
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンに、アリールスルホニルハライドおよび/またはアラルキルスルホニルハライドと1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニルクロリドとを反応させるに際し、アリールスルホニルハライドとアラルキルスルホニルハライドと1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニルクロリドとを同時に反応させても、あるいは前後させて反応させてもよい。
1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニルクロリドとしては、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリドおよび1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−6−スルホニルクロリドから選択される少なくとも1種を挙げることができるが、価格的な面で1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリドが有利に用いられる。
また、アリールスルホニルハライドとしては、例えば、ベンゼンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルブロミド、p−トルエンスルホニルクロリド、p−トルエンスルホニルブロミド、p−メトキシベンゼンスルホニルクロリド、ナフタレンスルホニルクロリド等を挙げることができる。
アラルキルスルホニルハライドとしては、例えば、ベンジルスルホニルクロリド等を挙げることができる。
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンと、アリールスルホニルハライドおよび/またはアラルキルスルホニルハライドと、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニルクロリドとの反応は、一般的に、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、γ−ブチロラクトン、炭酸プロピレン、N−メチルピロリドン、プロピレングルコールモノメチルエーテルアセテート等から選択される少なくとも1種の有機溶媒中、酸中和剤の存在下で行われる。かかる酸中和剤としては、好ましくは有機アミン、例えばエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、トリプロピルアミン、トリイソブチルアミン、トリエタノールアミン、モノメチルジシクロヘキシルアミン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N−メチルピロリジン、1,4−ジメチルピペラジン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルアミノピリジン等を挙げることができる。酸中和剤の使用量は、[アリールスルホニルハライドおよび/またはアラルキルスルホニルハライド+1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニルクロリド]1モルに対し、通常、1.0〜1.5モル、好ましくは、1.05〜1.2モルである。1.0モルより小さいとスルホニルハライド類が残り易く、1.5モルより大きいと過剰の酸中和剤により1,2−キノンジアジド基が分解し易い。
反応は通常、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンと、アリールスルホニルハライドおよび/またはアラルキルスルホニルハライドと、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニルクロリドとを、有機溶媒に溶解後、これに有機アミンあるいは有機アミンを溶媒に溶解させた溶液を添加させるか、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンと有機アミンとを溶媒に溶解後、これに、アリールスルホニルハライドおよび/またはアラルキルスルホニルハライドと1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニルクロリド、あるいは、アリールスルホニルハライドおよび/またはアラルキルスルホニルハライドと1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホニルクロリドとを溶媒に溶解させたものを添加するなどし、縮合反応を行わせる。
反応混合物を純水または希薄な酸水溶液中に注ぐことにより1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤が析出する。析出した1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤はろ過し、純水または希薄な酸水溶液で洗浄、乾燥することにより目的とする1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤を得ることができる。
あるいは、例えば、特開平9−77736号公報や特開2002−207291号公報等に開示されているように、水と分液する性質を有する有機溶媒中で反応させて、反応後水洗して1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤を有機溶媒に溶解した形で得ることもできる。
本発明のホトレジスト組成物には、上記1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。更に、所望に応じ本発明の目的を損なわない範囲で、他の1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤を併用することができる。
本発明において用いられるアルカリ可溶性樹脂としては、例えばノボラック樹脂、ポリビニルフェノールまたはその誘導体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリビニルヒドロキシベンゾエート、カルボキシル基含有メタアクリル酸系樹脂等を挙げることができる。
好ましいアルカリ可溶性樹脂としては、ノボラック樹脂を挙げることができる。このようなノボラック樹脂は、モノ−、ジ−あるいはトリ−アルキルフェノール類とモノアルデヒド化合物やビスアルデヒド化合物で示されるアルデヒド類とを重縮合することによって得られる。
上記フェノール類としては、例えばo−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール等を挙げることができる。特にo−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノールおよび2,3,5−トリメチルフェノールが好ましい。これらのフェノール類は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
また、上記フェノール類と重縮合させるアルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、トリオキサン、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒド、フルフラール等を挙げることができる。これらのうち、ホルムアルデヒドを特に好適に用いることができる。
フェノール類とアルデヒド類との重縮合反応には、通常、酸性触媒が用いられる。この酸性触媒としては、例えば塩酸、硝酸、硫酸、ギ酸、シュウ酸、酢酸、トルエンスルホン酸等を挙げることができる。
本発明において、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤の好ましい配合量は、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対し該感光剤5〜100重量部であり、特に好ましくは20〜70重量部である。この配合量が5重量部より小さいとホトレジストとして使用する際の残膜率が著しく低下し、また100重量部より大きいと感度が低下する。
本発明のホトレジスト組成物には、必要に応じ、増感剤、界面活性剤等の各種配合剤を配合することができる。さらに本発明のホトレジスト組成物には、ホトレジストの放射線照射部の潜像を可視化させ、放射線照射時のハレーションの影響を少なくするために、染料や顔料を配合することができ、また接着性を改善するために、接着助剤を配合することもできる。さらに必要に応じて保存安定剤、消泡剤等も配合することができる。
本発明のホトレジスト組成物は、前述した1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤およびアルカリ可溶性樹脂並びに必要に応じて用いられる前述した各種配合剤を、例えば固形分濃度が20〜40重量%となるように溶剤に溶解し、孔径0.2μm程度のフィルターでろ過することによって調製される。
この際に用いられる溶剤としては、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル等を挙げることができる。さらに、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテート等の高沸点溶剤を添加することもできる。これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。
本発明のホトレジスト組成物からレジストパターンを形成する際には、前述したようにして調製されたホトレジスト組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えばシリコンウェハー、アルミニウムで被覆されたウェハー、ガラス、プラスチック等の基板上に塗布することにより、レジスト被膜を形成し、場合により予め加熱処理(プレベーク)を行ったのち、所定のマスクパターンを介して露光する。その際に使用される光としては、例えば紫外線、特にg線(波長436nm)が好適に用いられる。露光されたレジスト被膜をアルカリ現像液でアルカリ現像することにより、所定のレジストパターンを形成する。
本発明のホトレジスト組成物は、高感度・高残膜率で経時安定性もよく、安価に製造できるため、特に液晶ディスプレイの製造用として適している。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を何ら限定するものではない。
(感光剤Aの合成例)
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン24.62グラム(0.1モル)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド53.73グラム(0.2モル)、p−トルエンスルホニルクロリド19.06グラム(0.1モル)、γ−ブチロラクトン260グラムおよびアセトン230グラムを3つ口フラスコに仕込み均一に溶解した。次いでトリエチルアミン/アセトン=33.4グラム/33.4グラムの混合物を30〜35℃に保ちつつ、60分間で滴下した。同温度で40分間撹拌後、濃塩酸6.3グラムを加えて中和した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、この反応混合物を純水2400グラムに注ぎ、生じた沈殿物をろ別、水洗、乾燥して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤A83.6グラムを得た。
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン24.62グラム(0.1モル)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド53.73グラム(0.2モル)、p−トルエンスルホニルクロリド19.06グラム(0.1モル)、γ−ブチロラクトン260グラムおよびアセトン230グラムを3つ口フラスコに仕込み均一に溶解した。次いでトリエチルアミン/アセトン=33.4グラム/33.4グラムの混合物を30〜35℃に保ちつつ、60分間で滴下した。同温度で40分間撹拌後、濃塩酸6.3グラムを加えて中和した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、この反応混合物を純水2400グラムに注ぎ、生じた沈殿物をろ別、水洗、乾燥して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤A83.6グラムを得た。
(感光剤Bの合成例)
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン24.62グラム(0.1モル)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド61.79グラム(0.23モル)、p−トルエンスルホニルクロリド20.97グラム(0.11モル)、γ−ブチロラクトン270グラムおよびアセトン230グラムを3つ口フラスコに仕込み均一に溶解した。次いでトリエチルアミン/アセトン=37.85グラム/37.85グラムの混合物を30〜35℃に保ちつつ、60分間で滴下した。同温度で40分間撹拌後、濃塩酸7.1グラムを加えて中和した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、この反応混合物を純水2500グラムに注ぎ、生じた沈殿物をろ別、水洗、乾燥して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤B92.1グラムを得た。
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン24.62グラム(0.1モル)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド61.79グラム(0.23モル)、p−トルエンスルホニルクロリド20.97グラム(0.11モル)、γ−ブチロラクトン270グラムおよびアセトン230グラムを3つ口フラスコに仕込み均一に溶解した。次いでトリエチルアミン/アセトン=37.85グラム/37.85グラムの混合物を30〜35℃に保ちつつ、60分間で滴下した。同温度で40分間撹拌後、濃塩酸7.1グラムを加えて中和した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、この反応混合物を純水2500グラムに注ぎ、生じた沈殿物をろ別、水洗、乾燥して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤B92.1グラムを得た。
(感光剤Cの合成例)
感光剤Aの合成例において、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド48.36グラム(0.18モル)、p−トルエンスルホニルクロリド22.88グラム(0.12モル)を用いた以外は全く同様に合成して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤C79.7グラムを得た。
感光剤Aの合成例において、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド48.36グラム(0.18モル)、p−トルエンスルホニルクロリド22.88グラム(0.12モル)を用いた以外は全く同様に合成して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤C79.7グラムを得た。
(感光剤Dの合成例)
感光剤Aの合成例において、p−トルエンスルホニルクロリドの替わりにベンジルスルホニルクロリド19.07(0.1モル)を用いた以外は全く同様にして1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤D82.8グラムを得た。
感光剤Aの合成例において、p−トルエンスルホニルクロリドの替わりにベンジルスルホニルクロリド19.07(0.1モル)を用いた以外は全く同様にして1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤D82.8グラムを得た。
(感光剤Eの比較合成例)
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン24.62グラム(0.1モル)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド53.73グラム(0.2モル)、γ−ブチロラクトン200グラムおよびアセトン180グラムを3つ口フラスコに仕込み均一に溶解した。次いでトリエチルアミン/アセトン=22.3グラム/22.3グラムの混合物を30〜35℃に保ちつつ、60分間で滴下した。同温度で40分間撹拌後、濃塩酸4.2グラムを加えて中和した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、この反応混合物を純水1800グラムに注ぎ、生じた沈殿物をろ別、水洗、乾燥して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤E66.6グラムを得た。
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン24.62グラム(0.1モル)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド53.73グラム(0.2モル)、γ−ブチロラクトン200グラムおよびアセトン180グラムを3つ口フラスコに仕込み均一に溶解した。次いでトリエチルアミン/アセトン=22.3グラム/22.3グラムの混合物を30〜35℃に保ちつつ、60分間で滴下した。同温度で40分間撹拌後、濃塩酸4.2グラムを加えて中和した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、この反応混合物を純水1800グラムに注ぎ、生じた沈殿物をろ別、水洗、乾燥して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤E66.6グラムを得た。
(感光剤Fの比較合成例)
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン24.62グラム(0.1モル)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド80.60グラム(0.3モル)およびγ−ブチロラクトン500グラムを3つ口フラスコに仕込み均一に溶解した。次いでトリエチルアミン/アセトン=33.4グラム/33.4グラムの混合物を30〜35℃に保ちつつ、60分間で滴下した。同温度で40分間撹拌後、濃塩酸6.3グラムを加えて中和した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、この反応混合物を純水2500グラムに注ぎ、生じた沈殿物をろ別、水洗、乾燥して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤F90.1グラムを得た。
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン24.62グラム(0.1モル)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド80.60グラム(0.3モル)およびγ−ブチロラクトン500グラムを3つ口フラスコに仕込み均一に溶解した。次いでトリエチルアミン/アセトン=33.4グラム/33.4グラムの混合物を30〜35℃に保ちつつ、60分間で滴下した。同温度で40分間撹拌後、濃塩酸6.3グラムを加えて中和した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、この反応混合物を純水2500グラムに注ぎ、生じた沈殿物をろ別、水洗、乾燥して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤F90.1グラムを得た。
(感光剤Gの比較合成例)
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン24.62グラム(0.1モル)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド40.30グラム(0.15モル)、p−トルエンスルホニルクロリド14.30グラム(0.075モル)およびアセトン360グラムを3つ口フラスコに仕込み均一に溶解した。次いでトリエチルアミン/アセトン=25.0グラム/25.0グラムの混合物を30〜35℃に保ちつつ、60分間で滴下した。同温度で40分間撹拌後、濃塩酸4.8グラムを加えて中和した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、この反応混合物を純水1700グラムに注ぎ、生じた沈殿物をろ別、水洗、乾燥して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤G65.9グラムを得た。
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン24.62グラム(0.1モル)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド40.30グラム(0.15モル)、p−トルエンスルホニルクロリド14.30グラム(0.075モル)およびアセトン360グラムを3つ口フラスコに仕込み均一に溶解した。次いでトリエチルアミン/アセトン=25.0グラム/25.0グラムの混合物を30〜35℃に保ちつつ、60分間で滴下した。同温度で40分間撹拌後、濃塩酸4.8グラムを加えて中和した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、この反応混合物を純水1700グラムに注ぎ、生じた沈殿物をろ別、水洗、乾燥して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤G65.9グラムを得た。
(感光剤Hの比較合成例)
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン24.62グラム(0.1モル)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド48.36グラム(0.18モル)、p−トルエンスルホニルクロリド34.32グラム(0.18モル)、γ−ブチロラクトン270グラムおよびアセトン230グラムを3つ口フラスコに仕込み均一に溶解した。次いでトリエチルアミン/アセトン=40.1グラム/40.1グラムの混合物を30〜35℃に保ちつつ、60分間で滴下した。同温度で40分間撹拌後、濃塩酸7.6グラムを加えて中和した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、この反応混合物を純水1700グラムに注ぎ、生じた沈殿物をろ別、水洗、乾燥して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤H90.3グラムを得た。
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン24.62グラム(0.1モル)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド48.36グラム(0.18モル)、p−トルエンスルホニルクロリド34.32グラム(0.18モル)、γ−ブチロラクトン270グラムおよびアセトン230グラムを3つ口フラスコに仕込み均一に溶解した。次いでトリエチルアミン/アセトン=40.1グラム/40.1グラムの混合物を30〜35℃に保ちつつ、60分間で滴下した。同温度で40分間撹拌後、濃塩酸7.6グラムを加えて中和した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、この反応混合物を純水1700グラムに注ぎ、生じた沈殿物をろ別、水洗、乾燥して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤H90.3グラムを得た。
(感光剤Iの比較合成例)
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン24.62グラム(0.1モル)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド53.73グラム(0.2モル)、p−トルエンスルホニルクロリド12.72グラム(0.0667モル)、γ−ブチロラクトン260グラムおよびアセトン230グラムを3つ口フラスコに仕込み均一に溶解した。次いでトリエチルアミン/アセトン=29.7グラム/29.7グラムの混合物を30〜35℃に保ちつつ、60分間で滴下した。同温度で40分間撹拌後、濃塩酸5.6グラムを加えて中和した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、この反応混合物を純水2400グラムに注ぎ、生じた沈殿物をろ別、水洗、乾燥して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤I78.7グラムを得た。
2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン24.62グラム(0.1モル)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド53.73グラム(0.2モル)、p−トルエンスルホニルクロリド12.72グラム(0.0667モル)、γ−ブチロラクトン260グラムおよびアセトン230グラムを3つ口フラスコに仕込み均一に溶解した。次いでトリエチルアミン/アセトン=29.7グラム/29.7グラムの混合物を30〜35℃に保ちつつ、60分間で滴下した。同温度で40分間撹拌後、濃塩酸5.6グラムを加えて中和した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、この反応混合物を純水2400グラムに注ぎ、生じた沈殿物をろ別、水洗、乾燥して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤I78.7グラムを得た。
(感光剤Jの比較合成例)
2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン23.01グラム(0.1モル)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド60.45グラム(0.225モル)およびジオキサン550グラムを3つ口フラスコに仕込み均一に溶解した。次いでトリエチルアミン/アセトン=25.0グラム/25.0グラムの混合物を30〜35℃に保ちつつ、60分間で滴下した。同温度で40分間撹拌後、濃塩酸4.7グラムを加えて中和した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、この反応混合物を純水3000グラムに注ぎ、生じた沈殿物をろ別、水洗、乾燥して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤J73.8グラムを得た。
2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン23.01グラム(0.1モル)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド60.45グラム(0.225モル)およびジオキサン550グラムを3つ口フラスコに仕込み均一に溶解した。次いでトリエチルアミン/アセトン=25.0グラム/25.0グラムの混合物を30〜35℃に保ちつつ、60分間で滴下した。同温度で40分間撹拌後、濃塩酸4.7グラムを加えて中和した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、この反応混合物を純水3000グラムに注ぎ、生じた沈殿物をろ別、水洗、乾燥して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤J73.8グラムを得た。
(感光剤Kの比較合成例)
2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン23.01グラム(0.1モル)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド40.30グラム(0.15モル)、p−トルエンスルホニルクロリド14.30グラム(0.075モル)およびジオキサン550グラムを3つ口フラスコに仕込み均一に溶解した。次いでトリエチルアミン/アセトン=25.0グラム/25.0グラムの混合物を30〜35℃に保ちつつ、60分間で滴下した。同温度で40分間撹拌後、濃塩酸4.7グラムを加えて中和した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、この反応混合物を純水3000グラムに注ぎ、生じた沈殿物をろ別、水洗、乾燥して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤K67.5グラムを得た。
2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン23.01グラム(0.1モル)、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド40.30グラム(0.15モル)、p−トルエンスルホニルクロリド14.30グラム(0.075モル)およびジオキサン550グラムを3つ口フラスコに仕込み均一に溶解した。次いでトリエチルアミン/アセトン=25.0グラム/25.0グラムの混合物を30〜35℃に保ちつつ、60分間で滴下した。同温度で40分間撹拌後、濃塩酸4.7グラムを加えて中和した。析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ別し、この反応混合物を純水3000グラムに注ぎ、生じた沈殿物をろ別、水洗、乾燥して、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤K67.5グラムを得た。
(感光剤Lの比較合成例)
感光剤Aの合成例において、p−トルエンスルホニルクロリドの替わりに1−オクタンスルホニルクロリド21.27グラム(0.1モル)用いた以外は同様にして、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤L86.6グラムを得た。
感光剤Aの合成例において、p−トルエンスルホニルクロリドの替わりに1−オクタンスルホニルクロリド21.27グラム(0.1モル)用いた以外は同様にして、1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤L86.6グラムを得た。
(ノボラック樹脂の合成)
m−クレゾール50g、p−クレゾール25g、2,5−キシレノール28g、37%ホルマリン水溶液53gおよびシュウ酸0.15gを3つ口フラスコに仕込み、攪拌しながら100℃まで昇温し14時間反応させた。その後温度を200℃まで上げ、徐々に減圧して、水、未反応のモノマー、ホルムアルデヒド、シユウ酸等を留去した。次いでこのノボラック樹脂をメタノール/水から分別して、得られたノボラック樹脂を加熱し、減圧下で24時間乾燥させてアルカリ可溶性ノボラック樹脂を得た。得られたノボラック樹脂は、重量平均分子量6400(ポリスチレン換算)であった。
m−クレゾール50g、p−クレゾール25g、2,5−キシレノール28g、37%ホルマリン水溶液53gおよびシュウ酸0.15gを3つ口フラスコに仕込み、攪拌しながら100℃まで昇温し14時間反応させた。その後温度を200℃まで上げ、徐々に減圧して、水、未反応のモノマー、ホルムアルデヒド、シユウ酸等を留去した。次いでこのノボラック樹脂をメタノール/水から分別して、得られたノボラック樹脂を加熱し、減圧下で24時間乾燥させてアルカリ可溶性ノボラック樹脂を得た。得られたノボラック樹脂は、重量平均分子量6400(ポリスチレン換算)であった。
(実施例1〜4および比較例1〜8)
表1に示す1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤A〜Lを、合成例で得たノボラック樹脂100重量部に対して30重量部配合し、これを乳酸エチル500重量部に溶解し、更に、フッ素系界面活性剤(商品名「フロラードFC−430」:住友スリーエム(株)製)0.5重量部を加え、0.2μmのメンブレンフィルターでろ過し、実施例1〜4および比較例1〜8のレジスト溶液とした。
表1に示す1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤A〜Lを、合成例で得たノボラック樹脂100重量部に対して30重量部配合し、これを乳酸エチル500重量部に溶解し、更に、フッ素系界面活性剤(商品名「フロラードFC−430」:住友スリーエム(株)製)0.5重量部を加え、0.2μmのメンブレンフィルターでろ過し、実施例1〜4および比較例1〜8のレジスト溶液とした。
上記のレジスト溶液を40℃で1ヶ月保存後、目視により析出物の確認を行い、析出物無しを○、若干析出物ありを△、析出物ありを×として保存安定性を評価し、表1に示した。
また、上記レジスト溶液をヘキサメチルジシラザンで処理したシリコンウエハーにスピンコートで乾燥膜厚が1.0μmになるように塗布し、ホットプレートで110℃、90秒乾燥した。このレジスト膜にg線露光し、2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(温度:23℃)で現像(時間:60秒)した。露光量を種々に変えた場合の現像後のレジスト膜厚を測定することにより、露光量と現像後のレジスト膜厚との関係を示す特性曲線(=感度曲線)を作成し、それから感度を求めた。また、残膜率(塗膜の膜厚に対する現像後のレジスト膜厚の割合)も求めた。結果を表1に示す。
表1から、本発明の実施例1〜4のレジスト組成物は、保存安定性が良好で感度および残膜率も良好であることが分かった。
一方、アリールスルホニル基および/またはアラルキルスルホニル基を導入しなかった感光剤Eを用いた比較例1は、保存安定性もやや悪く、また未露光部も膜が残らずホトレジストとして使用できる組成物ではないことが分かった。アリールスルホニル基および/またはアラルキルスルホニル基を導入せずナフトキノンジアジド基を多く導入した感光剤Fを用いた比較例2は、残膜率は良好であったが、感度は悪く、また、析出物も観察され保存安定性が悪かった。
ナフトキノンジアジド基の数が少ない感光剤Gを用いた比較例3は、残膜率が悪かった。
ナフトキノンジアジド基のアリールスルホニル等に対する割合が本発明の範囲の下限よりも小さい感光剤Hを用いた比較例4では、感度が非常に悪かった。また、ナフトキノンジアジド基のアリールスルホニル基に対する割合が本発明の範囲の上限よりも大きい感光剤Iを用いた比較例5では、残膜率が悪かった。
テトラヒドロキシベンゾフェノンの替わりにトリヒドロキシベンゾフェノンを用いた感光剤Jおよび感光剤Kを用いた比較例6および7では、実施例に比べて感度及び残膜率が良好でなく、特にアリールスルホニル基および/またはアラルキルスルホニル基を導入しなかった比較例6では保存安定性も悪かった。
アリールスルホニル基および/またはアルキルスルホニル基の替わりにオクタンスルホニル基を導入した感光剤Lを用いた比較例8では、感度も残膜率も悪かった。
ナフトキノンジアジド基の数が少ない感光剤Gを用いた比較例3は、残膜率が悪かった。
ナフトキノンジアジド基のアリールスルホニル等に対する割合が本発明の範囲の下限よりも小さい感光剤Hを用いた比較例4では、感度が非常に悪かった。また、ナフトキノンジアジド基のアリールスルホニル基に対する割合が本発明の範囲の上限よりも大きい感光剤Iを用いた比較例5では、残膜率が悪かった。
テトラヒドロキシベンゾフェノンの替わりにトリヒドロキシベンゾフェノンを用いた感光剤Jおよび感光剤Kを用いた比較例6および7では、実施例に比べて感度及び残膜率が良好でなく、特にアリールスルホニル基および/またはアラルキルスルホニル基を導入しなかった比較例6では保存安定性も悪かった。
アリールスルホニル基および/またはアルキルスルホニル基の替わりにオクタンスルホニル基を導入した感光剤Lを用いた比較例8では、感度も残膜率も悪かった。
Claims (2)
- 下記式(1)で表される1,2−ナフトキノン−2−ジアジドスルホン酸エステル系感光剤とアルカリ可溶性樹脂とを含有することを特徴とするホトレジスト組成物。
- 請求項1において、液晶ディスプレイの製造に用いることを特徴とするホトレジスト組成物。
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JP2004053401A JP2005242092A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | ホトレジスト組成物 |
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JP2021170132A (ja) * | 2017-04-07 | 2021-10-28 | 昭和電工株式会社 | 樹脂組成物 |
-
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- 2004-02-27 JP JP2004053401A patent/JP2005242092A/ja active Pending
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