JP2005241918A - 印刷装置および印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カラー印刷装置において印刷された画像にムラが生じることを抑制しつつ高速に印刷を行う。
【解決手段】印刷装置1の感光体ドラム22の周囲には、それぞれがイエロー、マゼンタ、ブラック、シアン用のものである4つの画像形成ユニット3a〜3dが感光体ドラム22の回転方向に沿って順に設けられる。画像形成ユニット3a〜3dは、帯電器31a〜31d、画像形成部32a〜32d、現像器33a〜33dをそれぞれ有する。これにより、シアンのトナーを付与する際に形成された静電潜像において、感光体222上のブラックのトナーが付着した部位では帯電したままとされることにより、ブラックのトナー上にシアンのトナーがほとんど付着しない。その結果、ブラックの現像を最後に行う場合に比べて印刷された画像にムラが生じることを抑制しつつ高速印刷を行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷媒体に画像を印刷する技術に関する。
帯電させた感光体に画像形成用の光を照射して静電潜像を形成し、静電潜像上に付与したトナーを印刷用紙に転写して画像を印刷する電子写真方式の印刷装置が従来より様々な分野で使用されている。例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナーを含む現像液を感光体の表面にそれぞれ付与する4つの現像器が、1つの感光体ドラムの周囲においてその回転方向にY、M、C、Kの順に配置され、各現像器がそのトナーの色に応じて形成される静電潜像に現像液を付与して現像することによりカラーの画像を高速に印刷するカラー印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−92261号公報
ところで、上記のカラー印刷装置のように1つの感光体ドラムの周囲に各色の現像器が配置されるタイプの印刷装置では、色再現性を考慮して感光体上にイエロー、マゼンタ、シアンの画像が現像された後にブラックの成分を示す静電潜像が形成されるが、画像形成用の光の実用的な波長の範囲ではイエロー、マゼンタ、シアンの少なくとも1つの色のトナーの透過率は低いことが一般的である。したがって、ブラックの画像形成用の光の強度によっては、その波長における透過率が低いトナーが付着した感光体上の部位において感光状態が不安定となり、印刷された画像にムラが生じる恐れがある。また、イエロー、マゼンタ、シアンのトナー上に付着するブラックのトナーは画像の色相に大きな影響を与えるとともに、ブラックにムラが生じた場合には画像に非常に大きなコントラストが生じてしまう。
そこで、従来、ブラックの成分を示す静電潜像を形成する際には、一定の露光量を確保するために光源(発光素子)の出力や露光時間を十分に増やすことがなされてきたが、発光素子の出力には限界があるため、さらに露光時間を短縮するには高価な他の光源が必要となってしまう。なお、色度に影響を与えることなくトナーの分光透過特性を改善することも解決策の1つとして挙げることができるが、このようなトナーの開発は容易ではない。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、カラー印刷装置において印刷された画像にムラが生じることを抑制しつつ高速に印刷を行うことを目的としている。
請求項1に記載の発明は、印刷装置であって、帯電した感光体に光を照射して第1静電潜像を形成する第1画像形成部と、前記感光体上の前記第1静電潜像にブラックのトナーを付与して現像する第1現像器と、前記第1現像器による現像後の前記感光体に電荷を付与する帯電器と、前記帯電器による帯電後の前記感光体に光を照射して第2静電潜像を形成する第2画像形成部と、前記感光体上の前記第2静電潜像にシアン、マゼンタ、イエローのトナーのうち前記第1画像形成部からの光の透過率が30パーセント以下である一の色のトナーを付与して現像する第2現像器と、前記感光体上のトナーを印刷媒体に転写する機構とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の印刷装置であって、前記第1画像形成部からの光の波長が520nm以上であり、前記一の色がシアンである。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の印刷装置であって、前記第1画像形成部からの光の波長が480nm以上620nm以下であり、前記一の色がマゼンタである。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の印刷装置であって、前記第1画像形成部からの光の波長が500nm以下であり、前記一の色がイエローである。
請求項5に記載の発明は、請求項2ないし4のいずれかに記載の印刷装置であって、前記一の色のトナーの前記第1画像形成部からの光の透過率が20パーセント以下である。
請求項6に記載の発明は、印刷装置であって、帯電した感光体に赤色または赤外の光を照射して第1静電潜像を形成する第1画像形成部と、前記感光体上の前記第1静電潜像にブラックのトナーを付与して現像する第1現像器と、前記第1現像器による現像後の前記感光体に電荷を付与する帯電器と、前記帯電器による帯電後の前記感光体に光を照射して第2静電潜像を形成する第2画像形成部と、前記感光体上の前記第2静電潜像に一の色であるシアンのトナーを付与して現像する第2現像器と、前記感光体上のトナーを印刷媒体に転写する機構とを備える。
請求項7に記載の発明は、印刷装置であって、帯電した感光体に緑色の光を照射して第1静電潜像を形成する第1画像形成部と、前記感光体上の前記第1静電潜像にブラックのトナーを付与して現像する第1現像器と、前記第1現像器による現像後の前記感光体に電荷を付与する帯電器と、前記帯電器による帯電後の前記感光体に光を照射して第2静電潜像を形成する第2画像形成部と、前記感光体上の前記第2静電潜像に一の色であるマゼンタのトナーを付与して現像する第2現像器と、前記感光体上のトナーを印刷媒体に転写する機構とを備える。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の印刷装置であって、印刷される画像のブラックの成分を示す第1画像データおよび前記一の色の成分を示す第2画像データに基づいて前記第2画像データを補正し、前記第1画像形成部により光が照射される前記感光体上の領域を前記第2画像形成部による光の非照射領域とする演算部をさらに備える。
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の印刷装置であって、現像に用いられるトナーが湿式トナーである。
請求項10に記載の発明は、画像を印刷する印刷方法であって、帯電した感光体に第1画像形成部により光を照射して第1静電潜像を形成する工程と、前記感光体上の前記第1静電潜像にブラックのトナーを付与して現像する工程と、現像後の前記感光体に電荷を付与し、帯電させる工程と、帯電後の前記感光体に第2画像形成部により光を照射して第2静電潜像を形成する工程と、前記感光体上の前記第2静電潜像にシアン、マゼンタ、イエローのトナーのうち前記第1画像形成部からの光の透過率が30パーセント以下である一の色のトナーを付与して現像する工程と、前記感光体上のトナーを印刷媒体に転写する工程とを備える。
請求項1ないし10の発明では、画像にムラが生じることを抑制しつつ高速に印刷を行うことができる。
また、請求項8の発明では、ムラの発生をさらに抑制することができる。
図1は本発明の一の実施の形態に係る印刷装置1の構成を示す図である。印刷装置1は、モータ21に減速機やベルト等を介して接続された感光体ドラム22を備え、感光体ドラム22は図1中の中心軸J1を中心に回転可能に支持される。感光体ドラム22は、金属により形成されるとともに中心軸J1を中心とする円筒部材221を有し、円筒部材221は電気的に接地される。円筒部材221の外周面には感光体222が一様に塗布される(または、蒸着される)。
感光体ドラム22の周囲には、4つの画像形成ユニット3a,3b,3c,3dが時計方向に順に設けられる。画像形成ユニット3a〜3dは、イオンを発生して感光体222に電荷を付与する帯電器31a〜31d、波長700nmの赤色の光を出射する光源(例えば、発光ダイオード(LED))を有するとともに帯電後の感光体222に光を照射して静電潜像を形成する画像形成部32a〜32d、並びに、感光体222上に形成された静電潜像に湿式トナーを付与して現像する現像器33a〜33dをそれぞれ時計方向に(すなわち、感光体ドラム22の回転方向に沿って)順に有する。4つの画像形成ユニット3a〜3dはそれぞれイエロー、マゼンタ、ブラック、シアン用のものであり、現像器33a〜33dにはそれぞれイエロー、マゼンタ、ブラック、シアンのトナーが保持されている。なお、以下の説明では、各画像形成ユニット3a〜3dにおける静電潜像の形成、および、静電潜像の現像を合わせてトナーによる画像形成という。
感光体ドラム22の周囲にはさらに、感光体222上のトナーを印刷用紙9に転写する転写機構34、および、感光体222の表面をクリーニングするクリーナ35が配置される。転写機構34は感光体ドラム22と接しつつ回転する転写ドラム341、および、転写ドラム341と接しつつ回転する圧力ドラム342を有する。感光体222上のトナーは転写ドラム341の表面に転写され、転写ドラム341上のトナーは印刷用紙9上に転写されつつ圧力ドラム342により印刷用紙9上に定着する。
印刷装置1は外部から画像データが入力される制御部4をさらに備える。印刷装置1では、制御部4が画像データに基づいて各構成を制御することにより印刷用紙9上に画像が印刷される。制御部4の演算部41は、画像データから画像形成部32a〜32dによる描画に利用されるデータを生成する。
図2および図3は、印刷装置1が印刷用紙9に画像を印刷する処理の流れを示す図である。なお、実際にはステップS13〜S15,S16〜S18,S21〜S23並びにS24〜S26は部分的に並行して行われる。
印刷装置1では、まず、外部からカラーの画像データが制御部4に入力され、演算部41によりイエロー、マゼンタ、ブラック、シアンの成分をそれぞれ示す画像データが生成されて準備される(ステップS11)。なお、制御部4には各色成分の画像データが直接入力されてもよい。続いて、モータ21を駆動することにより感光体ドラム22が中心軸J1を中心に時計回り(すなわち、図1中の矢印71が示す回転方向)に回転を開始する(ステップS12)。これにより、感光体222が周囲に配置された各周辺構成(すなわち、画像形成ユニット3a〜3d、転写機構34およびクリーナ35)に対して連続的に移動し、これらの周辺構成による感光体222に対する処理が開始される。
まず、画像形成ユニット3aに対向する位置へと到達する感光体222の一部(以下、「対象部位」と呼ぶ。)にイエローのトナーによる画像が形成される(すなわち、静電潜像の形成および現像が行われる。)。具体的には、帯電器31aにより対象部位を帯電させた後(ステップS13)、イエローの成分を示す画像データに基づいて制御される画像形成部32aから画像形成用の光が対象部位に向けて出射される。感光体222の対象部位において光が照射された部位は表面に帯電した電荷が感光体222内に移動して除去される。また、光が照射されない部位は帯電状態がそのまま維持されるため、感光体222の表面には電荷の分布による画像(すなわち、静電潜像)が形成される(ステップS14)。イエローの成分を示す静電潜像が形成された部分(対象部位)は現像器33aに対向する位置へと移動し、帯電したイエローのトナー(正確には、溶媒に拡散したトナー)が静電潜像に付与される(ステップS15)。イエローのトナーは感光体222上の対象部位において電荷が除去された部位にのみ付着して静電潜像が現像される。すなわち、感光体222の対象部位にイエローのトナーによる画像が形成される。
続いて、対象部位が画像形成ユニット3bの位置へと移動してマゼンタのトナーによる画像が重ねて形成される。画像形成ユニット3bにおいても画像形成ユニット3aと同様に、イエローのトナーによる画像が既に形成された対象部位が、帯電器31bにより帯電する(ステップS16)。帯電後の対象部位には、マゼンタの成分を示す画像データに基づいて画像形成部32bから画像形成用の光が照射され、マゼンタの成分を示す静電潜像が形成される(ステップS17)。そして、現像器33bによりマゼンタのトナーが静電潜像に付与され(ステップS18)、イエローのトナーによる画像に重ねてマゼンタのトナーによる画像が形成される。
イエローおよびマゼンタのトナーによる画像が形成された対象部位は画像形成ユニット3cの帯電器31cに対向する位置へと連続的に移動し、帯電器31cにより電荷が付与されることにより対象部位の表面が帯電する(ステップS21)。続いて、帯電した対象部位は画像形成部32cの光の照射位置へと到達し、ブラックの成分を示す画像データに基づいて画像形成用の光が帯電した感光体222に照射される。
図4はシアン、マゼンタ、イエローのトナーの分光透過率の一例を示す図であり、図4中の線81,82,83はそれぞれシアン、マゼンタ、イエローのトナーの分光透過率を示している。上述のように画像形成部32cからの光の波長は700nmであり、図4に示すように波長700nmにおいてイエローおよびマゼンタのトナーのそれぞれの透過率は90パーセント以上である。したがって、感光体222の対象部位において画像形成部32cからの光の照射位置にイエローおよびマゼンタのトナーが重なって付着している場合であっても、画像形成部32cの光源の出力を画像形成部32a,32bよりも僅かに大きくするのみで、十分な量の光を感光体222上へと到達させることができ、ブラックの成分を示す静電潜像が安定して形成される(ステップS22)。
続いて、感光体222上の静電潜像が形成された対象部位は現像器33cの位置へと移動し、帯電したブラックのトナーが表面に付与される(ステップS23)。ブラックのトナーは感光体222上の対象部位において電荷が除去された部位(すなわち、光が照射された部位)にのみ付着して静電潜像が現像され、イエローおよびマゼンタのトナーによる画像に重ねてブラックのトナーによる画像が形成される。
現像器33cによる現像後の対象部位は、画像形成ユニット3dの帯電器31dに対向する位置へと移動し、対象部位に電荷が付与されて感光体222が帯電する(ステップS24)。そして、帯電器31dによる帯電後の対象部位に対して画像形成部32dによりシアンの成分を示す画像データに基づいて光が照射され、シアンの成分を示す静電潜像が形成される(ステップS25)。このとき、画像形成用の光の実用的な波長の範囲ではブラックのトナーの透過率は極めて低いため、感光体222上においてブラックのトナーが付着した部位(以下、「ブラックの領域」という。)に照射される光は感光体222へと到達せず、感光体222上のブラックの領域はほとんど除電されない。なお、画像形成部32dの光源の出力も画像形成部32cと同様に大きくされるため、ブラックの領域以外ではシアンの成分を示す静電潜像が精度よく形成される。
感光体222の対象部位は現像器33dに対向する位置へと移動して、シアンのトナーが付与される(ステップS26)。上述のように、感光体222上のブラックの領域は帯電したままとされるため、シアンのトナーはブラックの領域にはほとんど付着せず、ブラックの領域を除いた部位において静電潜像が現像される。すなわち、感光体222上の対象部位においてシアンのトナーがイエローおよびマゼンタのトナー上に重なることを許容しつつブラックのトナー上にはほとんど重なることなくシアンのトナーによる画像が形成される。
イエロー、マゼンタ、ブラック、シアンのトナーが付着した対象部位は、転写ドラム341と接する位置へと移動し、各色のトナーが転写ドラム341の表面に転写される。転写ドラム341の表面上のトナーは、転写ドラム341の回転に従って転写ドラム341と圧力ドラム342との間を移動する印刷用紙9上に転写されつつ定着し、印刷用紙9上に画像が印刷される(ステップS27)。
転写機構34を通過した感光体222の対象部位は、クリーナ35の位置へと続けて移動する。そして、クリーナ35により感光体222の対象部位に残留したトナー(すなわち、転写ドラム341に転写されなかったトナー)や付着した紙粉等の不要物が除去されて感光体222の表面がクリーニングされ、感光体222が機械的に初期状態に戻される。なお、クリーニング後の感光体222は必要に応じて除電されて電気的に初期状態に戻されてもよい。
印刷装置1では、ステップS13〜S18,S21〜S26の処理が感光体222上の各部位に対してほぼ並行して行われ、入力される画像データに応じた画像の全体が印刷用紙9上に印刷されるまでこれらの処理が継続される。必要な枚数の印刷が終了すると感光体ドラム22の回転が停止され(ステップS28)、印刷装置1による印刷処理が終了する。
以上のように、図1の印刷装置1では感光体222上にブラックのトナーによる画像が形成された後に、画像形成用の光の透過率が低いシアンの成分について画像が形成される。従来の印刷装置のように感光体222上にシアンのトナーによる画像を形成した後にブラックの成分を示す静電潜像を形成する場合において高速印刷を実現しようとすると、表面に付着したシアンのトナーにより光が感光体222まで安定して到達することができず、シアンのトナー上にブラックのトナーがムラとなって付着することがある。これに対し、図1の印刷装置1ではブラックのトナーが付着した感光体222上の部位は帯電したままとされるためブラックのトナー上にはシアンのトナーが付着しない。
仮に、各色の画像データ通りに理想的な印刷がなされた場合には、印刷用紙上においてシアンのトナーとブラックのトナーとが重なる部分は青みがかったブラックとなるが、この色はシアンのトナー上にブラックのトナーが適切に付着しなかった場合のシアンを基調とした色よりはブラックに近いといえる。その結果、印刷装置1ではシアンをブラックより先に現像する場合よりも色再現性のよい安定した印刷を実現することができる。なお、網点等の階調再現手法を利用して印刷する場合には、シアンを強調することにより青みがかったブラックを再現することは可能である。
次に、制御部4の演算部41により印刷装置1に適した処理が行われる例について説明する。演算部41では、入力されるブラックの成分を示す画像データ、および、シアンの成分を示す画像データに基づいてシアンの画像データが補正される。具体的には、図2のステップS11において、演算部41により感光体222上における描画の単位領域(描画時の画素)のうち、シアンの成分を示す画像データに基づいて光の照射がONとされ、かつ、ブラックの成分を示す画像データに基づいて光の照射がONとされる単位領域が特定される。そして、特定された単位領域にシアンの成分を示す静電潜像の形成時に光の照射がされないように、シアンの成分の画像データが補正(すなわち、一部削除)される。
続いて、上記の例と同様に、感光体222の対象部位にイエロー、マゼンタ、ブラックのトナーによる画像が重ねて形成される(ステップS12〜S18,S21〜S23)。その後、対象部位は帯電器31dにより電荷が付与されて帯電し(ステップS24)、画像形成部32dから光が照射されてシアンの成分を示す静電潜像が形成される(ステップS25)。このとき、演算部41によりシアンの成分を示す画像データが補正されていることにより、画像形成部32cにより光が照射された領域(すなわち、ブラックの領域)が画像形成部32dによる光の非照射領域とされ、ブラックの領域は確実に帯電したままとされる。したがって、現像器33dにより付与されるシアンのトナーがブラックの領域上に付着することなく、シアンの成分を示す静電潜像が現像される(ステップS26)。そして、感光体222上のトナーが印刷用紙9に転写され(ステップS27)、感光体ドラム22の回転を停止することにより印刷処理が終了する(ステップS28)。
以上のように、演算部41を利用した場合の印刷装置1では、シアンの静電潜像の形成時においてブラックのトナー上に光が照射されず、ブラックのトナー上にシアンのトナーが付着しない。これにより、例えば、印刷される画像が黒い大きな領域を有する場合に、シアンのトナーがブラックのトナーの上に不安定に付着する(すなわち、付着したりしなかったりする)ことが防止され、印刷された画像におけるムラの発生をさらに抑制することが実現される。
次に、印刷装置の他の例について説明する。他の例に係る印刷装置では、イエロー、シアン、ブラック、マゼンタ用の画像形成ユニットが感光体ドラム22の周囲において時計方向に順に設けられる。また、各画像形成ユニットの画像形成部では波長550nmの緑色の光を出射する光源が設けられる。
他の例に係る印刷装置の処理では、イエローおよびシアンのトナーによる画像が形成された後、ブラックの成分を示す静電潜像が感光体222上に形成される。ここで、図4では比較的感度のよいトナーの分光透過率が示されているが、一般的なシアンのトナーでは透過率の極小値が図4に示す線81より高い。したがって、実際にはブラック用の画像形成部の光源の出力を利用可能な範囲内で大きくすることにより、感光体222上にイエローおよびシアンのトナーが付着した状態であっても、ブラックの成分を示す静電潜像が精度よく形成され、イエローおよびシアンのトナーによる画像に重ねてブラックのトナーによる画像を形成することができる。
そして、ブラックのトナーにより(さらには、演算部41による処理により)、帯電した感光体222上においてブラックの領域は除電されることなくマゼンタの成分を示す静電潜像が形成され、ブラックのトナー上にマゼンタのトナーが(ほとんど)付着することなく静電潜像が現像される。これにより、他の例に係る印刷装置では、画像にムラが生じることを抑制しつつ高速に印刷を行うことができる。
なお、実用的な光源としては赤色または緑色の光を出射するLEDが用いられるが、赤色に変えて赤外光を出射するLEDが用いられてもよく、また、将来的には青色(例えば、波長450nm)の光を出射するLEDが光源として利用されてもよい。この場合は、図4に示すように、シアンおよびマゼンタのトナーよりもイエローのトナーに対する透過率が低下するため、シアンおよびマゼンタのトナーを用いた現像の後に、ブラックのトナーによる現像およびイエローのトナーによる現像を順に行うことにより、ムラを抑制しつつ画像を高速に印刷することが実現される。
以上、感光体222上にブラックのトナーによる画像を形成した後に、シアン、マゼンタまたはイエローのトナーによる画像を形成する例について説明してきたが、次に、画像形成部からの光の波長とシアン、マゼンタ、イエローのトナーの透過率との関係について述べる。印刷装置において、画像形成部の光源の出力を増大することが可能な範囲や印刷装置の処理能力の低下の許容範囲を考慮すると、通常の露光量の3倍程度までであれば露光量を増やすことが可能である。したがって、印刷装置においてムラを抑制しつつ高速に画像を印刷するには、シアン、マゼンタ、イエローのうち画像形成部からの光の透過率が30パーセント以下となる色のトナーによる画像は、ブラックのトナーによる画像が形成された後に形成することが好ましいといえる。
ただし、通常、各画像形成部からの光の波長は同一とされるが、各画像形成部からの光の波長が同一でない場合も含めて考えた場合、ブラックの色成分の静電潜像を形成する際の光の波長は、ブラックよりも前に現像されるトナーの色に依存し、ブラックよりも前に現像されるトナーの色によりブラックよりも後に現像されるトナーが決定されることから、より正確には、シアン、マゼンタ、イエローのうちブラック用の画像形成部からの光の透過率が30パーセント以下となる色のトナーによる画像が、ブラックのトナーによる画像が形成された後に形成されることが好ましいといえる。したがって、以下、ブラック用の画像形成部からの光の波長に注目して説明を行う。
図4の分光透過率においてトナーの種類によるばらつき等を考慮すれば、一般的には、ブラック用の画像形成部からの光の波長が520nm以上である場合にはシアンのトナーによる画像が、波長が480nm以上620nm以下である場合にはマゼンタのトナーによる画像が、波長が500nm以下である場合にはイエローのトナーによる画像が、ブラックのトナーによる画像に重ねて形成されることにより、画像のムラを抑制しつつ高速に印刷を行うことが実現される。さらに、これらの波長の範囲において、透過率が20パーセント以下であれば、ブラックを最後に現像する場合よりも印刷された画像におけるムラの発生をさらに抑制することができる。
なお、ブラック用の画像形成部からの光の波長によっては、シアン、マゼンタ、イエローのうちブラック用の画像形成部からの光の透過率が最も低い色のトナーが、ブラックのトナーによる画像に重ねて形成される画像のトナーとして決定されてもよい。
また、シアンのトナーは赤色または赤外(およそ波長600nm以上)の光の透過率を、マゼンタのトナーは緑色(およそ波長500nm以上600nm以下)の光の透過率を、イエローのトナーは青色(およそ波長500nm以下)の光の透過率をそれぞれ下げたものとされることが一般的であるため、ブラック用の画像形成部からの光が波長600nm以上(すなわち、赤色または赤外)である場合にはシアンの成分の静電潜像を、波長500〜600nm(すなわち、緑色)である場合にはマゼンタの成分の静電潜像を、波長500nm以下(すなわち、青色)である場合にはイエローの成分の静電潜像を、ブラックのトナーによる画像の形成後に形成することが好ましいということもできる。
図5は小粒径トナーと大粒径トナーの分光透過率を示す図であり、図5中の線84が小粒径トナーの分光透過率を示し、線85が大粒径トナーの分光透過率を示している。一般的に、小粒径のトナーは感光体222上に薄く、かつ、隙間なく付着するため、図5に示すように透過率の変化が大きく鮮やかな発色をさせることができる。その一方で、大粒径のトナーは感光体222上に隙間を設けて付着するため、小粒径のトナーほど鮮やかな発色をさせることができず、波長による透過率の変化がなだらかになる。なお、溶媒に拡散しているトナー(湿式トナー)は乾式トナーと比べて凝集しにくいため、通常、小粒径トナーは湿式トナーとして利用される。
ところで、図5に示すように、小粒径トナーでは透過率が低い波長帯において大粒径トナーよりも透過率の低下が顕著になる。したがって、ブラックを最後に現像し、かつ、高速印刷を行う場合に小粒径トナーを利用すると、印刷された画像にムラが生じる可能性が高くなってしまう。しかしながら、本実施の形態に係る印刷装置では小粒径の湿式トナーのように波長による透過率の変化が大きなものであっても、ムラを抑制した画像を高速に印刷することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
転写機構34は、必ずしも転写ドラム341および圧力ドラム342を有する必要はなく、例えば、1つのドラムにより感光体222上のトナーが印刷用紙上に転写されてもよい。
印刷蔵置1では、3色の印刷または2色の印刷が行われてもよい。なお、ブラックとその他の色の2色印刷の場合であっても、通常、画像形成用の光の波長は両色成分で同一とされるため、ブラック用の画像形成部からの光の他の色のトナーに対する透過率が低い場合は、ブラックのトナーによる画像形成の後に他の色のトナーによる画像形成が行われることとなる。
画像が印刷される印刷媒体は、必ずしも印刷用紙9である必要はなく、例えば印刷用のフィルム等であってもよい。
印刷装置の構成を示す図である。 印刷装置が印刷用紙に画像を印刷する処理の流れを示す図である。 印刷装置が印刷用紙に画像を印刷する処理の流れを示す図である。 トナーの分光透過率を示す図である。 小粒径トナーと大粒径トナーの分光透過率を示す図である。
符号の説明
1 印刷装置
9 印刷用紙
31d 帯電器
32c,32d 画像形成部
33c,33d 現像器
34 転写機構
41 演算部
222 感光体
S15〜S20 ステップ

Claims (10)

  1. 印刷装置であって、
    帯電した感光体に光を照射して第1静電潜像を形成する第1画像形成部と、
    前記感光体上の前記第1静電潜像にブラックのトナーを付与して現像する第1現像器と、
    前記第1現像器による現像後の前記感光体に電荷を付与する帯電器と、
    前記帯電器による帯電後の前記感光体に光を照射して第2静電潜像を形成する第2画像形成部と、
    前記感光体上の前記第2静電潜像にシアン、マゼンタ、イエローのトナーのうち前記第1画像形成部からの光の透過率が30パーセント以下である一の色のトナーを付与して現像する第2現像器と、
    前記感光体上のトナーを印刷媒体に転写する機構と、
    を備えることを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記第1画像形成部からの光の波長が520nm以上であり、
    前記一の色がシアンであることを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記第1画像形成部からの光の波長が480nm以上620nm以下であり、
    前記一の色がマゼンタであることを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記第1画像形成部からの光の波長が500nm以下であり、
    前記一の色がイエローであることを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項2ないし4のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記一の色のトナーの前記第1画像形成部からの光の透過率が20パーセント以下であることを特徴とする印刷装置。
  6. 印刷装置であって、
    帯電した感光体に赤色または赤外の光を照射して第1静電潜像を形成する第1画像形成部と、
    前記感光体上の前記第1静電潜像にブラックのトナーを付与して現像する第1現像器と、
    前記第1現像器による現像後の前記感光体に電荷を付与する帯電器と、
    前記帯電器による帯電後の前記感光体に光を照射して第2静電潜像を形成する第2画像形成部と、
    前記感光体上の前記第2静電潜像に一の色であるシアンのトナーを付与して現像する第2現像器と、
    前記感光体上のトナーを印刷媒体に転写する機構と、
    を備えることを特徴とする印刷装置。
  7. 印刷装置であって、
    帯電した感光体に緑色の光を照射して第1静電潜像を形成する第1画像形成部と、
    前記感光体上の前記第1静電潜像にブラックのトナーを付与して現像する第1現像器と、
    前記第1現像器による現像後の前記感光体に電荷を付与する帯電器と、
    前記帯電器による帯電後の前記感光体に光を照射して第2静電潜像を形成する第2画像形成部と、
    前記感光体上の前記第2静電潜像に一の色であるマゼンタのトナーを付与して現像する第2現像器と、
    前記感光体上のトナーを印刷媒体に転写する機構と、
    を備えることを特徴とする印刷装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の印刷装置であって、
    印刷される画像のブラックの成分を示す第1画像データおよび前記一の色の成分を示す第2画像データに基づいて前記第2画像データを補正し、前記第1画像形成部により光が照射される前記感光体上の領域を前記第2画像形成部による光の非照射領域とする演算部をさらに備えることを特徴とする印刷装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の印刷装置であって、
    現像に用いられるトナーが湿式トナーであることを特徴とする印刷装置。
  10. 画像を印刷する印刷方法であって、
    帯電した感光体に第1画像形成部により光を照射して第1静電潜像を形成する工程と、
    前記感光体上の前記第1静電潜像にブラックのトナーを付与して現像する工程と、
    現像後の前記感光体に電荷を付与し、帯電させる工程と、
    帯電後の前記感光体に第2画像形成部により光を照射して第2静電潜像を形成する工程と、
    前記感光体上の前記第2静電潜像にシアン、マゼンタ、イエローのトナーのうち前記第1画像形成部からの光の透過率が30パーセント以下である一の色のトナーを付与して現像する工程と、
    前記感光体上のトナーを印刷媒体に転写する工程と、
    を備えることを特徴とする印刷方法。
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