JP2005241307A - 加速度センサ - Google Patents

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誠 森井
Kazushi Kataoka
万士 片岡
Hisakazu Miyajima
久和 宮島
Hitoshi Yoshida
仁 吉田
Daisuke Wakabayashi
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Abstract

【課題】 絶縁膜が加速度の検出値に及ぼす影響を低減し、出力特性の安定した加速度センサを提供すること。
【解決手段】 半導体基板からなり、内方を開口したフレーム部2から開口内に延設されたビーム部3と、ビーム部3に支持されて遊動自在に可動する錘部4とからなり、ビーム部の表層に作用する加速度の大きさにより抵抗値の変化するピエゾ抵抗5と、ピエゾ抵抗と接続される拡散配線7bと、基板のピエゾ抵抗5を形成した面側に設けられた絶縁膜とを有する加速度センサ。
絶縁膜6は、基板の線膨張係数に対して小さい線膨張係数を有し、かつビーム部3上の絶縁膜6は、フレーム部2側からビーム部3の中央位置までの領域の平均膜厚と中央位置から錘部4側までの領域の平均膜厚との関係において、フレーム部2側からビーム部3の中央位置までの領域の平均膜厚が中央位置から錘部4側までの領域の平均膜厚より大きく形成されている。
【選択図】 図1


Description

本発明は、応力を電気信号に変換することにより作用した加速度を検知する加速度センサに関し、特に、出力特性に優れた加速度センサに関するものである。
この種の背景技術として、例えば、特開平5−281251号公報(特許文献1)に提案されている加速度センサがあり、これを図5に示す。図5はその中央付近の切断面を示す断面図である。
このものは、シリコンからなる基板を加工してなり、支持部900と、重錘部910と、梁部920と、ピエゾ抵抗930と、拡散配線940と、金属配線950と、絶縁膜960とを備えている。
支持部900は、平面視において略四角形状をなす枠体をしており、その内方には、一端を支持部900に連結した薄肉の梁部920を介して遊動自在に支持される重錘部910が形成されている。また、梁部920の表層には不純物を注入して形成されたピエゾ抵抗930と、そのピエゾ抵抗930と電気的に接続された拡散配線940が形成されている。そして、この拡散配線940は、基板の拡散配線940形成面側に被着された絶縁膜960上に形成した金属配線950とコンタクトホール970を介して電気的に接続されている。さらに、金属配線950のパッド部980となる所定位置を除いて保護膜990が被着されている。
ここにおいて、上記加速度センサは、その絶縁膜960及び保護膜990の合計の膜厚が支持部900及び重錘部910上の領域と梁部920上の領域とにおいて異なるように形成されている。その膜厚は、支持部900及び重錘部910上の領域において1.2μm、梁部920上の領域において0.12μm〜0.6μmに形成されており、結果的に、梁部920上の膜厚は支持部900及び重錘部910上の膜厚に対して1/2〜1/10となっている。
したがって、上記構成の加速度センサによれば、梁部920上の領域の絶縁膜960及び保護膜990の膜厚を、支持部900及び重錘部910上の領域の膜厚より薄くすることにより、絶縁膜960の応力による梁部920の変形を低減して温度特性や感度直線性等の諸特性の安定を図っている。
特開平5−281251号公報(第3頁〜第4頁、図1、図4)
しかしながら、このような加速度センサは、例えば、パッケージ(図示せず)のような支持部900と固着されてチップを固定する部材と一体化した場合に、この部材とチップとの間に介在する接着剤等から受ける応力が梁部920に影響して梁部920の形状を変形させてしまい、結果的に諸特性を再び不安定にしてしまう恐れがある。特に、絶縁膜960が薄くなることにより絶縁膜960を含めた梁部920の曲げ剛性が低下し、例えば、4辺梁式の加速度センサをシリコーン系樹脂からなる前記接着剤を用いて固着した場合、硬化後の樹脂の体積収縮により支持部900におけるパッケージとの固着面側に、固着面の内方に向かう方向の応力(圧縮応力)が加わり、その結果、梁部920及び重錘部910が基板のピエゾ抵抗を形成した面側に変形してしまうという現象が発生する可能性がある。
本発明は、上記の点に鑑みてなしたものであり、その目的とするところは、絶縁膜が加速度の検出値に及ぼす影響を低減し、出力特性の安定した加速度センサを提供することにある。
上記目的を達成するために、本願発明者らは、種々実験及び検証を繰り返した結果、ビーム部の表層に形成されている絶縁膜の膜厚分布に着目し、以下の手段により課題を解決するに至った。
請求項1に係る発明の加速度センサは、半導体基板からなり、内方を開口したフレーム部と、フレーム部から前記開口内に延設された弾性を有するビーム部と、ビーム部に支持されて遊動自在に可動する錘部と、ビーム部の表層に設けられて作用する加速度の大きさにより抵抗値の変化するピエゾ抵抗と、少なくともビーム部上に設けられてピエゾ抵抗と接続される拡散配線と、前記基板の前記ピエゾ抵抗を形成した面側に設けられた絶縁膜と、を備えた加速度センサであって、前記絶縁膜は、前記基板の線膨張係数に対して小さい線膨張係数を有しており、かつ前記ビーム部に位置する絶縁膜は、前記フレーム部側からビーム部の中央位置までの領域の平均膜厚と前記中央位置から前記錘部側までの領域の平均膜厚との関係において、フレーム部側からビーム部の中央位置までの領域の平均膜厚が前記中央位置から錘部側までの領域の平均膜厚より大きく形成されてなり、フレーム部に前記開口を縮小させる方向の力が作用していない状態において、錘部はビーム部の前記表層とは反対側の方向に変位しており、フレーム部に開口を縮小させる方向の力が作用している状態において、錘部はビーム部の表層側に変位することを特徴とするものである。
ここにおいて、このビーム部は、絶縁膜から受ける応力が一定の場合、その膜厚が薄いほど撓みやすくなり、また、ビーム部の撓む方向は、錘部の自重によりビーム部の表層の反対方向となる。
したがって、この構成によれば、ビーム部のフレーム部側からビーム部の中央位置までの領域とビーム部の中央位置から錘部側までの領域とではビーム部の中央位置から錘部側までの領域がより撓んで変形し、加速度が作用していない状態でビーム部の表層とは反対の方向に変位した状態となる。そして、この状態にある加速度センサにフレーム部の開口を縮小させる方向の力を加える、例えば、接着剤を介してパッケージに固着すれば、接着剤の体積収縮に伴う圧縮応力により、ビーム部は基板のピエゾ抵抗を形成した面側に変形し、錘部の自重により撓んでいたビーム部を直線状に復元させることが可能となる。
また、請求項2に係る発明の加速度センサは、請求項1記載の構成において、前記ビーム部上の前記絶縁膜の膜厚を前記フレーム部側から前記錘部側に向かって薄くしてなるものとしている。
この構成によれば、ビーム部上に位置する絶縁膜において、そのフレーム部側からビーム部の中央位置までの領域における平均膜厚をビーム部の中央位置から錘部側までの領域における平均膜厚より大きくすることが容易に実現可能となる。
また、請求項3に係る発明の加速度センサは、請求項1又は2記載の構成において、前記拡散配線の少なくともビーム部上を通過する領域において、その線幅を前記フレーム部側から前記錘部側に向かって幅を広くしてなるものとしている。
ここにおいて、この拡散配線は、その製造過程(不純物のイオン注入時)において絶縁膜をマスクとしており、その結果、ビーム部上の絶縁膜の膜厚は拡散配線上の領域が薄く形成される。
したがって、この構成によれば、ビーム部上における拡散配線の占める領域は、フレーム部側からビーム部の中央位置までの領域に対し、ビーム部の中央位置から錘部側までの領域において広くなるので、絶縁膜の膜厚の薄い領域がビーム部の中央位置から錘部側までの領域で多くなり、その領域での平均膜厚をフレーム部側からビーム部の中央位置までの領域に対して薄くすることが可能となる。
また、請求項4に係る発明の加速度センサは、請求項1乃至3いずれかに記載の構成において、前記ビーム部の中央位置から錘部側の領域の表層に電気的に絶縁された不純物拡散領域からなる膜厚調整部を有するものとしている。
この構成によれば、ビーム部の中央位置から錘部側の領域に絶縁膜の膜厚の薄い領域が形成されるので、その領域での平均膜厚をフレーム部側からビーム部の中央位置までの領域に対して薄くすることが可能となる。
また、請求項5に係る発明の加速度センサは、半導体基板からなり、内方を開口したフレーム部と、フレーム部から前記開口内に延設された弾性を有するビーム部と、ビーム部により支持されて遊動自在に可動する錘部と、ビーム部の表層に設けられて作用する加速度の大きさにより抵抗値の変化するピエゾ抵抗と、少なくともビーム上を通過してピエゾ抵抗と接続される拡散配線と、前記半導体基板のピエゾ抵抗を形成した面側に設けられた絶縁膜と、を備えた加速度センサであって、前記絶縁膜は、前記基板の線膨張係数に対して小さい線膨張係数を有しており、かつ前記ピエゾ抵抗及び前記拡散配線を形成した後にビーム部上の絶縁膜を一旦除去して再度厚みを均一に再形成したものであり、フレーム部に前記開口を縮小させる方向の力が作用していない状態において、錘部はビーム部の前記表層とは反対側の方向に変位しており、フレーム部に開口を縮小させる方向の力が作用している状態において、錘部はビーム部の表層側に変位することを特徴としている。
前述したように、拡散配線上の絶縁膜はビーム部上の他の領域に比べて薄く形成されており、結果的にビーム部上の絶縁膜の膜厚にはばらつきが生じている。この膜厚はビーム部の剛性にも影響し、厚いほど撓み難く、薄いほど撓み易くなる。ゆえに、膜厚がばらつくとビーム部の表層とは反対方向の変形を得られない恐れがある。
したがって、この構成によれば、ビーム部上の絶縁膜の膜厚は均一となり、また、絶縁膜の線膨張係数は基板の線膨張係数より小さいのでビーム部の表層とは反対方向の変形を安定して得ることができる。そして、この状態にある加速度センサにフレーム部の開口を縮小させる方向の力を加える、例えば、接着剤を介してパッケージに固着すれば、接着剤の体積収縮に伴う圧縮応力により、ビーム部は基板のピエゾ抵抗を形成した面側に変形し、錘部の自重により撓んでいたビーム部を直線状に復元させることが可能となる。
本発明の加速度センサによれば、加速度が作用していない状態で錘部がビーム部の表層とは反対の方向に変位した加速度センサを用いることにより、フレーム部の開口を縮小させる方向の力を加えることで、ビーム部は基板のピエゾ抵抗を形成した面側に変形して撓みの少ない状態、すなわち直線状となり、絶縁膜によりビーム部に作用する加速度の検出値に影響を及ぼす応力を低減させて出力特性を安定することができる。
[第1の実施形態]
第1の実施形態に係る加速度センサについて図1に基づき説明する。図1(a)はその概略平面図、図1(b)はA−A線で切断したときの概略断面図である。
この実施形態の加速度センサは、例えば、シリコン(Si)からなる支持層11上に、例えば、二酸化シリコン(SiO)からなる絶縁層12を介してシリコンからなる活性層13を積層したSOI基板1を加工することにより形成しており、その主要構成要素として、フレーム部2と、ビーム部3と、錘部4と、ピエゾ抵抗5と、絶縁膜6と、を備えている。
このうち、フレーム部2は、加速度センサの基体となるものであり、ビーム部3を介して錘部4を支持するものである。このものは、SOI基板1の内方を穿設して開口させた枠体であり、平面視において略四角形状に形成している。また、このフレーム部2は、支持層11、絶縁層12、活性層13の3層で形成しており、その支持層11の表面側には絶縁膜6を介してピエゾ抵抗5と電気的に接続した、例えば、アルミニウム(Al)からなる電極(図示せず)を形成している。
ビーム部3は、錘部4が作用する加速度に応じて遊動自在に動くように支持するものである。このものは、SOI基板1の活性層13で形成しており、フレーム部2の各辺の中央付近を基端としてその開口内方に向かって突設して錘部4と開口の中央付近で一体化している。また、このビーム部3は、平面視において略長四角形状の短冊体であり、かつその厚みを活性層13と同等に形成している。本実施形態では活性層13の厚みを5μm程度としており、このような厚みにおいては、ビーム部3は作用する加速度に応じて可撓する弾性体として機能する。
錘部4は、作用する加速度の大きさに応じてビーム部3の撓み量を変化させるものである。このものは、主錘部41と4つの補助錘部42とからなる。
このうち、主錘部41は、SOI基板1の支持層11、絶縁層12、活性層13の3層で形成している。その形状は平面視において略四角形状の塊体であり、その厚みはフレーム部2と同等である。
一方、補助錘部42は、主錘部41の支持層11で形成された部分の角部にそれぞれ一体化させて形成しており、加速度が作用していない状態でSOI基板1の活性層13側から見たときに、隣り合うビーム部3とそのビーム部3を支持するフレーム部2とで囲まれた領域に位置するように形成している。その形状は、平面視において略四角形状の塊体であり、その厚みは主錘部41の支持層11で形成された部分と同等の厚みを有している。
ピエゾ抵抗5は、応力によりビーム部3に生じる撓みを電気信号に変換するものである。このものは、ビーム部3の表面に不純物を注入することにより形成しており、詳細にはビーム部3とフレーム部2との結合部分近傍及びビーム部3と主錘部41との結合部分近傍に配置している。このうち、主錘部41との結合部分近傍にあるピエゾ抵抗5は、フレーム部2の辺と平行な方向のベクトル成分を持つ加速度に対して応答し、例えば、フレーム部2の任意の一辺と平行な方向をX軸と規定し、X軸と直交し、かつフレーム部2の辺と平行な方向をY軸と規定すると、X軸と平行なフレーム部2上にある4つのピエゾ抵抗5で1組のホイートストンブリッジを構成し、また、Y軸と平行なフレーム部2上にある4つのピエゾ抵抗5で1組のホイートストンブリッジを構成している。さらに、フレーム部2との結合部分近傍にあるピエゾ抵抗5は、X軸及びY軸に直交する方向のベクトル成分を持つ加速度に対して応答し、例えば、この方向をZ軸と規定すると、4つのピエゾ抵抗5で1組のホイートストンブリッジを構成している。これらのホイートストンブリッジは、ピエゾ抵抗5を配線7で接続することにより形成される。この配線7は、例えば、アルミニウム(Al)からなる金属配線7a及び、ピエゾ抵抗5と同様、不純物を注入することにより形成した拡散配線7bにて構成している。そして、ビーム部3上を通過する配線7は、全て拡散配線7bにて形成している。
絶縁膜6は、例えば、ピエゾ抵抗5を形成する際のマスクとして用いられる、または、活性層13の表面保護として用いられるものである。このものは、例えば、二酸化シリコン(SiO)にて形成しており、その線膨張係数は2.3×10−6程度であり、支持層11を形成するシリコン(Si)の線膨張係数2.8×10−6程度より小さい。また、このものは、活性層13のピエゾ抵抗5形成面側に被着されており、金属配線7aと物理的に接続される部分は絶縁膜6が除去されている。
ここにおいて、ビーム部3上に被着されている絶縁膜6は、平面視においてその長手方向と直交する方向に縞状となり、かつその断面視において階段状に形成している。また、その厚みは、フレーム部2との接続部分から錘部4との接続部分へ向かって段階的に薄くなるように形成しており、0.7μmから0.2μmまで6個の領域に分割して0.1μmずつ減少させている。
したがって、本実施形態の加速度センサによれば、ビーム部3上の絶縁膜6をフレーム部2との接続部分から錘部4との接続部分へ向かって段階的に薄くなるように形成することにより、ビーム部3のフレーム部2側からビーム部3の中央位置までの領域の平均膜厚はビーム部3の中央位置から錘部4側までの領域の平均膜厚より大きくなり、ビーム部3の剛性をフレーム部2との接続部分から錘部4との接続部分へ向かって小さくすることができる。すなわち、線膨張係数の違いにより生じる一定の応力に対し、ビーム部3の剛性の小さい領域がより変位するようになり、結果的に加速度が作用していない状態でビーム部3をピエゾ抵抗5の形成面側とは反対方向に変形させることができるので、フレーム部の開口を縮小させる方向の力を加えた際にビーム部3を直線状に復元して加速度の検出値に影響を及ぼす応力を低減させ、出力特性を安定することができる。
なお、ビーム部3上の絶縁膜6において、その分割数は6個に限定されるものではなく、加速度が作用していない状態でビーム部3をピエゾ抵抗5の形成面側とは反対方向に変形させることができればその個数は適宜変更できるものである。また、その断面形状は、階段状に形成して膜厚を変化させるものに限定されるものではなく、例えば、連続的に変化させてもよい。
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る加速度センサを図2に基づき説明する。図2(a)はビーム部3付近の概略拡大図、図2(b)はA−A線で切断したときの概略断面図である。
本実施形態の加速度センサは、ビーム部3上の拡散配線71が第1の実施形態と異なるものであり、他の構成要素は第1の実施形態と実質的に同一であるので、同一部材には同一の番号を付して説明を省略する。
本実施形態の拡散配線71は、その配線幅をビーム部3のフレーム部2側から錘部4側へ向かって広く形成していることが第1の実施形態と異なる部分である。その平面視における形状は、例えば、台形状をなしている。
ここにおいて、ビーム部3上に被着されている絶縁膜6は、その膜厚が拡散配線71上に形成される領域とそれ以外の領域とにおいて異なっており、詳しくは、拡散配線71上に形成された領域の絶縁膜6が厚く、それ以外の領域の絶縁膜6が薄く形成されている。
この膜厚の差は、次のようにして実現される。
まず、SOI基板1の支持層11上に絶縁膜6を形成する。ついで、ビーム部3上における拡散配線71を形成する位置の絶縁膜6を除去し、不純物(例えば、支持層11がn型半導体の場合は、ボロン(B))を熱拡散法を用いて添加する。この熱拡散法は、不純物の雰囲気中でSOI基板1を高温(850℃〜1700℃)に加熱して行うため、拡散配線71上のシリコン(Si)が再び酸化(不純物の雰囲気中には若干の酸素が含まれている)されてその領域には薄い絶縁膜6が形成される。この結果、拡散配線71上の領域とそれ以外の領域との間に絶縁膜6の差が生じるのである。
したがって、本実施形態の加速度センサによれば、ビーム部3上の拡散配線71の配線幅をビーム部3のフレーム部2側から錘部4側へ向かって広くなる台形状に形成することにより、ビーム部3上の絶縁膜6において薄い絶縁膜6が占める割合は、ビーム部3のフレーム部2側からビーム部3の中央位置までの領域に対し、ビーム部3の中央位置から錘部4側までの絶縁膜6の領域の方が大きくなる。すなわち、ビーム部3のフレーム部2側からビーム部3の中央位置までの領域の平均膜厚は、ビーム部3の中央位置から錘部4側までの領域の平均膜厚より大きくなる。ゆえに、ビーム部3の剛性をフレーム部2との接続部分から錘部4との接続部分へ向かって小さくすることができ、線膨張係数の違いにより生じる一定の応力に対してビーム部3の剛性の小さい領域がより変位するようになり、加速度が作用していない状態でビーム部3をピエゾ抵抗5の形成面側とは反対方向に変形させることができる。そして、フレーム部の開口を縮小させる方向の力を加えた際にビーム部3を直線状に復元して加速度の検出値に影響を及ぼす応力を低減させ、出力特性を安定することができるのである。
なお、本実施形態の加速度センサに第1の実施形態のような絶縁膜6の構成を採用することも可能である。
[第3の実施形態]
第3の実施形態に係る加速度センサを図3に基づき説明する。図3はビーム部3付近の概略拡大図である。
本実施形態の加速度センサは、ビーム部3上に膜厚調整部8を設けたことが上述した実施形態と異なるものであり、他の構成要素は上述した実施形態と実質的に同一であるので、同一部材には同一の番号を付して説明を省略する。
この膜厚調整部8は、ビーム部3の中央位置から錘部4側の領域に形成しており、ピエゾ抵抗5近傍及び拡散配線7の近傍に配設しており、不純物を添加することにより形成している。その形状は平面視において錘部4の方向へ向かって幅が広くなる台形状をなしており、拡散配線7及びピエゾ抵抗5と電気的に絶縁されている。また、このものは、拡散配線7の形成時と同時期に形成しており、その形成方法は上述した拡散配線7の形成方法と同じである。
したがって、本実施形態の加速度センサによれば、ビーム部3のピエゾ抵抗5の近傍に略四角形状の膜厚調整部8を設けることにより、その部分での絶縁膜6の膜厚が減少する。すなわち、ビーム部3のフレーム部2側からビーム部3の中央位置までの領域の平均膜厚は、ビーム部3の中央位置から錘部4側までの領域の平均膜厚より大きくなるため、ビーム部3の剛性をフレーム部2との接続部分から錘部4との接続部分へ向かって小さくすることができ、線膨張係数の違いにより生じる一定の応力に対してビーム部3の剛性の小さい領域がより変位するようになり、加速度が作用していない状態でビーム部3をピエゾ抵抗5の形成面側とは反対方向に変形させることができる。そして、フレーム部の開口を縮小させる方向の力を加えた際にビーム部3を直線状に復元して加速度の検出値に影響を及ぼす応力を低減させ、出力特性を安定することができるのである。
なお、膜厚調整部8は、ビーム部3の中央位置から錘部4側の領域内で、かつ拡散配線7及びピエゾ抵抗5と電気的に絶縁されていればその形成位置は問わない。また、膜厚調整部8を錘部4上まで延長して形成することも可能である。この場合、ビーム部3と錘部4との接続部分での剛性がさらに減少するため好ましい。
また、第2の実施形態のような拡散配線7の構成を採用することも可能であるし、さらに、本実施形態の加速度センサに上述した実施形態のような絶縁膜6の構成を採用することも可能である。
[第4の実施形態]
第4の実施形態に係る加速度センサを図4に基づき説明する。図4はビーム部3をその長手方向に切断したときの概略断面図である。
本実施形態の加速度センサは、絶縁膜61が上述した実施形態と異なるものであり、他の構成要素は上述した実施形態と実質的に同一であるので、同一部材には同一の番号を付して説明を省略する。
本実施形態の絶縁膜61は、ピエゾ抵抗5及び拡散配線7の形成後に、不純物の添加時にマスクとして使用したビーム部3上の絶縁膜をすべて除去して再度絶縁膜61を形成したことが上述した実施形態と異なる部分である。
この絶縁膜61は、例えば、二酸化シリコン(SiO)にて形成しており、その線膨張係数は2.3×10−6程度であり、支持層11を形成するシリコン(Si)の線膨張係数2.8×10−6程度より小さい。また、その厚みはフレーム部2及び錘部4と同等となるように形成している。
したがって、本実施形態の加速度センサによれば、ピエゾ抵抗5及び拡散配線7の形成後に一旦ビーム部3上の絶縁膜6を除去して再度絶縁膜61形成することにより、絶縁膜6をピエゾ抵抗5や拡散配線7のマスクとして使用したときに生じる段差がなくなり、ビーム部3には一様な応力が加わることとなる。また、その応力は、ビーム部3をピエゾ抵抗5の形成面側とは反対方向に変形させる方向に作用するので、結果的に加速度が作用していない状態でビーム部3をピエゾ抵抗5の形成面側とは反対方向に変形させ、フレーム部の開口を縮小させる方向の力を加えた際にビーム部3を直線状に復元して加速度の検出値に影響を及ぼす応力を低減させ、出力特性を安定することができる。
本発明の第1の実施形態に係る加速度センサを示すものであり、(a)はその概略平面図、(b)はその概略断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る加速度センサのビーム部付近を示すものであり、(a)は概略平面図、(b)は概略断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る加速度センサのビーム部付近を示す概略平面図である。 本発明の第4の実施形態に係る加速度センサのビーム部付近を示すものであり、その長手方向に切断したときの概略断面図である。 従来の半導体加速度センサを示すものであり、その中央付近を切断したときの概略断面図である。
符号の説明
1 SOI基板
2 フレーム部
3 ビーム部
4 錘部
5 ピエゾ抵抗
6 絶縁膜
61 絶縁膜
7b 拡散配線
71 拡散配線
8 膜厚調整部

Claims (5)

  1. 半導体基板からなり、内方を開口したフレーム部と、フレーム部から前記開口内に延設された弾性を有するビーム部と、ビーム部に支持されて遊動自在に可動する錘部と、ビーム部の表層に設けられて作用する加速度の大きさにより抵抗値の変化するピエゾ抵抗と、少なくともビーム部上に設けられてピエゾ抵抗と接続される拡散配線と、前記基板の前記ピエゾ抵抗を形成した面側に設けられた絶縁膜と、を備えた加速度センサであって、
    前記絶縁膜は、前記基板の線膨張係数に対して小さい線膨張係数を有しており、かつ前記ビーム部に位置する絶縁膜は、前記フレーム部側からビーム部の中央位置までの領域の平均膜厚と前記中央位置から前記錘部側までの領域の平均膜厚との関係において、フレーム部側からビーム部の中央位置までの領域の平均膜厚が前記中央位置から錘部側までの領域の平均膜厚より大きく形成されてなり、
    フレーム部に前記開口を縮小させる方向の力が作用していない状態において、錘部はビーム部の前記表層とは反対側の方向に変位しており、フレーム部に開口を縮小させる方向の力が作用している状態において、錘部はビーム部の表層側に変位することを特徴とする加速度センサ。
  2. 前記ビーム部上の前記絶縁膜は、その膜厚を前記フレーム部側から前記錘部側に向かって薄くしてなる請求項1記載の加速度センサ。
  3. 前記拡散配線は、少なくともビーム部上を通過する領域において、その線幅を前記フレーム部側から前記錘部側に向かって幅を広くしてなる請求項1又は2に記載の加速度センサ。
  4. 前記ビーム部は、その中央位置から錘部側の領域の表層に電気的に絶縁された不純物拡散領域からなる膜厚調整部を有する請求項1乃至3いずれかに記載の加速度センサ。
  5. 半導体基板からなり、内方を開口したフレーム部と、フレーム部から前記開口内に延設された弾性を有するビーム部と、ビーム部により支持されて遊動自在に可動する錘部と、ビーム部の表層に設けられて作用する加速度の大きさにより抵抗値の変化するピエゾ抵抗と、少なくともビーム上を通過してピエゾ抵抗と接続される拡散配線と、前記半導体基板のピエゾ抵抗を形成した面側に設けられた絶縁膜と、を備えた加速度センサであって、
    前記絶縁膜は、前記基板の線膨張係数に対して小さい線膨張係数を有しており、かつ前記ピエゾ抵抗及び前記拡散配線を形成した後にビーム部上の絶縁膜を一旦除去して再度厚みを均一に再形成したものであり、
    フレーム部に前記開口を縮小させる方向の力が作用していない状態において、錘部はビーム部の前記表層とは反対側の方向に変位しており、フレーム部に開口を縮小させる方向の力が作用している状態において、錘部はビーム部の表層側に変位することを特徴とする加速度センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007303928A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Oki Electric Ind Co Ltd 加速度センサ及びその製造方法

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