JP2005241134A - 吸収液 - Google Patents
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Abstract
【課題】 前記臭化リチウム水溶液の物性を低下させることなく、晶析の発生しにくい吸収液を提供すること。
【解決手段】 臭化リチウム水溶液を主成分とする吸収液であって、テトラアルキルアンモニウム塩、または、ドデシル硫酸ナトリウムを含有する。
。
【選択図】 図2
【解決手段】 臭化リチウム水溶液を主成分とする吸収液であって、テトラアルキルアンモニウム塩、または、ドデシル硫酸ナトリウムを含有する。
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【選択図】 図2
Description
本発明は、臭化リチウム水溶液を主成分とする吸収液に関する。
吸収冷凍機や吸収冷温水器(以下冷凍機等と略称する)に用いられる吸収液としては、吸収性の優れた臭化リチウム水溶液が一般に用いられている。この臭化リチウム水溶液の臭化リチウム濃度は、一般に60〜65wt%に設定されており、この濃度で吸収液は高い吸収性を発揮する。この水溶液は、高濃度の臭化リチウムを含んでいることから、前記吸収液が冷却され、臭化リチウムの飽和溶解濃度が前記臭化リチウム濃度を下回ると、臭化リチウムが析出し始めてしまう現象が観測されることがある(以下晶析と称する)。このような現象は、たとえば、冷凍機等の夜間の運転停止時に、外気温の低下に伴い吸収液の温度が低下した場合や、真夏の冷房負荷の異常に高い運転を行った場合、緊急停電時等に、冷凍機等の再生器から吸収器への吸収液供給部等において観測されることがある。
通常、上述の吸収液の晶析温度は、20〜25℃程度であるが、一旦臭化リチウムが晶析し始めると、急激に臭化リチウムが結晶化して、再度吸収液を昇温させても容易に再溶解せず、吸収液の吸収能力が低下したままの運転となるばかりか、晶析した臭化リチウムが吸収液を流通させる配管の詰まりの原因になるなど、冷凍機等を運転不能にしてしまうなどのトラブルの原因になっている。
通常、上述の吸収液の晶析温度は、20〜25℃程度であるが、一旦臭化リチウムが晶析し始めると、急激に臭化リチウムが結晶化して、再度吸収液を昇温させても容易に再溶解せず、吸収液の吸収能力が低下したままの運転となるばかりか、晶析した臭化リチウムが吸収液を流通させる配管の詰まりの原因になるなど、冷凍機等を運転不能にしてしまうなどのトラブルの原因になっている。
そこで、前記問題を解消するために、前記吸収液にグリコール系添加剤、高分子凝集剤、塩化セシウム等の添加剤を添加して、前記晶析開始温度を低下させることが考えられている(特許文献1、2参照)。
特開平6−192649号公報
特開平9−14784号公報
しかし、グリコール系添加剤や、高分子凝集剤等の有機系添加剤は、高温での安定性が低く、しかも、冷凍機等の再生器付近等、高温になる部分では、前記添加剤の分解等により低沸点ガスが発生し、冷凍機等の運転効率を低下させる原因になることが知られている。また、塩化セシウム等の添加剤を用いる場合には、晶析防止の効果を発揮する高濃度の添加では、吸収液を流通させる配管の腐食等が懸念される。そこで、これら添加剤の添加に代え、前記臭化リチウム水溶液の物性を低下させることなく、前記晶析を抑制する技術が求められている。
そこで、本発明の目的は、上記実状に鑑み、前記臭化リチウム水溶液の物性を低下させることなく、晶析の発生しにくい吸収液を提供することにある。
本発明者らは、吸収液の晶析開始温度を低下させるのではなく、吸収液が晶析開始温度に達してから、晶析が始まるまでの遅延時間を確保することによって、前記吸収液の晶析を起きにくくすることができるものと考え、鋭意研究の結果、前記吸収液の遅延時間を長くすることができる添加物を新たに見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の吸収液の特徴構成は、臭化リチウム水溶液を主成分とし、臭化テトラn−ブチルアンモニウムに代表されるテトラアルキルアンモニウム塩を含有する、もしくは、ドデシル硫酸ナトリウムを含有する点にある。
つまり、本発明者らは、臭化リチウム水溶液を主成分とする吸収液に、臭化テトラn−ブチルアンモニウムに代表されるテトラアルキルアンモニウム塩や、ドデシル硫酸ナトリウムを添加すると、吸収液が晶析開始温度に達してから、晶析が始まるまでの遅延時間を極めて長くすることを見出した。後述の実験例によると、高分子凝集剤を用いた場合に晶析温度に達した吸収液をその温度で維持すると、約3分間の遅延時間で晶析し始めるに対して、これら添加剤を用いると、遅延時間が10分間以上に延長させられることがわかった。これは、テトラアルキルアンモニウム塩等が、臭化リチウム結晶の表面にミセルを形成して臭化リチウムの結晶同士が結合して成長するのを阻止しているため、晶析開始が遅延することによると推測されている。
そのため、冷凍機等の吸収器近傍における吸収液温度が晶析温度近くまで低下したとしても、ある程度の時間は晶析の発生しない状態で、その冷凍機等の運転をそのまま継続することができるので、前記冷凍機等の運転効率を高く維持することができるとともに、トラブルの発生を抑制することができるようになった。
また、前記テトラアルキルアンモニウム塩が臭化テトラn−ブチルアンモニウムである場合、その濃度が700ppm〜1000ppmであることが好ましく、前記ドデシル硫酸ナトリウム濃度が400ppm〜600ppmであることが好ましい。
後述の実験例によると、いずれの添加剤を用いた場合であっても、100ppm程度の少量の添加により遅延時間の延長が可能となる。さらに添加量を増加させた場合、臭化テトラn−ブチルアンモニウムの場合、700ppm以上の添加によって急激な遅延時間の延長を確認することができるため、700ppm以上添加することが望ましい。また、1000ppm以上の添加によっても遅延時間は頭打ちとなるので、1000ppm以下とすることが好ましい。また、同様の理由でドデシル硫酸ナトリウムを用いる場合には、400ppm以上600ppm以下で遅延時間を効果的に延長することができる。
また、前記テトラアルキルアンモニウム塩が塩化テトラn−ブチルアンモニウムである場合、その濃度が400ppm〜800ppm、前記テトラアルキルアンモニウム塩がヨウ化テトラn−ブチルアンモニウムである場合、その濃度が500ppm〜800ppmとすることにより、遅延時間を4〜7分程度に延長することができた。
また、前記テトラアルキルアンモニウム塩が塩化テトラn−ブチルアンモニウムである場合、その濃度が400ppm〜800ppm、前記テトラアルキルアンモニウム塩がヨウ化テトラn−ブチルアンモニウムである場合、その濃度が500ppm〜800ppmとすることにより、遅延時間を4〜7分程度に延長することができた。
いずれの場合も0.1%以下の少ない添加量で、臭化リチウムの性質を変えることなく、遅延時間を効果的に延長することができた。
以下、本発明の実施例を二重効用吸収冷凍機に適用した例について、図面に基づいて説明する。
〈二重効用吸収冷凍機〉
図1に示すように、この吸収冷凍機は、主に、冷媒としての水を蒸発させる蒸発器1と、その蒸発器1で発生した冷媒蒸気を臭化リチウム水溶液を主成分とする吸収液に吸収させる吸収器2と、冷媒を吸収した吸収液から冷媒を蒸気として分離することにより吸収液を再生する高温再生器3及び低温再生器4と、前記高温再生器3及び低温再生器4で分離された冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器5等を設けている。蒸発器1と吸収器2とを互いに連通状態で容器Y内に配設するとともに、容器Y内の蒸発器1の下部に冷媒を溜める冷媒溜部1a及び吸収器2の下部に冷媒を吸収した吸収液を溜める吸収液溜部2aを区画形成してある。又、低温再生器4と凝縮器5とを一体的に構成し、その一体的に構成した低温再生器4と凝縮器5とを、蒸発器1と吸収器2とを配設した容器の上方部に配置してある。
図1に示すように、この吸収冷凍機は、主に、冷媒としての水を蒸発させる蒸発器1と、その蒸発器1で発生した冷媒蒸気を臭化リチウム水溶液を主成分とする吸収液に吸収させる吸収器2と、冷媒を吸収した吸収液から冷媒を蒸気として分離することにより吸収液を再生する高温再生器3及び低温再生器4と、前記高温再生器3及び低温再生器4で分離された冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器5等を設けている。蒸発器1と吸収器2とを互いに連通状態で容器Y内に配設するとともに、容器Y内の蒸発器1の下部に冷媒を溜める冷媒溜部1a及び吸収器2の下部に冷媒を吸収した吸収液を溜める吸収液溜部2aを区画形成してある。又、低温再生器4と凝縮器5とを一体的に構成し、その一体的に構成した低温再生器4と凝縮器5とを、蒸発器1と吸収器2とを配設した容器の上方部に配置してある。
〈吸収液〉
前記吸収液は臭化リチウム水溶液を主成分とし、テトラアルキルアンモニウム塩もしくはドデシル硫酸ナトリウムを含有する。また、前記吸収液は、必要に応じて配管の腐食抑制剤等を含有する。臭化リチウム濃度は、前記吸収器における最高濃度が62%となる。
また、テトラアルキルアンモニウム塩として前記臭化テトラn−ブチルアンモニウムを添加する場合は、700ppm〜1000ppmとし、塩化テトラn−ブチルアンモニウムを添加する場合は、400ppm〜800ppmとし、ヨウ化テトラn−ブチルアンモニウムを添加する場合は、500ppm〜800ppmとする。また、ドデシル硫酸ナトリウムを添加する場合は、400ppm〜600ppmとする。この吸収液の晶析温度はいずれも22.0℃となる。
前記吸収液は臭化リチウム水溶液を主成分とし、テトラアルキルアンモニウム塩もしくはドデシル硫酸ナトリウムを含有する。また、前記吸収液は、必要に応じて配管の腐食抑制剤等を含有する。臭化リチウム濃度は、前記吸収器における最高濃度が62%となる。
また、テトラアルキルアンモニウム塩として前記臭化テトラn−ブチルアンモニウムを添加する場合は、700ppm〜1000ppmとし、塩化テトラn−ブチルアンモニウムを添加する場合は、400ppm〜800ppmとし、ヨウ化テトラn−ブチルアンモニウムを添加する場合は、500ppm〜800ppmとする。また、ドデシル硫酸ナトリウムを添加する場合は、400ppm〜600ppmとする。この吸収液の晶析温度はいずれも22.0℃となる。
〈循環サイクル〉
高温再生器3及び低温再生器4で冷媒を分離することにより再生した吸収液を吸収器2に供給するように、低温再生器4と吸収器2とを第2吸収液供給路9で接続し、蒸発器1で蒸発した冷媒蒸気を吸収器2において吸収液に吸収させるとともにその冷媒を吸収した吸収液を吸収液溜部2aに溜め、その吸収液溜部2aの冷媒を吸収した吸収液を高温再生器3及び低温再生器4に順次供給するように、吸収液溜部2aと高温再生器3とを吸収液ポンプ7を介装した第1吸収液供給路8の前部8aで、及び、高温再生器3と低温再生器4とを第1吸収液供給路8の後部8bで接続してある。
高温再生器3及び低温再生器4で冷媒を分離することにより再生した吸収液を吸収器2に供給するように、低温再生器4と吸収器2とを第2吸収液供給路9で接続し、蒸発器1で蒸発した冷媒蒸気を吸収器2において吸収液に吸収させるとともにその冷媒を吸収した吸収液を吸収液溜部2aに溜め、その吸収液溜部2aの冷媒を吸収した吸収液を高温再生器3及び低温再生器4に順次供給するように、吸収液溜部2aと高温再生器3とを吸収液ポンプ7を介装した第1吸収液供給路8の前部8aで、及び、高温再生器3と低温再生器4とを第1吸収液供給路8の後部8bで接続してある。
図中、17は第1吸収液供給路8の8a部を通流する吸収液と第2吸収液供給路9を通流する吸収液との間で互いに熱交換する第1熱交換部、及び、18は第1吸収液供給路8の8a部を通流する吸収液と第1吸収液供給路8の8b部を通流する吸収液との間で互いに熱交換する第3熱交換部であり、第1熱交換部17は第1吸収液供給路8の8a部を通流する吸収液を加熱するとともに第2吸収液供給路9を通流する吸収液を冷却するためのものであり、第3熱交換部18は第1吸収液供給路8の8a部を通流する吸収液を加熱するためのものである。
上述のように、前記吸収液は、高温再生器3、第1吸収液供給路8の8b部(第3熱交換部18経由)、低温再生器4、第2吸収液供給路9(第1熱交換部17経由)、吸収器2、吸収液溜部2a、吸収液ポンプ7、第1吸収液供給路8の8a部(第1熱交換部17及び第3熱交換部18経由)を循環する循環サイクルを循環する。
また、高温再生器3で発生した冷媒蒸気を凝縮器5に供給するとともにその冷媒蒸気で低温再生器4内の吸収液を加熱するように、高温再生器3と凝縮器5とを低温再生器4内を通過させている冷媒蒸気供給路10で接続し、その冷媒蒸気供給路10から供給された冷媒蒸気と低温再生器4で発生した冷媒蒸気とを凝縮器5で凝縮し、その凝縮した冷媒を自然流下させて冷媒溜部1aに供給するように第1冷媒供給路11を凝縮器5と蒸発器1とに接続し、冷媒溜部1aの冷媒を蒸発器1の上部から供給するように冷媒ポンプ13とバルブ14とを介装した第2冷媒供給路12を冷媒溜部1aと蒸発器1とに接続し、そして、冷媒ポンプ13により第2冷媒供給路12を介して蒸発器1の上部から供給した冷媒を所定の低圧下で蒸発させて、その冷媒の蒸発潜熱により蒸発器1内に配設してある冷水パイプ15内を通流する水を冷却し、その冷却水を所定箇所に送り冷房等を行わせるように構成してある。16は、吸収器2内及び凝縮器5内を通過させる状態で配設してある冷却用流体を通流する冷却用パイプであり、吸収器2において吸収液の冷却を行い、凝縮器5において冷媒蒸気を冷却して凝縮させる。
〈希釈運転〉
図中、19は冷媒溜部1aの冷媒を、第1熱交換部17の上流側で第2吸収液供給路9に供給する冷媒の希釈運転用供給路であり、第2冷媒供給路12の冷媒ポンプ13介装位置とバルブ14介装位置との間部と第2吸収液供給路9の第1熱交換部17上流側部とに接続してある。20は、希釈運転用供給路19を通して冷媒溜部1aの冷媒を第2吸収液供給路9に供給する状態としない状態とに切り換える切り換え手段としてのバルブであり、21は希釈運転用供給路19を通流する冷媒と冷却用パイプ16を通流する冷却用流体との間で熱交換する第2熱交換部である。尚、冷媒溜部1aの冷媒、すなわち、希釈運転用供給路19を通流する冷媒の温度は5〜10℃であり、一方冷却用パイプ16を通流する冷却用流体の温度は25〜32℃程度であり、希釈運転用供給路19を通流する冷媒と冷却用パイプ16を通流する冷却用流体との間で互いに熱交換することにより、希釈運転用供給路19を通流する冷媒を昇温することができる。
図中、19は冷媒溜部1aの冷媒を、第1熱交換部17の上流側で第2吸収液供給路9に供給する冷媒の希釈運転用供給路であり、第2冷媒供給路12の冷媒ポンプ13介装位置とバルブ14介装位置との間部と第2吸収液供給路9の第1熱交換部17上流側部とに接続してある。20は、希釈運転用供給路19を通して冷媒溜部1aの冷媒を第2吸収液供給路9に供給する状態としない状態とに切り換える切り換え手段としてのバルブであり、21は希釈運転用供給路19を通流する冷媒と冷却用パイプ16を通流する冷却用流体との間で熱交換する第2熱交換部である。尚、冷媒溜部1aの冷媒、すなわち、希釈運転用供給路19を通流する冷媒の温度は5〜10℃であり、一方冷却用パイプ16を通流する冷却用流体の温度は25〜32℃程度であり、希釈運転用供給路19を通流する冷媒と冷却用パイプ16を通流する冷却用流体との間で互いに熱交換することにより、希釈運転用供給路19を通流する冷媒を昇温することができる。
上述循環サイクル中で、前記吸収液の濃度及び温度は場所によって異なるのであるが、第2吸収液供給路9の第1熱交換部17の下流側箇所は吸収液の濃度が最も高くかつ温度が比較的低い場所であり、この箇所で吸収液の晶析が最も発生しやすい。
つまり、上述の希釈運転は、上述の希釈運転は、運転停止後所定の液温まで低下した場合等に自動的に所定時間実施するようにしてあり、その希釈運転は、開始に伴いバルブ20を自動的に開動するとともに、冷媒ポンプ13を起動して、冷媒溜部1aの冷媒を一気に希釈運転用供給路19を通じて、その希釈運転用供給路19の途中の第2熱交換部21で昇温した後、吸収液の晶析のおそれのある第2吸収液供給路9の第1熱交換部17の下流側箇所に対してその上流側、すなわち、第2吸収液供給路9の第1熱交換部17の上流側に供給するとともに、吸収液を吸収液ポンプ7により上述の循環サイクルで循環させるようにしてある。尚、希釈運転の開始に伴うバルブ20の開動に従って、バルブ14は閉動する方が好ましいが、その開度は適宜調整できる。
臭化リチウム濃度62%の水溶液に腐食抑制剤として水酸化リチウム(0.12N)およびモリブデン酸リチウム(500ppm)を添加した吸収液に、種々の添加剤を種々の濃度で添加させたものを用意した。これらの晶析温度は、いずれも24.5℃で、22℃まで過冷却状態にならないと晶析を開始しないことがわかった。これら吸収液を恒温槽に収容し、22℃にまで冷却し、その温度を維持した場合、22℃に達して以降、晶析を開始するまでの遅延時間を調べたところ、図2のようになった。
図2より、添加剤として、何も用いなかった場合の遅延時間は、3分であったのに対して、臭化テトラn−ブチルアンモニウムもしくはドデシル硫酸ナトリウムを用いた場合には、10分以上の遅延時間を確保できることがわかった。つまり、晶析により上述の循環サイクルが停止しうる運転温度条件になったとしても、希釈運転を行うことなく、吸収冷凍機等の通常の運転を、従来よりも7分間長く継続することができるようになり、従来では、希釈運転をしなければならない状況となっても、希釈運転することなく希釈運転不要な状況に復帰することができる場合が増え、吸収冷凍機等の安定運転を図ることができ、かつ、希釈運転にともなう通常運転再開時の吸収液の濃縮等に要するエネルギーロスを大幅に低減することができるようになった。
また、添加量対遅延時間延長効果に着目すると、ドデシル硫酸ナトリウムでは400ppmの添加から500ppmの添加で急激に遅延時間が延長されており、また、600ppm以上では遅延時間が頭打ちになっている。そのため、400〜600ppmの添加が好ましいことが読みとれる。一方、臭化テトラn−ブチルアンモニウムについては、700ppmの添加から500ppmの添加で急激に遅延時間が延長されており、また、1000ppm以上では遅延時間が頭打ちになっている。そのため、700〜1000ppmの添加が好ましいことが読みとれる。また同様に、塩化テトラn−ブチルアンモニウムの場合は、400ppm〜800ppm、ヨウ化テトラn−ブチルアンモニウムの場合は、500ppm〜800ppmが好ましいことがわかる。
本発明の吸収液によって、吸収冷凍機等をより安定運転できるようになった。
1 蒸発器
2 吸収器
3 高温再生器
4 低温再生器
5 凝縮器
2 吸収器
3 高温再生器
4 低温再生器
5 凝縮器
Claims (6)
- 臭化リチウム水溶液を主成分とする吸収液であって、テトラアルキルアンモニウム塩を含有する吸収液。
- 臭化リチウム水溶液を主成分とする吸収液であって、ドデシル硫酸ナトリウムを含有する吸収液。
- 前記テトラアルキルアンモニウム塩が臭化テトラn−ブチルアンモニウムであって、その濃度が600ppm〜1000ppmである請求項1記載の吸収液。
- 前記ドデシル硫酸ナトリウム濃度が400ppm〜600ppmである請求項2記載の吸収液。
- 前記テトラアルキルアンモニウム塩が塩化テトラn−ブチルアンモニウムであって、その濃度が400ppm〜800ppmである請求項1記載の吸収液。
- 前記テトラアルキルアンモニウム塩がヨウ化テトラn−ブチルアンモニウムであって、その濃度が500ppm〜800ppmである請求項1記載の吸収液。
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