JP2005239905A - ガス浄化装置及び方法、ガス化システム、ガス化発電システム - Google Patents

ガス浄化装置及び方法、ガス化システム、ガス化発電システム Download PDF

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Abstract

【課題】実用的であると共に、S成分の除去効率の向上したガス浄化装置、及び方法、それを用いたガス化システム、ガス化発電システムを提供する。
【解決手段】少なくともS成分を含有する高温ガス11のガス温度を減温させるガス冷却装置12と、前記減温された冷却ガス13中に粉体状の硫化水素除去剤である脱S剤14を供給する脱S剤供給装置15と、前記減温された冷却ガス13中の煤塵を集塵する濾過膜(図示せず)を備えてなると共に該濾過膜の表面に脱S剤の堆積層を形成してなる集塵装置16とを具備してなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばバイオマス等をガス化したガス中のS成分を除去するガス浄化装置及び方法、並びにそれを用いたガス化システム、ガス化発電システムに関する。
都市ごみ、下水汚泥、産業用廃棄物などの有機系廃棄物からエネルギー回収を図るために、廃棄物を熱分解によりガス化して燃料用ガス(ガス化ガス)を得るガス変換技術が、環境保全及び省資源の観点から注目されている。
このガス変換技術のシステムとしては、廃棄物に水蒸気を添加して400〜800℃でガス化し、さらに1300〜1500℃でクラッキングして、煤を含まないクリーンなCO、H2 リッチガスを得るシステムが開発されている。このシステムにおいては、ガス化剤(蒸気、酸素)を高温で供給することにより、部分燃焼割合を少なくして発熱量の高いガスを得て、このガス(燃料用ガス)により発電装置による発電などが行われる(特許文献1)。
該ガス化ガス中には硫黄(S)成分が微量に含まれているので、脱硫する必要がある。従来においては、高温ガスで脱硫する場合、セラミックスフィルタを用いて、酸化鉄粉体を噴霧することが提案されている(特許文献2)。
特開2002−38164号公報 特開昭64−134028号公報
しかしながら、従来のセラミックスフィルタを用いた装置では、高温高圧で脱硫することができるものの、セラミックフィルタの寿命が短く、連続的に処理する場合においては、実用的ではない、という課題がある。
また、400℃以上で脱硫するので、ダイオキシン類(DXN)等の捕集効率が悪いという問題があると共に、ダイオキシン類が再合成されることが懸念されるという問題がある。
また、従来の脱硫剤をペレット又は小片状とした充填式の脱硫装置においては、集塵装置の後流側に設置する必要があり、その設置場所に設備のスペースを要するという問題があり、設備のコンパクト化の観点から簡易で且つコンパクトなガス浄化装置の出現が望まれている。
特に、バイオマス等のガス化物を用いガス化し、該ガスを用いて、触媒によってメタノール等のガスを改質する場合においては、触媒被毒の原因となるS成分の浄化効率のよいガス浄化装置の出現が望まれている。
特に、バイオマス等のガス化物を用いガス化し、該ガスを用いて、ガスエンジン、ガスタービン、燃料電池等の各種発電装置で発電する場合においては、クリーンなガス成分であることが要求され、特に燃料電池等の触媒被毒の原因となるS成分の浄化効率のよいガス浄化装置の出現が望まれている。
本発明は、上記問題に鑑み、実用的であると共に、S成分の除去効率の向上したガス浄化装置及び方法、並びにそれを用いたガス化システム、ガス化発電システムを提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、少なくとも硫黄(S)成分を含有する高温ガスのガス温度を減温させるガス冷却装置と、前記前記ガス冷却装置で減温されたガス中に粉体状の脱S剤を供給する脱S剤供給装置と、前記ガス中の煤塵を集塵する濾過膜を備えてなると共に該濾過膜の表面に脱S剤の堆積層を形成してなる集塵装置とを具備してなることを特徴とするガス浄化装置にある。
第2の発明は、第1の発明において、前記硫黄(S)成分が硫化物又は酸化硫黄であることを特徴とするガス浄化装置にある。
第3の発明は、第1の発明において、前記ガスが還元性ガスであることを特徴とするガス浄化装置にある。
第4の発明は、第3の発明において、前記還元性ガスがガス化物を熱分解して改質したガスであることを特徴とするガス浄化装置にある。
第5の発明は、第1の発明において、前記ガス冷却装置におけるガス減温温度が100〜400℃であることを特徴とするガス浄化装置にある。
第6の発明は、第1の発明において、前記集塵装置の後流側に、ガス中のS成分量を計測する計測装置を設けてなり、該S成分量に応じて脱S剤を供給してなることを特徴とするガス浄化装置にある。
第7の発明は、第1の発明において、前記ガスに少なくとも酸性ガス成分を含み、前記ガス中に酸性ガス中和剤を供給する酸性ガス中和剤供給装置を具備することを特徴とするガス浄化装置にある。
第8の発明は、第7の発明において、酸性ガス中和剤と脱S剤とを同時に供給してなることを特徴とするガス浄化装置にある。
第9の発明は、少なくとも硫黄(S)成分と酸性ガス成分とを含有するガスのガス温度を減温させるガス冷却装置と、前記ガス中の煤塵を集塵する濾過膜を備えてなると共に該濾過膜の表面に粉体状の酸性ガス中和剤の堆積層を形成してなる第1の集塵装置と、前記第1の集塵装置を通過したガス中に粉体状の脱S剤を供給する脱S剤供給装置と、前記ガス中の煤塵を集塵する濾過膜を備えてなると共に該濾過膜の表面に脱S剤の堆積層を形成してなる集塵装置とを具備してなることを特徴とするガス浄化装置にある。
第10の発明は、第9の発明において、前記第1の集塵装置と第2の集塵装置との間に熱交換器を介装し、第2の集塵装置へ送るガス温度を第1の集塵装置よりも高くしてなることを特徴とするガス浄化装置にある。
第11の発明は、第9又は10の発明において、前記集塵装置の後流側にガス中のS成分量を計測するS分計測装置を設けてなり、該S成分量に応じて脱S剤を供給してなることを特徴とするガス浄化装置にある。
第12の発明は、第9又は10の発明において、前記集塵装置の後流側にガス中の酸性ガス成分量を計測する酸性ガス分計測装置を設けてなり、該酸性ガス量に応じて酸性ガス中和剤を供給してなることを特徴とするガス浄化装置にある。
第13の発明は、第9又は10の発明において、前記集塵装置の後流側にガス中のS成分量を計測するS分計測装置を設けてなり、該S成分量に応じて脱S剤を供給してなると共に、前記集塵装置の後流側にガス中の酸性ガス成分量を計測する酸性ガス分計測装置を設けてなり、該酸性ガス量に応じて酸性ガス中和剤を供給してなることを特徴とするガス浄化装置にある。
第14の発明は、第9の発明において、前記第1の集塵装置と第2の集塵装置が一体化してなることを特徴とするガス浄化装置にある。
第15の発明は、第1の発明において、前記脱S剤が、酸化亜鉛、酸化鉄、亜鉛・鉄化合物、酸化ニッケル、酸化銅、酸化コバルト、酸化モリブデン、活性炭の少なくとも一種又はこれらの混合物であることを特徴とするガス浄化装置にある。
第16の発明は、第1乃至15のいずれか一つのガス浄化装置を備えてなることを特徴とするガス化システムにある。
第17の発明は、第1乃至15のいずれか一つのガス浄化装置を備えてなることを特徴とするガス化発電システム。
第18の発明は、第16の発明において、高温のガスを得るガス化炉が、バイオマスガス化炉、ゴミガス化炉、下水汚泥ガス化炉、石炭ガス化炉のいずれか一つであることを特徴とするガス化システムにある。
第19の発明は、第17の発明において、高温のガスを得るガス化炉が、バイオマスガス化炉、ゴミガス化炉、下水汚泥ガス化炉、石炭ガス化炉のいずれか一つであることを特徴とするガス化発電システムにある。
第20の発明は、少なくとも硫黄(S)成分を含有する高温ガスを減温させ、前記減温されたガス中に粉体状の脱S剤を供給し、前記ガス中の煤塵を集塵する濾過膜を備えた集塵装置で濾過膜の表面に脱S剤の堆積層を形成し、硫黄(S)成分を捕集することを特徴とするガス浄化方法にある。
第21の発明は、第20の発明において、前記ガス中に含まれる酸性成分を酸性ガス中和剤で同時に捕集することを特徴とするガス浄化方法にある。
第22の発明は、第20の発明において、前記酸性ガスの捕集と、硫黄(S)成分の捕集とを別々の装置において行うことを特徴とするガス浄化方法にある。
第23の発明は、第20乃至22のいずれか一つの発明において、前記還元性ガスがガス化物を熱分解して改質したガスであることを特徴とするガス浄化方法にある。
第24の発明は、第20乃至23のいずれか一つの発明において、前記ガス減温温度が100〜400℃であることを特徴とするガス浄化方法にある。
第25の発明は、第20乃至24のいずれか一つの発明において、前記脱S剤の噴霧に浄化ガスを利用することを特徴とするガス浄化方法にある。
第26の発明は、第20乃至25のいずれか一つの発明において、前記未反応の脱S剤を再利用することを特徴とするガス浄化方法にある。
本発明によれば、高温ガスを減温し、脱S剤を噴霧して、濾過集塵を行う濾過膜に堆積層を形成し、ここでガス中のS成分を除去することができ、これにより、ダイオキシン類の再合成もなく、長期間に亙って、脱S処理することができる。
また、ガス中に含まれる酸性ガスも同様に除去することができる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本発明によるガス浄化装置について、詳細に説明する。
図1は、実施例1にかかるガス浄化装置の概略図である。図1に示すように、本実施例にかかるガス浄化装置10は、少なくとも硫黄(S)成分を含有する高温ガス11のガス温度を減温させるガス冷却装置12と、前記前記ガス冷却装置で減温された冷却ガス13中に粉体状の硫化水素除去剤である脱S剤14を供給する脱S剤供給装置15と、前記減温された冷却ガス13中の煤塵を集塵する濾過膜(図示せず)を備えてなると共に該濾過膜の表面に脱S剤の堆積層を形成してなる集塵装置16とを具備してなるものである。
その後、前記集塵装置16で浄化された浄化ガス17は誘引送風機18等により発電設備である例えばガスエンジン(G/E)等19に送られ、ここで、エネルギー変換して発電に供している。
前記装置によれば、高温ガス11は、ガス冷却装置12で減温され、その後冷却ガス供給管20中において、脱S剤14が噴霧され、その後、集塵装置16の濾過膜において脱S剤の堆積層を形成し、ここで通過するガス中のS成分を吸着・捕集することとなる。
また、集塵装置16で例えば逆洗浄操作によって定期的に払いおとされる堆積層であるダスト21はその一部21aを分離装置22により分離し、再度冷却ガス供給管20に戻して、ダスト21中の脱S剤14を再利用するようにしてもよい。
本発明で前記S成分とは、H2S、COS等の硫化物又はS2O、SO、SO2、SO3、S23等の酸化硫黄であるが、ガス中に存在するS成分であればこれらに限定されるものではない。
本発明で脱S剤とは、例えば酸化亜鉛、酸化鉄、亜鉛・鉄化合物、ニッケル等の遷移金属の酸化物、銅、活性炭、ゼオライト等を挙げることができ、特に酸化亜鉛が好ましい。これは下記反応式及び後述する試験例にも示すように、硫化水素と反応した場合において、水分発生量が少ないからである。
前記脱S剤は粉体状であり、数10μm〜数100μm程度とすればよい。これにより、S成分との接触面積が増大し、反応効率が向上する。この結果、利用率の向上及び除去効率が向上する。
ZnO+H2S→ZnS+H2O・・・(1)
Fe23+2H2S+H2→2FeS+3H2O・・・(2)
このように、ZnOの場合には水分の発生がFe23よりも1/3も少なく、周囲に多少水分があっても影響を受けにくく、反応の進行が良好となる。
また前記ガスは特に限定されるものではなく、燃料排ガス中の脱硫も行うことができる。
さらに、本発明では、ガスとして還元性ガスの場合が好適であり、S成分がH2Sである場合に特に有効である。
また、本発明において、前記還元性ガスとしては、ガス化物を熱分解して改質したO2成分が少ないガスである。
前記ガス化物としては、例えばバイオマス、木屑、ごみ、下水汚泥、石炭等を挙げることができ、これらをガス化炉でガス化し、ガス化したガスを改質して、可燃ガスである一酸化炭素や水素にするようにしている。
ガス化ガスは高温(400℃以上、600〜1500℃)であるので、高温ガス11を減温する必要があり、ガス冷却装置12において、例えば400℃以下まで減温するようにしている。これは、濾過式の集塵機は例えばバグフィルタ等のような濾布を用いており、400℃を超える場合には溶融等により、耐久性に問題があるからである。
また、減温の下限値は100℃とするのが好ましい。これは酸露点により、水分が発生し、乾式濾過に不具合が生じるからである。また、ダイオキシン類の再合成を防止する点からは、ダイオキシン類の濃度にもよるが、300℃以下、好ましくは200℃以下とするのがよい。
このように、高温ガスを減温させた後に、ガス中のS成分を除去することができる。また、脱S剤14をガス供給管20内に噴霧するだけでよいので、脱S剤供給装置の設置スペースのみを確保すればよく、従来のような充填方式の脱硫設備に較べてガス浄化設備が大幅にコンパクトとなる。
また、湿式の脱硫設備に較べて、排水がないので、後処理が容易である。
本発明によるガス浄化装置について、詳細に説明する。
図2は、実施例2にかかるガス浄化装置の概略図である。なお、図1に示す実施例1の装置の構成と同一部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
図2に示すように、本実施例にかかるガス浄化装置10は、実施例1の装置において、ガス供給管20に酸性ガス中和剤31を供給する酸性ガス中和剤供給装置32を設けたものである。なお、脱酸性ガス中和剤31と脱S剤14との供給はどちらが前後であってもよい。
前記酸性ガス中和剤31は、中和剤アルカリ(例えば水酸化カルシウム、重炭酸ナトリウム、ナトリウム系アルカリ剤)、セメント、活性炭等を挙げることができる。また、濾過膜を保護する珪藻土等の助剤も供給するようにしてもよい。
この酸性ガス中和剤31を減温された冷却ガス13中に噴霧することで、その後、集塵装置16の濾過膜において酸性ガス中和剤の堆積層を形成し、ここで通過するガス中の酸性ガス分(HCl、SOx等)を吸着・捕集することとなる。
なお、本実施例では、脱S剤14と別々に供給しているが、脱S剤に混ぜて冷却ガス供給管20内に吹き込むようにしてもよい。
本発明によるガス浄化装置について、詳細に説明する。
図3は、実施例3にかかるガス浄化装置の概略図である。なお、図1に示す実施例1の装置の構成と同一部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
図3に示すように、本実施例にかかるガス浄化装置10は、実施例1の装置において、集塵装置16を2台用意し、酸性ガス中和剤31の堆積層を形成する第1の集塵装置16−1と、脱S剤の堆積層を形成する第2の集塵装置16−2とを具備するものである。
これにより、冷却ガス13中の酸性ガス成分を除去した後に、S成分のみを除去できることとなる。この結果、脱S剤14として、例えば酸化亜鉛(ZnO)を用いた場合には、反応によって得られたZnS成分をダスト21−2中から回収することができる。本実施例では、第1の集塵装置16−1において、酸性ガス成分を中和するようにしているので、塩素が含有されることがなく、ZnS成分の純度が高いものとなる。よって、顔料又は染料、蛍光剤、加硫剤として二次利用することができる。
また、第1の集塵装置16−1は第2の集塵装置16−2に較べて集塵温度を低くする方が好ましい。これは、第1の集塵装置16−1での酸性ガス中和剤31による中和はダイオキシン類の再合成防止の観点から200℃以下とすることが好ましく、第2の集塵装置16−2における脱Sの場合には200℃以上が好ましいからである。
よって、図4に示すように、第1の集塵装置16−1と第2の集塵装置16−2とを連結するガス供給管41には、ガスガス熱交換器42を設け、高温ガス11の熱で第1の集塵装置16−1からのガス43の温度を上昇させるようにしている。また、ガスガス熱交換器42と第1の集塵装置16−1とを連結するガス供給管44には温度調節器45を介装し、第1の集塵装置16−1に送るガス46のガス温度を200℃以下となるように調整している。なお、この場合においても酸露点の関係から100℃以下までは温度を下げないようにしている。
また、他の方法としては、図5に示すように、第1の集塵装置16−1の前流側にボイラチューブ47を設け、供給する水で高温ガス11の温度を下げると共に、得られた水蒸気48によるスチームガスヒータ49をガス供給管44に介装することで、第1の集塵装置16−1からのガス43の温度を上昇させるようにしている。また、加熱した水蒸気48はスチームタービン50を駆動し、腹水器51からの水をボイラチューブ47に供給するようにしている。
これにより、第1の集塵装置16−1に入るガスの温度を200℃以下とすると共に、第2集塵装置16−2に入るガスの温度を200℃以上にすることができる。
また、第1及び第2の集塵装置は別置きとしてもよいが、一体化するようにしてもよい。
図6に示すように、第1の集塵装置16−1と第2の集塵装置16−2との壁面をつき合わせて、両者を一体化させて集塵装置16としている。
これにより、設置スペースの軽減化を図ることができる。
また、2段式の集塵装置とすることで、第1の集塵装置16−1で煤塵成分の大部分を捕集することとなるので、第2の集塵装置16−2の脱S効率が向上し、装置をコンパクト化することができる。また、第1の集塵装置16−1で共存物質であるHClを除去できるので、該物質の影響がなく、脱S性能が向上する。
また、別々に処理するので、リサイクル効率が向上する。
図7は、実施例4にかかるガス浄化装置を備えたガス発電システムの概略図である。なお、本実施例では、図1に示す実施例1のガス浄化装置10を用いているが、本発明はこれに限定されるものではない。
図7に示すように、本実施例にかかるガス発電システム100は、実施例1のガス浄化装置10をガス化炉61の後流側に設けたものである。前記ガス化炉61は例えばバイオマス等のガス化物62をガス化させるものであり、得られた生成ガス63をその後流側に設けた改質装置64により改質し、CO、H2成分リッチとするようにしている。
本実施例では、脱S剤供給装置15として、脱S剤供給タンク15aと、ファン15bと例えば窒素ガス等の不活性ガスタンク15cとから構成されており、フィーダ15dにより、ガス供給管20に脱S剤を供給するようにしている。
なお、不活性ガスを用いる代わりに、脱S剤の供給ガスとして、浄化ガス17を用いるようにしてもよい。
図8は、実施例5にかかるガス浄化装置を備えたガス発電システムの概略図である。なお、本実施例では、図7に示す実施例4のガス発電システム100の構成と同一部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
図8に示すように、本実施例にかかるガス発電システム100−2は、実施例4のガス発電システム100−1において、集塵装置16からの浄化ガス17中のS成分(H2S,SOx)の成分量を計測するモニタ装置70を設けたものである。このモニタ装置70の情報を演算装置71で処理し、脱S剤の供給を制御するように、制御信号72を送るようにしている。これにより、常に適切な範囲の脱S剤を供給することができ、効率的なガスの浄化が可能となる。また、集塵装置16の集塵力及び脱S力の判断の指標とすることができる。
発電設備として、ガスエンジンに限定されるものではなく、ガスタービン、燃料電池等のガスを用いて発電することができる各種発電装置におけるガスの浄化に適用することができる。
なお、本実施例では、ガス化発電システムにおけるガス浄化装置を適用した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばバイオマスからのガス化ガスを改質してメタノール等を得るシステムに適用することもできる。
[試験例1]
以下、本発明の効果を示す好適な試験例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
粉体状の脱S剤、活性炭を用い、濾過膜81を有する試験管82に模擬ガス83を通過させた。
試験に供した脱S剤は、酸化亜鉛粉体、酸化鉄(顔料)、活性炭(木質系)である。
直径31mmの試験管82内に濾過膜81を設け、この濾過膜82の表面に堆積層84を堆積させた。その後、HS2(650ppm)、CO2(27.7%)、H2(31.9%)、N2(残り)の模擬ガス83を流した。なお、ガス流速は1m/min(160℃)、水分量は57.2%、ガス流量はQ=476Ncm3/min(=755cm3/min、160℃)、試験管の直径は31mm、堆積層84の断面積(S)は7.55cm2、透過速度(V)は100cm/min、堆積層84の厚さは10mmであり、GHSVは約3,800h-1である。
図10に試験の結果を示す。酸化亜鉛、顔料酸化鉄、活性炭はともに硫化水を吸収した。しかし、酸化亜鉛以外のものは、30分に満たないうちに、硫化水素が堆積層84の後流側に抜けたのに対し、酸化亜鉛粉体は120分移行まで堆積層の後流側において硫化水素を検出しなかった。
[試験例2]
図1の装置において、表1の条件の試験ガスを用いて脱硫を行った。
硫化水素除去性能の評価は、反応前後の除去率を計算して行った。
即ち、単位時間に試験装置に流入する硫化水素のmol量を[H2S−in](mol/H)、試験装置出口より排出される硫化水素のmol量を[H2S−out](mol/H)とすると、除去率(η)=(1−[H2S−out]/[H2S−in])×100(%)で計算される。
Figure 2005239905
硫化水素S除去率と活性亜鉛華供給量(当量比で表示)との相関を図11に示す。
図11に示すように当量比α=2.7(1回目)のとき硫化水素除去率ηが93%、α=5.2(2回目)のときη=98%であり、硫化水素の除去を確認した。
以上のように、本発明にかかるガス浄化装置は、高温ガスを減温し、脱S剤を噴霧して、濾過集塵を行う濾過膜に堆積層を形成し、ここでガス中のS成分を除去することができ、これにより、ダイオキシン類の再合成もなく、長期間に亙って、脱S処理することができ、ガス化ガスの精製に適用することができる。
実施例1にかかるガス浄化装置の概略図である。 実施例2にかかるガス浄化装置の概略図である。 実施例3にかかるガス浄化装置の概略図である。 実施例3にかかる他のガス浄化装置の概略図である。 実施例3にかかる他のガス浄化装置の概略図である。 一体型集塵装置の斜視図である。 実施例4にかかるガス発電システムの概略図である。 実施例5にかかるガス発電システムの概略図である。 試験例1にかかる試験装置の概略図である。 試験例1の結果を示す図である。 試験例2の結果を示す図である。
符号の説明
10 ガス浄化装置
11 高温ガス
12 ガス冷却装置
13 冷却ガス
14 脱S剤
15 脱S剤供給装置
16 集塵装置
16−1 第1の集塵装置
16−2 第2の集塵装置
17 浄化ガス
18 誘引送風機
19 ガスエンジン(G/E)等
20 冷却ガス供給管
21 ダスト成分
22 分離装置

Claims (26)

  1. 少なくとも硫黄(S)成分を含有する高温ガスのガス温度を減温させるガス冷却装置と、
    前記ガス冷却装置で減温されたガス中に粉体状の脱S剤を供給する脱S剤供給装置と、
    前記ガス中の煤塵を集塵する濾過膜を備えてなると共に該濾過膜の表面に脱S剤の堆積層を形成してなる集塵装置とを具備してなることを特徴とするガス浄化装置。
  2. 請求項1において、
    前記硫黄(S)成分が硫化物又は酸化硫黄であることを特徴とするガス浄化装置。
  3. 請求項1において、
    前記ガスが還元性ガスであることを特徴とするガス浄化装置。
  4. 請求項3において、
    前記還元性ガスがガス化物を熱分解して改質したガスであることを特徴とするガス浄化装置。
  5. 請求項1において、
    前記ガス冷却装置におけるガス減温温度が100〜400℃であることを特徴とするガス浄化装置。
  6. 請求項1において、
    前記集塵装置の後流側に、ガス中のS成分量を計測する計測装置を設けてなり、該S成分量に応じて脱S剤を供給してなることを特徴とするガス浄化装置。
  7. 請求項1において、
    前記ガスに少なくとも酸性ガス成分を含み、前記ガス中に酸性ガス中和剤を供給する酸性ガス中和剤供給装置を具備することを特徴とするガス浄化装置。
  8. 請求項7において、
    酸性ガス中和剤と脱S剤とを同時に供給してなることを特徴とするガス浄化装置。
  9. 少なくとも硫黄(S)成分と酸性ガス成分とを含有するガスのガス温度を減温させるガス冷却装置と、
    前記ガス中の煤塵を集塵する濾過膜を備えてなると共に該濾過膜の表面に粉体状の酸性ガス中和剤の堆積層を形成してなる第1の集塵装置と、
    前記第1の集塵装置を通過したガス中に粉体状の脱S剤を供給する脱S剤供給装置と、
    前記ガス中の煤塵を集塵する濾過膜を備えてなると共に該濾過膜の表面に脱S剤の堆積層を形成してなる第2の集塵装置とを具備してなることを特徴とするガス浄化装置。
  10. 請求項9において、
    前記第1の集塵装置と第2の集塵装置との間に熱交換器を介装し、第2の集塵装置へ送るガス温度を第1の集塵装置よりも高くしてなることを特徴とするガス浄化装置。
  11. 請求項9又は10において、
    前記集塵装置の後流側にガス中のS成分量を計測するS分計測装置を設けてなり、該S成分量に応じて脱S剤を供給してなることを特徴とするガス浄化装置。
  12. 請求項9又は10において、
    前記集塵装置の後流側にガス中の酸性ガス成分量を計測する酸性ガス分計測装置を設けてなり、該酸性ガス量に応じて酸性ガス中和剤を供給してなることを特徴とするガス浄化装置。
  13. 請求項9又は10において、
    前記集塵装置の後流側にガス中のS成分量を計測するS分計測装置を設けてなり、該S成分量に応じて脱S剤を供給してなると共に、
    前記集塵装置の後流側にガス中の酸性ガス成分量を計測する酸性ガス分計測装置を設けてなり、該酸性ガス量に応じて酸性ガス中和剤を供給してなることを特徴とするガス浄化装置。
  14. 請求項9において、
    前記第1の集塵装置と第2の集塵装置が一体化してなることを特徴とするガス浄化装置。
  15. 請求項1において、
    前記脱S剤が、酸化亜鉛、酸化鉄、亜鉛・鉄化合物、酸化ニッケル、酸化銅、酸化コバルト、酸化モリブデン、活性炭の少なくとも一種又はこれらの混合物であることを特徴とするガス浄化装置。
  16. 請求項1乃至15のいずれか一つのガス浄化装置を備えてなることを特徴とするガス化システム。
  17. 請求項1乃至15のいずれか一つのガス浄化装置を備えてなることを特徴とするガス化発電システム。
  18. 請求項16において、
    高温のガスを得るガス化炉が、バイオマスガス化炉、ゴミガス化炉、下水汚泥ガス化炉、石炭ガス化炉のいずれか一つであることを特徴とするガス化システム。
  19. 請求項17において、
    高温のガスを得るガス化炉が、バイオマスガス化炉、ゴミガス化炉、下水汚泥ガス化炉、石炭ガス化炉のいずれか一つであることを特徴とするガス化発電システム。
  20. 少なくとも硫黄(S)成分を含有する高温ガスを減温させ、前記減温されたガス中に粉体状の脱S剤を供給し、前記ガス中の煤塵を集塵する濾過膜を備えた集塵装置で濾過膜の表面に脱S剤の堆積層を形成し、硫黄(S)成分を捕集することを特徴とするガス浄化方法。
  21. 請求項20において、
    前記ガス中に含まれる酸性成分を酸性ガス中和剤で同時に捕集することを特徴とするガス浄化方法。
  22. 請求項20において、
    前記酸性ガスの捕集と、硫黄(S)成分の捕集とを別々の装置において行うことを特徴とするガス浄化方法。
  23. 請求項20乃至22のいずれか一つにおいて、
    前記還元性ガスがガス化物を熱分解して改質したガスであることを特徴とするガス浄化方法。
  24. 請求項20乃至23のいずれか一つにおいて、
    前記ガス減温温度が100〜400℃であることを特徴とするガス浄化方法。
  25. 請求項20乃至24のいずれか一つにおいて、
    前記脱S剤の噴霧に浄化ガスを利用することを特徴とするガス浄化方法。
  26. 請求項20乃至25のいずれか一つにおいて、
    前記未反応の脱S剤を再利用することを特徴とするガス浄化方法。
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